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JIS X 0221

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

JIS X 0221は、日本にっぽん産業さんぎょう規格きかく (JIS) の制定せいていしている文字もじコード規格きかくひとつ。規格きかく名称めいしょうは「国際こくさい符号ふごう文字もじ集合しゅうごう (UCS)」、ISO/IEC 10646国際こくさい一致いっち規格きかくである。

歴史れきし

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ほん規格きかくもととなるISO/IEC 10646はUnicodeをベースにしばしば改正かいせい補遺ほい発行はっこうとうふくむ)されている規格きかくでありほん規格きかく初版しょはん1995ねん平成へいせい7ねん)に制定せいていされたのち、ISO/IEC 10646本体ほんたい改正かいせいわせて2001ねん平成へいせい13ねんおよ2007ねん平成へいせい19ねん)に改正かいせいされている。それぞれのはん規格きかく番号ばんごう制定せいてい改正かいせいおよび対応たいおうするISO規格きかく規格きかく番号ばんごう制定せいてい改正かいせい以下いかとおりである。

はん JIS番号ばんごう JIS制定せいてい改正かいせい ISO規格きかく番号ばんごう ISO制定せいてい改正かいせい 対応たいおうするUnicodeのバージョン
だい1規格きかく JIS X 0221:1995 1995ねん1がつ1にち制定せいてい ISO/IEC 10646-1:1993 1993ねん制定せいてい Unicode 1.1
だい2規格きかく JIS X 0221-1:2001 2001ねん4がつ20日はつか制定せいてい ISO/IEC 10646-1:2000 2000ねん改正かいせい Unicode 3.0
だい3規格きかく JIS X 0221:2007 2007ねん12月20にち制定せいてい ISO/IEC 10646:2003 2003ねん制定せいてい Unicode 5.0
だい4規格きかく JIS X 0221:2014 2014ねん6がつ20日はつか改正かいせい ISO/IEC 10646:2012 2012ねん改正かいせい Unicode 6.1

それぞれのはんのJIS はそれぞれの制定せいてい時点じてんでの最新さいしんのISOの内容ないよう反映はんえいしたものであり、正誤せいごひょうなどの内容ないよう反映はんえいしているだけでなく、だい3規格きかくのJIS X 0221:2007は、ISO/IEC 10646:2003の内容ないよう反映はんえいしているのにくわえて2005ねん平成へいせい17ねん制定せいていおい1およ2006ねん平成へいせい18ねん制定せいていおい2に相当そうとうする内容ないようふくんでいる。ただ規格きかくぐん全体ぜんたいるとだい1規格きかくについては1996ねん平成へいせい8ねん3月1にちに「TECHNICAL CORRIGENDUM 1」が、だい2規格きかくについては2001ねん平成へいせい13ねん11月1にちに「ISO/IEC 10646-2:2001 UCS -- Part 2: Supplementary Planes」が、だい3規格きかくについては2008ねん平成へいせい20ねん2がつ15にちに「ISO/IEC 10646:2003/Amd.3 Lepcha, Ol Chiki, Saurashtra, Vai and other characters」がそれぞれ制定せいていされたためそれ以降いこうはJISとISOの最新さいしんばんとは内容ないようてきには一致いっちしないことになる。

当初とうしょ国際こくさい符号ふごう文字もじ集合しゅうごう規格きかく全体ぜんたいは、内容ないよう膨大ぼうだいなものとなり、規格きかく全体ぜんたいいちさつ規格きかくひょうにまとめるのは現実げんじつてきではないとかんがえられていたため、ひとつの規格きかくすべてをさだめるのではなく複数ふくすう規格きかくぐんによって構成こうせいされることを予定よていしていた。なお、JISのだい1規格きかくにおいて編成へんせいしめえだばんがなかったのは当時とうじJISのがわにそのような方法ほうほうさだめられていなかったためであり編成へんせいにすること自体じたい予定よていされていたとだい2規格きかく規格きかくひょう解説かいせつにおいて説明せつめいされている。ISO/IEC 10646については実際じっさい2001ねん平成へいせい13ねん11月1にち規格きかくぐん構成こうせいする追加ついか規格きかくであるISO/IEC 10646-2:2001「国際こくさい符号ふごう文字もじ集合しゅうごう(UCS) - だい2 追加ついか多言たげんめん」が制定せいていされている(この規格きかくだけに対応たいおうするJISは制定せいていされなかった)。その規格きかく内容ないようおおきな部分ぶぶんめるコードと文字もじ対応たいおう関係かんけいさだめた部分ぶぶんなどをCD-ROMして規格きかくひょうおさめることが可能かのうになり、だい3規格きかくにおいては国際こくさい符号ふごう文字もじ集合しゅうごう規格きかく全体ぜんたいひとつの規格きかくとしてさだめることになった。そのため、だい2規格きかくまでの規格きかく名称めいしょうは「国際こくさい符号ふごう文字もじ集合しゅうごう(UCS) - だい1 体系たいけいおよ基本きほん多言たげんめん」となっている。また規格きかくひょうぺーじすうは、だい1規格きかくでは全体ぜんたいで1036ぺーじ(うち解説かいせつ149ぺーじ)、だい2規格きかくでは全体ぜんたいで1236ぺーじ(うち解説かいせつ151ぺーじ)であったものがだい3規格きかくでは全体ぜんたいで166ぺーじ(うち解説かいせつ21ぺーじ)、だい4規格きかくでは全体ぜんたいで178ぺーじ(うち解説かいせつ27ぺーじ)となっている。

