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OTs-14

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
OTs-14 "グローザ"
OTs-14 "グローザ"
種類しゅるい 自動じどう小銃しょうじゅう
製造せいぞうこく ロシア
設計せっけい製造せいぞう 1993ねん
仕様しよう
口径こうけい

7.62mm 5.56mm 5.45mm

9mm
銃身じゅうしんちょう

415mm(OTs-14-1A "グローザ-1")

240mm(OTs-14-4A "グローザ-4")
使用しよう弾薬だんやく

7.62×39mmだん 5.56×45mmだん 5.45×39mmだん

9×39mmだん
装弾そうだんすう

20+1

30+1
作動さどう方式ほうしき ロングストロークガスピストンしきロータリーボルトしき
全長ぜんちょう

625mm(OTs-14-4A) 720mm(OTs-14-4A-01) 700mm(OTs-14-1A)

840mm(OTs-14-1A GP-5なし)
重量じゅうりょう

4.0kg(OTs-14-4A) 2.7kg(OTs-14-4A-01) 4.1kg(OTs-14-1A)

3.1kg(OTs-14-1A GP-5なし)
銃口じゅうこう初速しょそく

300 m/s(OTs-14-4A) 720 m/s(OTs-14-1A)

76 m/s(GP-5)
有効ゆうこう射程しゃてい

200m(OTs-14-4A) 600m(OTs-14-1A)

200m(GP-5)
歴史れきし 
設計せっけいねん 1993ねん
配備はいびさき ロシア内務省ないむしょう
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OTs-14 "Groza"
イラストは、垂直すいちょくフォアグリップをけたOTs-14-4A-01

OTs-14 "Groza" 「グロザー」「グローザ」ロシア: ОЦ-14 «Гроза»ロシアラテンこぼし: OC-14)とは、ロシアのトゥーラ造兵ぞうへいしょうげんKBPしゃ)で設計せっけい開発かいはつされたブルパップ方式ほうしきアサルトライフルである。

開発かいはつ当初とうしょのプロジェクト・コードネームであり、そのまま現在げんざいでも通称つうしょう(またはシリーズめい)としてあつかわれる「Гроза」とは、ロシアで「雷雨らいう」を意味いみする単語たんごである。

基礎きそてき設計せっけい完成かんせいしたのちマイナーチェンジかえし、現行げんこうモデルの型式けいしきめいOTs-14-4A となっている。

概要がいよう

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1992ねんごろAKS-74Uなど従来じゅうらいのコマンド小銃しょうじゅうスチェッキンAPS機関きかん拳銃けんじゅうなどの小型こがたマシンガンで満足まんぞくする結果けっかられなかったロシア内務省ないむしょうぐんから要請ようせいけ、“室内しつない戦闘せんとう市街しがいせんにおいて小回こまわりのきくみじか全長ぜんちょうながら、たか消音しょうおん効果こうか威力いりょくあわ小銃しょうじゅう”というコンセプトを達成たっせいすべく、内務省ないむしょうぐん管轄かんかつ特殊とくしゅ部隊ぶたい監修かんしゅうもとにトゥーラ造兵ぞうへいしょう設計せっけい開発かいはつされ、1993ねん完成かんせいした。

OTs-14のおも設計せっけい担当たんとうしたデザイナーは、当時とうじトゥーラ造兵ぞうへいしょう勤務きんむしていたヴァレリー・テレシュ(Valery Telesh)である。同時どうじに、ロシア連邦れんぽうぐん全面ぜんめん採用さいようGP-25開発かいはつにも参加さんかしたユーリ・レーベジェフ(Yuri Lebedev)も後述こうじゅつ特殊とくしゅなトリガー機構きこう開発かいはつしている。

OTs-14の全体ぜんたいてき設計せっけいには、先行せんこうして開発かいはつされながら完成かんせい間近まぢか中断ちゅうだんされたOTs-12 ティスOTs-12 Tiss)の影響えいきょう随所ずいしょられる。とくにAKS-74Uをベースとした設計せっけい消音しょうおん効果こうかたか特殊とくしゅ口径こうけい9×39mm(SP-6)の採用さいようなどは、OTs-12のコンセプトからがれたものである。

OTs-12は、AKS-74U自体じたい軽量けいりょう口径こうけい変更へんこうなどしょう改良かいりょうまり、従来じゅうらいのAKシリーズのいきないコンベンショナル方式ほうしき小型こがた突撃とつげきじゅうのままであった。そこで後継こうけい機種きしゅのOTs-14では、機関きかん直接ちょくせつストックとして改修かいしゅうしたブルパップ方式ほうしき採用さいようにより従来じゅうらいひん以上いじょう短縮たんしゅくはかりつつ、ほぼ原型げんけいそのままのながさの銃身じゅうしんにより威力いりょく確保かくほしたてんおおきくことなる。

