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ノロウイルス - Wikipedia

ノロウイルス

カリシウイルスのウイルスのいちぞく

ノロウイルス英語えいご: Norovirus)は、もっとも一般いっぱんてき胃腸いちょうえん原因げんいんである[1][6]感染かんせんしゃ症状しょうじょうは、せい下痢げり嘔吐おうと胃痛いつう特徴とくちょうである[2][3]発熱はつねつ頭痛ずつう発生はっせいする可能かのうせいがある[2]症状しょうじょうは、通常つうじょうウイルス曝露ばくろ12〜48あいだ発症はっしょうし、回復かいふく通常つうじょう1〜3にち以内いないである[2]合併症がっぺいしょうはまれだが、とく若人わこうど年配ねんぱいしゃ健康けんこうじょう問題もんだいかかえているひとでは、脱水だっすい症状しょうじょうこることがある[2]。ノロウイルスぞくによる集団しゅうだん感染かんせん世界せかい各地かくち学校がっこう養護ようご施設しせつなどで散発さんぱつてき発生はっせいしている。「NV」や「NoV」とりゃくされる。俗称ぞくしょうは「ふゆ嘔吐おうとちゅう(Winter vomiting bug)」[1]

Norovirus
別称べっしょう Winter vomiting bug[1]
電子でんし顕微鏡けんびきょうぞう
概要がいよう
診療しんりょう 救急きゅうきゅう医学いがく小児科しょうにか
症状しょうじょう 下痢げり嘔吐おうと胃痛いつう頭痛ずつう[2]
発症はっしょう時期じき 曝露ばくろ12〜48あいだ[2]
継続けいぞく期間きかん 1〜3にち[2]
原因げんいん Norovirus[3]
診断しんだんほう 症状しょうじょう[3]
合併症がっぺいしょう 脱水だっすいしょう[2]
予防よぼう 手洗てあら汚染おせんされた表面ひょうめん消毒しょうどく[4]
治療ちりょう 支持しじ療法りょうほう十分じゅうぶんみずまたは静脈じょうみゃくない輸液の摂取せっしゅ[5]
頻度ひんど 年間ねんかん6おく8500まんけん[6]
死亡しぼうすうりつ 年間ねんかん200,000にん[6][7]
分類ぶんるいおよび外部がいぶ参照さんしょう情報じょうほう
Patient UK Norovirus

ウイルスは通常つうじょうくそこう経路けいろによって伝播でんぱ[3]汚染おせんされた食品しょくひんみず、またはひとひととの接触せっしょくによる可能かのうせいがある[3]汚染おせんされた物体ぶったい表面ひょうめんかいしたり、感染かんせんしゃ嘔吐おうとぶつからの空気くうきかいしてひろがることもある[3]。リスクファクターには、不衛生ふえいせい食事しょくじ準備じゅんび密集みっしゅうした場所ばしょ共有きょうゆうがある[3]診断しんだん一般いっぱんてき症状しょうじょうもとづいておこなわれる[3]検査けんさ通常つうじょうなされないが、発生はっせい公衆こうしゅう衛生えいせい機関きかんによって実施じっしされる場合ばあいがある[3]

予防よぼうには、適切てきせつ手洗てあらと、ウイルス汚染おせんされた表面ひょうめん消毒しょうどくがある[4]消毒しょうどくようアルコールはノロウイルスにたいして効果こうかてきではない[8]。ノロウイルスへのワクチンや、特別とくべつ治療ちりょうほう存在そんざいしない[4][5]管理かんりには、十分じゅうぶん水分すいぶん静脈じょうみゃくない輸液をむなどの支持しじ療法りょうほうである[5]経口けいこうすいえき摂取せっしゅこのましい水分すいぶんであるが、カフェインやアルコールをふくまないほかもの役立やくだ[5]

世界せかいでは、年間ねんかんやく6おく8500まんけんのノロウイルス発症はっしょうしゃと、20まんにん死亡しぼうをもたらしている[6][7]先進せんしんこく発展はってん途上とじょうこく両方りょうほう一般いっぱんてきである[3][9]。5さい未満みまんひともっと罹患りかんしやすく、発展はってん途上とじょうこくではこの人口じんこうグループにおいてやく50,000にん死亡しぼうしている[6]。ノロウイルス感染かんせんしょうは、冬季とうきによりおお発生はっせいする[6]。ときにアウトブレイクこし、それは人口じんこう密集みっしゅうこることがおお[3]米国べいこくにおいては食中毒しょくちゅうどくケースのやく半分はんぶんがノロウイルスであった[3]

兆候ちょうこう症状しょうじょう

編集へんしゅう

ノロウイルス感染かんせんしょうは、嘔吐おうとみずさませい下痢げり腹痛はらいた場合ばあいによっては味覚みかく喪失そうしつ特徴とくちょうとする。通常つうじょうひとはノロウイルスへの暴露ばくろ、12〜48あいだ胃腸いちょうえん症状しょうじょう発症はっしょうする[10]一般いっぱんてき無気力むきりょく脱力だつりょくかん筋肉きんにくつう頭痛ずつう微熱びねつ発生はっせいする可能かのうせいがある。症状しょうじょう自己じこ制限せいげんてきであり、おもとくとなることはまれである。ノロウイルス感染かんせん不快ふかい症状しょうじょうではあるが、一般いっぱんてきには危険きけんではなく、感染かんせんしゃのほとんどは2〜3にち以内いない完全かんぜん回復かいふくする[1]

