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商用電源周波数 - Wikipedia

商用しょうよう電源でんげん周波数しゅうはすう

商用しょうよう電源でんげんとして供給きょうきゅうされている交流こうりゅう電源でんげん周波数しゅうはすうについて

商用しょうよう電源でんげん周波数しゅうはすう(しょうようでんげんしゅうはすう)では、商用しょうよう電源でんげんとして供給きょうきゅうされている交流こうりゅう電源でんげん周波数しゅうはすうについてべる。

日本にっぽん電力でんりょく系統けいとう

日本にっぽん商用しょうよう電源でんげん周波数しゅうはすう

編集へんしゅう
 
230 V / 50 Hzあお)、120 V / 60 Hz(あか)の波形はけい

日本にっぽん国内こくないには、交流こうりゅう電源でんげん周波数しゅうはすうについて、東日本ひがしにっぽんの50ヘルツ西日本にしにほんの60ヘルツ(hertz; 以下いか、Hzと表記ひょうき)の相違そういがある。ひとつのくになかで 50 Hz と 60 Hz の独立どくりつした系統けいとうゆうし、かつ周波数しゅうはすう変換へんかん施設しせつれんけいしているのは日本にっぽんのみである[1]

これは明治めいじ時代じだいに、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくでの議論ぎろん電流でんりゅう戦争せんそう)に触発しょくはつされてこった、東京とうきょう電燈でんとう大阪おおさか電燈でんとうとのあいだ直流ちょくりゅう交流こうりゅう論争ろんそうがきっかけであった。

関東かんとうでは、1887ねんから直流ちょくりゅう送電そうでんおこなっていた東京とうきょう電燈でんとうが、交流こうりゅう優位ゆういせいたかまりにおうじて交流こうりゅう送電そうでんへの転換てんかんめた。そこで、50 Hz仕様しようドイツAEGせい発電はつでん (AC 3 kV・265 kVA) を導入どうにゅうし、1893ねん浅草あさくさ火力かりょく発電はつでんしょ稼動かどうさせた。関東大震災かんとうだいしんさいからの復旧ふっきゅうをきっかけに浅草あさくさ火力かりょく発電はつでんしょとその発電はつでんしょとの並列へいれつ運転うんてん技術ぎじゅつである系統けいとうれんけい必要ひつようせいから東京とうきょう電燈でんとう管内かんないは「交流こうりゅう送電そうでん・50 Hz」に統一とういつされていった[1]。しかし関西かんさいでは、1888ねん設立せつりつされた大阪おおさか電燈でんとう当初とうしょから交流こうりゅう送電そうでん選択せんたくし、60 Hz仕様しようべいGEせい発電はつでん (AC 2.3 kV・150 kW[2][注釈ちゅうしゃく 1]) を採用さいようした。これらを中心ちゅうしんに、次第しだい各地かくち電力でんりょく供給きょうきゅう集約しゅうやくされていった結果けっか東西とうざい周波数しゅうはすうちがいが形成けいせいされた。だい世界せかい大戦たいせん直後ちょくご復興ふっこうにあわせて日本にっぽん商用しょうよう電源でんげん周波数しゅうはすう統一とういつしようという構想こうそうもあった。国内こくない統一とういつ実現じつげんしなかったが、周辺しゅうへんが60 Hzのなかで50 Hzとなっていた福岡ふくおかけん北九州きたきゅうしゅう筑豊ちくほう地区ちくでは1949ねん12月より供給きょうきゅう周波数しゅうはすうを60 Hzにえる「九州きゅうしゅう地区ちく周波数しゅうはすう統一とういつ工事こうじ」がはじまり、中断ちゅうだんはさんで1960ねん6がつ完了かんりょうした[3]

いち国内こくない周波数しゅうはすうちがうことから、50 Hz地域ちいき・60 地域ちいきのどちらでも使つかえるように周波数しゅうはすうフリー(海外かいがいでの使用しよう考慮こうりょし、100〜240 Vの電圧でんあつフリーとなっている場合ばあいおおい)の電気でんき機器ききおお設計せっけい製造せいぞう販売はんばいされており、供給きょうきゅう電圧でんあつさえ旅行りょこうよう変圧へんあつ[注釈ちゅうしゃく 2]もちいて電圧でんあつわせれば[注釈ちゅうしゃく 3]、どちらの周波数しゅうはすうくにでも使用しよう可能かのうである。また、一部いちぶ小型こがた蛍光けいこうとうによる照明しょうめい器具きぐ[注釈ちゅうしゃく 4]商用しょうよう電源でんげんこうあつトランスを駆動くどうさせるむかし電子でんしレンジなど、スイッチや結線けっせん変更へんこうこうあつコンデンサのとうにより周波数しゅうはすうえができる機器ききもある。

