この項目 こうもく では、金融 きんゆう 業 ぎょう について説明 せつめい しています。1964年 ねん のアメリカ映画 えいが については「質屋 しちや (映画 えいが ) 」をご覧 らん ください。
古 ふる くからある日本 にっぽん の質屋 しちや の店構 みせがま え
質屋 しちや (しちや、英 えい : pawn shop )とは、財産 ざいさん 的 てき 価値 かち のある物品 ぶっぴん を質 しつ として担保 たんぽ に取 と り、流 ながれ 質 しつ 期限 きげん までに弁済 べんさい を受 う けないときは当該 とうがい 質物 しちもつ をもってその弁済 べんさい に充 あ てる条件 じょうけん で金銭 きんせん の貸 か し付 つ け業務 ぎょうむ を行 おこな う事業 じぎょう 者 しゃ を指 さ す[ 1] 。質店 しちみせ や質 しつ 舗 、名古屋 なごや 及 およ び関西 かんさい ではひちや とも呼 よ ばれ、一六銀行 いちろくぎんこう (いちろくぎんこう)[ 注釈 ちゅうしゃく 1] と言 い う俗称 ぞくしょう でも知 し られる。物品 ぶっぴん を質草 しちぐさ にして金銭 きんせん を借 か り入 い れることを「質入 しちい れ」といい、借入金 かりいれきん を弁済 べんさい して質草 しちぐさ を取 と り戻 もど すことを「質 しつ 請 う け」という[ 3] 。
質屋 しちや は通常 つうじょう 、宝石 ほうせき 類 るい 、楽器 がっき 、家庭 かてい 用 よう オーディオ機器 きき 、コンピュータ 、ゲーム機器 きき 、テレビ 、カメラ 、電動 でんどう 工具 こうぐ 、礼服 れいふく 、眼鏡 めがね 、スマートフォン 、タブレット端末 たんまつ その他 た の比較的 ひかくてき 貴重 きちょう な物品 ぶっぴん を質草 しちぐさ として受 う け入 い れる。法的 ほうてき に銃 じゅう 所持 しょじ が認 みと められている国々 くにぐに では、銃器 じゅうき も質草 しちぐさ になりうる。
流 ながれ 質 しつ 期限 きげん までに借入 かりいれ 額 がく +合意 ごうい した利息 りそく 額 がく を弁済 べんさい することで、質草 しちぐさ が手元 てもと に戻 もど ってくる仕組 しく みである。その期日 きじつ や利率 りりつ は、法律 ほうりつ および質屋 しちや の方針 ほうしん によって決定 けってい される。流 りゅう 質 しつ 期限 きげん までに弁済 べんさい が行 おこな われなかった場合 ばあい 、担保 たんぽ の質草 しちぐさ は質屋 しちや によって他 た の顧客 こきゃく に売却 ばいきゃく されることとなり、「質流 しちなが れ」と呼 よ ばれる。
他 た の金融 きんゆう 業 ぎょう とは異 こと なり、質屋 しちや は顧客 こきゃく の信用 しんよう 情報 じょうほう に破綻 はたん した貸付 かしつけ 金 きん の報告 ほうこく を行 おこな わない。これは、質屋 しちや は顧客 こきゃく から預 あず かった担保 たんぽ の品 しな を物理 ぶつり 的 てき に所有 しょゆう しており、その物品 ぶっぴん を完全 かんぜん 売却 ばいきゃく することで貸付 かしつけ 金 きん を取 と り戻 もど すことができるので店 みせ 側 がわ が損害 そんがい を受 う けることはないからである。ただし、日本 にっぽん の質屋 しちや は法 ほう で定 さだ められた備 そな え付 つ けの帳簿 ちょうぼ に、流 ながれ 質物 しちもつ 処分 しょぶん をはじめ質 しつ の契約 けいやく 取引 とりひき をその都度 つど 記載 きさい しなければならない[ 4] 。
また、顧客 こきゃく から完全 かんぜん に買取 かいと った物品 ぶっぴん も販売 はんばい している。 一部 いちぶ の質屋 しちや は、顧客 こきゃく によって持 も ち込 こ まれた物品 ぶっぴん と店内 てんない にある品 しな との交換 こうかん にも前向 まえむ きである。
西洋 せいよう では、古代 こだい ギリシア とロ ろ ーマ帝国 まていこく に質屋 しちや が存在 そんざい していた。 同 どう 帝国 ていこく が自 みずか らの文化 ぶんか を広 ひろ めるにつれて、一緒 いっしょ に質屋 しちや ビジネスも普及 ふきゅう していった。 同 おな じく東洋 とうよう では、皇帝 こうてい や他 た の権力 けんりょく 者 しゃ によって厳 きび しく規制 きせい された時代 じだい を経 へ て、1500年 ねん 前 まえ の中国 ちゅうごく に今日 きょう と変 か わらない質屋 しちや のビジネスモデルが仏教 ぶっきょう の僧院 そういん に存在 そんざい していた。
現代 げんだい アメリカの質屋 しちや の店構 みせがま え
初期 しょき のローマカトリック教会 きょうかい が貸付 かしつけ 金 きん に利子 りし を請求 せいきゅう することを禁 きん じていたにもかかわらず、フランシスコ会 かい は貧 まず しい人々 ひとびと への援助 えんじょ としてこの慣習 かんしゅう を始 はじ めることを許 ゆる されたという証拠 しょうこ がいくつかある[ 5] 。質屋 しちや はウィリアム征服 せいふく 王 おう と共 とも にイングランドに到着 とうちゃく した。1338年 ねん に、エドワード3世 せい はフランスとの戦争 せんそう 資金 しきん を捻出 ねんしゅつ するために自身 じしん の宝石 ほうせき 類 るい を質入 しちい れした。1415年 ねん にはヘンリー5世 せい がほぼ同様 どうよう のことを行 おこな っている。ロンバート 金貸 かねか しは人気 にんき のある社会 しゃかい 階級 かいきゅう ではなく、ヘンリー7世 せい は彼 かれ らをずいぶん虐 しいた げた。1603年 ねん に反 はん ブローカー法 ほう (Act against Brokers)が可決 かけつ され、1872年 ねん まで法令 ほうれい 全書 ぜんしょ に残 のこ っていた。それはロンドンにいる多 おお くの偽装 ぎそう 質屋 しちや (の取 と り締 し まり)を目的 もくてき としていた。こうしたブローカー達 たち は間違 まちが いなく盗品 とうひん 売買 ばいばい をしている輩 やから だと見 み なされていた。
十字軍 じゅうじぐん は軍隊 ぐんたい を調達 ちょうたつ し、武装 ぶそう して聖地 せいち に輸送 ゆそう する資金 しきん づくりのため、主 おも にフランスで、自分 じぶん 達 たち の土地 とち の所有 しょゆう 権 けん を修道院 しゅうどういん と教区 きょうく に質入 しちい れしていた。完全 かんぜん な返済 へんさい の代 か わりとして、教会 きょうかい は一定 いってい 期間 きかん の間 あいだ (その土地 とち で採 と れた)収穫 しゅうかく の一定 いってい 量 りょう を受 う け取 と り、それはある種 しゅ の公平 こうへい 性 せい をもって償還 しょうかん に充 あ てることが可能 かのう だった。
質屋 しちや も慈善 じぜん 団体 だんたい になることがある。 1450年 ねん 、フランシスコ会 かい の修道 しゅうどう 士 し バーナバ・マナッセイがイタリアのペルージャ でモンテ・ディ・ピエタ 運動 うんどう を始 はじ めた。それは質草 しちぐさ で担保 たんぽ された無 む 利子 りし ローンの形 かたち で財政 ざいせい 援助 えんじょ を提供 ていきょう した。利子 りし の代 か わりに、モンテ・ディ・ピエタは借 か り手 て に教会 きょうかい への寄付 きふ をするよう促 うなが した。それはイタリア全土 ぜんど に広 ひろ がり、後 のち にヨーロッパの他 た 地域 ちいき にも及 およ んだ。スペインで最初 さいしょ のモンテ・デ・ピエダド組織 そしき はマドリード で創設 そうせつ され、そこからその考 かんが えはペドロ・ロメロ・デ・テレロス、サンタ・マリア・デ・レグラ伯爵 はくしゃく [ 6] 、カラトラバ騎士 きし 団 だん [ 7] によってヌエバ・エスパーニャ に移 うつ された。ナシオナル・モンテ・デ・ピエダド(en )は慈善 じぜん 団体 だんたい で、ソカロ あるいはメキシコシティ のメイン広場 ひろば 近辺 きんぺん に本部 ほんぶ を置 お く質屋 しちや である。1774年 ねん から1777年 ねん の間 あいだ に、貧困 ひんこん 者 しゃ に無 む 利子 りし または低利 ていり の融資 ゆうし を提供 ていきょう する運動 うんどう の一環 いっかん として、ペドロ・ロメロ・デ・テレロスによって設立 せつりつ された[ 7] 。1927年 ねん にそれはメキシコ政府 せいふ から国民 こくみん 的 てき 慈善 じぜん 団体 だんたい として認 みと められ、今日 きょう ではメキシコ全土 ぜんど に152以上 いじょう の支店 してん を持 も つ急 きゅう 成長 せいちょう 中 ちゅう の金融 きんゆう 機関 きかん となっている[ 8] 。
