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パレスチナ国 - Wikipedia
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パレスチナ国こく

西にしアジアにある共和きょうわ制せい国家こっか
曖昧さ回避 この項目こうもくでは、2012年ねんに国際こくさい的てきに承認しょうにんされた国くにについて説明せつめいしています。自治じち政府せいふについては「パレスチナ自治じち政府せいふ」を、「国家こっか」（自治じち政府せいふ）が治おさめる地域ちいきについては「パレスチナ領域りょういき」をご覧らんください。
パレスチナ国こく
دولة فلسطين
パレスチナの国旗
（国旗こっき） （国くに章あきら）
国くにの標語ひょうご：不明ふめい
国歌こっか：فدائي（アラビア語ご）
革命かくめい者しゃ
パレスチナの位置
公用こうよう語ご アラビア語ご
首都しゅと 東ひがしエルサレム (デ・ジュリ)
ラマッラー（デ・ファクト）
最大さいだいの都市とし ガザ
政府せいふ
大統領だいとうりょう マフムード・アッバース
首相しゅしょう ムハンマド・ムスタファ
面積めんせき
総計そうけい 6,020km2（164位い）[1]
水面すいめん積せき率りつ 3.5%
人口じんこう
総計そうけい（2023年ねん） 5,483,450人ひと（119位い）[1]
人口じんこう密度みつど 910.9人にん/km2
GDP（自国じこく通貨つうか表示ひょうじ）
合計ごうけい（xxxx年ねん） xxx,xxx新しんシェケル
GDP（MER）
合計ごうけい（2021年ねん） 180億おく3680万まんドル（125位い）[2]
1人ひとりあたり 3,664[3]ドル
GDP（PPP）
合計ごうけい（2021年ねん） 305億おく1834万まんドル（145位い）[4]
1人ひとりあたり 6,199.5[5]ドル
独立どくりつ宣言せんげん
独立どくりつ宣言せんげん1988年ねん11月15日にち
オスロ合意ごうい1993年ねん8月がつ20日はつか
パレスチナ自治じち政府せいふ成立せいりつ1994年ねん
国連こくれん総会そうかいオブザーバー2012年ねん11月29日にち
パレスチナ問題もんだい未み解決かいけつ[備考びこう 1]
通貨つうか 新しんシェケル（ILS）など[備考びこう 2]
時間じかん帯たい UTC+2 (DST:+3)
ISO 3166-1 PS / PSE
ccTLD .ps
国際こくさい電話でんわ番号ばんごう 970
[備考びこう 1]

パレスチナ国こく（パレスチナこく、アラビア語ご: دولة فلسطين‎ Dawlat Filasṭīn, ダウラト・フィラスティーン、英えい: State of Palestine）は、地中海ちちゅうかい東部とうぶのパレスチナに位置いちする共和きょうわ制せい国家こっか。国際こくさい連合れんごう（UN）には未み加盟かめいであるが、2024年ねん6月がつ3日にち時点じてんで、193の国連こくれん加盟かめい国こくの内うち、145か国こくが国家こっかとして承認しょうにんしている[6]。

領土りょうどは自治じち政府せいふ（ファタハ政権せいけん）が実効じっこう支配しはいするヨルダン川よるだんがわ西岸せいがん地区ちくおよびガザ政府せいふ（ハマス政権せいけん）が実効じっこう支配しはいするガザ地区ちく（パレスチナ領域りょういき）から成なり、東ひがしエルサレムを首都しゅととして定さだめている[7]、パレスチナ自治じち政府せいふにより実際じっさいに支配しはいされているのは西岸せいがん地区ちくの一部いちぶにとどまり[8]、首都しゅと機能きのうはラマッラーが担になっている。

歴史れきし

編集へんしゅう
詳細しょうさいは「パレスチナの歴史れきし（英語えいご版ばん）」を参照さんしょう

1988年ねん11月15日にちに初代しょだい大統領だいとうりょうのヤーセル・アラファートがパレスチナの独立どくりつ宣言せんげんを発表はっぴょうし、パレスチナ国こくを国号こくごうとして定さだめた。1993年ねんにパレスチナ自治じち政府せいふが発足ほっそくして、長ながらくイスラエルに占拠せんきょされていたパレスチナでパレスチナ人じんによる実効じっこう支配しはいが始はじまった。2012年ねん11月にはそれまでの組織そしきとしてではなく、国家こっかとして国際こくさい連合れんごう総会そうかいオブザーバーとして承認しょうにんされた。

「パレスチナ」、「パレスチナ問題もんだい」、および「パレスチナ自治じち政府せいふ#歴史れきし」も参照さんしょう

政治せいじ

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詳細しょうさいは「パレスチナ自治じち政府せいふの政治せいじ（英語えいご版ばん）」を参照さんしょう
「パレスチナ自治じち政府せいふ」、「ガザ政府せいふ」、「立法りっぽう評議ひょうぎ会かい (パレスチナ)」、「パレスチナの大統領だいとうりょう」、および「パレスチナの首相しゅしょう」も参照さんしょう

地方ちほう行政ぎょうせい区画くかく

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パレスチナの県けん（灰色はいいろの部分ぶぶんは統治とうち外がい）
詳細しょうさいは「パレスチナ国こくの行政ぎょうせい区画くかく」を参照さんしょう

パレスチナ国こくはヨルダン川よるだんがわ西岸せいがん地区ちくとガザ地区ちくから成なる。ガザ地区ちくの面積めんせきは365km²で全体ぜんたいの6%程度ていどしかないが、人口じんこうは全体ぜんたいの38%を占しめる。ヨルダン川よるだんがわ西岸せいがん地区ちくはパレスチナ自治じち政府せいふの様々さまざまな機関きかんが置おかれており、首都しゅとがある。

西岸せいがん地区ちくの総そう面積めんせきは5,660km²であり、以下いかに区分くわけされている。

  • A地区ちく
    パレスチナ政府せいふが行政ぎょうせい権けんなど全すべてを握にぎっている。面積めんせきは西岸せいがん地区ちくのうち18%の約やく1,018km²である。
  • B地区ちく
    イスラエル軍ぐんが警察けいさつ権けんを握にぎっているが行政ぎょうせい権けんはまだパレスチナ政府せいふにある。面積めんせきは西岸せいがん地区ちくの21%の約やく1,188km²である。
  • C地区ちく
    イスラエル軍ぐんが行政ぎょうせい権けんなど全すべてを握にぎっている。面積めんせきは西岸せいがん地区ちくの61%で約やく3,452km²である。

