ニレ
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セイヨウハルニレ (Ulmus glabra 'Lutescens')
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ニレ(
形態
[-
幹 が低 い位置 から分 枝 する独特 の樹 形 Ulmus americana -
多 くの種 は秋 に紅葉 (黄葉 )し落葉 する U. minor -
真 っ直 ぐ伸 びやすい種 や個体 も U. minor
-
枝 はジグザグに伸 びるU. davidana -
葉 は互生 U. minor
-
早春 に咲 くU. minorの花 -
U. minorの
花 -
若 い果実 U. minor -
種 は膜 状 の翼 を持 つ U. minor
生態
[-
萌芽 更新 で巨大 化 した U. minorの群落
-
アブラムシによるニレの
虫 こぶ -
樹皮 を剥 がすと見 つかるキクイムシの食 痕 U. glabra
立 ち枯 れ病
[ニレの
人間 との関 わり
[象徴
[ヨーロッパではニレ(
この
-
ニレの
木 の下 で遊 ぶ神 たち
ギリシア
ヨーロッパのその
景観
[木材
[しなやかさがあることから
食料 ・薬用
[世界 のニレ属 植物
[ニレ
- Ulmus bergmanniana
中国 の標高 1500-2500mの山岳 地帯 に分布 。樹 高 20-25m、直径 1m程度 の中型 種 。中国 名 は興 山 楡 。
- U. castaneifolia
中国 南部 に広 く分布 。中国 名 は多 脈 楡 や銹毛楡 。種 小名 castaneifoliaは「クリの葉 」の意味 。
- U. changii
中国 南部 に分布 。個体 数 が減少 しており、一部 で保護 されている
- U. elongata
中国 南部 に分布 し、樹 高 30mに達 する大型 種 。中国 名 は長 序 楡 、種 小名 elongataは細長 いの意味 [12]でともに花 の長 さに由来 する。
- エルム U. glabra[13]
- アイルランドからウラル
山脈 に至 るヨーロッパに広範囲 に分布 。スカンジナビア半島 の分布 地 などではわずかながら北極圏 にも入 る。樹 高 40mに達 する大型 種 で、葉 の形 は後述 のオヒョウ (U. laciniata) によく似 る。アジアからの侵入 病害 であるニレ立枯 病 に弱 い。
- U. glaucescens
乾燥 地 にも耐 えることから中国 名 は旱 楡 。
- オヒョウ U. laciniata[14]
樹高 は25m程度 とハルニレよりやや小型 。樹 形 もハルニレやケヤキに比 べると幹 を真 っ直 ぐ伸 ばす傾向 が強 いという[15]。葉 は先端 で3-7つに分裂 し、日本 産 ニレ類 では本 種 だけの特徴 的 な葉 を付 ける。葉柄 は短 く目立 たない[15]。種 小名 laciniataは「細 かく分裂 した」の意味 [12]。
- U. lamellosa
中国 に分布 。樹 高 10m未満 のことが多 い小型 種 。
- チョウセンニレ U. macrocarpa[16]
朝鮮半島 と中国 東北 部 からチベットにかけての一帯 に広 く分布 。種 小名 macrocarpaは「大 きい果実 」の意味 [12]。中国 名 は大 果 楡 だが地域 名 も多 い。
- U. mexicana
- メキシコ
南部 からパナマに至 る中米 地域 の標高 800-2000mの山岳 地帯 に分布 。現地 の降水 量 は年間 2000-4000mmに合 するという。ニレ属 最大 の種 で樹 高 80m、直径 2.5mを超 えることもある。
- U. microcarpa
最近 報告 された種 で中国 西部 チベットの標高 3000m付近 に局地 的 に分布 。樹 高 30mに達 するといい、結構 大 きい種 である。種 小名 microcarpaは「小 さい果実 」の意味 [12]。
- U. prunifolia
中国 中部 、湖北 省 の標高 1000 -1500m付近 に分布 。樹 高 30m以上 に達 する大型 種 。
- U. rubra
- アメリカ
東部 から中西部 にかけて広 く分布 。樹 高 20m、直径 50cm程度 の中型 種 。樹皮 を鎮痛 薬 に使 う。オートミールに近 い栄養 価 があり、アメリカ先住民 や初期 の入植 者 は食用 として利用 したが、そのつかみどころのない味 からslippery elmの名 で呼 ばれている[10]。
