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車両しゃりょう輸送ゆそう

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車両しゃりょう輸送ゆそう(しゃりょうゆそう)とは、流通りゅうつう物流ぶつりゅうじょうはトラックなどの車両しゃりょうによる輸送ゆそう船舶せんぱく輸送ゆそうなどの対義語たいぎご[1]。また鉄道てつどう事業じぎょう自動車じどうしゃ産業さんぎょうでは鉄道てつどう車両しゃりょう自動車じどうしゃ車両しゃりょう交通こうつう機関きかんなどを利用りようして輸送ゆそうすることである。

車両しゃりょうによる輸送ゆそう

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中国ちゅうごくにおける車両しゃりょう輸送ゆそう

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中国ちゅうごくにおける輸送ゆそうは、鉄道てつどう車両しゃりょう水運すいうん航空こうくうによりおこなわれているが、輸送ゆそう手段しゅだんでは車両しゃりょう輸送ゆそう比率ひりつたかく、車両しゃりょう輸送ゆそうそう輸送ゆそう旅客りょかくすうの86%、そう輸送ゆそう貨物かもつ重量じゅうりょうの76%をめる(1993ねん実績じっせき[2]

ドイツにおける車両しゃりょう輸送ゆそう

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ドイツの輸送ゆそう市場いちばではモーダルシェア推移すいいをトンベースで場合ばあい、トラック輸送ゆそうやく8わりであるが、モーダルシェアによって車両しゃりょう輸送ゆそう微増びぞうし、船舶せんぱく輸送ゆそう微減びげんする傾向けいこうがある[1]

鉄道てつどう車両しゃりょう輸送ゆそう

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深夜しんや搬入はんにゅうされる鉄道てつどう車両しゃりょう(2009ねん7がつ1にち伊予いよ鉄道てつどう併用へいよう軌道きどう区間くかん

鉄道てつどう車両しゃりょうメーカーで製作せいさくされた新車しんしゃ納品のうひんや、鉄道てつどう事業じぎょうしゃ使つかっていたふる車両しゃりょう中古ちゅうこ車両しゃりょうとしてべつ事業じぎょうしゃ譲渡じょうとするさい、また私有しゆう貨車かしゃ回送かいそうなど、鉄道てつどう車両しゃりょう自体じたい輸送ゆそうするケースが発生はっせいする。輸送ゆそう手段しゅだんとしては車両しゃりょう鉄道てつどう路線ろせん使つかって貨物かもつ列車れっしゃとして輸送ゆそうする場合ばあい配給はいきゅう列車れっしゃ自力じりき回送かいそう列車れっしゃとして輸送ゆそうする場合ばあいのほか、鉄道てつどう以外いがい手段しゅだんトレーラーせて道路どうろうえ輸送ゆそうする・貨物かもつせん輸送ゆそうするなど)がある。

甲種こうしゅ輸送ゆそう

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輸送ゆそうちゅう車両しゃりょう内部ないぶ座席ざせきにはビニールカバーがかけられ、ゆかには保護ほごかれている

輸送ゆそうされる車両しゃりょう車輪しゃりん仮設かせつふくむ)をもち[ちゅう 1]日本にっぽん貨物かもつ鉄道てつどう(JR貨物かもつ)など貨物かもつ鉄道てつどう事業じぎょうしゃ機関きかんしゃ牽引けんいんで、貨物かもつ列車れっしゃあつかいで輸送ゆそうされるものを甲種こうしゅ鉄道てつどう車両しゃりょう輸送ゆそう(こうしゅてつどうしゃりょうゆそう)、りゃくして甲種こうしゅ輸送ゆそう(こうしゅゆそう)としょうする[3][ちゅう 2]。なお、空車くうしゃとなった私有しゆう貨車かしゃ貨物かもつ原発げんぱつえきとう回送かいそうするときの貨車かしゃ自体じたいも、貨物かもつ品目ひんもくとしては甲種こうしゅ鉄道てつどう車両しゃりょうであるが、くるませきがJR貨物かもつにあるため、たん所有しょゆうしゃ使用しようしゃ)が運賃うんちん負担ふたんする貨車かしゃ回送かいそうかんがえてつかえなく、このこう詳述しょうじゅつする手続てつづきは適用てきようされない。

