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労働ろうどう力りょく調査ちょうさ

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出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア（Wikipedia）』
日本にっぽんにおける労働ろうどう力りょく人口じんこうと、その将来しょうらい予想よそう。青あおは実績じっせきデータ。
橙だいだいは経済けいざい成長せいちょう実現じつげん＆労働ろうどう参加さんか率りつ進展しんてんシナリオ、緑みどりは成長せいちょうベースライン＆労働ろうどう参加さんか漸進ぜんしん、赤あかは成長せいちょうゼロ＆労働ろうどう参加さんか現状げんじょう維持いじ。

労働ろうどう力りょく調査ちょうさ（ろうどうりょくちょうさ）は、日本にっぽんの総務そうむ省しょう統計とうけい局きょくが毎月まいつき実施じっししている基幹きかん統計とうけい調査ちょうさである。労働ろうどう市場いちばにおける就業しゅうぎょう状じょう況きょう、失業しつぎょう者しゃ、失業しつぎょう率りつ等ひとしについて、労働ろうどうを供給きょうきゅうする側がわである個人こじんを対象たいしょうとした質問しつもん紙し調査ちょうさをおこない、集計しゅうけいして労働ろうどう力りょく統計とうけい[1] を作成さくせい・公表こうひょうしている。

統計とうけい法ほうに基もとづく基幹きかん統計とうけいを作成さくせいするための統計とうけい調査ちょうさであるため、調査ちょうさに従事じゅうじする者ものに対たいしては厳格げんかくな守秘しゅひ義務ぎむとこれに違反いはんした場合ばあいの罰則ばっそくの規定きていが、調査ちょうさ対象たいしょう者しゃに対たいしては回答かいとうする義務ぎむ（報告ほうこく義務ぎむ）が課かされている。なお、統計とうけい法ほう52条じょうにより、個人こじん情報じょうほう保護ほご法ほうは適用てきようされない。

内容ないよう

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就業しゅうぎょうと求職きゅうしょくの状況じょうきょうを、世帯せたい、個人こじんの側がわから調査ちょうさする[2]。

調査ちょうさ方法ほうほう・対象たいしょう
無む作為さくい抽出ちゅうしゅつにより選定せんていされた住戸じゅうこに住すむ約やく4万まん世帯せたいを調査ちょうさする。世帯せたい員いん全員ぜんいんについて性別せいべつ・出生しゅっしょう年月日ねんがっぴ・続柄つづきがらを、15歳さい以上いじょうの者もの (約やく10万まん人にん) については毎月まいつき末日まつじつから1週間しゅうかん前まえまでの就業しゅうぎょう状態じょうたい等とうを調査ちょうさ票ひょう[3] に記入きにゅうしてもらう。
調査ちょうさ内容ないよう
就業しゅうぎょうの有無うむ、就業しゅうぎょうの形態けいたい（産業さんぎょうと職業しょくぎょう、自営業じえいぎょう者しゃか雇用こよう者しゃか、雇用こようの場合ばあいには無期むき雇用こようか有期ゆうき雇用こようか等とう）、就業しゅうぎょう日数にっすうおよび就業しゅうぎょう時間じかん（残業ざんぎょうや休日きゅうじつ出勤しゅっきんをふくむ実際じっさいの状況じょうきょう）、求職きゅうしょく活動かつどうについてなど。
変遷へんせん
調査ちょうさ開始かいしは1946年ねん9月。旧きゅう統計とうけい法ほうによる指定してい統計とうけい（第だい30号ごう）への指定していは1950年ねん4月がつ[4](p92)。開始かいし後ごしばらくはサンプリング・調査ちょうさ票ひょう・調査ちょうさ方法ほうほうにさまざまな変更へんこうがあったが、1967年ねんまでに現行げんこうの方法ほうほうがほぼ固かたまった[5]。2002年ねんには、別途べっと承認しょうにん統計とうけいとして行おこなわれていた労働ろうどう力りょく調査ちょうさ特別とくべつ調査ちょうさ（下記かき参照さんしょう）を統合とうごうした。このため、調査ちょうさ結果けっかの公表こうひょうが「基本きほん集計しゅうけい」「詳細しょうさい集計しゅうけい」の2本立ほんだてとなった。2009年ねんには、統計とうけい法ほうの全面ぜんめん改正かいせい（2007年ねん5月がつ公布こうふ、2009年ねん4月がつに全面ぜんめん施行しこう）に基もとづき、新あらたな統計とうけい法ほうに基もとづく基幹きかん統計とうけいとなった。2018年ねんから、国際こくさい労働ろうどう機関きかん (ILO) の2013年ねんの第だい19回かい国際こくさい統計とうけい専門せんもん家か会議かいぎ勧告かんこく[6] に基もとづき、未み活用かつよう労働ろうどう力りょくに関かんする集計しゅうけいを開始かいし。
※労働ろうどう力りょく調査ちょうさ臨時りんじ調査ちょうさ (1949-1961年ねん) と労働ろうどう力りょく調査ちょうさ特別とくべつ調査ちょうさ (1962-2002年ねん)：
毎月まいつき行おこなう労働ろうどう力りょく調査ちょうさは内容ないようが簡易かんいなため、年としに1-2回かい、労働ろうどう力りょく調査ちょうさよりも調査ちょうさ内容ないようが細こまかい調査ちょうさを行おこなっていた。1949-1961年ねんの間あいだは「臨時りんじ調査ちょうさ」（年としによって特別とくべつの名称めいしょうがついていることがある[7]）、1962-2002年ねんは「特別とくべつ調査ちょうさ」と呼よばれている。その時々ときどきの雇用こよう情勢じょうせいに応おうじて焦点しょうてんを変かえてきたため、内容ないようがしばしば変化へんかしている[4](p93)。ただし1984年ねん以降いこうは、あまり調査ちょうさ事項じこうを変かえない時とき系列けいれつ重視じゅうしの方向ほうこうになったので、現在げんざいの労働ろうどう力りょく調査ちょうさ詳細しょうさい集計しゅうけいからさかのぼって時とき系列けいれつ比較ひかくすることが基本きほん的てきに可能かのうである[8]。

用語ようごの定義ていぎ

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総務そうむ省しょう統計とうけい局きょく「労働ろうどう力りょく調査ちょうさ」詳細しょうさい集計しゅうけい（2018年ねん以降いこう）の就業しゅうぎょう状態じょうたいの分類ぶんるい

 
 
 
 
 
 
 
 
15歳さい以上いじょう人口じんこう
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
労働ろうどう力りょく人口じんこう
 
