范鏓

范鏓
范鏓
	大明だいめい兵部ひょうぶ左ひだり侍さむらい郎ろう
籍せき貫ぬき	遼東りゃおとん瀋陽しんよう中ちゅう衛まもる; 江西えにし樂平よしひら縣けん
字じ號ごう	字じ平たいら甫はじめ
出生しゅっしょう	成なり化か二に十じゅう三さん年ねん（1487年ねん）十じゅう一いち月がつ十じゅう四よん日にち;
逝世	卒そつ年ねん不ふ詳しょう;
配偶はいぐう	娶めと趙ちょう氏し
親おや屬ぞく	曾孫そうそん范文程ほど，玄孫げんそん范承謨
出身しゅっしん
	正德しょうとく十じゅう一年丙子山东乡试第七十名举人; 正德まさのり十じゅう二年丁丑科同進士出身;

范鏓（1487年ねん—？），字じ平たいら甫はじめ，號ごう瀋溪，遼東りゃおとん瀋陽しんよう中なか衛まもる（今いま遼寧りょうねい省しょう瀋陽しんよう市し）軍籍ぐんせき，江西えにし樂平よしひら縣けん人ひと。明朝みんちょう嘉よしみ靖やすし年間ねんかん大臣だいじん，官かん至いたり兵部ひょうぶ侍さむらい郎ろう。

生平おいだいら

范鏓據よりどころ說せつ為ため范仲淹後裔こうえい，先祖せんぞ為ため江西えにし樂平よしひら人ひと，范家在ざい明朝みょうちょう初年しょねん被かむ發はつ配はい瀋陽しんよう。正德まさのり十じゅう二に年ねん（1517年ねん），范鏓考こう中ちゅう會かい試ためし二に百ひゃく五ご十じゅう名めい，廷试三さん甲かぶと五ご十じゅう三さん名めい進士しんし，吏部观政，授工こう部ぶ主事しゅじ，遷員外いんがい郎ろう。嘉よしみ靖やすし三さん年ねん（1524年ねん）“大禮たいれい議ぎ”期間きかん，與あずか楊慎等とう哭爭，被ひ下獄げごく廷杖。後こう由ゆかり戶部とべ郎ろう中ちゅう改あらため長ちょう蘆あし運うん司し同どう知ち，遷河南かなん府ふ知ち府ふ，嘉よしみ靖やすし八はち年ねん（1529年ねん）河南かなん遭遇そうぐう嚴重げんじゅう饑ひだる荒あら，時任ときとう巡じゅん撫なで都と御ご史的してき潘はん塤壓あつ下か諸多しょた請求せいきゅう賑にぎわい災わざわい的てき文ぶん牒，等とう待まち勘かん察核實み。范鏓不等ふとう回報かいほう，即そく開ひらけ倉くら賑にぎわい民みん，史し稱しょう其救活かつ民みん眾十餘あまり萬まん人にん，民みん眾爭相稱そうしょう頌，“語かたり聞禁中ちゅう”。世よ宗むね責せめ問とい戶部とべ及潘塤與巡じゅん按御史し隱匿いんとく災わざわい情じょう，潘はん塤推諉責任せきにん，歸き罪ざい范鏓，結果けっか被ひ彈劾だんがい撤職，范鏓從したがえ此聲名めい顯あらわ赫。歷任れきにん兩りょう淮鹽運うん使し、四川しせん參政さんせい、湖みずうみ廣ひろ按察使し、浙江せっこう、河南かなん左ひだり、右みぎ布ぬの政せい使し^[1]。

嘉よしみ靖やすし二に十じゅう年ねん（1541年ねん），擢都察院右みぎ副ふく都と御ご史し，巡めぐ撫なで寧やすし夏なつ。他た講こう求もとめ方略ほうりゃく，專心せんしん訓練くんれん步ふ騎き，迫さこ使つかい外敵がいてき遠どお徙，俘獲五ご百ひゃく人にん。居きょ數すう年ねん，因いん病びょう歸き，又また起おこり為ため河南かなん巡じゅん撫なで。不ふ久ひさ，召為兵部ひょうぶ右みぎ侍さむらい郎ろう，轉うたて左ひだり侍さむらい郎ろう。尚書しょうしょ王おう以旂出で督とく三さん邊へん，由ゆかり范鏓代理だいり兵部ひょうぶ事ごと。隨ずい即そく奉たてまつ詔みことのり總そう管かん邊べ境關さかいぜき隘，改善かいぜん關城せきじょう防ぼう務つとむ，多た有ゆう舉措^[2]。