顧客 こきゃく が質草 しちぐさ となる物品 ぶっぴん を質屋 しちや に持 も ち込 こ んだ時 とき 、質入 しちい れのプロセスが始 はじ まる。質入 しちい れする(あるいは、場合 ばあい によっては完全 かんぜん 売却 ばいきゃく する)一般 いっぱん 的 てき な物品 ぶっぴん には、宝石 ほうせき 類 るい 、電子 でんし 機器 きき 、収集 しゅうしゅう 品 ひん 、楽器 がっき 、道具 どうぐ 、そして(地域 ちいき の規制 きせい 次第 しだい だが)銃器 じゅうき が含 ふく まれる。 金 きむ 、銀 ぎん 、プラチナ は人気 にんき のある品 しな で、価値 かち のない壊 こわ れたジュエリー形状 けいじょう でもしばしば購入 こうにゅう される。金属 きんぞく 類 るい は、成分 せいぶん 金属 きんぞく の重量 じゅうりょう による価値 かち から、依然 いぜん として地金 じがね ディーラーや製 せい 錬 ね 所 ところ に大量 たいりょう に販売 はんばい される可能 かのう 性 せい がある。同様 どうよう に本物 ほんもの の宝石 ほうせき があるジュエリーは、それがたとえ壊 こわ れていたり欠 か けていたりしても価値 かち がある。
質屋 しちや は、質草 しちぐさ が盗品 とうひん かもしれないというリスクを引 ひ き受 う けている。ただし、多 おお くの管轄 かんかつ 区域 くいき の法律 ほうりつ では、地域 ちいき 社会 しゃかい と業者 ぎょうしゃ のいずれも知 し りえずに盗品 とうひん を取 と り扱 あつか うことに関 かん して保護 ほご されている。これらの法律 ほうりつ では、質屋 しちや が写真 しゃしん 付 つ きの身分 みぶん 証明 しょうめい 書 しょ (運転 うんてん 免許 めんきょ 証 しょう や政府 せいふ 発行 はっこう の身分 みぶん 証明 しょうめい 書 しょ など)、および質屋 しちや が購入 こうにゅう した商品 しょうひん の保管 ほかん 期間 きかん (現地 げんち の法 ほう 執行 しっこう 機関 きかん が盗 ぬす まれた物品 ぶっぴん を追跡 ついせき する時 とき 間 あいだ を確保 かくほ するため)を通 つう じて、その販売 はんばい 者 しゃ を明確 めいかく に識別 しきべつ する。一部 いちぶ の管轄 かんかつ 区 く では、質屋 しちや は新 あら たに質入 しちい れされた全 すべ ての物品 ぶっぴん および関連 かんれん づけたシリアル番号 ばんごう のリストを警察 けいさつ に提出 ていしゅつ しなければならず、そのため警察 けいさつ は盗難 とうなん に遭 あ った物品 ぶっぴん の有無 うむ を判別 はんべつ することができる。多 おお くの警察 けいさつ は、地元 じもと の質屋 しちや を訪問 ほうもん して盗 ぬす まれた品 しな がそこに置 お かれていないかを見 み るよう、強盗 ごうとう や空 あ き巣 す の被害 ひがい 者 しゃ に助言 じょげん している。一部 いちぶ の質屋 しちや は盗 ぬす まれた財物 ざいぶつ の購入 こうにゅう を避 さ けるため独自 どくじ のスクリーニング基準 きじゅん を設定 せってい している。
質屋 しちや は物品 ぶっぴん を吟味 ぎんみ して、瑕疵 かし や傷 きず その他 た の汚損 おそん について調 しら べることにより、その状態 じょうたい および市場 いちば 価値 かち を査定 さてい する。 市場 いちば 価値 かち に影響 えいきょう を与 あた える側面 そくめん としては、コミュニティや地域 ちいき における物品 ぶっぴん の需要 じゅよう と供給 きょうきゅう がある。一部 いちぶ の市場 いちば では、中古 ちゅうこ 品 ひん 市場 いちば が中古 ちゅうこ ステレオやカーステレオで溢 あふ れていて、例 たと えばそこの質屋 しちや はより高 こう 品質 ひんしつ のブランド名 めい しか受 う け入 い れないこともありえる。また、内陸 ないりく 地域 ちいき でのサーフボードとか暖冬 だんとう 地域 ちいき でのスノーシューなど、販売 はんばい が困難 こんなん な品目 ひんもく を顧客 こきゃく が質入 しちい れすることもありうる。質屋 しちや 主 ぬし は売却 ばいきゃく 困難 こんなん な品 しな を断 ことわ ったり、あるいは低 てい 価格 かかく を提示 ていじ する。ハンマーや手 て のこぎりのように時代遅 じだいおく れとはまるで無縁 むえん なものもある一方 いっぽう 、電子 でんし 機器 きき やコンピューターといった商品 しょうひん はすぐに廃 すた れて売 う れなくなってしまう。質屋 しちや 主 ぬし は事物 じぶつ を正確 せいかく に査定 さてい できるよう、コンピュータ、ソフトウェア、その他 た 電子 でんし 機器 きき の様々 さまざま な製造元 せいぞうもと やモデルについて学習 がくしゅう する必要 ひつよう がある。
様々 さまざま な品 しな の価値 かち を評価 ひょうか するため、質屋 しちや はガイドブック、カタログ、インターネットの検索 けんさく エンジン、そして彼 かれ ら自身 じしん の経験 けいけん を活用 かつよう する。一部 いちぶ の質屋 しちや は宝石 ほうせき 鑑定 かんてい の訓練 くんれん を受 う けたり、またはジュエリーを評価 ひょうか するための専門 せんもん 家 か を雇 やと っている。中古 ちゅうこ 品 ひん を受 う け入 い れるリスクの1つに、その物品 ぶっぴん が偽造 ぎぞう 品 ひん かもしれないことがある。物品 ぶっぴん が偽 にせ のロレックス 腕時計 うでどけい といった偽造 ぎぞう 品 ひん であれば、それは本物 ほんもの のアイテム価値 かち のごく僅 わず かな価値 かち しかないだろう。この品 しな は本物 ほんもの で盗難 とうなん の可能 かのう 性 せい が低 ひく い、そして市場 いちば 価値 かち もあると質屋 しちや が判断 はんだん すると、質屋 しちや は顧客 こきゃく にそれに対 たい する金額 きんがく を提示 ていじ する。もしも(大半 たいはん の場合 ばあい そうだが)質屋 しちや が古物商 こぶつしょう の認可 にんか を受 う けているなら顧客 こきゃく はその品 しな を完全 かんぜん 売却 ばいきゃく するか、融資 ゆうし の担保 たんぽ としてその品 しな を質入 しちい れすることができる。大半 たいはん の質屋 しちや は、融資 ゆうし 金額 きんがく を顧客 こきゃく と交渉 こうしょう することに前向 まえむ きである。
融資 ゆうし 額 がく を決定 けってい するために、質屋 しちや 主 ぬし はいくつかの要因 よういん を考慮 こうりょ する必要 ひつよう がある。重要 じゅうよう な要素 ようそ は物品 ぶっぴん の再販 さいはん 価値 かち の予測 よそく である。これはしばしば範囲 はんい の観点 かんてん から考 かんが えられるが、質屋 しちや が店 みせ ではそれを顧客 こきゃく に売 う れないとして古物 ふるもの 卸売 おろしうり 業者 ぎょうしゃ に売却 ばいきゃく することを彼 かれ らが決定 けってい した場合 ばあい の、古物 ふるもの 卸売 おろしうり 価格 かかく が低 ひく い地点 ちてん となる。同 どう 範囲 はんい におけるより高 たか い地点 ちてん は質屋 しちや での小売 こうり 販売 はんばい 価格 かかく である。例 たと えば、5年 ねん 物 ぶつ のラップトップPCが顧客 こきゃく により1000ドルで購入 こうにゅう されることもありうる。しかしながら、質屋 しちや にある中古 ちゅうこ 品 ひん として、質屋 しちや での購入 こうにゅう 価格 かかく として250ドルしか値 ね が付 つ かないこともありうる。なぜなら顧客 こきゃく は、それが検出 けんしゅつ が難 むずか しい問題 もんだい をいくつか抱 かか えているため売 う り手 て に処分 しょぶん された「欠陥 けっかん 品 ひん 」の可能 かのう 性 せい があることに用心深 ようじんぶか く、また一般 いっぱん 的 てき に質屋 しちや は販売 はんばい した商品 しょうひん に対 たい して保証 ほしょう を提供 ていきょう しないためである。中古 ちゅうこ 電化 でんか 製品 せいひん の卸売 おろしうり 業者 ぎょうしゃ は質屋 しちや 主 ぬし からラップトップを100-150ドルで購入 こうにゅう する筈 はず である。彼 かれ らには中古 ちゅうこ 電化 でんか 製品 せいひん の店 みせ で売 う ることができるよう物品 ぶっぴん をオーバーホールして修理 しゅうり する電気 でんき 技術 ぎじゅつ 者 しゃ を雇 やと う追加 ついか コストがあるため、卸売 おろしうり 業者 ぎょうしゃ は小売 こうり 価格 かかく より低 ひく い価格 かかく を払 はら うのである。
