米べい村むらでんじろう

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よねむら でんじろう

米べい村むら でんじろう
アスタナ国際こくさい博覧はくらん会かい日本にっぽん館かんサポーター就任しゅうにんに際さいして公表こうひょうされた肖像しょうぞう写真しゃしん
生誕せいたん 戸谷とたに 傳治郎でんじろう[1]
(1955-02-15) 1955年ねん2月がつ15日にち（69歳さい）
千葉ちば県けん市原いちはら郡ぐん加茂かも村むら（現げん：市原いちはら市し）[1]
国籍こくせき 日本の旗 日本にっぽん
出身しゅっしん校こう 東京学芸大学とうきょうがくげいだいがく
職業しょくぎょう 都立とりつ高校こうこう教諭きょうゆ、サイエンスプロデューサー[2]
受賞じゅしょう 科学技術庁かがくぎじゅつちょう長官ちょうかん賞しょう（1996年ねん、1998年ねん）[1]
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でんじろう先生せんせい
YouTube
チャンネル
活動かつどう期間きかん 2011年ねん3月4日にち -
ジャンル 実験じっけん
登録とうろく者しゃ数すう 約やく18万まん人にん
総そう再生さいせい回数かいすう 約やく3349万まん回かい
チャンネル登録とうろく者しゃ数すう・総そう再生さいせい回数かいすうは
2022年ねん9月がつ23日にち時点じてん。
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米べい村むら でんじろう（よねむら でんじろう、1955年ねん〈昭和しょうわ30年ねん〉2月がつ15日にち - ）は、日本にっぽんのサイエンスプロデューサー。別名べつめい、米村よねむら 傳治郎でんじろう、米村よねむら 伝治郎でんじろう（読よみ同おなじ）[2]。サイエンスショーの企画きかく、演出えんしゅつ、書籍しょせきの監修かんしゅう、テレビ番組ばんぐみの出演しゅつえんや監修かんしゅう、実験じっけん装置そうちの開発かいはつなどを手てがける。元もと都立とりつ高校こうこうの物理ぶつり教師きょうし。

来歴らいれき[編集へんしゅう]

生おい立たち[編集へんしゅう]

千葉ちば県けん市原いちはら郡ぐん加茂かも村むら（現げん：市原いちはら市し）に、4人にん兄弟きょうだいの末すえっ子ことして生うまれる[1]。家いえは兼業けんぎょう農家のうかであった[1]。

1973年ねん、千葉ちば県立けんりつ市原いちはら高等こうとう学校がっこうを卒業そつぎょうする[1]。高校こうこう3年生ねんせいの時ときに、父親ちちおやが職場しょくばの工場こうじょうで事故死じこししたこともあって、授業じゅぎょう料りょうの安やすい国立こくりつ大学だいがくを志望しぼうして受験じゅけんしたが、失敗しっぱいした[3]。浪人ろうにん生活せいかつ2年ねん目め、母親ははおやが見みかねて「働はたらいてみたらどうか」と勧すすめ、6月がつから8月がつまで工場こうじょうで40代だいから50代だいの労働ろうどう者しゃたちにまざって働はたらいた[4]。また9月がつから予備校よびこうに通かようが、講義こうぎについていけずにやめた[4]。3年ねん目め、母親ははおやに頼たよるのがつらくなり、新聞しんぶん奨学生しょうがくせいの募集ぼしゅうを見みて、面接めんせつを受うけたが断ことわられたこともあった[3]。牛乳ぎゅうにゅう配達はいたつのアルバイトをしながら[4]、3年ねん目めの宅たく浪なみをつづけ、1976年ねんに東京学芸大学とうきょうがくげいだいがく理科りかB類るい(物理ぶつり)に合格ごうかく、入学にゅうがくした[1]。しかし、大学だいがくの講義こうぎでもしばしば単位たんいを落おとした[3]。所属しょぞくした研究けんきゅう室しつで当時とうじは目新めあたらしかったパソコン用ようの理科りか教育きょういくソフト作成さくせいを行おこない、この時とき、指導しどう教官きょうかんから賞賛しょうさんをうけた[3]。でんじろうは、「先生せんせいから褒ほめられたのは人生じんせいで初はじめて。段階だんかいを踏ふんでやればできると自信じしんがうまれた」と回想かいそうしている[3]。

「社会しゃかいに出でて働はたらきたくない」という理由りゆうで、東京学芸大学とうきょうがくげいだいがく大学院だいがくいん(理科りか教育きょういく専攻せんこう)に進学しんがくした[3]。大学院だいがくいんで知しり合あった女性じょせいと卒業そつぎょう後ごの1982年ねんに結婚けっこんし、米村よねむら姓せいを名乗なのる[注釈ちゅうしゃく 1]。卒業そつぎょう後ごは研究けんきゅう職しょくにつくことを希望きぼうし、他た大学だいがくの博士はかせ課程かていや公務員こうむいん試験しけんを受うけたが落おちたため、研究けんきゅう生せいとして東京学芸大学とうきょうがくげいだいがくに残のこる道みちを選えらんだ[1]。教授きょうじゅの紹介しょうかいで、自由学園じゆうがくえんの講師こうしを務つとめる[1]。自由学園じゆうがくえんでは、「教科書きょうかしょにとらわれず、思おもい通どおりに授業じゅぎょうしてもらって結構けっこうです」とアドバイスを受うけ、林はやしで拾ひろった木きの枝えだからつくった炭すみとアルミ缶かんを使つかった「木炭もくたん電池でんち」(後述こうじゅつ)を生徒せいとに披露ひろうするなど、実験じっけん重視じゅうしの授業じゅぎょうに取とり組くんだ[1]。

都立とりつ高校こうこう教師きょうし時代じだい[編集へんしゅう]

自由学園じゆうがくえんで教師きょうしの面白おもしろさを知しり、1984年ねんに東京とうきょう都と教員きょういん採用さいよう試験しけんを受うけ合格ごうかくした[1]。1985年度ねんど(昭和しょうわ60年度ねんど)より、東京とうきょう都立とりつ稲城いなぎ高等こうとう学校がっこうに理科りか教師きょうし(物理ぶつり)として赴任ふにんした[5][注釈ちゅうしゃく 2]。