新幹線しんかんせん車両しゃりょう一部いちぶ私鉄してつ地下鉄ちかてつなど、軌間きかん在来ざいらいせん (1,067mm) とはことなる車両しゃりょう輸送ゆそうする場合ばあいには、メーカーなどからろしをおこな貨物かもつえきまでかり台車だいしゃ使用しようし、貨物かもつえきから納入のうにゅうさきまで道路どうろじょうをトレーラーで陸送りくそうし、納入のうにゅうさきにて正規せいき台車だいしゃじょうへの装着そうちゃくおこなう。また、軌間きかん在来ざいらいせんおなじでも、線路せんろ物理ぶつりてきにJRせん接続せつぞくされていない路線ろせん[ちゅう 3]場合ばあいも、トレーラー陸送りくそうともなう。線路せんろ物理ぶつりてきにJRせん接続せつぞくしていても、車両しゃりょう輸送ゆそう経路けいろ一部いちぶがJR貨物かもつの(恒常こうじょうてきな)だいしゅ鉄道てつどう事業じぎょう免許めんきょ路線ろせんふくまれない南海電気鉄道なんかいでんきてつどうならびに南海なんかい路線ろせん経由けいゆ車両しゃりょう搬入はんにゅうする泉北せんぼく高速こうそく鉄道てつどう場合ばあいは、JR貨物かもつ自身じしんではなくJR西日本にしにほん委託いたくして運転うんてんされる[4][5][6]。JR貨物かもつ近年きんねん旅客りょかく鉄道てつどう会社かいしゃ支払しはら線路せんろ使用しようりょう問題もんだいから甲種こうしゅ特大とくだい輸送ゆそうのみに使用しようされる路線ろせんえきだいしゅ鉄道てつどう事業じぎょう免許めんきょ廃止はいしすすめており(必要ひつようおうじて臨時りんじ免許めんきょ取得しゅとくすることは、条件じょうけんゆるせば可能かのう)、メーカーからの甲種こうしゅ輸送ゆそうから道路どうろじょう陸送りくそう移行いこうした事業じぎょうしゃもある。

この甲種こうしゅ輸送ゆそうは「鉄道てつどう車両しゃりょう」を輸送ゆそうするものであるが、鉄道てつどう法規ほうきじょうの「車両しゃりょう」の意味いみえて幅広はばひろ解釈かいしゃくされる[3]車両しゃりょうメーカーで製作せいさくちゅう車両しゃりょう構体(車両しゃりょうとしては完成かんせいで、六面体ろくめんたいのみ完成かんせい艤装ぎそうなどはべつ工場こうじょうやJRの整備せいび工場こうじょうてをおこなう(ノックダウン生産せいさん))やマルチプルタイタンパー・JR東日本ひがしにっぽん鉄道てつどうクレーンしゃのように、厳密げんみつには鉄道てつどう車両しゃりょうとはなされない保線ほせん機械きかい、また海外かいがい輸出ゆしゅつよう車両しゃりょう甲種こうしゅ車両しゃりょう輸送ゆそうとして輸送ゆそうすることもおこなわれている[3][7]

新車しんしゃ改造かいぞう譲渡じょうと車両しゃりょう輸送ゆそうのほか、だいさんセクター鉄道てつどうへの移管いかんやJRの社内しゃない規定きていなどによりJR旅客りょかく会社かいしゃ車両しゃりょうはし回送かいそうできないケースで、当該とうがい車両しゃりょう甲種こうしゅ輸送ゆそうとして輸送ゆそうする場合ばあいもある(トワイライトエクスプレスくだ最終さいしゅう営業えいぎょう返却へんきゃく回送かいそう田沢湖線たざわこせんよう701けい5000番台ばんだい秋田あきた総合そうごう車両しゃりょうセンター入場にゅうじょう回送かいそうなど)[7]

また、当該とうがい車両しゃりょう本来ほんらい所属しょぞく鉄道てつどう会社かいしゃのエリアがい営業えいぎょう運転うんてんきょうされたり、イベント展示てんじされる場合ばあい甲種こうしゅ輸送ゆそうおこなわれるケースもある(過去かこにはJR九州きゅうしゅう787けい885けい大宮おおみや工場こうじょうでの展示てんじや、近年きんねんのケースだとJR四国しこくアンパンマントロッコや伊豆急行いずきゅうこうロイヤルエクスプレス出張しゅっちょう運転うんてんなどで)。