1994ねんごろからトゥーラ造兵ぞうへいしょうによりロシア特殊とくしゅ部隊ぶたいけとして生産せいさん開始かいししたが、現在げんざいでは輸出ゆしゅつもされている。なお、OTs-14の基本きほんコンセプトは、のち開発かいはつされたKBPしゃせいA-91アサルトライフルへがれている。

基本きほん構造こうぞう特徴とくちょう

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基礎きそてき構造こうぞうとしては、AKS-74Uの機関きかん構成こうせい変更へんこうだい口径こうけいさらにトリガー/グリップをマガジンの位置いちより前方ぜんぽう移動いどうさせ、かたたる部分ぶぶんにはバットプレートをけて機関きかんけんバットストックとした、ブルパップ方式ほうしき形態けいたいっている。

ブルパップ方式ほうしき採用さいようしたことでAKS-74U以上いじょう短縮たんしゅく実現じつげんしたが、機関きかん従来じゅうらいのAKシリーズそのものであり、はいさいかち方向ほうこう右側みぎがわのみで左利ひだりき射手しゃしゅわせた改造かいぞうほどこせないため、事実じじつじょうみぎ射手しゃしゅ専用せんよう銃器じゅうきしてしまっている。そのため、もし左利ひだりき射手しゃしゅがOTs-14をあつか場合ばあいには右手みぎて使用しようする訓練くんれん必須ひっすとなってしまうため、様々さまざまくに用兵ようへい方針ほうしんにはてきしにくく、場合ばあいによっては致命ちめいてき欠陥けっかんともられかねないブルパップ方式ほうしき特有とくゆうおおきな問題もんだいのこしてしまっている。

作動さどう機構きこうはAKシリーズのそれを踏襲とうしゅうしたロングストロークピストン/回転かいてんボルト閉鎖へいさ方式ほうしきであり、劣悪れつあく環境かんきょうたいする耐久たいきゅうせい信頼しんらいせいきわめてたかい。

基礎きそのAKS-74U以上いじょう設計せっけい簡略かんりゃくされ、容易ようい分解ぶんかい可能かのうである。そのため各種かくしゅパーツをえることで様々さまざま状況じょうきょう対応たいおう可能かのうで、なおかつOTs-14を構成こうせいする各種かくしゅパーツはAKS-74Uのそれと75%の互換ごかんせいち、それぞれ故障こしょうしたさい予備よび交換こうかんパーツとしても流用りゅうよう可能かのうである。

あつかえる口径こうけい弾薬だんやくはAK-47の7.62×39mmくわえ、その弾頭だんとうを9mmまでネックアップすることにより重量じゅうりょう増加ぞうかによる銃口じゅうこう初速しょそく音速おんそくげんおん効果こうかたかめつつ、だい口径こうけいによるストッピングパワーの増大ぞうだい殺傷さっしょうりょくおぎなった、テシニートチェマッシしゃ開発かいはつ隠密おんみつ作戦さくせん専用せんよう特殊とくしゅ口径こうけい9×39mmも採用さいようされた。銃身じゅうしん基礎きそのAKS-74Uの210mmより30mmほど延長えんちょうされ、240mmとなっている。

7.62×39mmでは30はつマガジンを、9×39mmでは20はつのマガジンを装備そうびする。なお、当初とうしょはこれらにくわえてAK-74の口径こうけい5.45×39mm西側にしがわ標準ひょうじゅん口径こうけい5.56mm NATOあつかえる計画けいかくもあったが、設計せっけい段階だんかい却下きゃっかされている。

キャリングハンドルはFA-MASのようにアイアンサイト(金属きんぞく照準しょうじゅん)をねたしなではあるものの、接眼せつがん距離きょりながらなければ正確せいかく精度せいどられないアイアンサイトと全長ぜんちょうみじかいブルパップ方式ほうしきとの相性あいしょうわるいため、通常つうじょうはキャリングハンドル上部じょうぶ存在そんざいするサイトベースに光学こうがくしき照準しょうじゅん(レッドドットサイトやテレスコピックサイト、くらスコープなど)を装着そうちゃく標準ひょうじゅん照準しょうじゅんとすることを推奨すいしょうされ、アイアンサイト自体じたいほとん予備よびようサイトとしてあつかわれる。