稲城いなぎ高校こうこうは、でんじろうによると「生徒せいとは落おちこぼれ。授業じゅぎょう中ちゅうに漫画まんがを読よんだり、黒板こくばんに向むかっている間あいだに数すう人にんが教室きょうしつを抜ぬけたりして、とても授業じゅぎょうにならなかった」という状況じょうきょうであった[1]。また「高校こうこう進学しんがくの時期じきになると『あの学校がっこうは無なくなってしまうらしい』という噂うわさが中学生ちゅうがくせいの間あいだに流ながれるような状況じょうきょうであった」としている[6]。このとき、生徒せいとが理科りかに関心かんしんを持もてるように、「百ひゃく人にんおどし」(後述こうじゅつ)の実験じっけんをしたり、野外やがい観察かんさつに生徒せいとたちを連つれ出だして、野草やそうや木この実みをビーカーで茹ゆでて食たべられるかどうかを、生徒せいとたちが自主じしゅ的てきに調しらべるように仕向しむけたりした授業じゅぎょうを行おこなった[7]。このころ、Mr.マリックがテレビで脚光きゃっこうを浴あびた時期じきであり、生徒せいとがでんじろうに「超ちょう能力のうりょくはあるのか？」と質問しつもんしてくることもあった[8]。これをヒントに授業じゅぎょうで超ちょう能力のうりょくを取とり上あげ、超ちょう能力のうりょくについて生徒せいとに考かんがえさせる授業じゅぎょう方法ほうほうの模索もさくも行おこなった[8]。

この時期じき、東京学芸大学とうきょうがくげいだいがく大学院だいがくいんの先輩せんぱいで、当時とうじ、国際基督教大学高等学校こくさいきりすときょうだいがくこうとうがっこうで物理ぶつり教師きょうしをしていた滝川たきがわ洋二ようじも、学校がっこう教育きょういくでの「理科りか離ばなれ」の状況じょうきょうに危機きき感かんを持もっていた。滝川たきかわは理科りか離ばなれを食くい止とめるためには実験じっけんによる授業じゅぎょうが重要じゅうようであると考かんがえ、1986年ねん1月がつに「物理ぶつり教育きょういく実践じっせん検討けんとうサークル」を立たち上あげた。後のちにサークルは「ガリレオ工房こうぼう」と改称かいしょうすることになる。このサークルに、滝川たきかわは大学院だいがくいん時代じだいの後輩こうはいであるでんじろうを誘さそった[9]。滝川たきかわによると、でんじろうはガリレオ工房こうぼうの定例ていれい会かいに毎回まいかい新あたらしく開発かいはつした実験じっけんを持もち込こみ披露ひろうしていた[10]。一時期いちじきは毎月まいつき1時じ間あいだ程度ていどのでんじろう講座こうざが続つづくような情況じょうきょうであったという[10]。

1993年ねん4月がつより東京とうきょう都立とりつ小金井こがねい北きた高等こうとう学校がっこうに赴任ふにんした[1]。でんじろうの回顧かいこによると「(小金井こがねい北きた高校こうこうは)進学校しんがくこうで、実験じっけん授業じゅぎょうは大学だいがく受験じゅけんの役やくにたず生徒せいとやその父母ちちははから評判ひょうばんが良よくなかった」という[1]。また教頭きょうとうに呼よび出だされ「君きみが教師きょうしになったのは間違まちがいだ」と言いわれたこともあった[1]。

このころから、でんじろうはNHK教育きょういくテレビの番組ばんぐみ製作せいさくを手伝てつだうようになった。「やってみようなんでも実験じっけん」では自みずから出演しゅつえんして実験じっけんを披露ひろうするようにもなった[11]。また、展示てんじ内容ないようのリニューアルを計画けいかくしていた科学かがく技術ぎじゅつ館かんより、サイエンスショーエリアのプロデュースが依頼いらいされた[12][注釈ちゅうしゃく 3]。

サイエンスプロデューサー[編集へんしゅう]

1996年ねん3月がつに都立とりつ高校こうこう教師きょうしを辞じし[注釈ちゅうしゃく 4]、サイエンスプロデューサーとして独立どくりつする[注釈ちゅうしゃく 5]。同年どうねん5月がつにでんじろうを追おったドキュメンタリー番組ばんぐみ「おれは日本にっぽんのガリレオだ！？」がNHKで放映ほうえいされると、各地かくちの学校がっこうや科学かがく館かんからの講演こうえん依頼いらいがでんじろうのもとに殺到さっとうした[14]。でんじろうは「最初さいしょのころは講演こうえん依頼いらいに従したがって話はなしをしていたが、講演こうえんだけでは時間じかんがもたないため実験じっけんを取とり入いれ、次第しだいに実験じっけんの比重ひじゅうが多おおくなり、アシスタントや実験じっけん装置そうちが徐々じょじょに増ふえ、実験じっけんの間あいだに話はなしを混まぜていくサイエンスライブショーの構成こうせいができあがっていった」と述のべている[14]。

でんじろうは科学かがく技術ぎじゅつ館かんの「ワークス」でサイエンスショーの実演じつえんをする一方いっぽうで、地方ちほうから依頼いらいのあったサイエンスライブショーの公演こうえんを行おこなうようになった。1998年ねん、科学かがく技術ぎじゅつ館かんででんじろうの実験じっけん助手じょしゅを務つとめていたチャーリー西村にしむらなどと共ともに、「米村よねむらでんじろうサイエンスプロダクション」を立たち上あげた[1]。2004年ねんより、岩手大学いわてだいがくで任期にんき付つき客員きゃくいん教授きょうじゅを務つとめた。2005年ねん、愛知あいち万博ばんぱくでは、長久手ながくて会場かいじょう日本にっぽん広場ひろば内ないにて「日本にっぽん館かんわくわくエネルギー教室きょうしつ」を監修かんしゅうし、自みずから出演しゅつえんして実演じつえん実験じっけんを行おこなった。2006年ねん4月がつ20日はつかには、科学かがく技術ぎじゅつ館かんを視察しさつに訪おとずれた内閣ないかく総理そうり大臣だいじん小泉こいずみ純一郎じゅんいちろうが、遠足えんそくで訪おとずれていた厚木あつぎ市立しりつ厚木あつぎ第だい二に小学校しょうがっこうの小学しょうがく5年生ねんせいの28人にんと一緒いっしょにでんじろうの実験じっけんショーに参加さんかした[15][16][注釈ちゅうしゃく 6]。2007年ねん9月には、NHKの番組ばんぐみ撮影さつえいと国際こくさい協力きょうりょく機構きこう(JICA)のサポートで、ケニアの中学校ちゅうがっこう、孤児こじ院いんなどで科学かがく実験じっけんの授業じゅぎょうを行おこなった[17]。