甲種こうしゅ輸送ゆそうおこな場合ばあいには、最寄もよりの貨物かもつ取扱とりあつかい駅長えきちょうたいして運送うんそう申込もうしこみをおこない、はつえき着駅ちゃくえきおくひと荷受人にうけにん車種しゃしゅ形式けいしきりょうかず車両しゃりょうおおきさ・車両しゃりょうのブレーキ装置そうち有無うむ連結れんけつ装置そうち運転うんてん速度そくど運転うんてん方法ほうほう運送うんそう希望きぼう付添つきそいじん有無うむとう記載きさいされた申込もうしこみしょまた貨物かもつ図面ずめん提出ていしゅつする。その運送うんそう申込もうしこみにたいして、JR貨物かもつなどの貨物かもつ鉄道てつどう会社かいしゃ運送うんそう条件じょうけんとう関係かんけい各所かくしょ協議きょうぎして検討けんとうしたのち[ちゅう 4]運送うんそう可能かのうとなれば承認しょうにんされる[ちゅう 5]運送うんそう申込もうしこみしょ記載きさいされた運送うんそう希望きぼう列車れっしゃダイヤの決定けっていについては、JR7しゃあいだおこなわれている四半期しはんきごとの臨時りんじ列車れっしゃ運転うんてん計画けいかく調整ちょうせい会議かいぎにおいて輸送ゆそう審議しんぎおこない、関係かんけいする旅客りょかく鉄道てつどう会社かいしゃとJR貨物かもつあいだで、2しゃ以上いじょう旅客りょかく鉄道てつどう会社かいしゃをまたがって運転うんてんされる臨時りんじ貨物かもつ列車れっしゃ中心ちゅうしんに、列車れっしゃダイヤの運転うんてん時刻じこく調整ちょうせいえき構内こうない作業さぎょうとうかんがわせをおこなって、輸送ゆそう施行しこう列車れっしゃダイヤが決定けっていされる[8]

輸送ゆそう使用しようできる路線ろせん貨物かもつ輸送ゆそう物理ぶつりてき可能かのう路線ろせんかならずしもだいしゅ鉄道てつどう事業じぎょう免許めんきょすでにある必要ひつようはない)にかぎられ、甲種こうしゅ輸送ゆそう事前じぜんにはJR貨物かもつ社員しゃいん発送はっそうもとおとずれ、輸送ゆそう検査けんさ(ブレーキ検査けんさや、貨物かもつ寸法すんぽう申込もうしこみしょとの照合しょうごう)をおこな問題もんだいがなければ「特大とくだい貨物かもつとう検査けんさひょう」を発行はっこうして輸送ゆそう車両しゃりょうられる[ちゅう 6][9]輸送ゆそうされる車両しゃりょうのサイズによりことなるが、物理ぶつりてき線路せんろ周辺しゅうへん構造こうぞうぶつ接触せっしょくしないことが担保たんぽされれば、フル規格きかく新幹線しんかんせん車両しゃりょう在来ざいらいせん輸送ゆそうすることも可能かのうである[10]実際じっさいに2004ねん10がつまでは、日本車輌製造にっぽんしゃりょうせいぞう豊川とよかわ製作所せいさくしょから東海旅客鉄道とうかいりょかくてつどう(JR東海とうかい浜松はままつ工場こうじょうへの新幹線しんかんせん車両しゃりょう輸送ゆそうにおいて、あらかじめ貨物かもつ輸送ゆそう限界げんかいひろくしてあった飯田線いいだせん東海道本線とうかいどうほんせん経由けいゆ実施じっしされていた[10]

甲種こうしゅ輸送ゆそうには機関きかんしゃ連結れんけつできるように仮設かせつ連結れんけつ使用しようする場合ばあいがあるほか、電気でんき指令しれいしきブレーキ使用しようする車両しゃりょうでは、自動じどうブレーキとの読替装置そうちくわ仮設かせつ電源でんげん装備そうびしたり、自動じどうブレーキ装置そうち仮設かせつしたりする場合ばあいがある。輸送ゆそうされる車両しゃりょう先頭せんとう車両しゃりょうには、よごれなどをふせぐためのビニールなどによる養生ようじょうおこなわれ[ちゅう 7]下部かぶには後部こうぶ標識ひょうしきあか円盤えんばんけられる(例外れいがいもある)[9]。これらの理由りゆうで、最高さいこう速度そくどは 75 km/h 程度ていど制限せいげんされる。

