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フェニキア文字 - Wikipedia

フェニキア文字もじ

フェニキア表記ひょうきもちいられたアブシャド

フェニキア文字もじ(フェニキアもじ)は、きたセムけい言語げんごであるフェニキアあらわす、22文字もじからなる音素おんそ文字もじである。1つの文字もじが1つの子音しいんあらわアブジャドである。

フェニキア文字もじ
類型るいけい: アブジャド
言語げんご: フェニキア
時期じき: 紀元前きげんぜん1050ねんごろより、フェニキアじん衰退すいたいするまで使用しようされた。
おや文字もじ体系たいけい:
文字もじ体系たいけい: ほかにも数多かずおお存在そんざいするとわれる。
Unicode範囲はんい: U+10900-U+1091F (PDF)
ISO 15924 コード: Phnx
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メロエ ぜん3世紀せいき
カナダ先住民せんじゅうみん 1840ねん
ちゅうおと 1913ねん
キラムワ碑文ひぶん。サマル(げんトルコ南部なんぶのジンジルリ・ヒョユク)出土しゅつど紀元前きげんぜん825ねんごろ[1]

はらカナン文字もじもととし、紀元前きげんぜん1050ねんごろより整備せいびされ、フェニキアじん古代こだい地中海ちちゅうかい世界せかいにおいて現在げんざいレバノン一帯いったい中心ちゅうしん活動かつどうしていた民族みんぞく)によって使用しようされた。みぎからひだりかれた。

フェニキア文字もじは、現在げんざい使つかわれているほとんどの音素おんそ文字もじアルファベットアブギダふくむ)のみなもとかんがえられている。

概要がいよう

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フェニキア文字もじは22の字母じぼ純粋じゅんすいアブジャド子音しいん文字もじ)である。すなわち、子音しいん表現ひょうげんする字母じぼのみから構成こうせいされ、母音ぼいんようのいかなる記号きごうたない。このような文字もじ体系たいけいにおいて母音ぼいん口伝くちづたえによっておぼえるということになる。この特徴とくちょうはフェニキア文字もじからまれたアラム文字もじ、ヘブライ文字もじ、アラビア文字もじなどにもがれた[2][3]

フェニキア文字もじどう系統けいとうふる文字もじには楔形文字くさびがたもじ字形じけいウガリット文字もじや、いまのイエメン一帯いったい使つかわれたみなみアラビア文字もじがあるが、文字もじ体系たいけいはいずれも28-30ほどをつ。これにたいし、フェニキア文字もじは22文字もじしかなく、フェニキアにおいて子音しいん体系たいけい簡素かんそしたことの反映はんえいかんがえられている[4]

フェニキア文字もじはフェニキアの商人しょうにんにより欧州おうしゅう中東ちゅうとうひろめられた。それらの地域ちいき様々さまざま種類しゅるい言語げんご表記ひょうきするため使つかわれるようになり、おおくの後継こうけい文字もじ体系たいけいされた。現代げんだい文字もじ体系たいけいおおくが、各地かくちひろまったフェニキア文字もじから派生はせいしたものだとかんがえられている。フェニキア文字もじ変化へんかがたであるアラム文字もじは、現代げんだいアラビア文字もじヘブライ文字もじ祖先そせんである。

ブラーフミー文字もじもアラム文字もじもとになっているというせつがあり、インドけい文字もじインド東南とうなんアジアチベット現在げんざい使つかわれている)のもととなった。インドけい文字もじ記号きごうによって母音ぼいんあらわアブギダである。

ギリシア文字もじはフェニキア文字もじ直系ちょっけい後継こうけいであるが、特定とくてい文字もじおと母音ぼいんあらわすように変更へんこうされアルファベットとなった。さらにこれをもととしラテン文字もじキリル文字もじコプト文字もじなどがされた。

 
メシャ碑文ひぶん使用しようされているものと同様どうようのフェニキア文字もじ

解読かいどく

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フェニキア文字もじなどの西にしセムしょ文字もじは、18世紀せいきジャン=ジャック・バルテルミによって解読かいどくされた。バルテルミは1756ねんパルミラ文字もじについて、ギリシアとの言語げんご碑文ひぶんをたよりに固有名詞こゆうめいし比較ひかくすることでかく文字もじあらわおとあきらかにし、それから本文ほんぶん同系どうけい言語げんごであるヘブライシリア知識ちしきをもとに解釈かいしゃくすることでいちばん解読かいどく成功せいこうした。同様どうよう方法ほうほうでバルテルミはフェニキア帝国ていこくアラム文字もじ解読かいどく成功せいこうした。バルテルミによる解読かいどく文字もじ解読かいどく最初さいしょ成功せいこうれいであった[5]