世よ宗むね甚愛范鏓之の才ざい。兵部ひょうぶ尚書しょうしょ趙ちょう廷瑞被ひ罷やめ官かん後ご，即そく命いのち范鏓代だい其職。范鏓以年老ろう推辭。世よ宗むね怒いか，責せめ其不恭きょう，削そぎ去さ官かん籍せき。之これ後ご，帝みかど召翁おきな萬まん達たち，尚なお未み就任しゅうにん即そく因いん丁ちょう憂ゆう作さく罷やめ，以丁ちょう汝なんじ夔代替だいたい。次つぎ年ねん，俺おれ答とう汗あせ軍ぐん逼京師し，汝なんじ夔獲罪ざい被ひ處決しょけつ。隆りゅう慶けい元年がんねん（1567年ねん）復ふく官かん^[3]。

家族かぞく

曾祖そうそ范孝文ぶん。祖父そふ范傑。父ちち范禎。前ぜん母はは王おう氏し，母はは熊ぐま氏し。严侍下か。兄あに范鉞、范镇、范锦、范𨱑、范锐、范铎（義ぎ官かん）。弟おとうと范镐、范镰、范金、范鉉。

范鏓曾孫そうそん即そく范文程ほど，明あきら末まつ投とう奔清太ふとし祖そ努つとむ爾なんじ哈赤，成なり為ため清朝せいちょう立國りっこく功臣こうしん，官かん至大しだい學士がくし。玄孫げんそん范承謨，清きよし順治じゅんじ九きゅう年ねん進士しんし，官かん至いたり福建ふっけん總督そうとく。

参考さんこう文献ぶんけん

^ 清きよし·张廷玉だま等ひとし，《明あかり史し》（卷まき199）：范鏓，字じ平たいら甫はじめ，其先江西えにし樂平よしひら人じん，遷瀋陽ひ。鏓登正德しょうとく十じゅう二に年ねん進士しんし，授工部ぶ主事しゅじ，遷員外郎ういろう。嘉よしみ靖やすし三さん年ねん伏ふく闕爭「大禮たいれい」，下獄げごく廷杖。由よし戶部とべ郎ろう中ちゅう改あらため長ちょう蘆あし鹽しお運うん司し同どう知ち，遷河南みなみ知ち府ふ。歲とし大だい饑ひだる，巡じゅん撫なで都と御ご史し潘はん塤駁諸しょ請振文ぶん牒，候こう勘かん實じつ乃發。鏓不待まち報むくい，輒開倉くら振ふ之これ，全ぜん活かつ十じゅう餘あまり萬まん。民みん爭そう謳頌鏓，語ご聞禁中ちゅう。帝みかど為ため責せめ戶部とべ及塤與巡じゅん按御史し匿災狀じょう。塤歸罪ざい鏓以自じ解かい，被ひ劾罷去さ，鏓名由よし此顯。遷兩淮鹽運うん使し，條じょう上じょう鹺政十じゅう要よう。歷れき四川しせん參政さんせい，湖みずうみ廣こう按察使し，浙江せっこう、河南かなん左ひだり、右みぎ布ぬの政せい使し。
^ 清きよし·张廷玉だま等ひとし，《明あかり史し》（卷まき199）：二に十年擢右副都御史，巡じゅん撫なで寧やすし夏なつ。鏓為人じん持じ重じゅう，有ゆう方略ほうりゃく。既すんで涖重鎮じゅうちん，不ふ上うえ首くび功こう。一意いちい練ねり步ふ騎き，廣こう儲もうか蓄，繕つくろえ治ち關せき隘亭障さわ，寇為遠どお徙，俘歸者しゃ五ご百ひゃく人にん。上うえ疏言：「邊あたり將はた各かく有ゆう常つね祿ろく，無む給田きゅうでん之これ制せい。自じ武たけ定じょう侯こう郭かく勛奏以軍餘あまり開墾かいこん田園でんえん給きゅう將領しょうりょう，委い奸軍為ため莊そう頭あたま，害がい殊こと大だい。宜むべ給きゅう還かえ軍民ぐんみん，任にん耕こう種しゅ便びん。」帝みかど從したがえ其請。
^ 清きよし·张廷玉だま等ひとし，《明あかり史し》（卷まき199）：帝みかど才ざい鏓甚。會かい兵部ひょうぶ尚書しょうしょ趙ちょう廷瑞罷やめ，即そく命いのち鏓入代だい。鏓以老ろう辭じ，且言隨ずい事ごと通どおり變へん，乏とぼし將しょう順じゅん之の宜むべ。帝みかど怒いか，責せめ鏓不恭きょう，削そぎ其籍。時とき嚴いむ嵩たかし當とう國くに，而鏓本もと由ゆかり徐じょ階かい薦こも，天下てんか推為長者ちょうじゃ，惜其去さ不ふ以罪。然しか鏓罷，帝みかど召翁萬まん達たち，甫はじめ至いたり以憂去さ，丁ちょう汝なんじ夔代之の。明年みょうねん，俺おれ答とう逼都城みやこのじょう，汝なんじ夔遂誅死，而鏓歸かえり久之ひさゆき乃卒。隆りゅう慶けい元年がんねん復ふく官かん。