ウイルスがく

編集へんしゅう
ノロウイルスぞく
 
ノーウォークウイルスの透過とうかがた電子でんし顕微鏡けんびきょう写真しゃしん(スケールバー50nm
分類ぶんるい
レルム : リボウィリア
Riboviria
さかい : オルソルナウイルスかい
Orthornavirae
もん : ピスウイルスもん
Pisuviricota
つな : ピソニウイルルつな
Pisoniviricetes
: ピコルナウイルス
Picornavirales
: カリシウイルス
Caliciviridae
ぞく : ノロウイルスぞく
Norovirus
たね

ノーウォークウイルス
Norwalk virus

ノロウイルスはやく7,500塩基えんきつ、プラスくさり一本いっぽんくさりRNAウイルスに分類ぶんるいされるエンベロープたないウイルスのぞくめいである。ウイルス粒子りゅうし直径ちょっけい 30-38nmのせいじゅう面体めんていであり、ウイルスのなかではちいさい部類ぶるいぞくする。

通常つうじょう、ウイルスについての詳細しょうさい研究けんきゅうおこなうには適切てきせつ動物どうぶつ培養ばいよう細胞さいぼうさがして感染かんせんさせ、ウイルスを増殖ぞうしょくさせることが必要ひつようである。ヒトに感染かんせんするノロウイルスについては、実験じっけんしつてき増殖ぞうしょくさせる方法ほうほうつかっていなかったが、2018ねん大阪大学おおさかだいがく微生物びせいぶつびょう研究所けんきゅうじょなどのグループが iPS細胞さいぼう由来ゆらいちょうかん上皮じょうひ細胞さいぼう増殖ぞうしょくさせる方法ほうほう確立かくりつした[11]検査けんさ治療ちりょう方法ほうほうたいする研究けんきゅうのウイルスとくらべて格段かくだんおくれているのが現状げんじょうである。乾燥かんそうした状態じょうたいでも、4℃では8週間しゅうかん程度ていど[12]、20℃では4週間しゅうかん以上いじょう感染かんせんりょくうしなわないとされている[13][14]

ノロウイルスのゲノムはプラスくさり一本いっぽんくさりRNAで、ながさは7.3〜7.5キロ塩基えんきである。5'末端まったんはVPgタンパク質たんぱくしつ共有きょうゆう結合けつごうしており、3'末端まったんポリアデニルされている。「構造こうぞうタンパク質たんぱくしつ (ORF1)」「構造こうぞうタンパク質たんぱくしつ1 (VP1)」「構造こうぞうタンパク質たんぱくしつ2 (VP2)」の3つのタンパク質たんぱくしつコード領域りょういき存在そんざいし、このうちORF1は翻訳ほんやくにウイルス由来ゆらいプロテアーゼによって6つのタンパク質たんぱくしつ分断ぶんだんされる。VP1とVP2はゲノムRNAから複製ふくせいされるサブゲノムRNAから翻訳ほんやくされ、ウイルスのカプシド構成こうせいする[15]

ORF1からしょうじる6つのタンパク質たんぱくしつは5'はしがわからじゅん以下いかとおりである。[15]

  1. p48
    細胞さいぼう由来ゆらいのプロテアーゼによってさらに2つに分断ぶんだんされ、p22ととも複製ふくせいふく合体がったい形成けいせいかかわる
  2. NTPase
  3. p22
  4. VPg
    ウイルスゲノムの5'末端まったん結合けつごうするタンパク質たんぱくしつで、5'キャップ(m7GTP)のわりに翻訳ほんやく開始かいしふく合体がったい形成けいせいかかわる
  5. Pro
    プロテアーゼでORF1翻訳ほんやく産物さんぶつ分断ぶんだんするのに必要ひつよう
  6. Pol
    RNA依存いぞんせいRNAポリメラーゼで、ウイルスゲノムの複製ふくせいかかわる

なおネズミのノロウイルス(GV)の場合ばあい、VP1のコード領域りょういきかさなるようにだい4のコード領域りょういき存在そんざいしている。これはカリシウイルスなかでもめずらしく、サポウイルスとネズミノロウイルスのみの特徴とくちょうである。ここから翻訳ほんやくされるタンパク質たんぱくしつVF1は宿主しゅくしゅ細胞さいぼうミトコンドリア移行いこうし、自然しぜん免疫めんえき応答おうとう制御せいぎょしている[15]

分類ぶんるい

編集へんしゅう

ノロウイルスぞくは、ウイルスの分類ぶんるいうえだい4ぐん(プラス一本いっぽんくさりRNAウイルス)のカリシウイルスぞくしている。ノロウイルスぞくにはノーウォークウイルス1しゅのみがみとめられているが、おそらくたね相当そうとうするであろうジェノグループ5つが認識にんしきされている。ヒト感染かんせんするのはGI・GII・GIVの3種類しゅるいで、GIIIはウシヒツジ、GVはネズミに感染かんせんする。またGIIはヒト以外いがいブタにも感染かんせんする[16]

現在げんざいは、VP1領域りょういきおよびORF1のポリメラーゼ領域りょういきそれぞれの遺伝子いでんしがた使つかって、くわしく分類ぶんるいされている。VP1領域りょういきはGIで9つ、GIIで22の遺伝子いでんしがたがある。またGII.4がた多様たようせいんでおり、それをさらにくわしく分類ぶんるいすることもおこなわれている[17][18]

