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自由主義 - Wikipedia

自由じゆう主義しゅぎ

権利けんりかんする政治せいじ思想しそうおよび経済けいざい思想しそう
自由じゆう主義しゅぎしゃから転送てんそう

自由じゆう主義しゅぎ(じゆうしゅぎ、えい: liberalism)またはリベラリズムとは、市民しみん革命かくめい時代じだいから由来ゆらいしている市民しみんてき経済けいざいてき自由じゆう民主みんしゅてきもろ制度せいど要求ようきゅうする思想しそう[1]立場たちば[1]運動うんどうであり[1]自由じゆう平等びょうどう権利けんりもとづく政治せいじてき道徳どうとくてき哲学てつがくである[2][3][4]政治せいじしょく黄色おうしょくで、シンボルははた

自由じゆう主義しゅぎしゃ(リベラリスト、リベラル)は、自由じゆう主義しゅぎ原則げんそく理解りかい次第しだい幅広はばひろ思想しそう立場たちば運動うんどう支持しじするが、一般いっぱんてき支持しじするものは

など[5][6][7][8][9][10][11]

概要がいよう

編集へんしゅう

自由じゆう主義しゅぎは、西洋せいよう哲学てつがくしゃ経済けいざい学者がくしゃあいだ人気にんきたかまった啓蒙けいもう時代じだい明確めいかく運動うんどうとなった。自由じゆう主義しゅぎは、遺伝いでんてき特権とっけん国教こっきょう絶対ぜったい君主くんしゅせい王権おうけん神授しんじゅせつ、そして伝統でんとうてき保守ほしゅ主義しゅぎ規範きはん議会ぎかいせい民主みんしゅ主義しゅぎほう支配しはいえることを目指めざしていた。自由じゆう主義しゅぎしゃはまた、じゅうしょう主義しゅぎてき政策せいさく王室おうしつ独占どくせんおよびその貿易ぼうえき障壁しょうへき撤廃てっぱいし、自由じゆう市場いちば促進そくしんさせた[12]哲学てつがくしゃジョン・ロックはしばしば自由じゆう主義しゅぎたしかな流派りゅうはとして創設そうせつしたとしんじられており、各人かくじん生命せいめい自由じゆうおよび財産ざいさんたいする自然しぜん権利けんりゆうし、政府せいふ社会しゃかい契約けいやくもとづいてこれらの権利けんり侵害しんがいしてはならないとくわえた[13]。イギリスの自由じゆう主義しゅぎ伝統でんとう民主みんしゅ主義しゅぎ拡大かくだい強調きょうちょうしてきたが、フランスの自由じゆう主義しゅぎ権威けんい主義しゅぎ拒否きょひ強調きょうちょうしており、建国けんこくむすびついている[14]

1688ねん名誉めいよ革命かくめい[15]、1776ねんアメリカ独立どくりつ、1789ねんフランス革命かくめい指導しどうしゃたちは、王位おうい専制せんせい政治せいじ武力ぶりょくによる打倒だとう正当せいとうするために自由じゆう主義しゅぎ哲学てつがくもちいた。とくにフランス革命かくめい自由じゆう主義しゅぎ急速きゅうそくひろがりはじめた。 19世紀せいきはヨーロッパとみなみアメリカの国々くにぐに自由じゆう主義しゅぎ政府せいふ設立せつりつされたが、アメリカでは共和きょうわ主義しゅぎならんで確立かくりつされた[16]ビクトリアあさのイギリスでは、自由じゆう主義しゅぎ人々ひとびと代表だいひょうして科学かがく理性りせいうったえて、政治せいじてきエスタブリッシュメント批判ひはんするために使つかわれた[17]。19世紀せいきから20世紀せいき初頭しょとうにかけて、オスマン帝国ていこく中東ちゅうとう自由じゆう主義しゅぎは、タンジマートアルナダなどの改革かいかく時代じだい、ならびに世俗せぞく主義しゅぎ立憲りっけん主義しゅぎナショナリズム台頭たいとう影響えいきょうあたえた。これらの変化へんかは、要因よういんともに、イスラム教いすらむきょううち危機ききかんすことにつながり、それは今日きょういたるまでつづき、イスラム復興ふっこうにつながった。 1920ねん以前いぜん古典こてんてき自由じゆう主義しゅぎおもイデオロギーてき反対はんたい保守ほしゅ主義しゅぎであったが、自由じゆう主義しゅぎあたらしい反対はんたいからのおおきなイデオロギーてき挑戦ちょうせん、すなわちファシズム共産きょうさん主義しゅぎ直面ちょくめんした。しかし、20世紀せいきあいだ自由じゆう主義しゅぎてき民主みんしゅ主義しゅぎ世界せかい大戦たいせん勝利しょうりおさめるなど、自由じゆう主義しゅぎてき思想しそうとく西にしヨーロッパでさらにいっそうひろがった[18]