また質屋 しちや 主 ぬし は問題 もんだい となる物品 ぶっぴん に関 かん する需給 じゅきゅう の知識 ちしき も考慮 こうりょ して、ラップトップを卸売 おろしうり 業者 ぎょうしゃ に100ドルで売 う るか、質屋 しちや の顧客 こきゃく に250ドルで売 う ることになるかを決定 けってい する。中古 ちゅうこ ラップトップの国内 こくない 市場 いちば が飽和 ほうわ している(同 どう 在庫 ざいこ が過剰 かじょう になっている)と質屋 しちや 主 ぬし が確信 かくしん するなら、それを卸売 おろしうり 業者 ぎょうしゃ に引 ひ き取 と ってもらう必要 ひつよう があり、彼 かれ らはラップトップで100ドルしか手 て に入 はい らないことを恐 おそ れる筈 はず である。期待 きたい される収入 しゅうにゅう としてその数字 すうじ を念頭 ねんとう に置 お きつつ、質屋 しちや 主 ぬし は店 みせ の経費 けいひ (家賃 やちん 、光熱 こうねつ 費 ひ 、電気 でんき 代 だい 、電話 でんわ 接続 せつぞく 、イエローページ広告 こうこく 、ウェブサイトの費用 ひよう 、人件 じんけん 費 ひ 、保険 ほけん 、警報 けいほう システム、警察 けいさつ に没収 ぼっしゅう されて喪失 そうしつ した品 しな など)および営業 えいぎょう 利益 りえき を考慮 こうりょ に入 い れなくてはならない。そのため、新品 しんぴん の時 とき に1000ドルを支払 しはら ったこのラップトップを持 も って来 き た顧客 こきゃく が、あらゆるリスクとコスト要因 よういん を考慮 こうりょ に入 い れている質屋 しちや 主 ぬし から僅 わず か50ドルを提示 ていじ されることも起 お こりうる。
融資 ゆうし 額 がく を決定 けってい する際 さい に、質屋 しちや 主 ぬし は顧客 こきゃく が数 すう 週間 しゅうかん または数ヶ月 すうかげつ 間 あいだ の金利 きんり を支払 しはら った後 のち に融資 ゆうし 額 がく を弁済 べんさい して質草 しちぐさ 物品 ぶっぴん を取 と り戻 もど す可能 かのう 性 せい も評価 ひょうか する。質屋 しちや というビジネスモデルの鍵 かぎ は融資 ゆうし 額 がく から利子 りし を生 う みだすことにあるため、質屋 しちや 主 ぬし としては融資 ゆうし 期間 きかん の利子 りし を払 はら った後 のち に顧客 こきゃく が取 と り戻 もど したいと思 おも う可能 かのう 性 せい が高 たか い物品 ぶっぴん を受 う け入 い れたいところである。極端 きょくたん なケースとして、顧客 こきゃく が回収 かいしゅう にまるで関心 かんしん のない物品 ぶっぴん しか質屋 しちや が受 う け入 い れなかった場合 ばあい 、それは利子 りし からお金 かね を稼 かせ ぐことはなく、その店 みせ は事実 じじつ 上 じょう の古物 ふるもの 取 と り扱 あつか い業 ぎょう だと言 い えるだろう。
顧客 こきゃく が物品 ぶっぴん を取 と り返 かえ そうと弁済 べんさい する可能 かのう 性 せい が高 たか いかどうかを判断 はんだん するのは主観 しゅかん 的 てき な決定 けってい であり、質屋 しちや 主 ぬし は多 おお くの要因 よういん を考慮 こうりょ に入 い れて構 かま わない。例 たと えば、健常 けんじょう な若者 わかもの が電動 でんどう 車椅子 くるまいす を質入 しちい れに質屋 しちや にやって来 き た場合 ばあい (彼 かれ は亡 な くなった祖父母 そふぼ の遺品 いひん だと主張 しゅちょう している)、質屋 しちや 主 ぬし はその物品 ぶっぴん が質草 しちぐさ になるのか怪 あや しむこともある。一方 いっぽう 、中年 ちゅうねん 男性 だんせい が最 さい 高級 こうきゅう ゴルフクラブを質入 しちい れする場合 ばあい 、質屋 しちや 主 ぬし は彼 かれ がその物品 ぶっぴん のために弁済 べんさい することに関 かん してより信頼 しんらい できると判断 はんだん するかもしれない。問題 もんだい の品 しな が自分 じぶん にとって重要 じゅうよう であることを質屋 しちや 主 ぬし に説得 せっとく しようとする顧客 こきゃく もいるだろう(「そのネックレスは私 わたし の祖母 そぼ のものだから、私 わたし はネックレスのために確実 かくじつ に弁済 べんさい します」)。また別 べつ の顧客 こきゃく は同 おな じ店 てん に通 かよ い、お金 かね を借 か りる方法 ほうほう として同 おな じ物品 ぶっぴん を繰 く り返 かえ し質入 しちい れし、そして融資 ゆうし 期間 きかん の終了 しゅうりょう 前 まえ に利子 りし を払 はら い、質草 しちぐさ を回収 かいしゅう するために弁済 べんさい を行 おこな う。従 したが って、質屋 しちや は弁済 べんさい してくれそうだと分 わ かれば融資 ゆうし を組 く んでくれる。
物品 ぶっぴん の販売 はんばい 可能 かのう 性 せい やそれに対 たい する顧客 こきゃく の借入 かりいれ 希望 きぼう 額 がく もまた、質屋 しちや の評価 ひょうか に反映 はんえい される。顧客 こきゃく が非常 ひじょう に売 う れ行 ゆ きの良 よ い物品 ぶっぴん を低 てい 価格 かかく で質入 しちい れする場合 ばあい 、質屋 しちや はその品 しな で素早 すばや く利益 りえき を得 え ることができるため、顧客 こきゃく が弁済 べんさい する可能 かのう 性 せい が低 ひく くとも質屋 しちや はそれを受 う け入 い れることがある。ただし、顧客 こきゃく が極端 きょくたん に低 ひく い価格 かかく を提示 ていじ した場合 ばあい 、その品 しな が偽造 ぎぞう 品 ひん あるいは盗難 とうなん 品 ひん である可能 かのう 性 せい を示唆 しさ しているので、質屋 しちや はその提案 ていあん を辞退 じたい することもある。
例 たと えばスウェーデンなど一部 いちぶ の国 くに では、質草 しちぐさ の低 てい 評価 ひょうか による顧客 こきゃく の犠牲 ぎせい (暴利 ぼうり による財政 ざいせい 的 てき 苦痛 くつう や顧客 こきゃく の無知 むち による損害 そんがい )で質屋 しちや 業 ぎょう が不当 ふとう な利益 りえき を得 え ないようにするための法律 ほうりつ がある。そこでは、質屋 しちや は質草 しちぐさ を保持 ほじ しなくともよいが公売 こうばい でそれらを売却 ばいきゃく しなければならないと書 か かれている。借入金 かりいれきん 支払 しはら い後 ご の超 ちょう 過分 かぶん や利息 りそく およびオークション費用 ひよう は顧客 こきゃく に支払 しはら わなければならない。物品 ぶっぴん がこれら経費 けいひ をカバーする価格 かかく を取得 しゅとく しない場合 ばあい 、質屋 しちや は物品 ぶっぴん を保持 ほじ して、他 た のルートを通 とお してそれを売却 ばいきゃく することもありうる。こうした保護 ほご にもかかわらず、質 しつ による方法 ほうほう で顧客 こきゃく がお金 かね を借入 かりい れるコストは高 たか くついてしまうため、当人 とうにん が質草 しちぐさ を買 か い戻 もど すことができないのなら、大抵 たいてい の場合 ばあい は物品 ぶっぴん を直接 ちょくせつ 売却 ばいきゃく するほうが良 よ いとされている。
質 しつ 店舗 てんぽ は、質草 しちぐさ として受 う け入 い れる新 あら たな物品 ぶっぴん 数 すう の管理 かんり に注意 ちゅうい を払 はら う必要 ひつよう がある。在庫 ざいこ は少 すく なすぎるのも多 おお すぎるのも良 よ くない。例 たと えば再 さい 販売 はんばい や製 せい 錬 ね のために宝石 ほうせき や金 かね を購入 こうにゅう する場合 ばあい 、あるいは質屋 しちや 主 ぬし がほとんどの物品 ぶっぴん を専門 せんもん 店 てん ですぐに売却 ばいきゃく している(例 たと えば、楽器 がっき を音楽 おんがく 店 てん に、ステレオを中古 ちゅうこ オーディオ店 てん に等 ひとし )場合 ばあい 、その質屋 しちや は在庫 ざいこ が僅少 きんしょう になることもある。この場合 ばあい 、質屋 しちや はほぼ空 そら なので顧客 こきゃく の関心 かんしん が薄 うす らいでしまう。
