正岡まさおか容ひろし

正岡まさおか 容ひろし（まさおか いるる、1904年ねん（明治めいじ37年ねん）12月20日にち - 1958年ねん（昭和しょうわ33年ねん）12月7日にち）は、日本にっぽんの作家さっか、落語らくご・寄席よせ研究けんきゅう家か。歌舞伎かぶき役者やくしゃの六ろく代目だいめ尾上おがみ菊五郎きくごろうの座付ざつき作者さくしゃともいわれた。前ぜん名なは平井ひらい 蓉（ひらい いるる）。

詩人しじんの平井ひらい功いさお(1907〜32)は実弟じってい。翻訳ほんやく家かの平井ひらいイサクはその子こで、正岡まさおかにとっては甥おいにあたる。

来歴らいれき

東京とうきょう市し神田かんだ区く（現在げんざいの東京とうきょう都と千代田ちよだ区く神田かんだ）生うまれ、医師いし平井ひらい成しげるの長男ちょうなん。3歳さいの時とき、浅草あさくさ花川戸はなかわどに住すむ大叔父おおおじ・正岡まさおか藤蔵とうぞう家かにあずけられる。そのまま育そだてられて1910年ねん（明治めいじ43年ねん）12月27日にち、正岡まさおか家かの養子ようしに入はいる。

京きょう華はな中学校ちゅうがっこう在学ざいがく中ちゅう、短歌たんかを吉井よしい勇いさむ、戯曲ぎきょくを久保田くぼた万太郎まんたろう、川柳せんりゅうを阪井さかい久良伎くらきに学まなび、それぞれの弟子でしを自称じしょうする。1922年ねん（大正たいしょう11年ねん） 、日本にっぽん大学だいがく芸術げいじゅつ科か選科せんか入学にゅうがく。歌集かしゅう『新堀しんぼり端はし』、小説しょうせつ紀行きこう集しゅう『東海道とうかいどう宿場しゅくばしぐれ』を発表はっぴょう。1923年ねん（大正たいしょう12年ねん）、『文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう』に発表はっぴょうした小説しょうせつ『江戸えど再来さいらい記き』が芥川あくたがわ龍之介りゅうのすけに絶賛ぜっさんされたのを機きに文筆ぶんぴつ活動かつどうに入はいり、大学だいがくは中退ちゅうたいする。8月、『東邦とうほう芸術げいじゅつ』の同人どうじんとなる。

同年どうねん9月がつ、関東大震災かんとうだいしんさいに遭遇そうぐうし関西かんさいへ放浪ほうろうの旅たびへ。1925年ねん（大正たいしょう14年ねん）の秋あきに三さん代目だいめ三さん遊ゆう亭てい圓えん馬ば夫妻ふさいの紹介しょうかいで石橋いしばし幸子さちこと結婚けっこんし、大阪おおさか市しに居住きょじゅう。圓えん馬ばに師事しじして「文士ぶんし落語らくご」「漫談まんだん」で各所かくしょに出演しゅつえんし活躍かつやくし、文筆ぶんぴつでも『新しん小説しょうせつ』に「明治めいじ開花かいか期きの落語らくごについて」を発表はっぴょうするなど執筆しっぴつ量りょうも増加ぞうかした。のち、記者きしゃ時代じだいの真杉ますぎ静枝しずえと恋こいに落おちて情死じょうしを図はかったが未遂みすいに終おわる。北村きたむら兼子かねことともに、掛かけ合あい漫談まんだんをレコードに吹ふきこんだこともある。

1929年ねん（昭和しょうわ4年ねん）、大阪おおさかで知しった女性じょせいと小田原おだわらに移住いじゅう。翌年よくねん、名古屋なごやで「文芸ぶんげい落語らくご発表はっぴょう会かい」を開催かいさい。この頃ころ、まだ次郎じろう時代じだいの二に代目だいめ玉川たまがわ勝太郎かつたろうに「蛇園へびその村むらの切込きりこみ」（『天てん保水ほすい滸伝』）の台本だいほんを提供ていきょう。以後いご、勝太郎かつたろうとは二人ふたり会かいを開ひらくなど、親交しんこうを深ふかめる。

