金かね獻けんじ民みん

金かね獻けんじ民みん（1460年ねん—1541年ねん），字じ舜しゅん舉，號ごう蓉溪，四川しせん成都せいと府ふ綿わた州しゅう軍籍ぐんせき南みなみ直ただし隸松江まつえ府ふ上海しゃんはい縣けん人ひと，明朝みんちょう兵部ひょうぶ尚書しょうしょ、刑部おさかべ尚書しょうしょ、進士しんし出身しゅっしん。

生平おいだいら

成なり化か二に十じゅう年ねん（1484年ねん）甲きのえ辰たつ科か進士しんし，授行人司ひとし行人こうじん。弘治こうじ初年しょねん，選せん監かん察御史し，巡じゅん按雲南うんなん、順じゅん天てん府ふ，歷れき官かん山東さんとう按察司し天津てんしん兵備へいび副使ふくし、湖みずうみ廣ひろ按察使し。正德しょうとく年間ねんかん，因いん劉りゅう瑾亂らん政せい而被連坐れんざ下獄げごく，被ひ貶為民みん。劉りゅう瑾被誅後，起用きよう為ため貴き州しゅう按察使し。後こう升ます為ため僉都御ご史し，巡じゅん撫なで延のべ綏，歷任れきにん南京なんきん刑部おさかべ尚書しょうしょ^[1]。

明世あきよ宗むね繼つぎ位い後ご，召為左ひだり都と御ご史し，升ます刑部おさかべ尚書しょうしょ，改あらため兵部ひょうぶ尚書しょうしょ^[2]。大禮たいれい議ぎ中なか，因いん反對はんたい世よ宗むね立りつ生せい父ちち為ため皇考こうこう，而在左ひだり順じゅん門もん與あずか廷臣ていしん上じょう疏勸阻，後ご去さ世よ^[3]。