成立せいりつ

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フェニキア文字もじおおくの音素おんそ文字もじみなもとだが、さらにそのみなもと最古さいこ音素おんそ文字もじ紀元前きげんぜん2000ねんごろに発明はつめいされたとかんがえられる[6]発見はっけんされたものとしては、ルクソールちかくのワディ・エル・ホルで発見はっけんされた落書らくがきや、シナイ半島しないはんとうのサラービート・アル・ハーディムで発見はっけんされた文字もじがあり(はらシナイ文字もじ)、紀元前きげんぜん1800ねんごろのものとかんがえられている。

はらシナイ文字もじ研究けんきゅうにより、音素おんそ文字もじはエジプトのヒエログリフ知識ちしきち、西にしセム母語ぼごとする労働ろうどうしゃによって、ヒエログリフの字形じけいをもとにあたまおんほう原理げんりによってその文字もじあらわすセム単語たんご最初さいしょ子音しいんったものというせつおこなわれている。このせつ立証りっしょうされるにははらシナイ文字もじ解読かいどくただしいものでなければならないが、しかし現状げんじょうでははらシナイ文字もじ解読かいどくはすこぶるうたがわしい[7]

はらシナイ文字もじ継承けいしょうし、充分じゅうぶん資料しりょうのある最古さいこ文字もじウガリット文字もじ紀元前きげんぜん14世紀せいきごろ)で、27音字おんじ声門せいもん破裂はれつおんはじまる3つの音節おんせつ文字もじっている。

パレスチナにも、はらシナイ文字もじ継承けいしょうした紀元前きげんぜん17-15世紀せいきごろの文字もじがいくつか発見はっけんされており、はらカナン文字もじばれる。これが、フェニキア文字もじ移行いこうした。この移行いこう連続れんぞくせいつよく、移行いこう時期じき確定かくていできないが、便宜べんぎてき紀元前きげんぜん11世紀せいきなか以降いこうのものをフェニキア文字もじんでいる。

フェニキア文字もじでは文字もじかずが22に減少げんしょうし、字形じけい抽象ちゅうしょうてきになった。しょ方向ほうこう安定あんていしてみぎからひだりかれるようになった[8]最古さいこのフェニキア文字もじによる碑文ひぶんのひとつにかんきざまれたアヒラム碑文ひぶんがある(紀元前きげんぜん850ねんごろ)[9]

音素おんそ文字もじ拡散かくさん

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現存げんそんするフェニキア文字もじ初期しょき碑文ひぶんはフェニキア表記ひょうきしているが、のちにはアラムヘブライ、およびモアブメシャ碑文ひぶん代表だいひょうされる)などの言語げんごあらわすためにも使つかわれた。アラムやヘブライはフェニキアよりもおおくの子音しいんっていたため、1つの文字もじ複数ふくすう子音しいん表記ひょうきした[4]

フェニキアじんによる音素おんそ文字もじ採用さいよう非常ひじょう成功せいこうおさめ、さまざまな変種へんしゅ地中海ちちゅうかいぜん9世紀せいきごろから採用さいようされた。さらには、ギリシア文字もじ古代こだいイタリア文字もじアナトリア半島はんとうしょ文字もじリュディア文字もじリュキア文字もじカリア文字もじなど)、イベリア文字もじ発展はってんしていった。その成功せいこう理由りゆうひとつは、音声おんせいてき特徴とくちょうにあった。フェニキア文字もじひとつの記号きごうひとつのおとあらわ文字もじ体系たいけいとしては、はじめてひろ使つかわれたものである。当時とうじ使つかわれていた楔形文字くさびがたもじやエジプト神聖しんせい文字もじひとしほか文字もじ体系たいけいではおおくの複雑ふくざつ文字もじ必要ひつようで、学習がくしゅう困難こんなんであったのにくらべて、この体系たいけい単純たんじゅんだった。この一対一いちたいいち方式ほうしきのおかげで、フェニキア文字もじすうおおくの言語げんご採用さいようされることになった。

フェニキア文字もじ成功せいこうしたもうひとつの理由りゆうは、音素おんそ文字もじ使用しようきたアフリカ欧州おうしゅうひろめた、フェニキア商人しょうにんうみしょう文化ぶんかであった[10]実際じっさい、フェニキア文字もじ碑文ひぶんははるかアイルランドにまでつかっている。フェニキア文字もじ碑文ひぶんは、ビブロス (げんレバノン) やきたアフリカのカルタゴのような、かつてフェニキアの都市とし居留きょりゅう多数たすうあった地中海ちちゅうかい沿岸えんがん考古学こうこがく遺跡いせき発見はっけんされている。のちにはそれ以前いぜんエジプト使つかわれた証拠しょうこ発見はっけんされている[11]