また、西岸せいがん地区ちくのイスラエル軍ぐん管轄かんかつ地域ちいきはユダヤ・サマリア地区ちくと言いわれている。

パレスチナ国こくは領有りょうゆうを主張しゅちょうする国土こくどに16の県けん（ガザ地区ちくに5、ヨルダン川よるだんがわ西岸せいがん地区ちくに11）を設置せっちしている。ただしイスラエルの実効じっこう支配しはい下かにある地域ちいきを含ふくんでいるため、ヨルダン川よるだんがわ西岸せいがん地区ちくの県けんの多おおくの地域ちいきが統治とうち下かにはない。

主要しゅよう都市とし

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詳細しょうさいは「パレスチナ国こくの都市としの一覧いちらん」を参照さんしょう

国際こくさい関係かんけい

編集へんしゅう
 
パレスチナを国家こっか承認しょうにんしている国くに
詳細しょうさいは「パレスチナ国こくの国際こくさい関係かんけい（英語えいご版ばん）」および「パレスチナ国こくの国際こくさい的てきな承認しょうにん（英語えいご版ばん）」を参照さんしょう

2024年ねん6月がつ3日にち時点じてんで、193の国際こくさい連合れんごう加盟かめい国こく中なか、145か国こくが国家こっか承認しょうにんしている[6]。安保理あんぽり常任じょうにん理事りじ国こくではロシアと中国ちゅうごくが承認しょうにんし、上海しゃんはい協力きょうりょく機構きこう（SCO）加盟かめい国こくおよびアラブ連盟れんめい加盟かめい国こくは全すべてが承認しょうにん、アフリカ連合れんごうはカメルーンとエリトリア以外いがいの全すべて、東南とうなんアジア諸国しょこく連合れんごう（ASEAN）はシンガポール、ミャンマーを除のぞく8か国こくが、それぞれ承認しょうにんしている。

対たいして承認しょうにんしていない国連こくれん加盟かめい国こくは48か国こく[注ちゅう 1]である。安保理あんぽり常任じょうにん理事りじ国こくであるアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく、イギリス、フランスの3か国こくに日本にっぽん、カナダ、ドイツ、イタリアを加くわえたG7諸国しょこくはすべて承認しょうにんしていない。北大西洋きたたいせいよう条約じょうやく機構きこう（NATO）加盟かめい国こくでみると、スペイン、ノルウェー、トルコ、アイスランドの他ほかに旧きゅう東側ひがしがわ諸国しょこく（スロバキア[注ちゅう 2]、ポーランド、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、アルバニア）が東側ひがしがわ陣営じんえい時代じだいの1988年ねん、モンテネグロがNATO非ひ加盟かめい時じの2006年ねんに承認しょうにんしている。欧州おうしゅう連合れんごう（EU）加盟かめい国こくでは上記じょうきの旧きゅう東側ひがしがわ諸国しょこくとスウェーデン（2014年ねん承認しょうにん）、欧州おうしゅう自由じゆう貿易ぼうえき連合れんごう（EFTA）加盟かめいの4か国こくのうち半数はんすうのアイスランド（2011年ねん承認しょうにん）とノルウェー（2024年ねん承認しょうにん[10]）が承認しょうにんしている。占領せんりょう国こく[11]であるイスラエルは未み承認しょうにんである。ただし、2012年ねんのパレスチナ国こくのオブザーバー格上かくあげ決議けつぎでは、非ひ承認しょうにん国家こっかでも賛成さんせいした国くにもある（得票とくひょう数すう:19/67）。例たとえば日本にっぽんは「将来しょうらいの承認しょうにんを予定よていした自治じち区く」としてパレスチナ国こくを扱あつかっており、経済けいざい支援しえんや議員ぎいん外交がいこうなどを行おこなっている[注ちゅう 3]。

2024年ねん国家こっか承認しょうにんの加速かそく

編集へんしゅう

2023年ねん10月がつ7日にちにガザ地区ちくを実効じっこう支配しはいするハマースなどの武装ぶそう組織そしき[12]が、イスラエル領りょうにおいて治安ちあん部隊ぶたい要員よういん（イスラエル国防こくぼう軍ぐん兵へい、警察けいさつ職員しょくいん、シンベト要員よういんなど）と民間みんかん人じんを合あわせて1,163人にん殺害さつがいし[13]、245人にん以上いじょうを人質ひとじちに取とると[14]、その報復ほうふく[15]としてイスラエルの空爆くうばくと地上ちじょう侵攻しんこうを行おこない、ガザ地区ちくでは3万まん5千せん人にん以上いじょうが殺害さつがいされ[16]、推計すいけい1万まん人にんが瓦礫がれきに埋うずもれて行方ゆくえ不明ふめいとなり[17]、中東ちゅうとうの和平わへいにおける二に国家こっか解決かいけつの重要じゅうよう性せいが再さい認識にんしきされ始はじめた[18]。

2024年ねんに入はいると、カリブ海かりぶかい諸国しょこくのバルバドスとジャマイカ[19]が4月がつに、トリニダード・トバゴ[20]バハマ[21]が5月がつに、次々つぎつぎとパレスチナ国こくの国家こっか承認しょうにんを行おこなった。

2024年ねん5月がつ22日にちには、EU加盟かめい国こくでNATO加盟かめい国こくであるスペイン、EU加盟かめい国こくであるアイルランド、NATO加盟かめい国こくであるノルウェーが、5月28日にちの公式こうしき承認しょうにんに向むけて、それぞれの国内こくないで国家こっか承認しょうにんの手続てつづきを始はじめると発表はっぴょうした[18][22]。