- アリサンニレ U. uyematsui[17]
台湾 の阿 里山 周辺 の標高 800-2500m付近 に分布 し、日本人 植物 学者 早田 文蔵 によって報告 された種 。樹 高 は25m程度 に達 する中型 種 。和名 の漢字 表記 、現地 名 ともに阿 里山 楡 。
- U. wallichiana
ヒマラヤ山脈 西部 、カシミール地方 に分布 する。後述 するU. villosaと分布 地 が被 るが、U. villosaが湿潤 な谷 沿 いを好 むのに対 し、本 種 は乾燥 にも耐 えて住 み分 けしているという。
- U. canescens
地中海 東部 地域 、イタリア南部 からイスラエルにかけて分布 する。この地域 は地中海 性 気候 で夏 の高温 乾燥 が厳 しい、本 種 は比較的 海沿 いの湿 った森林 によく見 られるという。U. minorの亜種 と考 える学者 もいる。
- トウニレ U. davidiana[18]
中国 東北 部 から朝鮮半島 、日本 にかけて分布 。樹 高 30m、直径 1mに達 する大型 種 で日本 産 ニレ類 としては最大 種 。葉柄 は比較的 長 くよく目立 つ[15]。日本 産 種 のハルニレは大陸 産 のものと比 べて果実 の毛 が生 えてないことからは U. davidiana var. japonicaとし変種 扱 いすることも多 い[19]。かつてはU. japonicaとされ、大陸 産 種 とは別種 扱 いされていた。和名 の漢字 表記 は春 楡 とされこれは春 に花 が咲 くことからといわれる。もっとも、ほとんどのニレは春 に花 が咲 くものである。
- U. lanceifolia
東南 アジア地域 、中国 南部 からインドシナ半島 一帯 とインドネシアの島嶼 部 に分布 。インドネシアの分布 地 は赤道 を僅 かに越 え、南半球 に分布 する唯一 のニレである。樹 高 45mに達 する大型 種 。
- ヨーロッパニレ U. minor[20]
- U pseudopropinqua
中国 東北 部 の黒竜江 省 に局地 的 に分布 。中国 名 は偽 春 楡 。
- ノニレ U. pumila[21]
東 はシベリア・モンゴルから西 はカザフスタンに至 るまで分布 。乾燥 地 にもよく耐 える樹 高 10m-20mの小 中型 種 。葉 は寒冷 地 では落葉 するが、温暖 地 だと半 常緑 だという。種 小名 pumilaは「小 さい」の意味 。中国 名 は垂 枝 楡 。基本 的 にニレ立枯 病 に強 いとされる。
- U. alata
アメリカ合衆国 南東 部 から南部 にかけての広 い範囲 に分布 。枝 にはコルク質 の翼 が発達 する。アジアから侵入 したニレ立枯 病 に弱 い。
- アメリカニレ U. americana[22]
北米 大陸 東部 に広 く分布 。樹 高 30m、直径 1.2m以上 になる大型 種 で英名 もAmerican elm(アメリカのニレ)、種 小名 americanaは「アメリカの」で名実 ともにアメリカを代表 するニレ。ニレ立枯 病 に弱 く壊滅 的 な被害 を受 けた。
- U. thomasii
五大 湖 南岸 を中心 に分布 。樹皮 は荒々 しく裂 け、枝 にはコルク質 の翼 が発達 する。英名 rock elm, cork elm。
- U. crassifolia
- アメリカ
南部 地域 、ミシシッピ川 より西 からテキサス州 ・メキシコ国境 のリオグランデ川 に至 る範囲 に分布 。英名 cedar elm(針葉樹 のようなニレ)、針葉樹 の中 でもテキサス周辺 で特 に目立 つビャクシン属 を指 しているといわれる。樹 高 25m程度 の中型 種 、葉 は3-5cm程度 と小 さくかつ厚 い。種 小名 crassifoliaは「分厚 い葉 」の意味 [12]。花 は晩夏 から初秋 にかけて咲 く珍 しい種 で後述 のU. serotinaとは簡単 に交雑 し雑種 を作 るという。
- アキニレ U. parvifolia[23]
中国 の中部 以南 の広 い範囲 、朝鮮半島 と日本 に分布 。日本 では西日本 に分布 し河原 等 の水辺 を好 む。樹 高 は15m程 の小型 種 で、ハルニレに比 べるとだいぶ小 さく、樹皮 の感 じも平滑 で鱗片 状 に剥 がれる所 などハルニレというよりはケヤキに似 ている。このため別名 イシゲヤキ(イシは木材 の硬 さ由来 )やカワラゲヤキなどと呼 ぶこともある。種 小名 parvifoliaは「小 さい葉 」の意味 [12]で、実際 に葉 は3cm程度 と小型 である。縁 には二 重 鋸歯 を持 つが、小 さい葉 では発達 が悪 くしばしば単 鋸歯 に見 える。世界 でも3種 しかない秋 に花 が咲 く珍 しい種類 で和名 はこれに由来 。中国 名 は榔楡。ニレ立枯 病 に強 い。
