梶岡かじおか忠義ちゅうぎ

梶岡かじおか 忠義ちゅうぎ

1950年ねん撮影さつえい
基本きほん情報じょうほう
国籍こくせき	日本にっぽん
出身しゅっしん地ち	大阪おおさか府ふ大阪おおさか市し
生年月日せいねんがっぴ	1920年ねん9月26日にち
没ぼつ年月日ねんがっぴ	(2003-03-23) 2003年ねん3月23日にち（82歳さい没ぼつ）
身長しんちょう 体重たいじゅう	170 cm 68 kg
選手せんしゅ情報じょうほう
投球とうきゅう・打席だせき	右みぎ投とう右みぎ打だ
ポジション	投手とうしゅ
プロ入いり	1947年ねん
初はつ出場しゅつじょう	1947年ねん
最終さいしゅう出場しゅつじょう	1955年ねん
経歴けいれき（括弧かっこ内ないはプロチーム在籍ざいせき年度ねんど）
選手せんしゅ歴れき
成なり器き商業しょうぎょう学校がっこう 専修大学せんしゅうだいがく 中央ちゅうおう工業こうぎょう 大阪おおさかタイガース (1947 - 1956)
コーチ歴れき
大阪おおさかタイガース 阪神はんしんタイガース (1956 - 1964)
この表ひょうについて この表ひょうはテンプレートを用もちいて表示ひょうじしています。編集へんしゅう方法ほうほうはTemplate:Infobox baseball playerを参照さんしょうしてください。 ■プロジェクト:野球やきゅう選手せんしゅ  ■テンプレート

梶岡かじおか 忠義ちゅうぎ（かじおか ただよし、1920年ねん9月26日にち - 2003年ねん3月23日にち）は、昭和しょうわ中期ちゅうき（1940年代ねんだい後半こうはん-1950年代ねんだい前半ぜんはん）のプロ野球やきゅう選手せんしゅ（投手とうしゅ）。右みぎ投なげ右みぎ打うち。現役げんえき時代じだいは阪神はんしんタイガースで活躍かつやくし、引退いんたい後ごは阪神はんしんの投手とうしゅコーチを務つとめた、大阪おおさか府ふ大阪おおさか市し出身しゅっしん。

経歴けいれき

成なり器き商業しょうぎょう学校がっこうから専修大学せんしゅうだいがくへ進学しんがく。専修大学せんしゅうだいがく時代じだいは4番ばんエースとして、4季き連続れんぞく東都とうと大学だいがくリーグ優勝ゆうしょうに貢献こうけんした。専修大学せんしゅうだいがく卒業そつぎょう時じに阪神はんしんから声こえがかかったが、学徒がくと出陣しゅつじんとなり満州まんしゅうへ行いくこととなる。1946年ねんに満州まんしゅうから帰国きこくし、発足ほっそくした中央ちゅうおう工業こうぎょうの野球やきゅう部ぶに入はいる。

翌よく1947年ねん2月がつ1日にちに南海なんかいから勧誘かんゆうされるが、阪神はんしんへの義理ぎりを通とおし、自みずから電話でんわで阪神はんしんに連絡れんらくをとり、阪神はんしんに入団にゅうだんする。若林わかばやし忠志ただし投手とうしゅ兼任けんにん監督かんとくから譲ゆずられた背番号せばんごう「18」を背負せおい、4月がつ19日にちの南海なんかい戦せんで初はつ勝利しょうりを挙あげると、1年ねん目めから職業しょくぎょう野球やきゅう東西とうざい対抗たいこう戦せんに出場しゅつじょうするなど、新人しんじんながら若林わかばやし（26勝しょう）に次つぐ22勝しょうを挙あげ、防御ぼうぎょ率りつ1.92はチームトップ（リーグ6位い）となる大だい活躍かつやくで、阪神はんしんの戦後せんご初はつ優勝ゆうしょうに貢献こうけんした。

2年ねん目めの1948年ねんには7月がつ8日にちの阪急はんきゅう戦せんで9回かい2死しから宮崎みやざき剛つよしに初はつヒットを打うたれて惜おしくもノーヒットノーランを逃のがすものの、神宮球場じんぐうきゅうじょうで行おこなわれた初はつの日本にっぽんプロ野球やきゅう公式こうしき戦せんであった8月がつ24日にちの南海なんかい戦せんでついにノーヒットノーランを達成たっせい。この時とき、マスコミが初はじめて「ノーヒットノーラン」という言葉ことばを使つかい、梶岡かじおかの快挙かいきょを報ほうじた。投球とうきゅう数すう95、3奪だつ三振さんしんの、典型てんけい的てきな打うたせて取とる芸術げいじゅつ的てきな投球とうきゅうだった。シーズンでは、リーグ最多さいたの35完投かんとうに、最多さいた勝しょう（中尾なかお碩せき志こころざしの27勝しょう）にわずか1勝しょう及およばなかったが2年ねん連続れんぞく20勝しょうとなる26勝しょうを挙あげ、防御ぼうぎょ率りつ2.54もリーグ9位いに入はいった。