参考さんこう文献ぶんけん

^ 清きよし·张廷玉だま等ひとし，《明あかり史し》（卷まき194）：金かね獻けんじ民みん，字じ舜しゅん舉，綿わた州しゅう人じん。成なり化か二に十じゅう年ねん進士しんし。除じょ行人こうじん。弘治こうじ初はつ，選せん授御史し，按雲南みなみ、順じゅん天てん，並なみ著ちょ風ふう裁さい。出で為ため天津てんしん副使ふくし，歷れき湖みずうみ廣こう按察使し。正德しょうとく初はつ，劉りゅう瑾亂政せい，追つい坐すわ獻けんじ民みん勘かん天津てんしん地ち不實ふじつ，與あずか巡じゅん撫なで柳やなぎ應おう辰たつ等とう械繫詔みことのり獄ごく，斥為民みん。未み幾いく，又また坐すわ湖みずうみ廣こう事こと，再さい下獄げごく，罰ばっ贖歸。踰年，又また以瀏陽ひ民みん劉りゅう道隆みちたか獄ごく讞不實ふじつ，罰ばっ米まい輸塞下か。瑾誅，起おこり貴き州しゅう按察使し。擢僉都と御ご史し，巡じゅん撫なで延のべ綏，歷れき南京なんきん刑部おさかべ尚書しょうしょ。
^ 清きよし·张廷玉だま等ひとし，《明あかり史し》（卷まき194）：世よ宗むね即位そくい，召為左ひだり都と御ご史し。李り鳳おおとり陽よう下か刑部おさかべ，程ほど貴下きか都と察院，皆みな改あらため詔みことのり獄ごく，獻けんじ民力みんりょく爭そう。已やめ，遷刑部ぶ尚書しょうしょ。執奏しっそう奸黨王おう欽、王おう銓不宜よろし貸かし死し。皆みな不納ふのう。尋ひろ代だい彭澤為ため兵部ひょうぶ尚書しょうしょ。五ご星ほし聚營室しつ，其占主ぬし兵へい。獻けんじ民みん因いん請敕天下でんか鎮巡官かん預あずか守もり戰せん之の備，且請用よう賢けん納おさめ諫，罷やめ土木どぼく，屏へい玩好。帝みかど頗采納おさめ。獻けんじ民みん性せい伉直，有ゆう執と持じ，帝みかど或ある不能ふのう從したがえ，卒そつ無む所しょ徇。帝みかど初はつ即位そくい，盡つき斥先朝あさ傳でん奉たてまつ官かん。已やめ，太ふとし監かん丘おか福ぶく、潘はん傑すぐる等とう死し，詔みことのり官かん其弟姪めい錦にしき衣ころも。及司禮れい太ふとし監かん張ちょう欽死，以家人じん李り賢けん承うけたまわ廕，賢けん死し復ふく欲ほっ官かん其子儒。獻けんじ民みん先後せんご執奏しっそう，帝みかど皆みな不ふ從したがえ。土ど魯番速そく檀だん滿みつる速そく兒じ寇肅州しゅう，命いのち獻けんじ民みん兼けん右みぎ都と御ご史し總そう制せい陝西せんせい四よん鎮軍務ぐんむ。比ひ至いたり蘭あららぎ州しゅう，巡じゅん撫なで陳ひね九疇已破敵，獻けんじ民みん再さい以捷聞。還かえ京きょう，仍理部ぶ事ごと。論功ろんこう，廕錦衣ころも世よ百ひゃく戶こ。
^ 清きよし·张廷玉だま等ひとし，《明あかり史し》（卷まき194）：錦にしき衣ころも百ひゃく戶こ俞賢，中ちゅう官かん泰たい養子ようし也，以中旨むね管かん事ごと，諫官爭そう之の。獻けんじ民みん言げん：「祖宗そそう有ゆう舊制きゅうせい，孝こう廟びょう有ゆう禁きん例れい，陛下へいか登極とうきょく有明ありあけ詔みことのり。賢けん無む公家くげ庸いさお，又また非ひ泰子やすこ姓せい，猥以廝養竊名器き，紊斁典章てんしょう，不可ふか之の大だい者しゃ。宜むべ納おさめ諫官言ごと。」弗どる聽。錦にしき衣ころも副ふく千せん戶こ李り全あきら、王おう邦くに奇き等とう以冒濫汰去さ，至いたり是ぜ奏そう辨べん不ふ已やめ，下部かぶ覆くつがえ議ぎ。獻けんじ民みん言げん：「全ちょん等ひとし足あし不履行ふりこう陣じん而坐論ろん首くび功こう，身み不ふ隸公家か而躐躋顯秩。陛下へいか登極とうきょく，汰去者しゃ三さん百ひゃく餘人よにん，人心じんしん稱たたえ快かい。萬まん一いち倖端再啟さいけい，則のり前ぜん詔みことのり皆みな虛むなし，將來しょうらい奏そう擾，有ゆう何なん紀き極きょく。」帝みかど竟授全ぜん等とう試ためし百ひゃく戶こ。獻けんじ民みん復ふく奏そう曰：「令れい出で惟おもんみ行くだり勿惟反はん。今こん以小人じん奏そう辨べん，一旦いったん復ふく官かん九きゅう十じゅう餘人よにん，徇左右さゆう私わたし，壞祖宗法しゅうほう，竊為陛下へいか惜之。明あかり旨むね不ふ許もと夤緣管かん事ごと，而奔競きおい已やめ成なり風ふう矣；不ふ許もと比例ひれい陳ひね乞，而奏擾已踵かかと至いたり矣。誰だれ生なま厲階，至いたり今こん為ため梗。望もち仍斥全ちょん等ひとし，以息人じん言げん，消しょう天變てんぺん。」言げん官かん任にん洛らく等とう亦また以為言ごと，不ふ聽。會かい寧やすし夏なつ總そう兵へい官かん种勛行ぎょう賂まいない京師けいし，偵事者しゃ獲え其籍，獻けんじ民みん名めい在ざい焉。給きゅう事ごと蔡經、御ご史し高世たかせ魁いさお等とう交章劾之，獻けんじ民みん因いん引疾歸き。居きょ二に年ねん，邦くに奇き訐前尚書しょうしょ彭澤，詞し連れん獻けんじ民みん，逮下刑部おさかべ獄ごく。法ほう司し劾獻民みん奉たてまつ命いのち專せん征せい，未み至いたり其地，掠かすめ功こう妄報，失しつ大臣だいじん體たい，宜むべ奪だつ職しょく閒あいだ住じゅう，削そぎ其世廕。詔みことのり可か。初はつ，「大禮たいれい」議ぎ起おこり，獻けんじ民みん數すう偕廷臣ていしん疏爭。及左順じゅん門もん哭諫，又また與あずか徐じょ文ぶん華はな倡之。帝みかど由よし此不悅えつ，卒そつ得とく罪ざい。隆りゅう慶けい初はつ，贈おく卹如制せい。

