ENDLESS RAIN

「ENDLESS RAIN」
X の シングル
初出しょしゅつアルバム『BLUE BLOOD』
リリース	1989年ねん12月1日にち
規格きかく	CD
録音ろくおん	Sony Shinanomachi Studio Sound City Studio Sony Roppongi Studio
ジャンル	ロック・バラード
時間じかん	16分ふん15秒びょう
レーベル	SIREN SONG
プロデュース	X
ゴールドディスク
ゴールド（日本にっぽんレコード協会きょうかい）
チャート最高さいこう順位じゅんい
週間しゅうかん3位い（オリコン） 1990年度ねんど年間ねんかん21位い（オリコン）
X シングル 年表ねんぴょう
紅べに （1989年ねん） ENDLESS RAIN （1989年ねん） WEEK END （1990年ねん）
ミュージックビデオ 「ENDLESS RAIN」 - YouTube

「ENDLESS RAIN」（エンドレス・レイン）は、X（後ごのX JAPAN）が1989年ねん12月1日にちにリリースした4作さく目め（メジャー2作さく目め）のシングル。 X初はつのバラード曲きょくである。

解説かいせつ

前作ぜんさく「紅べに」に続つづき、メジャー・デビュー・アルバム『BLUE BLOOD』からのリカット・シングルで、X初はつのメジャーバラードである。初回しょかい限定げんてい盤ばんはジャケットが横よこ開びらきのブックレット形式けいしきになっており、歌詞かしとメンバーのプロフィールが掲載けいさいされている。

当時とうじXのディレクターを務つとめていたSonyMusicの津田つだ直士なおしは、デビュー当時とうじからYOSHIKIの才能さいのうは世界中せかいじゅうで100年ねん聴きかれる音楽おんがくを作つくれると信しんじてXのメンバーたちとアルバム制作せいさくをしていた。津田つだは、YOSHIKIは作曲さっきょく家か自身じしんの心しんの震ふるえをメロディにして人ひとを感動かんどうさせるという選えらばれた才能さいのうがあるとYOSHIKI本人ほんにんに日頃ひごろい聞いきかせていた。メジャーキー（長調ちょうちょう）の美うつくしいバラードの曲きょく作づくりを津田つだからYOSHIKIに持もち掛かけて誕生たんじょうした曲きょくが「ENDLESS RAIN」である。YOSHIKIから新曲しんきょくが出来できたと聴きかされたピアノ演奏えんそうに、津田つだは衝撃しょうげきを受うけ、シンプルに展開てんかいするサビは「こんなにシンプルで人ひとの心しんを打うつメロディを生うめるのは、ベートーベンやバッハ、チャイコフスキーと同おなじ領域りょういき」であり、大だいヒットを確信かくしんした。津田つだは、「YOSHIKIの心しんの震ふるえや感情かんじょうが、そのまま音おとになっている」から「ENDLESS RAIN」は感動かんどう的てきな名曲めいきょくなのであると解説かいせつしている。

ギターソロは、HIDEが作曲さっきょくした。後年こうねん、早はやくに他界たかいしたHIDEとTAIJIに捧ささげて演奏えんそうされることがあった。

初期しょきにNHKの番組ばんぐみでこの楽曲がっきょくを披露ひろうする際さい、「眠ねむりは麻薬まやく」の「麻薬まやく」の部分ぶぶんは放送ほうそう禁止きんし用語ようごにあたるため、「眠ねむりは深ふかく」と歌うたわれていた。

ライブではほぼ必かならず演奏えんそうされ、ファンとの合唱がっしょうが行おこなわれる。『ローリング・ストーン』誌しによると、ライブにおける荘厳そうごんに訴うったえかけるバンドの叫さけびは、QUEENさながらの堂々どうどうたる煌びやかな長編ちょうへんであり、ガンズ・アンド・ローゼズの「November Rain」よりも純粋じゅんすいな詩しである。YOSHIKIは、ある時ときのライブの合ごうい間あいだに丁度ちょうどピアノが置おいてあったのでチャイコフスキーを弾ひいて、Sony関係かんけい者しゃたちからバラードが作つくれるのか問とわれたことがあった。尖とがった髪かみのヘヴィメタドラマーのYOSHIKIはその時とき、作つくりたいわけではないけれど作つくることはできると答こたえたという。

