反はん薄明はくめい光線こうせん

赤あか岳だけ山頂さんちょうにて。日ひの入いり時じの反はん薄明はくめい光線こうせん。

赤あか岳だけ山頂さんちょうにて。上記じょうき画像がぞうの真ま反対はんたいの太陽光たいようこう。

反はん薄明はくめい光線こうせん（はんはくめいこうせん、英語えいご: anticrepuscular rays）は、太陽たいようが雲くもに隠かくれているとき、雲くもの切きれ間まあるいは端はしから光ひかりが漏もれ、太陽たいようと正せい反対はんたいの方向ほうこうに光線こうせんの柱はしら（光芒こうぼう）が放射ほうしゃ状じょうに収束しゅうそくして見みえる現象げんしょう。太陽たいようの周囲しゅういにできる薄明はくめい光線こうせんとは逆ぎゃく。裏うら後光ごこう（うらごこう）、裏うら御ご光ひかり（うらごこう）とも呼よぶ。

概要がいよう

空そら（天空てんくう上じょう）での位置いち関係かんけいを考かんがえてみる。地平線ちへいせんのすぐ上じょうにある太陽たいようが光ひかりの起点きてんとなり、ここから対たい日にち点てん（太陽たいようと正せい反対はんたいの地点ちてん）に向むかって光ひかりは伸のびる。太陽たいよう側がわでは光芒こうぼうは広ひろがりながら伸のびるが、観測かんそく者ものの真上まうえの空そらを境さかいに、対たい日にち点てん側がわでは光芒こうぼうが収束しゅうそくしながら伸のびる。この収束しゅうそくする光芒こうぼうが反はん薄明はくめい光線こうせんである。

反はん薄明はくめい光線こうせんは本質ほんしつ的てきには平行へいこうであるが、透視とうし投影とうえいによる錯視さくしで消失しょうしつ点てんとなる対たい日にち点てんへ向むけて収斂しゅうれんしているように見みえる。

地上ちじょうから見みた太陽たいようの角度かくどが低ひくくなる早朝そうちょうや夕方ゆうがた、日ひの出でや日没にちぼつ直前ちょくぜんにしか見みられない。日本にっぽんでは夏なつ頃ころに雲くもや湿度しつどなどの条件じょうけんが整ととのいやすいとされる。

太陽光たいようこう線せんをさえぎるくらいの厚あつみがあり、かつ、切きれ間まのある雲くもの発生はっせいが必要ひつようである。さらに、雲くもを構成こうせいする水滴すいてき（雲くも粒つぶ）よりも小ちいさく、目めに見みえない水滴すいてきが多数たすう浮遊ふゆうした状態じょうたいが、長ながい光ひかりの経路けいろ全体ぜんたいに分布ぶんぷしていなければならない。

このように、条件じょうけんが限かぎられているため、反はん薄明はくめい光線こうせんを見みつけるのは難むずかしいとされるが熱帯ねったいの島しま、高たかい山やま、飛行ひこう中ちゅうの航空機こうくうきなど、見晴みはらしの良よい条件下じょうけんかでは比較的ひかくてき観測かんそくされ易やすい現象げんしょうである。

ギャラリー

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  太平洋たいへいよう上空じょうくうで撮影さつえいした白色はくしょくの反はん薄明はくめい光線こうせん
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  夕焼ゆうやけで色いろづいて鮮あざやかな反はん薄明はくめい光線こうせん、台湾たいわんにて撮影さつえい

日ひの入いりに撮影さつえいした反はん薄明はくめい光線こうせんのパノラマ写真しゃしん。東京とうきょう都と武蔵野むさしの市し

外部がいぶリンク

• 反はん薄明はくめい光線こうせん Y.AYA's Garden
• anticrepuscular rays Atmospheric optics
  • Gallery
• NASA Picture of the Day内ないの反はん薄明はくめい光線こうせんの画像がぞう（著作ちょさく権けんあり）
  • "Anticrepuscular Rays Over Colorado", John Britton, 2008年ねん11月16日にち
  • "Anticrepuscular Rays Over Florida", Daniel Herron, 2006年ねん9月がつ17日にち
  • "Anticrepuscular Rays Over Horseshoe Canyon", Peggy Peterson, 2003年ねん2月がつ26日にち
• 放射ほうしゃ雲くもでも地震じしん雲くもでもなく「裏うら後光ごこう」でした：宮崎みやざき 大谷おおや憲史けんじ、JanJan、2008年ねん8月がつ18日にち
• Search:anticrepuscular rays Flickr
  • "Amazing grace", larigan., 2008年ねん1月がつ9日にち
  • "Real Nerdy Rays", mightyboybrian, 2006年ねん8月がつ18日にち
  • "Vanishing Points", david.evenson, 2008年ねん10月がつ25日にち