代替だいたいウイルス

編集へんしゅう

ヒトのノロウイルスは実験じっけんのために培養ばいよう増殖ぞうしょくする方法ほうほう確立かくりつされておらず、各種かくしゅ消毒しょうどくざい効果こうか調しらべるためのかつ試験しけんでは形態けいたいている代替だいたいウイルスで効果こうか判定はんていおこなっている[19]。ネコカリシウイルスやイヌカリシウイルス、マウスノロウイルスなどで代用だいようされる[19]

病態びょうたい生理学せいりがく

編集へんしゅう

ノロウイルスぞく(ノーウォークウイルスしゅ)はヒトに経口けいこう感染かんせんして十二指腸じゅうにしちょうから小腸しょうちょう上部じょうぶ増殖ぞうしょくし、伝染でんせんせい消化しょうか感染かんせんしょう感染かんせんせい胃腸いちょうえん)をこす。

毒素どくそ分泌ぶんぴつせずに、十二指腸じゅうにしちょう付近ふきん小腸しょうちょう上皮じょうひ細胞さいぼう脱落だつらくさせ[20]特有とくゆう症状しょうじょう発生はっせいさせる。いたじゅうあつしれいはまれであるが、苦痛くつうがきわめておおきく、まれに十二指腸じゅうにしちょう潰瘍かいよう併発へいはつすることもある。特異とくいてき治療ちりょうほう確立かくりつされていない。感染かんせんから発病はつびょうまでの潜伏期せんぷくきあいだは12あいだ - 72時間じかん平均へいきん1 - 2にち)で、症状しょうじょうおさまったのち便びんからのウイルスの排出はいしゅつは1 - 3週間しゅうかん程度ていどつづき、7週間しゅうかんえる排出はいしゅつ報告ほうこくされている[21]年間ねんかんつうじて発症はっしょうするが、11-3月の発症はっしょうおお報告ほうこくされる。また、感染かんせんしても典型てんけいてき食中毒しょくちゅうどく症状しょうじょうていさないあらわ感染かんせん比率ひりつ不明ふめいであったが、2015ねん新潟にいがた医療いりょう福祉ふくし大学だいがくなどの研究けんきゅうグループは 1% 程度ていどあらわ感染かんせんしゃがいることを報告ほうこくしている[22]

2007ねん5がつ報告ほうこくされた厚生こうせい労働省ろうどうしょう食中毒しょくちゅうどく統計とうけいによる2006ねん食中毒しょくちゅうどく報告ほうこく患者かんじゃすうは、71%がノロウイルスぞく(ノーウォークウイルスしゅ感染かんせんしょうである[23]。ヒトへの感染かんせんにおいてはABOしき血液けつえきがた感染かんせんりつがあり、血液けつえきがた抗原こうげんであるH(O), A, Lebかた抗原こうげん吸着きゅうちゃくされやすいことから、Oがた罹患りかんしやすくBがた罹患りかんしにくいことが報告ほうこくされているが、これはウイルスかぶかく遺伝子いでんしがたによってさまざまであることがあきらかになっており、日本にっぽんふく世界中せかいじゅう流行りゅうこうしているGII/4遺伝子いでんしがたかぶなどは、H(O), A, Bのすべてをふく多様たよう抗原こうげん吸着きゅうちゃくされやすいことが判明はんめいしている[23]。ヒト以外いがいでは発症はっしょうしないとされ、発症はっしょうじょふくじゅうふん解明かいめいされていない。

ノロウイルスぞく(ノーウォークウイルスしゅ)はヒトの十二指腸じゅうにしちょうから上部じょうぶ小腸しょうちょうちょうかべ細胞さいぼう感染かんせんして増殖ぞうしょくし、あたらしく複製ふくせいされたウイルス粒子りゅうし腸管ちょうかんない放出ほうしゅつされる。ウイルス粒子りゅうし感染かんせんしゃ糞便ふんべんとも排出はいしゅつされるほか、嘔吐おうとがある場合ばあいにわずかに逆流ぎゃくりゅうした腸管ちょうかん内容ないようぶつとともに吐瀉としゃぶつにも排出はいしゅつされる。糞便ふんべん吐瀉としゃぶつがごくわずかに混入こんにゅうした飲食いんしょくぶつ摂取せっしゅしたり、汚物おぶつ処理しょりしたときに少数しょうすうのウイルス粒子りゅうし手指しゅし衣服いふく器物きぶつなどに付着ふちゃくし、そこから食品しょくひんなどをかいしたりしてふたた経口けいこうてき感染かんせんする。

またノロウイルスぞく(ノーウォークウイルスしゅ)の場合ばあい、10から100程度ていど少数しょうすうのウイルスが侵入しんにゅうしただけでも感染かんせん発病はつびょう成立せいりつすると[24]かんがえられており、わずかな糞便ふんべん吐瀉としゃぶつ乾燥かんそうしたなかふくまれているウイルス粒子りゅうし飛沫しぶきかいして(飛沫しぶき感染かんせんで)経口けいこう感染かんせんすることもあるとかんがえられている。すなわち、嘔吐おうと直後ちょくごにエアロゾルとなったウイルスを直接ちょくせつ吸引きゅういんする、あるいは塵埃じんあい付着ふちゃくしたウイルスを吸引きゅういんして感染かんせんすることもある。これは、だい多数たすう集団しゅうだん感染かんせん院内いんない感染かんせんなど)の原因げんいんとして最近さいきん重視じゅうしされるようになってきた。

