ハルドル・ラクスネス

Halldór Laxness ハルドル・ラクスネス
誕生たんじょう	(1902-04-23) 1902年ねん4月がつ23日にち デンマーク領りょうアイスランド レイキャビク
死没しぼつ	1998年ねん2月がつ8日にち(1998-02-08)（95歳さい没ぼつ） アイスランド レイキャビク
国籍こくせき	アイスランド
主おもな受賞じゅしょう歴れき	ノーベル文学ぶんがく賞しょう(1955)
ウィキポータル 文学ぶんがく

ノーベル賞しょう受賞じゅしょう者しゃ 受賞じゅしょう年ねん：1955年ねん 受賞じゅしょう部門ぶもん：ノーベル文学ぶんがく賞しょう 受賞じゅしょう理由りゆう：アイスランドの偉大いだいな物語ものがたりの芸術げいじゅつを革新かくしんした、彼かれの鮮あざやかで壮大そうだいな力ちからに対たいして

ハルドル・キリヤン・ラクスネス（Halldór Kiljan Laxness アイスランド語ご: [ˈhaltour ˈcʰɪljan ˈlaxsnɛs] ( 音声おんせいファイル)、1902年ねん4月がつ23日にち – 1998年ねん2月がつ8日にち）は、20世紀せいきを代表だいひょうするアイスランドの作家さっか。1955年ねんにノーベル文学ぶんがく賞しょうを受賞じゅしょうした。ハルドール・ラックスネスと表記ひょうきする資料しりょうもある。

Einar Hákonarsonによる肖像しょうぞう画が（1984年ねん）

生涯しょうがい

レイキャヴィーク出身しゅっしん。著作ちょさくには詩し、新聞しんぶん記事きじ、戯曲ぎきょく、寄稿きこう、短編たんぺん小説しょうせつに加くわえて15作さくの長編ちょうへん小説しょうせつがある。高校こうこうを中退ちゅうたいし、17歳さいの時ときに最初さいしょの小説しょうせつ"Barn náttúrunnar"（「自然しぜんの子こ」、未み訳わけ）を刊行かんこう。

カトリックに帰依きえし、ルクセンブルクにあるベネディクト会かいの修道院しゅうどういんで神学しんがくを2年間ねんかん学まなんだ。キリヤン（Kiljan）の名なはアイルランドの聖せいキリアン（Killian）の名なをアイスランド語ご化かしたもの。初期しょきの秀作しゅうさく、1927年ねんの"Vefarinn mikli frá Kasmír"（「カシミール出身しゅっしんの偉大いだいな織おり手しゅ」、未み訳わけ）にはシュルレアリスムとマルセル・プルーストの影響えいきょうが顕著けんちょである。

アメリカ旅行りょこうではアプトン・シンクレアと友誼ゆうぎを結むすんだ。その後ごカトリシズムを捨すてて共産きょうさん主義しゅぎに走はしる。『独立どくりつの民みん』（1934）や"Salka Valka (1934-35)" （「サルカ・ヴァルカ」、未み訳わけ）には社会しゃかいへの関心かんしんが反映はんえいされている。続つづく時期じきに書かかれた歴史れきしものの大作たいさく"Íslandsklukkan (1943-1946)"（「アイスランドの鐘かね」、未み訳わけ）と"Heimsljós (1937)" （「世界せかいの光ひかり」、未み訳わけ）はラクスネスの代表だいひょう作さくである。

その後ご、ソ連それん訪問ほうもん時じにスターリニズムの誤あやまりに気付きづき、共産きょうさん主義しゅぎを見捨みすてた。1960年ねんの"Paradísarheimt"（「天国てんごくを求もとめて」、未み訳わけ）では再ふたたび精神せいしん性せいを取とり扱あつかった。

晩年ばんねんはアルツハイマー病びょうにかかり、1995年ねんから98年ねんの死しまで老人ろうじんホームで過すごした。

邦訳ほうやく作品さくひん

• "Sjálfstætt fólk (1934)"
  • 『独立どくりつの民みん』山室やまむろ静しず,林はやし穣みのる二に,山口やまぐち琢磨たくま訳わけ.大だい日本にっぽん雄弁ゆうべん会かい講談社こうだんしゃ,1957.
• リーリャ 坂井さかい松太郎まつたろう訳わけ「世界せかい文学ぶんがく大系たいけい　現代げんだい小説しょうせつ集しゅう」筑摩書房ちくましょぼう、1965　
• "Kristnihald undir Jökli (1968)"
  • 『極北きょくほくの秘教ひきょう』渡辺わたなべ洋美ひろみ訳わけ.工作こうさく舎しゃ,1979.3.
• 魚釣さかなつり行ぎょう 谷口たにぐち幸男ゆきお訳わけ. 現代げんだい北欧ほくおう文学ぶんがく18人にん集しゅう 新潮社しんちょうしゃ、1987　
• "Atómstöðin (1948)"
  • 『原爆げんばく基地きち』山室やまむろ静しず訳やく　ノーベル賞しょう文学ぶんがく全集ぜんしゅう　(主婦しゅふの友社ともしゃ)　1972　

山室やまむろ静しず『アイスランド』(紀伊国屋きのくにや書店しょてん)には、ラクスネスの訪問ほうもん記きが収録しゅうろくされている。