この規格きかくのように、規格きかくの「改正かいせい」にあたって規格きかく番号ばんごう末尾まつびの「-1」がいたりれたりするような「編成へんせいわる」場合ばあい内容ないようてき実質じっしつてき)には改正かいせいであっても形式けいしきてきにはまえ規格きかく廃止はいしし、あらたな規格きかく制定せいていしたとしてあつかうようにさだめられている。そのため、ほん規格きかくにおいてはだい2規格きかくおよびだい3規格きかく形式けいしきてきにはそれぞれまえ規格きかく改正かいせいではなくあらたな規格きかく制定せいていしたことになっている。ただほん規格きかくだい2規格きかく以降いこう規格きかくひょう解説かいせつにおいては上記じょうき説明せつめいおこなったうえ規格きかく内容ないよう変遷へんせんについては「改正かいせい」として説明せつめいくわえている。

日本にっぽん文字もじ部分ぶぶんレパートリ

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付属ふぞくしょJAにおいて、以下いかむっつのレパートリを規定きていしている[1]

くみ番号ばんごう 名前なまえ(レパートリめい レパートリ名称めいしょう そう文字数もじすう JIS X 0208
漢字かんじ
JIS X 0212
漢字かんじ
JIS X 0213
漢字かんじ
285 BASIC JAPANESE 基本きほん日本にっぽん文字もじ集合しゅうごう 6884 6355 0 6355
371 JIS2004 IDEOGRAPHICS EXTENSION JIS2004拡張かくちょう漢字かんじ集合しゅうごう 3695 0 2743 3695
372 JAPANESE IDEOGRAPHICS SUPPLEMENT 補助ほじょ漢字かんじ集合しゅうごう 5801 0 5801 2743
286 JAPANESE NON IDEOGRAPHICS EXTENSION 拡張かくちょう漢字かんじ集合しゅうごう 631 0 0 0
287 COMMON JAPANESE 通用つうよう日本にっぽん文字もじ集合しゅうごう 609 0 279 276
JAPANESE NON IDEOGRAPHICS SUPPLEMENT 追加ついか漢字かんじ集合しゅうごう 1457 0 0 0

補足ほそく

  • BASIC JAPANESEにふくまれるJIS X 0208漢字かんじかず参考さんこう資料しりょうでは6356文字もじとなっているが、「JIS X 0208#漢字かんじ集合しゅうごう」に記載きさい漢字かんじすうわせる。
  • COMMON JAPANESEのそう文字数もじすうは、COMMON JAPANESE(BASIC JAPANESEふくむ)の7493文字もじ[2]からBASIC JAPANESEの6884文字もじいたかず
  • JIS2004 IDEOGRAPHICS EXTENSIONとJAPANESE IDEOGRAPHICS SUPPLEMENTは2742文字もじ共有きょうゆうしている[2]
  • 日本にっぽん文字もじ部分ぶぶんレパートリのうち、BASIC JAPANESE および COMMON JAPANESE は、それぞれを単独たんどくまた日本にっぽん文字もじ部分ぶぶんレパートリとわせてもちいることを意図いとしている[2]
  • 通用つうよう日本にっぽん文字もじ集合しゅうごう (COMMON JAPANESE) にだけふくまれる漢字かんじは34文字もじ[3]JIS X 0213、JIS X 0212にふくまれない漢字かんじ参照さんしょう
  • 」はJIS X 0208またはJIS X 0213では記号きごうとしてあつかわれているがUnicodeでは漢字かんじとしてのあつかいである。
  • JIS X 0212とJIS X 0213でUCS符号ふごう一致いっちしない文字もじがある。
日本にっぽん文字もじ部分ぶぶんレパートリのわせ
レパートリのわせ BASIC JAPANESE JIS2004 IDEOGRAPHICS EXTENSION JAPANESE IDEOGRAPHICS SUPPLEMENT JAPANESE NON IDEOGRAPHICS EXTENSION COMMON JAPANESE JAPANESE NON IDEOGRAPHICS SUPPLEMENT
単独たんどく1
単独たんどく2
わせ1
わせ2
わせ3
わせ4
わせ5
わせ6

概要がいよう履歴りれき

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Unicodeでは任意にんい部分ぶぶん集合しゅうごうによる実装じっそうみとめられているため[4]送信そうしんした文字もじ受信じゅしんがわただしく表示ひょうじできる保証ほしょうはまったくない。これにたいしてISO/IEC 2022では、適合てきごう主張しゅちょうする実装じっそう文字もじ集合しゅうごうたいして1文字もじたりとも追加ついか削除さくじょ変更へんこうゆるされないため[5]文字もじ集合しゅうごうふくまれる文字もじすべてをあつかえることが保証ほしょうされる。この問題もんだいおぎなうため、ISO/IEC 10646では特定とくてい用途ようとでよく使つかわれる文字もじあつめ、適合てきごう主張しゅちょうする実装じっそうたいして構成こうせいする文字もじすべての実装じっそう義務ぎむづける「くみ」(えい: collection)を規定きていしている。

