スター・ウォーズ アタック・オン・ザ・デス・スター

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スター・ウォーズ アタック・オン・ザ・デス・スター
ジャンル シューティングゲーム
ゲーム
対応たいおう機種きしゅ X68000/PC-9801VX以降いこう
開発元かいはつもと M.N.M Software
げんマインドウェア
発売はつばいもと ビクター音楽おんがく産業さんぎょう
げんビクターエンタテインメント
メディア 5.25インチ2HDフロッピーディスク2まいぐみ
プレイ人数にんずう 1人ひとり
発売はつばい 1991ねん12月17にち)(X68000
スタッフ
テンプレート - ノート

スター・ウォーズ アタック・オン・ザ・デス・スター』(STAR WARS Attack on the DEATH STAR )は、M.N.M Softwareげんマインドウェア)が企画きかく開発かいはつし、1991ねん12月17にちビクター音楽おんがく産業さんぎょうげんビクターエンタテインメント)より発売はつばいされたゲームソフトジャンルシューティングゲーム

概要がいよう[編集へんしゅう]

X68000よう一人称いちにんしょうシューティングゲーム映画えいがスター・ウォーズ エピソード4/あらたなる希望きぼう』のクライマックス、たいデス・スターたたかえヤヴィンのたたか)をシミュレートしている。

ワイヤーフレームによるなめらかな3D表示ひょうじAIサンプリング・ボイスを駆使くしした演出えんしゅつ特徴とくちょう過去かこのプレイを様々さまざま視点してん再現さいげんできるトレースプレイ機能きのうそなえる。

のちPC-9801はん発売はつばいされたが、ハードウェア仕様しようちがいから一部いちぶ演出えんしゅつなどが省略しょうりゃくされている反面はんめん、CPUクロックのたか本体ほんたいおおむね80486以上いじょう)でプレイするとワイヤーフレームうごきがなめらかになる。また、X68000はんはディスク2まいぐみだったが、PC-9801はんはサンプリングデータなどがいためディスク1まいのみである。

ほんこうはX68000はんもとづく。

ゲーム内容ないよう[編集へんしゅう]

プレイヤーは主人公しゅじんこうルーク・スカイウォーカーとなり、戦闘せんとうXウイング搭乗とうじょうして中隊ちゅうたいとともにデス・スターへ突入とつにゅうはいねつあなプロトン魚雷ぎょらい投下とうか帰還きかんしなければならない。ほんさくはこの任務にんむを3つのステージにけ、ワンカットでプレイヤーに体験たいけんさせる。

ステージ1
デス・スターを防衛ぼうえいするTIEファイター撃墜げきついする。一定いっていすう撃墜げきついすると自動的じどうてき進路しんろえ、デス・スターに突入とつにゅうする。
ステージ2
障害しょうがいぶつけながらデス・スター表面ひょうめん飛行ひこうし、司令塔しれいとうおよび砲台ほうだい破壊はかいする。一定いっていすう破壊はかいしたのちナビゲーションしたがいトレンチ(塹壕ざんごう)に侵入しんにゅうする。
ステージ3
はいねつあな目指めざしトレンチを疾走しっそうする。砲台ほうだい集中しゅうちゅう砲火ほうかをくぐりけると、後方こうほうよりダース・ベイダーひきいるTIEファイター編隊へんたい接近せっきんファルコンごう援護えんごにより追跡ついせきまぬかれた直後ちょくごはいねつあな魚雷ぎょらいみ、急上昇きゅうじょうしょうして脱出だっしゅつする。

友軍ゆうぐんたちのドッグファイト、機体きたい間断かんだんない無線むせん連絡れんらく悲鳴ひめいげるR2-D2けつけるファルコンごうなど、戦場せんじょうあわただしさが演出えんしゅつされている。

ぜんステージクリアするとかくステージならびにトータルプレイ時間じかん表示ひょうじされる。みじかいほど優秀ゆうしゅうとされ、難易なんいべつ上位じょうい5けん記録きろく可能かのう