2008年ねんにチャーリー西村にしむらが独立どくりつしたが、その後ごもアシスタントとして杉木すぎき優子ゆうこ[注釈ちゅうしゃく 7]、ジャイアン村上むらかみ、市岡いちおか元気げんきなどのキャスティングでサイエンスライブショーを各地かくちで実施じっししている。

人物じんぶつ[編集へんしゅう]

サイエンスプロデューサーとして[編集へんしゅう]

サイエンスプロデューサーという肩書かたがきは、でんじろう自身じしんの造語ぞうごで[7]、都立とりつ高校こうこう教諭きょうゆを辞やめるときに、科学かがく番組ばんぐみの企画きかくや教材きょうざい作成さくせいなど裏方うらかたの仕事しごとを意図いとしてつくった言葉ことばである[7]。期きせずして人前ひとまえに出でる仕事しごとが多おおくなったが、「人前ひとまえで話はなしをするのは向むいていない」と考かんがえている[7]。

都立とりつ高校こうこう教諭きょうゆという安定あんていした仕事しごとを辞やめてサイエンスプロデューサーを選えらんだ理由りゆうとして、「学校がっこうという枠わくを離はなれて、教育きょういくとか生徒せいととか、あるいは社会しゃかいとかというものを考かんがえてみたかった」と語かたっている[18]。同おなじようにテレビに出演しゅつえんして科学かがく実験じっけんの実演じつえんを行おこなっていた滝川たきがわ洋二ようじは自身じしんについて「目標もくひょうはあくまで理科りか教育きょういく」と語かたるのに対たいし[11]、「教育きょういくという視点してんを外はずしてから、すごく楽らくになった。子供こどもたちが、もっと驚おどろき、もっと笑わらうステージにしたい。ドリフターズが理想りそう」とも語かたっている[11]。

またでんじろうは「科学かがくは、最先端さいせんたんなものとか役やくに立たつとかどうかという視点してんだけではなく、（古ふるい原理げんりのものでも）楽たのしんで喜よろこんでもらえるものとして伝つたえていきたい」「音楽おんがくが『音おとを楽たのしむ』と書かくように、科学かがくも科学かがくを楽たのしむ『科か楽らく』として、一般いっぱんの人ひとにどう表現ひょうげんして、伝つたえられるのか追求ついきゅうしていきたい」と述のべている[19]。

実験じっけん工作こうさく好すき[編集へんしゅう]

小ちいさなころから、ラジオの分解ぶんかい、電磁石でんじしゃく作つくり、自作じさくの望遠鏡ぼうえんきょうなどに夢中むちゅうになっていた[20]。4人にん兄弟きょうだいの末すえっ子こであったが[1]、他たの兄弟きょうだいと年齢ねんれいが離はなれていたこともあって一人ひとりで遊あそぶことが多おおかったと回想かいそうしている[21]。中学生ちゅうがくせい時代じだいには、化学かがく部ぶに所属しょぞくし、自作じさくの火縄銃ひなわじゅう作つくりに没頭ぼっとうした[20]。山中さんちゅうで発射はっしゃ実験じっけんをしたが、この時とき、火薬かやくの詰つめすぎで銃じゅう筒とうが破裂はれつし、左手ひだりてに大だい怪我けがを負おった[20]。高校生こうこうせい時代じだいには、廃物はいぶつのオートバイの車輪しゃりんを見みつけて轆轤ろくろを自作じさくし、これで壺つぼや茶碗ちゃわんを作つくったこともあった[22]。

大学だいがく時代じだいには、フォルクローレに感動かんどうし、竹たけをとってきて、自作じさくのケーナづくりに没頭ぼっとうするようになった[3]。さらには道具どうぐなしでも音おとが出だせるか試行しこう錯誤さくごしハンドオカリナをマスターした[3]。

釣つり[編集へんしゅう]

釣つりは「ほぼ唯一ゆいいつの趣味しゅみ」とも語かたっている[11]。でんじろうが生うまれ育そだった加茂かも村むらには養老川ようろうがわの支流しりゅうであった古敷谷こしきや川がわが流ながれており、自然しぜん豊ゆたかであった[23]。そこで魚釣さかなつりをよくやっていた[23]。竹筒たけづつで作つくった仕掛しかけでウナギをとったりしたこともあった[23]。しかし、実家じっかを離はなれて東京とうきょうに移うつると釣つりからは疎遠そえんとなった。

教師きょうしを辞やめてサイエンスプロデューサーになり、2001年ねんごろサイエンスショーのためたまたま訪おとずれた場所ばしょで地元じもとの人ひとたちが釣つりを楽たのしんでいるのを見みかけて、再ふたたび釣つりに目覚めざめた[24][注釈ちゅうしゃく 8]。船舶せんぱく免許めんきょを取とり、三浦みうら港みなとから一人ひとりで船ふねを出だして釣つりに出でたこともあった[25]。その後ご、やはりサイエンスショーで訪問ほうもんした北海道ほっかいどうの川かわでヤマメや大型おおがたのウグイが釣つれ、しかも北海道ほっかいどうの川かわは漁業ぎょぎょう権けんを買かわずに釣つりができる川かわが多おおく、気軽きがるに釣つれる川かわ釣づりに興味きょうみが移うつった[25]。また、旅先たびさきだけでなく、自宅じたく近ちかくの川かわでも釣つりをするようになった[26]。そしてフライ・フィッシングに強つよい関心かんしんをもつようになった[26][注釈ちゅうしゃく 9]。最初さいしょは秋川あきかわ付近ふきんで釣つりをしていたが、次第しだいに上流じょうりゅうの奥多摩おくたま地方ちほうの渓谷けいこくに一人ひとりで入はいるようになった[27]。ザイルなども装備そうびし、難なん度どの高たかい沢さわ登のぼりをするような釣つり場ばにまで行いくようになったが、雲取山くもとりやま近ちかくでツキノワグマに遭遇そうぐうし、それ以後いご、ほどほどの場所ばしょで釣つりを楽たのしむようになったと述のべている[27]。