反対 はんたい に、膨大 ぼうだい な在庫 ざいこ を擁 よう する質屋 しちや には若干 じゃっかん の欠点 けってん がある。店内 てんない が中古 ちゅうこ の運動 うんどう 器具 きぐ 、古 ふる いステレオ、古 ふる い道具 どうぐ でぎゅうぎゅう詰 つ め状態 じょうたい なら、店主 てんしゅ は時間 じかん とお金 かね を使 つか って棚 たな 整理 せいり や品物 しなもの の分類 ぶんるい を行 おこな い、それらを様々 さまざま なスタンドやガラスケースに展示 てんじ したり、万引 まんびき 防止 ぼうし のために顧客 こきゃく を監視 かんし しなければならない。古 ふる いトースター、傷 きず だらけの20年 ねん 物 ぶつ のテレビ、段 だん ボール箱 ばこ に詰 つ め込 こ まれた使 つか い古 ふる しのスポーツ用品 ようひん など、低 てい 価値 かち かつ低 てい 品質 ひんしつ な物品 ぶっぴん が多 おお すぎると、店舗 てんぽ がまるでがらくた市 し やの市 みのいち のように見 み えてしまうこともある。iPod プレーヤーや携帯 けいたい 電話 でんわ のような小型 こがた で高 こう 価値 かち なものは、鍵 かぎ を掛 か けたガラス張 がらすば りの陳列 ちんれつ ケースに入 い れておく必要 ひつよう があり、店主 てんしゅ は顧客 こきゃく が確認 かくにん したい物品 ぶっぴん のためにキャビネットの錠前 じょうまえ を解除 かいじょ するスタッフを追加 ついか する必要 ひつよう がある。店舗 てんぽ が物品 ぶっぴん でいっぱいになると、店主 てんしゅ はスタッフを雇 やと って在庫 ざいこ の盗難 とうなん を防 ふせ ぎ、さまざまな場所 ばしょ を監視 かんし したり防犯 ぼうはん カメラやアラームを設置 せっち したりする必要 ひつよう がある。多 おお すぎる売 う れ残 のこ りの在庫 ざいこ は、お店 みせ が融資 ゆうし 用 よう の現金 げんきん を捻出 ねんしゅつ するのにこれら物品 ぶっぴん からその価値 かち を現金 げんきん 化 か できていないことを意味 いみ している。
より良 よ い選択肢 せんたくし は中間 ちゅうかん である。適度 てきど な量 りょう で良質 りょうしつ のブランド商品 しょうひん が展示 てんじ 窓 まど に綺麗 きれい に配置 はいち されて並 なら んでいる店 みせ は通行人 つうこうにん を引 ひ き付 つ け、誰 だれ かが入 はい って買 か い物 もの をする可能 かのう 性 せい がより高 たか い。物品 ぶっぴん が陳列 ちんれつ ケースや棚 たな に魅力 みりょく 的 てき にレイアウトされている場合 ばあい 、その質屋 しちや は実 じつ にプロフェッショナルで評判 ひょうばん が高 たか いように見 み える。通行人 つうこうにん が質店 しちみせ で買 か い物 もの を始 はじ めたら、彼 かれ らは質屋 しちや に質入 しちい れしたり自分 じぶん の物 もの を売 う ったりする傾向 けいこう もありえる。一部 いちぶ の質屋 しちや 主 ぬし は、過剰 かじょう 在庫 ざいこ の物品 ぶっぴん またはスノータイヤのように魅力 みりょく の少 すく ない物品 ぶっぴん を奥 おく の部屋 へや や地下 ちか 室 しつ に保管 ほかん することで、雑然 ざつぜん とした外観 がいかん を防 ふせ いでいる。質屋 しちや の中 なか には、州 しゅう や県 けん でチェーン店 てん を運営 うんえい しているものもある。この方法 ほうほう なら、質屋 しちや チェーンは店舗 てんぽ 間 あいだ で在庫 ざいこ のバランスをとることができる。例 たと えば、彼 かれ らは農村 のうそん 部 ぶ 店舗 てんぽ にある過剰 かじょう な漁具 ぎょぐ の一部 いちぶ を都市 とし 部 ぶ 店舗 てんぽ に移 うつ すことが可能 かのう である。
一部 いちぶ の店舗 てんぽ では、専門 せんもん 店 てん に商品 しょうひん を売却 ばいきゃく することで在庫 ざいこ を削減 さくげん している。2000ドルの中古 ちゅうこ 価値 かち があるパワーアンプ のために300ドルを顧客 こきゃく に払 はら う近所 きんじょ の低 てい 収入 しゅうにゅう の質屋 しちや は、そのユニットをはるかに安価 あんか な商品 しょうひん と一緒 いっしょ に売 う るのが難 むずか しいかもしれない。彼 かれ らは、顧客 こきゃく がハイエンド機器 きき を期待 きたい する中古 ちゅうこ オーディオ機器 きき 店 てん にそのアンプを売 う っても構 かま わない。一部 いちぶ の質屋 しちや は、eBay や他 た のウェブサイトで、特殊 とくしゅ な商品 しょうひん をオンライン販売 はんばい する。 ハイエンドな鉄道 てつどう 模型 もけい などの特殊 とくしゅ 商品 しょうひん は、その「蒐集 しゅうしゅう 家 か 向 む け」価値 かち ゆえに店内 てんない 展示 てんじ だけで売却 ばいきゃく するのは難 むずか しい。インターネットオークション でなら、それが良 よ い価格 かかく につながる可能 かのう 性 せい が高 たか くなる。
この業界 ぎょうかい で成長 せいちょう しているもう1つの傾向 けいこう は、車両 しゃりょう の質入 しちい れである。この形態 けいたい の質屋 しちや 業 ぎょう は伝統 でんとう 的 てき な質屋 しちや ローンのように機能 きのう するが、これらの店舗 てんぽ では担保 たんぽ として車両 しゃりょう のみを受 う け入 い れる。また多 おお くの店 みせ はあなたがあなたの車 くるま の所有 しょゆう 権 けん または車 くるま の「権利 けんり 」証書 しょうしょ ("Title" document)を質入 しちい れすることが可能 かのう な「タイトルローン」を受 う け入 い れている。これは本質 ほんしつ 的 てき にあなたがそれを運転 うんてん する時 とき も質屋 しちや がその車 くるま を所有 しょゆう しており、あなたが自身 じしん のローンを返済 へんさい したら所有 しょゆう 権 けん を取 と り戻 もど すことを意味 いみ している。
質屋 しちや の主 おも なビジネス活動 かつどう は顧客 こきゃく が持 も ち込 こ む貴重 きちょう な物品 ぶっぴん に基 もと づいて利子 りし のためにお金 かね を貸 か し付 つ けることであるが、一部 いちぶ の質屋 しちや はまた店舗 てんぽ 近辺 きんぺん で需要 じゅよう がある最新 さいしん 商品 しょうひん の小売 こうり 販売 はんばい などの他 ほか のビジネス活動 かつどう も請 う け負 お っている。質屋 しちや の場所 ばしょ によって、これらの小売 こうり 商品 しょうひん は楽器 がっき から銃器 じゅうき にまで及 およ びうる。一部 いちぶ の質屋 しちや はまた、トウガラシスプレー やスタンガン といった最新 さいしん の護身 ごしん 用具 ようぐ を販売 はんばい している。
取引 とりひき が質屋 しちや にとって利益 りえき になる限 かぎ り、多 おお くの質屋 しちや も中古 ちゅうこ 品 ひん を交換 こうかん する。質屋 しちや が物品 ぶっぴん を完全 かんぜん に購入 こうにゅう する場合 ばあい 、そのお金 かね は融資 ゆうし ではなく、物品 ぶっぴん への直接 ちょくせつ 払 ばら いである。販売 はんばい 時 じ に、質屋 しちや は条件 じょうけん (前払 まえばら い、通常 つうじょう の支払 しはら い、品物 しなもの が完済 かんさい ではない場合 ばあい は以前 いぜん に支払 しはら われた金額 きんがく の失効 しっこう )に従 したが って商品 しょうひん 取 と り置 お き (en )方式 ほうしき を提示 ていじ することがある。
一部 いちぶ の質屋 しちや は、ハーレーダビッドソン の年代 ねんだい 物 ぶつ オートバイなど一風 いっぷう 変 か わった高価 こうか な品 しな をいくつか、通行人 つうこうにん の興味 きょうみ を引 ひ くために展示 てんじ しておくことがある。店主 てんしゅ は通常 つうじょう これらの物品 ぶっぴん の売却 ばいきゃく を期待 きたい していない。質屋 しちや によって行 おこ なわれるその他 た の活動 かつどう としては、手数料 てすうりょう ベースの小切手 こぎって 換金 かんきん 、ペイデイローン 、車 くるま の権利 けんり または住宅 じゅうたく 権利 けんり のローン、外貨 がいか 両替 りょうがえ サービスを含 ふく む金融 きんゆう サービスなどがある。