てきうしろをられると視点してんコックピットからうしろにがり(必要ひつよう計器けいき画面がめんのこる)、るか被弾ひだんするともと視点してんもどる。

あそかた[編集へんしゅう]

起動きどう[編集へんしゅう]

  • ディスクAをドライブ0に、ディスクBをドライブ1にれ、電源でんげん投入とうにゅう/リセットにて本体ほんたい起動きどうする[ちゅう 1]
  • 起動きどう成功せいこうするとBGM(酒場さかばのバンド)とともに社名しゃめいロゴ[ちゅう 2]・スタッフクレジットがはじまり、やがてオープニングデモに遷移せんいする。このあいだ必要ひつようなデータがロードされる。
  • ロードが完了かんりょうするとディスク2が自動的じどうてき排出はいしゅつされる。以降いこう必要ひつようおうじてディスク1のみアクセスされる。
  • メインメモリを2MB以上いじょう実装じっそうしている場合ばあい起動きどうぜんデータがロードされりょうディスクが排出はいしゅつされ、オンメモリで動作どうさする。

ゲーム画面がめん[編集へんしゅう]

ゲームちゅう画面がめん通常つうじょうコックピット視点してんおく宇宙うちゅう空間くうかん手前てまえにキャノピーと以下いか計器けいきるいえがかれる、

  • スコープ : レーザー・キャノンの照準しょうじゅん
  • レーダー : 中心ちゅうしんとしたてき/味方みかた相対そうたい位置いち光点こうてんしめ
  • ノルマ : ステージクリアまでのてき破壊はかいノルマを数値すうちしめ
  • シールド : 防御ぼうぎょシールドのざんりょうをゲージでしめ
  • タイム : ぜんステージクリアまでの制限せいげん時間じかんやく13ふん)をヤヴィンだい4衛星えいせい反乱はんらん同盟どうめいぐん基地きち)にちかづくデス・スターの位置いちしめ
  • ターゲットコンピュータ : はいねつあなまでの距離きょり数値すうちしめす(ステージ3のみ)

ゲームオーバー[編集へんしゅう]

以下いかのいずれかでゲームオーバー。

  • 撃墜げきつい : シールドがれた状態じょうたい被弾ひだん激突げきとつすると爆発ばくはつする。
  • 魚雷ぎょらい投下とうか失敗しっぱい : ステージ3はいねつあなへの魚雷ぎょらい投下とうか失敗しっぱいすると、脱出だっしゅつした味方みかたとともにヤヴィンだい4衛星えいせいがデス・スターに破壊はかいされる。
  • タイムアップ : 制限せいげん時間じかんないぜんステージクリアしないと、ヤヴィンだい4衛星えいせいがデス・スターに破壊はかいされる。

操作そうさ方法ほうほう[編集へんしゅう]

キーボードまたはアタリ規格きかくジョイスティック操作そうさする。PC-9801はんではキーボード操作そうさのみ対応たいおう

  • 8,2,4,6キー/ジョイスティック上下じょうげ左右さゆう : 旋回せんかい後述こうじゅつCONTROL「REVERSE」の場合ばあい上下じょうげ旋回せんかい方向ほうこう反転はんてん
  • XF1キー/ジョイスティックBボタン : 加速かそく
  • XF2キー/ジョイスティックAボタン : レーザー・キャノン(自動じどう連射れんしゃ)/プロトン魚雷ぎょらい発射はっしゃ
  • XF3キー : レーザー・キャノン/プロトン魚雷ぎょらいえ (後述こうじゅつSWITCH「MANUAL」のみ)
  • XF4キー : ターゲットコンピュータON/OFF (SWITCH「MANUAL」のみ)
  • F1~F8,Homeキー : 視点してん
  • カーソル,RollUp,RollDownキー : 視界しかい方向ほうこうえ (コックピット視点してんのみ。後方こうほうには同乗どうじょうのR2-D2がえる)
  • 記号きごう入力にゅうりょくキー : レーダーじょう味方みかた表示ひょうじON/OFF
  • 登録とうろくキー : AUTO VIEW/MANUAL VIEWえ (トレースのみ)
  • Ctrlキー : 早送はやおくり (トレースのみ)
  • Helpキー : ディスプレイ水平すいへい表示ひょうじ周波数しゅうはすうえ(31 kHz/15 kHz)
  • Escキー : ポーズ
  • Tabキー : コマおくり (ポーズのみ)
  • Shift+Breakキー : タイトル画面がめんもど
  • Capsキー : 残像ざんぞうモード