米村よねむらが作つくった主おもな理科りか実験じっけん[編集へんしゅう]

木炭もくたん電池でんち[編集へんしゅう]

「空気くうきアルミニウム電池でんち」および「空気くうき電池でんち」も参照さんしょう

木炭もくたんとアルミ箔はく(またはアルミ缶かん)、食塩しょくえん水すいで作つくる金属きんぞく空気くうき電池でんちの一種いっしゅである。備長炭ずみを用もちいたものを「備長炭ずみ電池でんち」、脱臭だっしゅう剤ざいなどに使つかわれている活性炭かっせいたんで作つくったものを「活性炭かっせいたん電池でんち」とも呼称こしょうする。でんじろうが自由学園じゆうがくえんで講師こうしとして物理ぶつりの授業じゅぎょうを受うけ持もっていたときに考案こうあんしたものである[28]。自由学園じゆうがくえんの伝統でんとうである新入生しんにゅうせいが自分じぶんで使つかう机つくえと椅子いすを自作じさくするようすをみて、でんじろうが「これと同おなじ発想はっそうで、電磁気でんじきを学まなぶなら電気でんきを作つくるところからはじめよう」という考かんがえが原点げんてんであった[28]。

でんじろうは最初さいしょ、ボルタ電池でんちを試ためした[29]。もっと強力きょうりょくな電池でんちが作つくれないものかと調しらべ、高校こうこうの化学かがくの教科書きょうかしょに空気くうき電池でんちの説明せつめいが数すう行ぎょうあるのを見みつけた[29]。試行錯誤しこうさくごの上うえ、アルミ箔はくの上うえに食塩しょくえん水すいで湿しめらせた紙かみを置おき、その上うえに脱臭だっしゅう剤ざいの中なかから取とり出だした活性炭かっせいたんをばらまき、さらにその上うえにアルミ箔はくを重かさねた「活性炭かっせいたん電池でんち」を考かんがえだした[30]。この「活性炭かっせいたん電池でんち」を上うえから適度てきどな力ちからを加くわえて押おし付つけると模型もけい用ようモーターが回まわる程度ていどの電力でんりょくがとりだせる[30]。

この活性炭かっせいたん電池でんちを授業じゅぎょうで披露ひろうし、「冷蔵庫れいぞうこにある脱臭だっしゅう剤ざいから電池でんちが作つくれラジオの電源でんげんとしても使つかえるので、停電ていでんのときなど非ひ常用じょうようの電池でんちになる」という話はなしをした[31][注釈ちゅうしゃく 10]。ところがある生徒せいとから「ウチの冷蔵庫れいぞうこには脱臭だっしゅう剤ざいがありません」という反応はんのうがあった[31]。そこで、でんじろうは活性炭かっせいたんの作つくり方かたを調しらべたところ、焚たき火びのときに炭火すみびになった薪たきぎに水みずをかけて火ひを消けした消けし炭ずみが活性炭かっせいたんになることに気きがついた[31]。

でんじろうは、焚たき火びで作つくった消けし炭ずみをアルミ缶かんに固かたく詰つめた電池でんちを作つくった[33]。でんじろうはこれを「リサイクル電池でんち」と名付なづけた[33]。この電池でんちは、1996年ねん、「強力きょうりょくなリサイクル電池でんちの発明はつめい」として科学技術庁かがくぎじゅつちょう長官ちょうかん賞しょうを受賞じゅしょうした[1]。

空気くうき砲ほう[編集へんしゅう]

「空気くうき砲ほう (科学かがく教材きょうざい)」も参照さんしょう

比較的ひかくてき狭せまい開口かいこう部ぶから急激きゅうげきに空気くうきが押おし出だされるときにできるドーナツ状じょうの渦うず輪わを発生はっせい、観察かんさつするための装置そうちである。でんじろうが空気くうき砲ほうをつくる以前いぜんは、たばこの煙けむりを口くちから吐はいて渦うず輪わをつくるのが一般いっぱん的てきな方法ほうほうであった。でんじろうが都立とりつ高校こうこう教師きょうし時代じだいに、アメリカへの視察しさつでたまたま見みかけたデモンストレーションからヒントを得えた[34]。日本にっぽんに戻もどってから、試行錯誤しこうさくごの末すえにミカン箱ばこに線香せんこうの煙けむりを入いれる形かたちが生うまれた[34][35]。最初さいしょのころは渦うず輪わの英名えいめいである「ボルティックス・リング」や「エア・バズーカ」と呼よんでいた[36]。「しかし、それでは今いまひとつ伝つたわらないと考かんがえ、流体りゅうたい力学りきがくの渦うず輪わの観察かんさつに遊あそびの要素ようそを加くわえ、ドラえもんの秘密ひみつ道具どうぐにあった『空気くうき砲ほう』と呼よぶようになった」と振ふり返かえっている[35]。

百ひゃく人にんおどし(静電気せいでんき実験じっけん)[編集へんしゅう]

「百ひゃく人にんおどし」も参照さんしょう

「百ひゃく人にんおどし」[1]、または「静電気せいでんき実験じっけん」とも呼よんでいる静電気せいでんきを使つかった参加さんか型がたの演えんじ示しめせ物理ぶつり実験じっけんである。ライデン瓶びん(キャパシタ)の材料ざいりょうとしてプラスチックコップ2つとアルミ箔はくを用意ようい。プラスチックコップにそれぞれアルミ箔はくを巻まきつけ、それを2つ重かさねてライデン瓶びんをつくる。塩化えんかビニルパイプや風船ふうせんなどで起おこした静電気せいでんきを、プラスチックコップ2個こにアルミ箔はくを巻まきつけて作つくったライデン瓶びんに蓄たくわえて[注釈ちゅうしゃく 11]、被験者ひけんしゃは手てをつないで輪わをつくり、ライデン瓶びんに触ふれると全員ぜんいんに静電気せいでんきが流ながれる実験じっけんである。

