紀元前きげんぜん35世紀せいき

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紀元前きげんぜん35世紀せいき（きげんぜんさんじゅうごせいき）は、西暦せいれきによる紀元前きげんぜん3500年ねんから紀元前きげんぜん3401年ねんまでの100年間ねんかんを指さす世紀せいき。

出来事できごと

スサ出土しゅつどの粘土ねんど製せいトークン。ウルク古拙こせつ文字もじに先行せんこうして商しょう取引とりひきや交易こうえきの記録きろく用ように盛さかんに用もちいられた。画像がぞうはルーヴル美術館びじゅつかんに所蔵しょぞうされている紀元前きげんぜん4000年ねん頃ごろから紀元前きげんぜん3100年ねん頃ごろに用もちいられたトークンで、その使用しようの最盛さいせい期きは紀元前きげんぜん3500年ねん頃ごろとされる。

「眼めの神殿しんでん」。現在げんざいのシリア北部ほくぶにあるテル・ブラク遺跡いせきはナガルと呼よばれた古代こだいの都市とし国家こっかで、その起源きげんはウルク期きに遡さかのぼる。この遺跡いせきで最もっともよく知しられるのが「目めの神殿しんでん」でここから数すう百ひゃく個こに及およぶ雪ゆき花はな石膏せっこう（アラバスター）製せいの「目めの偶像ぐうぞう」が出土しゅつどした。画像がぞうはメトロポリタン美術館びじゅつかん所蔵しょぞうのもの。

• 紀元前きげんぜん3500年ねんを基準きじゅんとする前後ぜんご1000年間ねんかん
  • アフリカ大陸たいりく北部ほくぶ中央ちゅうおうの草原そうげん地帯ちたいで乾燥かんそう化かが進すすむ。
    • のちにサハラ砂漠さはらさばくとなる地域ちいきでサバナ（サバンナ）気候きこうへの移行いこうが始はじまり、乾燥かんそう化かが本格ほんかく化か・加速かそく化かする。
    • これに伴ともない当とう地域ちいきにおいて家畜かちくの飼育しいくが広ひろく行おこなわれた「家畜かちく時代じだい（Cattle period．紀元前きげんぜん7500年ねん頃ごろ- 紀元前きげんぜん4000年ねん頃ころ）」が終焉しゅうえんに向むかい、ウマ・ラクダ・乳牛にゅうぎゅうの飼育しいくに始はじまる「イマジゲン時代じだい（Imazighen period．紀元前きげんぜん3000年ねん頃ごろ- 紀元前きげんぜん700年ねん頃ころ）」へと移行いこうしてゆく。