モード[編集へんしゅう]

タイトル画面がめんから以下いかのモードをえらぶことができる。

  • START
    • ゲームを開始かいしする。
  • TRAINING[ちゅう 3]
    • ステージ1のシミュレーションをつうじて基本きほんてき操作そうさ方法ほうほう・レーダーの見方みかたまなぶことができる。「LEVEL 1」~「LEVEL 8」まで、段階だんかいおうじててきうごきが高度こうどになり、捕捉ほそくむずかしくなる。「LEVEL 8」はHARDゲームとほぼ同様どうよう速度そくど・アルゴリズムとなる。ただし、攻撃こうげきはしてこない。
  • CONFIGURATION
    • 以下いか各種かくしゅゲーム設定せっていおこなうことができる。
      • LEVEL : ゲームの難易なんい「EASY」「NORMAL」「HARD」のいずれかから選択せんたくする。それぞれてき速度そくど障害しょうがいのかずことなる。デフォルトは「HARD」。
      • CONTROL : 操作そうさたいする上下じょうげ旋回せんかい方向ほうこう「NORMAL」「REVERSE」から選択せんたくする。「REVERSE」では上下じょうげ入力にゅうりょくたいしてぎゃく方向ほうこう旋回せんかいする(操縦そうじゅう動作どうさ)。デフォルトは「REVERSE」。
      • SWITCH : ステージ3の魚雷ぎょらい投下とうか操作そうさ「AUTO」「MANUAL」から選択せんたくする。「MANUAL」では、ターゲットコンピュータの表示ひょうじ、レーザー/魚雷ぎょらい発射はっしゃ手動しゅどうえなければならない。デフォルトは「AUTO」。
  • APPENDIX
    • トレースプレイほか以下いか各種かくしゅ付加ふか機能きのう
      • TRACE PLAY : 最新さいしんのプレイ、または直前ちょくぜんにロードしたプレイを再生さいせいする。
      • TRACE SAVE : トレースプレイを最高さいこう5つまでセーブする。
      • TRACE LOAD : セーブされたトレースプレイをロードする。
      • RECORD : ハイスコアをセーブする。
      • MUSIC : BGM・FM音源おんげんSEを試聴しちょうする(BGM9しゅ・SE24しゅ)。
      • VOICE : ADPCM SEを試聴しちょうする(SE31しゅ・ボイス92しゅ)。[ちゅう 3]
      • INTRODUCTION : ゲーム/デモに登場とうじょうする3Dオブジェクトモデルを表示ひょうじする(X-WING・Y-WING・FALCON・BLOCKADE RUNNER・ESCAPE POD・T.I.E FIGHTER・VADER'S T.I.E・STAR DESTROYER・TOWER 1・TOWER 2・TOWER 3・TOWER 4・TOWER 5・GUN 1・GUN 2)。

技術ぎじゅつ演出えんしゅつ[編集へんしゅう]

ビジュアル[編集へんしゅう]