国家こっか別べつに行おこなわれた発表はっぴょうではアイルランドのサイモン・ハリス首相しゅしょうが、パレスチナ国こくの国家こっか承認しょうにんが二に国家こっか解決かいけつへ道筋みちすじの重要じゅうようなそして歴史れきし的てきな一いち歩ほとなるとし、正ただしいことをするのに間違まちがったタイミングはないと述のべた。ハリス首相しゅしょうは、占領せんりょう国こくイギリスのもとで同おなじ道どうを歩あゆみ、今いまも領有りょうゆう権けん問題もんだいを抱かかえるアイルランドの歴史れきしとパレスチナ国こくを重かさね合あわせ、アイルランドの独立どくりつの際さいに、同国どうこくの国家こっかとしての特有とくゆうのアイデンティティ、独立どくりつへの困難こんなんな闘たたかい、自決じけつ権けん、そして正義まさよしを自由じゆう主義しゅぎ諸国しょこくへ訴うったえたが、パレスチナの国家こっか承認しょうにんに際さいして同おなじ言葉ことばを自由じゆう主義しゅぎ諸国しょこくへ訴うったえるとした[18]。また、3カ国かこく以外いがいのEU諸国しょこくと連絡れんらくと協議きょうぎを続つづけている事ことも明あかし、その他たのEU諸国しょこくが３か国こくを追随ついずいすることに「自信じしんがある」とも述のべた[18]。既すでにEU加盟かめい国こくでNATO加盟かめい国こくであるスロベニアと、EU加盟かめい国こくであるマルタも近日きんじつ中ちゅうに承認しょうにん予定よていであることはロイタろいたー通信つうしんによって伝つたえられている[23]。一方いっぽうで同様どうように承認しょうにん予定よていと伝つたえられていたベルギーは、選挙せんきょが3週間しゅうかん後ごに控ひかえている事こともあり、今回こんかいの発表はっぴょうに加くわわらなかった[18]。

ノルウェーのヨーナス＝ガール・ストーレ首相しゅしょうも、二に国家こっか解決かいけつの重要じゅうよう性せいを訴うったえ、イスラエルとパレスチナ国こくの国境こっきょうは第三次中東戦争だいさんじちゅうとうせんそう勃発ぼっぱつ前日ぜんじつの1967年ねん6月4日にちのもの、つまり通称つうしょうグリーンラインとすべきだと述のべた[18]。また国家こっか承認しょうにんには権利けんりだけでなく国際こくさい社会しゃかいでの義務ぎむも生しょうじることを指摘してきし、「国際こくさい法ほうを遵守じゅんしゅし、国際こくさい的てきに認みとめられた国境こっきょう内ないで平和へいわ的てきに生いきる」必要ひつよう性せいを訴うったえた[18]。

スペインのペドロ・サンチェス首相しゅしょうは、この発表はっぴょうを同国どうこくの国会こっかいで行おこない、国会こっかい議員ぎいん達たちはスタンディングオベーションと拍手はくしゅで発表はっぴょうに同調どうちょうした[18]。EU諸国しょこくのパレスチナ国家こっか承認しょうにん議論ぎろんを先導せんどうしてきたサンチェス首相しゅしょうは、国家こっか承認しょうにんは正ただしい事ことだと述のべた[18]。

2024年ねん5月がつ28日にち、スペイン、アイルランド、ノルウェーは、和平わへいを促うながすことを狙ねらい正式せいしきにパレスチナ国こくを国家こっかとして承認しょうにんしたことを発表はっぴょうした[10]。

同年どうねん5月がつ30日にち、EU加盟かめい国こくでNATO加盟かめい国こくであるスロベニア政府せいふもパレスチナ国こくを正式せいしき承認しょうにんする方針ほうしんであると発表はっぴょうした。まだ国内こくないでの議会ぎかい承認しょうにんが必要ひつようだが、ロベルト・ゴロブ首相しゅしょう「これは平和へいわのメッセージだ」と述のべ、ガザ地区ちくでの戦闘せんとうの即時そくじ停止ていしと人質ひとじち全員ぜんいんの解放かいほうを訴うったえた[24]。そして同年どうねん6月がつ4日にち、臨時りんじ議会ぎかいでパレスチナ国家こっかを承認しょうにんする動議どうぎについて採決さいけつが行おこなわれ、90議席ぎせき中ちゅう52人にんの賛成さんせいにより動議どうぎは可決かけつされた[25][26]。ただし野党やとうは現時点げんじてんでの承認しょうにんは反対はんたいするとし投票とうひょうをボイコットしたため、反対はんたい票ひょうはゼロだった[26]。

同年どうねん6月がつ21日にち、アルメニア共和きょうわ国こくもパレスチナ国こくを正式せいしき承認しょうにんする方針ほうしんであると発表はっぴょうした。[7]アルメニア外務省がいむしょうは、パレスチナ自治じち区くガザでのイスラエルとハマースの戦闘せんとうの即時そくじ停止ていしに関かんする国連こくれん決議けつぎを支持しじし、パレスチナとイスラエルが平和へいわで安全あんぜんに共存きょうぞんする「2国家こっか解決かいけつ」を支持しじすると表明ひょうめいした。

これらの一連いちれんの正式せいしき承認しょうにんは、パレスチナ・イスラエル戦争せんそうを終おわらせるべくイスラエルに圧力あつりょくをかける狙ねらいがあるとされている[24]。

しかしイスラエルは「対抗たいこう措置そち」「懲罰ちょうばつ」「制裁せいさい」と号ごうし、過去かこにヨルダン川よるだんがわ西岸せいがん地区ちくから撤退てったいした入植にゅうしょく地ちの再さい承認しょうにん[27][28][29]、代理だいり徴収ちょうしゅうしていたパレスチナ国こくの税収ぜいしゅうの送金そうきん停止ていし[30]、軍ぐん占領せんりょう地ちの実権じっけんの多おおくを民間みんかん移譲いじょうすることによる事実じじつ上じょうの領土りょうど化か[31][32][33][34][35]、前哨ぜんしょう地ち（イスラエル国内こくない法ほうでも違法いほうな入植にゅうしょく地ち）の公認こうにん、パレスチナ国こく政府せいふ職員しょくいんのイスラエル通行つうこうビザの剥奪はくだつ[36]、パレスチナ人じん私有地しゆうち・未み登記とうき地ちの国有こくゆう化か宣言せんげんによる没収ぼっしゅう[37][38][39]など、かえって「パレスチナ国家こっかの樹立じゅりつを阻止そしするため[40]」（スモトリッチ・イスラエル財務ざいむ相しょう兼けん国防省こくぼうしょう付づけ大臣だいじん[41]）の行動こうどうを加速かそくさせている。

