河野こうの洋平ようへい

河野こうの 洋平ようへい（こうの ようへい、1937年ねん〈昭和しょうわ12年ねん〉1月がつ15日にち - ）は、日本にっぽんの政治せいじ家か。

日本にっぽんの政治せいじ家か 河野こうの 洋平ようへい こうの ようへい
2008年ねん4月がつ、衆議院しゅうぎいん議長ぎちょう公邸こうていにて
生年月日せいねんがっぴ	(1937-01-15) 1937年ねん1月がつ15日にち（87歳さい）
出生しゅっしょう地ち	日本にっぽん 神奈川かながわ県けん平塚ひらつか市し
出身しゅっしん校こう	早稲田大学わせだだいがく政治せいじ経済学部けいざいがくぶ経済けいざい学科がっか
前ぜん職しょく	丸紅まるべに飯田いいだ社員しゃいん ニチリョウ代表だいひょう取締役とりしまりやく社長しゃちょう 日本にっぽん陸上りくじょう競技きょうぎ連盟れんめい会長かいちょう
所属しょぞく政党せいとう	（自由民主党じゆうみんしゅとう（中曽根なかそね派は）→） （新自由しんじゆうクラブ→） 自由民主党じゆうみんしゅとう（宮澤みやざわ派は→河野こうのグループ→無所属むしょぞく）
称号しょうごう	衆議院しゅうぎいん永年えいねん在職ざいしょく議員ぎいん 経済けいざい学士がくし（早稲田大学わせだだいがく） 桐きり花はな大だい綬章じゅしょう
親族しんぞく	祖父そふ・河野こうの治平じへい 父ちち・河野こうの一郎いちろう 叔父おじ・河野こうの謙三けんぞう 長男ちょうなん・河野こうの太郎たろう 従兄じゅうけい・田川たがわ誠一せいいち
第だい71-72代だい 衆議院しゅうぎいん議長ぎちょう
在任ざいにん期間きかん	2003年ねん11月19日にち - 2009年ねん7月がつ21日にち
天皇てんのう	明仁あきひと
第だい118・123-125代だい 外務がいむ大臣だいじん
内閣ないかく	村山むらやま内閣ないかく 村山むらやま改造かいぞう内ない閣かく 小渕おぶち第だい2次じ改造かいぞう内ない閣かく 第だい1次じ森内もりうち閣かく 第だい2次じ森内もりうち閣かく 第だい2次じ森もり改造かいぞう内ない閣かく（中央ちゅうおう省庁しょうちょう再編さいへん前まえ） 第だい2次じ森もり改造かいぞう内ない閣かく（中央ちゅうおう省庁しょうちょう再編さいへん後ご）
在任ざいにん期間きかん	1994年ねん6月30日にち - 1996年ねん1月がつ11日にち 1999年ねん10月5日にち - 2001年ねん4月がつ26日にち
副ふく総理そうり
内閣ないかく	村山むらやま内閣ないかく 村山むらやま改造かいぞう内ない閣かく
在任ざいにん期間きかん	1994年ねん6月がつ30日にち - 1995年ねん10月2日にち
第だい55代だい 内閣ないかく官房かんぼう長官ちょうかん 婦人ふじん問題もんだい担当たんとう大臣だいじん
内閣ないかく	宮澤みやざわ改造かいぞう内ない閣かく
在任ざいにん期間きかん	1992年ねん12月12日にち - 1993年ねん8月がつ9日にち
第だい39代だい 科学技術庁かがくぎじゅつちょう長官ちょうかん 第だい39代だい 原子力げんしりょく委員いいん会かい委員いいん長ちょう
内閣ないかく	第だい2次じ中曽根なかそね第だい2次じ改造かいぞう内ない閣かく
在任ざいにん期間きかん	1985年ねん12月28日にち - 1986年ねん7月がつ22日にち
その他たの職歴しょくれき
衆議院しゅうぎいん議員ぎいん （旧きゅう神奈川かながわ3区く→） （旧きゅう神奈川かながわ5区く→） 神奈川かながわ17区く 当選とうせん回数かいすう：14回かい （1967年ねん1月がつ29日にち - 2009年ねん7月がつ21日にち）
第だい16代だい 自由民主党じゆうみんしゅとう総裁そうさい （1993年ねん7月がつ30日にち - 1995年ねん9月22日にち）
初代しょだい・第だい3代だい 新自由しんじゆうクラブ代表だいひょう （1976年ねん6月がつ - 1980年ねん2月がつ 1984年ねん6月がつ - 1986年ねん8月がつ）

衆議院しゅうぎいん議長ぎちょう（第だい71・72代だい）、副ふく総理そうり（村山むらやま内閣ないかく・村山むらやま改造かいぞう内ない閣かく）、外務がいむ大臣だいじん（第だい118・123-125代だい）、内閣ないかく官房かんぼう長官ちょうかん（第だい55代だい）、科学技術庁かがくぎじゅつちょう長官ちょうかん（第だい39代だい）、原子力げんしりょく委員いいん会かい委員いいん長ちょう（第だい39代だい）、衆議院しゅうぎいん議員ぎいん（14期き）、自由民主党じゆうみんしゅとう総裁そうさい（第だい16代だい）、新自由しんじゆうクラブ代表だいひょう（初代しょだい・第だい3代だい）を歴任れきにん。

2003年ねん（平成へいせい15年ねん）から2009年ねん（平成へいせい21年ねん）まで日本にっぽん憲政けんせい史上しじょう最長さいちょう（当時とうじ）の期間きかんにわたって衆議院しゅうぎいん議長ぎちょうを務つとめた。

父ちちは副ふく総理そうり兼けん国務大臣こくむだいじん（東京とうきょう五輪ごりん担当たんとう）、農林のうりん大臣だいじん、建設けんせつ大臣だいじん、衆議院しゅうぎいん議員ぎいんを務つとめた河野こうの一郎いちろう、叔父おじは参議院さんぎいん議長ぎちょうを務つとめた河野こうの謙三けんぞう、第だい4代だいデジタル大臣だいじんで衆議院しゅうぎいん議員ぎいんの河野こうの太郎たろうは長男ちょうなん。

いわゆる従軍じゅうぐん慰安いあん婦ふについて述のべた「河野こうの談話だんわ」を発表はっぴょうしたことで知しられる。

稲いね門もん体育たいいく会かい会長かいちょう。

来歴らいれき・人物じんぶつ

生おい立たち

1937年ねん（昭和しょうわ12年ねん）、神奈川かながわ県けん平塚ひらつか市しに衆議院しゅうぎいん議員ぎいん河野こうの一郎いちろうとその妻つま照子てるこの次男じなんとして生うまれる。1955年ねん（昭和しょうわ30年ねん）、早稲田大学わせだだいがく高等こうとう学院がくいんを経へて、早稲田大学わせだだいがく政治せいじ経済学部けいざいがくぶ経済けいざい学科がっかに入学にゅうがく（同級生どうきゅうせいに福田ふくだ康夫やすお）。在学ざいがく中ちゅうは競走きょうそう部ぶに所属しょぞくした。1959年ねん（昭和しょうわ34年ねん）に大学だいがくを卒業そつぎょうし、丸紅まるべに飯田いいだ（1972年ねん（昭和しょうわ47年ねん）に社名しゃめい変更へんこうして丸紅まるべにとなる）に入社にゅうしゃした。大阪おおさか本社ほんしゃ財務ざいむ部ぶ、食糧しょくりょう部ぶ、東京とうきょう支社ししゃ砂糖さとう食料しょくりょう品ひん部ぶに勤務きんむ。

丸紅まるべに飯田いいだ在籍ざいせき中ちゅうには富士ふじスピードウェイの建設けんせつにも関かかわっており、富士ふじスピードウェイの運営うんえい会社かいしゃとして設立せつりつされた「日本にっぽんナスカー株式会社かぶしきがいしゃ」の副ふく社長しゃちょうも務つとめていたことがある。ただしその後ご、同社どうしゃの経営けいえい権けんが三菱地所みつびしじしょに事実じじつ上じょう譲渡じょうとされたことに伴ともない、サーキットのオープンを待またずに経営けいえい陣じんから退しりぞいている。

後ご、米国べいこくスタンフォード大学だいがく留学りゅうがく、ニチリョウ社長しゃちょうを務つとめた。1965年ねん（昭和しょうわ40年ねん）、父ちち、一郎いちろうが死去しきょ。

若手わかて議員ぎいん時代じだい

1967年ねん（昭和しょうわ42年ねん）、父ちちの地盤じばんを継承けいしょうして第だい31回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょに自民党じみんとう公認こうにんで初はつ出馬しゅつば、トップ当選とうせんを果はたす（当選とうせん同期どうきに山下やました元利がんり・増岡ますおか博之ひろゆき・加藤かとう六月むつき・塩川正十郎しおかわまさじゅうろう・中尾なかお栄一えいいち・藤波ふじなみ孝生たかお・武藤むとう嘉文よしふみ・坂本さかもと三さん十じゅう次じ・塩谷しおや一夫かずお・水野みずの清きよしなど）。自民党じみんとうでは父ちちが率ひきいた河野こうの派はの流ながれをくむ中曽根なかそね派はに入会にゅうかい。 しかし1970年ねんの佐藤さとう首相しゅしょうの四よん選せんをめぐる党内とうないの議論ぎろんでは、派閥はばつの現実げんじつ路線ろせんに反はんして四よん選せん阻止そしを訴うったえるなどスジ論ろんを主張しゅちょうした。