文字もじ元来がんらいとんがふできざまれていたので、ほとんどの形状けいじょう角張かくばって直線ちょくせんてきであるが、より曲線きょくせんてきなものが次第しだい使つかわれるようになり、ローマ時代じだいきたアフリカのしんポエニ文字もじ発展はってんしていった。フェニキア文字もじ通常つうじょうみぎからひだりかれたが、ぎゅうこうしきくだりわるたびにしょ方向ほうこうえる)でかれた文章ぶんしょうもある。

文字もじ

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フェニキア文字もじかく文字もじ名前なまえられていないが、フェニキア文字もじから発展はってんしたギリシア文字もじ・ヘブライ文字もじ・シリア文字もじなどは基本きほんてき共通きょうつうっており、フェニキア文字もじでもおなじような名前なまえがついていたとされる。

文字もじのうちには、その起源きげんあきらかなものもある。たとえばアレフはヘブライ אֶלֶף elef 「おすうし」と関係かんけいし、その字形じけい )はうしあたま正面しょうめんからえがいたかたちることができる。カフはヘブライ כַּף kaf 「のひら」と関係かんけいし、その字形じけい )はのひらをえがいたようにえる。これらはもともとあるものえがいて、そのによってあらわされるかたり最初さいしょの1おとあらわ文字もじとして使つかわれたというあたまおんほう原理げんりによってつくられたとかんがえられる。しかしまた起源きげんあきらかでないものもおおい。

研究けんきゅうしゃによっては、いくつかの文字もじふる名前なまえことなっていたとかんがえた。たとえばアラン・ガーディナーはらシナイ文字もじのヘビのかたちをした文字もじを、ゲエズ文字もじで「n」のをナハスとぶことを根拠こんきょにヘブライ נָחָשׁ naḥaš 「ヘビ」とむすびつけて「n」をあらわ文字もじ解釈かいしゃくした。これによればフェニキア文字もじのヌン( )「さかな」はのち名前なまえわったということになる。しかし、ダニエルズによるとゲエズ文字もじ文字もじめいは16世紀せいき以前いぜんにさかのぼらず、はらシナイ文字もじ解釈かいしゃく使つかうのはあやまりである[12]

文字もじ一覧いちらん

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画像がぞう 文字もじ 文字もじめい[13] 意味いみ[14] 発音はつおん 以下いか文字もじ体系たいけい対応たいおうする文字もじ
ヘブライ文字もじ アラビア文字もじ ギリシア文字もじ ラテン文字もじ キリル文字もじ
  𐤀 ʼāleph
アレフ
うし ʼ א ا Αあるふぁ αあるふぁ A a А а
  𐤁 bēth
ベト
いえ b ב ب Βべーた βべーた B b Б б, В в
  𐤂 gīmel
ギメル
ラクダ g ג ج Γがんま γがんま C c, G g Г г
  𐤃 dāleth
ダレト
とびら d ד د‎, ذ Δでるた δでるた D d Д д
  𐤄
ヘー
まど h ה ه Εいぷしろん εいぷしろん E e Е е, Є є
  𐤅[15] wāw
ワウ
かぎ w ו و (Ϝ ϝ)[16],
Υうぷしろん υうぷしろん
Ff[16],
V v, YyU u, W w)

(Ѵ ѵ),У у
  𐤆 zayin
ザイン
武器ぶき z ז ز Ζぜーた ζぜーた Z z З з
  𐤇 ḥēth
ヘト
しがらみ ח ح‎, خ Ηいーた ηいーた H h И и, Й й
  𐤈 ṭēth
テト
車輪しゃりん ט ط‎ ,ظ Θしーた θしーた (Ѳ ѳ)
  𐤉 yōdh
ヨド
y י ي Ιいおた ιいおた I i (J, j) (І і, Ї ї, Ј ј)
  𐤊 kaph
カフ
てのひら k כ ك Κかっぱ κかっぱ K k К к
  𐤋 lāmedh
ラメド
ぼう l ל ل Λらむだ λらむだ L l Л л
  𐤌 mēm
メム
みず m מ م Μみゅー μみゅー M m М м
  𐤍 nun
ヌン
さかな n נ ن Νにゅー νにゅー N n Н н
  𐤎 sāmekh
サメク
さかな/はしら s ס Ξくしー ξくしー (Ѯ ѯ)
  𐤏 ʿayin
アイン
ʿ ע ع‎, غ Οおみくろん οおみくろん Oo О о
  𐤐
ペー
くち p פ ف Πぱい πぱい P p П п
  𐤑 ṣādē
ツァデ
パピルス צ ص‎, ض (Ϻ ϻ)
  𐤒 qōph
コフ
はりあな q ק ق (Ϙ ϙ) Q q
  𐤓 rēš
レシュ
あたま r ר ر Ρろー ρろー R r Р р
  𐤔 šin
シン
š ש س‎, ش Σしぐま σしぐま S s С с, Ш ш
  𐤕 tāw
タウ
しるし t ת ت‎, ث Τたう τたう T t Т т