  • 256×256ドット、アスペクト4:3。描画びょうが負荷ふかおさえるためてい解像度かいぞうど採用さいようしており[ちゅう 4]、その副作用ふくさようとして、ワイヤーフレーム(およびてん表示ひょうじわりあかるく高密度こうみつど印象いんしょうとなっている。
  • 3Dオブジェクト(ワイヤーフレーム)にグラフィック画面がめん、コックピットにテキスト画面がめん[ちゅう 5]計器けいきるいにBG・スプライト使用しようし、ハードウェアによってかさわせ表示ひょうじされている。
  • 初代しょだいX68000でも十分じゅうぶん速度そくど動作どうさするが、高速こうそく機種きしゅでは単位たんい時間じかんあたりの描画びょうがフレームすうえ、うごきがよりなめらかになる。
  • ワイヤーフレーム表示ひょうじ負荷ふかたか陰線いんせん消去しょうきょおこなわないためオブジェクトのこうがけてえる。コックピットはけないが、これはテキスト画面がめん描画びょうがされたコックピット画像がぞう(ワイヤーフレームふうえがかれている)の内側うちがわりつぶされているため。[ちゅう 6]
  • オブジェクトは単色たんしょくで、種類しゅるいべつ色分いろわけされているため視認しにんせいい。光線こうせん爆風ばくふう複数ふくすういろ明滅めいめつする。
  • オブジェクトはあえてせん省略しょうりゃくすることで曲面きょくめん表現ひょうげんするなど、ワイヤーフレームならではの省略しょうりゃくほどこされた軽量けいりょう設計せっけいとなっている。
  • オブジェクトは『DoGA CGA system』によってモデリングされた。[1]
  • 往年おうねんベクタースキャンゲームのように、メニューフォントやタイトルロゴもワイヤーフレームでえがかれており、メニュー操作そうさおうじてダイナミックなうごきをせる。ゲームスタート演出えんしゅつも、タイトル画面がめんからデス・スター正面しょうめんへとスムーズにワープする。
  • ビルボード固定こてい視点してんとくした表現ひょうげんれられている。遠景えんけいのデス・スター、爆風ばくふう、R2-D2の輪郭りんかくなど。
  • オープニングでは、映画えいが本編ほんぺんげきちゅうのデス・スター攻略こうりゃくのワイヤフレームCGによるシミュレーションが再現さいげんされている。

サウンド[編集へんしゅう]

  • 内蔵ないぞうFM音源おんげん 1~5ch BGM,6ch BGM/SE,7~8ch SE、内蔵ないぞうADPCM 1ch SE(爆発ばくはつ/台詞せりふ[ちゅう 7]
  • SEは映画えいがのサウンドトラックからサンプリングされたため、ボイスは映画えいが出演しゅつえん俳優はいゆうのものである。それらのPCMデータには、映画えいがのBGMがかすかにざっている。
  • SEは対象たいしょうとの位置いち関係かんけいによりパン/ボリュームが調節ちょうせつされ、立体りったいかん遠近えんきんかん演出えんしゅつしている。内蔵ないぞうADPCMは音量おんりょう調整ちょうせい機能きのうたないため、ひとつのSEにつき音量おんりょうのみことなる複数ふくすうのデータが用意よういされている。
  • 機器きき高価こうかだから」[2][ちゅう 8]処理しょり速度そくどちるから」[3] として当時とうじ流行りゅうこうMIDI音源おんげん対応たいおう見合みあわせた。BGMはミニマルシンセアレンジされている。
  • BGM制作せいさく古代こだい祐三ゆうぞうがけた。
  • のちにユーザー有志ゆうしによるパッチによって非公式ひこうしきにMIDI対応たいおう実現じつげんした。

販売はんばい流通りゅうつう[編集へんしゅう]

パッケージ[編集へんしゅう]