 
 
 
 
 
非ひ労働ろうどう力りょく人口じんこう
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
就業しゅうぎょう者しゃ失業しつぎょう者しゃ
 
 
潜在せんざい労働ろうどう力りょく人口じんこうその他た
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
従業じゅうぎょう者しゃ
 
休業きゅうぎょう者しゃ
 
拡張かくちょう求職きゅうしょく者しゃ
 
就業しゅうぎょう可能かのう非ひ求職きゅうしょく者しゃ
各種かくしゅの失業しつぎょう測定そくてい方法ほうほうについては「失業しつぎょう#計測けいそく」を参照さんしょう

労働ろうどう力りょく人口じんこう

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労働ろうどう力りょく人口じんこう - 概念的がいねんてきには、就業しゅうぎょうしている者もの（就業しゅうぎょう者しゃ）と、就業しゅうぎょうしていないが求職きゅうしょく活動かつどうはしていて仕事しごとさえ見みつかればすぐに働はたらける者ものとの合計ごうけいである。操作そうさ的てきな定義ていぎとしては、2018年ねん以降いこうの労働ろうどう力りょく調査ちょうさでは、基本きほん集計しゅうけいにおいては「就業しゅうぎょう者しゃ」と「完全かんぜん失業しつぎょう者しゃ」をあわせたものを「労働ろうどう力りょく人口じんこう」とするのに対たいして、詳細しょうさい集計しゅうけいにおいては「就業しゅうぎょう者しゃ」と「失業しつぎょう者しゃ」をあわせたものを「労働ろうどう力りょく人口じんこう」としている[9](pp5-6)。一般いっぱんに「労働ろうどう力りょく人口じんこう」として利用りようされる統計とうけいは基本きほん集計しゅうけいのものであり、またマスメディア等とうで「失業しつぎょう率りつ」として引用いんようされる数値すうちは基本きほん集計しゅうけいの「労働ろうどう力りょく人口じんこう」で「完全かんぜん失業しつぎょう者しゃ」の数かずを割わった数値すうち（正式せいしきには「完全かんぜん失業しつぎょう率りつ」という）である。

  • 就業しゅうぎょう者しゃ - 「従業じゅうぎょう者しゃ」と「休業きゅうぎょう者しゃ」を合あわせたもの[9](pp6-8)。
    • 従業じゅうぎょう者しゃ - 調査ちょうさ週間しゅうかん中ちゅうに賃金ちんぎん、給料きゅうりょう、諸しょ手当てあて、内職ないしょく収入しゅうにゅうなどの収入しゅうにゅうを伴ともなう仕事しごとを1時間じかん以上いじょうした者もの。ただし、家族かぞく従業じゅうぎょう者しゃは、無給むきゅうであっても仕事しごとをしたとする。
    • 休業きゅうぎょう者しゃ - 仕事しごとを持もちながら、調査ちょうさ週間しゅうかん中ちゅうに少すこしも仕事しごとをしなかった者もののうち、「雇用こよう者しゃで、給料きゅうりょう・賃金ちんぎんの支払しはらいを受うけている者もの又または受うけることになっている者もの」または「自営じえい業主ぎょうしゅで、自分じぶんの経営けいえいする事業じぎょうを持もったままで、その仕事しごとを休やすみ始はじめてから30日にちにならない者もの」。
  1. 仕事しごとがなくて、調査ちょうさ週間しゅうかん中ちゅうに少すこしも仕事しごとをしなかった（就業しゅうぎょう者しゃではない）。
  2. 仕事しごとがあればすぐ就つくことができる。
  3. 調査ちょうさ週間しゅうかん中ちゅうに、仕事しごとを探さがす活動かつどうや事業じぎょうを始はじめる準備じゅんびをしていた（過去かこの求職きゅうしょく活動かつどうの結果けっかを待まっている場合ばあいを含ふくむ）。
労働ろうどう力りょく調査ちょうさでは、1949年ねん4月がつまでは、「失業しつぎょう者しゃ」の定義ていぎに求職きゅうしょくの条件じょうけんをふくめていなかった。その後ご、調査ちょうさ対象たいしょう期間きかん内ないに求職きゅうしょく活動かつどうしていたことという条件じょうけんを追加ついかして「月末げつまつ1週間しゅうかんの調査ちょうさ期間きかんに収入しゅうにゅうになる仕事しごとに就つかなかった者もので、月末げつまつ1週間しゅうかんに求職きゅうしょく活動かつどうをしている者もの」という定義ていぎに変更へんこうしたので、以前いぜんの定義ていぎによる失業しつぎょう者しゃと区別くべつするために1950年ねん1月がつから「完全かんぜん失業しつぎょう者しゃ」と呼よぶようになった[7](p255)。英語えいごでの調査ちょうさ結果けっか報告ほうこくでは、1993年ねんまでは「Totally unemployed」[10](p222) と呼よんでいたが、1994年ねんからは単たんに「Unemployed」[11](p226) となっている。
  • 失業しつぎょう者しゃ - 次つぎの3条件じょうけんをすべて満みたす者もの（最初さいしょの2条件じょうけんは「完全かんぜん失業しつぎょう者しゃ」の定義ていぎと同一どういつであり、第だい3条件じょうけんで求職きゅうしょく活動かつどう期間きかんを1週間しゅうかんではなく1か月げつに拡大かくだいしてとらえるところだけがちがう）[9](p10)。
  1. 仕事しごとがなくて調査ちょうさ週間しゅうかん中ちゅうに少すこしも仕事しごとをしなかった（就業しゅうぎょう者しゃではない）。
  2. 仕事しごとがあればすぐ就つくことができる。
  3. 調査ちょうさ週間しゅうかんを含ふくむ1か月げつ間あいだに、仕事しごとを探さがす活動かつどうや事業じぎょうを始はじめる準備じゅんびをしていた（過去かこの求職きゅうしょく活動かつどうの結果けっかを待まっている場合ばあいを含ふくむ）。
この定義ていぎの「失業しつぎょう者しゃ」は2018年ねん以降いこうの詳細しょうさい集計しゅうけいで用もちいられている。英語えいごでの調査ちょうさ結果けっか報告ほうこくでは「Unemployed persons (ILO 2013)」[12] となっている。なお基本きほん集計しゅうけいとおなじ「完全かんぜん失業しつぎょう者しゃ」(Unemployed persons) 数すうも集計しゅうけいされており、「失業しつぎょう者しゃ」の内うち数すうとしてあつかわれる。