現在げんざい日本にっぽんにおいて供給きょうきゅうがわにとっては相互そうご融通ゆうずうてんからは周波数しゅうはすう統一とういつするほうのぞましいが、そのためには一方いっぽうあるいは両方りょうほう地域ちいき発電はつでん変圧へんあつ交換こうかんのみならず取引とりひき計器けいきである電力でんりょくりょうけい[注釈ちゅうしゃく 5]をすべて一斉いっせい交換こうかんしなければならない。その周波数しゅうはすう変更へんこうさい停電ていでんともなったり、さらに周波数しゅうはすう依存いぞんする機器きき後述こうじゅつ)をすべて交換こうかんするか対策たいさくほどこ必要ひつようがある。また、莫大ばくだい費用ひよう長期ちょうき工事こうじ期間きかん発生はっせいすることから[注釈ちゅうしゃく 6]日本にっぽん政府せいふは「周波数しゅうはすう統一とういつ現実げんじつてきである」との判断はんだんをしている[4]

50 Hzと60 Hzの境界きょうかいせん

編集へんしゅう

もっと有名ゆうめい境界きょうかい静岡しずおかけん富士川ふじかわで、富士川ふじかわさかい東側ひがしがわが50 Hz、西側にしがわが60 Hzである[4]一般いっぱん境界きょうかい糸魚川いといがわ静岡しずおか構造こうぞうせん沿かたちで、東側ひがしがわが50 Hz、西側にしがわが60 Hzである。実際じっさいには、電力でんりょく会社かいしゃごと供給きょうきゅう約款やっかん標準ひょうじゅん周波数しゅうはすうさだめる。首都しゅとけん全域ぜんいき静岡しずおかけん東部とうぶ富士川ふじかわ以東いとう)・伊豆いず山梨やまなしけん群馬ぐんまけん東京電力とうきょうでんりょくパワーグリッド・一部いちぶ例外れいがいあり)と新潟にいがたけん東北電力とうほくでんりょくネットワーク・一部いちぶ例外れいがいあり)は50 Hzであり、静岡しずおかけんちゅう西部せいぶ富士川ふじかわ以西いせい)と長野ながのけん中部電力ちゅうぶでんりょくパワーグリッド・一部いちぶ例外れいがいあり)および富山とやまけん北陸電力ほくりくでんりょく送配そうはいでん)は60 Hzである。

ただし、以下いか地域ちいきでは供給きょうきゅう約款やっかん本則ほんそくとはことなる標準ひょうじゅん周波数しゅうはすうさだめる[注釈ちゅうしゃく 7]

静岡しずおかけん富士ふじ富士宮ふじのみやでは、商用しょうよう電源でんげん周波数しゅうはすう境界きょうかいである富士川ふじかわ市内しない横切よこぎり、富士川ふじかわ左岸さがんがわが50 Hz、右岸うがんがわ富士宮ふじのみや内房うつぶさおよ富士ふじきゅう富士川ふじかわまちいき)が60 Hzと混在こんざいしている。

また地域ちいきにかかわらず、工場こうじょうなど一部いちぶ大口おおぐち需要じゅようが、電力でんりょく会社かいしゃさだめる標準ひょうじゅん周波数しゅうはすうとはことなる周波数しゅうはすう利用りようしているケースがある。この場合ばあい需要じゅようがわ受電じゅでん設備せつび周波数しゅうはすう変換へんかん設備せつびもうけている。たとえばJR東海とうかい東海道新幹線とうかいどうしんかんせんは、富士川ふじかわ以東いとうでは浜松はままつまち綱島つなしま西相模にしさがみ沼津ぬまづの4箇所かしょにある周波数しゅうはすう変換へんかん変電へんでんしょで、東京電力とうきょうでんりょくパワーグリッドから受電じゅでん、50 Hzから60 Hzに変換へんかんして饋電せんへと供給きょうきゅうされる(新富士しんふじえきから東京とうきょうえきまでのかく駅舎えきしゃえきつとむよう電源でんげん供給きょうきゅうは50 Hzのまま)。

東西とうざいあいだでの周波数しゅうはすう変換へんかんによる相互そうご融通ゆうずう

編集へんしゅう

沖縄電力おきなわでんりょくのぞ[注釈ちゅうしゃく 8]かく電力でんりょく会社かいしゃあいだでは電気でんき相互そうご融通ゆうずうおこなっているが、ことなる周波数しゅうはすう電力でんりょく会社かいしゃあいだでの相互そうご融通ゆうずうのために、50 Hzと60 Hzの周波数しゅうはすう変換へんかんおこな周波数しゅうはすう変換へんかんしょもうけられている。電力でんりょく会社かいしゃあいだ相互そうご融通ゆうずうのための周波数しゅうはすう変換へんかんしょとしては電源でんげん開発かいはつおく変電へんでんネットワーク佐久間さくま周波数しゅうはすう変換へんかんしょ東京電力とうきょうでんりょくパワーグリッドのしん信濃しなの変電へんでんしょ中部電力ちゅうぶでんりょくパワーグリッドの東清水ひがししみず変電へんでんしょ飛騨ひだ変換へんかんしょの4箇所かしょがある。融通ゆうずう可能かのう電力でんりょく佐久間さくま変換へんかんしょ最高さいこう30まんkW、しん信濃しなの変電へんでんしょ60まんkW、東清水ひがししみず変電へんでんしょ30まんkW(東側ひがしがわが154 kV、西側にしがわが275 kVでれんけい)、飛騨ひだ変換へんかんしょ90まん kW。2021ねん3がつ現在げんざい日本にっぽん50 Hz・60 Hz相互そうご周波数しゅうはすう変換へんかんができる変電へんでんしょ上記じょうき4変電へんでんしょで、りょう周波数しゅうはすうあいだ融通ゆうずうできる最大さいだい電力でんりょくは210まんkW[7]となっている。