  • パッケージはおおよそたて22.5 cm・よこ16.5 cm・奥行おくゆき3cmのブックがた表紙ひょうし相当そうとう部分ぶぶんはエンボス透明とうめいビニールりで、本体ほんたいとのあいだにゲームタイトルを印刷いんさつしたかみせいシートが挿入そうにゅうされている。本体ほんたい濃紺のうこんのプラスチックせいで、マチ部分ぶぶん横縞よこじまじょう凸凹おうとつになっている(ビクター音楽おんがく産業さんぎょう製品せいひん共通きょうつう)。
  • 表紙ひょうし黒地くろじ宇宙うちゅう空間くうかん)を基調きちょうとし、タイトルロゴちゅうきの白色はくしょくで、おくだい2デス・スター、レーザーをちながらせまってくるXウイングとTIEファイターのれ、ファルコンごう写真しゃしん背景はいけいにしている。反対はんたいがわにはクリームしょくで3D技術ぎじゅつ駆使くし強調きょうちょうした惹句がしるされている。陳列ちんれつえる部分ぶぶん)にのみ片仮名かたかなタイトルを表記ひょうき画面がめん写真しゃしんはない。
  • ひょううらに「M.N.M Software」としるされている一方いっぽう、「ビクター音楽おんがく産業さんぎょう株式会社かぶしきがいしゃ」の記名きめい裏面りめんのみで、同社どうしゃ販売はんばいソフトには前面ぜんめんくVICTORロゴ(ニッパー)もない。
  • 内容ないようは5.25インチ2HDフロッピーディスク2まい(ゲーム本体ほんたい)、マニュアル1さつ、ユーザー登録とうろく葉書はがき(『ビクター アンケートカード』)1まい、ディスク保護ほごようスポンジ1まい
  • マニュアルはちゅうていぜん10ページ。しろ上質じょうしつこん印刷いんさつ裏表紙うらびょうしスタッフクレジットしるされている。
  • フロッピーディスクは黒色こくしょく。ラベルは長方形ちょうほうけい青地あおじしろいタイトルロゴ。ジャケットにきがあるが、ライトプロテクトシールはられていない。エンベロープはややみどりかった水色みずいろで、「CROSS MEDIA SOFT」としるされている(ビクター音楽おんがく産業さんぎょう製品せいひん共通きょうつう)。
  • JANコード「4988002234097」、品番ひんばん「X-5046~47」、日本にっぽんせい小売こうりてんでのパッケージ販売はんばい、ビクター音楽おんがく産業さんぎょうによる通信つうしん販売はんばい

広告こうこく[編集へんしゅう]

  • 発売はつばい前々まえまえがつほどからパソコン雑誌ざっし広告こうこく掲載けいさいされた。
  • 広告こうこくは1ページで、中央ちゅうおうおおきくタイトルロゴが配置はいちされている。パッケージとおな写真しゃしん使つかったもの[4] のほか、くろ宇宙うちゅう)~あおグラデーションのシンプルなもの[5] もあった。
  • 「11月22にち発売はつばい予定よてい」だったが、実際じっさいには同年どうねん12がつ17にち発売はつばいされた。前者ぜんしゃ金曜きんよう後者こうしゃ火曜かよう
  • 広告こうこく開始かいしまえに『3D 2(仮称かしょう)』として開発かいはつ発表はっぴょうされていた。画面がめん写真しゃしんにはXウイングやTIEファイターもうつっていたが、「有名ゆうめいSF映画えいが題材だいざいとの表現ひょうげんにとどまる。[6]

体験たいけんばん[編集へんしゅう]

  • パソコン雑誌ざっし付録ふろくに『スターウォーズ・体験たいけんばん』としてほんさく体験たいけんばん添付てんぷされたことがあった。付録ふろくフロッピーディスクに圧縮あっしゅくファイルがふくまれており、これをそらディスクに展開てんかいして使用しようする。[7]
  • ステージ1のみあそぶことができ、クリアするとデス・スター突入とつにゅうシーンで画面がめんがフェードアウト、「定価ていか 7200えん 近日きんじつ発売はつばい予定よてい」と表示ひょうじされタイトルにもどる。
  • BGM・ボイス、オープニングデモ、スコア保存ほぞん機能きのうなどがカットされている。

コピーライト[編集へんしゅう]

  • 「© ® and ™ 1991 Lucasfilm LTD. ALL RIGHTS RESERVED. USED UNDER AUTHORIZATION. STAR WARS and all other elements of the game fantasy are either registered trademarks or trademarks of Lucasfilm Ltd. Lucasfilm Games is a trademark of LucasArts Entertainment Company. ©1991 LucasArts Entertainment Company. All rights reserved. ©1991 M.N.M Software」

その[編集へんしゅう]