官かん衔
前任ぜんにん：林はやし俊しゅん	明朝みんちょう刑部おさかべ尚書しょうしょ 1523年ねん	繼つぎ任にん：趙ちょう鑑あきら
前任ぜんにん：彭澤	明朝みんちょう兵部ひょうぶ尚書しょうしょ 1523年ねん-1525年ねん	繼つぎ任にん：李り鉞

[1] 清きよし·张廷玉だま等ひとし，《明あかり史し》（卷まき194）：金かね獻けんじ民みん，字じ舜しゅん舉，綿わた州しゅう人じん。成なり化か二に十じゅう年ねん進士しんし。除じょ行人こうじん。弘治こうじ初はつ，選せん授御史し，按雲南みなみ、順じゅん天てん，並なみ著ちょ風ふう裁さい。出で為ため天津てんしん副使ふくし，歷れき湖みずうみ廣こう按察使し。正德しょうとく初はつ，劉りゅう瑾亂政せい，追つい坐すわ獻けんじ民みん勘かん天津てんしん地ち不實ふじつ，與あずか巡じゅん撫なで柳やなぎ應おう辰たつ等とう械繫詔みことのり獄ごく，斥為民みん。未み幾いく，又また坐すわ湖みずうみ廣こう事こと，再さい下獄げごく，罰ばっ贖歸。踰年，又また以瀏陽ひ民みん劉りゅう道隆みちたか獄ごく讞不實ふじつ，罰ばっ米まい輸塞下か。瑾誅，起おこり貴き州しゅう按察使し。擢僉都と御ご史し，巡じゅん撫なで延のべ綏，歷れき南京なんきん刑部おさかべ尚書しょうしょ。

[2] 清きよし·张廷玉だま等ひとし，《明あかり史し》（卷まき194）：世よ宗むね即位そくい，召為左ひだり都と御ご史し。李り鳳おおとり陽よう下か刑部おさかべ，程ほど貴下きか都と察院，皆みな改あらため詔みことのり獄ごく，獻けんじ民力みんりょく爭そう。已やめ，遷刑部ぶ尚書しょうしょ。執奏しっそう奸黨王おう欽、王おう銓不宜よろし貸かし死し。皆みな不納ふのう。尋ひろ代だい彭澤為ため兵部ひょうぶ尚書しょうしょ。五ご星ほし聚營室しつ，其占主ぬし兵へい。獻けんじ民みん因いん請敕天下でんか鎮巡官かん預あずか守もり戰せん之の備，且請用よう賢けん納おさめ諫，罷やめ土木どぼく，屏へい玩好。帝みかど頗采納おさめ。獻けんじ民みん性せい伉直，有ゆう執と持じ，帝みかど或ある不能ふのう從したがえ，卒そつ無む所しょ徇。帝みかど初はつ即位そくい，盡つき斥先朝あさ傳でん奉たてまつ官かん。已やめ，太ふとし監かん丘おか福ぶく、潘はん傑すぐる等とう死し，詔みことのり官かん其弟姪めい錦にしき衣ころも。及司禮れい太ふとし監かん張ちょう欽死，以家人じん李り賢けん承うけたまわ廕，賢けん死し復ふく欲ほっ官かん其子儒。獻けんじ民みん先後せんご執奏しっそう，帝みかど皆みな不ふ從したがえ。土ど魯番速そく檀だん滿みつる速そく兒じ寇肅州しゅう，命いのち獻けんじ民みん兼けん右みぎ都と御ご史し總そう制せい陝西せんせい四よん鎮軍務ぐんむ。比ひ至いたり蘭あららぎ州しゅう，巡じゅん撫なで陳ひね九疇已破敵，獻けんじ民みん再さい以捷聞。還かえ京きょう，仍理部ぶ事ごと。論功ろんこう，廕錦衣ころも世よ百ひゃく戶こ。