都立とりつ稲城いなぎ高校こうこうの教諭きょうゆ時代じだいに、物理ぶつりの授業じゅぎょうにまるで無関心むかんしんな生徒せいとに対たいして、少すこしでも関心かんしんを持もってもらうため、この実験じっけんを始はじめた[7]。生徒せいと全員ぜんいんに手てをつながせて実験じっけんをすると、授業じゅぎょうを面白おもしろがるようになった[7]。滝川たきがわ洋二ようじの解説かいせつによると「これはでんじろうが文献ぶんけんを調しらべ江戸えど時代じだいに橋本はしもと宗吉そうきちがエレキテルを使つかって静電気せいでんき実験じっけんが行おこなわれていたものを再さい発見はっけんし、現代げんだいにある材料ざいりょうで再現さいげんしたもの」である[1]。

ペーパーブーメラン[編集へんしゅう]

でんじろうが都立とりつ高校こうこう教師きょうし時代じだいに、職員しょくいん室しつにあった厚紙あつがみでブーメランを作つくってみたところ、投なげたところによく戻もどってくるので、授業じゅぎょうに取とり入いれることにしたという[38]。授業じゅぎょうでは、生徒せいとたちにペーパーブーメランを投なげるとどうなるか答こたえを予想よそうさせて、実験じっけんで答こたえ合あわせをする方法ほうほうをとった[39]。結果けっか、多数たすうの生徒せいとは予想よそうを外はずした[39]。「してやったり」とでんじろうが思おもっていたところ、ある生徒せいとが「先生せんせい、でも本当ほんとうの答こたえはどうなんですか」と質問しつもんしてきたこともあった[39]。ペーパーブーメランを取とり入いれた授業じゅぎょうについてでんじろうは「高校こうこうの物理ぶつりでは剛体ごうたいの力学りきがくを学習がくしゅうしていないので厳密げんみつな理解りかいは難むずかしいが、物理ぶつりへの動機どうき付づけの面めんでは効果こうか的てきである」としている[40]。

ブーメランが「なぜ投なげた位置いちに戻もどってくるのか」について、さまざまな文献ぶんけんにあたったでんじろうは「正まさしく解説かいせつしているものは、少すくなくとも私わたしが調しらべた範囲はんいでは一ひとつもなかった」と書かいている[41]。この理由りゆうとしてでんじろうは「誰だれも実際じっさいにブーメランを作つくって飛とばしたことが無ないからだろう」と推測すいそくした[41]。

溶とけた鉛なまりに指ゆびを入いれる実験じっけん[編集へんしゅう]

「ライデンフロスト効果こうか」も参照さんしょう

溶とけて液体えきたいとなった鉛なまり(融点ゆうてん：約やく330度ど)にジェル状じょうのアルコールを塗ぬった指ゆびを一瞬いっしゅん入いれる実験じっけん[42]。1993年ねんに、でんじろうなどがガリレオ工房こうぼうの例会れいかいで報告ほうこくを行おこなった[43]。一瞬いっしゅんであれば指ゆびに熱ねつが伝つたわることはない。「ライデンフロスト効果こうか」と呼よばれるものであるが、理由りゆうは以下いかによる。

  • 融解ゆうかい熱ねつに比くらべて気化きか熱ねつは格段かくだんに大おおきく、液体えきたいが気化きかするときの気化きか熱ねつに鉛なまりの熱ねつが使つかわれ、指ゆびに熱ねつが伝つたわらない[43]
  • 気体きたいが指ゆびと鉛なまりの間あいだにあると、熱ねつ伝導でんどうが少すくなく指ゆびに熱ねつが伝つたわりにくい[43]

滝川たきがわ洋二ようじは「この実験じっけんを単体たんたいで行おこなえば、ただのびっくり実験じっけんであるが、『温度おんどと熱ねつ』の授業じゅぎょうで他たの実験じっけん(例たとえば圧あつ気き発火はっか器きなど)も交まじえて、正まさしく取とり入いれれば(生徒せいとの)内容ないよう理解りかいに大おおきく貢献こうけんする」と解説かいせつしている[43]。滝川たきかわがこの実験じっけんを取とり入いれた授業じゅぎょうでは毎回まいかいクラスの半数はんすう程度ていどは実際じっさいに挑戦ちょうせんした[42]。さらに滝川たきかわは「実際じっさいに体験たいけんするのとしないのとでは、理解りかいや学まなんだ内容ないようへの確信かくしんに雲泥うんでいの差さがある」としている[42]。

受賞じゅしょう[編集へんしゅう]

  • 科学技術庁かがくぎじゅつちょう長官ちょうかん賞しょう（1996年ねん）
第だい1回かい科学かがく技術ぎじゅつ体験たいけん活動かつどうアイデアコンテスト「強力きょうりょくなリサイクル電池でんちの発明はつめい」
  • 科学技術庁かがくぎじゅつちょう長官ちょうかん賞しょう（1998年ねん）
第だい1回かい科学かがく技術ぎじゅつ普及ふきゅう啓発けいはつ功績こうせき者しゃ

主おもな著作ちょさく[編集へんしゅう]

論文ろんぶん・解説かいせつ[編集へんしゅう]

  • 米村よねむら 傳治郎でんじろう「誤解ごかいされているブーメランの原理げんり(物理ぶつり教育きょういく)」『年会ねんかい講演こうえん予稿よこう集しゅう』第だい43巻かん第だい4号ごう、一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじん日本にっぽん物理ぶつり学会がっかい、1988年ねん3月がつ31日にち、247頁ぺーじ、NAID 110009725780。 
  • 米村よねむら 伝治郎でんじろう「ぶつり実験じっけん教室きょうしつ--ブーメランと物理ぶつり楽らく」『数学すうがくセミナー』第だい31巻かん第だい6号ごう、日本にっぽん評論ひょうろん社しゃ、1992年ねん6月がつ、76-80頁ぺーじ、NAID 40004889877。 
  • 米村よねむら 伝治郎でんじろう「そして誰だれもいなくなった(魅力みりょくある物理ぶつり教育きょういくを目指めざして,1992年ねん（平成へいせい4年ねん）春季しゅんき,第だい39回かい応用おうよう物理ぶつり学がく関係かんけい連合れんごう講演こうえん会かい物理ぶつり教育きょういくシンポジウム報告ほうこく)」『物理ぶつり教育きょういく』第だい40巻かん第だい3号ごう、日本にっぽん物理ぶつり教育きょういく学会がっかい、1992年ねん9月がつ5日にち、229頁ぺーじ、NAID 110007490190。 
  • 米村よねむら 伝治郎でんじろう「ぶつり実験じっけん教室きょうしつ--レーウェンフックに挑戦ちょうせん」『数学すうがくセミナー』第だい32巻かん第だい2号ごう、日本にっぽん評論ひょうろん社しゃ、1993年ねん2月がつ、86-91頁ぺーじ、NAID 40004889984。 
  • 米村よねむら 伝治郎でんじろう「ぶつり実験じっけん教室きょうしつ--焚火たきびで作つくる「リサイクル電池でんち」」『数学すうがくセミナー』第だい32巻かん第だい7号ごう、日本にっぽん評論ひょうろん社しゃ、1993年ねん7月がつ、69-73頁ぺーじ、NAID 40004890028。 
  • 米村よねむら 伝治郎でんじろう「小学生しょうがくせいにも作つくれる静電気せいでんきGM管かん : 矢野やの・米村よねむら式しきGM管かん」『物理ぶつり教育きょういく学会がっかい年会ねんかい物理ぶつり教育きょういく研究けんきゅう大会たいかい予稿よこう集しゅう』第だい10号ごう、物理ぶつり教育きょういく学会がっかい年会ねんかい物理ぶつり教育きょういく研究けんきゅう大会たいかい予稿よこう集しゅう、1993年ねん8月がつ9日にち、34頁ぺーじ、NAID 110003335880。 