なお、就業しゅうぎょう者しゃのうち、次つぎの3条件じょうけんを満みたす者ものを追加ついか就労しゅうろう希望きぼう就業しゅうぎょう者しゃという[9](p9)。具体ぐたい的てきには、パートタイムの就業しゅうぎょう者しゃがフルタイム勤務きんむを希望きぼうしたり掛かけ持もちできる副業ふくぎょうを探さがしている場合ばあいや、生産せいさん調整ちょうせいなどの会社かいしゃ都合つごうで短時間たんじかん勤務きんむとなっている者ものなどが考かんがえられる（不完全ふかんぜん雇用こよう）。

  1. 週しゅう35時じ間あいだ未満みまんの就業しゅうぎょう時間じかんである[注ちゅう 1]。
  2. 就業しゅうぎょう時間じかんの追加ついかを希望きぼうしている。
  3. 就業しゅうぎょう時間じかんの追加ついかができる。

非ひ労働ろうどう力りょく人口じんこう

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非ひ労働ろうどう力りょく人口じんこう - 概念的がいねんてきには、就業しゅうぎょうしておらず、求職きゅうしょく活動かつどうを行おこなっていない者もの。いわゆるニート、専業せんぎょう主婦しゅふなどの家事かじ専従せんじゅう者しゃ、アルバイトをしない学生がくせい、定年ていねん退職たいしょく後のちに職業しょくぎょう生活せいかつから完全かんぜんに引退いんたいした高齢こうれい者しゃなど就業しゅうぎょうの意思いしのない者もののほか、就業しゅうぎょうの意思いしはあるが具体ぐたい的てきな求職きゅうしょく活動かつどうをしていない者もの、将来しょうらいの就職しゅうしょくが内定ないていしているが調査ちょうさ時点じてんでは無職むしょくである者ものなどがふくまれる。

従来じゅうらいからの基本きほん集計しゅうけいでは、15歳さい以上いじょう人口じんこうから就業しゅうぎょう者しゃと完全かんぜん失業しつぎょう者しゃを除のぞいたものが「非ひ労働ろうどう力りょく人口じんこう」である[9](p5)。仕事しごと以外いがいにしている主おもな活動かつどうにより「通学つうがく」「家事かじ」「その他た」に分類ぶんるいされる。

2018年ねん以降いこうの詳細しょうさい集計しゅうけいでは、15歳さい以上いじょう人口じんこうから就業しゅうぎょう者しゃと失業しつぎょう者しゃを除のぞいたものが「非ひ労働ろうどう力りょく人口じんこう」である[9](p6)。その中なかからさらに、次つぎの「潜在せんざい労働ろうどう力りょく人口じんこう」が区別くべつされる[9](pp10-11)。

潜在せんざい労働ろうどう力りょく人口じんこう - 就業しゅうぎょう者しゃでも失業しつぎょう者しゃでもない者もののうち、次つぎのいずれかに該当がいとうする者もの。働はたらくことのできる時期じきが少すこし先さきであったり、具体ぐたい的てきな求職きゅうしょく活動かつどうを行おこなってはいないものの就業しゅうぎょうの意欲いよくと準備じゅんびはあるといったように、従来じゅうらいの定義ていぎでは失業しつぎょう者しゃにならないが実態じったいはそれに近ちかい境界きょうかい領域りょういきにある者ものをとらえるため、2018年ねん以降いこうの詳細しょうさい集計しゅうけいに導入どうにゅうされた。

  • 拡張かくちょう求職きゅうしょく者しゃ - 次つぎの2つの条件じょうけんを満みたす者もの
  1. 1か月げつ以内いないに求職きゅうしょく活動かつどうを行おこなっている。
  2. すぐではないが、2週間しゅうかん以内いないに就業しゅうぎょうできる。
  • 就業しゅうぎょう可能かのう非ひ求職きゅうしょく者しゃ - 次つぎの3つの条件じょうけんを満みたす者もの
  1. 1か月げつ以内いないに求職きゅうしょく活動かつどうを行おこなっていない。
  2. 就業しゅうぎょうを希望きぼうしている。
  3. すぐに就業しゅうぎょうできる。

就業しゅうぎょう状態じょうたいに関かんする各種かくしゅ比率ひりつ

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基本きほん集計しゅうけいによるもの[9](pp11-12)：

  • 労働ろうどう力りょく人口じんこう比率ひりつ - 15歳さい以上いじょう人口じんこうに占しめる労働ろうどう力りょく人口じんこうの割合わりあい。しばしば「労働ろうどう力りょく率りつ」と呼よばれる。
  • 就業しゅうぎょう率りつ - 15歳さい以上いじょう人口じんこうに占しめる就業しゅうぎょう者しゃの割合わりあい。
  • 完全かんぜん失業しつぎょう率りつ - 労働ろうどう力りょく人口じんこうに占しめる完全かんぜん失業しつぎょう者しゃの割合わりあい。しばしば「失業しつぎょう率りつ」と呼よばれる。 →#完全かんぜん失業しつぎょう率りつの節ふしを参照さんしょう

詳細しょうさい集計しゅうけいによるもの[9](pp12-13)：

  • 未み活用かつよう労働ろうどう指標しひょう - 雇用こよう情勢じょうせいを多角たかく的てきに把握はあくするため、2018年ねんから6つの指標しひょうが新あらたに設定せっていされた。 →#未み活用かつよう労働ろうどう力りょくの節ふしを参照さんしょう

就業しゅうぎょう者しゃの分類ぶんるい

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就業しゅうぎょう者しゃについては、調査ちょうさへの回答かいとうにより、つぎのような分類ぶんるいがおこなわれる[9](pp31-38)。調査ちょうさ週間しゅうかん中ちゅうに複数ふくすうの仕事しごとをしていた場合ばあいには、一番いちばん長ながい時間じかんした仕事しごとについて記入きにゅうするよう、調査ちょうさ票ひょう[3] に指示しじされている。

勤務きんむ先さきの事業じぎょう体たいに関かんするもの：

  • 産業さんぎょう - 事業じぎょう所しょのおこなっている事業じぎょう内容ないようの分類ぶんるい。日本標準にっぽんひょうじゅん産業さんぎょう分類ぶんるい（中ちゅう分類ぶんるいレベル）を参考さんこうに、国勢調査こくせいちょうさの適用てきよう基準きじゅんを準用じゅんようしている[13] [9](p32)。調査ちょうさ票ひょうの「勤つとめ先さき・業主ぎょうしゅなどの名称めいしょう及および事業じぎょうの種類しゅるい」の自由じゆう回答かいとう欄らんの記述きじゅつに基もとづき、独立どくりつ行政ぎょうせい法人ほうじん統計とうけいセンターにおいて分類ぶんるい作業さぎょうをおこなう。
  • 従業じゅうぎょう者しゃ規模きぼ - 企業きぎょうにふだん勤つとめている者ものの数かず