発病はつびょうしたひとはもちろん、あらわせい感染かんせんわったり胃腸いちょう症状しょうじょうあらわれなかったひとでも症候しょうこうせいキャリアとして感染かんせんげんになる場合ばあいがあり[25]食品しょくひんあつかには十分じゅうぶん注意ちゅうい必要ひつようである。また、症状しょうじょう消失しょうしつも1週間しゅうかんから1ヶ月かげつあいだウイルスを便びんちゅう排出はいしゅつすることがある[26]ことから、3-5にち程度ていど営業えいぎょう停止ていしになった飲食いんしょくてんが、営業えいぎょう再開さいかいふたた食中毒しょくちゅうどく事件じけん発生はっせいさせることもおおい。

症状しょうじょう

編集へんしゅう

おも症状しょうじょうは、嘔吐おうと下痢げり発熱はつねつで、症状しょうじょうには個人こじんがあるが、おも症状しょうじょう突発とっぱつてきはげしい嘔吐おうと下痢げり腹痛はらいた悪寒おかん、38℃程度ていど発熱はつねつで、嘔吐おうと数時間すうじかんまえからに膨満かんやもたれをかんじる場合ばあいもある。これらの症状しょうじょう通常つうじょう、1~2にち治癒ちゆし、後遺症こういしょうのこることもない。

ただし、免疫めんえきちから低下ていかした老人ろうじん乳幼児にゅうようじでは長引ながびくことがあり、死亡しぼうしたれい吐瀉としゃぶつのどまらせることによる窒息ちっそくあやまえんせい肺炎はいえんによる死亡しぼう転帰てんき)も報告ほうこくされている。また、きわめてまれだが十二指腸じゅうにしちょう潰瘍かいようちょうじゅうせきしょう急性きゅうせい腎不全じんふぜん痙攣けいれん脳症のうしょうなど、じゅうあつし合併症がっぺいしょうられた症例しょうれい報告ほうこくされている。

感染かんせんしても発症はっしょうしないままわる場合ばあいあらわせい感染かんせん)や風邪かぜ症候群しょうこうぐん同様どうよう症状しょうじょうあらわれるのみの場合ばあいもあり、これらのひとでも、糞便ふんべんちゅうにはウイルス粒子りゅうし排出はいしゅつされているため、注意ちゅうい必要ひつようである。

感染かんせん経路けいろ

編集へんしゅう

ノロウイルスぞく(ノーウォークウイルスしゅ)による感染かんせんしょう経口けいこう感染かんせん原因げんいんで、その感染かんせん経路けいろから以下いか大別たいべつできる。

  1. 飲食いんしょくぶつからの感染かんせん感染かんせんがた食中毒しょくちゅうどく
    a. 食中毒しょくちゅうどく:ウイルスを蓄積ちくせきした食材しょくざいおよびウイルスで汚染おせんされた食品しょくひんを喫食して感染かんせん
    b. 水系すいけい感染かんせん水道すいどうすい井戸水いどみずなどがウイルスで汚染おせんされ、そのみず感染かんせん
  2. ヒトからヒト
    c. あらわせい感染かんせんふく感染かんせんしゃ糞便ふんべん吐瀉としゃぶつから便器べんき手指しゅしかいして感染かんせん。(ドアノブなどからもウイルスが発見はっけんされる事例じれいがある)
    d. あらわせい感染かんせんふく感染かんせんしゃ糞便ふんべん吐瀉としゃぶつ排出はいしゅつされたウイルスが付着ふちゃくし、飛散ひさんした飛沫しぶきから感染かんせん[25]。(飛沫しぶき感染かんせんあるいは塵埃じんあい感染かんせんともばれる)
    e. 感染かんせんしゃ十分じゅうぶんあらわず調理ちょうりした食品しょくひん感染かんせん。(エタノールぎゃくせい石鹸せっけんたいする抵抗ていこうせいがあり、水道すいどうすいふくまれる塩素えんそにもある程度ていどたいせいっているため、洗浄せんじょう不十分ふじゅうぶんになりやすい)

販売はんばいあるいは調理ちょうり提供ていきょうする食品しょくひんそのものの衛生えいせい管理かんりの(食品しょくひん衛生えいせいがくてきな)立場たちばからは、「飲食いんしょくぶつからの感染かんせん」のケースが、院内いんない感染かんせんなどの感染かんせん管理かんり立場たちばからは「ヒトからヒトへの感染かんせん」のケースがとく問題もんだいとされるが、症状しょうじょう経過けいかには感染かんせん経路けいろによるちがいはない。国立こくりつ感染かんせんしょう研究所けんきゅうじょ病原びょうげん微生物びせいぶつ検査けんさ情報じょうほう(2006/2007ねん統計とうけい)の集団しゅうだん感染かんせん事例じれい集計しゅうけいによると、原因げんいん食品しょくひん明確めいかくではないケースがやく6わりめており、汚染おせん食品しょくひん摂食せっしょくよりはるかにおお原因げんいんとなっている。

ノロウイルスぞく(ノーウォークウイルスしゅ)は、衣服いふく寝具しんぐ家庭かてい用品ようひん家具かぐなどの表面ひょうめんすう週間しゅうかん生存せいぞんすることができる。感染かんせん経路けいろ遮断しゃだんには手洗てあらいや器具きぐ洗浄せんじょう必須ひっすである[27][28]。また消毒しょうどくようアルコール(75%エタノール)では、ウイルスがかつされないため、エタノールは不適ふてきである。