国家こっか承認しょうにんしている国くに

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国連こくれん加盟かめい国こく

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一覧いちらんは承認しょうにん順じゅんに並ならんでいる。

  • ●NATO加盟かめい国こく
  • ◎EU加盟かめい国こく
  1.   アルジェリア
  2.   バーレーン
  3.   イラク
  4.   クウェート
  5.   リビア
  6.   マレーシア
  7.   モーリタニア
  8.   モロッコ
  9.   ソマリア
  10.   チュニジア
  11.   トルコ●
  12.   イエメン
  13.   アフガニスタン
  14.   バングラデシュ
  15.   キューバ
  16.   インドネシア
  17.   ヨルダン
  18.   マダガスカル
  19.   ニカラグア
  20.   パキスタン
  21.   カタール
  22.   サウジアラビア
  23.   アラブ首長しゅちょう国こく連邦れんぽう
  24.   セルビア
  25.   ザンビア
  26.   アルバニア●
  27.   ブルネイ
  28.   ジブチ
  29.   モーリシャス
  30.   スーダン
  31.   キプロス◎
  32.   スロバキア●◎
  33.   エジプト
  34.   ガンビア
  35.   インド
  36.   ナイジェリア
  37.   ロシア
  38.   セーシェル
  39.   スリランカ
  40.   ベラルーシ
  41.   ギニア
  42.   ナミビア
  43.   ウクライナ
  44.   ベトナム
  45.   中国ちゅうごく
  46.   ブルキナファソ
  47.   コモロ連合れんごう
  48.   ギニアビサウ
  49.   マリ
  50.   カンボジア
  51.   モンゴル
  52.   セネガル
  53.   ハンガリー●◎
  54.   カーボベルデ
  55.   朝鮮民主主義人民共和国ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこく
  56.   ニジェール
  57.   ルーマニア●◎
  58.   タンザニア
  59.   ブルガリア●◎
  60.   モルディブ
  61.   ガーナ
  62.   トーゴ
  63.   ジンバブエ
  64.   チャド
  65.   ラオス
  66.   シエラレオネ
  67.   ウガンダ
  68.   コンゴ共和きょうわ国こく
  69.   アンゴラ
  70.   モザンビーク
  71.   サントメ・プリンシペ
  72.   コンゴ民主みんしゅ共和きょうわ国こく
  73.   ガボン
  74.   オマーン
  75.   ポーランド●◎
  76.   ボツワナ
  77.   ネパール
  78.   ブルンジ
  79.   中央ちゅうおうアフリカ
  80.   ブータン
  81.   ルワンダ
  82.   エチオピア
  83.   イラン
  84.   ベナン
  85.   赤道せきどうギニア
  86.   ケニア
  87.   バヌアツ
  88.   フィリピン
  89.   エスワティニ
  90.   カザフスタン
  91.   アゼルバイジャン
  92.   トルクメニスタン
  93.   ジョージア
  94.   ボスニア・ヘルツェゴビナ
  95.   タジキスタン
  96.   ウズベキスタン
  97.   パプアニューギニア
  98.   南みなみアフリカ共和きょうわ国こく
  99.   キルギス
  100.   マラウイ
  101.   東ひがしティモール
  102.   パラグアイ
  103.   モンテネグロ●
  104.   コスタリカ
  105.   レバノン
  106.   コートジボワール
  107.   ベネズエラ
  108.   ドミニカ共和国どみにかきょうわこく
  109.   ブラジル
  110.   アルゼンチン
  111.   ボリビア
  112.   エクアドル
  113.   チリ
  114.   ガイアナ
  115.   ペルー
  116.   スリナム
  117.   ウルグアイ
  118.   レソト
  119.   シリア
  120.   リベリア
  121.   エルサルバドル
  122.   ホンジュラス
  123.   セントビンセント・グレナディーン
  124.   ベリーズ
  125.   ドミニカ国こく
  126.   南みなみスーダン
  127.   アンティグア・バーブーダ
  128.   グレナダ
  129.   アイスランド●
  130.   タイ
  131.   グアテマラ
  132.   ハイチ
  133.   スウェーデン●◎
  134.   セントルシア
  135.   コロンビア
  136.   セントクリストファー・ネイビス
  137.   バルバドス[19]
  138.   ジャマイカ[19]
  139.   トリニダード・トバゴ[20]
  140.   バハマ[21]
  141.   スペイン●◎[10]
  142.   アイルランド◎[10]
  143.   ノルウェー●[10]
  144.   スロベニア●◎
  145.   アルメニア

国連こくれん非ひ加盟かめい国こく

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国家こっかを承認しょうにんしていない国くに

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国連こくれん加盟かめい国こく

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  • ★G7国くに
  • ●NATO加盟かめい国こく
  • ◎EU加盟かめい国こく
  1.   イスラエル
  2.   アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく★●
  3.   カナダ★●
  4.   日本にっぽん★
  5.   イギリス★●
  6.   ドイツ★●◎
  7.   フランス★●◎
  8.   イタリア★●◎
  9.   デンマーク●◎
  10.   フィンランド●◎
  11.   オランダ●◎
  12.   ベルギー ●◎
  13.   ポルトガル●◎
  14.   スイス
  15.   ギリシャ●◎
  16.   オーストリア◎
  17.   アンドラ
  18.   リヒテンシュタイン
  19.   ルクセンブルク●◎
  20.   モナコ
  21.   サンマリノ
  22.   マルタ◎[注ちゅう 1]
  23.   チェコ●◎[注ちゅう 4]
  24.   クロアチア●◎
  25.   北きたマケドニア●
  26.   エストニア●◎
  27.   ラトビア●◎
  28.   リトアニア●◎
  29.   モルドバ
  30.   韓国かんこく
  31.   シンガポール
  32.   ミャンマー
  33.   メキシコ
  34.   パナマ
  35.   カメルーン
  36.   エリトリア
  37.   オーストラリア
  38.   ニュージーランド
  39.   フィジー
  40.   マーシャル諸島しょとう
  41.   ミクロネシア
  42.   パラオ
  43.   ナウル
  44.   キリバス
  45.   サモア
  46.   トンガ
  47.   ツバル
  48.   ソロモン諸島しょとう