高 こう 所得 しょとく 者 しゃ 向 む けの質屋 しちや は20世紀 せいき 初頭 しょとう に出現 しゅつげん し始 はじ め、欧米 おうべい ではしばしば「ローンオフィス」と呼 よ ばれた、というのもこの時点 じてん で「質屋 しちや 」という言葉 ことば には歴史 れきし 的 てき にとてもネガティブな評判 ひょうばん があったからだ[ 9] 。これらのいわゆるローンオフィスの一部 いちぶ はオフィスビルの上層 じょうそう 階 かい にも置 お かれている。 高 こう 所得 しょとく 者 しゃ 向 む け質屋 しちや に関 かん する現代 げんだい 的 てき な婉曲 えんきょく 表現 ひょうげん は「最 さい 高級 こうきゅう の担保 たんぽ 貸 か し手 て (high-end collateral lender)」[ 10] であり、ハイローラー (カジノで大金 たいきん を賭 か けるギャンブル客 きゃく )のような非常 ひじょう に金遣 かねづか いの派手 はで な個人 こじん のほか、医師 いし 、弁護士 べんごし 、銀行 ぎんこう 家 か を含 ふく む上流 じょうりゅう 階級 かいきゅう のホワイトカラー にも貸 か しつけを行 おこな うことが多 おお い[ 11] 。それらはまた、短期 たんき 融資 ゆうし と引 ひ き換 か えに高 こう 価値 かち 商品 しょうひん を受 う け入 い れることから「高級 こうきゅう 質屋 しちや 」とも「ハイエンド質屋 しちや 」とも呼 よ ばれている。これらの対象 たいしょう 物 ぶつ にはワインコレクション、ジュエリー類 るい 、大 おお きいダイヤモンド、美術 びじゅつ 品 ひん 、自動車 じどうしゃ 、そしてユニークな記念 きねん 品 ひん が含 ふく まれる。 融資 ゆうし は、事業 じぎょう 収入 しゅうにゅう の不足 ふそく やその他 た の高額 こうがく な財政 ざいせい 問題 もんだい に対処 たいしょ することを目的 もくてき としている[ 12] 。高 こう 所得 しょとく 者 しゃ 向 む け質屋 しちや は現実 げんじつ のテレビ番組 ばんぐみ でも特集 とくしゅう されている。
質屋 しちや のシンボル(西洋 せいよう )
スコットランドのエディンバラ にある質屋 しちや の看板 かんばん
西洋 せいよう における質屋 しちや のシンボルは、棒 ぼう から吊 つ り下 さ げられた3つの球 たま である。 三 さん 球 きゅう のシンボルは、ロンバード融資 ゆうし の象徴 しょうちょう 的 てき な意味合 いみあ いがあり、イタリアはフィレンツェ のメディチ家 か に由来 ゆらい する[要 よう 出典 しゅってん ] 。これは質屋 しちや の銀行 ぎんこう 業 ぎょう がロンバード融資 ゆうし の名前 なまえ の下 した で始 はじ まったイタリア地域 ちいき のロンバルディア州 しゅう を指 さ している。 金色 きんいろ の3つの球 たま は、もともと彼 かれ らの家 いえ の前 まえ に飾 かざ られた中世 ちゅうせい ランゴバルド人 じん 商人 しょうにん の象徴 しょうちょう であり、メディチ家 か の紋章 もんしょう ではない。 金色 きんいろ の球 たま は本来 ほんらい 、紋章 もんしょう 学 がく 的 てき に黒色 こくしょく の背景 はいけい に配 はい された3枚 まい の平 ひら たく黄色 きいろ いベザント をかたどった物 もの もしくは金貨 きんか だと推測 すいそく されているが、興味 きょうみ を惹 ひ きつける目的 もくてき でそれらが球 たま に変換 へんかん された。
大半 たいはん のヨーロッパの町 まち では質屋 しちや を「ロンバード」と呼 よ んだ。ロンバード家 か は中世 ちゅうせい イギリスのロンドン にある銀行 ぎんこう コミュニティであった。伝説 でんせつ によると、カール大帝 たいてい に雇 やと われたメディチは岩 いわ の入 はい った3つの袋 ふくろ を使 つか って巨人 きょじん を倒 たお したことで、三 さん 球 きゅう のシンボルが家紋 かもん になった。 メディチ達 たち は金融 きんゆう 、銀行 ぎんこう 、および金貸 かねか し業界 ぎょうかい で非常 ひじょう に成功 せいこう しているので、他 た の家系 かけい もこのシンボルを採用 さいよう した。中世 ちゅうせい を通 つう じて、紋章 もんしょう には金銭 きんせん 的 てき 成功 せいこう の象徴 しょうちょう として3つのボール、宝 たから 玉 たま 、皿 さら 、円盤 えんばん 、コインなどが刻 きざ まれた。
聖 せい ニコラウス は質屋 しちや の守護 しゅご 聖人 せいじん である。このシンボルはまた、貧 まず しい3人 にん の娘 むすめ にそれぞれ金 きん の袋 ふくろ を渡 わた して結婚 けっこん できるようにしたというニコラウスの逸話 いつわ にも由来 ゆらい している[ 13] 。
香港 ほんこん の質屋 しちや の典型 てんけい 的 てき なネオン看板 かんばん は、コインを持 も ったコウモリ の形 かたち
マレーシア 、チャンルーン(en )の質屋 しちや
香港 ほんこん では、中国 ちゅうごく の伝統 でんとう に従 したが った習慣 しゅうかん で、一般 いっぱん 的 てき に店 みせ のカウンターは安全 あんぜん のため平均 へいきん 的 てき な身長 しんちょう より高 たか くなっている。 顧客 こきゃく は持 も ち物 もの を提供 ていきょう するためだけに手 て を握 にぎ ることができ、顧客 こきゃく のプライバシーのためにドアとカウンターの間 あいだ に木製 もくせい の衝立 ついたて がある。香港 ほんこん の質屋 しちや のシンボルはコインを持 も ったコウモリ(中国 ちゅうごく 語 ご :鼠 ねずみ 鼠 ねずみ 吊 つるし 金錢 きんせん )である。コウモリは幸運 こううん を、そしてコインは利益 りえき を表 あらわ している。日本 にっぽん では、質屋 しちや の一般 いっぱん 的 てき な記号 きごう は丸 まる で囲 かこ まれた「質 しつ 」である。また数字 すうじ の7(shichi)の語感 ごかん が質 しつ と似 に ていることから、「一六銀行 いちろくぎんこう 」(足 た すと7=質 しつ )との俗称 ぞくしょう もある。
多 た 民族 みんぞく 国家 こっか であるマレーシア では、質屋 しちや の大半 たいはん がマレーシア人口 じんこう の25%を占 し めるマレーシア華人 かじん によって管理 かんり されている。質屋 しちや はマレー語 ご で「パジャクガダイ(pajak gadai)」と呼 よ ばれる。マレーシアにて合法 ごうほう と認可 にんか を受 う けた質屋 しちや は、常 つね に自分 じぶん の会社 かいしゃ 登録 とうろく で「パジャクガダイ」または質屋 しちや として宣言 せんげん する必要 ひつよう がある。彼 かれ らはまた、住宅 じゅうたく ・地方 ちほう 自治省 じちしょう の要件 ようけん を満 み たさなければならず、具体 ぐたい 的 てき には質屋 しちや のカウンター高 だか が4フィート(1.2m)を超 こ えては駄目 だめ で、防弾 ぼうだん 性 せい があるステンレス スチール製 せい のカウンターやドア、自動 じどう ロック付 つ きの頑丈 がんじょう な部屋 へや 、金庫 きんこ 、完全 かんぜん にコンピュータ化 か されたシステム、CCTV 、警報 けいほう 、および質屋 しちや 保険 ほけん を完備 かんび しておく必要 ひつよう がある。
フィリピン では、質屋 しちや の運営 うんえい は民間 みんかん 企業 きぎょう によって管理 かんり されており、フィリピン中央 ちゅうおう 銀行 ぎんこう によって正式 せいしき に規制 きせい されている。質屋 しちや は通常 つうじょう 、金 かね や宝石 ほうせき 類 るい 、電気 でんき 器具 きぐ 、小道具 こどうぐ などを受 う け入 い れる。フィリピンにある多 おお くの質屋 しちや は、ティンバンティン質屋 しちや (en )などの全国 ぜんこく 的 てき な支店 してん に他 た のサービスを適応 てきおう させた。国際 こくさい および国内 こくない 送金 そうきん 、保険 ほけん 、請求 せいきゅう 書 しょ の支払 しはら い、B2B のお金 かね の回収 かいしゅう 、携帯 けいたい 電話 でんわ へのe-ローディング、発券 はっけん 、さらには銀行 ぎんこう 取引 とりひき などのサービスも、通常 つうじょう のフィリピンの質屋 しちや では珍 めずら しくない。Pawnhero はフィリピンのオンライン質屋 しちや である[ 14] 。