1972年ねん（昭和しょうわ47年ねん）、第だい2次じ田中たなか角栄かくえい内閣ないかくの文部もんぶ政務次官せいむじかんに就任しゅうにん。

若手わかて時代じだいは「自民党じみんとうのプリンス」と呼よばれ、勉強べんきょう会かい「政治せいじ工学こうがく研究所けんきゅうじょ」（政せい工こう研けん）を主宰しゅさい。超ちょう派閥はばつ的てきに党内とうない左派さはの中堅ちゅうけん・若手わかて議員ぎいんを従したがえる立場たちばにあった。1974年ねん（昭和しょうわ49年ねん）の田中たなか角栄かくえい内閣ないかくの総そう辞職じしょくに伴ともなう後継こうけい総理そうり・総裁そうさい選出せんしゅつに際さいしては、公選こうせんが行おこなわれることを見越みこしての河野こうの擁立ようりつ運動うんどうが政せい工こう研けんを中心ちゅうしんに展開てんかいされた。しかし、話はなし合あいによる後継こうけい者しゃ決定けってい（椎名しいな裁定さいてい）が当時とうじの実力じつりょく者しゃの間あいだで既定きてい路線ろせんとなっていたこともあり、擁立ようりつ運動うんどうは挫折ざせつした。また、三木みき内閣ないかく発足ほっそく時じには環境庁かんきょうちょう長官ちょうかんへの起用きようが予定よていされていたが、党内とうない左派さはの反発はんぱつで流ながれた。

新自由しんじゆうクラブ時代じだい

第だい2次じ中曽根なかそね再さい改造かいぞう内ない閣かくでの科学技術庁かがくぎじゅつちょう長官ちょうかん時どきの肖像しょうぞう写真しゃしん（1985年ねん）

1976年ねん（昭和しょうわ51年ねん）に政せい工こう研けんのメンバーだった田川たがわ誠一せいいち、西岡にしおか武夫たけお、山口やまぐち敏夫としお、小林こばやし正巳まさみ、有田ありた一寿かずとしらと自民党じみんとうを離党りとう、新自由しんじゆうクラブを結成けっせいし党首とうしゅに就任しゅうにん。結党けっとう直後ちょくごの第だい34回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょでは都市とし部ぶを中心ちゅうしんに一挙いっきょに17人にんの当選とうせん者しゃを出だす躍進やくしんを遂とげた。なお、同年どうねんの新自由しんじゆうクラブ立たち上あげ当時とうじに、ニッポン放送にっぽんほうそうの深夜しんや放送ほうそう『オールナイトニッポン』のパーソナリティを務つとめた経験けいけん（1976年ねん7月がつ30日にち放送ほうそう）がある。

1979年ねん（昭和しょうわ54年ねん）、西岡にしおかの離党りとう・自民党じみんとう復ふく党とうによって打撃だげきを受うけ、同年どうねんの第だい35回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょでは惨敗ざんぱいした。後ご、代表だいひょうを辞任じにんしている。また、自民党じみんとうが総そう選挙せんきょで過半数割かはんすうわれした後のちの四よん十じゅう日にち抗争こうそうの際さいに当時とうじの大平おおひら正芳まさよし首相しゅしょうから連立れんりつの申もうし出でがあったが、自民党じみんとう内ないの反対はんたいで立たち消ぎえになった（連立れんりつ政権せいけんでは田川たがわが文部もんぶ大臣だいじんに就任しゅうにんする予定よていだった）。なお、1981年ねん（昭和しょうわ56年ねん）には映画えいが『ええじゃないか』に原市はらいち之これ進しん役やくで出演しゅつえんしたこともある。

1982年ねん（昭和しょうわ57年ねん）、河野こうのの政界せいかいの師匠ししょうである中曽根なかそね康弘やすひろが内閣ないかく総理そうり大臣だいじんとなると、連立れんりつ政権せいけん案あんが浮上ふじょう。1983年ねん（昭和しょうわ58年ねん）、新自由しんじゆうクラブは第だい37回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょで過半数割かはんすうわれした自民党じみんとうの呼よびかけに応おうじ、連立れんりつ政権せいけんに参加さんかした。1984年ねん（昭和しょうわ59年ねん）に新自由しんじゆうクラブ代表だいひょうに復帰ふっき。1985年ねん（昭和しょうわ60年ねん）には第だい2次じ中曽根なかそね再さい改造かいぞう内ない閣かくで科学技術庁かがくぎじゅつちょう長官ちょうかんに就任しゅうにんし、政界せいかい入いりから18年ねん目めで初はつ入閣にゅうかく。

1986年ねん（昭和しょうわ61年ねん）、新自由しんじゆうクラブは解党かいとうし、河野こうのも自民党じみんとうに復ふく党とうする。

自民党じみんとう復ふく党とう、首相しゅしょうを兼任けんにんしない党とう総裁そうさい就任しゅうにん

かつて所属しょぞくした中曽根なかそね派はから「帰かえってこい」と言いわれたが、中曽根なかそねのタカ派は体質たいしつが馴染なじめず断ことわり、尊敬そんけいする宮澤みやざわ喜一きいちが領袖りょうしゅうを務つとめる宏池会こうちかいに入はいる（当時とうじは宮澤みやざわ派は） 。しばらく活動かつどうを抑おさえていたが、1991年ねん（平成へいせい3年ねん）には宮澤みやざわ総裁そうさい実現じつげんに貢献こうけんし、1992年ねん（平成へいせい4年ねん）、宮澤みやざわ改造かいぞう内ない閣かくで内閣ないかく官房かんぼう長官ちょうかんに就任しゅうにんし、また、国務大臣こくむだいじんとして『婦人ふじん問題もんだいを総合そうごう的てきに推進すいしんするため行政ぎょうせい各部かくぶの所管しょかんする事務じむの調整ちょうせい』も担当たんとうした。河野こうのは「ちょっと待まってください。内閣ないかくには森山もりやま眞弓まゆみさんという文部もんぶ大臣だいじんがおられるから、森山もりやまさんにお願ねがいされたらどうですか」と固辞こじしたが、宮澤みやざわ首相しゅしょうに「君きみ、そういうことをいうからダメなんだ。女性じょせいの問題もんだいは女性じょせいがやればいいという発想はっそうが大体だいたい間違まちがっている。官房かんぼう長官ちょうかんのポストはそういうポストだから、君きみがやれ」と怒おこられ、婦人ふじん問題もんだい担当たんとうにすることになった。

1993年ねん（平成へいせい5年ねん）、小沢おざわ一郎いちろうら大量たいりょうの離党りとう者しゃと第だい40回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょで過半数かはんすうを割わった宮澤みやざわ内閣ないかくが総そう辞職じしょくすると、新党しんとうさきがけを結成けっせいした武村たけむら正義まさよしらを懐柔かいじゅうする目的もくてきで、後継こうけい総裁そうさい候補こうほに後藤田ごとうだ正晴まさはるが浮上ふじょう。しかし後藤田ごとうだが固辞こじしたため、自民党じみんとう総裁そうさい選挙せんきょに立候補りっこうほし、渡辺わたなべ美智雄みちおを破やぶって自民党じみんとう総裁そうさいに就任しゅうにん。党とう総裁そうさいとしては初はじめて首相しゅしょうの所信しょしん表明ひょうめい演説えんぜつに対たいして代表だいひょう質問しつもんを行おこなった。総裁そうさい選せんで支持しじを受うけた三塚みつづか派はから森もり喜朗よしろうを幹事かんじ長ちょう、橋本はしもと龍太郎りゅうたろうに「野党やとうは総裁そうさいが党務とうむをするから、他た党とうと政策せいさく協議きょうぎにあたる政調せいちょう会長かいちょうが幹事かんじ長ちょう以上いじょうに重要じゅうようだ」と松野まつの頼よりゆき三さんの助言じょげんを伝つたえ政調せいちょう会長かいちょうを受うけてもらい、渡辺わたなべ美智雄みちおから「君きみとは思想しそうが合あわないから」と渡辺わたなべ派はで党とう役員やくいんを出だすことを慎重しんちょうだったが、父ちち・一郎いちろうの最後さいごの秘書ひしょで河野こうのが信頼しんらいしていた木部きべ佳昭よしあきを総務そうむ会長かいちょうに推薦すいせんした。