国連こくれん非ひ加盟かめい国こく

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国連こくれん総会そうかいオブザーバー

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  1.   欧州おうしゅう連合れんごう

国連こくれんとの関係かんけい

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「国際こくさい連合れんごう総会そうかい決議けつぎ67/19（英語えいご版ばん）」も参照さんしょう

パレスチナ国こくは、国際こくさい連合れんごう機関きかんのうち、国際こくさい連合れんごう総会そうかい（総会そうかい）、国際こくさい連合れんごう教育きょういく科学かがく文化ぶんか機関きかん（ユネスコ）、世界せかい保健ほけん機関きかん (WHO) [47]の活動かつどうに参加さんかしている。

1974年ねん、パレスチナ解放かいほう機構きこう（PLO）が国際こくさい連合れんごう総会そうかいオブザーバーの団体だんたいとして認みとめれられ、国連こくれんでの活動かつどうを開始かいし。第だい1次じインティファーダ最中さいちゅうの1988年ねんに団体だんたい名称めいしょうを「パレスチナ」へと変更へんこうした。

その後ご、2012年ねんには、国連こくれん総会そうかい決議けつぎの可決かけつにより「パレスチナ国こく」としてオブザーバー国家こっかに格上かくあげされ、国連こくれん非ひ加盟かめい国こくとして事実じじつ上じょう国家こっか承認しょうにんされた[48]。決議けつぎの採決さいけつでは、193の加盟かめい国こく中ちゅう、日本にっぽんを含ふくむ138か国こくが賛成さんせいし、反対はんたいは9か国こく、棄権きけんは41か国こく、無む投票とうひょうは5か国こくだった[49]。反対はんたいしたのは、カナダ、チェコ、イスラエル、マーシャル諸島しょとう、ミクロネシア連邦れんぽう、ナウル、パラオ、パナマ、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくだった[49]。

国連こくれん総会そうかいでは、毎年まいとしのようにパレスチナ人じんの民族みんぞく自決じけつ権けんを確認かくにんする決議けつぎが提出ていしゅつされている。パレスチナ国こくを国家こっか承認しょうにんしていない国々くにぐにも、明確めいかくな反対はんたいはイスラエル・アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく及および一部いちぶの親しん米国べいこくに限かぎられる。直近ちょっきんの2023年ねん12月19日にちの決議けつぎでは、日本にっぽんを含ふくむ172か国こくの賛成さんせいで採択さいたくされた[50]。反対はんたいはイスラエル、ミクロネシア連邦れんぽう、ナウル、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの4か国こくで、棄権きけんはカメルーンなど10か国こく、無む投票とうひょうはアフガニスタン[注ちゅう 5]など7か国こくであった[50]。

また、国連こくれんの専門せんもん機関きかんのうち、ユネスコには2011年ねんに「パレスチナ国こく」として正式せいしき加盟かめいが承認しょうにんされている。加盟かめいには14か国こくが反対はんたいしたが、そのうちイスラエル・アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくは加盟かめいに対たいする対抗たいこう措置そちとして2018年ねんにユネスコを脱退だったいした。但ただしアメリカは2023年ねんに復帰ふっきしている。

2024年ねん5月がつ31日にち、世界せかい保健ほけん機関きかん (ＷＨＯ) 総会そうかいは、国際こくさい連合れんごう総会そうかい決議けつぎES-10/23（後述こうじゅつ）へ呼応こおうすべく、オブザーバーの立場たちばのパレスチナ国こくの権利けんりを拡大かくだいし、事実じじつ上じょう加盟かめい国こくと同等どうとうの権利けんりを与あたえる決議けつぎを賛成さんせい多数たすうで採択さいたくした。議案ぎあん提出ていしゅつ権けんや加盟かめい国こく席せきに着席ちゃくせきする権利けんりなどを認みとめられたが、決議けつぎES-10/23同様どうよう投票とうひょう権けんは与あたえられなかった[47][51]。賛成さんせいは101か国こく、反対はんたいは5か国こく、21カ国かこくは棄権きけんした[51]。 

2024年ねん国連こくれん安全あんぜん保障ほしょう理事りじ会かい正式せいしき加盟かめい勧告かんこく決議けつぎ

編集へんしゅう

2024年ねん4月がつ18日にち、アルジェリアがパレスチナ国こくの国連こくれん正式せいしき加盟かめい勧告かんこく案あんを安保理あんぽりに提出ていしゅつしたが、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの拒否きょひ権けんで否決ひけつされた[52][53][54]。15の理事りじ国こくのうち、日本にっぽんを含ふくむ12か国こくが賛成さんせいし、反対はんたいはアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの1か国こく、棄権きけんはイギリスとスイスの2か国こくだった[55]。

上川かみかわ陽子ようこ外務がいむ大臣だいじんは、「パレスチナが国連こくれん加盟かめいに係かかる要件ようけんを満みたしているとの認識にんしきの下した、中東ちゅうとう和平わへいの実現じつげんに向むけて和平わへい交渉こうしょうを通つうじた、国家こっかの自立じりつを促進そくしんする等ひとしの観点かんてんを含ふくめ、総合そうごう的てきに判断はんだん」し、日本にっぽんが賛成さんせい票ひょうを投とうじた理由りゆうを説明せつめいした。ただし、安保理あんぽりにおける賛成さんせいと、日本にっぽん国こくがパレスチナを国家こっかとして承認しょうにんすることは「別個べっこの問題もんだい」であることや、「二に国家こっか解決かいけつ」は当事とうじ者しゃ間あいだの交渉こうしょうと通とおして行おこなわれるべきだとの見解けんかいも示しめした[56][57]。

