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 論文ろんぶん速報そくほうサイト「arXiv(アーカイブ)」の投稿とうこう論文ろんぶんから、X(きゅうTwitter)でおお言及げんきゅうされたAI(人工じんこう知能ちのう分野ぶんや注目ちゅうもく論文ろんぶん紹介しょうかいするほん企画きかく今回こんかいはAI業界ぎょうかい著名ちょめいじんが2024ねん4がつにポストした、注目ちゅうもくすべきarXiv論文ろんぶんについて紹介しょうかいしたい。

 AIの著名ちょめい研究けんきゅうしゃ著名ちょめいエンジニア、AI企業きぎょうのCEO(最高さいこう経営けいえい責任せきにんしゃ)や取締役とりしまりやくなどが発信はっしんするつぶやきは、とくにXのなかでリーチりょくたかい。いわばこの業界ぎょうかいのインフルエンサーである。世界せかいのAI研究けんきゅうをリードするインフルエンサーがピックアップする論文ろんぶんは、AI未来みらい見通みとおうえ注目ちゅうもくあたいする。

 べいOpenAI(オープンAI)の共同きょうどう創業そうぎょうしゃで、Sam Altman(サム・アルトマン)盟友めいゆうといえるエンジニアのGreg Brockman(グレッグ・ブロックマン、@gdb)が2024ねん4がつ24にちにポストしたのが、OpenAIの研究けんきゅうチームによる論文ろんぶん「The Instruction Hierarchy: Training LLMs to Prioritize Privileged Instructions」である。

関連かんれん論文ろんぶん The Instruction Hierarchy: Training LLMs to Prioritize Privileged Instructions 関連かんれん投稿とうこう Greg Brockmanによるポスト

 この論文ろんぶんは、生成せいせいAIを使つかったアプリケーションにたいし、ユーザーが不適切ふてきせつ出力しゅつりょく指示しじするプロンプトインジェクションなどの攻撃こうげきふせ手法しゅほう提案ていあんするもの。アプリケーション開発かいはつしゃによる指示しじについてはユーザーの指示しじよりたか優先ゆうせんたせ、開発かいはつしゃ指示しじとユーザーの指示しじ衝突しょうとつした場合ばあい後者こうしゃ無視むしするよう学習がくしゅうさせる。生成せいせいAIの悪用あくようふせ手法しゅほうとして注目ちゅうもくあつめそうだ。

 べいCohere(コーヒア)の共同きょうどう創設そうせつしゃけんCEOで、Transformerの論文ろんぶん発表はっぴょうしたメンバーの1人ひとりでもあるAidan Gomez(エイダン・ゴメス)が4がつ26にちにリポストして拡散かくさんされたのが、AI倫理りんりかんする論文ろんぶん「The PRISM Alignment Project: What Participatory, Representative and Individualised Human Feedback Reveals About the Subjective and Multicultural Alignment of Large Language Models」である。

関連かんれん論文ろんぶん The PRISM Alignment Project: What Participatory, Representative and Individualised Human Feedback Reveals About the Subjective and Multicultural Alignment of Large Language Models 関連かんれん投稿とうこう Aidan Gomezのリポスト

 この論文ろんぶんは、だい規模きぼ言語げんごモデル(LLM)の安全あんぜんせいたかめるAIアラインメント(倫理りんりとの整合せいごう)に不可欠ふかけつな「人間にんげんによるフィードバック」について考察こうさつしたものである。クラウドソーシングなど従来じゅうらいのフィードバック手法しゅほうでは、少数しょうすう集団しゅうだんによる嗜好しこう反映はんえいされがちだったと指摘してき個人こじん嗜好しこうかたよりなく反映はんえいできるようにする基盤きばんとして、75カ国かこく1500にん嗜好しこうやLLMとの会話かいわふくむデータセット「PRISM」を構築こうちくしたとする。

 論文ろんぶんのメンバー構成こうせいもユニークで、CohereだけでなくAWS AI Labs 、MetaAIもチームに参加さんかしている。AIの悪用あくようふせぐアラインメントについて、今後こんご企業きぎょうくにわくえたみがすすみそうだ。

 つづいて、べいMeta(メタ) Chief AI ScientistのYann LeCun(ヤン・ルカン)による4がつ30にち引用いんようリポストから、コンピュータービジョンの論文ろんぶん「EgoPet: Egomotion and Interaction Data from an Animal's Perspective」を紹介しょうかいする。これは動物どうぶつ視点してんからとらえたコンピュータービジョンけのデータセットを構築こうちくしたもので、よんきゃくロボットの事前じぜん学習がくしゅうデータとしても使つかえるという。

関連かんれん論文ろんぶん EgoPet: Egomotion and Interaction Data from an Animal's Perspective 関連かんれん投稿とうこう Yann LeCun引用いんようリポスト