1931年ねん（昭和しょうわ6年ねん）、東京とうきょう市し滝野川たきのがわ区く西ケ原にしがはらに移転いてん。1933年ねん（昭和しょうわ8年ねん）、名なを蓉から容ように改あらためる。1935年ねん（昭和しょうわ10年ねん）、西尾にしおチカと結婚けっこんし、小岩こいわで所帯じょたいを持もつ。この年とし、小島こじま政二郎まさじろうに入門にゅうもんして小説しょうせつを再さい修業しゅうぎょう。1937年ねん（昭和しょうわ12年ねん）、勝太郎かつたろうに「平手ひらて造酒ぞうしゅの最後さいご」「笹川ささかわの花はな会かい」（『天てん保水ほすい滸伝』）などの台本だいほんを提供ていきょう。「〽利根りこんの川かわ風ふう袂たもとに入いれて」で始はじまる外題げだい付づけは勝太郎かつたろうの名めい調子ちょうしもあって全国ぜんこく津々浦々つつうらうらに広ひろまった。

1941年ねん（昭和しょうわ16年ねん）、舞踏ぶとう家かの花園はなぞの歌子うたこと結婚けっこんし、大塚おおつか巣鴨すがもに転居てんきょ。太平洋戦争たいへいようせんそうの直前ちょくぜん、雑誌ざっし『日ひの出で』に発表はっぴょうした『圓まどか太郎たろう馬車ばしゃ』が古川緑波ふるかわろっぱ主演しゅえんにより舞台ぶたい化か、1941年ねん(昭和しょうわ16年ねん)4月がつに有ゆう楽座らくざで上演じょうえんされる。

その後ごも、江戸えど期きの戯作げさく本ほんの研究けんきゅうから明治めいじ大正たいしょう期きの寄席よせ芸能げいのうに関かんする論文ろんぶんやエッセイ、自作じさくの落語らくごの台本だいほんを精力せいりょく的てきに発表はっぴょうする。浪曲ろうきょくでも初代しょだい相模さがみ太郎たろうに『灰神楽はいかぐら三太郎さんたろう』の台本だいほんを提供ていきょうしたのをはじめ、複数ふくすうの台本だいほんを提供ていきょうしている。また『圓まどか太郎たろう馬車ばしゃ』に引ひき続つづいて『日ひの出で』に発表はっぴょうした『浪花節なにわぶし更紗さらさ』は吉川よしかわ繁しげる吉よし（後ごの桃中軒とうちゅうけん雲右衛門くもえもん）が梅うめ車しゃの妻つまおはまと駆かけ落おちの際さい、捨すてられた弟子でし・後ごの木村きむら重松しげまつに材ざいを取とった短編たんぺん小説しょうせつである。

1945年ねん（昭和しょうわ20年ねん）、東京とうきょう大だい空襲くうしゅうにより自宅じたくが全焼ぜんしょうし、その年としの11月、阪井さかい久良伎くらきの紹介しょうかいにより市川いちかわ市しに移住いじゅう、1953年ねん（昭和しょうわ28年ねん）10月がつまで住すんだ。この間あいだ、『天てん保水ほすい滸伝』の舞台ぶたいである下総しもうさ一帯いったいを頻繁ひんぱんに訪おとずれている。

1958年ねん（昭和しょうわ33年ねん）12月7日にち、頚動脈けいどうみゃく破裂はれつのため慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく病院びょういんで死去しきょ。死しの数日すうじつ前まえに詠よんだ辞世じせいの歌うたに「打うち出だしの 太鼓たいこ聞きこえぬ 真打しんうちは まだ二に三さん席せき やりたけれども」。墓所はかしょは台東たいとう区く玉たま林寺はやしじ、戒名かいみょうは「嘯風しょうふう院いん文ぶん彩あや容堂ようどう居士こじ」。

人物じんぶつ

喜怒哀楽きどあいらくが激はげしく、賑にぎやかな人柄ひとがらと、類るいのない独特どくとくの笑わらい方かたから「ジャズ」という綽名があった。無類むるいの酒好さけずきでわがままな性格せいかく、酒癖さけぐせの悪わるさも有名ゆうめいだった。妻つまは体調たいちょうと世間体せけんていを気きにして酒さけに水みずを混まぜていたが、本人ほんにんも「増量ぞうりょう」のためサイダーをよく混まぜていたという。機嫌きげんが良よい時ときは自分じぶんが所蔵しょぞうする演芸えんげいレコードを弟子でしに聴きかせ、機嫌きげんが悪わるい時ときは弟子でしを破門はもんしたり、友人ゆうじんと絶交ぜっこうしたりすることは日常にちじょう茶飯事さはんじだったが、しかしすぐに心変こころがわりして仲直なかなおりした。桂米朝かつらべいちょうとは親密しんみつな仲なかで、関西かんさいが拠点きょてんだったためか破門はもんしたことは一いち度どもなく、何なにかあることに手紙てがみを送おくるほどだった。