- U. serotina
アメリカ合衆国 南部 テネシー州 を中心 に隣接 する州 にも点々 と分布 する。樹 高 は20m以下 のことが多 い小型 種 。花 は9月 頃 咲 くことから英名 をSeptember elm(9月 のニレ)という。種 小名 serotinaは「晩生 の」の意味 [12]で、これもおそらくは花 の咲 く時期 に由来 する。かつては公園 樹 などとして良 く用 いられたが、アジアから侵入 したニレ立枯 病 に弱 く現在 はほとんど姿 を消 した。
- オウシュウニレ U. procera[24]
脚注
[- ^ a b c d e
辻井 達 一 1995, p. 135. - ^
平野 隆久 監修 永岡書店 編 『樹木 ガイドブック』永岡書店 、1997年 5月 10日 、202頁 。ISBN 4-522-21557-6。 - ^ a b c d e f g h i j k l ドローリ 2019, p. 24.
- ^ a b c
北村 四郎 ・村田 源 (1980)原色 日本 植物 図鑑 木本 編 2.保育 社 .大阪 . - ^ a b c d ドローリ 2019, p. 25.
- ^
瀧井 康 勝 『366日 誕生 花 の本 』日本 ヴォ ーグ社 、1990年 11月30日 、252頁 。 - ^ a b
辻井 達 一 1995, pp. 134–135. - ^
古代 エジプト人 、痛恨 のミス日本 の科学 がツタンカーメンに挑 む|中東 解体 新書 | - NHK - ^
漬物 ポータルサイト:全日本 漬物 協同 組合 連合 会 - ^ a b ジョンソン et al. 2014, pp. 178–181.
- ^ a b
辻井 達 一 1995, p. 132. - ^ a b c d e f g
豊国 秀夫 (編 ). (2009)復刻 ・拡大 版 植物 学 ラテン語 辞典 . ぎょうせい.東京 . - ^
米倉 浩司 ・梶田 忠 (2003-). “Ulmus glabra Huds. エルム(標準 )”. BG Plants和名 −学名 インデックス(YList). 2024年 2月 19日 閲覧 。 - ^
米倉 浩司 ・梶田 忠 (2003-). “Ulmus laciniata (Trautv.) Mayr ex Schwapp. オヒョウ(標準 )”. BG Plants和名 −学名 インデックス(YList). 2024年 2月 19日 閲覧 。 - ^ a b c
宮部 金吾 ・工藤 祐 舜 ・原田 忠助 (1988)普及 版 北海道 主要 樹木 図譜 .北海道大学 図書 刊行 会 .札幌 . - ^
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米倉 浩司 ・梶田 忠 (2003-). “Ulmus americana L. アメリカニレ(標準 )”. BG Plants和名 −学名 インデックス(YList). 2024年 2月 19日 閲覧 。 - ^
米倉 浩司 ・梶田 忠 (2003-). “Ulmus parvifolia Jacq. アキニレ(標準 )”. BG Plants和名 −学名 インデックス(YList). 2024年 2月 19日 閲覧 。 - ^
米倉 浩司 ・梶田 忠 (2003-). “Ulmus procera Salisb. オウシュウニレ(標準 )”. BG Plants和名 −学名 インデックス(YList). 2024年 2月 19日 閲覧 。
参考 文献
[- ジョナサン・ドローリ
著 、三枝 小夜子 訳 『世界 の樹木 をめぐる80の物語 』柏書房 、2019年 12月1日 。ISBN 978-4-7601-5190-5。 辻井 達一 『日本 の樹木 』中央公論社 〈中公新書 〉、1995年 4月 25日 。ISBN 4-12-101238-0。- レベッカ・ジョンソン、スティーブン・フォスター、ティエラオナ・ロウ・ドッグ、デビッド・キーファー
著 、関 利枝子 、倉田 真木 訳 『メディカルハーブ事典 』日経 ナショナル ジオグラフィック社 、2014年 。ISBN 9784863132726。
関連 項目
[外部 リンク
[- Tree Family Ulmaceae アメリカ・イリノイ
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