延伸えんしん阅读

[在ざい维基数すう据すえ编辑]

《明あかり史し卷まき一いち百ひゃく九きゅう十じゅう九きゅう》，出自しゅつじ《明あかり史し》

官かん衔
前任ぜんにん：趙ちょう廷瑞	明朝みんちょう兵部ひょうぶ尚書しょうしょ 1549年ねん	繼つぎ任にん：翁おきな萬まん達たち

[1] 清きよし·张廷玉だま等ひとし，《明あかり史し》（卷まき199）：范鏓，字じ平たいら甫はじめ，其先江西えにし樂平よしひら人じん，遷瀋陽ひ。鏓登正德しょうとく十じゅう二に年ねん進士しんし，授工部ぶ主事しゅじ，遷員外郎ういろう。嘉よしみ靖やすし三さん年ねん伏ふく闕爭「大禮たいれい」，下獄げごく廷杖。由よし戶部とべ郎ろう中ちゅう改あらため長ちょう蘆あし鹽しお運うん司し同どう知ち，遷河南みなみ知ち府ふ。歲とし大だい饑ひだる，巡じゅん撫なで都と御ご史し潘はん塤駁諸しょ請振文ぶん牒，候こう勘かん實じつ乃發。鏓不待まち報むくい，輒開倉くら振ふ之これ，全ぜん活かつ十じゅう餘あまり萬まん。民みん爭そう謳頌鏓，語ご聞禁中ちゅう。帝みかど為ため責せめ戶部とべ及塤與巡じゅん按御史し匿災狀じょう。塤歸罪ざい鏓以自じ解かい，被ひ劾罷去さ，鏓名由よし此顯。遷兩淮鹽運うん使し，條じょう上じょう鹺政十じゅう要よう。歷れき四川しせん參政さんせい，湖みずうみ廣こう按察使し，浙江せっこう、河南かなん左ひだり、右みぎ布ぬの政せい使し。

[2] 清きよし·张廷玉だま等ひとし，《明あかり史し》（卷まき199）：二に十年擢右副都御史，巡じゅん撫なで寧やすし夏なつ。鏓為人じん持じ重じゅう，有ゆう方略ほうりゃく。既すんで涖重鎮じゅうちん，不ふ上うえ首くび功こう。一意いちい練ねり步ふ騎き，廣こう儲もうか蓄，繕つくろえ治ち關せき隘亭障さわ，寇為遠どお徙，俘歸者しゃ五ご百ひゃく人にん。上うえ疏言：「邊あたり將はた各かく有ゆう常つね祿ろく，無む給田きゅうでん之これ制せい。自じ武たけ定じょう侯こう郭かく勛奏以軍餘あまり開墾かいこん田園でんえん給きゅう將領しょうりょう，委い奸軍為ため莊そう頭あたま，害がい殊こと大だい。宜むべ給きゅう還かえ軍民ぐんみん，任にん耕こう種しゅ便びん。」帝みかど從したがえ其請。

[3] 清きよし·张廷玉だま等ひとし，《明あかり史し》（卷まき199）：帝みかど才ざい鏓甚。會かい兵部ひょうぶ尚書しょうしょ趙ちょう廷瑞罷やめ，即そく命いのち鏓入代だい。鏓以老ろう辭じ，且言隨ずい事ごと通どおり變へん，乏とぼし將しょう順じゅん之の宜むべ。帝みかど怒いか，責せめ鏓不恭きょう，削そぎ其籍。時とき嚴いむ嵩たかし當とう國くに，而鏓本もと由ゆかり徐じょ階かい薦こも，天下てんか推為長者ちょうじゃ，惜其去さ不ふ以罪。然しか鏓罷，帝みかど召翁萬まん達たち，甫はじめ至いたり以憂去さ，丁ちょう汝なんじ夔代之の。明年みょうねん，俺おれ答とう逼都城みやこのじょう，汝なんじ夔遂誅死，而鏓歸かえり久之ひさゆき乃卒。隆りゅう慶けい元年がんねん復ふく官かん。

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