感染かんせんがた食中毒しょくちゅうどく

編集へんしゅう

ノロウイルスぞく(ノーウォークウイルスしゅ)は貝類かいるい自体じたいには感染かんせんしないとかんがえられている。すなわち、かい体内たいないでウイルスが増殖ぞうしょくすることはない。しかしこれらのかいでは消化しょうか器官きかんとく食物しょくもつ細胞さいぼうない消化しょうかおこなちゅうちょうせん海水かいすいちゅうから濾過ろか摂食せっしょくされたウイルスが生物せいぶつ濃縮のうしゅくによって蓄積ちくせきすることがられており、このことが魚介ぎょかいるい由来ゆらい食中毒しょくちゅうどく原因げんいんだとかんがえられている。

しかし、ノロウイルスぞく(ノーウォークウイルスしゅ感染かんせんしょう原因げんいん食材しょくざいカキ特定とくていされる割合わりあい年々ねんねん低下ていかしており、2006ねん後半こうはんにはカキが食材しょくざい特定とくていされた集団しゅうだん食中毒しょくちゅうどく発生はっせいしなかった。疫学えきがくてき知見ちけんからは、カキ以外いがい食材しょくざい、たとえば最近さいきんでは韓国かんこくさん漬物つけものキムチ)の一部いちぶ[29]あるいは直接ちょくせつ間接かんせつてきなウイルスへの接触せっしょくによる、原因げんいん特定とくていしづらい感染かんせん経路けいろ圧倒的あっとうてきであるとかんがえられる。また、二枚貝にまいがいにウイルスが蓄積ちくせきするという知識ちしき浸透しんとうし、食用しょくようなまガキの流通りゅうつう経路けいろにおいてその対策たいさくもとられつつあることがカキを原因げんいんとする食中毒しょくちゅうどく減少げんしょうにもつながっているとかんがえられる[26]。2011ねん5がつ千葉ちばけんなまシラス原因げんいんかんがえられる集団しゅうだん食中毒しょくちゅうどく事例じれい報告ほうこくされたが、ウイルスがシラスの体内たいないからだひょうのどちらを汚染おせんしていたのかは判明はんめいしていない[30]

診断しんだん

編集へんしゅう

ノロウイルスぞく(ノーウォークウイルスしゅ)はその培養ばいよう増殖ぞうしょく方法ほうほうがまだつかっていないため、糞便ふんべんちゅうのウイルス粒子りゅうし直接ちょくせつやさずに)検査けんさする必要ひつようがある。
下記かき手法しゅほうおも診断しんだんもちいられている。

  1. 電子でんし顕微鏡けんびきょう糞便ふんべんちゅうにウイルス粒子りゅうし目視もくし確認かくにん
  2. ELISAほうただし、ELISAほうではウイルスが少量しょうりょうである場合ばあい検出けんしゅつできないこともある。
  3. RT-PCRほう。RT-PCRほう糞便ふんべんのみならず、患者かんじゃ吐物・カキなどからの遺伝子いでんし検出けんしゅつにも威力いりょく発揮はっきする。リアルタイムRT-PCRほうではウイルス遺伝子いでんしのコピーすう測定そくていできる。
  4. 生物せいぶつ発光はっこう酵素こうそ免疫めんえき測定そくていほう(BLEIA)[31]ホタルルシフェラーゼ発光はっこう酵素こうそ利用りようした酵素こうそ免疫めんえき測定そくていほうによるちょうこう感度かんど検出けんしゅつ方法ほうほうで、120検体けんたい/時間じかんぜん自動じどう測定そくてい装置そうち可能かのう[32]

現在げんざいでは RT-PCR が主流しゅりゅうとなっている。[よう出典しゅってん]

研究けんきゅうよう検査けんさ試薬しやくとしては「イムノサーチ®NV」が上市かみいちされている。糞便ふんべんちゅうのノロウイルス抗原こうげんイムノクロマトほうにより検査けんさし、15ふん結果けっかる。臨床りんしょう検査けんさとしては「クイックナビ-ノロ」が上市かみいちされ、保険ほけん適用てきようとなっている[33](ただし健康けんこう保険ほけんでは、3さい未満みまんまたは65さい以上いじょうなどの制約せいやくがある)。

治療ちりょう

編集へんしゅう

ノロウイルスぞく(ノーウォークウイルスしゅ)に有効ゆうこうこうウイルスやく薬剤やくざい存在そんざいしない。下痢げりがひどい場合ばあいには水分すいぶん損失そんしつふせぐため、輸液対症療法たいしょうりょうほうてきもちいる場合ばあいがある。またとめ瀉薬下痢げりめ)の使用しようについては、ウイルスを体内たいないめることになるのでもちいるべきでないと専門せんもんもいる。医師いし指示しじがなく、仕事しごとなどの生活せいかつじょうでもとく必要ひつようでない場合ばあい下痢げりめの服用ふくようけるのが賢明けんめいだという意見いけんもある。日本にっぽん厚生こうせい労働省ろうどうしょうどめ瀉薬使用しようのぞましくないと記載きさいしているが、ここまで明言めいげんしているのはアメリカ食品しょくひん医薬品いやくひんきょく (FDA)とは対照たいしょうてきである[34]

しかし、臨床りんしょう現場げんばではえき感染かんせん宿主しゅくしゅ(コンプロマイズドホスト、免疫めんえきりょくいちじるしく低下ていかした患者かんじゃ)の死因しいんは、重症じゅうしょう下痢げり起因きいんする症例しょうれい散見さんけんされるため、じゅう症例しょうれいにおいては患者かんじゃ電解でんかいしつデータなどをふくめ、とめ瀉薬の使用しよう是非ぜひ総合そうごうてき判断はんだんすべきである。ノロウイルスぞく(ノーウォークウイルスしゅ)は、おも小腸しょうちょう上皮じょうひ細胞さいぼう増殖ぞうしょくすることはわかっているが、とめ瀉薬はおも大腸だいちょう作用さようする。実験じっけんしつレベルではまだウイルスの大腸だいちょう細胞さいぼうでの増殖ぞうしょく成功せいこうしていない。このため、とめ瀉薬が本当ほんとう大腸だいちょうでのウイルス生存せいぞんうながすかは不明ふめいである。また、ウイルスの大腸だいちょうでの寿命じゅみょうかんするデータはられていない。

