黄き竜りゅう

黄き竜りゅう
九きゅう龍りゅう壁かべの黄き竜りゅう（中国ちゅうごく・大同だいどう）
各種かくしゅ表記ひょうき
繁体字はんたいじ：	黃き龍りゅう
簡体字かんたいじ：	黄き龙
拼音：	huánglóng
発音はつおん：	ファンロン ホワンロン
日本語にほんご読よみ：	こうりゅう おうりゅう
英文えいぶん：	Huanglong / Yellow Dragon

黄き竜りゅう（こうりゅう繁体字はんたいじ: 黃き龍りゅう; 簡体字かんたいじ: 黄き龙; 繁体字はんたいじ: 黃き龍りゅう; 拼音: huánglóng; イェール式しき広東かんとん語ご: wong4 lung4、ファンロン; ベトナム語ご：Hoàng Long、ホアン・ロン）は、中国ちゅうごくの伝承でんしょう五ご行ぎょう思想しそうに現あらわれる黄色おうしょくの竜りゅう。黄金おうごんに輝かがやく竜りゅうであると言いう異説いせつもある。「老おいた応おう竜りゅうは黄き竜りゅうと呼よばれる」とある。

四よん神かみの中心ちゅうしん的てき存在そんざい、または、四よん神かみの長ながとも呼よばれている。四よん神かみが東ひがし西にし南みなみ北きたの守護しゅご獣じゅうなのに対たいし、中央ちゅうおうを守まもるとされる。五ご行ぎょう説せつで黄きは土ど行ぎょうであり、土ど行ぎょうに割わり当あてられた方角ほうがくは中央ちゅうおうである。同様どうように四よん神かみは春はる夏なつ秋あき冬ふゆを表あらわすものでもあり、黄き龍りゅうはそれぞれの土用どようを表あらわすとされている。 十二天じゅうにてん将しょう勾陳（こうちん）や創世そうせい神しん応おう竜りゅう（庚かのえ辰たつ）と同どう一いち視し・混同こんどうされる。中国ちゅうごく古書こしょ『荊州占うらない』では、「黄き竜りゅう（庚かのえ辰たつ）は太一たいちの妻つま」とある。

中国ちゅうごくでは瑞みず獣じゅうの出現しゅつげんを記念きねんして改元かいげんを行おこなうことがあるが、黄き龍りゅうが出現しゅつげんしたというので「黄き龍りゅう」と改元かいげんされたこともあった。日本にっぽんでも黄き竜りゅうはめでたい獣ししとされ、宇多天皇うだてんのう（887年ねん即位そくい）のときに黄き竜りゅうが出現しゅつげんしたといわれている。

黄き竜りゅうは皇帝こうていの権威けんいを象徴しょうちょうする竜りゅうとされたが、後のちに麒麟きりんと置おき換かえられたり、同一どういつ視しされるようになった。

『瑞応ずいおう記き』では「黄き龍りゅう者しゃ 神しん之の精しらげ 四よん龍りゅう之これ長ちょう」などと四よん竜りゅうの長ちょうとされる。『芸文げいぶん類聚るいじゅう』には『瑞応ずいおう図ず』からの引用いんようとして「黄き龍りゅう者しゃ 四よん龍りゅう之これ長ちょう」と記しるされている。

元号げんごう

• 前漢ぜんかんの宣せん帝みかど劉りゅう詢の年号ねんごう。紀元前きげんぜん49年ねん。黄き龍りゅう (漢かん)
• 三さん国こく時代じだいの呉ごの太ふとし祖そ大帝たいてい孫まご権けんの年号ねんごう。222年ねん - 228年ねん。黄き龍りゅう (呉ご)
• 唐とうの粛宗の時期じき、梁はり王おう段だん子こ璋あきらの年号ねんごう。761年ねん。