小渕おぶち第だい2次じ改造かいぞう内ない閣かくでの外務がいむ大臣だいじん時どきの肖像しょうぞう写真しゃしん（1999年ねん）

1994年ねん（平成へいせい6年ねん）に政府せいふ提出ていしゅつ案あんであった政治せいじ改革かいかく関連かんれん法案ほうあんが参議院さんぎいんで否決ひけつされた際さい、細川ほそかわ護煕もりひろ首相しゅしょうとの党首とうしゅ会談かいだんで法案ほうあん修正しゅうせいで合意ごういした上うえで成立せいりつさせた。また羽田はた内閣ないかく総そう辞職じしょく後ごの政権せいけん構想こうそうでは自分じぶんの首相しゅしょう就任しゅうにんを断念だんねんして、日本にっぽん社会党しゃかいとうの村山むらやま富市とみいちを首班しゅはんに擁立ようりつして自社じしゃさ連立れんりつ政権せいけん（村山むらやま内閣ないかく）を成立せいりつさせ、自民党じみんとうの政権せいけん復帰ふっきを実現じつげんした。河野こうのは同どう内閣ないかくで副ふく総理そうり・外務がいむ大臣だいじんに就任しゅうにんした。

1995年ねん（平成へいせい7年ねん）の第だい17回かい参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょで与党よとうが敗北はいぼくすると村山むらやまは自民党じみんとう総裁そうさいである河野こうのに政権せいけん禅譲ぜんじょうを提案ていあん。しかし、小渕おぶち派は会長かいちょうの小渕おぶち恵三けいぞうが総裁そうさい選せん前まえの交代こうたいを強硬きょうこうに反対はんたいしたために実現じつげんしなかった。総裁そうさい選せんでは、河野こうのは幹事かんじ長ちょうを三塚みつづか派はの森もり喜朗よしろうから三塚みつづか博ひろしに交代こうたいするなどして、再選さいせん戦略せんりゃくを展開てんかいしたものの、同おなじ宮澤みやざわ派はの実力じつりょく者しゃである加藤かとう紘一こういちが橋本はしもと龍太郎りゅうたろうを支持しじしたことにより、出馬しゅつば辞退じたいに追おい込こまれる。後継こうけいの総裁そうさいとなった橋本はしもとが、閣かく内ないで通商つうしょう産業さんぎょう大臣だいじんだったこともあり、副ふく総理そうりも橋本はしもとに明あけ渡わたしている（外務がいむ大臣だいじん職しょくは、内閣ないかく総そう辞職じしょくまで続投ぞくとう）。河野こうのは「私わたしの履歴りれき書しょ」で「『平成へいせい研けん（小渕おぶち派は）と戦たたかって潔いさぎよく散ちるか』。こんな意地いじもないではなかった」と振ふり返かえりつつ、直前ちょくぜんに妻つまを病気びょうきで亡なくし、自身じしんも体調たいちょうが優すぐれず「気力きりょくも体力たいりょくも残のこってはいなかった」と不ふ出馬しゅつばを決きめた理由りゆうをつづった。史上しじょう初はつの内閣ないかく総理そうり大臣だいじんに就任しゅうにんしていない自民党じみんとう総裁そうさいとなった。また、自民党じみんとう総裁そうさい経験けいけん者しゃで、衆議院しゅうぎいん議長ぎちょうになったのも河野こうのだけである。

河野こうのグループ結成けっせい

2000年ねん、外務がいむ大臣だいじんとしてのロシア訪問ほうもん時じ。ロシア連邦れんぽう大統領だいとうりょうウラジーミル・プーチンと握手あくしゅする河野こうの。

1998年ねん（平成へいせい10年ねん）12月には、宮澤みやざわ派はの後継こうけいを巡めぐって加藤かとうとの対立たいりつを鮮明せんめいにするが、派は内ないの河野こうの支持しじ者しゃの劣勢れっせいに加くわえ、河野こうの本人ほんにんが当時とうじ宮澤みやざわ派はを離はなれ無む派閥はばつであったことも影響えいきょうし、加藤かとうが後継こうけい者しゃに決定けっていした。翌よく1999年ねん（平成へいせい11年ねん）1月がつ、河野こうのを支持しじし、加藤かとう派はへの移行いこうに反発はんぱつして宮澤みやざわ派はを離脱りだつした粕谷あらや茂しげる、麻生あそう太郎たろう、相澤あいざわ英之ひでゆき、衛藤えとう征士郎せいしろう、森もり英介えいすけらと「大勇たいゆう会かい」（河野こうのグループ）を結成けっせいし、会長かいちょうに就任しゅうにん。

1998年ねん（平成へいせい10年ねん）の自民党じみんとう総裁そうさい選挙せんきょでは、宮澤みやざわ、加藤かとうらの小渕おぶち恵三けいぞう支持しじに反はんし、粕谷あらや、麻生あそうらと共ともに梶山かじやま静六せいろくを支持しじした。しかし、1999年ねん（平成へいせい11年ねん）には小渕おぶち第だい2次じ改造かいぞう内ない閣かくで外務がいむ大臣だいじんに就任しゅうにん。これは自民党じみんとう総裁そうさい選挙せんきょに強行きょうこう出馬しゅつばした加藤かとうに対たいする小渕おぶちによる冷遇れいぐうの一環いっかんであった。続つづく森もり喜朗よしろう内閣ないかくでも続投ぞくとうし、2000年ねん（平成へいせい12年ねん）7月がつの九州きゅうしゅう・沖縄おきなわサミットではG8外相がいしょう会議かいぎの議長ぎちょうを務つとめた。しかし在任ざいにん中ちゅうは北朝鮮きたちょうせんへのコメ支援しえんや台湾たいわんの李り登輝とうき訪日ほうにちを巡めぐる対応たいおうで批判ひはんを浴あびることも多おおかった(後述こうじゅつ)。森もり政権せいけんにおいては有力ゆうりょくな後継こうけい候補こうほの一人ひとりとみなされ、加藤かとうの乱らんでライバルの加藤かとう紘一こういちが失脚しっきゃくしてからは筆頭ひっとうと見みる向むきも多おおかったが、2001年ねん総裁そうさい選せんでは自みずからは出馬しゅつばせず、派閥はばつからは麻生あそうが出馬しゅつばした。

衆議院しゅうぎいん議長ぎちょう

G8下院かいん議長ぎちょう会議かいぎに出席しゅっせきする河野こうの（左ひだり、2006年ねん）

ウラジーミル・プーチン大統領だいとうりょう及およびG8首脳しゅのうらと会談かいだんする河野こうの（2006年ねん）

2003年ねん（平成へいせい15年ねん）に行おこなわれた第だい43回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょ後ごの衆議院しゅうぎいん議長ぎちょう候補こうほ選任せんにんに際さいして、自民党じみんとう総裁そうさいとして政権せいけん奪還だっかんの悲願ひがんを果はたした功労こうろう者しゃでありながら、内閣ないかく総理そうり大臣だいじんに就任しゅうにん出来できなかった河野こうのの境遇きょうぐうを見みかねた森もり喜朗よしろうに打診だしんされて衆議院しゅうぎいん議長ぎちょうに就任しゅうにん。イラク戦争せんそうについては疑問ぎもんを呈ていしながらも「やむをえない決断けつだん」として武力ぶりょく行使こうしを支持しじした。

2005年ねん（平成へいせい17年ねん）7月がつの郵政ゆうせい国会こっかいで郵政ゆうせい法案ほうあんに造反ぞうはんが出でて5票ひょう差さの僅差きんさで可決かけつされた時ときには、可否かひ同数どうすうになった際さいの議長ぎちょう決裁けっさいも想定そうていしていた。2005年ねん（平成へいせい17年ねん）8月がつに衆議院しゅうぎいん解散かいさんで議長ぎちょう失職しっしょくするが、総そう選挙せんきょ後ごの9月がつに議長ぎちょう期間きかんが短みじかかったこともあり議長ぎちょうに再選さいせんされた。

2006年ねん（平成へいせい18年ねん）、衆議院しゅうぎいん議長ぎちょう在任ざいにんのため派閥はばつ活動かつどうに関与かんよしていなかったこともあって、派閥はばつ会長かいちょうの座ざを麻生あそうに譲ゆずることを決意けつい。この際さい、河野こうの派はから麻生あそう派はへの移行いこうでは麻生あそうに都合つごうが悪わるいとして、12月15日にちに大勇たいゆう会かいを正式せいしきに解散かいさんし、その上うえで麻生あそうが新あらたに派閥はばつを結成けっせいする形式けいしきをとった。

2007年ねん（平成へいせい19年ねん）には国会こっかい事務じむ総長そうちょう経験けいけん者しゃが就任しゅうにんすることが慣例かんれい化かしていた国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかん長ちょう人事じんじについて、衆議院しゅうぎいん議長ぎちょうの強つよい意向いこうとして情報じょうほう工学こうがく者しゃの長尾ながお真しんを起用きようした。