表記ひょうき異体いたいられる文字もじがいくつもある。たとえば、現在げんざいt にあたるタウは 'x' より '+' にちか表記ひょうきすることがあり、ヘトには交差こうさせんふたつあることがある。

Unicode 5.0 で、追加ついか多言たげんめんの U+10900 - U+1091F にフェニキア文字もじのためのブロックがもうけられた。ヘブライ文字もじ書体しょたい変化へんか処理しょりするという対案たいあんもあったが却下きゃっかされた (PDF (PDF)要約ようやく参照さんしょう)。文字もじは U+10900 - U+10915 までが aleph から taw となり、U+10916 - U+1091B がそれぞれ数字すうじ 1, 10, 20, 100, 2, 3 であり、U+1091F が単語たんご分離ぶんり記号きごうである。

U+ 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 A B C D E F
10900 𐤀 𐤁 𐤂 𐤃 𐤄 𐤅 𐤆 𐤇 𐤈 𐤉 𐤊 𐤋 𐤌 𐤍 𐤎 𐤏
10910 𐤐 𐤑 𐤒 𐤓 𐤔 𐤕 𐤖 𐤗 𐤘 𐤙 𐤚 𐤛 𐤟

後継こうけい音素おんそ文字もじ

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フェニキアけい文字もじ対照たいしょう
ひだりから、ラテン文字もじ・ギリシア文字もじ・フェニキア文字もじ・ヘブライ文字もじ・アラビア文字もじ

中東ちゅうとう子孫しそん

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初期しょきヘブライ表記ひょうき使つかわれたヘブライ文字もじは、フェニキア文字もじとほとんど同一どういつである。サマリアじん使つかったサマリア文字もじは、ヘブライ文字もじ一種いっしゅである。

べつ子孫しそんとして、アラム表記ひょうき使つかわれたアラム文字もじがある。アラム文字もじ中東ちゅうとう通商つうしょう共通きょうつう)となり、ひろ採用さいようされた。アラム文字もじはその現代げんだいヘブライ文字もじシリア文字もじおよナバテア文字もじひとし多数たすう関連かんれんする音素おんそ文字もじかれた。ナバテア文字もじもときわめて曲線きょくせんてきにしたものがアラビア文字もじとなった。

後継こうけい欧州おうしゅう文字もじ体系たいけい

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ギリシア文字もじはフェニキア文字もじから直接ちょくせつ発展はってんした。ギリシアじんはほとんどの記号きごう発音はつおんをそのまま保持ほじしたが、ギリシア存在そんざいしない発音はつおん表現ひょうげんしていた文字もじのいくつかを母音ぼいん表現ひょうげん使つかった。これはとく重要じゅうようである。なぜならば、ギリシアのようなインド・ヨーロッパ語族ごぞくではほとんどのセムけい言語げんごくらべて母音ぼいん重要じゅうようせいはるかにたかいからである。たとえば、最初さいしょのフェニキア文字もじアレフ (Aleph) から、ほとんどおな名前なまえ最初さいしょのギリシャ文字もじアルファ (Alpha) がまれたが、あらわしているおとはまったくちがうものとなった。

キリル文字もじギリシア文字もじから派生はせいした。キリル文字もじ一部いちぶ文字もじは、ヘブライ文字もじ影響えいきょうけたグラゴル文字もじ字形じけいもとづいている。

ラテン文字もじは、エトルリア言語げんご使つかわれた古代こだいイタリア文字もじもとギリシア文字もじからまれた)から派生はせいした。ゲルマンじんルーン文字もじも、初期しょき形態けいたい古代こだいイタリア文字もじから、北部ほくぶイタリア文字もじ経由けいゆして派生はせいしたとされている。