インドでは、ジャイナ教 きょう コミュニティが質屋 しちや ビジネスを開拓 かいたく したが、現在 げんざい では他 た の人達 ひとたち が関与 かんよ しており、その活動 かつどう は「サウーダガー(saudagar)」と呼 よ ばれる多 おお くの行員 こういん によって行 おこな われる。店舗 てんぽ で仕事 しごと をする代 か わりに、彼 かれ らは貧 まず しい人々 ひとびと の家 いえ に行 い き、このビジネスに関 かか わるよう彼 かれ らに動機付 どうきず けを行 おこな う。質屋 しちや は宝石 ほうせき 店 てん の一部 いちぶ として運営 うんえい されることが多 おお く、 金 きむ 、銀 ぎん 、ダイヤモンドが担保 たんぽ として頻繁 ひんぱん に受 う け入 い れられる。
またタイ では質屋 しちや 業 ぎょう が伝統 でんとう 的 てき な交易 こうえき 取引 とりひき であり、質屋 しちや は民間 みんかん と地方自治体 ちほうじちたい の両方 りょうほう で運営 うんえい されている。
スリランカ では、質屋 しちや 業 ぎょう は商業 しょうぎょう 銀行 ぎんこう やその他 た の金融 きんゆう 会社 かいしゃ と同様 どうよう に専 せん 門 もん の質屋 しちや ブローカーが従事 じゅうじ することになる高 こう 収益 しゅうえき の事業 じぎょう である。
インドネシア では、ペガダイアン (en )と呼 よ ばれる国営 こくえい 企業 きぎょう があり、これが列島 れっとう 全域 ぜんいき で様々 さまざま な従来 じゅうらい 型 がた およびシャリーア 適合 てきごう の質屋 しちや 業 ぎょう サービスを提供 ていきょう している。 同社 どうしゃ は、金 きむ 、自動車 じどうしゃ 、その他 た の高 こう 価格 かかく 品 ひん などの高 こう 付加 ふか 価値 かち 物品 ぶっぴん を担保 たんぽ として受 う け入 い れている。 質屋 しちや 業 ぎょう の活動 かつどう に加 くわ えて、同社 どうしゃ は貸 かし 金庫 きんこ や金 きむ 取引 とりひき サービスなど他 た のサービスも幅広 はばひろ く提供 ていきょう している。
質屋 しちや の暖簾 のれん
日本 にっぽん の質屋 しちや の起源 きげん は鎌倉 かまくら 時代 ときよ といわれる。
1884年 ねん 3月 がつ 25日 にち 、質屋 しちや 取締 とりしまり 条例 じょうれい が定 さだ められ(太政官 だじょうかん 布告 ふこく )、5月15日 にち 、施行 しこう 。1895年 ねん 3月 がつ 13日 にち 、質屋 しちや 取締 とりしまり 法 ほう が公布 こうふ された[ 15] 。
1960年代 ねんだい 頃 ころ まで庶民 しょみん 金融 きんゆう の主力 しゅりょく であった。しかし、1970年代 ねんだい 頃 ころ から、無 む 担保 たんぽ ・無 む 保証人 ほしょうにん で一般 いっぱん 市民 しみん に融資 ゆうし を行 おこな う「団地 だんち 金融 きんゆう 」(消費 しょうひ 者 しゃ 金融 きんゆう 、サラ金 さらきん の前身 ぜんしん )が起 お こり始 はじ め、廃業 はいぎょう する質屋 しちや が多 おお くなった。
日本 にっぽん の現在 げんざい の質屋 しちや の業態 ぎょうたい は、貸付 かしつけ 事業 じぎょう よりも、流通 りゅうつう 価値 かち を有 ゆう する宝飾 ほうしょく 品 ひん や貴金属 ききんぞく 、いわゆる「有名 ゆうめい ブランド 品 しな 」などの買取 かいとり や仕入 しい れ、販売 はんばい などが主 おも になっている。とりわけ、地域 ちいき の質屋 しちや 組合 くみあい が行 おこな う質流 しちなが れ品 ひん の販売 はんばい イベントには、毎回 まいかい 多 おお くの客 きゃく が訪 おとず れる。
変 か わった使 つか い方 かた としては、金銭 きんせん を借 か りずに金利 きんり 相当 そうとう 分 ぶん だけ払 はら って、古 いにしえ 美術 びじゅつ 品 ひん などの外部 がいぶ の倉庫 そうこ 代 か わりに利用 りよう されることもある。
庶民 しょみん の間 あいだ の一般 いっぱん 的 てき な金融 きんゆう であった当時 とうじ 、質屋 しちや 通 がよ いが世間体 せけんてい が悪 わる いとの思 おも いから、「質 しつ 」と「七 なな 」(しち)を掛 か けた「七 なな つ屋 や 」「セブン屋 や 」「セブン銀行 ぎんこう 」[ 注釈 ちゅうしゃく 2] 「一六銀行 いちろくぎんこう 」などの隠語 いんご が用 もち いられた[ 16] 。
「ひちや」の看板 かんばん を出 だ す質店 しちみせ (名古屋 なごや 市内 しない )
大阪 おおさか 、京都 きょうと 、名古屋 なごや などの関西 かんさい ・中京 ちゅうきょう 圏 けん では「ひちや」と発音 はつおん され、ひらがなで「ひち」と書 か いた看板 かんばん がよく存在 そんざい する。
質草 しちぐさ には、不動産 ふどうさん 以外 いがい の宝飾 ほうしょく 品 ひん や貴金属 ききんぞく (ジュエリー )、いわゆる「有名 ゆうめい ブランド 品 しな 」(バッグ、腕時計 うでどけい など)のほかに、ゴルフ会員 かいいん 権 けん 、電話 でんわ 加入 かにゅう 権 けん 、有価 ゆうか 証券 しょうけん 、金貨 きんか 、金地 きんじ 金 きん などが当 あ てられることが多 おお い。質屋 しちや は質草 しちぐさ の価値 かち を判断 はんだん して、金銭 きんせん を貸 か し付 つ ける。最短 さいたん 流 りゅう 質 しつ 期限 きげん は3ヶ月 かげつ [ 17] であり、利子 りし の支払 しはら いにより質 しつ 契約 けいやく を更新 こうしん できる。
質 しつ 置 おけ 主 ぬし (借主 かりぬし )は、流 ながれ 質 しつ 期限 きげん 前 まえ は、いつでも元利 がんり 金 きん を弁済 べんさい して、その質物 しちもつ を受 う け戻 もど すことができる[ 18] 。一方 いっぽう 、もし流 ながれ 質 しつ 期限 きげん までに元利 がんり 金 きん の弁済 べんさい がなされない場合 ばあい は、質屋 しちや はその質物 しちもつ の所有 しょゆう 権 けん を取得 しゅとく し[ 19] (「質流 しちなが れ」という)、これを処分 しょぶん できる。法律 ほうりつ により、質屋 しちや が質 しつ 置 おけ 主 ぬし (借主 かりぬし )に対 たい して、取 と り立 た てや催促 さいそく を行 おこな うことができない。また、動産 どうさん に対 たい する強制 きょうせい 執行 しっこう では売却 ばいきゃく 代金 だいきん と元利 がんり 及 およ び、費用 ひよう との差額 さがく は債務 さいむ 者 しゃ に返還 へんかん しなければいけないのに対 たい して、民営 みんえい 質屋 しちや については、質流 しちなが れの質物 しちもつ は売却 ばいきゃく して元利 がんり との差額 さがく は民営 みんえい 質屋 しちや の利益 りえき となる。
刑罰 けいばつ 上 うえ の法定 ほうてい の上限 じょうげん 金利 きんり は日 ひ 0.3%、年 とし 109.5% [ 20] であるが、月 つき 9% の暦 こよみ 月 がつ 計算 けいさん が認 みと められており[ 21] 、日割 ひわ り計算 けいさん を行 おこな わない場合 ばあい がある。そのため、質屋 しちや 営業 えいぎょう についても利息 りそく 制限 せいげん 法 ほう における規制 きせい 利息 りそく を超 こ す高金利 こうきんり で営業 えいぎょう しているのが一般 いっぱん 的 てき であり、現行 げんこう の公認 こうにん 営業 えいぎょう の業界 ぎょうかい では質屋 しちや 業界 ぎょうかい のみがグレーゾーン金利 きんり で営業 えいぎょう している。(一般 いっぱん 的 てき には、無 む 担保 たんぽ よりも有 ゆう 担保 たんぽ のほうが金利 きんり が低 ひく いのが通例 つうれい であるが、質屋 しちや 営業 えいぎょう については、有 ゆう 担保 たんぽ でありながら、無 む 担保 たんぽ の金融 きんゆう 業者 ぎょうしゃ よりもかなりの高利 こうり で営業 えいぎょう しているのが通例 つうれい であり、珍 めずら しい営業 えいぎょう 実態 じったい である)