2008年ねん（平成へいせい20年ねん）、ガソリン国会こっかいでのガソリン税ぜい等とう暫定ざんてい税率ぜいりつ延長えんちょう問題もんだいに絡からみ、与党よとうが提出ていしゅつした「つなぎ法案ほうあん」に対たいし野党やとうが反発はんぱつし、国会こっかいが混乱こんらんした際さい、江田えだ五月さつき参議院さんぎいん議長ぎちょうと連名れんめいで、予算よさん案あんと歳入さいにゅう法案ほうあんの徹底てってい審議しんぎを行おこなって年度内ねんどないに一定いっていの結論けつろんを得えることで、つなぎ法案ほうあんを取とり下さげるものとした斡旋あっせん案あんを提示ていじした。与野党よやとうは両院りょういん議長ぎちょうの斡旋あっせん案あんに合意ごういした。その後ご予算よさん案あんは結局けっきょく強行きょうこう採決さいけつされ、歳入さいにゅう関連かんれん法案ほうあんは衆議院しゅうぎいんでみなし否決ひけつをした上うえで再さい可決かけつされた。

2008年ねん（平成へいせい20年ねん）9月17日にち、次期じき衆院しゅういん選せんに立候補りっこうほせず政界せいかいを引退いんたいする意向いこうであると報ほうじられる。翌よく9月18日にち、正式せいしきに表明ひょうめいし、牧島まきしまかれんを後継こうけいとする意向いこうも示しめした。同年どうねん11月20日にち、衆議院しゅうぎいん議長ぎちょうとしての在任ざいにん日数にっすうが1786日にちとなり明治めいじから大正たいしょうにかけて議長ぎちょうを務つとめた大岡おおおか育造いくぞうの記録きろくを抜ぬき、当時とうじの憲政けんせい史上しじょう最長さいちょうとなった。

2009年ねん（平成へいせい21年ねん）7月がつ21日にち、衆議院しゅうぎいんは解散かいさんされ、解散かいさん詔書しょうしょを読よみ上あげるとともに2029日にち務つとめた議長ぎちょうの任にんと議員ぎいん生活せいかつを終おえた。この2029日にちは当時とうじの憲政けんせい史上しじょう最長さいちょう記録きろくであり、2020年ねん12月12日にちに大島おおしま理森ただもりの在任ざいにん日数にっすうがが2030日にちとなり、抜ぬかれるまで10年ねん以上いじょうにわたって1位いであった。。

また、その後ご行おこなわれた第だい45回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょで河野こうのの前任ぜんにんの議長ぎちょうを務つとめていた綿貫わたぬき民輔たみすけが落選らくせんしたため、次期じき国会こっかいの召集しょうしゅう時じには一時いちじ的てきに議長ぎちょう経験けいけん者しゃが不在ふざいとなった。

2011年ねん（平成へいせい23年ねん）秋あきの叙勲じょくんにて桐きり花はな大だい綬章じゅしょうを受章じゅしょう。

2022年ねん4月がつには笹川ささかわ平和へいわ財団ざいだんのインタビューに答こたえている。

2023年ねん7月がつ、訪中ほうちゅうして王おう毅あつしと会談かいだん。

エピソード

上記じょうき陸連りくれん会長かいちょうとして、資金しきんを不正ふせい運用うんようした上うえに巨額きょがく損失そんしつを出だしている、東京とうきょうマラソンに関かんする協賛きょうさん金きんを計上けいじょうしない、人事じんじを身内みうちで固かため陸上りくじょうと無縁むえんな人物じんぶつを入会にゅうかいさせる、等ひとしの行為こういを内部ないぶ告発こくはつされている（週刊しゅうかん新潮しんちょう2009年ねん3月がつ18日にち発売はつばい号ごうより）。

また、競走きょうそう馬ばのオーナーブリーダーとしても知しられ、父ちち・一郎いちろうから引ひき継ついだ那須野なすの牧場ぼくじょうのオーナーとしてナスノコトブキ（1966年ねん菊花賞きっかしょう）、ナスノカオリ（1971年ねん桜花おうか賞しょう）、ナスノチグサ（1973年ねん優ゆう駿しゅん牝馬ひんば）を輩出はいしゅつした。その関係かんけいもあり、現在げんざい日本にっぽん軽けい種馬たねうま協会きょうかい会長かいちょうを務つとめている。なお、那須野なすの牧場ぼくじょうは河野こうのの次男じなんである河野こうの二郎じろうが社長しゃちょうを務つとめている。

出身しゅっしん地ち・選出せんしゅつ選挙せんきょ区くともに首都しゅと圏けんであるが、自民党じみんとう総裁そうさいとしては初代しょだいの鳩山はとやま一郎いちろう以来いらいである（河野こうの以後いごでは小泉こいずみ純一郎じゅんいちろうがいる）。

C型がた肝炎かんえん

河野こうのは新自由しんじゆうクラブを結成けっせいした1976年ねん（昭和しょうわ51年ねん）頃ごろより異常いじょうな疲つかれを感かんじるようになっており、直後ちょくごに重度じゅうどの肝かん機能きのう障害しょうがいを指摘してきされた。これは後のちにC型がた肝炎かんえんと診断しんだんされ、さらに1997年ねん（平成へいせい9年ねん）にアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくで受うけた肝臓かんぞうの生なま検けんの結果けっか、肝硬変かんこうへんに近ちかい状態じょうたいまで進行しんこうしていることが判明はんめいした。これに対たいしてインターフェロンによる治療ちりょうを受うけたものの改善かいぜん無なく、2000年ねん（平成へいせい12年ねん）には黄疸おうだんが出現しゅつげん、また肝きも性せい脳症のうしょうによる意識いしき障害しょうがいも生しょうじるようになっていたという。

2002年ねん（平成へいせい14年ねん）、息子むすこらの勧すすめによって、肝臓かんぞう移植いしょく手術しゅじゅつを受うけることを決定けってい、同年どうねん4月がつ16日にちから翌よく未明みめいにかけて、信州大学しんしゅうだいがく医学部いがくぶ附属ふぞく病院びょういんにおいて生体せいたい肝きも移植いしょくを受うけた。肝臓かんぞうのドナーは、息子むすこの太郎たろうであった。手術しゅじゅつは成功せいこうしたが、河野こうのは自身じしんのC型がた肝炎かんえん感染かんせん経路けいろについては不明ふめいとしている。

主おもな関係かんけい団体だんたい

• 北京ぺきんオリンピックを支援しえんする議員ぎいんの会かい会長かいちょう
• 日にち中ちゅう友好ゆうこう議員ぎいん連盟れんめい所属しょぞく
• 日本にっぽん国際こくさい貿易ぼうえき促進そくしん協会きょうかい会長かいちょう
• 日にち韓かん議員ぎいん連盟れんめい顧問こもん
• 日本にっぽん陸上りくじょう競技きょうぎ連盟れんめい元もと会長かいちょう（2013年ねん退任たいにん）
• 日本にっぽん軽けい種馬たねうま協会きょうかい会長かいちょう

政治せいじ姿勢しせい

1994年ねん9月がつ、国連こくれん総会そうかいでの演説えんぜつの様子ようす

安全あんぜん保障ほしょう

2023年ねん1月がつ7日にちの報道ほうどう特集とくしゅうに出演しゅつえんし、「70数すう年ねん前まえに日本にっぽんは決心けっしんしたじゃないかと。尊とうとい命いのちを犠牲ぎせいにして、我々われわれ今いまここに繁栄はんえいを得えているのです。決けっして忘わすれません、決けっしてあの過あやまちは繰くり返かえしません。何なに十じゅう年ねんも言いい続つづけて、その結果けっかがこの政策せいさく転換てんかんというのは、私わたしはあり得えないと、そう思おもっているのです」と述のべた上うえで、「安倍あべ政治せいじというものに非常ひじょうに大おおきな問題もんだいがあったと思おもいます。」とし、更さらに「現状げんじょうの倍ばいの国防こくぼう力りょく負担ふたんを国民こくみんにさせようという状況じょうきょうなら、どれだけその前まえに外交がいこう的てき努力どりょくが行おこなわれたのかを問とわなければいけないと思おもいます」、「米べい中ちゅう関係かんけいというものが今いまや最大さいだいの課題かだいだと思おもっているアメリカにとってみれば、最もっとも中国ちゅうごくに近ちかい最前線さいぜんせんの日本にっぽんを自分じぶんの味方みかたに完全かんぜんに取とり込こんで。その証拠しょうこを示しめすために、あれだけの金額きんがくを日本にっぽんが使つかえますということを、これだけあからさまにしたというのは、やはりアメリカは大だい喜よろこびでしょう」「反撃はんげき能力のうりょくというのは威嚇いかくですよね。明あきらかに武力ぶりょくによる威嚇いかく。武力ぶりょくを予算よさん化かしようとしている。どう説明せつめいをなさるのか、私わたしにはわかりません。戦たたかわないために何なにをするかということを、深刻しんこくに考かんがえるべきだと思おもいます」と警鐘けいしょうを鳴ならした。。