インドとひがしアジアへの影響えいきょう

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アラム文字もじ系列けいれつソグド文字もじ東方とうほうつたわってウイグル文字もじ成立せいりつし、モンゴル文字もじ満州まんしゅう文字もじなどはウイグル文字もじ由来ゆらいする。

ブラーフミー文字もじ後継こうけいインドけい文字もじはアラム文字もじ由来ゆらいするとの意見いけん有力ゆうりょくであるが、異論いろんもある。アラム文字もじ起源きげんせつただしいとすれば、これらの文字もじもフェニキア文字もじ後継こうけいとなる。ハングルブラーフミーけい文字もじ参考さんこうにしてつくられたというせつもある[17]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ Osama Shukir Muhammed Amin (2017-09-01), Stele of Prince Kilamuwa from Sam'al, Ancient History Encyclopedia, https://www.ancient.eu/image/7154/stele-of-prince-kilamuwa-from-samal/ 
  2. ^ ただしこれらの文字もじでは子音しいん文字もじがある程度ていど母音ぼいん表記ひょうきするためにももちいられた(じゅん母音ぼいんばれる)
  3. ^ Naveh (1987) p.62
  4. ^ a b O'Conner (1996) p.94
  5. ^ Daniels (1996) pp.144-145
  6. ^ Hackett (2004) p.367
  7. ^ Daniels (1996) p.25
  8. ^ Naveh (1987) p.53
  9. ^ Coulmas (1989) p. 141.
  10. ^ Daniels (1996) p. 94-95.
  11. ^ Semitic script dated to 1800 B.C.
  12. ^ Daniels (1996) p.29
  13. ^ ヘブライ文字もじみによる文字もじめい
  14. ^ この「意味いみ」は研究けんきゅうしゃ推測すいそくもとづくが、研究けんきゅうしゃによって異論いろんすくなくない。
  15. ^ ࠅという異体いたいサマリア文字もじもちいられた。
  16. ^ a b 子音しいんあらわす。
  17. ^ 字母じぼくみきの発想はっそう漢字かんじちぎり文字もじを、音節おんせつごとにいちまとめにするという発想はっそう漢字かんじやインドけい文字もじを、音素おんそ文字もじをベースに子音しいん母音ぼいんをあらわす部分ぶぶんをまとめて音節おんせつてきくという発想はっそうはインドけい文字もじを、それぞれ参考さんこうにしたのではないかというせつがある。しかし、インドけい文字もじ特有とくゆう随伴ずいはん母音ぼいん一切いっさい採用さいようされておらず、子音しいん母音ぼいん独立どくりつ字母じぼ漢字かんじ部首ぶしゅてきわせ、さら音節おんせつまつ子音しいんをひとつの音節おんせつないくという発想はっそうはインドけい文字もじとはことなる。

参考さんこう文献ぶんけん

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  • Sanford Holst, Phoenicians: Lebanon's Epic Heritage, Cambridge and Boston Press, Los Angeles, 2005.
  • Jean-Pierre Thiollet, Je m'appelle Byblos, H & D, Paris, 2005. ISBN 2 914 266 04 9
  • George Rawlinson, History of Phoenicia, Longmans and Green, 1889.
  • Daniels, Peter T.; William Bright, ed (1996). The World's Writing Systems. Oxford University Press. pp. 141-159. ISBN 0195079930 
  • Hackett, Jo Ann (2004). “Phoenician and Punic”. In Roger D. Woodard. The Cambridge Encyclopedia of the World's Ancient Languages. Cambridge University Press. pp. 365-385. ISBN 9780521562560 
  • Jensen, Hans, Sign, Symbol, and Script, G.P. Putman's Sons, New York, 1969.
  • Coulmas, Florian, Writing Systems of the World, Blackwell Publishers Ltd, Oxford, 1989.
  • Naveh, Joseph (1987) [1982]. Early History of the Alphabet (2nd ed.). Hebrew University. ISBN 9652234362 
  • O'Conner, M. (1996). “Epigraphic Semitic Scripts”. In Daniels, Peter T.; William Bright. The World's Writing Systems. Oxford University Press. pp. 88-107. ISBN 0195079930 

文字もじ体系たいけい呼称こしょう用語ようご表記ひょうきは、原則げんそくとしてつぎ文献ぶんけんえるものによった。

  • 河野こうの六郎ろくろう千野ちの栄一えいいち西田にしだ龍雄たつお編著へんちょ言語げんごがくだい辞典じてん 別巻べっかん 世界せかい文字もじ辞典じてん三省堂さんせいどう、2001ねん7がつISBN 4-385-15177-6 

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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