周波数しゅうはすう変換へんかんともな連携れんけい必要ひつようせい東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさい発生はっせい計画けいかく停電ていでんまれた状況じょうきょうさい認識にんしきさせられたものの[4]発電はつでんしょ建設けんせつするにくら多額たがく投資とうしようする(30まんkW周波数しゅうはすう変換へんかんしょ建設けんせつには変換へんかんしょ系統けいとうれんけいせん増強ぞうきょう必要ひつようなためやく700おくえんと10ねん程度ていど必要ひつようとされる[8][注釈ちゅうしゃく 9])ことが問題もんだいとされている。日本にっぽん東西とうざい周波数しゅうはすう統一とういつにかかるコストは前述ぜんじゅつのとおり莫大ばくだいなコストがかり、周波数しゅうはすう変換へんかんしょもうけて連携れんけいする手法しゅほう現実げんじつてきだとされた。また周波数しゅうはすう変換へんかんしょはなして設置せっちし、その両者りょうしゃちょう高圧こうあつ直流ちょくりゅう送電そうでん (HVDC) でむす手法しゅほう飛騨ひだ信濃しなの周波数しゅうはすう変換へんかん設備せつびにより、日本にっぽんでは海峡かいきょう以外いがいはじめて採用さいようされた。

2011ねん平成へいせい23ねん)3がつ11にち東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさい福島ふくしまだいいち原子力げんしりょく発電はつでんしょ事故じことで一部いちぶ原子力げんしりょく発電はつでんしょ火力かりょく発電はつでんしょ停止ていしし、またその運転うんてんつづけた原子力げんしりょく発電はつでんしょ順次じゅんじ定期ていき検査けんさはい[10][11]、いずれも期限きげん運転うんてん停止ていしとなった。これにより日本にっぽん各地かくち電力でんりょく不足ふそくおちいり、東京電力とうきょうでんりょく輪番りんばん停電ていでん計画けいかく停電ていでん)を実施じっし余儀よぎなくされ[12]様々さまざま悪影響あくえいきょう発生はっせいした[13][リンク]北海道電力ほっかいどうでんりょく中部電力ちゅうぶでんりょく関西電力かんさいでんりょく四国電力しこくでんりょく九州電力きゅうしゅうでんりょくも、電力でんりょく不足ふそく理由りゆうにした節電せつでんびかけや警告けいこくおこなった。東西とうざい電源でんげん周波数しゅうはすうことなることによる周波数しゅうはすう変換へんかんともな融通ゆうずう可能かのう電力でんりょくすくなさがこの電力でんりょく不足ふそく一因いちいんとなった[14]

こうしたなか、2013ねん2がつ東清水ひがししみず変電へんでんしょが30まんkWの本格ほんかく運用うんよう開始かいしし、東西とうざいあいだ融通ゆうずうできる電力でんりょくは120まんkWとなった[15]さらに2021ねん3がつ飛騨ひだ信濃しなの周波数しゅうはすう変換へんかん設備せつび変換へんかん容量ようりょう90まんkW)が運用うんよう開始かいしし、融通ゆうずうできる電力でんりょくは210まんkWに増加ぞうかした[16][17]

北本きたもとれんけいせん

編集へんしゅう

北海道電力ほっかいどうでんりょくも、かつては沖縄おきなわ同様どうよう独立どくりつけいであったが、北本きたもとれんけいせんによって東北電力とうほくでんりょくとの電力でんりょく幹線かんせん接続せつぞくおこなわれた。当初とうしょ下北半島しもきたはんとう経由けいゆ海底かいていケーブルが敷設ふせつされ、現在げんざい青函せいかんトンネル経由けいゆ増設ぞうせつされている。

しかし、海底かいていケーブルであることによりケーブルのリアクタンスはもとよりケーブル各相かくしょうあいだならびにたい大地だいちあいだ漂遊容量ようりょうおおきくなりぎてしまい、遮断しゃだん開閉かいへい受電じゅでんはし電圧でんあつおおきな変動へんどうこしたり、漂遊容量ようりょう起因きいんする無効むこう電力でんりょく授受じゅじゅとそれにともな充電じゅうでん電流でんりゅう送電そうでん電力でんりょくけずることになるため[18]どうれんけいせんこう電圧でんあつ直流ちょくりゅう送電そうでんとなっており、青森あおもりかた函館はこだてかたにそれぞれ変換へんかんしょもうけられている。その建設けんせつされた紀伊きい水道すいどうちょく流連りゅうれんけい設備せつび同様どうようである。