家庭かていにおいては、経口けいこうすいえきまたはスポーツドリンク人肌ひとはだあたためてからむことが推奨すいしょうされる。これらが場合ばあいは、0.9 %の食塩しょくえんすい(100 mLに食塩しょくえん0.9gをかしたもので、いわゆる生理せいりしょく塩水えんすいである)を調製ちょうせいし、人肌ひとはだあたためてむことが推奨すいしょうされる。電解でんかいしつふくまない湯冷ゆざまし、おちゃなどは水分すいぶん吸収きゅうしゅうおそいので推奨すいしょうできない。

感染かんせん予防よぼう

編集へんしゅう

このウイルスにたいする免疫めんえきは、感染かんせんしゃでも1 - 2ねんうしなわれるといわれている。原因げんいん免疫めんえき抗体こうたいあたい低下ていかせつやウイルスの遺伝いでんがた変化へんかするため、抗原こうげんせい変化へんかするなどの仮説かせつがあるが、まだ確証かくしょうられていない。このためワクチン開発かいはつむずかしい。

遺伝子いでんしがたGI.1を標的ひょうてきとするけいはながたワクチンが開発かいはつちゅうで、18 - 50さいの98にん対象たいしょうとした臨床りんしょう試験しけんによれば、発症はっしょう半分はんぶんちかくにおさえる効果こうかがある[35]武田薬品工業たけだやくひんこうぎょう臨床りんしょうだい2そう後期こうき有効ゆうこうせいフィールド試験しけん開始かいしした[36]

摂取せっしゅ物質ぶっしつ

編集へんしゅう

母乳ぼにゅう牛乳ぎゅうにゅうなどにふくまれるとうタンパク質たんぱくしつラクトフェリン」が、消化しょうかかん細胞さいぼう表面ひょうめん結合けつごうすることで、ノロウイルス(やロタウイルス)の細胞さいぼうへの感染かんせんふせぎ、発症はっしょうした場合ばあいでも症状しょうじょう緩和かんわする報告ほうこくがある[37][38][39]

衛生えいせい管理かんり

編集へんしゅう

上述じょうじゅつした感染かんせん経路けいろ考慮こうりょすると、とく飲食いんしょくぶつあつかひと十分じゅうぶん衛生えいせい管理かんりおこなうことが効果こうかてき感染かんせん予防よぼうにつながる。

とく調理ちょうりしゃ十分じゅうぶん手洗てあらすること、そして調理ちょうり器具きぐ衛生えいせいてきたもつことが重要じゅうようである。ノロウイルスぞく(ノーウォークウイルスしゅ)はエンベロープたないウイルスであり、一般いっぱんてき感染かんせんしょう対策たいさくとしてもちいられる消毒しょうどくようエタノールやぎゃくせい石鹸せっけん塩化えんかベンザルコニウム)による消毒しょうどくはあくまで補助ほじょてき手段しゅだんであり、完全かんぜん代用だいようにはならない[40][8]

また、ノロウイルスぞく(ノーウォークウイルスしゅ)は、60℃30ぶん低温ていおん殺菌さっきんでは感染かんせんせいうしなわれず、75℃以上いじょう1分間ふんかん以上いじょう加熱かねつによって感染かんせんせいうしなうため、とくにカキなどの食品しょくひん中心ちゅうしんまで充分じゅうぶん加熱かねつすること食中毒しょくちゅうどく予防よぼう重要じゅうようである[41]なべ料理りょうりでの加熱かねつ時間じかんは3ふん牡蠣かきフライでは3ふん30びょう加熱かねつをする[41]せいのカキをあつかった包丁ほうちょうやまないた食器しょっきなどを、そのままなま野菜やさいなど生食なましょくするものにもちいないよう、調理ちょうり器具きぐをよく洗浄せんじょうし、塩素えんそけい漂白ひょうはくざいによる消毒しょうどくをすることも大事だいじである。

洗浄せんじょう消毒しょうどく順番じゅんばんについては、だい1に洗浄せんじょう(と十分じゅうぶんなすすぎ)、だい2に消毒しょうどくである。この順番じゅんばんぎゃくにすると、効果こうかよわくなってしまう。

厚生こうせい労働省ろうどうしょうノロウイルス食中毒しょくちゅうどく予防よぼう対策たいさくリーフレットによれば、一般いっぱん家庭かていでは吐瀉としゃぶつ汚物おぶついた衣類いるい消毒しょうどくには、つぎ塩素えんそさんナトリウムの0.1%水溶液すいようえき(1000ppm、塩素えんそけい漂白ひょうはくざい5%えきの50ばい希釈きしゃくたとえば500mL ペットボトルみず500mLと塩素えんそけい漂白ひょうはくざい5%えき10mLを混和こんわ)への浸漬しんせきが、また食器しょっきカーテン、ドアノブ、スイッチ、トイレの便座べんざ表面ひょうめんなどの消毒しょうどくには0.02%水溶液すいようえき(200ppm、塩素えんそけい漂白ひょうはくざい5%えきの250ばい希釈きしゃくたとえば500mL ペットボトルにみず500mLと塩素えんそけい漂白ひょうはくざい5%えき2mLを混和こんわ)のスプレー使用しようすすめられている[42]