逸話いつわ裏話うらばなし[編集へんしゅう]

  • オープニングとトレンチのシーン(ステージ3)は映画えいがのタイムテーブルにもとづいており、しゃくとシークエンスが一致いっちする。
  • どう規模きぼのパソコンようアクションけいゲームとしては当時とうじ異例いれいの、やく2年間ねんかん開発かいはつついやした。[2]
  • 権利けんり問題もんだい後回あとまわしにしており、完成かんせいこめルーカスフィルム交渉こうしょう出向でむいた。困難こんなん予想よそうされたが、シャープがX68000をおくったことも交渉こうしょうたす[2]品質ひんしつみとめたルーカスフィルムは発売はつばい許可きょかほんさく感心かんしんしX68000を購入こうにゅうしたスタッフもいた。
  • BGM制作せいさくは「古代こだい祐三ゆうぞう本気ほんきモード」だった。前年ぜんねん業界ぎょうかいおどろかせた『アクトレイザー』(SFC)もまだ全力ぜんりょくではなかったという。[8]
  • 古代こだい自身じしんはMIDI音源おんげん対応たいおう提案ていあんしており、ユーザーがMIDI機器きき導入どうにゅうする金銭きんせんてき負担ふたんやゲーム処理しょり高速こうそくなどの理由りゆうによりMIDI対応たいおう見送みおくられたのちも、説得せっとくのためひそかにSC-55はんオープニングBGMを制作せいさくしていた。しかし機器きき性能せいのうりず、結局けっきょくあきらめざるをなかった。[3][ちゅう 9]
  • ほんさくのプログラマー桑原くわばら利行としゆきは、のちスーパー32Xもちい3Dシューティングゲーム『ステラアサルト』をがけた。どうさくにもトレース機能きのう搭載とうさいされている。

受賞じゅしょう評価ひょうか[編集へんしゅう]

  • 1991年度ねんど Oh!X GAME OF THE YEAR “Oh!Xゲーム大賞たいしょう” 2、“プログラミング技術ぎじゅつしょう” 1[9]
  • 1991年度ねんど 我々われわれえらぶベストゲーム “たん明彦あきひこせん 1、“中野なかの修一しゅういちせん 2、“はちじゅうかき那智なちせん 3[10]
  • 1992年度ねんど Oh!X GAME OF THE YEAR “Oh!Xゲーム大賞たいしょう” 4, “音楽おんがくしょう” 5[11]
  • スタッフによる「勝手かってに」BEST “影山かげやま裕明ひろあきせん 2[12]
  • ほぼどう時期じき年末ねんまつ商戦しょうせんコナミたな!!ツインビー』・ズームジェノサイド2』など人気にんきメーカー作品さくひん発売はつばいされげをきそったが、ほんさく僅差きんさせいした。翌年よくねんのコナミ『グラディウスII登場とうじょうまでトップのまもり、そのげも順調じゅんちょうであった。[13][14]
  • 技術ぎじゅつりょく臨場りんじょうかん絶賛ぜっさんされたほか、スタッフの情熱じょうねつ価格かかく映画えいがへのおもれもこう評価ひょうかにつながっている。[15]

ユーザー動向どうこう[編集へんしゅう]

  • ユーザーはうつくしいトレースデータの作成さくせい熱中ねっちゅうし、より攻撃こうげき派手はでなHARDをこのんでプレイするようになった。
  • プレイ最適さいてき努力どりょくはベストタイム競争きょうそうへとつながっていった。
  • くさでいくつかの改造かいぞうパッチが制作せいさく配布はいふされ、MIDI音源おんげん対応たいおうHDインストール、トレースデータ管理かんりマップ表示ひょうじサイバースティック対応たいおう字幕じまく表示ひょうじとう機能きのう非公式ひこうしき追加ついかされた。

背景はいけい[編集へんしゅう]