前年ぜんねんの酷使こくしがたたって肩かたを痛いため、1949年ねんは疲労ひろうから13勝しょうに留とまるが、同年どうねんのシーズンオフには痛いためた肩かたの治療ちりょうのために別府べっぷ温泉おんせんへオーバーホールで出でかけていたことが幸さいわいとなり、毎日まいにちの引ひき抜ぬき騒動そうどうに巻まき込こまれずに済すんだ。その後ごも、1950年ねん12勝しょう、1951年ねん13勝しょうにとどまる。

1952年ねんには8月がつ3日にちに通算つうさん100勝しょうとなる白星しろぼしを飾かざると、3度目どめの20勝しょうとなる21勝しょうに防御ぼうぎょ率りつ1.71をマークして最優秀さいゆうしゅう防御ぼうぎょ率りつのタイトルを獲得かくとくするなど復活ふっかつし、同おない年どしの藤村ふじむら隆男たかお（初代しょだいミスタータイガース・藤村ふじむら富美男ふみおの弟おとうと）とともにダブルエースとして活躍かつやくした。1956年ねん二に軍ぐん投手とうしゅコーチを兼任けんにんするが一軍いちぐん登板とうばんはなく、同年どうねんシーズン終了しゅうりょう後ごに引退いんたい。投手とうしゅとして通算つうさん131勝しょうを挙あげた一方いっぽうで、打者だしゃとしても通算つうさん12本塁打ほんるいだを放はなっており、これは阪神はんしん投手とうしゅ陣じん（景けい浦うら将しょうや藤村ふじむら富美男ふみおら野手のて兼任けんにん選手せんしゅを除のぞく）の中なかで歴代れきだい最高さいこうの本数ほんすうである。

引退いんたい後ごは主おもに二に軍ぐん投手とうしゅコーチを務つとめた。さらに、退団たいだん後ごも阪神はんしんタイガースOB会かい会長かいちょうとして毎まい試合しあいのように甲子園こうしえんに通かよったり、還暦かんれき野球やきゅうなどの活動かつどうを続つづけていた。

2001年ねんの第だい83回かい全国ぜんこく高等こうとう学校がっこう野球やきゅう選手権せんしゅけん大会たいかいに孫まごの梶かじ岡おか千晃ちあき（習志野ならしの高だか - 中央大ちゅうおうだい - NTT東日本ひがしにっぽん）が出場しゅつじょう。阪神はんしん大震災だいしんさいの被害ひがいを受うけ、千葉ちばに移うつり住すんでいた梶岡かじおかは、新幹線しんかんせんに乗のって孫まごの応援おうえんに駆かけつけ、「習志野ならしの・梶岡かじおか、偉大いだいなおじいちゃんの前まえで活躍かつやく」とスポーツ新聞しんぶんなどで報道ほうどうされた。2003年ねん3月23日にち午前ごぜん5時じ37分ふん、心不全しんふぜんのため死去しきょ。82歳さい没ぼつ。

人物じんぶつ・選手せんしゅとしての特徴とくちょう

眼鏡めがねをかけた、知性ちせい的てきな風貌ふうぼうとは裏腹うらはらに性格せいかくは積極せっきょく的てきで、ファイト溢あふれるプレーが身上しんじょう。「変化球へんかきゅうなんか投なげれるかい」と振ふりの早はやい投球とうきゅうフォームから繰くり出だすストレート一本いっぽんで勝負しょうぶしたが、故障こしょうしてからはアウトドロップと呼よばれた外角がいかく低ひくめにコントロールされた鋭するどいカーブを交まじえた投球とうきゅうに移行いこうした。

激はげしいプレーが多おおく生傷なまきずが絶たえなかったが、「猛虎もうこ魂たましい」の見本みほんのような選手せんしゅで骨折こっせつなんかへっちゃらだと言いわれた。また、同年代どうねんだいに活躍かつやくした藤村ふじむら隆男たかおに対たいしては強つよいライバル心しんを持もっており、藤村ふじむらが登板とうばんすると「負まけてくれ」と思おもったことさえあるという。