大阪おおさかから東京とうきょうに戻もどる際さい、小田原おだわらに在住ざいじゅうしていた売うれない噺家はなしかふたりと共同きょうどう生活せいかつし、原稿げんこうを東京とうきょうに送おくって暮くらしていた。だが貧窮ひんきゅう極きわまり、飼かっていた3匹ひきの犬いぬが次々つぎつぎに餓死がししたほどだった。そのためか、戦後せんごは猫ねこを何なん匹ひきも飼かっていたが、食事しょくじ中ちゅうに猫ねこが物ものをほしがると、自分じぶんが食たべているものを手てに吐はいてそれをやるほどの気きの遣つかいようだった。正岡まさおかの懐ふところ事情じじょうが改善かいぜんすることはついになく、楽屋がくやに出入でいりして「センセイ」と呼よばれるようになっても、陰かげでは「セコ正せい」とよばれるほどの倹約けんやく家かだった。

大正たいしょう末すえから昭和しょうわ初期しょきにかけて、自身じしんで落語らくごを十じゅう数すう枚まいのSPレコードに吹ふき込こんでいる。そのレコードを愛好あいこうしていつも聞きいていた大阪おおさかのカフェーの女おんなを、一時いちじ妻つまにしていたこともある。

その性格せいかくから文壇ぶんだんでは孤立こりつした存在そんざいだったが、若わかい時分じぶんからの寄席よせ通どおりであり、落語らくご、講談こうだん、浪曲ろうきょくなどの大衆たいしゅう芸能げいのうの啓蒙けいもうに努つとめた。特とくに戦中せんちゅう戦後せんごの重苦おもくるしい時勢じせいの中なかで、精力せいりょく的てきに著述ちょじゅつや研究けんきゅう会かいなどを行おこない、当時とうじの知識ちしき人じんや学生がくせいに寄席よせの魅力みりょくを広ひろめた功績こうせきは大おおきい。

東京とうきょう生うまれだが、大阪おおさかにも長ながく住すんでいたため東西とうざいの芸能げいのうには精通せいつうしており、五代目笑福亭松鶴、四よん代目だいめ桂かつら米べい團だん治ちらと上方かみがた落語らくごの復興ふっこうを推進すいしん。上方かみがた落語らくごを東京とうきょうへ紹介しょうかいするとともに、吉本興業よしもとこうぎょうの林はやし正之助しょうのすけには漫才まんざい偏重へんちょう方針ほうしんを批判ひはんする書簡しょかんを送おくった。なお、米べい朝ちょうの落語らくご界かい入いりも正岡まさおかの強つよい勧すすめによるものである。また、自著じちょ『初代しょだい桂かつら春はる團だん治ち研究けんきゅう』（1942年ねん）で、当時とうじ邪道じゃどうとされていた初代しょだい桂かつら春はる團だん治ちの芸げいをいち早はやく評価ひょうかしている。

交友こうゆう

作家さっかとしては、永井ながい荷風かふう、岡本おかもと綺堂きどう、吉井よしい勇いさむらの影響えいきょうを受うけており、大泉おおいずみ黒石こくせき、稲垣足穂いながきたるほ、徳川とくがわ夢ゆめ声ごえらと交友こうゆうがあった。また弟子でしには小沢おざわ昭一しょういち、大西おおにし信行のぶゆき、永井ながい啓あきら夫おっと、三さん代目だいめ桂米朝かつらべいちょう、鶯うぐいす春はる亭てい梅橋うめばし、初代しょだい金原かなはら亭ちん馬ばの助すけ、都筑つづき道夫みちお、加藤かとう武たけし、小島こじま貞二ていじなどがいる。五代目古今亭今輔の『お婆ばあさん落語らくご』の台本だいほんを書かいた「鈴木すずきみちを」は京きょう華はな中学校ちゅうがっこう時代じだいの同級生どうきゅうせい。