暦 こよみ 月 がつ 9%を刑罰 けいばつ 法令 ほうれい の適用 てきよう の上限 じょうげん 金利 きんり (民事 みんじ 上 うえ の上限 じょうげん であるかについては、質屋 しちや 営業 えいぎょう 法 ほう 第 だい 36条 じょう そのものが金利 きんり の刑罰 けいばつ 法令 ほうれい である出資法 しゅっしほう の読 よ み替 か え規定 きてい のため下記 かき のとおり争 あらそ われている)とした理由 りゆう は立法 りっぽう 当時 とうじ の質屋 しちや の営業 えいぎょう 実態 じったい を参考 さんこう にしていて、大 だい 部分 ぶぶん が月 つき 1割 わり であり一律 いちりつ に出資法 しゅっしほう の上限 じょうげん 金利 きんり である日歩 ひぶ 30銭 ぜに (1日 にち 当 あ たり0.3%)を適用 てきよう とすると実情 じつじょう に合 あ わないため、また、刑罰 けいばつ 法令 ほうれい の一般 いっぱん 金利 きんり である日歩 ひぶ 30銭 ぜに との釣合 つりあ いをとったためとされている [ 22] 。
質屋 しちや 営業 えいぎょう は質 しつ 預 あず かりによる金銭 きんせん 貸付 かしつけ であるが、物品 ぶっぴん の所有 しょゆう 権 けん を即時 そくじ に移転 いてん させる「買取 かいと り」も行 おこ なう。この場合 ばあい 、古物 ふるもの 営業 えいぎょう 法 ほう が適用 てきよう される。流 りゅう 質 しつ となった物品 ぶっぴん や買 か い取 と った物品 ぶっぴん を店頭 てんとう で販売 はんばい する質屋 しちや もある[ 23] 。
消費 しょうひ 者 しゃ 金融 きんゆう などの貸金 かしきん 業 ぎょう とは異 こと なり、「質屋 しちや 営業 えいぎょう 法 ほう 」に基 もと づく業種 ぎょうしゅ 形態 けいたい であり、「質屋 しちや 営業 えいぎょう 法 ほう 」第 だい 一 いち 条 じょう で次 つぎ のように定義 ていぎ され、第 だい 二 に 条 じょう の規定 きてい で営業 えいぎょう 所 しょ ごとに、その所在地 しょざいち を管轄 かんかつ する都道府県 とどうふけん 公安 こうあん 委員 いいん 会 かい の許可 きょか 、貸金 かしきん 業務 ぎょうむ 取扱 とりあつかい 主任 しゅにん 者 しゃ の在籍 ざいせき が必要 ひつよう である。これは、盗品 とうひん や不正 ふせい な占有 せんゆう 品 ひん の換金 かんきん により、質屋 しちや が犯罪 はんざい 行為 こうい の助長 じょちょう となることを防止 ぼうし すべく、行政 ぎょうせい 上 じょう 事業 じぎょう 者 しゃ ・業界 ぎょうかい の監督 かんとく を行 おこな う趣旨 しゅし による。
質屋 しちや 営業 えいぎょう 法 ほう 抜粋 ばっすい
第 だい 一 いち 条 じょう この法律 ほうりつ において「質屋 しちや 営業 えいぎょう 」とは、物品 ぶっぴん (有価 ゆうか 証券 しょうけん を含 ふく む。第 だい 二 に 十 じゅう 二 に 条 じょう を除 のぞ き、以下 いか 同 おな じ。)を質 しつ に取 と り、流 ながれ 質 しつ 期限 きげん (りゅうじちきげん - 編 へん 註) までに当該 とうがい 質物 しちもつ で担保 たんぽ される債権 さいけん の弁済 べんさい を受 う けないときは、当該 とうがい 質物 しちもつ をもつてその弁済 べんさい に充 あ てる約款 やっかん を附 ふ して、金銭 きんせん を貸 か し付 つ ける営業 えいぎょう をいう。
(第 だい 2項 こう )この法律 ほうりつ において「質屋 しちや 」とは、質屋 しちや 営業 えいぎょう を営 いとな む者 もの で第 だい 二 に 条 じょう 第 だい 一 いち 項 こう の規定 きてい による許可 きょか を受 う けたものをいう。
金利 きんり については、利息 りそく 制限 せいげん 法 ほう 第 だい 1条 じょう 第 だい 1項 こう の「金銭 きんせん を目的 もくてき とする消費 しょうひ 貸借 たいしゃく の利息 りそく の契約 けいやく 」に該当 がいとう する(後記 こうき の長崎 ながさき 地裁 ちさい 、広島 ひろしま 地裁 ちさい 判決 はんけつ 参照 さんしょう )が、貸金 かしきん 業 ぎょう (利息 りそく 制限 せいげん 法 ほう による10万 まん 円 えん 未満 みまん の年利 ねんり 20.0%等 とう )とは異 こと なり平年 へいねん 年利 ねんり 109.5%・閏年 うるうどし 年利 ねんり 109.8%(1日 にち 当 あ たり0.3%)、暦 こよみ 月 がつ 9%(厳密 げんみつ には1日 にち 当 あ たり0.3%(年利 ねんり 109.5%、109.8%は1日 にち 当 あ たり0.3%の年 とし 換算 かんさん に過 す ぎない)で月 つき の初日 しょにち から末日 まつじつ までの期間 きかん を全 すべ ての月 つき で30日 にち とする内容 ないよう で1期 き として利息 りそく を計算 けいさん する。したがって、暦 こよみ 月 がつ 9%となるために、契約 けいやく 日 び 、返済 へんさい 日 び により日割 ひわり 換算 かんさん の実質 じっしつ 年利 ねんり が異 こと なるため日割 ひわり 換算 かんさん で実質 じっしつ 年利 ねんり 108%程度 ていど 以上 いじょう の高利 こうり となる)までとされており、基本 きほん 的 てき に短期 たんき ・小額 しょうがく 金融 きんゆう であることや質草 しちぐさ の鑑定 かんてい 、保管 ほかん の手数 てかず 、盗犯 とうはん 防止 ぼうし 、盗犯 とうはん 品 ひん 捜査 そうさ 協力 きょうりょく 等 とう の費用 ひよう を加味 かみ した高 たか い上限 じょうげん 金利 きんり が規定 きてい されている(質屋 しちや 営業 えいぎょう 法 ほう 第 だい 36条 じょう )。よって、利息 りそく 制限 せいげん 法 ほう は適用 てきよう されないとする裁判 さいばん 例 れい が存在 そんざい する(長崎 ながさき 地裁 ちさい 平成 へいせい 21年 ねん 4月 がつ 14日 にち 判決 はんけつ 判例 はんれい 集 しゅう 未 み 掲載 けいさい 等 とう 参照 さんしょう )。ただし、質屋 しちや 営業 えいぎょう にも利息 りそく 制限 せいげん 法 ほう が適用 てきよう され、超過 ちょうか 利息 りそく については、返還 へんかん すべきとの裁判 さいばん 例 れい (大阪 おおさか 地裁 ちさい 平成 へいせい 15年 ねん 11月27日 にち 判決 はんけつ 兵庫 ひょうご 県 けん 弁護士 べんごし 会 かい HP、名古屋 なごや 地裁 ちさい 半田 はんだ 支部 しぶ 平成 へいせい 23年 ねん 8月 がつ 11日 にち 判決 はんけつ 名古屋 なごや 消費 しょうひ 者 しゃ 信用 しんよう 問題 もんだい 研究 けんきゅう 会 かい HP参照 さんしょう )も存在 そんざい する。さらに、質屋 しちや 営業 えいぎょう 法 ほう 第 だい 36条 じょう は利息 りそく 制限 せいげん 法 ほう の特 とく 則 そく であるとする裁判 さいばん 例 れい も存在 そんざい する(広島 ひろしま 地裁 ちさい 平成 へいせい 23年 ねん 2月 がつ 25日 にち 判決 はんけつ 判例 はんれい 集 しゅう 未 み 掲載 けいさい 参照 さんしょう )。このように、質屋 しちや 営業 えいぎょう においては、利息 りそく 制限 せいげん 法 ほう の適用 てきよう 等 とう について下級 かきゅう 審 しん の判断 はんだん が割 わ れており、見解 けんかい 統一 とういつ の最高裁 さいこうさい 判例 はんれい も存在 そんざい しない。
往年 おうねん の公益 こうえき 質屋 しちや (1960年 ねん 頃 ごろ )
公益 こうえき 質屋 しちや 法 ほう (1927年 ねん 3月 がつ 31日 にち 公布 こうふ 、8月 がつ 1日 にち 施行 しこう 、2000年 ねん 廃止 はいし )に基 もと づいて、市町村 しちょうそん (特別 とくべつ 区 く )ないし社会 しゃかい 福祉 ふくし 法人 ほうじん により、社会 しゃかい 福祉 ふくし 事業 じぎょう として行 おこな われていた質屋 しちや 。
一般 いっぱん の質屋 しちや (営業 えいぎょう 質屋 しちや )と比 くら べ、貸付 かしつけ 金額 きんがく や貸付 かしつけ 利率 りりつ は命令 めいれい で定 さだ められ(一般 いっぱん より低利 ていり 。公益 こうえき 質屋 しちや 法 ほう 4条 じょう )、利率 りりつ も半月 はんつき 単位 たんい で計算 けいさん され(5条 じょう )、流 ながれ 質 しつ までの期間 きかん が4ヶ月 かげつ と長 なが かった(8条 じょう )。しかも、返済 へんさい がなされなかった場合 ばあい でも、質物 しちもつ は入札 にゅうさつ により売却 ばいきゃく して(11条 じょう 2項 こう )、元利 がんり との差額 さがく は質 しつ 置 おけ 主 ぬし (債務 さいむ 者 しゃ )に返済 へんさい しなければならなかった(12条 じょう )。