調査ちょうさ対象たいしょう者しゃのおこなう仕事しごと内容ないよう、あるいは事業じぎょう体たいとの関係かんけいによるもの：

  • 従業じゅうぎょう上じょうの地位ちい - 事業じぎょう所内しょないでの本人ほんにんの地位ちい。つぎのように分類ぶんるいされる。内職ないしょく者しゃが「自営じえい業主ぎょうしゅ」に、役員やくいん（会社かいしゃ社長しゃちょうなど）が「雇用こよう者しゃ」に分類ぶんるいされるなど、一般いっぱん的てきな感覚かんかくとはずれているところがあるので注意ちゅうい。
    • 自営じえい業主ぎょうしゅ
      • 雇やとい有ゆう業主ぎょうしゅ
      • 雇やとえ無む業主ぎょうしゅ
        • 一般いっぱん雇やとえ無む業主ぎょうしゅ
        • 内職ないしょく者しゃ
    • 家族かぞく従業じゅうぎょう者しゃ
    • 雇用こよう者しゃ
      • 役員やくいん
      • 役員やくいんを除のぞく雇用こよう者しゃ
  • 雇用こよう形態けいたい - 役員やくいんを除のぞく雇用こよう者しゃについては、「勤つとめ先さきにおける呼称こしょう」などによって、「正規せいきの職員しょくいん・従業じゅうぎょう員いん」と「非ひ正規せいきの職員しょくいん・従業じゅうぎょう員いん」に区分くぶんする。「非ひ正規せいきの職員しょくいん・従業じゅうぎょう員いん」とは「パート」「アルバイト」「契約けいやく社員しゃいん」「嘱託しょくたく」「労働ろうどう者しゃ派遣はけん事業じぎょう所しょの派遣はけん社員しゃいん」「その他た」である。

就業しゅうぎょう時間じかん等とう

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個別こべつの就業しゅうぎょう者しゃについて測定そくていしたもの[9](pp30-31)：

  • 就業しゅうぎょう時間じかん - 調査ちょうさ期間きかん中ちゅうに実際じっさいに仕事しごとに従事じゅうじした時間じかん。複数ふくすうの仕事しごとを行おこなった場合ばあいは、それらを合計ごうけいする。定義ていぎ上じょう、休業きゅうぎょう者しゃの就業しゅうぎょう時間じかんはゼロ、従業じゅうぎょう者しゃの就業しゅうぎょう時間じかんは1時間じかん以上いじょうとなる。
  • 月末げつまつ1週間しゅうかんの就業しゅうぎょう日数にっすう - 調査ちょうさ期間きかん中ちゅう、本業ほんぎょう・副業ふくぎょうにかかわらず、実際じっさいに仕事しごとに従事じゅうじした日数にっすう。
  • 月間げっかん就業しゅうぎょう日数にっすう - 調査ちょうさ月がつの1か月げつ間あいだに、本業ほんぎょう・副業ふくぎょうにかかわらず、実際じっさいに仕事しごとに従事じゅうじした日数にっすう。
  • 月間げっかん就業しゅうぎょう時間じかん - 「就業しゅうぎょう時間じかん」を「月末げつまつ1週間しゅうかんの就業しゅうぎょう日数にっすう」で割わって「月間げっかん就業しゅうぎょう日数にっすう」をかけた値ね。

従業じゅうぎょう者しゃの全体ぜんたい（あるいはその一部いちぶ）について計算けいさんしたもの[9](pp30-31)：

  • 延のべ週間しゅうかん就業しゅうぎょう時間じかん - すべての従業じゅうぎょう者しゃの就業しゅうぎょう時間じかんの合計ごうけい。
  • 平均へいきん週間しゅうかん就業しゅうぎょう時間じかん - 延のべ週間しゅうかん就業しゅうぎょう時間じかんを従業じゅうぎょう者しゃ数すうで割わった値ね。

世帯せたい

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調査ちょうさ対象たいしょうとなった世帯せたいについては、すべての構成こうせい員いん（15歳さい未満みまんの子供こどもをふくむ）について年齢ねんれい・性別せいべつ・続柄つづきがらを調査ちょうさし、それらをもとに世帯せたいを分類ぶんるいする[15]。なお、旅行りょこう・出稼でかせぎ・入院にゅういんなどで3か月げつ以上いじょう留守るすにしている世帯せたい員いんは、調査ちょうさ対象たいしょうにならない[16]。

  • 単身たんしん世帯せたい - 一人ひとりで暮くらしている人ひとのほか、寄宿舎きしゅくしゃ等とうに居住きょじゅうする単身たんしん者しゃ、病院びょういんや福祉ふくし施設しせつの入院にゅういん者しゃ・入所にゅうしょ者しゃなど。
  • 親族しんぞく世帯せたい - 世帯せたい主ぬしのほかに、その親族しんぞくがすくなくとも一人ひとりいる世帯せたい。
  • 核かく家族かぞく世帯せたい - 親おやと子供こどもだけで構成こうせいされている世帯せたい、あるいは世帯せたい主ぬしとその配偶はいぐう者しゃだけの世帯せたい。
  • 夫婦ふうふのいる世帯せたい - 夫婦ふうふだけ、あるいは夫婦ふうふとその親おやまたは子供こども（またはそれらの両方りょうほう）だけの世帯せたい。世帯せたい内ないに複数ふくすうの夫婦ふうふがある場合ばあい、夫おっとが最もっとも年少ねんしょうである夫婦ふうふを「夫婦ふうふ」として集計しゅうけいをおこなう。
  • 母子ぼし世帯せたい - 母親ははおやと20歳さい未満みまんの未婚みこん子こだけの世帯せたい。
  • 高齢こうれい者しゃ世帯せたい - 65歳さい以上いじょうの者ものがいて、かつ64歳さい以下いかの男性だんせいも59歳さい以下いかの女性じょせいもいない世帯せたい。
  • 高齢こうれい者しゃ単身たんしん世帯せたい - 65歳さい以上いじょうの者ものの単身たんしん世帯せたい。

特徴とくちょう

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就業しゅうぎょう状じょう況きょうや求職きゅうしょく活動かつどうについて、個人こじんを対象たいしょうにアクチュアル方式ほうしき (current activity status) で調査ちょうさをおこなっている[9](p74)。国際こくさい労働ろうどう機関きかん (ILO) の決議けつぎ[17] に準拠じゅんきょした方法ほうほうであり、同様どうようの方法ほうほうで統計とうけいを作成さくせいしている国くにと比較ひかく可能かのうなデータを提供ていきょうしている。