貨物かもつ列車れっしゃあつかいは、自社じしゃ回送かいそう運転うんてんではなく輸送ゆそう委託いたくにあたる[3][7]。すなわち運賃うんちん授受じゅじゅ発生はっせいする貨物かもつ営業えいぎょう運転うんてんであるため、「甲種こうしゅ回送かいそう」(貨物かもつ輸送ゆそう営業えいぎょう運転うんてん回送かいそう = 営業えいぎょうではない)とぶのはあやまりである[3][7]。なお、JR貨物かもつJRグループ会社かいしゃ車両しゃりょう輸送ゆそうすることを、一部いちぶ鉄道てつどうファンが「甲種こうしゅ回送かいそう」と区別くべつして呼称こしょうしているが、JR旅客りょかく鉄道てつどう各社かくしゃとJR貨物かもつべつ会社かいしゃであり(くわえて、新車しんしゃ場合ばあいメーカーから鉄道てつどう会社かいしゃへの車両しゃりょうわたしは甲種こうしゅ輸送ゆそうのち公式こうしき試運転しうんてんえてからであり、甲種こうしゅ輸送ゆそう車両しゃりょう所有しょゆうけんはまだメーカーにある)、誤用ごようであるのはわらない[ちゅう 8]

甲種こうしゅ輸送ゆそうさいには、メーカーの社員しゃいんが「付添つきそいじん」として2めい[ちゅう 9]添乗てんじょうし、輸送ゆそうちゅう車両しゃりょう走行そうこうおんなどから車両しゃりょう不具合ふぐあいがないかなどの確認かくにん異常いじょうなどが発生はっせいした場合ばあい緊急きんきゅう連絡れんらくもうにより連絡れんらくできる体制たいせいり、列車れっしゃ運行うんこう支障ししょうないようにしている。長距離ちょうきょり場合ばあい寝袋ねぶくろ食料しょくりょう発電はつでん冷蔵庫れいぞうことうんで添乗てんじょうしている場合ばあいもあり、トイレの場合ばあい列車れっしゃ時刻じこくひょう確認かくにんしながら停車駅ていしゃえきおこなうようにしている[9]

なお、国鉄こくてつ時代じだい通常つうじょう貨物かもつ列車れっしゃ甲種こうしゅ輸送ゆそうする鉄道てつどう車両しゃりょうを併結して輸送ゆそうしたれいもあったが[3]、JR定期ていきしゃ扱貨ぶつ列車れっしゃ大幅おおはば減少げんしょうしたこともあり、この手法しゅほうはあまりもちいられていない(2011ねん7がつおこなわれた若桜わかさ鉄道てつどう12けい客車きゃくしゃ甲種こうしゅ輸送ゆそうでは久々ひさびさ定期ていき貨物かもつ列車れっしゃへの併結がおこなわれた)。

国鉄こくてつ時代じだいは、国鉄こくてつ車両しゃりょう車両しゃりょうメーカーの最寄もよりの路線ろせん試運転しうんてんおこなってから、配給はいきゅう列車れっしゃとして配属はいぞくさき回送かいそうするのが通例つうれいとなっていた[3]。このため、国鉄こくてつ車両しゃりょう甲種こうしゅ輸送ゆそうするケースはすくなかった(配属はいぞくさきまでの電化でんか方式ほうしき保安ほあん装置そうちなどの関係かんけい自力じりき走行そうこうできない場合ばあいかぎられた)[3]分割ぶんかつ民営みんえいは、とく旅客りょかく会社かいしゃ自社じしゃ管轄かんかつエリアがい製造せいぞう工場こうじょうがある車両しゃりょうメーカーで落成らくせいした車両しゃりょうについて、わたし(り)えきまでの甲種こうしゅ輸送ゆそう必須ひっすとなったが、21世紀せいきはいってからも、在来ざいらいせん車両しゃりょうではJR西日本にしにほん近畿車輛きんきしゃりょう落成らくせいしゃ[ちゅう 10]、JR東海とうかい日本にっぽん車輌しゃりょう落成らくせいしゃ[ちゅう 11]では甲種こうしゅ輸送ゆそうおこなわず試運転しうんてんねて配属はいぞくさきまで自力じりき走行そうこうするというれいられる。