周波数しゅうはすう精度せいど

編集へんしゅう

商用しょうよう周波数しゅうはすう稼働かどうする交流こうりゅう電動でんどう使用しようしている需要じゅようにおいて、供給きょうきゅう周波数しゅうはすう変動へんどうはすなわち電動でんどう回転かいてんすう変動へんどう直結ちょっけつし、紡績ぼうせき工場こうじょうでのいとれやできたいと均一きんいつ起因きいんする品質ひんしつ低下ていかが、また製紙せいしぎょうにおいては紙切かみきれやかみあつみの変動へんどうとう起因きいんする品質ひんしつ低下ていかこすことがられている。このことから周波数しゅうはすう変動へんどう工業こうぎょう製品せいひん製造せいぞう工程こうてい安定あんていせい品質ひんしつ直結ちょっけつするためこのましいことではない。またおおきな周波数しゅうはすう変動へんどう高速こうそく回転かいてんするタービン発電はつでん回転かいてんすう必要ひつよう変動へんどうさせてしまい危険きけんなため[注釈ちゅうしゃく 10]電力でんりょくもう全体ぜんたいこう精度せいどかつ安定あんていした周波数しゅうはすうでの供給きょうきゅうもとめられている[20]。しかし、島国しまぐにである日本にっぽん他国たこくとの系統けいとう連係れんけいうえ国内こくない二分にぶんされているため、系統けいとうない発電はつでん容量ようりょうちいさく周波数しゅうはすう変動へんどう発生はっせいしやすい[注釈ちゅうしゃく 11]

電力でんりょく系統けいとう運用うんようにおいてタービン出力しゅつりょく一定いっていであれば、電力でんりょく需要じゅよう減少げんしょうしたときはタービン発電はつでん回転かいてんすうたかくなり周波数しゅうはすう電圧でんあつ上昇じょうしょう[注釈ちゅうしゃく 12]ぎゃく電力でんりょく需要じゅよう増加ぞうかしたとき回転かいてんすうひくくなり周波数しゅうはすう電圧でんあつがともに低下ていかする。電力でんりょく会社かいしゃすうふん単位たんいの「短時間たんじかん変動へんどう」と30ふん単位たんいの「長時間ちょうじかん変動へんどう」の双方そうほうたいしタービン直結ちょっけつ調しらべそく励磁れいじによりちからりつ調整ちょうせい、あるいはボイラーへの給水きゅうすいおよび燃料ねんりょう供給きょうきゅうりょう[注釈ちゅうしゃく 13]増減ぞうげんや、バルブやガイドベーンのひらき調整ちょうせいによる水車みずぐるまタービンへの流入りゅうにゅう水量すいりょう増減ぞうげん[注釈ちゅうしゃく 14]によって発電はつでん出力しゅつりょく調整ちょうせいなどをおこな周波数しゅうはすう安定あんていはかっている[22]日本にっぽんでの負荷ふか周波数しゅうはすう制御せいぎょ方式ほうしきには、てい周波数しゅうはすう制御せいぎょ方式ほうしき定連じょうれんけいせん潮流ちょうりゅう制御せいぎょ方式ほうしき周波数しゅうはすう偏倚へんいれんけいせん潮流ちょうりゅう制御せいぎょ方式ほうしき選択せんたく周波数しゅうはすう制御せいぎょ方式ほうしきの4つがある[23][24][25]。なお、出力しゅつりょく調整ちょうせい失敗しっぱい周波数しゅうはすう一定いってい調整ちょうせい範囲はんい逸脱いつだつした場合ばあい発電はつでんしょ系統けいとうからかいれつされる(はなされる)ため停電ていでん発生はっせいする。(発生はっせいれい1987ねん7がつ23にち首都しゅとけんだい停電ていでん、2018ねん9がつ6にち北海道ほっかいどう胆振いぶり東部とうぶ地震じしんによるだい規模きぼ停電ていでん