正岡まさおかは永井ながい荷風かふうを崇拝すうはいしていたが、その永井ながいがしばしば正岡まさおか宅たくを訪おとずれるようになり、正岡まさおかは驚喜きょうきした。しかし永井ながいは、実じつは妻つまの花園はなぞの歌子うたこが目当めあてだったという。

三さん代目だいめ三さん遊ゆう亭てい圓えん馬ばに師事しじして親子おやこのように交流こうりゅう。多おおくの演目えんもくを物ものにしており、高座こうざにも上あがっている。

安藤あんどう鶴夫つるおとはライバルで、犬猿けんえんの仲なかだった。ある雑誌ざっしの座談ざだん会かいの帰途きと、酔よって安藤あんどうに暴力ぼうりょくをふるったこともある。正岡まさおかの死後しご、安藤あんどうが『巷談こうだん本牧亭ほんもくてい』で直木賞なおきしょうを受賞じゅしょうしたとき、正岡まさおかの弟子でしたちは「先生せんせいが生いきておられたら、荒あれて荒あれてたいへんだったろうなあ」と安堵あんどしたほどだったという。

玉川たまがわ太郎たろう（初代しょだい玉川たまがわ勝太郎かつたろうの弟子でし。のちの小金井こがねい太郎たろう）という浪曲ろうきょく師しを評価ひょうかしていて、自分じぶんの貸家かしやの二に階かいを彼かれにまた貸かししていた。だが正岡まさおかは家賃やちん滞納たいのうで、玉川たまがわには内緒ないしょで夜逃よにげ同然どうぜんの引越ひっこしをした。玉川たまがわは怒いかりのあまり酒しゅに酔よって、引越ひっこし先さきに刃物はものを持もって乗のり込こむ大騒おおさわぎになっている。

その弟弟子おとうとでしの玉川たまがわ次郎じろう（のちの二に代目だいめ玉川たまがわ勝太郎かつたろう）には『天てん保水ほすい滸伝』をはじめ多おおくの浪曲ろうきょく台本だいほんを提供ていきょうした。勝太郎かつたろうが昭和しょうわ29年ねんに書かいたコラムによれば「それから彼かれは僕ぼくのために「西部せいぶ戦線せんせん異常いじょうなし」だとか「切きられお富とみ」だとかたくさんの台本だいほんを書かいてくれ、大だいトランクいっぱいになっている」。また昭和しょうわ19年ねんに刊行かんこうされた『雲右衛門くもえもん以後いご』の扉絵とびらえは勝太郎かつたろうが描えがいており、正岡まさおかはあとがきで「私わたしの多難たなんな小説しょうせつ道どう修業しゅうぎょうに多おおくの友情ゆうじょうを注そそいで呉くれてゐたそのころの厚誼こうぎを記念きねんし度たくく玉川たまがわ勝太郎かつたろう君くんには、扉絵とびらえを描えがいて貰もらった」とその思おもいを綴つづっている。

三さん代目だいめ三さん遊ゆう亭てい圓えん歌かは弟子でしではないが、死後しご記念きねん碑ひを建たてる際さいに資金しきんの寄付きふを行おこなったので記念きねん碑ひには弟子でしらと共ともに彼かれの名なが刻きざまれている。圓えん歌か自身じしんも正岡まさおかの弟子でしだと公言こうげんしている。