かつては阪急電鉄はんきゅうでんてつ近畿日本鉄道きんきにほんてつどう南大阪線みなみおおさかせん系統けいとうのみ)などの車両しゃりょう甲種こうしゅ輸送ゆそう実施じっししていたが、前者ぜんしゃは1985ねんに、後者こうしゃも1982ねんまでに終了しゅうりょうし、現在げんざいはこの2しゃはJRせん使用しようしての甲種こうしゅ輸送ゆそう実施じっししていない。

乙種おつしゅ輸送ゆそう

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輸送ゆそうされる車両しゃりょう車輪しゃりん軌道きどううえ直接ちょくせつせず、大物おおものしゃまたは長物ちょうぶつしゃばれる貨車かしゃせて輸送ゆそうするもの(おも路面ろめん電車でんしゃ車両しゃりょうなど)を乙種おつしゅ輸送ゆそう(おつしゅゆそう)としょうする。

かつては路面ろめん電車でんしゃのほか、軽便鉄道けいべんてつどうまたがしきモノレール車両しゃりょう小型こがた機関きかんしゃ貨車かしゃ移動いどうなどもしばしば乙種おつしゅ輸送ゆそうされたが、アルナ工機あるなこうきげんアルナ車両しゃりょう)が保有ほゆうし、後年こうねんおも東京とうきょう都電とでん車体しゃたい運搬うんぱんもちいられたシ1かたち大物おおものしゃ廃車はいしゃ最後さいごに、輸送ゆそうきょうするのにてきした貨車かしゃ消滅しょうめつしたことをに、現在げんざい日本にっぽん国内こくないではることが出来できない。

欧米おうべいなどでは、地下鉄ちかてつ事業じぎょうしゃとう国鉄こくてつなどの本線ほんせんじょう走行そうこうできるていゆか専用せんよう運搬うんぱん貨車かしゃ保有ほゆうしているれいや、750 mm 軌間きかんや 1,000 mm 軌間きかん狭軌きょうき鉄道てつどうにおいて、標準軌ひょうじゅんき貨車かしゃ積載せきさいしてれさせるていゆか貨車かしゃ日常にちじょうてき使用しようしているれいもある。

れいで、北海道ほっかいどう新幹線しんかんせん開業かいぎょう青函せいかんトンネル通過つうかする在来ざいらいせん貨車かしゃを、新幹線しんかんせん規格きかくていゆか専用せんよう運搬うんぱん貨車かしゃせて輸送ゆそうするトレイン・オン・トレイン研究けんきゅうすすめられていた。

甲種こうしゅ乙種おつしゅ輸送ゆそう定義ていぎ

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乙種おつしゅ輸送ゆそう定義ていぎ自己じこ車輪しゃりんかり台車だいしゃふくむ)を使用しようして輸送ゆそうする(= 甲種こうしゅ輸送ゆそう)「以外いがい方法ほうほう」で輸送ゆそうするものとされ、事実じじつじょう貨車かしゃ積載せきさいして輸送ゆそうする以外いがいにない。なお、甲種こうしゅおよび乙種おつしゅ鉄道てつどう車両しゃりょう鉄道てつどう貨物かもつ種類しゅるいすものであり、甲種こうしゅ以外いがい乙種おつしゅであるため、へいしゅ定義ていぎはない。したがって、一部いちぶトレーラー車両しゃりょうせて道路どうろじょう輸送ゆそうする場合ばあい乙種おつしゅ輸送ゆそうなどとぶのは(うまでもなくトレーラーは貨物かもつ列車れっしゃではないため)あやまりである。