生食なましょくようカキの食品しょくひん衛生えいせいほう規格きかく基準きじゅんにおいて、ノロウイルスぞく(ノーウォークウイルスしゅ)にかんする基準きじゅん設定せっていされていないので、「生食なましょくよう」と表示ひょうじされた場合ばあいでも「ウイルスがいない」という保証ほしょうがあるわけではない。消費しょうひ期限きげんないであるかかにかかわらず感染かんせんげんとなる場合ばあいもありうる。ただし、自主じしゅてき検査けんさおこなっている水産すいさん加工かこう業者ぎょうしゃなどもかなりえ、カキの生食なましょく一律いちりつ危険きけんというわけではない。過剰かじょう反応はんのうたいしては風評ふうひょう被害ひがいという指摘してきもされている[43]

もちろん、検査けんさ義務ぎむ法制ほうせいされているわけでもすべての業者ぎょうしゃ自主じしゅ検査けんさおこなっているわけでもない。そして、自主じしゅ検査けんさにおけるサンプリングの妥当だとうせい、および出荷しゅっか見合みあわせの有効ゆうこうせい確認かくにんされていない。よって、一律いちりつ安全あんぜんなわけでもない。厚生こうせい労働省ろうどうしょう保健所ほけんじょは、カキの生食なましょくよう販売はんばい積極せっきょくてきにはきんじていないが、カキなどの二枚貝にまいがいについては、充分じゅうぶん加熱かねつしたのちべるようびかけている。

乾燥かんそうした糞便ふんべん吐瀉としゃぶつから飛散ひさんしたウイルスをんだり、または接触せっしょくしたりすることにより感染かんせんするため、感染かんせんしゃ糞便ふんべん便器べんき吐瀉としゃぶつ処理しょり清掃せいそうする場合ばあいには、直接ちょくせつしゅれないように使つか手袋てぶくろマスクエプロン(なければビニールぶくろなどのだい用品ようひん)を使用しようすることがのぞましい。吐瀉としゃぶつ一方向いちほうこうあつめ、飛散ひさんふせ注意ちゅうい必要ひつようである[44]

作業さぎょうは、をよくあらうよう心掛こころがける。汚染おせんぶつ飛散ひさんせぬようふくろ密閉みっぺい処分しょぶんする。汚染おせんされた場所ばしょ消毒しょうどくするさい前出ぜんしゅつのようにウイルスはぎゃくせい石鹸せっけん消毒しょうどくようアルコールたいする抵抗ていこうりょくつよいため、これらによる消毒しょうどく効果こうかがない。細胞さいぼうもちいての培養ばいよう方法ほうほう存在そんざいしないため、消毒しょうどくつまりウイルスかつたいする確証かくしょうられていないが、つぎ塩素えんそさんナトリウムたいする抵抗ていこうりょくは、比較的ひかくてきよわいのではないかと想像そうぞうされている。

感染かんせんしゃのいる場合ばあい、トイレやドアノブ、蛇口じゃぐちすりなどは汚染おせんしやすい箇所かしょであるため、よごれをとしたのち消毒しょうどくする。また、なるべく直接ちょくせつしゅれないかた[45]。ノロウイルスぞく(ノーウォークウイルスしゅ)は症状しょうじょう消失しょうしつしたのちも3〜7にち場合ばあいによっては2週間しゅうかん以上いじょう)はウイルスが排出はいしゅつされることに留意りゅういしなくてはならない。

ノロウイルスが付着ふちゃくしている可能かのうせいがある衣服いふくタオル布団ふとんなどを洗濯せんたくした場合ばあいは、高温こうおん乾燥かんそうにかけることがのぞましい[44]消毒しょうどく対象たいしょうぬのなどにたい熱性ねっせいがある場合ばあい、スチームアイロンの活用かつよう有効ゆうこうである。

疫学えきがく

編集へんしゅう

2000年代ねんだい遺伝子いでんしがた「GII/4」とばれる特定とくていのノロウイルスが世界せかい各地かくち流行りゅうこうし、集団しゅうだん発生はっせいこしている。厚労省こうろうしょう食中毒しょくちゅうどく統計とうけい平成へいせい17年度ねんどばん)によるとぜん食中毒しょくちゅうどく患者かんじゃの33%をめており患者かんじゃすうでは最大さいだいであり、日本にっぽんでの流行りゅうこうふゆ(11月〜2がつ)におおいが、流行りゅうこうねんによっては流行りゅうこう時期じきにはかたよりがある[46]

2006/07流行りゅうこうねんは、当時とうじ過去かこ最悪さいあくわれる1000まんにん規模きぼ報告ほうこく患者かんじゃすう記録きろくした[47]以後いご患者かんじゃすう減少げんしょうしていたが、2012/13流行りゅうこうねんは2006/07流行りゅうこうねん匹敵ひってきする患者かんじゃすう予測よそくされた[48]。この、2012/13流行りゅうこうねん患者かんじゃすう増加ぞうか遺伝子いでんしがた「GⅡ/4」の変異へんいかぶによるとかんがえられている[49][50]

アメリカ疾病しっぺい予防よぼう管理かんりセンター (CDC)は、日本にっぽんふくむ48カ国かこく患者かんじゃやく19まんれいメタ解析かいせき結果けっかぜん世界せかい急性きゅうせい胃腸いちょうえんの2わりはノロウイルスが原因げんいん報告ほうこくした[51]