  • 日本にっぽん電力でんりょく会社かいしゃ目標もくひょうとしている周波数しゅうはすう偏差へんさ[26][27]
    • 北海道ほっかいどう 50±0.3 Hz以内いない時差じさ 3びょう以内いない
    • ひがし地域ちいき 50±0.2 Hz以内いない、(東京電力とうきょうでんりょく 時差じさ±15びょう以内いない
    • 中西なかにし地域ちいき 60±0.2 Hz以内いない、(中部電力ちゅうぶでんりょく 時差じさ±10びょう以内いない滞在たいざいりつ95 %以上いじょう 60±0.1 Hz)
    • 島嶼とうしょ 沖縄電力おきなわでんりょく 60±0.3 Hz以内いない時差じさ±8びょう以内いない[28]
  • 北米ほくべい (NERC) 年間ねんかん標準ひょうじゅん偏差へんさいち分間ふんかん平均へいきん目標もくひょう[26]
    • 東部とうぶ: 0.018 Hz以内いない西部せいぶ:0.0228 Hz以内いない
    • テキサス(ERCOT):0.020 Hz以内いない
    • ケベック:0.0212 Hz以内いない
  • 欧州おうしゅう (UCTE) 年間ねんかん標準ひょうじゅん偏差へんさいち分間ふんかん平均へいきん目標もくひょう
    • 50±0.04 Hz以内いない:90 %以上いじょう、50±0.06 Hz以内いない:99 %以上いじょう

世界せかい各国かっこく商用しょうよう電源でんげん周波数しゅうはすう

編集へんしゅう
 
世界せかい商用しょうよう電源でんげん周波数しゅうはすうたとえば「100 V, 50 Hz」は、電圧でんあつが100ボルトで周波数しゅうはすうが50ヘルツである地域ちいきいろしめす。

50 Hz・60 Hz併用へいようこく

編集へんしゅう

電化でんか製品せいひんについて

編集へんしゅう

おも電気でんき製品せいひん周波数しゅうはすう対応たいおうについての一般いっぱんれいげる。

50 Hzでも60 Hzでもそのまま使つかえるもの

編集へんしゅう

そのまま利用りよう可能かのうであるが、性能せいのう多少たしょう変化へんかするもの(誘導ゆうどう電動でんどうのため)

編集へんしゅう

誘導ゆうどう電動でんどう回転かいてんすう・トルクは周波数しゅうはすう比例ひれい消費しょうひ電力でんりょく電源でんげん周波数しゅうはすう自乗じじょう比例ひれいする。ただし、インバータ内蔵ないぞうしている機器ききでは、インバータを経由けいゆして電動でんどう電力でんりょく供給きょうきゅうされるため、電源でんげん周波数しゅうはすうによる性能せいのう変化へんかはないが内部ないぶ整流せいりゅう電圧でんあつが60 Hzのほうがたかくなるため変換へんかん効率こうりつは50 Hzより良好りょうこうである(60 Hzなら出力しゅつりょくがわずかにがり、50 Hzなら出力しゅつりょくがわずかにちる)。

冷蔵庫れいぞうこ
コンプレッサ能力のうりょく周波数しゅうはすうおうじて変化へんかするが、冷蔵庫れいぞうこはサーモスタットによって一定いってい温度おんどたもつように制御せいぎょすることが前提ぜんてい装置そうちであるから、実用じつようじょう影響えいきょうすくない。
扇風機せんぷうき直流ちょくりゅう電動でんどう方式ほうしきのぞく)
周波しゅうはすうによってふうりょう
エアコン(インバータしきのぞく)
冷蔵庫れいぞうこ同様どうよう。スイッチをれてから目的もくてき温度おんど到達とうたつするまでの時間じかんる。
加湿かしつ
空気くうき清浄せいじょう
ヘアドライヤー
洗濯せんたく
水流すいりゅうつよさにる(60 Hzのほうが水流すいりゅうつよく、よごれがちやすいかわりにぬのいたみがすすみやすい)が、実際じっさい製品せいひんは、インバータ方式ほうしきでなくても電源でんげん周波数しゅうはすうおうじて制御せいぎょようマイコン電動でんどうまわしている時間じかん加減かげんするようにつくられている。このため、1かい洗濯せんたくにかかる実際じっさい洗濯せんたく時間じかん消費しょうひ電力でんりょくりょう大差たいさない(このため各社かくしゃ、カタログに50 Hz / 60 Hzべつ仕様しよう記載きさいされておらず、義務ぎむもされていない)。機械きかいしきタイマー使用しようの2そうしき洗濯せんたくでは(現在げんざいにおいても一部いちぶ)、タイマー目盛めもりがじゅう印刷いんさつされており、使用しようするひと自分じぶん地区ちくわせて、洗濯せんたく時間じかん設定せっていするようになっている。

周波数しゅうはすうちがうと利用りようできないもの

編集へんしゅう

インバータ内蔵ないぞう製品せいひん・50 / 60 Hz切替きりかえスイッチきの製品せいひん下記かきてはまらない。なお、現在げんざい市販しはんされている家電かでん製品せいひんではほとんどに対策たいさくほどこされており、50 / 60 Hzのちがいに関係かんけいなく使つかえる。