  • 映画えいが題材だいざいとしたX68000ようゲームはほんさく最初さいしょである。[ちゅう 10]
  • 映画えいが『スター・ウォーズ』は当時とうじすでに消費しょうひされくした古典こてんコンテンツであり、題材だいざいとなったことにキッチュさをともな意外いがいせいがあった。[ちゅう 11]
  • ルーカスフィルムは映画えいがわくた「総合そうごうエンタテインメントコングロマリット」を目指めざし、企業きぎょう積極せっきょくてき提携ていけいしていた。[8]
  • 淡白たんぱくなワイヤーフレーム画面がめん当時とうじとしてもレトロかんがあり、題材だいざいあいまって1983ねんアタリはんSTAR WARS』を彷彿ほうふつさせた。タイトルまで一貫いっかんしてワイヤーフレームで出来できていたため、雑誌ざっし紹介しょうかいされたゲームの印象いんしょう非常ひじょう地味じみであった(記事きじはそのことを指摘してきしつつも好意こういてきなものであった)。[2][16][17]
  • 当時とうじは14/15インチCRTディスプレイが一般いっぱんてきであった。こう輝度きどこうコントラスト、多少たしょうのドットにじみ、ツヤとまるみのあるちいさな画面がめんにはワイヤーフレームがえた。なおほんさく水平すいへい表示ひょうじ周波数しゅうはすう可能かのうで、このみにより表示ひょうじ質感しつかんえることができる。
  • 当時とうじは2Dゲームが主流しゅりゅうで、ユーザーは本格ほんかく3Dゲームの経験けいけんとぼしかった。とくにX68000はスプライトによる2D表現ひょうげん得意とくいとし、ユーザーもアーケードゲーム移植いしょくさくもとめる傾向けいこうつよかった。3Dゲームとしてはフライトシムすうさく存在そんざいするほか、過去かこには『スタークルーザー』が人気にんきはくし、雑誌ざっし付録ふろくゲーム『SION』[18]記憶きおくあたらしかったが、今日きょうにもつうじるゲームデザインをそなえたほんさくのプレイ感覚かんかく新鮮しんせんであった。
  • アーケードではセガやタイトーのほか、1988ねんに『ウィニングラン』を発表はっぴょうして以来いらいとくナムコ意欲いよくてきに3Dゲームを開発かいはつしており、ほんさく同年どうねんには『スターブレード』が稼動かどうしている。が、主流しゅりゅう依然いぜん2Dゲームであり、カプコンストリートファイターII』がリリースされたのもこのとしである。コンシューマでは、1993ねんにようやく任天堂にんてんどうスターフォックス』(SFC)が登場とうじょうする。
  • インターネットを利用りようできなかった当時とうじ情報じょうほう交換こうかんやパッチプログラム頒布はんぷは『ニフティサーブ』をはじめとするパソコン通信つうしんやディスクマガジン『電脳でんのう倶楽部くらぶ』であった。[19]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ 本体ほんたい設定せっていによりFDDからブートしない場合ばあいはOpt1キーをしながら起動きどう
  2. ^ あお背景はいけい金色きんいろの「MNM SOFTWARE」立体りったい文字もじ周囲しゅういをサーチライトがらすという、20世紀せいきフォックスオープニングロゴのパロディになっている。
  3. ^ a b PC-9801はんではカットされている。
  4. ^ 当時とうじのアクションけいゲームにおいては通常つうじょう解像度かいぞうどである。画面がめん全体ぜんたいうごきがはげしいため、解像度かいぞうどひくさはさほど目立めだたない。
  5. ^ X68000のテキスト画面がめん水平型すいへいがたビットマップであり、画像がぞう表示ひょうじ可能かのうである。
  6. ^ ハードウェアによる合成ごうせいプレーンすうすくないPC-9801はんでは、キャノピーのフレームをくし計器けいきるい画面がめん下部かぶ長方形ちょうほうけい配置はいちすることで、単純たんじゅん描画びょうが領域りょういき分割ぶんかつしていた。