単たん著ちょ[編集へんしゅう]

  • 『きみにもできる手てづくり電池でんち』岩波書店いわなみしょてん、1997年ねん。ISBN 978-4-00116318-6。 
  • 『米村よねむらでんじろうのイッキによめる! おもしろ科学かがく 小学しょうがく1年生ねんせい』講談社こうだんしゃ、2011年ねん。ISBN 978-4-06217099-4。 
  • 『米村よねむらでんじろうのイッキによめる! おもしろ科学かがく 小学しょうがく2年生ねんせい』講談社こうだんしゃ、2011年ねん。ISBN 978-4-06217100-7。 
  • 『米村よねむらでんじろうのイッキによめる! おもしろ科学かがく 小学しょうがく3年生ねんせい』講談社こうだんしゃ、2011年ねん。ISBN 978-4-06217176-2。 

共著きょうちょ[編集へんしゅう]

  • 後藤ごとう 道夫みちお、毛利もうり 綾あや、盛口もりぐち 襄じょう、米村よねむら 傳治郎でんじろう 著ちょ、工学院大学こうがくいんだいがく 編へん『おもしろ理科りか実験じっけん集しゅう』工学院大学こうがくいんだいがく企画きかく部ぶ、1996年ねん。ISBN 4-88231008-2。 
  • 後藤ごとう 道夫みちお、毛利もうり 綾あや、盛口もりぐち 襄じょう、米村よねむら 傳治郎でんじろう 著ちょ、工学院大学こうがくいんだいがく 広報こうほう部ぶ 編へん『おもしろ理科りか実験じっけん集しゅう〈2〉』シーエムシー、1996年ねん。ISBN 4-88231038-4。 
  • 米村よねむら伝治郎でんじろう、井上いのうえ 雅代まさよ『つくろう湯船ゆぶねで竜巻たつまき―ふろ場ばの実験じっけん』ポプラ社ぽぷらしゃ〈ガリレオ工房こうぼうのおもしろ実験じっけんクラブ〉、1999年ねん。ISBN 978-4-591-05991-3。 

監修かんしゅう[編集へんしゅう]

  • 大沢おおさわ 幸子さちこ『米村よねむら傳治郎でんじろうのおもしろ科学かがく館かん』オおーム社むしゃ、2002年ねん。ISBN 978-4-27402478-8。 
  • 大沢おおさわ 幸子さちこ『米村よねむら傳治郎でんじろうのおもしろ科学かがくミュージアム』オおーム社むしゃ、2005年ねん。ISBN 978-4-27420073-1。 
  • 『すごい!うちでもこんな実験じっけんができるんだ!!』主婦しゅふと生活社せいかつしゃ、2006年ねん。ISBN 4-391-13119-6。 
  • ジュリー・フェリス 編へん『こども大図おおず鑑あきら : なんでも!いっぱい!』河出書房新社かわでしょぼうしんしゃ、2009年ねん。ISBN 978-4-309615400。 
  • 『天才てんさいたちの発明はつめい・実験じっけんのおはなし』PHP研究所けんきゅうじょ、2012年ねん。ISBN 978-4-569782195。 
  • 『でんじろう先生せんせいの科学かがくは爆発ばくはつだ　おもしろ科学かがく者しゃ大だい図鑑ずかん』幻冬舎げんとうしゃ、2019年ねん。ISBN 978-4-344035027。 

主おもな出演しゅつえんテレビ番組ばんぐみ[編集へんしゅう]

ドキュメンタリー[編集へんしゅう]

  • NHK総合そうごう 「おれは日本にっぽんのガリレオだ！？」 - 1996年ねん5月がつ6日にち
第だい38回かい科学かがく技術ぎじゅつ映像えいぞう祭さい科学かがく技術ぎじゅつ長官ちょうかん賞しょう受賞じゅしょう

レギュラー番組ばんぐみ[編集へんしゅう]

特別とくべつ表彰ひょうしょう部門ぶもん青少年せいしょうねん向むけ番組ばんぐみ部門ぶもん最優秀さいゆうしゅう賞しょう受賞じゅしょう（平成へいせい18年ねん、平成へいせい19年ねん）