評価ひょうか

• あんなに寄席よせというもののすきなひとを、わたしは知しらない。その点てん、わたしなんか、正岡まさおか容ひろしの、百ひゃく分ぶんの一いち、千せん分ぶんの一いち、といっていいだろう。文学ぶんがくもむろん好すきだったけれど、やっぱり寄席よせを愛あいして上うえの、あくまで、そういう市井しせいの文学ぶんがくを愛あいした気配けはいがある。寄席よせの楽たのしさを、寄席よせの抒情じょじょうを、正岡まさおか容ひろしくらい、正直しょうじきな感傷かんしょう的てきなことばで、たたえ、書かいた人ひともほかにはない。（安藤あんどう鶴夫つるお）
• 正岡まさおか容ひろしを大おおきく評価ひょうかしたいのは、戦中せんちゅう戦後せんごにかけて、学生がくせい層そうを含ふくめて若わかい人々ひとびとに、また、いわゆるインテリ層そうへ、寄席よせ、落語らくごへの興味きょうみをもたせたこと・・・戦後せんご間あいだもない各かく大学だいがくの落語らくご研究けんきゅう会かいは、多おおかれ少すくなかれ、みな正岡まさおか容ひろしの影響えいきょうを受うけている。落語らくごはもとより、講談こうだん、浪曲ろうきょく、寄席よせ演芸えんげいの味あじわい方かたをいろんな文章ぶんしょうで示しめし、これらを読よんだ読者どくしゃの足あしを実際じっさいに寄席よせに運はこばせた。これは凄すごいことである。（三さん代目だいめ桂米朝かつらべいちょう）
• 安藤あんどう鶴夫つるおことアンツルさんの強烈きょうれつな好すき嫌きらいが正岡まさおかにはなく、正岡まさおか容ひろしの芸げいと芸人げいにんに対たいするふところの深ふかさが・・・若者わかものたちまで受うけ入いれて「むかしの寄席よせにも三さん語ご楼ろうや小しょう勝かちがいたよ」と、やさしく笑顔えがおで話はなしかけてくれる正岡まさおかはとっつきのいい先生せんせいで、この人ひとならなんでも訊きける安心あんしん感かんが嬉うれしかった。（大西おおにし信行のぶゆき）
• 崩くずれ行いく江戸えど市井しせいの芸能げいのうのために先生せんせいがつくされた業績ぎょうせきはまことに大おおきく尊とうといものといわなけらばならない。（永井ながい啓あきら夫おっと）

著書ちょしょ

• 『東海道とうかいどう宿場しゅくばしぐれ』正岡まさおかゐるゝ、岡崎屋おかざきや書店しょてん、1922年ねん
• 『影繪かげえは踊おどる　東京とうきょう夜曲やきょく』正岡まさおかゐるる、新作しんさく社しゃ、1923年ねん
• 『風船ふうせん紛失ふんしつ記き』正岡まさおか蓉 改善かいぜん社しゃ、1926年ねん
• 『日日ひにち好日こうじつ集しゅう』風流ふうりゅう陣じん發行はっこう所しょ、1940年ねん
• 『圓まどか太郞たろう馬車ばしゃ』三さん杏あんず書院しょいん、1941年ねん
• 『狐きつね祭さい』學藝がくげい社しゃ、1942年ねん
• 『圓朝えんちょう』三さん杏あんず書院しょいん、1943年ねん
• 『膝栗毛ひざくりげの出來できるまで』東光とうこう堂どう、1943年ねん
• 『雲右衞門くもえもん以後いご』文ぶん林堂はやしどう雙そう魚ぎょ房ぼう、1944年ねん
• 『随筆ずいひつ百ひゃく花園はなぞの』勞働ろうどう文化ぶんか社しゃ、1946年ねん
• 『寄席よせ行燈あんどん』柳やなぎ書房しょぼう、1946年ねん
• 『下町したまち育そだち』新月しんげつ書房しょぼう、1947年ねん
• 『圓朝えんちょう　愛慾あいよく篇へん』東光とうこう堂どう、1947年ねん
• 『荷風かふう前後ぜんこう』好江よしえ書房しょぼう、1948年ねん
• 『東京とうきょう恋慕れんぼ帖じょう』好江よしえ書房しょぼう、1948年ねん
• 『キネオラマ恋こいの夕ゆう焼しょう』白夜書房びゃくやしょぼう、1949年ねん
• 『艶つや色しょく落語らくご講談こうだん鑑賞かんしょう』あまとりあ社しゃ、1952年ねん
• 『風流ふうりゅう艶つや色しょく寄席よせ』あまとりあ社しゃ、1955年ねん
• 『明治めいじ東京とうきょう風俗ふうぞく語ご事典じてん』有光ありみつ書房しょぼう、1957年ねん
• 『灰神楽はいかぐら三太郎さんたろう』南みなみ旺社、1958年ねん
• 『随筆ずいひつ寄席よせ囃子ばやし』古賀こが書店しょてん、1967年ねん
• 『日本にっぽん浪曲ろうきょく史し』南北社なんぼくしゃ、1968年ねん
• 『寄席よせ恋慕れんぼ帖じょう』日本にっぽん古書こしょ通信つうしん社しゃ、1971年ねん
• 『正岡まさおか容ひろし集しゅう覧らん』仮面かめん社しゃ、1976年ねん