2014ねん後半こうはんから主要しゅよう流行りゅうこうかぶ変化へんかがあり、ヨーロッパ、アメリカ、日本にっぽん検出けんしゅつれいすくない遺伝子いでんしがた「GII.17がた Kawasaki variant」が流行りゅうこうしている[18][52]。また国立こくりつ感染かんせんしょう研究所けんきゅうじょ免疫めんえきをもつひとすくないため2015ねんは 「GII.17がた Kawasaki variant」がだい流行りゅうこうするおそれがあるとした[53][54][55]

魚介ぎょかいるい汚染おせんげん

編集へんしゅう

日本にっぽんでは、カキ牡蠣かき)など魚介ぎょかいるい汚染おせんげん下水道げすいどう処理しょりすい由来ゆらいしているとかんがえられる[56]。それは、感染かんせんせい胃腸いちょうえん流行りゅうこう時期じきおも冬期とうき)に、下水げすい処理しょりじょう下水道げすいどう)やうみ流入りゅうにゅうするウイルスのかず増加ぞうか[57]し、下水げすい処理しょりシステムでは処理しょり水中すいちゅうのウイルスの無力むりょくかつ)を目的もくてきとした処理しょりがされていないためである。したがって、結果けっかてき下水げすい処理しょりじょう処理しょりしきれなかったウイルスはうみ上水道じょうすいどう取水しゅすい施設しせつ流入りゅうにゅうする[56]。なお、上水道じょうすいどう用水ようすい浄化じょうか方法ほうほうとしておおもちいられている急速きゅうそく濾過ろか塩素えんそ消毒しょうどくわせた方法ほうほうでは大腸菌だいちょうきんウエルシュきんなどの病原びょうげんせい細菌さいきん除去じょきょはできるが、クリプトスポリジウム原虫げんちゅうや、ノロウイルスなどの塩素えんそたいせいつよいウイルスは、除去じょきょできていない[58][59]

一方いっぽう下水げすい汚泥おでい糞尿ふんにょう海洋かいよう投入とうにゅう海洋かいよう投棄とうき)がおこなわれている場合ばあい水域すいいき全体ぜんたいがウイルスにより汚染おせんされている場合ばあいがある。2012ねん6がつにはアメリカ食品しょくひん医薬品いやくひんきょく(FDA)が大韓民国だいかんみんこく韓国かんこく)からのカキ、二枚貝にまいがいル貝るがい衛生えいせい基準きじゅん不十分ふじゅうぶんであるとして市場いちばからの回収かいしゅう要請ようせいしている[60]日本にっぽん国内こくないでも、昭和しょうわ40年代ねんだいまであるじ瀬戸内海せとないかいいて、畜舎ちくしゃ排水はいすい尿にょう海洋かいよう投棄とうき一般いっぱんてきであった[61]

  • 1968ねんアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくオハイオしゅうノーウォーク小学校しょうがっこうにおいて集団しゅうだん発生はっせいした急性きゅうせい胃腸いちょうえん患者かんじゃ糞便ふんべんからはじめて検出けんしゅつされた。地名ちめいにちなみ「ノーウォークウイルス (Norwalk virus)」と命名めいめいされる。
  • 1972ねん電子でんし顕微鏡けんびきょうによる観察かんさつでその形態けいたいあきらかになり、ウイルス粒子りゅうし形態けいたいてき特徴とくちょうから英語えいごでSmall Round-Structured Virus (SRSV: 小型こがた球形きゅうけいウイルス)と命名めいめいされた。その、このウイルスによる胃腸いちょうえん食中毒しょくちゅうどく世界せかい各地かくち報告ほうこくされるようになった。
  • 1990ねん、SRSVのぜん塩基えんき配列はいれつ報告ほうこくされた。これによりPCRほうによる遺伝子いでんし検査けんさなどをすることで、同一どういつせい検定けんてい可能かのうとなった。
  • 2002ねんだい12かい国際こくさいウイルス学会がっかいパリしょう委員いいんかいにおいて、“Norwalk”のNorにウイルスのぞくめい接尾せつびである"virus"を、ラテン語らてんご文法ぶんぽうしたがって連結れんけつがた"o"で連結れんけつしたものを学名がくめいとして採用さいようし、それまで「ノーウォークさまウイルスぞく」とばれていたものを「ノロウイルスぞく (Norovirus)」とぶことを承認しょうにんした。
  • 2011ねん北海道ほっかいどう札幌さっぽろひらかれた国際こくさい微生物びせいぶつがく連合れんごう2011会議かいぎにおいて、「『野呂のろ (NORO)』せい子供こどもたちがいじめやからかいをけるおそれがある」という国際こくさいウイルス分類ぶんるい委員いいんかいへの指摘してきたいし、どう委員いいんかいは「ノロウイルス」名称めいしょうについて各国かっこく専門せんもんたちとふか議論ぎろんおこなう。「ノロウイルスというのはぞくめいであって、そのようなウイルスしゅめい存在そんざいしない。ゆえにただしい呼称こしょうたねめいであるノーウォークウイルス)を使用しようすべきである。またノーウォークウイルスに起因きいんする病気びょうき発生はっせいたいして『ノロウイルス』という用語ようご使用しようしないよう、メディア、医療いりょう/保健ほけんかく機関きかん科学かがくしゃ団体だんたいつよもとめる」という趣旨しゅしプレスリリース発表はっぴょう。またどう内容ないようどう委員いいんかい公式こうしきホームページ会報かいほう[62]うえにも発表はっぴょう

脚注きゃくちゅう

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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ウイルス
感染かんせんしょう関連かんれん