テレビドラマ[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ 旧姓きゅうせいは「戸谷とたに」[1]。でんじろうの妻つまも高校こうこうの物理ぶつり教師きょうしであった。
  2. ^ 東京とうきょう都立とりつ稲城いなぎ高等こうとう学校がっこうは、2004年ねん3月がつに閉校へいこう。東京とうきょう都立とりつ南野みなみの高等こうとう学校がっこうと統合とうごうして、2005年ねん4月がつに東京とうきょう都立とりつ若葉わかば総合そうごう高等こうとう学校がっこうとして再さい出発しゅっぱつした。
  3. ^ 1994年ねん、科学技術庁かがくぎじゅつちょう長官ちょうかんであった田中たなか眞紀子まきこが科学かがく技術ぎじゅつ館かんを視察しさつした際さいに、感想かんそうを聞きかれて「（科学かがく技術ぎじゅつ館かんの展示てんじ内容ないようは）甘口あまくちのカレーライス」と辛口からくちの批判ひはんを行おこなった[13]。科学かがく技術ぎじゅつ館かんの運営うんえいしていた日本にっぽん科学かがく技術ぎじゅつ振興しんこう財団ざいだんはこの批判ひはんを受うけて、急遽きゅうきょリニューアルを計画けいかくし、5階かいフロアの実験じっけんショースペース「ワークス」のプロデュースをでんじろうに依頼いらいすることになった[12]。
  4. ^ 「『東京とうきょう都とは今いま、教師きょうし余あまりですから、辞やめてくれたら万々歳ばんばんざい』という感かんじで辞表じひょうが受理じゅりされた」とでんじろうは回顧かいこしている[7]
  5. ^ ガリレオ工房こうぼうの滝川たきかわなどは、でんじろうの独立どくりつの話はなしに「サイエンスプロデューサーとして食たべていく見通みとおしは無ないのだから、辞やめない方ほうが無難ぶなん」と諭さとしたという[9]
  6. ^ でんじろうの実験じっけんに参加さんかした小泉こいずみ純一郎じゅんいちろうは「科学かがくの修行しゅぎょうは政治せいじの修行しゅぎょうより難むずかしい」などの感想かんそうを残のこしている[16]。野依のより良治よしはる、松田まつだ岩夫いわお、小坂こさか憲次けんじも同席どうせきしている[16]。
  7. ^ 杉木すぎき優子ゆうこも元もと理科りか教師きょうし。
  8. ^ でんじろうによると、「多忙たぼうのため実際じっさいに釣つりに出でかけることはなかなかできず、デスクの上うえは科学かがくの本ほんが消きえて、釣つりの本ほんの山やまという状態じょうたい。釣つりの本ほんを読よんで、もっぱら『エアフィッシング』を楽たのしんでいた」という[25]
  9. ^ でんじろうによると「そうなると、デスクの上うえは自作じさくしたフライが並ならぶようになった」と述のべている[26]
  10. ^ 都立とりつ高校こうこう教師きょうし時代じだいにも、この活性炭かっせいたん電池でんちを他たの教師きょうしに披露ひろうしたところ、「それがどうした」「部屋へやを汚よごさないでほしい」といった冷淡れいたんな反応はんのうであったとでんじろうは述のべている[32]。
  11. ^ プラスチックコップ2個こにアルミ箔はくを巻まきつけて作つくったライデン瓶びんの電気でんき容量ようりょうは100pF以下いか[37]、帯電たいでん電圧でんあつは約やく10kV程度ていどと見積みつもられる[37]。
  12. ^ 2009年ねん1月がつ、米村よねむらでんじろうの回かいを収録しゅうろくしたDVDが発売はつばいされている。
  13. ^ 第だい1回かい、第だい4回かい、第だい11回かいには、当時とうじ共同きょうどうテレビジョンに入社にゅうしゃしたばかりであった滝川たきがわクリステルがアシスタントとして出演しゅつえんしている。
  14. ^ 同どう番組ばんぐみを収録しゅうろくしたDVD版ばん(全ぜん10巻かん)が発売はつばいされている。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u アエラ2007年ねん6月がつ11日にち号ごう 2007, p. 58.
  2. ^ a b アエラ2007年ねん6月がつ11日にち号ごう 2007, p. 55.
  3. ^ a b c d e f g h アエラ2007年ねん6月がつ11日にち号ごう 2007, p. 57.
  4. ^ a b c 週刊しゅうかん朝日あさひ 2014年ねん8月がつ8日にち号ごう 2014, p. 36.
  5. ^ 創立そうりつ20周年しゅうねん記念きねん誌し 1996, p. 69.
  6. ^ 第だい39回かい応用おうよう物理ぶつり学がく関係かんけい連合れんごう講演こうえん会かい物理ぶつり教育きょういくシンポジウム報告ほうこく 1992, p. 229.
  7. ^ a b c d e f g アントレ2015年ねん9月がつ27日にち号ごう, p. 40
  8. ^ a b 日本にっぽん物理ぶつり学会がっかい：秋あきの分科ぶんか会かい講演こうえん予稿よこう集しゅう 1989, p. 275.
  9. ^ a b 滝川たきがわ、ガリレオ工房こうぼうの夢ゆめ 1999, p. 67.
  10. ^ a b 滝川たきがわ、世界せかい初はつに挑戦ちょうせんする探究たんきゅう活動かつどう 2004, p. 828.
  11. ^ a b c d アエラ2007年ねん6月がつ11日にち号ごう 2007, p. 59.
  12. ^ a b JSF Today 2006年ねん10月がつ号ごう 2006, p. 11.
  13. ^ 月刊げっかん 時評じひょう & 1996-07, p. 34.
  14. ^ a b エコノミスト2008年ねん6月がつ24日にち号ごう 2008, p. 46.
  15. ^ JSF Today 2006年ねん7月がつ号ごう 2006, p. 10.
  16. ^ a b c “小泉こいずみ総理そうりの動うごき 科学かがく技術ぎじゅつ館かんを視察しさつ”. 首相しゅしょう官邸かんてい (2006年ねん4月がつ20日はつか). 2007年ねん2月がつ26日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2017年ねん6月がつ1日にち閲覧えつらん。
  17. ^ a b Monthly JICA 2008年ねん3月がつ号ごう 2008, p. 34.
  18. ^ 初等しょとう教育きょういく資料しりょう2000年ねん1月がつ号ごう 2000, p. 42.
  19. ^ エコノミスト2008年ねん6月がつ24日にち号ごう 2008, p. 47.
  20. ^ a b c アエラ2007年ねん6月がつ11日にち号ごう 2007, p. 56.
  21. ^ ヨミウリウイークリー 2005年ねん10月がつ2日にち号ごう 2005, p. 38.
  22. ^ ヨミウリウイークリー 2005年ねん10月がつ2日にち号ごう 2005, p. 40.
  23. ^ a b c 釣人ちょうじんかく語かたりき 2014, p. 253.
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  34. ^ a b 釣人ちょうじんかく語かたりき 2014, p. 259.
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  45. ^ “フジ「でんじろうのＴＨＥ実験じっけん」レギュラー打うち切きり”. 日刊にっかんスポーツ (2021年ねん2月がつ2日にち). 2021年ねん2月がつ20日はつか閲覧えつらん。