2024年ねん国連こくれん総会そうかい正式せいしき加盟かめい決議けつぎ

編集へんしゅう
「国際こくさい連合れんごう総会そうかい決議けつぎES-10/23」も参照さんしょう

2024年ねん5月がつ10日とおか、アラブ首長しゅちょう国こく連邦れんぽう (UAE) が、パレスチナ国こくの国連こくれん正式せいしき加盟かめいを支持しじし安保理あんぽりに加盟かめい勧告かんこくを賛成さんせいするよう再考さいこうを促うながす決議けつぎ案あんを緊急きんきゅう特別とくべつ総会そうかいにおいて提出ていしゅつし、193加盟かめい国こくのうち、賛成さんせい143か国こく、反対はんたい9か国こくの圧倒的あっとうてき多数たすうで採択さいたくされた[58]。棄権きけんは25か国こくだった。決議けつぎ案あんにはパレスチナが国連こくれん憲章けんしょうの定さだめる加盟かめい資格しかくを満みたしていると明記めいきされており、パレスチナ国こくを国家こっか承認しょうにんしていない、日本にっぽん、フランス、韓国かんこく、スペイン[注ちゅう 6]、オーストラリア、エストニア、そしてノルウェー[注ちゅう 6]の7か国こくも賛成さんせい票ひょうを投とうじた。反対はんたいはアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく、イスラエル、アルゼンチン、チェコ、ハンガリー、ミクロネシア連邦れんぽう、ナウル、パラオ、そしてパプアニューギニアであった[59][60][61]。アルゼンチン、ハンガリー、パプアニューギニアは、パレスチナを国家こっか承認しょうにんしているにもかかわらず、反対はんたいにまわった[62]。それらの加盟かめい国こくのうちチェコは、国連こくれん正式せいしき加盟かめいや国連こくれんの新あらたな特権とっけんのみでは平和へいわと繁栄はんえいをもたらすことはできないと述のべ、その前まえに2国こく間あいだでの協議きょうぎなどによる環境かんきょうの下地したじ整備せいびの必要ひつようがあると訴うったえ、また安保理あんぽりの加盟かめい勧告かんこくの無ないまま国連こくれんの手続てつづきを「迂回うかいして」総会そうかいの採決さいけつを行おこなったことに懸念けねんを示しめし、反対はんたい票ひょうを投とうじたと説明せつめいした[63]。

G7国こくにおいては、前述ぜんじゅつの通とおり日本にっぽんとフランスが賛成さんせいにまわったほか、イギリス、ドイツ、カナダ、イタリアが棄権きけんし、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの孤立こりつが一層いっそう顕著けんちょになる形かたちになった[62][64]。国連こくれん総会そうかいは、パレスチナの国家こっかとしての存在そんざいを長ながらく支持しじして来きたが、実際じっさいに正式せいしき加盟かめいの是非ぜひについて採決さいけつが取とられたのはこれが初はじめてであった[65]。

安保理あんぽりと違ちがい、総会そうかいでは拒否きょひ権けんが発動はつどうできないことから、拒否きょひ権けんを持もつアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくが反対はんたい票ひょうを投とうじても決議けつぎは可決かけつされた。国連こくれんの正式せいしき加盟かめいには、安保理あんぽりによる加盟かめい勧告かんこくと、総会そうかいにおいて投票とうひょう国こくの3分ぶんの2以上いじょうの賛成さんせいが必要ひつようとなるが、4月がつ18日にちにアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの拒否きょひ権けん行使こうしによって加盟かめい勧告かんこく案あんを否決ひけつした安保理あんぽりに、協議きょうぎを「差さし戻もどす」形かたちとなった[60][61]。しかし、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくのロバート・ウッド（英語えいご版ばん）国連こくれん次席じせき大使たいしは、安保理あんぽりで再度さいど加盟かめい勧告かんこく案あんを採決さいけつしたとしても結果けっかは同おなじになると述のべ、拒否きょひ権けんを発動はつどうし続つづけることを示唆しさした[65][66]。またその反対はんたい理由りゆうは、従来じゅうらい通どおりのアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの立場たちばである、パレスチナの加盟かめいは「イスラエルとの直接ちょくせつ交渉こうしょう」によってのみ実現じつげんされると主張しゅちょうした[66]。一方いっぽうロシアは、パレスチナは、今回こんかい国連こくれんで正式せいしき加盟かめいすることによって、75年ねん前まえに既すでに正式せいしき加盟かめいを果はたしているイスラエルと同等どうとうの立場たちばのもとに交渉こうしょうの場ばに立たてるとアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの見解けんかいに反はんする意見いけんを述のべた[58]。

また決議けつぎ案あんによって、パレスチナ国こくは国連こくれん総会そうかいにおいて席せきが与あたえられ、パレスチナや中東ちゅうとう以外いがいの議題ぎだいにも発言はつげん権けんが与あたえられたほか、会議かいぎの議題ぎだい、提案ていあん書しょ、修正しゅうせい案あんの提出ていしゅつ、議論ぎろんに対たいしる返答へんとう、そして国連こくれんの主要しゅよう委員いいん会かいにおいて委員いいんを送おくることなどが可能かのうとなり、かつパレスチナ人じんの自決じけつ権けんを支持しじする内容ないようだったが、投票とうひょう権けんは与あたえられなかった[60][61]。アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくには1990年ねんに成立せいりつした、国連こくれんがパレスチナ[注ちゅう 7]に加盟かめい国こくと同おなじ地位ちいを与あたえた場合ばあい、国連こくれんと国連こくれん機関きかんへの資金しきん提供ていきょうを停止ていしするという連邦れんぽう法ほうがあり、国連こくれん最大さいだいの分担ぶんたん金きん及および拠出きょしゅつ金きん提供ていきょう国こくであるアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくのその法ほうを発動はつどうさせないよう、決議けつぎ案あんは細心さいしんの注意ちゅういを払はらって文面ぶんめんが練ねられた[64][67]。

日本にっぽんとの関係かんけい

編集へんしゅう
「日本にっぽんとパレスチナの関係かんけい」も参照さんしょう

国民こくみん

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人口じんこう構成こうせい

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2024年ねん推計すいけいで約やく561万まん人にん（西岸せいがん地区ちく：約やく333万まん人にん、ガザ地区ちく：約やく223万まん人にん）であり[68]、アラブ系けいのパレスチナ人じんが大半たいはんを占しめる。また、国連こくれんパレスチナ難民なんみん救済きゅうさい事業じぎょう機関きかん (UNRWA) によると2021年ねん時点じてんでパレスチナ難民なんみんが約やく639万まん人にん（西岸せいがん108万まん人にん、ガザ164万まん人にん、ヨルダン246万まん人にん、シリア65万まん人にん、レバノン54万まん人にん）となる[69]。