ヨーロッパときたアメリカでは、社会しゃかい自由じゆう主義しゅぎ米国べいこくではたんに「自由じゆう主義しゅぎ」とばれることがおおい)の確立かくりつが、福祉ふくし国家こっか拡大かくだいにおける重要じゅうよう要素ようそとなった[19]今日きょう自由じゆう主義しゅぎ政党せいとう世界中せかいじゅう権力けんりょく影響えいきょうりょく行使こうしつづけている。しかし、自由じゆう主義しゅぎには、アフリカとアジアで克服こくふくすべき課題かだいがまだある。現代げんだい社会しゃかい基本きほんてき要素ようそ自由じゆう主義しゅぎのルーツをっている。自由じゆう主義しゅぎ初期しょきなみ憲法けんぽうじょう政府せいふ議会ぎかい権限けんげん拡大かくだいしながら経済けいざいてき個人こじん主義しゅぎひろめた[12]自由じゆう主義しゅぎしゃは、言論げんろん自由じゆう結社けっしゃ自由じゆう陪審ばいしんいんによる独立どくりつした司法しほう裁判さいばんおよび公判こうはん貴族きぞく特権とっけん廃止はいしなど、重要じゅうよう個人こじん自由じゆう尊重そんちょうする憲法けんぽうじょう秩序ちつじょもとめ、確立かくりつした[12]最近さいきん自由じゆう主義しゅぎ思想しそう闘争とうそうのちなみは、市民しみんけん拡大かくだいする必要ひつようせいによってつよ影響えいきょうされた[20]自由じゆう主義しゅぎしゃたちは、公民こうみんけん推進すいしんするためにジェンダー人種じんしゅてき平等びょうどう提唱ていしょうし、20世紀せいき世界せかいてき公民こうみんけん運動うんどう両方りょうほう目的もくてきけていくつかの目的もくてき達成たっせいした。ヨーロッパ大陸たいりく自由じゆう主義しゅぎは、穏健おんけん進歩しんぽけられ、穏健おんけんエリート主義しゅぎになる傾向けいこうがある一方いっぽう進歩しんぽ普遍ふへんてき参政さんせいけん普遍ふへんてき教育きょういく財産ざいさんけん拡大かくだいなどの基本きほんてき制度せいど普遍ふへん支持しじしている。ときて、穏健おんけんはヨーロッパ大陸たいりく自由じゆう主義しゅぎ主要しゅよう後見人こうけんにんとして進歩しんぽってわった[14]

語源ごげん定義ていぎ

編集へんしゅう

リベラル、リバティ、リバタリアンリバティーンなどの言葉ことばは、すべて「自由じゆう」を意味いみするラテン語らてんごのliberにその歴史れきし辿たどることができる[21]。リベラルという言葉ことば最初さいしょ記録きろくされたのは1375ねんのことで、自由じゆうまれた人間にんげんにとってのぞましい教育きょういくという文脈ぶんみゃくリベラルアーツ説明せつめいするために使つかわれていた[21]。この言葉ことば中世ちゅうせい大学だいがく古典こてんてき教育きょういくむすびついた初期しょき段階だんかいでは、すぐに様々さまざま意味合いみあいがまれた。リベラルははやくも1387ねんには「自由じゆうあたえられる」という意味いみになり、1433ねんには「気力きりょくのない」、1530ねんには「自由じゆうゆるされる」、16世紀せいきと17世紀せいきには「拘束こうそくから解放かいほうされる」という意味いみになり、しばしば蔑称べっしょうとして使つかわれるようになった[21]。16世紀せいきイングランドでは、リベラルは、だれかの寛大かんだいさや軽率けいそつさをすときに、肯定こうていてき属性ぞくせい否定ひていてき属性ぞくせいつことができた[21]ウィリアム・シェイクスピアは、『空騒からさわ』のなかで、「下品げひん出会であいを告白こくはくする」リベラルな悪女あくじょのことをいている[21]啓蒙けいもう主義しゅぎ台頭たいとうとともに、1781ねんには「せま偏見へんけんから解放かいほうされた」、1823ねんには「偏見へんけんから解放かいほうされた」と定義ていぎされるようになり、この言葉ことばはより肯定こうていてき意味合いみあいをつようになった[21]。1815ねんには、英語えいごで「自由じゆう主義しゅぎ」という言葉ことばはじめて使つかわれるようになった[22]。スペインでは、政治せいじてき文脈ぶんみゃくでリベラルという言葉ことば使つかった最初さいしょのグループであるリベラレス[23] は、1812ねん憲法けんぽう施行しこうのためになんじゅうねんにもわたってたたかった。1820ねんから1823ねんにかけての「トリエニオリベラル」では、フェルナンド7せいはリベラルから憲法けんぽうまもることをちかうよう強制きょうせいされた。19世紀せいきなかばまでには、リベラルは世界中せかいじゅう政党せいとう運動うんどう政治せいじ用語ようごとして使つかわれるようになった[24]