[3] 清きよし·张廷玉だま等ひとし，《明あかり史し》（卷まき194）：錦にしき衣ころも百ひゃく戶こ俞賢，中ちゅう官かん泰たい養子ようし也，以中旨むね管かん事ごと，諫官爭そう之の。獻けんじ民みん言げん：「祖宗そそう有ゆう舊制きゅうせい，孝こう廟びょう有ゆう禁きん例れい，陛下へいか登極とうきょく有明ありあけ詔みことのり。賢けん無む公家くげ庸いさお，又また非ひ泰子やすこ姓せい，猥以廝養竊名器き，紊斁典章てんしょう，不可ふか之の大だい者しゃ。宜むべ納おさめ諫官言ごと。」弗どる聽。錦にしき衣ころも副ふく千せん戶こ李り全あきら、王おう邦くに奇き等とう以冒濫汰去さ，至いたり是ぜ奏そう辨べん不ふ已やめ，下部かぶ覆くつがえ議ぎ。獻けんじ民みん言げん：「全ちょん等ひとし足あし不履行ふりこう陣じん而坐論ろん首くび功こう，身み不ふ隸公家か而躐躋顯秩。陛下へいか登極とうきょく，汰去者しゃ三さん百ひゃく餘人よにん，人心じんしん稱たたえ快かい。萬まん一いち倖端再啟さいけい，則のり前ぜん詔みことのり皆みな虛むなし，將來しょうらい奏そう擾，有ゆう何なん紀き極きょく。」帝みかど竟授全ぜん等とう試ためし百ひゃく戶こ。獻けんじ民みん復ふく奏そう曰：「令れい出で惟おもんみ行くだり勿惟反はん。今こん以小人じん奏そう辨べん，一旦いったん復ふく官かん九きゅう十じゅう餘人よにん，徇左右さゆう私わたし，壞祖宗法しゅうほう，竊為陛下へいか惜之。明あかり旨むね不ふ許もと夤緣管かん事ごと，而奔競きおい已やめ成なり風ふう矣；不ふ許もと比例ひれい陳ひね乞，而奏擾已踵かかと至いたり矣。誰だれ生なま厲階，至いたり今こん為ため梗。望もち仍斥全ちょん等ひとし，以息人じん言げん，消しょう天變てんぺん。」言げん官かん任にん洛らく等とう亦また以為言ごと，不ふ聽。會かい寧やすし夏なつ總そう兵へい官かん种勛行ぎょう賂まいない京師けいし，偵事者しゃ獲え其籍，獻けんじ民みん名めい在ざい焉。給きゅう事ごと蔡經、御ご史し高世たかせ魁いさお等とう交章劾之，獻けんじ民みん因いん引疾歸き。居きょ二に年ねん，邦くに奇き訐前尚書しょうしょ彭澤，詞し連れん獻けんじ民みん，逮下刑部おさかべ獄ごく。法ほう司し劾獻民みん奉たてまつ命いのち專せん征せい，未み至いたり其地，掠かすめ功こう妄報，失しつ大臣だいじん體たい，宜むべ奪だつ職しょく閒あいだ住じゅう，削そぎ其世廕。詔みことのり可か。初はつ，「大禮たいれい」議ぎ起おこり，獻けんじ民みん數すう偕廷臣ていしん疏爭。及左順じゅん門もん哭諫，又また與あずか徐じょ文ぶん華はな倡之。帝みかど由よし此不悅えつ，卒そつ得とく罪ざい。隆りゅう慶けい初はつ，贈おく卹如制せい。

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