• 紀元前きげんぜん3500年ねん頃ごろ
  • メソポタミア文明ぶんめいの発祥はっしょう。
    • 南みなみメソポタミアにおいてウバイド期きに代かわりウルク期き（ - 紀元前きげんぜん3100頃ごろ）が始はじまり、シュメール人じんの都市とし国家こっかが築きずかれ始はじめる（メソポタミア文明ぶんめい - 紀元前きげんぜん2340年ねん頃ごろ）。メソポタミア全域ぜんいきをつなぐウルクネットワーク（物流ぶつりゅう網もう）が成立せいりつする。
    • 北きたメソポタミアにおいてハラフ期きに代かわり、ガウラ期きが始はじまる（ - 紀元前きげんぜん2900頃ごろ）。代表だいひょう的てきな遺跡いせきはテペ・ガウラ。
    • メソポタミアで記録きろく用ようの粘土ねんど製せいトークンが盛さかんに用もちいられる。「トークン仮説かせつ」ではこれからウルク古拙こせつ文字もじの誕生たんじょうにつながったとされる。またトークンを包つつむ粘土ねんど製せいのブッラもこの時期じき数多かずおおく出土しゅつどする。
    • イラクのテル・アル・ウハイミルで発見はっけんされた石灰岩せっかいがん製せいのキシュの粘土ねんど板ばん文書ぶんしょ（アシュモレアン博物館はくぶつかん蔵くら）が作つくられる。
    • ウルクのエアンナ神域しんいきにある神殿しんでん遺構いこうにクレイペグ装飾そうしょく壁かべが用もちいられる。これはタイルに相当そうとうする円錐えんすい形がたの粘土ねんど製品せいひんによるものであり、世界せかい最古さいこのモザイク装飾そうしょくを構成こうせいしている。
    • メソポタミア北部ほくぶのナガル（テル・ブラク遺跡いせき）に「眼めの神殿しんでん（the Eye Temple）」が建設けんせつされ、「眼めの偶像ぐうぞう（eye idol)」と呼よばれる雪ゆき花はな石膏せっこう（アラバスター）製せいの小しょう像ぞうが置おかれた。
  • エジプトはナカダII期き（ゲルゼー期き）。
    • ヒエラコンポリス・ナカダ・ティスを中心ちゅうしんとする支配しはい領域りょういきの形成けいせい。
    • アビュドス出土しゅつどと推定すいていされる「ゲベル・エル・アラクのナイフ」（ルーヴル美術館びじゅつかん像ぞう）が作つくられる。
  • メヘルガル文化ぶんかの衰亡すいぼう。
    • インダス川がわ流域りゅういきおよび周辺しゅうへん地域ちいきで、銅器どうき時代じだい後期こうきに当あたるメヘルガルIII期きが終おわり、インダス文明ぶんめい発祥はっしょうまでの過渡かと期きに入はいる。
  • 中国ちゅうごく黄河こうが下しも流域りゅういき山東さんとう省しょう近辺きんぺんで大だい汶口文化ぶんか中期ちゅうき（ - 紀元前きげんぜん3000年ねん頃ころ）。
  • 中国ちゅうごく遼りょう河かわ上うえ流域りゅういき遼寧りょうねい省しょう近辺きんぺんで紅べに山やま文化ぶんか後期こうき、牛うし河かわ梁はり遺跡いせきの「女神めがみ廟びょう」や積せき石塚いしづかはこの時代じだいのもの。
  • マイコープ文化ぶんかの展開てんかい。
    • カフカス北部ほくぶアディゲ共和きょうわ国こくマイコープ周辺しゅうへんにクルガン（墳丘ふんきゅう墓ぼ）が作つくられる。
    • エルミタージュ美術館びじゅつかんに収蔵しゅうぞうされている「黄金おうごんの牛うしの像ぞう」などの副葬品ふくそうひんがクルガンから出土しゅつどしている。
  • クラ・アラクセス文化ぶんかの始はじまり。
    • マイコープ文化ぶんかと隣接りんせつしたカフカス山脈さんみゃくからアナトリア東部とうぶの地域ちいきで成立せいりつ（ - 紀元前きげんぜん2200年ねん）。
  • ヨーロッパ各地かくちで巨大きょだいな支ささえ石せき墓はかが激減げきげんし、小規模しょうきぼな支ささえ石せき墓はかに移行いこうする（ - 紀元前きげんぜん2000年ねん頃ころ）。
  • 南米なんべいエクアドル中部ちゅうぶの太平洋たいへいよう沿岸えんがんにバルディビア文化ぶんかが成立せいりつする（ - 紀元前きげんぜん1500年ねん頃ころ）。
• 紀元前きげんぜん3500年ねん以降いこう
  • シリア北東ほくとう部ぶのハモウカル遺跡いせきが戦争せんそうによって破壊はかいされる。これは世界せかい最古さいこ級きゅうの戦争せんそうの痕跡こんせきである

時期じき不ふ特定とくてい

現在げんざいは消失しょうしつしているが、この頃ころから歴史れきしの記録きろくが始はじまったと考かんがえられる。

関連かんれん項目こうもく

• 年表ねんぴょう