朝鮮総連ちょうせんそうれん

河野こうのは1980年ねんに朝鮮総連ちょうせんそうれん25周年しゅうねん行事ぎょうじに参加さんかして、

尊敬そんけいする韓かん徳いさお銖先生せんせい（当時とうじの朝鮮総連ちょうせんそうれん議長ぎちょう）。この席せきにお集あつまりの幹部かんぶの皆様みなさま、私わたしは皆様みなさま方かたが敬愛けいあいする金きむ日成いるそん主席しゅせきの指導しどうの下した、いくつもの難むずかしい局面きょくめんや困難こんなんを乗のり越こえ、（朝鮮総連ちょうせんそうれん）結成けっせい25周年しゅうねんを迎むかえられたことに、心しんからおいの言葉ことばを述のべさせていただきます。

この25年間ねんかん、皆様みなさまは着実ちゃくじつな歩あゆみで、在日ざいにち同胞どうほうをまとめあげ、日本にっぽんの広範こうはんにわたる人々ひとびとの理解りかいを得えるため努力どりょくをされてきており、今日きょう、保守ほしゅ的てきだといわれる新自由しんじゆうクラブを代表だいひょうする私わたしが、この席せきにご招待しょうたいいただいたことをみても、皆様みなさま方かたの運動うんどうの正当せいとう性せいの一端いったんを窺うかがうことができるでしょう。 朝鮮ちょうせん問題もんだいについてはさまざまな意見いけんがございますが、今日きょう、日本にっぽんの近隣きんりん国家こっかである朝鮮半島ちょうせんはんとうの自主じしゅ的てき平和へいわ統一とういつを積極せっきょく的てきに支持しじするという意見いけんが大だい多数たすうであることは疑うたがいの無ない事実じじつとなっております。このような良よい状況じょうきょうというのは黙だまって座すわっていれば自然しぜんに整ととのうというものではなく、皆様みなさま方かたが、苦難くなんに満みちた道みちのりをご自身じしんの力ちからで開拓かいたくしてきたことから勝かち得えた結果けっかです。私わたしはこれについて深ふかい敬意けいいを表あらわします。皆様みなさまたちは、この25年間ねんかん絶たえ間まなく、着実ちゃくじつに努力どりょくを重かさね、固かたい団結だんけつを守まもり、運動うんどうを確固かっこたる形かたちへと発展はってんさせてきました。皆様みなさまの運動うんどうなくしては在日ざいにち同胞どうほうの生活せいかつや安全あんぜん、反映はんえいは考かんがえられず、彼かれらを守まもり育そだててきたことは、やはり、皆様みなさま方かたの努力どりょくによるものだと思おもいます。

新自由しんじゆうクラブは立党りっとう以来いらい、朝鮮民主主義人民共和国ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこくに正式せいしき代表だいひょう団だんを送おくり、真剣しんけんな意見いけん交換こうかんを行おこなってきたことを始はじめとし、世界せかい平和へいわのために、力ちからを注そそいできました。まだ未熟みじゅくな点てんもございますが、私わたしたちは、力ちからで問題もんだいを解決かいけつできるなどとは、決けっして思おもっておりません。平和へいわを願ねがう心しんと心しんの対話たいわ、そういった誠意せいいを結集けっしゅうさせた大おおきな政治せいじ的てきな判断はんだんが、朝鮮ちょうせんを自主じしゅ的てき平和へいわ統一とういつへと導みちびくでしょう。もう一度いちど、新自由しんじゆうクラブを代表だいひょうし、結成けっせい25周年しゅうねんを祝しゅくし、これからも皆様みなさま方かたが強つよい団結だんけつと、敬愛けいあいする金きむ日成いるそん主席しゅせきの指導しどうの下した、理想りそう達成たっせいのため、続つづけて献身けんしんされるであることを願ねがい、それらの運動うんどうに、私わたしたちがともに肩かたを並なべて歩あゆみ、行動こうどうしていくことを約束やくそくし、おいの言葉ことばといたします

と祝辞しゅくじを送おくっている。

「河野こうの談話だんわ」（慰安いあん婦ふに関かんする談話だんわ）

「慰安いあん婦ふ関係かんけい調査ちょうさ結果けっか発表はっぴょうに関かんする河野こうの内閣ないかく官房かんぼう長官ちょうかん談話だんわ」も参照さんしょう

1993年ねん（平成へいせい5年ねん）、韓国かんこくの盧の泰愚てう大統領だいとうりょうは従軍じゅうぐん慰安いあん婦ふ問題もんだいで韓国かんこく挺身ていしん隊たい問題もんだい対策たいさく協議きょうぎ会かいらが主張しゅちょうする「強制きょうせい連行れんこう」の有無うむについて真相しんそう究明きゅうめいを求もとめ、日本にっぽん政府せいふは「強制きょうせい連行れんこう」となる証拠しょうこが発見はっけんできずに対応たいおうに苦慮くりょしていた。韓国かんこくへの外交がいこう的てきな配慮はいりょをするため、河野こうのは「文書ぶんしょを探さがす調査ちょうさだけでは十分じゅうぶんでないという部分ぶぶんもございますから、関係かんけいされた方々かたがたのお話はなしもお聞ききをするということを考かんがえております」と国会こっかいで答弁とうべんし、7月がつ26日にちから30日にちにかけて韓国かんこくの太平洋戦争たいへいようせんそう遺族いぞく会かいから紹介しょうかいされた16人にんの慰安いあん婦ふに対たいしてき取きとり調査ちょうさを行おこなった。宮澤みやざわ喜一きいち改造かいぞう内ない閣かくの官房かんぼう長官ちょうかんとして、それまで認みとめていなかった慰安いあん婦ふの強制きょうせい性せいを認みとめ謝罪しゃざいする「慰安いあん婦ふ関係かんけい調査ちょうさ結果けっか発表はっぴょうに関かんする河野こうの内閣ないかく官房かんぼう長官ちょうかん談話だんわ」（「河野こうの談話だんわ」）を発表はっぴょうした。河野こうのは談話だんわ中ちゅうで、「総そうじて本人ほんにんたちの意思いしに反はんして行おこなわれた」「募集ぼしゅう・移送いそう・管理かんり等とうの過程かてい全体ぜんたいとしてみれば甘言かんげん・強圧きょうあつという方法ほうほうにより強制きょうせいがあった」という趣旨しゅしの発言はつげんを行おこなった が、事前じぜんに韓国かんこく政府せいふと談話だんわの内容ないようを調整ちょうせいしていたことや慰安いあん婦ふの証言しょうげんの裏付うらづけ調査ちょうさをしていなかったことが明あきらかにされている。

1997年ねんに平林ひらばやし博ひろし内閣ないかく官房かんぼう内ない閣かく外政がいせい審議しんぎ室長しつちょうが「従軍じゅうぐん慰安いあん婦ふに関かんする限かぎりは強制きょうせい連行れんこうを直接ちょくせつ示しめすような政府せいふ資料しりょうというものは発見はっけんされませんでした」と国会こっかいで答弁とうべんしており、当時とうじ官房かんぼう副ふく長官ちょうかんであった石原いしはら信雄のぶおも、当時とうじの日本にっぽん政府せいふの調査ちょうさでは、軍ぐんなど日本にっぽん側がわ当局とうきょくが慰安いあん婦ふを強制きょうせい連行れんこうしたという資料しりょうは確認かくにんされなかったと述のべている。

調査ちょうさ期間きかんが短みじかかった理由りゆうについては、第だい40回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょで非ひ自民党じみんとうの連立れんりつ政権せいけんが発足ほっそくされることが確実かくじつになったため、政権せいけんとしての実績じっせきを残のこしたい焦あせりがあったためと指摘してきされている。（談話だんわが発表はっぴょうされた翌日よくじつに宮澤みやざわ内閣ないかくは総そう辞職じしょくしている。）

2012年ねん8月がつ24日にち、河野こうの談話だんわについて、慰安いあん婦ふの強制きょうせい連行れんこうについて証拠しょうこがないにもかかわらず、慰安いあん婦ふの強制きょうせい性せいを認みとめたことについて、石原いしはら慎太郎しんたろうは「訳わけ分わからず認みとめた河野こうの洋平ようへいという馬鹿ばかが日にち韓かん関係かんけいを駄目だめにした」、橋下はしもと徹とおるは「証拠しょうこに基もとづかない内容ないようで最悪さいあくだ。日にち韓かん関係かんけいをこじらせる最大さいだいの元凶げんきょうだ」と相次あいついで批判ひはんし、松原まつばら仁ひとし国家こっか公安こうあん委員いいん会かい委員いいん長ちょうや安倍晋三あべしんぞう元もと首相しゅしょう（当時とうじ）も河野こうの談話だんわを問題もんだい視しする発言はつげんを行おこなっている また、野田のだ佳彦よしひこ元もと 首相しゅしょうも、2011年ねんの参議院さんぎいん予算よさん委員いいん会かいで河野こうの談話だんわについて「強制きょうせい連行れんこうしたという事実じじつを文書ぶんしょでは確認かくにんできなかった」と発言はつげんしている。河野こうのは「『昔むかしはどこの国くにでも（慰安いあん婦ふは）いたんだよ』と発言はつげんするのは卑怯ひきょうです。スピード違反いはんで捕つかまった人ひとが、『ほかの人ひともやっているじゃないか』と自分じぶんの罪つみを認みとめず、開ひらき直なおる態度たいどに似にている。」と批判ひはんし、「河野こうの談話だんわ以降いこうの日にち韓かん関係かんけいは非常ひじょうに良好りょうこうだったじゃないですか」と河野こうの談話だんわが日にち韓かん関係かんけいを改善かいぜんさせたと主張しゅちょうしている。