甲種こうしゅ輸送ゆそう配給はいきゅう列車れっしゃ

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列車れっしゃ形態けいたいかけじょう甲種こうしゅ輸送ゆそう同様どうようとなるものに、自社じしゃ場合ばあいによっては自社じしゃエリアない車両しゃりょうメーカー)で製造せいぞうした車両しゃりょう自社じしゃ車両しゃりょう基地きち輸送ゆそうする列車れっしゃや、自社じしゃ車両しゃりょう改造かいぞう検査けんさ転属てんぞく廃車はいしゃ解体かいたいのために、機関きかんしゃ牽引けんいんにより輸送ゆそうする列車れっしゃがある。こちらは自社じしゃ機関きかんしゃ運転うんてんしゅ牽引けんいんし、自社じしゃせんないのみを走行そうこうすることから「配給はいきゅう列車れっしゃ」とばれ、貨物かもつ列車れっしゃである甲種こうしゅ輸送ゆそうとは性格せいかくことなるものである(こちらは回送かいそうという表現ひょうげんあやまりとはえない)。このうち、東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう(JR東日本ひがしにっぽん)の総合そうごう車両しゃりょう製作所せいさくしょ新津あらつ事業じぎょうしょ製造せいぞうされたしんせいしゃ配給はいきゅう列車れっしゃにおいて、輸送ゆそうされる車両しゃりょうパンタグラフげているが、これははしするためではなく補助ほじょ電源でんげん装置そうち静止せいしがたインバータ)や空気くうき圧縮あっしゅく使用しようするためである。 こうしたことから、車両しゃりょう輸送ゆそうにおいて車両しゃりょうメーカーからの甲種こうしゅ輸送ゆそう機関きかんしゃ交換こうかんによって配給はいきゅう列車れっしゃわることがある。れいとして、新潟にいがたトランシスにて製造せいぞうされたJR東日本ひがしにっぽんキハE130けい気動車きどうしゃ新津あらつえきまで甲種こうしゅ輸送ゆそうされたあと、配給はいきゅう列車れっしゃとして車両しゃりょう基地きちまで回送かいそうされた[11]

私鉄してつせんないでの車両しゃりょう輸送ゆそう

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私鉄してつけの車両しゃりょう輸送ゆそう場合ばあい車両しゃりょうがJRせんとうとの接続せつぞくえき甲種こうしゅ輸送ゆそうにより到着とうちゃくしたのち車両しゃりょう基地きちまでの輸送ゆそう自社じしゃ機関きかんしゃ電車でんしゃ気動車きどうしゃ牽引けんいんによりおこなわれることがおおいが、近年きんねん接続せつぞくえきから到着とうちゃく車両しゃりょう自力じりき走行そうこうさせて車両しゃりょう基地きち搬入はんにゅうするれいえている。この場合ばあい接続せつぞくえきでの到着とうちゃく車両しゃりょう整備せいび自力じりき走行そうこうのための最小限さいしょうげん内容ないようにとどまり、正式せいしき列車れっしゃとして走行そうこうすることはいまだできないため、車両しゃりょう基地きちへの走行そうこうさいしては線路せんろ閉鎖へいさおこなったうえ速度そくど制限せいげん到着とうちゃく車両しゃりょうATSひとし機能きのう停止ていしした状態じょうたい走行そうこうするため、速度そくどは 25 km/h 程度ていど制限せいげんされる場合ばあいおおい)をけて走行そうこうすることとなる。

例外れいがいとして、総合そうごう車両しゃりょう製作所せいさくしょ横浜よこはま製作所せいさくしょ線路せんろ直接ちょくせつつながっている京浜急行電鉄けいひんきゅうこうでんてつ、および同社どうしゃせん都営地下鉄とえいちかてつ浅草線あさくさせんかいして線路せんろがつながっている京成電鉄けいせいでんてつきたそう鉄道てつどう車両しゃりょうについては、はしあるいは京成けいせい車両しゃりょうによる牽引けんいんにて出場しゅつじょうする場合ばあいがある(東急とうきゅう車輛しゃりょう製造せいぞう#補足ほそく参照さんしょう)。

道路どうろじょう陸送りくそう

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鉄道てつどう車両しゃりょうとう全長ぜんちょうがおおむね15mをえる大型おおがた物件ぶっけん輸送ゆそうにおいて公道こうどう使用しようする場合ばあいは、事前じぜん輸送ゆそう経路けいろじょう歩道橋ほどうきょうガード交通こうつう信号しんごうなどのたかさや重量じゅうりょう制限せいげんにちちゅう停車ていしゃ場所ばしょなどの綿密めんみつ調査ちょうさおこなったうえで、道路どうろほうもとづく特殊とくしゅ車両しゃりょうとして道路どうろ管理かんりしゃへの通行つうこう許可きょか特殊とくしゅ車両しゃりょう通行つうこう許可きょか[12])が必要ひつようになる[3]許可きょかけても、走行そうこう速度そくどおそく(最高さいこう速度そくどが 20 km/h 程度ていど制限せいげんされる場合ばあいおおい)[ちゅう 12]道路どうろ交通こうつうへの影響えいきょうおおきいため、深夜しんや早朝そうちょう幹線かんせん道路どうろ使つかっておこなわれることがおお[3]場合ばあいによってはパトカー先導せんどうする場合ばあいもある。