電源でんげん周波数しゅうはすう同期どうきして動作どうさするもの

編集へんしゅう
電気でんき時計とけいクオーツ時計とけい以外いがい
使用しようしても機器きき自体じたい危険きけんいが、時刻じこく正確せいかくさにけて使つかものにならない(50 Hz機種きしゅは60 Hz地域ちいきでは1あいだたり12ふんすすみ、60 Hz機種きしゅは50 Hz地域ちいきでは1あいだたり10ふんおくれる)。モーターしきではなくデジタル時計とけい場合ばあい水晶すいしょう発振器はっしんき高価こうかだったころには、10 Hzよりややひくめの周波数しゅうはすう発振はっしん回路かいろ内部ないぶち、50または60 Hzの電源でんげん波形はけいでトリガをかけることにより強制きょうせいてきに10 Hzで発振はっしんさせるというようなちからわざで、えスイッチなしに50 / 60 Hzりょう対応たいおう時計とけい実現じつげんしていたれいもある。なお、時刻じこくではなく一定いってい時間じかんはかるだけのキッチンタイマーなどでは、関東かんとうよう関西かんさいよう種類しゅるい目盛めもりをケースに印字いんじして、使つか自分じぶん地域ちいきのほうの目盛めもりで時間じかんるというものもあった。
レコードプレーヤーテープレコーダーのうち、ACシンクロナスモータで、レコードの回転かいてんやテープ走行そうこうスピードを一定いっていたもっているもの
レコードテープ駆動くどうスピードが、時計とけい同様どうよう変化へんかこすので、再生さいせいおんのピッチが原音げんおんちがうものになる。レコードプレーヤーの場合ばあいはプーリーの交換こうかん、テープレコーダの場合ばあいはプーリーのベルトのえ、さらにいずれの場合ばあいも、すすむしょうコンデンサ容量ようりょう変更へんこうなどが必要ひつようになる(異常いじょうではあるが、とくこまかいことをにしなければ、音楽おんがくとしてたのしむことはできる。)。
電気でんき楽器がっきるい
使用しようしても機器きき自体じたい危険きけんせいいが、やくたん3音程おんてい変化へんかがある。平均へいきんりつ調律ちょうりつされた楽器がっきであればそのまま演奏えんそう可能かのうであるが、正常せいじょう調律ちょうりつ楽器がっきとの合奏がっそう困難こんなんである。
ハモンドオルガン - 発音はつおん機構きこうにトーンホイールを誘導ゆうどうモーターで駆動くどうしている電気でんきオルガンに区分くぶんされるものはこの問題もんだい発生はっせいする。真空しんくうかんやトランジスタなどの発振器はっしんき使つかった電子でんしオルガンではこの問題もんだい発生はっせいしない。

特定とくてい電源でんげん周波数しゅうはすう専用せんよう設計せっけい製造せいぞうされたもの

編集へんしゅう
電子でんしレンジ
所要しょようのマグネトロン出力しゅつりょくるためのばい電圧でんあつ整流せいりゅうよう挿入そうにゅうされている高圧こうあつコンデンサーと高圧こうあつトランスとで共振きょうしん回路かいろ形成けいせいして昇圧しょうあつしているため、設計せっけい周波数しゅうはすうことなる電源でんげん供給きょうきゅうされると高圧こうあつトランスになが電流でんりゅうえてこうあつトランスを焼損しょうそんする。また重大じゅうだい問題もんだいではないがターンテーブルの回転かいてんたんしょう交流こうりゅうモーターを使用しようしている機種きしゅ場合ばあい、ターンテーブルの回転かいてんすうわるほか、タイマーが電源でんげん同期どうきがたであれば加熱かねつ時間じかん表記ひょうきことなってくる(周波数しゅうはすうたかくなるほどタイマーははやまわる)。
蛍光けいこうとう照明しょうめい器具きぐ[29]
チョークがた変圧へんあつがたていちからりつ(グロースタートしき器具きぐ)の場合ばあい、グロースタートしきしょう容量ようりょうのものは50 Hzようのものを60 Hzで使つかっても若干じゃっかんくらくなる(やく85 %)とく問題もんだいきないが、ぎゃくに60 Hzようのものを50 Hzで使つかうとリアクタンスが低下ていかして磁励おんおおきくなり、電流でんりゅうのため蛍光けいこうとうランプの寿命じゅみょうみじかくなり、また安定あんてい過熱かねつ危険きけんがある。すすむしょうがた高力こうりきりつ(ラピッドスタートしき器具きぐ)の場合ばあいなかにコンデンサを挿入そうにゅうしてちからりつ改善かいぜんしているため、60 Hzようのものを50 Hzで使用しようすると従来じゅうらいがた蛍光けいこうとうとうおなじく蛍光けいこうとうランプ電流でんりゅう増大ぞうだいでランプがたん寿命じゅみょうになるほか安定あんてい電流でんりゅうながれて過熱かねつして危険きけんである。ぎゃくに50 Hzようを60 Hzで使つかうと、コンデンサ電流でんりゅう増加ぞうかして安定あんてい過熱かねついた危険きけんがある。