河野こうの談話だんわは証拠しょうこに拠よるものではなく、河野こうのの個人こじん的てきな政治せいじ信念しんねんに基もとづくものであることは、本人ほんにんにより認みとめられている。『朝鮮日報ちょうせんにっぽう』（2012年ねん8月がつ30日にち付づけ）の取材しゅざいに対たいして「私わたしは信念しんねんを持もって談話だんわを発表はっぴょうした」「（慰安いあん婦ふの徴集ちょうしゅう命令めいれいを裏付うらづける証拠しょうこ資料しりょうがないとする批判ひはんには）処分しょぶんされたと推定すいていできる」と述のべている。河野こうのは韓国かんこくの太平洋戦争たいへいようせんそう遺族いぞく会かいから紹介しょうかいされた16人にんの慰安いあん婦ふからの証言しょうげん（非公開ひこうかい）を「証言しょうげんは被害ひがい者しゃでなければ語かたり得えない経験けいけんである」と判断はんだんしたことが慰安いあん婦ふの強制きょうせい連行れんこうを信しんじる根拠こんきょとなったと発言はつげんしていた が、現在げんざいは、インドネシアでオランダ人じん女性じょせいが日本にっぽん軍ぐんに強制きょうせい連行れんこうされた白馬しろうま事件じけんを根拠こんきょとしている。

慰安いあん婦ふ募集ぼしゅうの強制きょうせい性せい（強制きょうせい連行れんこう）について、河野こうのは「紙かみの証拠しょうこがない」と証言しょうげんしており、また、「背後はいごに強大きょうだいな、圧倒的あっとうてきな権力けんりょくを持もった者ものがいて、甘言かんげん、あるいはだまして（女性じょせいを）連つれていった」「これはもう結果けっかとして断ことわることができない、本人ほんにんの意志いしに反はんして連つれて行いかれたということは、言いってみれば強制きょうせいだった」という見解けんかいを述のべている。

朝日新聞あさひしんぶんの強制きょうせい連行れんこう記事きじ取とり消けしと談話だんわ検証けんしょう、見直みなおしの動うごき

河野こうの談話だんわは当初とうしょから強制きょうせい連行れんこうを示しめす証拠しょうこがないにも拘かかわらず強制きょうせい性せいがみられると述のべている点てんが問題もんだい視しされることがあったが、2014年ねん8月がつ5日にちおよび6日にちに、談話だんわの発火はっか点てんともされる朝日新聞あさひしんぶんの植村うえむら隆たかし元もと記者きしゃの書かいた慰安いあん婦ふ強制きょうせい連行れんこうを肯定こうていする記事きじが朝日新聞あさひしんぶん自身じしんの検証けんしょうにより資料しりょうの「誤用ごよう」とし強制きょうせい連行れんこうについては取とり消けしたことを受うけ、日本にっぽん政府せいふは談話だんわの再さい検証けんしょうを実施じっし、8月がつ20日はつかに検証けんしょう結果けっかの報告ほうこく書しょを公表こうひょうした。報告ほうこく書しょは、

1. 談話だんわ作成さくせい時じに韓国かんこく側がわと文言もんごん調整ちょうせいしていた。
2. 元もと慰安いあん婦ふとされた女性じょせいへのき取きとり調査ちょうさでは、事後じごの裏付うらづけ調査ちょうさを行おこなわなかった。
3. 日にち韓かん両りょう政府せいふが文言もんごん調整ちょうせいの事実じじつを対外たいがい的てきに非ひ公表こうひょうとする取とり決きめがあった。

ことを明あきらかにしている。

翌よく21日にち、自民党じみんとう政調せいちょう会議かいぎでは「正ただしい史実しじつに基もとづき、日本にっぽんの名誉めいよを回復かいふくしたい。国際こくさい社会しゃかいに正ただしい情報じょうほうを積極せっきょく的てきに発信はっしんすべきだ」として、河野こうの談話だんわに代かわる新あらたな官房かんぼう長官ちょうかん談話だんわを出だすよう政府せいふに要請ようせいすることを決定けっていした。

また、外国がいこくの報道ほうどうや教科書きょうかしょに慰安いあん婦ふに関かんする事実じじつ誤認ごにんがあるとして、自民党じみんとうが日本にっぽん政府せいふに訂正ていせいの働はたらきかけを求もとめる提言ていげんをまとめたことについて、河野こうのはオランダ下院かいん慰安いあん婦ふ問題もんだい謝罪しゃざい要求ようきゅう決議けつぎを持もち出だして「強制きょうせい連行れんこうがあったことは、否定ひていすることのできない事実じじつだ」と反論はんろん。「なぜ『申もうし訳わけありませんでした』とできないのか。」と不快ふかい感かんを示しめした。

遺棄いき化学かがく兵器へいきに関かんする取とり決きめ

外務がいむ大臣だいじん在任ざいにん中ちゅう、日本にっぽんが批准ひじゅんしていた「化学かがく兵器へいきの開発かいはつ,生産せいさん,貯蔵ちょぞう及および使用しようの禁止きんし並ならびに廃棄はいきに関かんする条約じょうやく」の発効はっこうに伴ともない、同どう条約じょうやく4条じょうから要請ようせいされる、中国ちゅうごく国内こくないに遺棄いきされた旧きゅう日本にっぽん軍ぐんの毒どくガス弾たまの処理しょりにおいて、中国ちゅうごくやソ連それんのもすべて日本にっぽんが全ぜん負担ふたんする取とり決きめを中国ちゅうごくと交かわした。 なお、同どう条約じょうやくおよび附属ふぞく文書ぶんしょでは、遺棄いき化学かがく兵器へいきの廃棄はいきに必要ひつような資金しきん技術ぎじゅつ人員じんいん施設しせつ等とうすべての必要ひつようなものを遺棄いきした締約ていやく国こく（つまり中国ちゅうごくにおける旧きゅう日本にっぽん軍ぐんの遺棄いき化学かがく兵器へいきについては日本にっぽん）の責任せきにんで用意よういすることを求もとめており、また、遺棄いき化学かがく兵器へいきの廃棄はいきを発効はっこう後ご10年間ねんかん（2007年ねんまで）に終了しゅうりょうすることを求もとめている。

外国がいこく人じん教員きょういん任用にんよう法ほうの成立せいりつに尽力じんりょく

在日ざいにち韓国かんこく人じんの徐じょ龍りゅう達たちが推進すいしんしていた公立こうりつの大学だいがくにおける外国がいこく人じん教員きょういんの任用にんよう等とうに関かんする特別とくべつ措置そち法ほう成立せいりつのため、藤波ふじなみ孝生たかお、森もり喜朗よしろうらと尽力じんりょくをした。

北朝鮮きたちょうせんへのコメ支援しえん

2000年ねん（平成へいせい12年ねん）に外務がいむ大臣だいじんとして国連こくれんからの要請ようせいは19万まん５千せんトンで山崎やまざき拓たくと共ともに北朝鮮きたちょうせんからの食糧しょくりょう要請ようせいは最大限さいだいげんすべきであり、拉致らち疑惑ぎわくのせいで支援しえん出来できないのは議論ぎろんの余地よちがあるとして北朝鮮きたちょうせんへの50万まんトンのコメ支援しえんを決定けっていした。しかし拉致らち問題もんだいなどが進展しんてんしない中なかで国連こくれんの要請ようせいを遥はるかに超こえる支援しえんには、その算定さんてい根拠こんきょや決定けってい過程かていの不透明ふとうめいさも相あいまって批判ひはんが多おおかった。

台湾たいわんへの対応たいおう

1975年ねん（昭和しょうわ50年ねん）にタイ王国おうこくの首都しゅとバンコクで行おこなわれた東南とうなんアジア諸国しょこく連合れんごう外相がいしょう会議かいぎに議員ぎいんとして出席しゅっせきした際さい、搭乗とうじょうした飛行機ひこうきが機体きたい不良ふりょうで台湾たいわんに緊急きんきゅう着陸ちゃくりくした後のちに、中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく外交がいこう部ぶ長ちょう（外務がいむ大臣だいじん）だった喬たかし冠かんむり華はなに会あった際さいに「私わたしは台湾たいわんの空港くうこうで一いち歩ほも外そとに出でませんでした」と述のべた。

李り登輝とうき訪日ほうにちへの反対はんたい

2001年ねん（平成へいせい13年ねん）の台湾たいわんの李り登輝とうき前まえ総統そうとう訪日ほうにちに中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくからの強つよい抗議こうぎを受うけて、自みずからの外務がいむ大臣だいじん辞任じにんをほのめかしてまで入国にゅうこくビザ発行はっこうに反対はんたいした。最終さいしゅう的てきには森もり喜朗よしろう首相しゅしょうの指示しじによりビザが交付こうふされ、河野こうのは辞任じにんしなかったものの、頑かたくなな親中しんちゅう姿勢しせいや政府せいふ内ないに混乱こんらんを招まねいたことで批判ひはんを浴あびた。