労働ろうどう力りょく調査ちょうさは1947年ねんにさかのぼる古ふるい調査ちょうさであり、過去かこからの継続けいぞく性せいを重視じゅうししてきた。基本きほん的てきな項目こうもくについては1953年ねんからのデータを接続せつぞくして代表だいひょう性せいのある数値すうちを得えることができる（残念ざんねんながら、サンプリング方法ほうほうのちがいのため、1952年ねん以前いぜんのデータはそれ以降いこうと直接ちょくせつ接続せつぞくできない[9](p14)）。ただし、長期ちょうきの時とき系列けいれつデータが用意よういされている指標しひょう以外いがいは、1999年ねん以前いぜんについては電子でんし化かされていないことが多おおく、印刷いんさつされた報告ほうこく書しょあるいは総務そうむ省しょう統計とうけい図書館としょかん所蔵しょぞうの報告ほうこく書しょ非ひ掲載けいさい表ひょうなどを利用りようする必要ひつようがある[8]。

特とくに完全かんぜん失業しつぎょう率りつ（単たんに「失業しつぎょう率りつ」と呼よばれることが多おおい）は、本ほん調査ちょうさが継続けいぞく的てきに測定そくていしてきた最もっとも注目ちゅうもくされる指標しひょうである。季き節ぶし調整ちょうせいを行おこなった完全かんぜん失業しつぎょう率りつは、毎月まいつきの雇用こよう環境かんきょうの状況じょうきょうを把握はあくする指標しひょうとして重要じゅうよう視しされている。2020 (令れい和わ2) 年ねんの労働ろうどう力りょく調査ちょうさでは、平均へいきんの完全かんぜん失業しつぎょう率りつは2.8%、完全かんぜん失業しつぎょう者しゃは191万まん人にんと新型しんがたコロナウイルス感染かんせん症しょうの流行りゅうこうの経済けいざいの悪化あっかを受うける形かたちでの増加ぞうかが見みられる。

2018年ねん以降いこうは、後述こうじゅつのように、未み活用かつよう労働ろうどう力りょくについての諸しょ指標しひょうを新設しんせつしている。2020年ねん（年とし平均へいきん集計しゅうけい）では追加ついか就労しゅうろう希望きぼう就業しゅうぎょう者しゃは228万まん人にん、潜在せんざい労働ろうどう力りょく人口じんこうは44万まん人にん、LU1が3.1%に対たいしLU2は6.4%、LU4は7.0%となっている。LU4を男女だんじょ別べつにみると、男性だんせいは5.7%、女性じょせいは8.5%となった。LU4の内訳うちわけを男女だんじょ、年齢ねんれい階級かいきゅう別べつにみると、男性だんせいは65歳さい以上いじょうを除のぞく全すべての年齢ねんれい階級かいきゅうで、失業しつぎょう者しゃの占しめる割合わりあいが高たかく、女性じょせいは25 - 34歳さいを除のぞく全すべての年齢ねんれい階級かいきゅうで追加ついか就労しゅうろう希望きぼう就業しゅうぎょう者しゃの占しめる割合わりあいが高たかくなった[18]。

労働ろうどう力りょく調査ちょうさは労働ろうどう供給きょうきゅう側がわからの調査ちょうさであり、個人こじんを対象たいしょうとしておこなわれる。自営業じえいぎょう・家族かぞく従業じゅうぎょう者しゃ・内職ないしょくなどを対象たいしょうにふくむほか、企業きぎょう側がわでは把握はあくしていないサービス残業ざんぎょうや裁量さいりょう労働ろうどう制せいなどの労働ろうどう時間じかん、個人こじん的てきな人間にんげん関係かんけいを利用りようした求職きゅうしょく活動かつどうなども把握はあくできる。また、抽出ちゅうしゅつされた住戸じゅうこに居住きょじゅうする世帯せたい員いん全員ぜんいんのデータがそろうので、世帯せたい単位たんいの分析ぶんせきが可能かのうである。これらの点てんで、公共こうきょう職業しょくぎょう安定あんてい所しょの業務ぎょうむから得えられる求人きゅうじん・求職きゅうしょく・就職しゅうしょく等ひとしの状況じょうきょうを集計しゅうけいして求人きゅうじん倍率ばいりつ等ひとしの指標しひょうを発表はっぴょうしている職業しょくぎょう安定あんてい業務ぎょうむ統計とうけい（厚生こうせい労働省ろうどうしょう）[19]、事業じぎょう所しょを対象たいしょうとした標本ひょうほん調査ちょうさに基もとづいて常用じょうよう労働ろうどう者しゃの給与きゅうよや労働ろうどう時間じかんの統計とうけいを作成さくせいしている毎月まいつき勤労きんろう統計とうけい（厚生こうせい労働省ろうどうしょう）[20] などとは差別さべつ化かされている。

さらに、毎月まいつきおこなわれる調査ちょうさであるために、速報そくほう性せいがあり、短期間たんきかんの変化へんかをすぐに追跡ついせきすることができる。基本きほん集計しゅうけいは毎月まいつき（おおむね調査ちょうさの翌月よくげつ末まつ）、詳細しょうさい集計しゅうけいは四半期しはんきごと（2月がつ、5月、8月がつ、11月）に発表はっぴょうされる。この点てんは、5年ねんごとの周期しゅうき調査ちょうさである国勢調査こくせいちょうさ、就業しゅうぎょう構造こうぞう基本きほん調査ちょうさ、社会しゃかい生活せいかつ基本きほん調査ちょうさ（いずれも総務そうむ省しょう統計とうけい局きょく）などとの大おおきなちがいといえる。ただし、地域ちいき別べつの結果けっかは年とし1度ど（おおむね2月がつ）、年とし平均へいきん値ちのみの公表こうひょうとなる。基本きほん集計しゅうけいについては年次ねんじと年度ねんどの平均へいきん値ち、詳細しょうさい集計しゅうけいについては年次ねんじの平均へいきん値ちもそれぞれ年ねんに1度ど作成さくせいされる。[9](p3)