2014年ねん10月がつのX JAPANのマディソン・スクエア・ガーデン公演こうえんにおいて、ダブルアンコール1曲きょく目めに「ENDLESS RAIN」を演奏えんそうした。2017年ねん1月がつにYOSHIKIはカーネギー・ホールで単独たんどく公演こうえんを行おこない、最終さいしゅう曲きょくは「ENDLESS RAIN」であった。これにより、YOSHIKIはアジア人じんとして初はじめてロックとクラシックの二に大だい殿堂でんどう公演こうえんを成なし遂とげた。2017年ねん3月がつのウェンブリー・アリーナにおけるX JAPANの公演こうえんで「ENDLESS RAIN」はダブルアンコール3曲きょく目めに演奏えんそうされた。2023年ねん10月がつのYOSHIKI単独たんどくによるロイヤル・アルバート・ホール公演こうえんにおける最終さいしゅう曲きょくは「ENDLESS RAIN」であった。

2023年ねん9月がつに公開こうかいされた音楽おんがくドキュメンタリー映画えいが『YOSHIKI: UNDER THE SKY』のハイライトで世界中せかいじゅうのファンがYOSHIKIのピアノ演奏えんそうに合あわせて「ENDLESS RAIN」を合唱がっしょうする。

韓国かんこくのヒットチャート

第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん後のちに建国けんこくされた大韓民国だいかんみんこく（韓国かんこく）は、建国けんこく以来いらい反日はんにち政策せいさくを掲かかげていた。それに伴ともない韓国かんこくでは日本にっぽん大衆たいしゅう文化ぶんかの流入りゅうにゅう制限せいげんがかけられていた。

韓国かんこくで日本にっぽんの大衆たいしゅう文化ぶんかが依然いぜんとして禁止きんしされていた1990年ねん前後ぜんこう、海賊版かいぞくばんカセットテープ販売はんばいの露天商ろてんしょうたちは「ギルボード・チャート」と呼よばれる音楽おんがくの流行りゅうこうを生うみ出だしていた。露天商ろてんしょうたちは一般いっぱん市民しみんの要求ようきゅうに即座そくざに反応はんのうして最もっとも売うれている人気にんき曲きょくをオーディオ機器ききから流ながし、「ENDLESS RAIN」を道端みちばたでしつこく流ながしていた。歩あるいていてもバスを待まっていても街まち中ちゅうで常つねに聴きくことができた「ENDLESS RAIN」は、1990年代ねんだいのギルボード・チャートを席巻せっけんしていた。

2011年ねんに東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいがあって、被災ひさいした日本にっぽんのために開発かいはつされたアプリ「LINE」の立たち上あげに関かかわった韓国かんこく人じんヤン・ソクホ（Yang Seokho、現げん・LINE上級じょうきゅう執行しっこう役員やくいん）は、LINE開発かいはつ以前いぜんの韓国かんこく在住ざいじゅう当時とうじからずっと「ENDLESS RAIN」が好すきでよく聴きいていたという。

2022年ねん現在げんざいにおいても1990年代ねんだい当時とうじの海賊版かいぞくばんカセットテープがネット上じょうで流通りゅうつうしている。

映像えいぞう外部がいぶリンク
[#2023MAMA] YOSHIKI X TAEHYUN,HUENINGKAI X JAEHYUN X ANTON X HANYUJIN-Endless Rain | Mnet 231128 방송 - YouTube

2023年ねん11月にYOSHIKIはK-POP最大さいだいの授賞じゅしょう式しきMnet Asian Music Awards（MAMA Awards）の「Favorite International Artist」を日本人にっぽんじんとして初はじめて受賞じゅしょうした。この年としの授賞じゅしょう式しきは日本にっぽんで開催かいさいされ、東京とうきょうドームのステージで5人にんの名なだたるK-POPアーティストとYOSHIKIのコラボレーションによる「ENDLESS RAIN」が披露ひろうされた。TOMORROW X TOGETHERのテヒョンとヒュニンカイによるボーカル、RIIZEのアントンによるチェロ、BOYNEXTDOORのジェヒョンによる韓国かんこく語ごラップ、ZEROBASEONEのハン・ユジンによるダンス、YOSHIKIによるピアノという構成こうせいであった。最後さいごはステージに合唱がっしょう隊たいが登場とうじょうし、授賞じゅしょう式しきの全ぜん出演しゅつえん者しゃと観客かんきゃくが大だい合唱がっしょうで参加さんかした。授賞じゅしょう式しきのハイライトとなる「ENDLESS RAIN」は、MAMA Awardsの理念りねんである国境こっきょう、人種じんしゅ、世代せだいを越こえる「Music MaKes ONE」が実現じつげんし、日にち韓かんの歴史れきしに残のこる「日にち韓かん和解わかいのドラマ」といえるコラボレーションであった。