戦没せんぼつ者しゃ追悼ついとう式しきにおける発言はつげん

2006年ねん（平成へいせい18年ねん）8月がつ15日にち、全国ぜんこく戦没せんぼつ者しゃ追悼ついとう式しきの衆議院しゅうぎいん議長ぎちょう追悼ついとうの辞じで、当時とうじの天皇てんのう明仁あきひと、皇后こうごう美智子みちこが出席しゅっせきする中なか、「戦争せんそうを主導しゅどうした当時とうじの指導しどう者しゃたちの責任せきにんをあいまいにしてはならない」と戦争せんそう責任せきにん論ろんに言及げんきゅうし、2007年ねん（平成へいせい19年ねん）8月がつ15日にち全国ぜんこく戦没せんぼつ者しゃ追悼ついとう式しきの衆議院しゅうぎいん議長ぎちょう追悼ついとうの辞じにおいては、「日本にっぽん軍ぐんの一部いちぶによる非ひ人道的じんどうてきな行為こういによって人権じんけんを侵害しんがいされ、心身しんしんに深ふかい傷きずを負おい、今いまもなお苦くるしんでおられる方々かたがたに、心しんからなる謝罪しゃざいとお見舞みまいの気持きもちを申もうし上あげたいと思おもいます 」と天皇てんのう皇后こうごうと戦没せんぼつ者しゃ遺族いぞくが出席しゅっせきしている中なかで述のべた。

靖国神社やすくにじんじゃに関かんする発言はつげん

安倍あべ総理そうり大臣だいじんが靖国神社やすくにじんじゃに参拝さんぱいしたことについて「まったく評価ひょうかしない。今いまやるべきでないことをやっている」と批判ひはんしている。

安倍あべ政権せいけんの政権せいけん運営うんえい

2015年ねん、安倍あべ政権せいけんの政権せいけん運営うんえいをめぐり「自民党じみんとうがこれ以上いじょう『右みぎ』に行いかないようにしてほしい。今いまは保守ほしゅ政治せいじと言いうより右翼うよく政治せいじのような気きがする」との懸念けねんを示しめした。

2016年ねん12月の安倍あべ首相しゅしょうの真珠湾しんじゅわんへの慰霊いれい訪問ほうもんに対たいしての朝日新聞社あさひしんぶんしゃからのインタビューで「中国人ちゅうごくじん・韓国かんこく人じんに日本にっぽんへの怒いかりが相当そうとうあるのは当然とうぜんだ」と述のべた。さらに朝日新聞あさひしんぶん記者きしゃが「首相しゅしょうに対たいし、中国ちゅうごく・韓国かんこくへの配慮はいりょも暗あんに求もとめた」と補足ほそくしたことに産経新聞さんけいしんぶんは社説しゃせつで両者りょうしゃを『理解りかい不能ふのう』、『激はげしく戦たたかったアメリカとの歴史れきし的てきな和解わかいのための訪問ほうもんで、中ちゅう韓かんにどう配慮はいりょしろというのか。そもそも日本にっぽんは韓国かんこくと戦争せんそうしていない。』と強つよく批判ひはんした。河野こうのを芥川あくたがわ龍之介りゅうのすけの侏儒しゅじゅの言葉ことばでの政治せいじ家かへの皮肉ひにくを引用いんようして『中途半端ちゅうとはんぱで要領ようりょうを得えない知識ちしき・見識けんしきを振ふりかざす政治せいじ家かより、国民こくみんの肌はだ感覚かんかくの方ほうがはるかにまともである。』と批判ひはんした。

2017年ねん5月がつの講演こうえんにおいて、「自民党じみんとうは改憲かいけん党とうではない」「中国ちゅうごくの嫌いやがることばかりやっている」などと語かたった。

麻生あそう太郎たろうとの関係かんけい

このように安倍あべ政権せいけんに対たいして度々どど批判ひはん的てきな発言はつげんを行おこなってきた河野こうのだが、安倍あべと盟友めいゆう関係かんけいにあり政権せいけんを一貫いっかんして支ささえ続つづけた麻生あそう太郎たろうは自みずからの派閥はばつの継承けいしょう者しゃでもあり、深ふかい信頼しんらい関係かんけいがあるとされる。河野こうのは麻生あそうにとって、首相しゅしょう時代じだい、自みずからの孤独こどくを癒いやしてくれる精神せいしん安定あんてい剤ざいのような存在そんざいだったという。

拉致らち問題もんだい

河野こうのの「外務省がいむしょうが表ひょうに出でて第だい一線いっせんで当あたるのに大事だいじなことが二ふたつある。一ひとつは、力ちからずくではダメ、話はなし合あいでやらなければいけない、ということ」という主張しゅちょうについて、荒木あらき和博かずひろは「相手あいては国家こっか体制たいせい自体じたいが拉致らち犯はんなのですから、いざというときには実力じつりょくで奪還だっかんするというオプションを持もっていなければ話はなし合あいによる解決かいけつもできないのではないでしょうか。最さい優先ゆうせんされるのは被ひ拉致らち者しゃの安全あんぜんですから、最後さいごには色々いろいろな手段しゅだんが考かんがえられます。安明やすあき進すすむ氏しが『片手かたてに棍棒こんぼうを持もって交渉こうしょうすべきだ』と言いったように、北朝鮮きたちょうせんには強硬きょうこう策さくを持もって臨のぞんだほうが成果せいかは上あがるものと思おもいます。『強硬きょうこうなことを言いうと「戦争せんそうをする気きか」と言いわれる』と言いった人ひとがいましたが、数すう十じゅう人にんの日本人にっぽんじんが長期ちょうきに亙わたって拉致らちされているというのはすでに私わたしたちが戦争せんそうの中なかにいるということの証明しょうめいです。」と述のべている。

クリントン米べい政権せいけん時じの2000年ねん（平成へいせい12年ねん）10月、オルブライト国務こくむ長官ちょうかん（当時とうじ）訪朝ほうちょう前まえに、アメリカ政府せいふは北朝鮮きたちょうせんに対たいするテロ支援しえん国家こっか指定してい解除かいじょを検討けんとうしており、解除かいじょに極きわめて近ちかい状況じょうきょうであったが、日本にっぽん政府せいふ（河野こうのは当時とうじ外務がいむ大臣だいじん）が拉致らち問題もんだい等ひとしを理由りゆうに指定してい解除かいじょ阻止そしを図はかっていたことが分わかっている。

その他た

2011年ねん（平成へいせい23年ねん）3月19日にちに始はじまった北大西洋きたたいせいよう条約じょうやく機構きこう（NATO）による対たいリビア空爆くうばく作戦さくせんを日本にっぽん政府せいふが支持しじしたことについて、自身じしんがコメンテーターとして出演しゅつえんしていたTBSの報道ほうどう番組ばんぐみ『サンデーモーニング』内ないにて、当時とうじ中国ちゅうごく政府せいふがリビア空爆くうばくに反対はんたいしていたにもかかわらず、菅内すがうち閣かく (第だい2次じ改造かいぞう)がNATO軍ぐんの空爆くうばくを安易あんいに支持しじ表明ひょうめいをしてしまったことにより、今後こんごの日にち中ちゅう関係かんけいに悪影響あくえいきょうを与あたえると批判ひはんした。

南京なんきん事件じけんについては認みとめつつ、中国ちゅうごく政府せいふが犠牲ぎせい者しゃを30万まん人にんとしていることについては、「若干じゃっかん、われわれの意見いけんと食くい違ちがうものもある」と反論はんろんしている。

• 2021年ねん7月がつ1日にちの中国共産党ちゅうごくきょうさんとうの結党けっとう100周年しゅうねん記念きねんに対たいし、祝電しゅくでんを送おくった。

略歴りゃくれき

• 1972年ねん12月 - 文部もんぶ政務次官せいむじかん（第だい2次じ田中たなか角栄かくえい内閣ないかく）
• 1985年ねん12月 - 科学技術庁かがくぎじゅつちょう長官ちょうかん（第だい2次じ中曽根なかそね内閣ないかく第だい2次じ改造かいぞう内ない閣かく）
• 1992年ねん12月 - 内閣ないかく官房かんぼう長官ちょうかん（宮沢みやざわ改造かいぞう内ない閣かく）
• 1994年ねん6月がつ - 外務がいむ大臣だいじん・副ふく総理そうり（村山むらやま内閣ないかく）
• 1995年ねん8月がつ - 外務がいむ大臣だいじん（村山むらやま改造かいぞう内ない閣かく）
• 1999年ねん10月 - 外務がいむ大臣だいじん（小渕おぶち第だい2次じ改造かいぞう内ない閣かく）
• 2000年ねん4月がつ - 外務がいむ大臣だいじん（第だい1次じ森内もりうち閣かく・第だい2次じ森内もりうち閣かく・第だい2次じ森もり改造かいぞう内ない閣かく）
• 2003年ねん9月 - 衆議院しゅうぎいん議長ぎちょう
• 2005年ねん8月がつ - 衆議院しゅうぎいん議長ぎちょう