上記じょうきのように、電化でんか製品せいひんには電源でんげん周波数しゅうはすう指定していして設計せっけい製造せいぞうされているものがある。このような製品せいひんでは、周波数しゅうはすうことなる地域ちいき利用りようするさいには部品ぶひん交換こうかん改修かいしゅう必要ひつようとなる。また、改修かいしゅう対応たいおうできず、えを余儀よぎなくされることもある(製品せいひんによっては改修かいしゅうするより新規しんき購入こうにゅうほう安価あんかである場合ばあいかんがえられる)。

電動でんどう回転かいてんすうことなる場合ばあい分野ぶんやによってことなるが、利用りようしゃちがいをれられれば使用しようすることは出来できる。使用しようには刃物はもの回転かいてん速度そくどちがいによる処理しょり能力のうりょく仕上しあがりの変化へんか楽器がっき音響おんきょう機器ききでの再生さいせい演奏えんそう周波数しゅうはすう変化へんかれる必要ひつようがある。

なお、最近さいきん電子でんしレンジや蛍光けいこうとう照明しょうめい器具きぐなどの製品せいひんには、こう効率こうりつてい消費しょうひ電力でんりょくなどを目的もくてきインバータもちいて製品せいひん内部ないぶ周波数しゅうはすう変換へんかんしているものもおおくある。これらは一般いっぱん電源でんげん周波数しゅうはすう関係かんけいなく使用しようできる(いわゆる「ヘルツフリー」)。

このため、引越ひっこし(たとえば東京とうきょうから大阪おおさか)のさいには、利用りようしている製品せいひん表示ひょうじ銘板めいばん)や取扱とりあつかい説明せつめいしょ対応たいおう周波数しゅうはすう確認かくにんし、引越ひっこにそのまま利用りようできるか、あるいは改修かいしゅう必要ひつよう確認かくにんすることが重要じゅうようである。「50/60 Hz」と記載きさいされていれば、そのままか、あるいは周波数しゅうはすうえスイッチでえることで、どちらの周波数しゅうはすうでも利用りようできる。

電動でんどう搭載とうさいした機器きき場合ばあい、50 Hz・200 V、60 Hz 200 / 220 Vという表記ひょうきをしたものが一般いっぱんてきであるが、きわまれに60 Hz・200 Vとき起動きどう不良ふりょう問題もんだいこる。これはコイルのインピーダンス周波数しゅうはすう反比例はんぴれい入力にゅうりょく電流でんりゅう減少げんしょうし、起動きどうトルクが低下ていかするためである。電源でんげん電圧でんあつを220 Vにちかくする、プーリーやギヤえる、あるいは60 Hzよう設計せっけいした機器きき使つかうなどの配慮はいりょ必要ひつようである。

なお、乗用車じょうようしゃなどで交流こうりゅう100 Vの家電かでんひん使用しよう可能かのうにする車載しゃさいようインバータ(DC 12 / 24 V → AC 100 Vへの変換へんかん)のなかには、比較的ひかくてきしょう出力しゅつりょく(おおむね300 W以下いか)のものには、電源でんげん周波数しゅうはすう55 Hzのものもおおいが、これは国内こくない商用しょうよう電源でんげん周波数しゅうはすう50 Hzと60 Hzのなかあいだっており、比較的ひかくてきてい消費しょうひ電力でんりょく製品せいひん(おおむね150 W以下いかで、ノートパソコンや小型こがたのテレビ・照明しょうめい・ゲーム電気でんきカミソリなどのてい電力でんりょく美容びよう器具きぐなど)で、50 / 60 Hz表示ひょうじ製品せいひんかぎって使用しようするなどの条件じょうけんがある。