影響えいきょう

ゆずの2004年ねんの曲きょく「栄光えいこうの架橋かきょう」は、「ENDLESS RAIN」や「Say Anything」の影響えいきょうを受うけている。ゆずは当初とうしょ、路上ろじょうでアコースティックギターを弾ひくような曲きょくを作つくるつもりであったが、NHKから2004年ねんアテネオリンピックテーマソングのオファーを受うけ、「ENDLESS RAIN」や「Say Anything」に影響えいきょうを受うけた壮大そうだいなバラードとして「栄光えいこうの架橋かきょう」が作曲さっきょくされた。

収録しゅうろく曲きょく

8cmCD

全ぜん編曲へんきょく: X。
#	タイトル	作詞さくし	作曲さっきょく	時間じかん
1.	「ENDLESS RAIN」	YOSHIKI	YOSHIKI	6:35
2.	「X (Live Version)」	YOSHIKI	YOSHIKI	9:40
合計ごうけい時間じかん:				16:15

パーソネル

ミキシング・エンジニア：	松本まつもと元成もとなり
レコーディング・エンジニア：	グレムリン、宮島みやじま哲あきら博はく、阿部あべ充たかし泰やすし
アシスタント・エンジニア：	オオクボタカシ、フジシマ、山田やまだ直樹なおき、中村なかむら昭子あきこ、 香椎かしい茂樹しげき、イ・チュンフィン、岩田いわた光正みつまさ
オーケストラ・アレンジ：	斎藤さいとうネコ

収録しゅうろくアルバム

• #1
  • BLUE BLOOD（スタジオアルバム、#6）
  • X SINGLES（ベストアルバム、#3）
  • B.O.X 〜Best of X〜（ベストアルバム、#6）
  • BALLAD COLLECTION（ベストアルバム、#3）
  • STAR BOX（ベストアルバム、#4）
  • X JAPAN BEST 〜FAN'S SELECTION〜（ベストアルバム、#3）
  • THE WORLD 〜X JAPAN 初はつの全ぜん世界せかいベスト〜（ベストアルバム、Disc1－#4）

• #2
  • X SINGLES（ベストアルバム、#4）

カバー

• 日本にっぽんのシンガーソングライター・アンジェラ・アキや、香港ほんこんの歌手かしゅアーロン・クォック、韓国かんこくの歌手かしゅキム・ジョングクのコンサートでカバーされた。
• 2007年ねん、ガンズ・アンド・ローゼズの来日らいにち公演こうえんにて、ギタリストのリチャード・フォータスが、ソロ・コーナーでサビを演奏えんそうした。
• 2008年ねん、中村なかむらあゆみがアルバム『VOICE』でカバーした。
• 2020年ねんの『第だい71回かいNHK紅白こうはく歌合戦うたがっせん』では、YOSHIKIのピアノと世界せかい各国かっこくをリモートで中継ちゅうけいする形かたちでサラ・ブライトマン、QUEEN（ブライアン・メイ、ロジャー・テイラー）、国内こくないの複数ふくすうの歌手かしゅとのコラボレーションの形かたちで演奏えんそうされた。またこの模様もようはNHKの了承りょうしょうを得えて、2021年ねん1月がつ2日にちにQUEENの公式こうしきYouTubeチャンネルで配信はいしんされた。

タイアップ

「ENDLESS RAIN」は、映画えいが『ZIPANG』のテーマソングに起用きようされた後のち、OVA『乙姫おとひめCONNECTION』の挿入歌そうにゅうかとしても使用しようされた。

外部がいぶリンク

• YOSHIKI Live at Carnegie Hall NY "Endless Rain" Composed by YOSHIKI American TV PBS Special - YouTube