また、しん交通こうつうシステム車両しゃりょう一般いっぱんてき鉄道てつどう車両しゃりょうよりちいさく大型おおがたトラックの荷台にだい積載せきさい可能かのうであることから、一般いっぱん大型おおがた車両しゃりょう輸送ゆそうすることもある。廃車はいしゃ静態せいたい保存ほぞん車両しゃりょう場合ばあい搬出はんしゅつ車体しゃたい分割ぶんかつしてトラックではこべるようにする場合ばあいがある。

鉄道てつどう車両しゃりょうこうおく

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陸上りくじょう比較ひかくして水上すいじょうではおおきさや重量じゅうりょう限界げんかい大幅おおはばたかことから、複数ふくすうだい輸出入ゆしゅつにゅうふくめた長距離ちょうきょり車両しゃりょう輸送ゆそうてきしている[3]

  • はしけ車両しゃりょう積載せきさいしてタグボートでこうおく
  • ふね積載せきさいしてこうおく
    • 貨物かもつせんとうにクレーンとう空車くうしゃ積載せきさいする
    • 列車れっしゃせん用船ようせんせき貨のまま積載せきさいする

また、川崎重工業かわさきじゅうこうぎょう生産せいさんされた西日本鉄道にしにっぽんてつどう新型しんがた車両しゃりょうは、近年きんねんではトレーラーごとカーフェリーんでしん門司もじこうまでこうおくし、筑紫つくし車両しゃりょう基地きちまでそのままトレーラーでけんいん輸送ゆそうされる(1990年代ねんだいまでは大牟田おおむたえきまでJRせんはしって甲種こうしゅ輸送ゆそうしていた)。2022ねん1がつには西にし九州きゅうしゅう新幹線しんかんせんけの車両しゃりょうが、山口やまぐちけん下松しもまつにある日立製作所ひたちせいさくしょかさ事業じぎょうしょから長崎ながさきけん川棚かわたなまちにある川棚かわたなこうまでこうおくされた[13][14]

鉄道てつどう車両しゃりょう空輸くうゆ

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An-124大型おおがた輸送ゆそうなどをもちいて、鉄道てつどう車両しゃりょう航空こうくう輸送ゆそうおこなわれたことがすうある。

自動車じどうしゃ輸送ゆそう

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解説かいせつ

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工場こうじょう生産せいさんされた新車しんしゃ自動車じどうしゃ場合ばあい工場こうじょうから物流ぶつりゅう基地きち(モータープール)、さらに販売はんばいてん自動車じどうしゃディーラー)まで、キャリアカーばれる自動車じどうしゃ運搬うんぱんよう自動車じどうしゃ使つかわれる。

長距離ちょうきょり輸送ゆそうでは自動車じどうしゃ運搬船うんぱんせんRO-ROせんばれる専用せんよう船舶せんぱく使つかわれる。

鉄道てつどう輸送ゆそうもかつては広汎こうはんおこなわれ、くるまうんしゃばれる専用せんよう貨車かしゃ使用しようされたが、ク5000かたちしゃうんしゃ廃車はいしゃされて以降いこうは、専用せんよう鉄道てつどうコンテナ「カーパック」および、「カーラック」によるコンテナ列車れっしゃや12フィートコンテナによる軽自動車けいじどうしゃ輸送ゆそう一部いちぶおこなわれるにとどまる。