つにつれ、リベラリズムという言葉ことば意味いみは、世界せかい様々さまざま地域ちいき多様たようはじめた。ブリタニカ百科ひゃっか事典じてんによると、「米国べいこくでは、自由じゆう主義しゅぎは、フランクリン・D・ルーズベルト大統領だいとうりょう民主党みんしゅとう政権せいけんニューディール計画けいかく福祉ふくし国家こっか政策せいさく関連かんれんしているが、ヨーロッパでは、制限せいげんされた政府せいふ自由じゆう放任ほうにん主義しゅぎ経済けいざい政策せいさくへのコミットメントに関連かんれんしているのが一般いっぱんてきである」という[25]。その結果けっか、アメリカでは、以前いぜん古典こてんてき自由じゆう主義しゅぎむすびついていた個人こじん主義しゅぎ放任ほうにん主義しゅぎ経済けいざいがくかんがかたが、リバタリアン思想しそう新興しんこう基礎きそとなり[26]アメリカの保守ほしゅ主義しゅぎ重要じゅうよう構成こうせい要素ようそとなっている。

ヨーロッパやラテンアメリカとはことなり、北米ほくべいのリベラリズムという言葉ことばは、ほとんどが社会しゃかい自由じゆう主義しゅぎしている。カナダの支配しはいてき政党せいとう自由党じゆうとうであり、米国べいこくでは民主党みんしゅとう通常つうじょうリベラルとかんがえられている[27][28][29]

種類しゅるい

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古典こてんてき自由じゆう主義しゅぎ

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古典こてんてき自由じゆう主義しゅぎClassical liberalism)とは、ジョン・ロックジョン・スチュアート・ミルなどのイギリス啓蒙けいもう主義しゅぎ時代じだい政治せいじ哲学てつがく源泉げんせんとする思想しそうである。かれらはホッブス社会しゃかい契約けいやくろんをもとに個人こじん生命せいめいLife)、自由じゆうLiberty)、財産ざいさんProperty)の3権利けんり自然しぜんけんとして主張しゅちょうし、以前いぜん神学しんがくから決別けつべつしたかたち社会しゃかいのありかたいた。初期しょき自由じゆう主義しゅぎ王政おうせいのイギリスで主張しゅちょうされたもので、かならずしも民主みんしゅ主義しゅぎ主張しゅちょうするものではない。この場合ばあい自然しぜんけんとは政治せいじてき権利けんりはともかく個人こじん権利けんりとして、国王こくおうであろうともおかすことのできない最低限さいていげん権利けんりろんじるものであった。そのフランスなどの革命かくめい思想しそうにおいて民主みんしゅ主義しゅぎ平等びょうどう主義しゅぎ共和きょうわ主義しゅぎ世俗せぞく主義しゅぎなどの要素ようそさきべられた3権利けんり維持いじには不可欠ふかけつであるとの主張しゅちょうくわわる。個人こじん自由じゆう尊重そんちょう平等びょうどう個人こじん観念かんねん寛容かんようほう尊重そんちょう権力けんりょく分立ぶんりつ議会ぎかい制度せいど市場いちば経済けいざい承認しょうにんといった価値かちかん主張しゅちょうする思想しそうともいえる。