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 本来ほんらい交流こうりゅう発電はつでん容量ようりょうは、電圧でんあつ電流でんりゅう位相いそう相当そうとうするちからりつ考慮こうりょする必要ひつようがあるため容量ようりょう単位たんい実効じっこう電圧でんあつ実効じっこう電流でんりゅう単純たんじゅんせきである皮相ひそう電力でんりょく単位たんい: VA)をもちいるが、まだ商用しょうよう交流こうりゅう用途ようと電燈でんとうであった時代じだい負荷ふかちからりつがほぼ1 (100 %) にひとしいことから、1 kW = 1 kVA とみなしてもつかえない。
  2. ^ 小型こがた軽量けいりょうもとめられる旅行りょこう用品ようひんのため、体積たいせきりに容量ようりょうおおきくできるたんまき変圧へんあつおおいが、なかには電熱でんねつ機器ききけのサイリスタ位相いそう制御せいぎょによる実効じっこう調整ちょうせいがた変圧へんあつもある。
  3. ^ 無論むろん、スイッチング電源でんげんによるACアダプターなどでりょう電圧でんあつ対応たいおう機器ききであれば変圧へんあつ不要ふようである。
  4. ^ 放電ほうでん安定あんていさせる安定あんていいたりてき巻数かんすう周波しゅうはすうによってことなるため。後述こうじゅつの、設計せっけい周波数しゅうはすうよりひく周波数しゅうはすう供給きょうきゅうされた場合ばあい焼損しょうそん対策たいさくとして出荷しゅっかひく周波数しゅうはすうの50 Hzがわにスイッチがたおしてある。
  5. ^ 日本にっぽん上市かみいちされている電力でんりょくりょうけいには周波数しゅうはすう共用きょうよう計量けいりょうほう検定けんてい対応たいおうのものはい。
  6. ^ 2011ねん東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいのち政府せいふおこなったシミュレーションで50 Hzの地域ちいきをすべて60 Hzに変更へんこうした場合ばあい電気でんき事業じぎょうしゃ設備せつび交換こうかん費用ひようやく10ちょうえん、かつ発電はつでん設備せつび周波数しゅうはすう変更へんこう工事こうじ期間きかんは40ねん以上いじょうになる見込みこみであることが試算しさんされている[4]
  7. ^ このほか北海道ほっかいどう千歳ちとせ一部いちぶ支笏湖温泉しこつこおんせん一帯いったい)が60 Hz地域ちいきだが、これは王子製紙おうじせいし自家用じかよう発電はつでんしょから電力でんりょく供給きょうきゅうけていることに起因きいんする。
  8. ^ 沖縄電力おきなわでんりょくは、電力でんりょく系統けいとう電力でんりょく会社かいしゃれんけいしていない単独たんどく系統けいとうであるため。電力でんりょく系統けいとう参照さんしょうのこと。
  9. ^ 予算よさんベースだが、佐久間さくまひがし富士ふじ既存きそん周波数しゅうはすう変換へんかんしょけい90まんkWの増強ぞうきょうには工事こうじ予算よさん1,854おくえん見積みつもられた[9]
  10. ^ このため許容きょようされた範囲はんいえる周波数しゅうはすう低下ていか検出けんしゅつした場合ばあい電力でんりょくもうからタービン発電はつでん分離ぶんりかいれつという)する仕組しくみがそなわっている。この場合ばあい発電はつでん需要じゅよう見合みあ出力しゅつりょく送電そうでんもうのインピーダンスにおうじて負担ふたんするが、はつ変電へんでんしょでの調整ちょうせいわない場合ばあい連鎖れんさてき次々つぎつぎ発電はつでん電力でんりょくもうから脱落だつらくしていく系統けいとう崩壊ほうかい現象げんしょうき、最悪さいあく、ブラックアウト(電力でんりょくもう全体ぜんたい停電ていでん)となる危険きけんせいがある[19]
  11. ^ 周波数しゅうはすう変換へんかんしょ片方かたがた系統けいとう周波数しゅうはすう低下ていかしたさいに、他方たほう系統けいとう健全けんぜんであることを条件じょうけんに、あらかじめ設定せっていした電力でんりょく瞬時しゅんじ送電そうでんする機能きのう具備ぐびしている[21]。しかしながら周波数しゅうはすう変換へんかんしょ他方たほう系統けいとう電力でんりょく周波数しゅうはすう変換へんかんしてまわすだけの仕組しくみであり、系統けいとう崩壊ほうかいこすと周波数しゅうはすう変換へんかんしょから送電そうでん不能ふのうおちいるため(この制約せいやくにより北海道ほっかいどう胆振いぶり東部とうぶ地震じしんでは北本きたもと連携れんけいせん機能きのうしなかった)、東西とうざいどちらの電力でんりょく系統けいとうにも適切てきせつ場所ばしょ供給きょうきゅう予備よびりょくとなる発電はつでんしょくことが肝要かんようである。
  12. ^ 阪神はんしん淡路あわじ大震災だいしんさい当日とうじつ関西電力かんさいでんりょく管内かんない周波数しゅうはすうが60.45 Hzまで瞬間しゅんかんてき上昇じょうしょうした。
  13. ^ 発電はつでんにつながるタービンへの蒸気じょうき流量りゅうりょうは、本質ほんしつてき燃料ねんりょう投入とうにゅうりょうにより変動へんどうする。
  14. ^ 水力すいりょく発電はつでんでの水量すいりょう調整ちょうせい調しらべそく司令しれいによってなされるのが大半たいはんである。水車みずぐるま発電はつでん慣性かんせいモーメントのおおきさおよび磁気じき回路かいろ容量ようりょうおおきさもあいまって、水力すいりょく発電はつでんしょ系統けいとう周波数しゅうはすう変動へんどうたいする即応そくおう調整ちょうせいりょくとしてしばしば活用かつようされる。
  15. ^ a b もちろん、ACアダプタや電源でんげんユニットが50 Hz / 60 Hzりょう対応たいおうでなければ意味いみがない。これらのほとんどは、アメリカ国内こくないアメリカ大陸あめりかたいりくとヨーロッパとのあいだ共通きょうつう使用しようできないと不便ふべんであることからヘルツフリー・複数ふくすう電圧でんあつ対応たいおうであることがおおいが、降圧こうあつ回路かいろにトランスを使用しようしているものとなると、絶対ぜったいではない。

出典しゅってん

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外部がいぶリンク

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