キャリアカーに積載せきさいできないトラックバス場合ばあいかりナンバー回送かいそう運行うんこう許可きょか番号ばんごうしるべ)をけて自力じりき回送かいそうされる。

ギャラリー

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脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 厳密げんみつには積荷つみにになる車両しゃりょう貨物かもつ列車れっしゃ編成へんせい構成こうせいする輸送ゆそう手段しゅだん
  2. ^ 後述こうじゅつのとおり鉄道てつどう事業じぎょうしゃないじる範囲はんい自社じしゃ保有ほゆうする車両しゃりょう機関きかんしゃとうによって牽引けんいん輸送ゆそうする場合ばあいには、甲種こうしゅ輸送ゆそうとはならず「配給はいきゅう列車れっしゃ」という。
  3. ^ れいとしては京王けいおう頭線かしらせん名鉄めいてつ瀬戸線せとせん近鉄きんてつ南大阪線みなみおおさかせんなど。
  4. ^ JR貨物かもつ営業えいぎょうせん以外いがい使用しようして運転うんてんする場合ばあい他社たしゃ線区せんく直通ちょくつう運転うんてんする場合ばあいにおいては、連絡れんらく直通ちょくつう承認しょうにん臨時りんじ営業えいぎょう免許めんきょおよ連絡れんらく運輸うんゆかんする協定きょうてい手続てつづき、地方ちほう運輸うんゆきょくへの認可にんか申請しんせいならびにとどけが必要ひつようとなる。
  5. ^ 承認しょうにん条件じょうけんとしては、現場げんばちょう承認しょうにんだけでなくすべてのJR貨物かもつ支社ししゃちょう承認しょうにん試運転しうんてん監視かんしじん添乗てんじょうとう必要ひつようとなる。
  6. ^ この検査けんさひょうがないと列車れっしゃとしての走行そうこうができない。
  7. ^ 車両しゃりょう種類しゅるい事業じぎょうしゃにおいてはおこなわれない場合ばあいがある。また、編成へんせい運用うんようとはえて先頭せんとうしゃ中間ちゅうかんるように組成そせいする場合ばあいもある(画像がぞう項目こうもく参照さんしょう)。
  8. ^ 東京とうきょう交通こうつうきょくOBで鉄道てつどう研究けんきゅう西野にしの保行やすゆきは、『鉄道てつどうピクトリアル』1993ねん3がつごう(No.572)の掲載けいさい記事きじ「『プレートガーター』ではありません。『プレートガーダー』です。- 施設しせつ用語ようご正確せいかくに」において、鉄道てつどうファンとうあいだひろまったあやまった用語ようごほうれいげ、用語ようご正確せいかく理解りかい必要ひつようせいいている。
  9. ^ 通常つうじょう人数にんずうであり、場合ばあいによってはそれ以上いじょう人数にんずう付添つきそいすることがある。
  10. ^ JR西日本にしにほん川崎かわさき車両しゃりょうきゅう川崎重工業かわさきじゅうこうぎょう車両しゃりょうカンパニー)落成らくせいしゃでも、兵庫ひょうごえきから鷹取たかとりえき神戸こうべ貨物かもつターミナルえき)まで甲種こうしゅ輸送ゆそうし、鷹取たかとりえきからは試運転しうんてんねて配属はいぞくさきまで自力じりき走行そうこうして回送かいそうする、たような方法ほうほうがとられている。683けいなど日立製作所ひたちせいさくしょでも在来ざいらいせん車両しゃりょう製造せいぞうしていた時代じだいは、同様どうよう下松くだまつ山口やまぐちけん)から金沢かなざわまで自力じりき回送かいそうされた。
  11. ^ いずれも自社じしゃ管轄かんかつエリアない製造せいぞう工場こうじょうがあり、また関連かんれん会社かいしゃ子会社こがいしゃとなっている。
  12. ^ そもそも高速こうそく走行そうこうすると周辺しゅうへん建造けんぞうぶつ電柱でんちゅうなどの工作こうさくぶつ破壊はかいしたり、輸送ゆそう車両しゃりょう損傷そんしょうさせたりする危険きけんせいがある。

出典しゅってん

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  1. ^ a b れい2年度ねんど流通りゅうつう物流ぶつりゅう効率こうりつ付加ふか価値かち創出そうしゅつかか基盤きばん構築こうちく事業じぎょう 物流ぶつりゅう市場いちばにおける競争きょうそう環境かんきょう労働ろうどう環境かんきょうとうかんする調査ちょうさ 経済けいざい産業さんぎょうしょう(2021ねん3がつ
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  3. ^ a b c d e f g h i j k 鉄道てつどう図書としょ刊行かんこうかい鉄道てつどうピクトリアル』2016ねん7がつごう特集とくしゅう甲種こうしゅ鉄道てつどう車両しゃりょう輸送ゆそう」pp.10 - 21。
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参考さんこう文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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