  7. ^ PC-9801ではハードウェア仕様しようちがいから、サンプリングボイスはカット、BGMやそのSEもハードウェアにあわせ簡略かんりゃくされた。
  8. ^ 当時とうじ代表だいひょうてきDTMけMIDI音源おんげんCM-32L」「SC-55」は69,000えん、X68000への接続せつぞくにはさらに「MIDIボード」19,800えん/26,800えん必要ひつようだった。
  9. ^ MIDIばん断念だんねんかんして、「(SC-55の同時どうじ発音はつおんすうが)ばいあってもりないかも(笑)」「中途ちゅうとハンパよりは贅沢ぜいたくに『いい』ほうがいいし、そうでないなら、もっと『チープ』なほうがいい」と対談たいだんかたっている。
  10. ^ 結局けっきょくほんさく唯一ゆいいつとなった。映画えいが“も”されたアニメのゲーム製品せいひんはいくつか存在そんざいする。
  11. ^ かつての熱狂ねっきょうわすられ、たまにテレビで古典こてんSF映画えいがひとつにいていた。この時点じてん身近みぢか関連かんれん商品しょうひんはビデオソフト程度ていどで、その市場いちば飽和ほうわしてひさしかった。ふたた脚光きゃっこうびたのは1997ねんの『スター・ウォーズ 特別とくべつへん公開こうかいブーム以降いこうである。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ 「DoGA・CGAアニメーション講座こうざ<20>」『Oh!X』1991ねん11がつごうソフトバンク
  2. ^ a b c d 西川にしかわよし綱渡つなわたりのほしあいだ戦争せんそう」 『Oh!X』1991ねん11がつごう、ソフトバンク
  3. ^ a b 西川にしかわよし対談たいだん!! GMコンポーザー だい2かい 古代こだい祐三ゆうぞう」 『Oh!X』1992ねん6がつごう、ソフトバンク
  4. ^ 『Oh!X』1991ねん12がつごう、ソフトバンク
  5. ^ 『Oh!X』1991ねん11がつごう、ソフトバンク
  6. ^ 「THE SOFT TOUCH」 『Oh!X』1991ねん8がつごう、ソフトバンク
  7. ^ 特別とくべつ付録ふろく 「ログインおまけディスク通信つうしん No.4」 『ログイン』1991ねん23ごうアスキー
  8. ^ a b 「SOFTWARE INFORMATION」 『Oh!X』1991ねん10がつごう、ソフトバンク
  9. ^ 決定けってい! 1991年度ねんど GAME OF THE YEAR」 『Oh!X』1992ねん4がつごう、ソフトバンク
  10. ^ 「1991年度ねんど 我々われわれえらぶベストゲーム」 『Oh!X』1992ねん4がつごう、ソフトバンク
  11. ^ 決定けってい! 1992年度ねんど GAME OF THE YEAR」 『Oh!X』1993ねん4がつごう、ソフトバンク
  12. ^ 「GAME OF THE YEAR をかたる」 『Oh!X』1993ねん4がつごう、ソフトバンク
  13. ^ 「1991ねん11月(後日ごじつ「12月」に訂正ていせい)の月間げっかんげベスト10」 『Oh!X』1992ねん3がつごう、ソフトバンク
  14. ^ 「1992ねん1~2がつ月間げっかんげベスト10」 『Oh!X』1992ねん4がつごう、ソフトバンク
  15. ^ 「AFTER REVIEW」 『Oh!X』1992ねん5がつごう、ソフトバンク
  16. ^ 最新さいしんゲーム徹底てってい解剖かいぼう!!」 『ログイン』1991ねん23ごう、アスキー
  17. ^ 「GAMING WORLD」 『テクノポリス』1991ねん1がつごう徳間書店とくましょてん
  18. ^ 特別とくべつ付録ふろく黄金週間おうごんしゅうかんPRO-68K」 『Oh!X』1991ねん5がつごう、ソフトバンク
  19. ^ 「『またのを、スターウォーズ4ふん30びょうだいへのみち....』 スターウォーズ・パッチキット」 『電脳でんのう倶楽部くらぶ』1992ねん9がつごう(Vol.52)、満開まんかい製作所せいさくしょ