集計しゅうけい結果けっかはインターネット（政府せいふ統計とうけいの総合そうごう窓口まどぐち (e-Stat)） で提供ていきょうされる。また、結果けっか公表こうひょうの都度つど、総務そうむ省しょう統計とうけい局きょくのウェブサイト[21] にも掲載けいさいされる。前年ぜんねん分ぶんの結果けっかと調査ちょうさ・集計しゅうけい方法ほうほうの解説かいせつ等とうを収おさめた『労働ろうどう力りょく調査ちょうさ年報ねんぽう』[22] が毎年まいとし5月がつに刊行かんこうされる。

未み活用かつよう労働ろうどう力りょく

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非ひ正規せいき雇用こようの増加ぞうかに見みられるように就業しゅうぎょうの形態けいたいは多様たよう化かし、雇用こよう・失業しつぎょう情勢じょうせいを取とり巻まく環境かんきょうも一様いちようでなくなるなど、就業しゅうぎょうを巡めぐる状況じょうきょうは大おおきく変化へんかしてきた。このため、雇用こよう情勢じょうせいをより多角たかく的てきに把握はあくするために、2018 (平成へいせい30) 年ねん1月がつから「特定とくてい調査ちょうさ票ひょう」の内容ないようを変更へんこうし、就業しゅうぎょう者しゃ、完全かんぜん失業しつぎょう者しゃ、非ひ労働ろうどう力りょく人口じんこうといった就業しゅうぎょう状態じょうたいに加くわえて、就業しゅうぎょう者しゃの中なかでもっと働はたらきたいと考かんがえている者ものや、非ひ労働ろうどう力りょく人口じんこうの中なかで働はたらきたいと考かんがえている者ものなどを未み活用かつよう労働ろうどうとして新あらたに把握はあくし、複数ふくすうの未み活用かつよう労働ろうどうに関かんする指標しひょうとして、四半期しはんきごとに公表こうひょうしていくこととなった。

「未み活用かつよう労働ろうどう」にあてはまる者ものは、失業しつぎょう者しゃ、追加ついか就労しゅうろう希望きぼう者しゃ、潜在せんざい労働ろうどう力りょく人口じんこうが含ふくまれる。完全かんぜん失業しつぎょう率りつに加くわえて、新あらたに公表こうひょうする未み活用かつよう労働ろうどうに関かんする指標しひょうは、以下いかの6つの指標しひょうである[23]。

  • 未み活用かつよう労働ろうどう指標しひょう1 (LU1) - 「労働ろうどう力りょく人口じんこう」に占しめる「失業しつぎょう者しゃ」の割合わりあい。ILOの定義ていぎに基もとづく「国際こくさい基準きじゅんの失業しつぎょう率りつ」と言いえ、日本にっぽん独自どくじの指標しひょうである「完全かんぜん失業しつぎょう率りつ」とは若干じゃっかん異ことなる。LU1の公表こうひょうにより、失業しつぎょう率りつを同おなじ基準きじゅんで国際こくさい比較ひかくすることができる。
  • 未み活用かつよう労働ろうどう指標しひょう2 (LU2) - 「労働ろうどう力りょく人口じんこう」に占しめる「失業しつぎょう者しゃ」と「追加ついか就労しゅうろう希望きぼう就業しゅうぎょう者しゃ」の割合わりあい。仮かりにLU1が低下ていかしていてもLU2が上昇じょうしょうしている局面きょくめんでは、失業しつぎょう者しゃは減少げんしょうしているが、追加ついか的てきに働はたらきたい人ひとが増加ぞうかしている状況じょうきょうであり、LU1の低下ていかほど雇用こよう情勢じょうせいは改善かいぜんしていないと見みることもできる。
  • 未み活用かつよう労働ろうどう指標しひょう3 (LU3) - 「労働ろうどう力りょく人口じんこう」と「潜在せんざい労働ろうどう力りょく人口じんこう」に占しめる「失業しつぎょう者しゃ」と「潜在せんざい労働ろうどう力りょく人口じんこう」の割合わりあい。仮かりにLU1とLU3の差さが大おおきい局面きょくめん（景気けいきの急激きゅうげきな悪化あっか時じ等とう）では、働はたらきたいが、求職きゅうしょくをあきらめたため非ひ労働ろうどう力りょく人口じんこうとなっている者ものが多おおい状況じょうきょう等とうであり、活用かつようされていない労働ろうどう力りょく人口じんこうが多おおく存在そんざいしている（失業しつぎょう率りつでみる以上いじょうに労働ろうどう市場いちばは厳きびしい）と見みることもできる。
  • 未み活用かつよう労働ろうどう指標しひょう4 (LU4) - 「労働ろうどう力りょく人口じんこう」と「潜在せんざい労働ろうどう力りょく人口じんこう」に占しめる「失業しつぎょう者しゃ」と「追加ついか就労しゅうろう希望きぼう就業しゅうぎょう者しゃ」と「潜在せんざい労働ろうどう力りょく人口じんこう」の割合わりあい。未み活用かつよう労働ろうどう全体ぜんたいの大おおきさ（労働ろうどう供給きょうきゅうの伸のびしろ）を示しめす。最もっとも広ひろく未み活用かつようの労働ろうどう力りょくを把握はあくするもので、失業しつぎょう者しゃのほか、労働ろうどう市場いちばで活用かつよう可能かのうな者もの全すべてを対象たいしょうとした率りつということができる。
  • 未み活用かつよう労働ろうどう補助ほじょ指標しひょう1 - 「労働ろうどう力りょく人口じんこう」に占しめる「非ひ自発じはつ的てき失業しつぎょう者しゃ」（失業しつぎょう者しゃのうち，求職きゅうしょく理由りゆうが「定年ていねん又または雇用こよう契約けいやくの満了まんりょう」又または「勤つとめ先さきや事業じぎょうの都合つごう」の者もの）の割合わりあい。非ひ自発じはつ的てきな理由りゆうにより失業しつぎょうした深刻しんこく度どの高たかい者ものを把握はあくするもの。
  • 未み活用かつよう労働ろうどう補助ほじょ指標しひょう2 - 「労働ろうどう力りょく人口じんこう」と「拡張かくちょう求職きゅうしょく者しゃ」に占しめる「失業しつぎょう者しゃ」と「拡張かくちょう求職きゅうしょく者しゃ」の割合わりあい。LU1よりも就業しゅうぎょう可能かのう時期じきを広ひろげたもので，就業しゅうぎょう可能かのう時期じきを2週間しゅうかん以内いないとしているEU諸国しょこくとの比較ひかくを可能かのうにするもの。