言語げんご

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アラビア語ごが公用こうよう語ごである。

宗教しゅうきょう

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イスラム教徒きょうとが9割わり以上いじょう（約やく92％）と多数たすうを占しめる。次ついでキリスト教きりすときょうが約やく7％で続つづく。

経済けいざい

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パレスチナ中央ちゅうおう統計とうけい局きょく（PCBC)によると、主要しゅよう産業さんぎょうはサービス業ぎょう（20.4％）、小売こうり業ぎょう・貿易ぼうえき（18.3％）、公共こうきょう・防衛ぼうえい（12.4％）、鉱工業こうこうぎょう・電気でんき・水みず（12.1％）、農みのり・漁業ぎょぎょう（6.5％）などで、輸出ゆしゅつ品ひんはセメント、石灰岩せっかいがん、オリーブなど、輸入ゆにゅう品ひんは石油せきゆ・石油せきゆ製品せいひん、穀物こくもつ、非金属ひきんぞく鉱物こうぶつ製品せいひんなどとなる。輸入ゆにゅう先さき・輸出ゆしゅつ先さきはともにイスラエルが最大さいだいとなるが、2021年度ねんどは約やく30億おくドルの貿易ぼうえき赤字あかじとなっている。

経済けいざい成長せいちょう率りつは4％程度ていどとなるが、物価ぶっか上昇じょうしょう率りつは5％超ちょう、失業しつぎょう率りつは25％を超こえている（2022年ねん）。また、独自どくじの通貨つうかがなく、イスラエルの通貨つうかである新しんシェケルが使用しようされている[69]。

軍事ぐんじ

編集へんしゅう
詳細しょうさいは「パレスチナ解放かいほう軍ぐん（英語えいご版ばん）」を参照さんしょう

1995年ねんの自治じち合意ごうい後ごにパレスチナ警察けいさつが設置せっちされたが、2000年ねんのイスラエルとの軍事ぐんじ衝突しょうとつにより壊滅かいめつ的てきな打撃だげきを受うけた。2005年ねんにファタハ出身しゅっしんで大統領だいとうりょうに就任しゅうにんしたマフムード・アッバースは、国内こくないの治安ちあん機関きかんを内務ないむ庁ちょう・総合そうごう諜報ちょうほう局きょく・保安ほあん隊たい（英語えいご版ばん）の3機関きかんに統合とうごうした。一方いっぽうで、2007年ねんに成立せいりつしたガザ政府せいふでは別べつに治安ちあん部隊ぶたいが設置せっちされた。2017年ねん10月がつ、ガザ政府せいふを率ひきいるハマースは保有ほゆうする行政ぎょうせい権限けんげんをパレスチナ国こく政府せいふに委譲いじょうすることで合意ごういした[70]。

治安ちあん

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詳細しょうさいは「パレスチナ国こくにおける犯罪はんざい（英語えいご版ばん）」を参照さんしょう

人権じんけん

編集へんしゅう
詳細しょうさいは「パレスチナ国こくにおける人権じんけん（英語えいご版ばん）」を参照さんしょう

文化ぶんか

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詳細しょうさいは「パレスチナ国こくの文化ぶんか（英語えいご版ばん）」を参照さんしょう
 
ヨルダン川よるだんがわ西岸せいがん地区ちくのカルキリヤ（英語えいご版ばん）でダブケの練習れんしゅうをするパレスチナ人じんの少年しょうねん。

パレスチナ人じんの文化ぶんかは、パレスチナの歴史れきし的てき地域ちいきに存在そんざいしてきた多様たような文化ぶんかや宗教しゅうきょうの影響えいきょうを受うけている。パレスチナの文化ぶんか的てきおよび言語げんご的てき遺産いさんは、アラビアの要素ようそと、何なん千せん年ねんにもわたってこの土地とちとその人々ひとびとを支配しはいするようになった外国がいこく文化ぶんかの両方りょうほうが融合ゆうごうしたものである。

芸術げいじゅつ、文学ぶんがく、音楽おんがく、衣装いしょう、料理りょうりの分野ぶんやへの文化ぶんか的てき貢献こうけんは、パレスチナ領土りょうどのパレスチナ人じん、イスラエルのパレスチナ国民こくみん、ディアスポラのパレスチナ人じんの間あいだで地理ちり的てきに分離ぶんりしているにもかかわらず、パレスチナ人じんのアイデンティティを表現ひょうげんしている。

パレスチナ文化ぶんかは、食たべ物もの、踊おどり、伝説でんせつ、歴史れきし、ことわざ、ジョーク、俗信ぞくしん、習慣しゅうかんで構成こうせいされており、パレスチナ文化ぶんかの伝統でんとう（口頭こうとう伝承でんしょうを含ふくむ）を構成こうせいしている。2023年ねん、国連こくれん教育きょういく科学かがく文化ぶんか機関きかん（ユネスコ）は、「パレスチナ住民じゅうみんにとって、アイデンティティーや自尊心じそんしんの表現ひょうげんでもある」とされる、結婚式けっこんしきなどで大勢おおぜいで踊おどられるレバントの伝統でんとう舞踊ぶよう「ダブケ」のパレスチナ流派りゅうはを無形むけい文化ぶんか遺産いさんに登録とうろくした[71]。ニムル・シルハン、ムーサ・アルーシュ、サリム・ムバイイドなどのパレスチナ知識ちしき人じんの間あいだでの民俗みんぞく学者がくしゃの復活ふっかつは、イスラム以前いぜんの文化ぶんか的てきルーツを強調きょうちょうした。

食しょく文化ぶんか

編集へんしゅう
「パレスチナ料理りょうり（英語えいご版ばん）」を参照さんしょう

パレスチナの料理りょうりは、パレスチナ地域ちいきに定住ていじゅうした文明ぶんめいの文化ぶんかの拡散かくさんであり、特とくにアラブのウマイヤ朝あさの征服せいふくに始はじまり、最終さいしゅう的てきにはペルシアの影響えいきょうを受うけたアッバース朝あさ、そしてトルコ料理りょうりの強つよい影響えいきょうで終おわるイスラム時代じだい中ちゅうおよびその後ごに、その結果けっかとして生うまれた。オスマン帝国ていこくの到来とうらい。レバノン料理りょうり、シリア料理りょうり、ヨルダン料理りょうりなど、レバント料理りょうりに似にている。キリスト教徒きりすときょうとのパレスチナ人じんによって開業かいぎょうされた醸造じょうぞう所しょも存在そんざいし、パレスチナの醸造じょうぞう所しょの先駆さきがけとなったタイベ醸造じょうぞう所しょは、マイクロブルワリーとしてホップが効きいた苦にがみの強つよいビールが定評ていひょうを得えているほか、地元じもと産さんのブドウから醸造じょうぞうされたワインも生産せいさんされている[72]。