現行げんこうがた基礎きそモデルOTs-14-4Aのトリガーは、ユーリ・レーベジェフにより新規しんき開発かいはつされた突撃とつげきじゅうとGP-25グレネードランチャーの双方そうほうひとつにまとめた独自どくじものである。これはグリップがわにセレクタースイッチが存在そんざいし、じゅうとランチャーの双方そうほう射撃しゃげきえられる特殊とくしゅなハイブリッド・システムだが、それ以外いがいのモデルではランチャーいち体型たいけいグリップ/トリガーごと交換こうかんされ、通常つうじょうのAKとわらないトリガー機構きこうとなる。

バリエーション

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7.62×39mm仕様しようグローザ-15.45x39mm仕様しようグローザ-25.56x45mm仕様しようグローザ-39x39mm仕様しようグローザ-4としてけられている。

バリエーションは用途ようとべつ以下いかよんしゅ口径こうけいべつとした場合ばあいはちしゅ)が存在そんざいするが、共通きょうつうして240mmの銃身じゅうしんもちい、9×39mmのグロザー-4では銃口じゅうこう初速しょそく300m/びょう、フルオート連射れんしゃ速度そくどまいぶん700はつ有効ゆうこう射程しゃてい200m、最大さいだい射程しゃてい400mの性能せいのうつ。

OTs-14-1A(TKB-0239)

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1ばん最初さいしょ開発かいはつされたモデル。GP-5ばれる内蔵ないぞうグレネードランチャーそなえ、使用しよう弾薬だんやく7.62x39mm使用しようする。ロシア国内こくない特殊とくしゅ部隊ぶたいけに開発かいはつされ、提出ていしゅつしたが採用さいようはされなかった。GP-5きの重量じゅうりょうは4.1kg、GP-5をはずした状態じょうたいは3.1kg、全長ぜんちょうは840mm。

OTs-14-1Aの使用しよう弾薬だんやく5.45x39mm変更へんこうしたモデル。

OTs-14-1Aの使用しよう弾薬だんやく5.56x45mm変更へんこうしたモデル。

OTs-14-4A

GP-5ばれる内蔵ないぞうグレネードランチャーそなえた基本きほんモデルで、“グレネーダー”モデルともばれる。全長ぜんちょう610mm、重量じゅうりょう3.8kg。

OTs-14-4A-01

OTs-14-4A-01

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GP-5をはぶいたわりに専用せんようのフォアグリップをけ、重量じゅうりょうらしつつ操作性そうさせいわるたかめている、別名べつめいアサルト”モデル。全長ぜんちょう565mm、重量じゅうりょう2.7kg。

OTs-14-4A-02

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付属ふぞくひんなにけていないもっともシンプルな簡易かんいモデル。全長ぜんちょう500mm、重量じゅうりょう2.5kg。

OTs-14-4A-03

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サプレッサー専用せんよう光学こうがく照準しょうじゅんけた、とく隠密おんみつ作戦さくせんくモデル。全長ぜんちょう720mm、重量じゅうりょう3.6kg。

採用さいようこく

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登場とうじょう作品さくひん

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OTs-14の登場とうじょう作品さくひん表示ひょうじするにはみぎの [表示ひょうじ] をクリックしてください。

漫画まんが

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巫女ふじょ科学かがく嘘八百うそはっぴゃくまん
Alliance of Valiant Arms
OTs-14 Grozaが登場とうじょう
PlayerUnknown's Battlegrounds
支援しえん物資ぶっし限定げんてい武器ぶきとしてOTs-14-1Aが登場とうじょう
バーティカルフォアグリップとコンペンセイターが標準ひょうじゅん装備そうびされ、サプレッサーをけるとはずれてしまう。
SOCOM: U.S. Navy SEALs Portable
たまがばらけるので近距離きんきょりでの制圧せいあつりょくすぐれる。
S.T.A.L.K.E.R.シリーズ
S.T.A.L.K.E.R. SHADOW OF CHERNOBYL
S.T.A.L.K.E.R. Clear Sky
S.T.A.L.K.E.R. Call of Pripyat
シリーズをとおGP-25一体化いったいかした9x39mmだん仕様しよう登場とうじょう一部いちぶ作品さくひんでは5.45x39mmだん仕様しよう改造かいぞうされたものも登場とうじょうする。
バトルフィールド4
はるパッチにてGroza-1がカービンとして、Groza-4がPDWとして追加ついかされた。

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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映像えいぞうリンク