なお厚生 こうせい 労働省 ろうどうしょう によると2000年 ねん の廃止 はいし 時点 じてん での金利 きんり は上限 じょうげん 年利 ねんり 36%であった。参考 さんこう までに大手 おおて 消費 しょうひ 者 しゃ 金融 きんゆう の金利 きんり は2000年 ねん の出資法 しゅっしほう 改正 かいせい 以前 いぜん の上限 じょうげん 金利 きんり は40.004%であったが、出資法 しゅっしほう 改正 かいせい 以降 いこう は29.2%となった。
上述 じょうじゅつ のような法定 ほうてい 金利 きんり の差 さ に目 め をつけ、闇 やみ 金融 きんゆう 業者 ぎょうしゃ が質屋 しちや として営業 えいぎょう 許可 きょか を取 と る「偽装 ぎそう 質屋 しちや 」という事例 じれい も現 あらわ れている[ 24] 。
通常 つうじょう の質屋 しちや では質草 しちぐさ の価値 かち をもとに金銭 きんせん を貸 か し、滞納 たいのう 時 じ は質流 しちなが れとするが、偽装 ぎそう 質屋 しちや では質草 しちぐさ に価値 かち はなく[ 25] 、また質流 しちなが れもさせず、自動 じどう 引落により融資 ゆうし 金 きん を回収 かいしゅう していた[ 24] 。これらの状況 じょうきょう から実態 じったい は貸金 かしきん 業 ぎょう だとして、貸金 かしきん 業 ぎょう 規制 きせい 法 ほう 違反 いはん として摘発 てきはつ がなされている[ 25] 。
被害 ひがい 者 しゃ の多 おお くは2010年 ねん に施行 しこう された、改正 かいせい 貸金 かしきん 業 ぎょう 規制 きせい 法 ほう の総量 そうりょう 規制 きせい で消費 しょうひ 者 しゃ 金融 きんゆう から借 か りることが困難 こんなん な人 ひと (主 おも に低 てい 所得 しょとく 者 しゃ や高齢 こうれい 者 しゃ 、ひとり親 おや 、生活 せいかつ 保護 ほご 受給 じゅきゅう 者 しゃ であり)、年金 ねんきん や児童 じどう 扶養 ふよう 手当 てあて 、生活 せいかつ 保護 ほご が振 ふ り込 こ まれる口座 こうざ に自動 じどう 引落を設定 せってい して、事実 じじつ 上 じょう 年金 ねんきん や児童 じどう 扶養 ふよう 手当 てあて 、生活 せいかつ 保護 ほご を担保 たんぽ として融資 ゆうし をしている状態 じょうたい であった[ 26] 。
その他 た 、レンタル時計 とけい 店 てん を仮装 かそう した闇 やみ 金融 きんゆう 業者 ぎょうしゃ の事例 じれい もある。被害 ひがい 者 しゃ がレンタル時計 とけい や担保 たんぽ 価値 かち のないガラクタがほとんどで偽物 にせもの である時計 とけい を借 か りて(レンタル時計 とけい 屋 や には、レンタル料金 りょうきん が発生 はっせい する)、質屋 しちや で、その時計 とけい を本物 ほんもの と鑑定 かんてい し、質入 しちい れをしてお金 かね を貸金 かしきん 業法 ぎょうほう の規制 きせい ではなく質屋 しちや 営業 えいぎょう 法 ほう 第 だい 36条 じょう による高金利 こうきんり で貸出 かしだ し、レンタル時計 とけい 店 てん と質屋 しちや は共謀 きょうぼう している。質屋 しちや 営業 えいぎょう 法 ほう 第 だい 36条 じょう による月 つき 暦 れき 9%という高金利 こうきんり 規制 きせい は、闇 やみ 金融 きんゆう の格好 かっこう のターゲットとされ、上記 じょうき の犯罪 はんざい 事例 じれい も含 ふく め闇 やみ 金融 きんゆう による犯罪 はんざい 等 とう の温床 おんしょう にもなっていて、社会 しゃかい 問題 もんだい も引 ひ き起 お こしている。
財産 ざいさん 犯 はん によって奪取 だっしゅ された物品 ぶっぴん が、質屋 しちや に持 も ち込 こ まれるケースがあるが、この場合 ばあい 、窃盗 せっとう 罪 ざい や遺失 いしつ 物 ぶつ 横領 おうりょう 罪 ざい などによるものは、被害 ひがい 者 しゃ に民法 みんぽう 上 うえ の回復 かいふく 請求 せいきゅう 権 けん が認 みと められているのに対 たい し、詐欺 さぎ 罪 ざい や業務 ぎょうむ 上 じょう 横領 おうりょう 罪 ざい などによるものではできないとされている。
これに関 かん して係争 けいそう となっている例 れい として、造幣局 ぞうへいきょく 東京 とうきょう 支局 しきょく (当時 とうじ 。現 げん ・さいたま支局 しきょく )に勤務 きんむ していた50歳 さい 代 だい の男性 だんせい 職員 しょくいん が、2014年 ねん から2016年 ねん にかけて勤務 きんむ 先 さき から金塊 きんかい を盗 ぬす み出 だ して、東京 とうきょう 都 と や埼玉 さいたま 県 けん の質屋 しちや に質入 しちい れした。この職員 しょくいん は窃盗 せっとう 罪 ざい で懲役 ちょうえき 5年 ねん の刑 けい となった。この件 けん において、造幣局 ぞうへいきょく 側 がわ は各 かく 質屋 しちや に、回復 かいふく 請求 せいきゅう 権 けん に基 もと づき返還 へんかん 請求 せいきゅう をしたものの、質屋 しちや 側 がわ は「横領 おうりょう 品 ひん であるため」として応 おう じず、造幣局 ぞうへいきょく 側 がわ は「当該 とうがい の職員 しょくいん の行為 こうい は窃盗 せっとう 罪 ざい だ」として、東京 とうきょう 地方裁判所 ちほうさいばんしょ とさいたま地方裁判所 ちほうさいばんしょ に、各 かく 質屋 しちや を相手取 あいてど り訴訟 そしょう を起 お こしている[ 27] 。2019年 ねん 、さいたま地裁 ちさい は造幣局 ぞうへいきょく に回復 かいふく 請求 せいきゅう 権 けん があるとする判決 はんけつ をい渡 いわた した[ 28] 。
^ 「質屋 しちや 営業 えいぎょう 法 ほう 」第 だい 1条 じょう 第 だい 1項 こう 。この物品 ぶっぴん には有価 ゆうか 証券 しょうけん も含 ふく まれる。
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^ 質屋 しちや 営業 えいぎょう 法 ほう 第 だい 17条 じょう 第 だい 2項 こう 。ただし、質 しつ 置 おけ 主 ぬし が物品 ぶっぴん を取 と り扱 あつか う営業 えいぎょう 者 しゃ であり、かつ、その質 しつ に入 い れようとする物品 ぶっぴん がその取 と り扱 あつか っている物品 ぶっぴん である場合 ばあい においては、1ヶ月 かげつ 。
^ 質屋 しちや 営業 えいぎょう 法 ほう 第 だい 18条 じょう 第 だい 1項 こう
^ 質屋 しちや 営業 えいぎょう 法 ほう 第 だい 19条 じょう 第 だい 1項 こう
^ 質屋 しちや 営業 えいぎょう 法 ほう 第 だい 36条 じょう 第 だい 1項 こう 。閏年 うるうどし は年 とし 109.8%。
^ 質屋 しちや 営業 えいぎょう 法 ほう 第 だい 36条 じょう 第 だい 2項 こう 。月 つき の初日 しょにち から末日 まつじつ までの期間 きかん (当該 とうがい 期間 きかん の日数 にっすう は、その月 つき の暦日 れきじつ の数 かず にかかわらず、30 日 にち とする。)を 1 期 き として利息 りそく を計算 けいさん するもの。この場合 ばあい において、貸付 かしつ けの期間 きかん が 1 期 き に満 み たないときは 1 期 き とし、 2 以上 いじょう の月 つき にわたるときは、そのわたる月 つき の数 かず を期 き の数 かず とする。
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^ 「盗 ぬす まれた金塊 きんかい 、造幣局 ぞうへいきょく に所有 しょゆう 権 けん 元 もと 職員 しょくいん 質入 しちい れ、地裁 ちさい 判決 はんけつ で「盗品 とうひん 」認定 にんてい 」『朝日新聞 あさひしんぶん 』2019年 ねん 2月 がつ 2日 にち 付 づけ 東京 とうきょう 本社 ほんしゃ 朝刊 ちょうかん 31面 めん (埼玉 さいたま )。
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