雇用こよう形態けいたい

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日本にっぽんの雇用こよう者しゃ
（総務そうむ省しょう統計とうけい局きょく、2019年度ねんど労働ろうどう力りょく調査ちょうさ）[24]
雇用こよう形態けいたい 万まん人にん
役員やくいん 335
期間きかんの定さだめのない労働ろうどう契約けいやく 3,728
1年ねん以上いじょうの有期ゆうき契約けいやく 451
1か月げつ～1年ねん未満みまんの有期ゆうき契約けいやく（臨時りんじ雇やとい） 763
1か月げつ未満みまんの有期ゆうき契約けいやく（日雇ひやとい） 15
期間きかんがわからない 239
日本にっぽんにおける役員やくいんを除のぞく雇用こよう者しゃ（年齢ねんれい別べつ）。
青あおは正規せいき雇用こよう、橙だいだいはパートタイム、緑みどりはアルバイト、赤あかは派遣はけん労働ろうどう者しゃ、紫むらさきは契約けいやく社員しゃいん、茶ちゃは嘱託しょくたく社員しゃいん、ピンクはその他た。

完全かんぜん失業しつぎょう率りつ

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日本にっぽんの都道府県とどうふけん別べつ失業しつぎょう率りつ（2020年ねん,総務そうむ省しょう統計とうけい局きょく）[25]。
日本にっぽんの失業しつぎょう率りつ（男女だんじょ別べつ、年齢ねんれい別べつ）。15-24歳さい（細線さいせん）が若年じゃくねん失業しつぎょう者しゃにあたる[26]。

以下いかは労働ろうどう力りょく調査ちょうさの毎年まいとし4月がつ1日にち時点じてんの年齢ねんれいに合あわせた『15歳さい以上いじょうから64歳さいまで』と『65歳さい以上いじょう』を合算がっさんした完全かんぜん失業しつぎょう者しゃ数すうと完全かんぜん失業しつぎょう率りつとの推移すいいである。

完全かんぜん失業しつぎょう者しゃ数すう及および完全かんぜん失業しつぎょう率りつの推移すいい
（総務そうむ省しょう統計とうけい局きょく）[27][28]
年とし 完全かんぜん失業しつぎょう者しゃ数すう（万まん人にん） 完全かんぜん失業しつぎょう率りつ (%)
男女だんじょ計けい 女おんな 男おとこ 男女だんじょ計けい 女おんな 男おとこ
1990 134 57 77 2.1 2.2 2.0
1991 136 59 78 2.1 2.2 2.0
1992 142 60 82 2.2 2.2 2.1
1993 166 71 95 2.5 2.6 2.4
1994 192 80 112 2.9 3.0 2.8
1995 210 87 123 3.2 3.2 3.1
1996 225 91 134 3.4 3.3 3.4
1997 230 95 135 3.4 3.4 3.4
1998 279 111 168 4.1 4.0 4.2
1999 317 123 194 4.7 4.5 4.8
2000 320 123 196 4.7 4.5 4.9
2001 340 131 209 5.0 4.7 5.2
2002 359 140 219 5.4 5.1 5.5
2003 350 135 215 5.3 4.9 5.5
2004 313 121 192 4.7 4.4 4.9
2005 294 116 178 4.4 4.2 4.6
2006 275 107 168 4.1 3.9 4.3
2007 257 104 154 3.9 3.7 3.9
2008 265 107 159 4.0 3.8 4.1
2009 336 133 203 5.1 4.8 5.3
2010 334 128 207 5.1 4.6 5.4
2011 302 115 187 4.6 4.2 4.9
2012 285 112 174 4.3 4.0 4.6
2013 265 103 163 4.0 3.7 4.3
2014 236 96 142 3.6 3.4 3.7
2015 222 89 135 3.4 3.1 3.6
2016 208 82 126 3.1 2.8 3.3
2017 190 78 112 2.8 2.7 3.0
2018 166 67 99 2.4 2.2 2.6
2019 162 66 96 2.4 2.2 2.5
2020 191 76 115 2.8 2.5 3.0

1990年代ねんだい以降いこうから非ひ正規せいき雇用こようの需要じゅようが高たかまった背景はいけいには、日本にっぽんのバブル経済けいざい崩壊ほうかい前まえの『雇用こよう・債務さいむ・設備せつび』の「3つの過剰かじょう」にバブル経済けいざい崩壊ほうかい後ごに企業きぎょうが直面ちょくめんしたことにある。3つの過剰かじょうへの処置しょちとさて企業きぎょうはリストラに着手ちゃくしゅし、人件じんけん費ひの抑制よくせいに注力ちゅうりょくして非ひ正規せいき従業じゅうぎょう員いんを多用たようするようになった。賃金ちんぎん体系たいけいも基本給きほんきゅうよりも、その年としごとの企業きぎょう業績ぎょうせきに連動れんどうさせやすい賞与しょうよ（ボーナスなど）に給与きゅうよの重おもきを置おくようになった。2003年ねんに野口のぐち旭あさひによると産業さんぎょう構造こうぞうの転換てんかんに伴ともなう自発じはつ的てき失業しつぎょう・健全けんぜんな失業しつぎょう率りつは2 - 3%とされている[29]。 太平洋戦争たいへいようせんそう（第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん）後ごの長ながい間あいだ、日本にっぽんの失業しつぎょう率りつは1-2%と低ひくかったが、米国べいこくのITバブル崩壊ほうかい後ごの2001年ねん時点じてんで失業しつぎょう率りつは5%弱じゃくと以前いぜんより高たかくなっている[30]。2002年ねんに当時とうじでは日本にっぽんで戦後せんごに過去かこ最高さいこうの完全かんぜん失業しつぎょう率りつ5.5%を記録きろく[31]、米国べいこくのリーマン・ショック後ごの2009年ねん7月がつには完全かんぜん失業しつぎょう率りつ5.7%と戦後せんごの過去かこ最高さいこうを更新こうしんした[32]。

2000年ねん時点じてんで平均へいきん失業しつぎょう者しゃは320万まん人にんと1990年ねんの2倍ばい以上いじょうとなっている[33]。

2010年ねんの日本にっぽんでは、自発じはつ的てき失業しつぎょう者しゃと摩擦まさつ的てき失業しつぎょう者しゃの割合わりあいは3.5%程度ていどとされている。

2020年ねん時点じてんで、失業しつぎょう率りつが2%の場合ばあい、日本にっぽん全体ぜんたいの完全かんぜん失業しつぎょう者しゃ数すうは約やく137万まん人にんであるが、5%の場合ばあい約やく343万まん人にんとなる[27][34]。2020年ねん時点じてんの日本にっぽんの完全かんぜん失業しつぎょう率りつは2.8%、完全かんぜん失業しつぎょう者しゃ数すうは約やく191万まん人にんであり、失業しつぎょう率りつを1ポイント改善かいぜんさせるためには、約やく69万まん人にんの新規しんき雇用こようを創出そうしゅつする必要ひつようがある[27][35]。