世界せかい遺産いさん

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「パレスチナの世界せかい遺産いさん」を参照さんしょう

祝祭日しゅくさいじつ

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「パレスチナ国こくの祝日しゅくじつ（英語えいご版ばん）」を参照さんしょう

スポーツ

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詳細しょうさいは「パレスチナ国こくのスポーツの歴史れきし（英語えいご版ばん）」を参照さんしょう
「オリンピックのパレスチナ選手せんしゅ団だん」も参照さんしょう

サッカー

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詳細しょうさいは「パレスチナ国こくのサッカー（英語えいご版ばん）」を参照さんしょう

パレスチナ国内こくないではサッカーが最もっとも人気にんきのスポーツとなっており、ヨルダン川よるだんがわ西岸せいがん地区ちくには、2010年ねんにプロリーグのウェストバンク・プレミアリーグが創設そうせつされた。ガザ地区ちくには、ガザ地区ちくリーグが存在そんざいする。パレスチナサッカー協会きょうかい（PFA）によって構成こうせいされるサッカーパレスチナ代表だいひょうは、これまでFIFAワールドカップには未み出場しゅつじょうであるが、AFCアジアカップには2015年ねん大会たいかい、2019年ねん大会たいかい、2023年ねん大会たいかいと3度どの出場しゅつじょう歴れきがある。

著名ちょめいな出身しゅっしん者しゃ

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詳細しょうさいは「パレスチナ人じんの一覧いちらん」を参照さんしょう

脚注きゃくちゅう

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[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

備考びこう

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  1. ^ a b パレスチナを巡めぐる諸しょ問題もんだいは未み解決かいけつのため、「パレスチナ国こく」を完全かんぜんな主権しゅけん国家こっかと呼よぶかは議論ぎろんがあるが[要よう出典しゅってん]、パレスチナは実際じっさいにはすでに国家こっかであり、例たとえば各国かっこくが行おこなっている国家こっか承認しょうにんは単たんにパレスチナが国家こっかであることが真実しんじつであると認みとめているに過すぎないとしているのが多数たすう派はの学者がくしゃや研究けんきゅう者しゃの意見いけんである[6]。
  2. ^ 1994年ねんパリ議定ぎてい書しょ第だい4条じょうによると、パレスチナは複数ふくすうの通貨つうかを採用さいようできるようになっている。新しんシェケルに加くわえヨルダン川よるだんがわ西岸せいがん地区ちくではヨルダン・ディナール、ガザ地区ちくではエジプト・ポンドが主おもに使用しようされる。

注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ a b ジャマイカ、トリニダード・トバゴ、バハマ、スペイン、アイルランド、ノルウェーが承認しょうにんする前まえの、2024年ねん4月がつ18日にち時点じてんで国際こくさい連合れんごうはパレスチナ国こくを承認しょうにんしている加盟かめい国こくは140か国こくとしており[42]、その根拠こんきょとなるモーリタニア、サウジアラビア、ウガンダが作成さくせいした同年どうねん4月がつ9日にち付づけの文書ぶんしょでは承認しょうにんみ加盟かめい国こく一覧いちらんの中なかに1988年ねんにマルタが承認しょうにん済ずみいう内容ないようが含ふくまれていた[43]。しかしマルタは1988年ねん以降いこうにあたる2021年ねんにパレスチナと締結ていけつした経済けいざい条約じょうやくの覚書おぼえがきの中なかでは未いまだパレスチナ暫定ざんてい自治じち政府せいふと表記ひょうきしており[44]、更さらには2024年ねん3月がつ22日にち以降いこう度々たびたび、同国どうこくは近々ちかぢかパレスチナ国こくを承認しょうにんする予定よていであると報道ほうどうされており[45][46][10]、3か国こくが作成さくせいした文書ぶんしょが誤あやまりの可能かのう性せいがある。もし誤あやまりの場合ばあい、5月28日にちの時点じてんでパレスチナ国こくを承認しょうにんしている国連こくれん加盟かめい国こくは147か国こくではなく、146か国こくとなる。また、193の国連こくれん加盟かめい国こくで承認しょうにんしていないのは、46か国こくではなく47か国こくとなる。
  2. ^ スロバキアとしてではなく、スロバキアがチェコスロバキアを構成こうせいしていた1988年ねんに承認しょうにんが行おこなわれた[9]。
  3. ^ 詳細しょうさいは「日本にっぽんが承認しょうにんしていない国くに一覧いちらん」を参照さんしょう。
  4. ^ チェコがチェコスロバキアを構成こうせいしていた1988年ねんに承認しょうにんが行おこなわれたことから、チェコ政府せいふはスロバキアとの分離ぶんり後ごのチェコには適用てきようされないとして、パレスチナ国こくを承認しょうにんしていないという立場たちばを示しめしている一方いっぽうで、スロバキアは分離ぶんりの際さいにパレスチナの国家こっかを承認しょうにんしているという共通きょうつう認識にんしきを確認かくにんしたと主張しゅちょうしている[9]。
  5. ^ この時点じてんでアフガニスタンを実効じっこう支配しはいするターリバーン政権せいけんではなく、アシュラフ・ガニー政権せいけんに任命にんめいされた大使たいしが投票とうひょう権けんを持もっている。
  6. ^ a b 決議けつぎ時点じてんでは未み承認しょうにん。
  7. ^ 実際じっさいの文言もんごんは、パレスチナではなく、パレスチナ解放かいほう機構きこうに同等どうとうの地位ちいを与あたえた場合ばあいとなっており、この法ほうがパレスチナ自治じち政府せいふにも適用てきようされるかについては議論ぎろんの余地よちがあるとされている[67]。

出典しゅってん

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