  収録しゅうろく作さく：『風船ふうせん紛失ふんしつ記き』『本朝ほんちょう蟇ひき物語ものがたり』『ルナパークの盗賊とうぞく』『蔓づる珠たま沙すな華はな亀山かめやま噺ばなし』『マリアの奇蹟きせき–或あるいは、泥棒どろぼう花はなやかなりし頃ころ–』『法界ほうかい坊ぼうと俄雨にわかあめ』『江戸えど再来さいらい記き』『義理ぎり』『圓まどか太郞たろう馬車ばしゃ』『浪花節なにわぶし更紗さらさ』『圓朝えんちょう花火はなび』『置土産おきみやげ』『東海道とうかいどう宿場しゅくばしぐれ』『影絵かげえは踊おどる』『膝栗毛ひざくりげの出来できるまで』『明治めいじ二に年ねん』

新編しんぺん

• 『明治めいじ東京とうきょう風俗ふうぞく語ご事典じてん』ちくま学芸がくげい文庫ぶんこ、2001年ねん
• 『東京とうきょう恋慕れんぼ帖じょう』ちくま学芸がくげい文庫ぶんこ、2004年ねん
• 『小説しょうせつ圓朝えんちょう』河出かわで文庫ぶんこ、2005年ねん
• 『圓まどか太郞たろう馬車ばしゃ　正岡まさおか容ひろし寄席よせ小説しょうせつ集しゅう』河出かわで文庫ぶんこ、2007年ねん
• 『寄席よせ囃子ばやし　正岡まさおか容ひろし寄席よせ随筆ずいひつ集しゅう』河出かわで文庫ぶんこ、2007年ねん
• 『完本かんぽん 正岡まさおか容ひろし寄席よせ随筆ずいひつ』岩波書店いわなみしょてん、2007年ねん。桂米朝かつらべいちょう・小沢おざわ昭一しょういち・大西おおにし信行のぶゆき・永井ながい啓あきら夫おっと編へん

  収録しゅうろく作さく：『随筆ずいひつ寄席よせ風俗ふうぞく』『随筆ずいひつ寄席よせ囃子ばやし』『随筆ずいひつ寄席よせ行燈あんどん』『艶つや色しょく落語らくご講談こうだん鑑賞かんしょう（抄しょう）』

• 『定本ていほん日本にっぽん浪曲ろうきょく史し』大西おおにし信行のぶゆき編へん、岩波書店いわなみしょてん、2009年ねん
• 『月夜つきよに傘かさをさした話はなし　正岡まさおか容ひろし単行たんこう本ほん未み収録しゅうろく作品さくひん集しゅう』幻まぼろし戯おどけ書房しょぼう、2018年ねん

共著きょうちょ編へん

• 『あぢやらもくれん』正岡まさおか蓉・柳家やなぎや金かね語ご楼ろう 共著きょうちょ、聚英閣かく、1928年ねん
• 『漫談まんだん的てきなそして餘あまりに漫談まんだん的てきな人ひとを喰くえつてる話はなし』正岡まさおか蓉・柳家やなぎや金かね語ご樓ろう共著きょうちょ、田中たなか書房しょぼう、1930年ねん
• 『昭和しょうわ落語らくご名作めいさく選集せんしゅう』協きょう榮さかえ出版しゅっぱん社しゃ、1942年ねん

参考さんこう文献ぶんけん

• 『正岡まさおか容ひろし ― このふしぎな人ひと』大西おおにし信行のぶゆき、文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう、1977年ねん
• 『私わたしの出会であった落語らくご家かたち　昭和しょうわ名人めいじん奇人きじん伝でん』宇野うの信夫しのぶ、河出かわで文庫ぶんこ（新版しんぱん）、2007年ねん
• 『東京とうきょう恋慕れんぼ帖じょう』正岡まさおか容ひろし、ちくま学芸がくげい文庫ぶんこ、2004年ねん。巻末かんまつに桂かつら米朝べいちょう・大西おおにし信行のぶゆき・小沢おざわ昭一しょういちの鼎談ていだん

外部がいぶリンク

• 正岡まさおか 容ひろし：作家さっか別べつ作品さくひんリスト - 青空あおぞら文庫ぶんこ
• 市川いちかわ市し｜正岡まさおか 容ひろし