失業しつぎょう率りつは、年齢ねんれい別べつ・地域ちいき別べつで見みるとばらつきが大おおきい[36]。年齢ねんれい別べつでは若年じゃくねん層そう (15 - 24歳さい)の失業しつぎょう率りつは平均へいきん4.6%と全体ぜんたい平均へいきんの2.8%を大おおきく上回うわまわっている（2020年ねん時点じてん）[27]。かつて、リーマン・ショックによる経済けいざい悪化あっかのあった2009年ねんの時とき、日本にっぽんの10-20代だい前半ぜんはんまでの世代せだい失業しつぎょう率りつは10%に接近せっきんしているという国際こくさい機関きかんの調査ちょうさも出でていた[37]。地域ちいき別べつでは、北関東きたかんとう・甲信こうしん、北陸ほくりくの2.5%から北海道ほっかいどう・南関東みなみかんとうの3.3%まで地域ちいき間あいだで大おおきく差さが開ひらいている（2020年ねん10 - 12月時点じてん）[38]。

2016年ねんには正規せいきの職員しょくいん・従業じゅうぎょう員いんが年とし平均へいきん 3364 万まん人にんと前年ぜんねんよりも51 万まん人にんの増加ぞうかした。背景はいけいにはアベノミクスによる景気けいきの上向うわむきで新規しんき雇用こようがまず非ひ正規せいきとして創出そうしゅつされたため、予想よそうよりも高たかい労働ろうどう者しゃ需要じゅようで求職きゅうしょく者しゃ有利ゆうりな売うり手て市場いちばに変化へんかしたために企業きぎょうが当初とうしょの景気けいきによる雇用こよう予定よていよりも人手ひとで不足ふそくになった。そのため、2015年ねんから非ひ正規せいき採用さいよう者しゃや対象たいしょうだった者ものを正規せいき雇用こように切きり替かえ始はじめたことで2年ねん連続れんぞくの増加ぞうかとなった。

2017年ねんには『非ひ正規せいきから正規せいきへの逆流ぎゃくりゅう』が始はじまり、2017年ねんには『正規せいき職しょくの有効ゆうこう求人きゅうじん倍率ばいりつ』が1を上回うわまわって正規せいき職しょくのされた求人きゅうじん数すうが上回うわまわる流ながれに変かわった。アベノミクス以降いこうの成長せいちょう率りつや雇用こようの増加ぞうか率りつから失業しつぎょう率りつは2018年ねんに0.9%、2019年ねん0%近ちかくにまでなると予測よそくされたが、実際じっさいの失業しつぎょう率りつはそうならなかった。しかしながら、失業しつぎょう率りつが減少げんしょうしており、企業きぎょうは空前絶後くうぜんぜつごの人手ひとで不足ふそくから今いま雇やとっている非ひ正せい労働ろうどう者しゃ・新規しんき採用さいよう者しゃの正規せいき採用さいようへの増加ぞうか継続けいぞくに加くわえて賃上ちんあげや待遇たいぐう競争きょうそう・脱だつデフレにより、デフレという物価ぶっかや売うり上あげが減少げんしょうしていく時ときには最適さいてき化かモデルだったブラック企業きぎょうは労働ろうどう者しゃが集あつまらなるため路線ろせんの転換てんかん・倒産とうさんが相次あいつぐと予想よそうされた [39][40][41]。

その後ご、新型しんがたコロナウイルス感染かんせん症しょうの流行りゅうこうの経済けいざい的てき影響えいきょうにより、2020年ねんの失業しつぎょう率りつは前年ぜんねんより0.4ポイント高たかい約やく2.8%となった[27]。しかしながら、雇用こよう調整ちょうせい助成じょせい金きんによって雇用こよう維持いじしている休業きゅうぎょう者しゃを含ふくめれば、2倍ばい超こえの失業しつぎょう率りつになると指摘してきされている[42]。

2012年ねんから2017年ねんまでの5年ねんの間あいだに韓国かんこくの若年じゃくねん失業しつぎょう率りつが2.3ポイント高たかくなって9.8%に悪化あっかしたのに対たいし、米国べいこくは5.8ポイントで下落げらくで7.2%、日本にっぽんも2.6ポイント低下ていかした4.4%で日本にっぽんの若年じゃくねん失業しつぎょう率りつはOECDの半分はんぶんまで低ひくくなった[43]。

脚注きゃくちゅう

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[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 週しゅう35時じ間あいだ未満みまんの就業しゅうぎょう者しゃを対象たいしょうとしている理由りゆうは、日本にっぽんのほとんどの企業きぎょうでフルタイム勤務きんむの週しゅう所定しょてい労働ろうどう時間じかんを35時間じかん以上いじょうとしているためである。また、国際こくさい的てきにも 35時じ間あいだを閾値としている国くにが最もっとも多おおくなっている。「労働ろうどう力りょく調査ちょうさ」では、従来じゅうらいから1週間しゅうかんの就業しゅうぎょう時間じかんが35時じ間あいだという基準きじゅんで短時間たんじかんか否ひかを判定はんていしている。

出典しゅってん

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  39. ^ [1]「労働ろうどう力りょく調査ちょうさ（基本きほん集計しゅうけい）平成へいせい28年ねん（2016年ねん）平均へいきん（速報そくほう）結果けっかの要約ようやく 」
  40. ^ [2]「景気けいき拡大かくだいによる人手ひとで不足ふそく、苦境くきょうに陥おちいるのはブラック企業きぎょう 労働ろうどう者しゃには賃上ちんあげの好機こうき」
  41. ^ [3]「2019年ねんに失業しつぎょう率りつゼロ!? 果はたして「1億おく総そう賃上ちんあげ時代じだい」は来くるのかかつてない人手ひとで不足ふそく、そのとき企業きぎょうは」
  42. ^ 野口のぐち悠紀雄ゆきお (2020年ねん9月がつ13日にち). “日本にっぽんの失業しつぎょう率りつ｢2.9％のはずはない｣という根拠こんきょ” (日本語にほんご). 東洋とうよう経済けいざいONLINE: pp. 2-4. https://toyokeizai.net/articles/-/373385?page=2 2021年ねん3月がつ13日にち閲覧えつらん。 
  43. ^ [4]青年せいねん雇用こよう率りつ42%...OECD中ちゅうで韓国かんこく「最悪さいあく」

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