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • 米村よねむら 傳治郎でんじろう「誤解ごかいされているブーメランの原理げんり」『年会ねんかい講演こうえん予稿よこう集しゅう』第だい43巻かん第だい4号ごう、日本にっぽん物理ぶつり学会がっかい、1988年ねん3月がつ31日にち、247頁ぺーじ、NAID 110009725780。 
  • 米村よねむら 傳治郎でんじろう「4a-ZC-13 超ちょう能力のうりょくと科学かがく教育きょういく」『秋あきの分科ぶんか会かい講演こうえん予稿よこう集しゅう』、日本にっぽん物理ぶつり学会がっかい、1989年ねん9月がつ12日にち、275頁ぺーじ、NAID 110001992646。 
  • 米村よねむら 伝治郎でんじろう「そして誰だれもいなくなった(魅力みりょくある物理ぶつり教育きょういくを目指めざして,1992年ねん（平成へいせい4年ねん）春季しゅんき,第だい39回かい応用おうよう物理ぶつり学がく関係かんけい連合れんごう講演こうえん会かい物理ぶつり教育きょういくシンポジウム報告ほうこく)」『物理ぶつり教育きょういく』第だい40巻かん第だい3号ごう、日本にっぽん物理ぶつり教育きょういく学会がっかい、1992年ねん9月がつ5日にち、229頁ぺーじ、NAID 110007490190。 
  • 滝川たきがわ 洋二ようじ 編へん『物理ぶつりがおもしろい!!』日本にっぽん評論ひょうろん社しゃ、1995年ねん。ISBN 978-4-53578216-7。 
  • 20周年しゅうねん記念きねん誌し編集へんしゅう委員いいん会かい 編へん『窓まど:東京とうきょう都立とりつ稲城いなぎ高等こうとう学校がっこう-創立そうりつ20周年しゅうねん記念きねん誌し』東京とうきょう都立とりつ稲城いなぎ高等こうとう学校がっこう、1996年ねん。 
  • 『月刊げっかん 時評じひょう』第だい38巻かん第だい7号ごう、日本にっぽん評論ひょうろん社しゃ、1996年ねん7月がつ。 
  • 『たのしくわかる物理ぶつり実験じっけん事典じてん』東京書籍とうきょうしょせき、1998年ねん。ISBN 4-48773138-0。 
  • 滝川たきがわ 洋二ようじ「ガリレオ工房こうぼうの科学かがくがおもしろい--ガリレオ工房こうぼうの夢ゆめ」『数学すうがくセミナー』第だい38巻かん第だい3号ごう、日本にっぽん評論ひょうろん社しゃ、1999年ねん3月がつ、66-70頁ぺーじ、NAID 40004890597。 
  • 米村よねむら 傳治郎でんじろう「教育きょういくの回廊かいろう 子供こどもと創つくる実験じっけん工房こうぼう」『初等しょとう教育きょういく資料しりょう』第だい715号ごう、東洋館とうようかん出版しゅっぱん社しゃ、2000年ねん1月がつ、NAID 40001871707。 
  • 滝川たきがわ 洋二ようじ『どうすれば「理科りか」を救すくえるのか』亜紀あき書房しょぼう、2003年ねん。ISBN 978-4750502045。 
  • 滝川たきがわ 洋二ようじ「世界せかい初はつに挑戦ちょうせんする探究たんきゅう活動かつどう(講座こうざ:探究たんきゅう学習がくしゅう・探究たんきゅう活動かつどう4)」『化学かがくと教育きょういく』、社団しゃだん法人ほうじん日本にっぽん化か学会がっかい、2004年ねん12月、NAID 110008906471。 
  • 「家族かぞくのかたち 米村よねむらでんじろう 高校こうこうの通信つうしん簿ぼは「1」と「2」ばかり」『ヨミウリウイークリー』第だい64巻かん第だい41号ごう、読売新聞よみうりしんぶん東京とうきょう本社ほんしゃ、2005年ねん10月がつ2日にち、NAID 40006863807。 
  • 日本にっぽん科学かがく技術ぎじゅつ振興しんこう財団ざいだん（編へん）『JSF Today』第だい101号ごう、日本にっぽん科学かがく技術ぎじゅつ振興しんこう財団ざいだん、2006年ねん7月がつ。 
  • 日本にっぽん科学かがく技術ぎじゅつ振興しんこう財団ざいだん（編へん）「科学かがく技術ぎじゅつ館かんFOREST10周年しゅうねん記念きねん特集とくしゅう」『JSF Today』第だい102号ごう、日本にっぽん科学かがく技術ぎじゅつ振興しんこう財団ざいだん、2006年ねん10月がつ、4-13頁ぺーじ。 
  • 村尾むらお 国士くにお「現代げんだいの肖像しょうぞう」『アエラ』第だい20巻かん第だい26号ごう、朝日新聞あさひしんぶん出版しゅっぱん、2007年ねん6月がつ11日にち。 
  • 伊東いとう 里佳さとか「FIELD SKETCH ケニア 実験じっけん名人めいじんでんじろう先生せんせい、アフリカを行いく」『Monthly JICA』第だい30巻かん、国際こくさい協力きょうりょく機構きこう、2008年ねん3月がつ、34-37頁ぺーじ、NAID 40015897393。 
  • 「問答もんどう有用ゆうよう<207>米村よねむらでんじろう サイエンスプロデューサー」『エコノミスト』第だい86巻かん第だい35号ごう、毎日新聞まいにちしんぶん出版しゅっぱん、2008年ねん6月がつ24日にち。 
  • 「〈2015 大学だいがく受験じゅけん〉「不ふ合格ごうかく」だったから今いまの私わたしがある」『週刊しゅうかん朝日あさひ』第だい119巻かん第だい33号ごう、朝日新聞あさひしんぶん出版しゅっぱん、2014年ねん8月がつ8日にち。 
  • 世良せら 康やすし『釣人ちょうじんかく語かたりき』つり人社びとしゃ、2014年ねん。ISBN 978-4-86447056-8。 
  • 「リーダーの流儀りゅうぎ 米村よねむらでんじろう サイエンスプロデューサー」『アントレ』第だい19巻かん第だい3号ごう、リクルートホールディングス、2015年ねん9月がつ27日にち。 

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

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