その一方いっぽうで、最優秀さいゆうしゅう防御ぼうぎょ率りつのタイトルを獲得かくとくした時ときの賞金しょうきん10万まん円えんで自分じぶんには腕時計うでどけい、夫人ふじんには指輪ゆびわをプレゼントしたという微笑ほほえましいエピソードも残のこっている。

詳細しょうさい情報じょうほう

年度ねんど別べつ投手とうしゅ成績せいせき

年とし 度ど	球たま 団だん	登とう 板いた	先さき 発はつ	完かん 投とう	完かん 封ふう	無む 四よん 球たま	勝かち 利り	敗はい 戦せん	セ 丨 ブ	ホ 丨 ル ド	勝かち 率りつ	打だ 者もの	投とう 球たま 回かい	被ひ 安やす 打だ	被ひ 本ほん 塁るい 打だ	与あずか 四よん 球たま	敬けい 遠とお	与あずか 死し 球たま	奪だつ 三さん 振ふ	暴 投とう	ボ 丨 ク	失しつ 点てん	自じ 責せめ 点てん	防ぼう 御お 率りつ	W H I P
1947	阪神はんしん	37	28	24	5	0	22	8	--	--	.733	1132	280.1	204	6	109	--	1	102	2	0	74	60	1.92	1.12
1948		50	41	35	5	2	26	17	--	--	.605	1495	367.2	325	20	97	--	3	124	1	0	127	104	2.54	1.15
1949		30	23	15	1	1	13	10	--	--	.565	816	190.2	199	20	53	--	0	91	1	0	101	84	3.96	1.32
1950		29	19	13	2	1	12	9	--	--	.571	768	184.0	173	24	62	--	1	64	2	0	82	73	3.57	1.28
1951		35	23	10	1	2	13	7	--	--	.650	775	180.1	200	17	53	--	6	62	2	0	88	69	3.43	1.40
1952		38	27	20	3	3	21	8	--	--	.724	1014	257.2	191	9	68	--	4	75	0	0	61	49	1.71	1.01
1953		40	33	18	3	3	16	13	--	--	.552	1007	250.1	220	19	70	--	6	80	0	0	95	84	3.01	1.16
1954		31	27	5	1	1	8	11	--	--	.421	705	172.2	171	7	41	--	1	43	3	0	74	58	3.02	1.23
1955		9	6	0	0	0	0	2	--	--	.000	152	36.1	35	5	14	0	0	11	1	0	17	17	4.14	1.35
通算つうさん：9年ねん		299	227	140	21	13	131	85	--	--	.606	7864	1920.0	1718	127	567	0	22	652	12	0	719	598	2.80	1.19

• 各かく年度ねんどの太字ふとじはリーグ最高さいこう

タイトル

• 最優秀さいゆうしゅう防御ぼうぎょ率りつ：1回かい （1952年ねん）

記録きろく

• ノーヒットノーラン：1回かい （1948年ねん8月がつ24日にち、対たい南海なんかいホークス戦たたかえ、明治めいじ神宮じんぐう野球やきゅう場じょう） ※史上しじょう15人にん目め
• オールスターゲーム出場しゅつじょう：1回かい （1952年ねん）

背番号せばんごう

• 18 （1947年ねん - 1949年ねん）
• 1 （1950年ねん - 1951年ねん）
• 3 （1952年ねん - 1955年ねん）
• 32 （1956年ねん - 1957年ねん）
• 50 （1958年ねん - 1961年ねん）
• 66 （1962年ねん - 1964年ねん）

参考さんこう文献ぶんけん

• 『猛虎もうこ大鑑たいかん1936-2002 スーパー・カタログ・阪神はんしん歴代れきだい成績せいせき上位じょうい「打者だしゃ200人にん&投手とうしゅ100人にん」 完全かんぜん保存ほぞん版ばん』（BBmook スポーツ・スピリット21）』ベべースボすぼール・マガジン社るまがじんしゃ、2002年ねん

関連かんれん項目こうもく

• 大阪おおさか府ふ出身しゅっしんの人物じんぶつ一覧いちらん
• 専修大学せんしゅうだいがくの人物じんぶつ一覧いちらん
• 阪神はんしんタイガースの選手せんしゅ一覧いちらん
• ノーヒットノーラン達成たっせい者しゃ一覧いちらん

外部がいぶリンク

• 個人こじん年度ねんど別べつ成績せいせき 梶岡かじおか忠義ちゅうぎ - NPB.jp 日本にっぽん野球やきゅう機構きこう