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ルオウ・カン

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
つぼはいったルオウ・カン(中部ちゅうぶ高原こうげん少数しょうすう民族みんぞく住居じゅうきょにて)

ルオウ・カン(ズオウカン[1]とも、ベトナム: Rượu cần/𨢇𥬊)はベトナムライスワインベトナムでルオウ(ズオウ rượu)はさけ[2]、カン(cần)はかん意味いみする[3]

おもエデぞく英語えいごばんムノンぞく英語えいごばんコホぞく英語えいごばんなど、ダクラクしょうラムドンしょうなど中部ちゅうぶ高原こうげん山岳さんがく居住きょじゅうする少数しょうすう民族みんぞくあいだつくられている[4]。コホぞくタノン(tanon)、エデぞくクピーチェ(k'pie cheh)とも[3]

東南とうなんアジア一帯いったいにひろく分布ぶんぷするつぼしゅ一種いっしゅである。

製法せいほう

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原料げんりょうにはしろもちまい使つかい、黒米くろごめあかまい基本きほんてきには使用しようしない[5]バンメトート周辺しゅうへんでは、キャッサバしろ雑穀ざっこくなど安価あんか原料げんりょうべい代替だいたいひんとしてくわえるが、全体ぜんたい半分はんぶん以上いじょうこめにしないとルオウ・カンのあじわるくなる[5]べいかたげてからまし、べいたいして4 - 5%のりょうメンもちこうじ)をすうかいけて散布さんぷする[5]。なお、かおりづけや着色ちゃくしょくのために米飯べいはん意図いとてきがす場合ばあいもある[5]。メンは糖化とうかのための小型こがたのものと、アルコール発酵はっこうのための大型おおがたのものを、5:1 - 14:1の比率ひりつ散布さんぷする[5]

メンをいた米飯べいはんれる容器ようきは、コホぞく英語えいごばんバナナいたとうせいかごを、ムノンぞく英語えいごばんつぼもちいる[6]。コホぞくした籾殻もみがら容器ようきそこに5 - 6cmあつさにき、米飯べいはんせる[6]。ムノンぞく場合ばあいは、最初さいしょ炊飯すいはんべい半量はんりょうほどの籾殻もみがらぜておき、容器ようきそこに2cmほど籾殻もみがらいて米飯べいはんせ、さらにそのうえに3 - 5cmほど籾殻もみがらかぶせる[6]容器ようきかみぶたをし、室温しつおん(15 - 22°C)で1ばんから1にちかけて糖化とうか進行しんこうさせる[6]。このあいだ籾殻もみがら糖化とうかえき保持ほじする役割やくわりたす[6]

甘酒あまざけのようなにおいがしょうじたら糖化とうか十分じゅうぶんおこなわれたと判断はんだんし、容器ようき中身なかみ発酵はっこうようちいさなつぼうつ[6]内容ないようぶつ中央ちゅうおうあなり、籾殻もみがらつぼいちはいめてバナナのなどでぶたをし、数日すうじつあいだ発酵はっこうすすめる[6]籾殻もみがらうえにムノンぞく団子だんごを、エデぞく英語えいごばんグアバを、それぞれせてルオウ・カンに甘味あまみ苦味にがみくわえることもある[6]。さらに木灰きばいくち塗布とふして密封みっぷうし、1ヶ月かげつほど熟成じゅくせいさせる[6]民族みんぞくによっては、にわに1ねん以上いじょうめて長期ちょうき熟成じゅくせいさせるケースもある[6]

かた

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ブンタウで、土器どきれて販売はんばいされるルオウ・カン

発酵はっこう完了かんりょうしたルオウ・カンをさいには、ぶたけて上部じょうぶ籾殻もみがら除去じょきょし、みずそそいでべいつぶ浸透しんとうするまで30ふんほど[7]主人しゅじん試飲しいんして状態じょうたい確認かくにんしたのちきゃくなどにすすめてはじめる[7]。吸管しゅとしてつぼしたたけかんから直接ちょくせつんでもいが、正客しょうきゃくすすめる場合ばあいサイフォン原理げんりたけせいのコップにうつし、いえはしらおなすうである4はいむようもとめる[4]しゅとして男性だんせいむが、つくしゅである女性じょせいにもそそいですすめるのが礼儀れいぎとされる[4]つぼ中身なかみすくなくなったらみずしてつづけ、翌日よくじつにはのこさない[4]きゃくかえまえあらためて1はいみ、れいべる[4]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 大田垣おおたがき晴子はるこ イラスト会話かいわブック ベトナム
  2. ^ rượu 東京外国語大学とうきょうがいこくごだいがく言語げんごモジュール-ベトナム語彙ごいモジュール
  3. ^ a b 小崎おざき道雄みちお et al. 2002, p. 330
  4. ^ a b c d e 小崎おざき道雄みちお et al. 2002, p. 336
  5. ^ a b c d e 小崎おざき道雄みちお et al. 2002, p. 333
  6. ^ a b c d e f g h i j 小崎おざき道雄みちお et al. 2002, p. 334
  7. ^ a b 小崎おざき道雄みちお et al. 2002, p. 335

参考さんこう文献ぶんけん

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