しかしISO/IEC 10646には欧州おうしゅう使つかわれる文字もじあつめたMESなどのくみはあるものの、日本語にほんごでよく使つかわれる文字もじあつめたくみ規定きていされていなかった。このためJIS X 0221では「日本にっぽん文字もじ部分ぶぶんレパートリ」という附属ふぞくしょ追加ついかし、日本語にほんごでよく使つかわれる文字もじ制限せいげん部分ぶぶん集合しゅうごうとして独自どくじさだめている。だい1規格きかくでは附属ふぞくしょ1に以下いかの7種類しゅるい規定きていしていた。

基本きほん日本にっぽん文字もじ集合しゅうごう (BASIC JAPANESE)
ISO/IEC 646国際こくさい基準きじゅんばんJIS X 0201JIS X 0208ふくまれる文字もじ
追加ついか漢字かんじ集合しゅうごう (JAPANESE NON IDEOGRAPHICS SUPPLEMENT)
JIS X 0212漢字かんじおよび日本語にほんご使つかわれる記号きごうるい
追加ついか漢字かんじ集合しゅうごう (JAPANESE IDEOGRAPHICS SUPPLEMENT 1)
JIS X 0212の漢字かんじのうち日本語にほんごでの使用しよう頻度ひんどたかいもの。
補助ほじょ漢字かんじ集合しゅうごう (JAPANESE IDEOGRAPHICS SUPPLEMENT 2)
JIS X 0212の漢字かんじのうち追加ついか漢字かんじ集合しゅうごうふくまれなかったもの。
その漢字かんじ集合しゅうごう (JAPANESE IDEOGRAPHICS SUPPLEMENT 3)
CJK統合とうごう漢字かんじ (URO) のうち基本きほん日本にっぽん文字もじ集合しゅうごう追加ついか漢字かんじ集合しゅうごう補助ほじょ漢字かんじ集合しゅうごうのいずれにもふくまれないものすべて。
互換ごかんよう全角ぜんかく英数字えいすうじ集合しゅうごう (FULLWIDTH ALPHANUMERIC)
いわゆる全角ぜんかくえいすう
互換ごかんよう半角はんかく片仮名かたかな集合しゅうごう (HALFWIDTH KATAKANA)
いわゆる半角はんかくカナ

だい2規格きかくではレパートリの内容ないよう変更へんこうはないが、JIS X 0221がISO/IEC 10646の国際こくさい一致いっち規格きかくであることとの整合せいごうせい問題もんだいけ、附属ふぞくしょ1は規定きていから参考さんこう格下かくさげされた。

だい3規格きかくでは附属ふぞくしょ1は附属ふぞくしょJAに変更へんこうされて基本きほん日本にっぽん文字もじ集合しゅうごう追加ついか漢字かんじ集合しゅうごう以外いがいのレパートリは廃止はいしされ、わりに以下いかの4つが追加ついかされた。

JIS2004拡張かくちょう漢字かんじ集合しゅうごう (JIS2004 IDEOGRAPHICS EXTENSION)
JIS X 0213拡張かくちょうされた漢字かんじ
補助ほじょ漢字かんじ集合しゅうごう (JAPANESE IDEOGRAPHICS SUPPLEMENT)
JIS X 0212の漢字かんじすべて。改正かいせいまえ追加ついか漢字かんじ集合しゅうごう補助ほじょ漢字かんじ集合しゅうごう併合へいごうしたもの。
拡張かくちょう漢字かんじ集合しゅうごう (JAPANESE NON IDEOGRAPHICS EXTENSION)
JIS X 0213で拡張かくちょうされた漢字かんじ。ただし符号ふごう位置いちならびを要素ようそとしてふくくみ規定きていすることはできないため[6]アイヌようはん濁点だくてん仮名がな声調せいちょう上下動じょうげどうあらわ記号きごうなどの合成ごうせい必要ひつよう漢字かんじはこのレパートリにふくまれていない。
通用つうよう日本にっぽん文字もじ集合しゅうごう (COMMON JAPANESE)
マイクロソフト標準ひょうじゅんキャラクタセットのUnicodeによる実装じっそう事実じじつじょう追認ついにんするもの。

これらは、ISO/IEC 10646:2003のつい2までの内容ないようしかふくまないJIS X 0221のだい3規格きかくでは依然いぜんとして参考さんこうあつかいであるが、追加ついか漢字かんじ集合しゅうごう以外いがいの5つは2008ねん平成へいせい20ねん)に制定せいていされたISO/IEC 10646:2003のつい3でくみとして追加ついかされた[7]

注釈ちゅうしゃく出典しゅってん

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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