家族かぞく・親族しんぞく

河野こうの家か

（神奈川かながわ県けん平塚ひらつか市し）

• 祖父そふ・治平じへい（政治せいじ家か）
• 父ちち・一郎いちろう（政治せいじ家か）
• 妻つま・武子たけこ（1995年ねん7月がつ没ぼつ。実業じつぎょう家か伊藤いとう恭一きょういち娘むすめ）
• 長男ちょうなん・太郎たろう（自由民主党じゆうみんしゅとう衆議院しゅうぎいん議員ぎいん・前まえ内閣ないかく府ふ特命とくめい担当たんとう大臣だいじん）
• 孫まご　一平いっぺい
• 次男じなん・二郎じろう（那須野なすの牧場ぼくじょう社長しゃちょう）息子むすこあり

親戚しんせき

• いとこ・田川たがわ誠一せいいち（政治せいじ家か）

略りゃく系図けいず

田川たがわ平三郎へいさぶろう

河野こうの治平じへい

伊藤いとう忠兵衛ちゅうべえ

田川たがわ誠治せいじ

照子てるこ

河野こうの一郎いちろう

河野こうの謙三けんぞう

伊藤いとう恭一きょういち

田川たがわ誠一せいいち

河野こうの洋平ようへい

武子たけこ

河野こうの太郎たろう

著書ちょしょ・連載れんさい

• 『子こが語かたる　父ちち・河野こうの一郎いちろう』恒文社こうぶんしゃ、1966年ねん。(非売品ひばいひん)
• 『拍手はくしゅはいらない : 新あたらしい政治せいじを求もとめて』PHP研究所けんきゅうじょ、1976年ねん9月がつ30日にち。
• 『私わたしの履歴りれき書しょ』2004年ねん。
• 『時代じだいの異端いたん者しゃたち』河出書房新社かわでしょぼうしんしゃ、青木あおき理さとしとの共著きょうちょ、2021年ねん

選挙せんきょ歴れき

当落とうらく	選挙せんきょ	施行しこう日び	選挙せんきょ区く	政党せいとう	得票とくひょう数すう	得票とくひょう率りつ	得票とくひょう順位じゅんい /候補者こうほしゃ数すう	比例ひれい区く	比例ひれい順位じゅんい /候補者こうほしゃ数すう
当とう	第だい31回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょ	1967年ねん1月がつ29日にち	旧きゅう神奈川かながわ3区く	自由民主党じゆうみんしゅとう	106,827	17.2	1/9	-	-
当とう	第だい32回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょ	1969年ねん12月27日にち	旧きゅう神奈川かながわ3区く	自由民主党じゆうみんしゅとう	100,216	14.9	1/10	-	-
当とう	第だい33回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょ	1972年ねん12月がつ10日とおか	旧きゅう神奈川かながわ3区く	自由民主党じゆうみんしゅとう	141,448	16.9	1/9	-	-
当とう	第だい34回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょ	1976年ねん12月5日にち	旧きゅう神奈川かながわ5区く	新自由しんじゆうクラブ	161,081	37.1	1/5	-	-
当とう	第だい35回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょ	1979年ねん10月がつ7日にち	旧きゅう神奈川かながわ5区く	新自由しんじゆうクラブ	101,177	25.3	1/5	-	-
当とう	第だい36回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょ	1980年ねん6月がつ22日にち	旧きゅう神奈川かながわ5区く	新自由しんじゆうクラブ	110,268	23.3	2/5	-	-
当とう	第だい37回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょ	1983年ねん12月18日にち	旧きゅう神奈川かながわ5区く	新自由しんじゆうクラブ	114,839	24.6	2/5	-	-
当とう	第だい38回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょ	1986年ねん7月がつ6日にち	旧きゅう神奈川かながわ5区く	新自由しんじゆうクラブ	125,043	25.0	2/5	-	-
当とう	第だい39回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょ	1990年ねん2月がつ18日にち	旧きゅう神奈川かながわ5区く	自由民主党じゆうみんしゅとう	135,957	24.9	2/5	-	-
当とう	第だい40回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょ	1993年ねん7月がつ18日にち	旧きゅう神奈川かながわ5区く	自由民主党じゆうみんしゅとう	163,505	30.5	1/5	-	-
当とう	第だい41回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょ	1996年ねん10月がつ20日はつか	神奈川かながわ17区く	自由民主党じゆうみんしゅとう	105,282	44.7	1/4	-	-
当とう	第だい42回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょ	2000年ねん6月がつ25日にち	神奈川かながわ17区く	自由民主党じゆうみんしゅとう	140,236	56.4	1/3	-	-
当とう	第だい43回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょ	2003年ねん11月9日にち	神奈川かながわ17区く	自由民主党じゆうみんしゅとう	135,206	57.3	1/3	-	-
当とう	第だい44回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょ	2005年ねん9月がつ11日にち	神奈川かながわ17区く	自由民主党じゆうみんしゅとう	169,825	60.7	1/3	-	-
当選とうせん回数かいすう14回かい （衆議院しゅうぎいん議員ぎいん14）

参考さんこう文献ぶんけん

• 佐藤さとう朝ちょう泰たい 『豪ごう閥ばつ 地方ちほう豪族ごうぞくのネットワーク』 立たて風ふう書房しょぼう 2001年ねん 334頁ぺーじ

関連かんれん項目こうもく

• 慰安いあん婦ふ関係かんけい調査ちょうさ結果けっか発表はっぴょうに関かんする河野こうの内閣ないかく官房かんぼう長官ちょうかん談話だんわ
• ネオ・ニューリーダー
• KK戦争せんそう
• 谷垣たにがき禎一ていいち - （河野こうの同様どうよう、内閣ないかく総理そうり大臣だいじんではない自由民主党じゆうみんしゅとう総裁そうさい。）
• 鯨岡くじらおか兵輔ひょうすけ - 河野こうのの後うしろ盾たてとして行動こうどうした
• 松本まつもと純じゅん - 河野こうのの側近そっきんで、河野こうのの長男ちょうなん・太郎たろうとは1996年ねん衆院しゅういん選せん当選とうせん同期どうきである。
• 親中しんちゅう派は
• 妙みょう智さとし会かい教団きょうだん
• 日本にっぽん端子たんし

外部がいぶリンク

• 『河野こうの洋平ようへい』 - コトバンク

議会ぎかい
先代せんだい 綿貫わたぬき民輔たみすけ	衆議院しゅうぎいん議長ぎちょう 第だい71・72代だい：2003年ねん - 2009年ねん	次代じだい 横路よこみち孝弘たかひろ
公職こうしょく
先代せんだい 高村たかむら正彦まさひこ 柿澤かきざわ弘治こうじ	外務がいむ大臣だいじん 第だい123-125代だい：1999年ねん - 2001年ねん 第だい118代だい：1994年ねん - 1996年ねん	次代じだい 田中たなか眞紀子まきこ 池田いけだ行彦ゆきひこ
先代せんだい 羽田はた孜つとむ	国務大臣こくむだいじん（副ふく総理そうり） 1994年ねん - 1995年ねん	次代じだい 橋本はしもと龍太郎りゅうたろう
先代せんだい 加藤かとう紘一こういち	内閣ないかく官房かんぼう長官ちょうかん 第だい55代だい：1992年ねん - 1993年ねん	次代じだい 武村たけむら正義まさよし
先代せんだい 竹内たけうち黎はじむ一いち	科学技術庁かがくぎじゅつちょう長官ちょうかん 第だい39代だい：1985年ねん - 1986年ねん	次代じだい 三さんッ林はやし弥太郎やたろう
先代せんだい 竹内たけうち黎はじむ一いち	原子力げんしりょく委員いいん会かい委員いいん長ちょう 第だい39代だい：1985年ねん - 1986年ねん	次代じだい 三さんッ林はやし弥太郎やたろう
党とう職しょく
先代せんだい 宏池会こうちかいより分裂ぶんれつ	大勇たいゆう会かい会長かいちょう 初代しょだい：1999年ねん - 2006年ねん	次代じだい 為ため公会こうかいへ
先代せんだい 宮澤みやざわ喜一きいち	自由民主党じゆうみんしゅとう総裁そうさい 第だい16代だい：1993年ねん - 1995年ねん	次代じだい 橋本はしもと龍太郎りゅうたろう
先代せんだい 結成けっせい 田川たがわ誠一せいいち	新自由しんじゆうクラブ代表だいひょう 初代しょだい：1976年ねん - 1979年ねん 第だい3代だい：1984年ねん - 1986年ねん	次代じだい 田川たがわ誠一せいいち 解散かいさん
その他たの役職やくしょく
先代せんだい 青木あおき半はん治ち	日本にっぽん陸上りくじょう競技きょうぎ連盟れんめい会長かいちょう 第だい6代だい：1999年ねん - 2013年ねん	次代じだい 横川よこかわ浩ひろし