とくに、前者ぜんしゃ最初さいしょ自由じゆう主義しゅぎをもって古典こてんてき自由じゆう主義しゅぎという場合ばあいレッセ・フェール放任ほうにんされる自由じゆう)を強調きょうちょうする思想しそうとなり、個人こじん主義しゅぎ哲学てつがく世界せかいかんもとづく市場いちば経済けいざい社会しゃかいと、政治せいじ体制たいせいとして最小限さいしょうげん政府せいふちいさな政府せいふ)を理想りそうとする「夜警やけい国家こっか」を主張しゅちょうする。古典こてん自由じゆう主義しゅぎ経済けいざいがくは、利己りこてき行動こうどうする各人かくじん市場いちばにおいて自由じゆう競争きょうそうおこなえば、その意図いとしない結果けっかとして(「えざる」)、公正こうせい安定あんていした社会しゃかい成立せいりつするとかんがえる思想しそう(→アダム・スミス)である。経済けいざいてき自由じゆう重視じゅうしする立場たちばから、英語えいごけんではEconomic liberalism経済けいざい自由じゆう主義しゅぎ)やMarket liberalism市場いちば自由じゆう主義しゅぎ)ともばれる[注釈ちゅうしゃく 1]一方いっぽう後者こうしゃ後期こうき自由じゆう主義しゅぎ場合ばあいは、放任ほうにんされる自由じゆうという観点かんてんとはぎゃく政府せいふによって保護ほごされる権利けんりという観点かんてんち、国民こくみん生活せいかつ水準すいじゅんまも目的もくてきでの累進るいしん課税かぜい保護ほご主義しゅぎ、さらには公共こうきょう機関きかんにおいての宗教しゅうきょうてき服装ふくそう禁止きんしなど、自由じゆうとの表現ひょうげん矛盾むじゅんするようにえるものである。これは日本語にほんご明確めいかく翻訳ほんやくされていないLibertyがどのように解釈かいしゃくされるかでその政策せいさくてき意味いみ変化へんかすることもあげられる。

近代きんだい自由じゆう主義しゅぎ

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近代きんだい自由じゆう主義しゅぎ(モダン・リベラリズム、えい: Modern liberalism, Reform liberalism)は、自己じこ他者たしゃ自由じゆう[注釈ちゅうしゃく 2]尊重そんちょうする社会しゃかいてき公正こうせい指向しこうする思想しそう体系たいけいのことをいう[30]レッセフェール自由じゆう放任ほうにん)を基本きほん原理げんりとする古典こてんてき自由じゆう主義しゅぎ自由じゆう至上しじょう主義しゅぎとはことなり、それが人々ひとびと自由じゆうをかえって阻害そがいするというかんがかた根底こんていにある。現代げんだいにおいて個人こじん自由じゆう独立どくりつした選択せんたく実質じっしつてき保障ほしょうし、極度きょくど貧富ひんぷにおける経済けいざいてき隷属れいぞく個人こじん社会しゃかいてき自由じゆう侵害しんがいする偏見へんけん差別さべつなどをふせぐためには、政府せいふによる制限せいげん介入かいにゅうをなくしたりする(政府せいふ資本しほん主義しゅぎリバタリアニズムしん自由じゆう主義しゅぎ)のではなく、政府せいふ地域ちいき社会しゃかいによる積極せっきょくてき介入かいにゅう必要ひつようであるというかんがえにもとづく。

公正こうせい」とは、ジョン・ロールズによれば「立場たちば可能かのうせい確保かくほ」を意味いみする。これは人々ひとびとに「社会しゃかいのどこにまれても自分じぶんえられるか」というはんじつ仮想かそうせまるものであり、機会きかい平等びょうどう最小さいしょう不幸ふこう主張しゅちょうする。ロールズの格差かくさ原理げんりでは、格差かくさないし不平等ふびょうどう存在そんざいは、それをもたらす職務しょくむにつく機会きかい平等びょうどうひらかれており、かつ、それによって社会しゃかいもっと不遇ふぐう人々ひとびと厚生こうせいはかられないかぎり、その存在そんざい公正こうせいではないものとされている。

よって、近代きんだい自由じゆう主義しゅぎ積極せっきょくてき自由じゆうもとづく自己じこ決定けってい推奨すいしょうし、国家こっかによるとみさい配分はいぶんまたは地域ちいき社会しゃかいによる相互そうご扶助ふじょ肯定こうていする。すなわち、市場いちば原理げんり主義しゅぎではだい企業きぎょう利益りえき最大さいだいする一連いちれん行為こういのために、失業しつぎょう問題もんだい構造こうぞうてき貧困ひんこん環境かんきょう問題もんだいなどさまざまな弊害へいがい社会しゃかい問題もんだいしょうじ、それは古典こてんてき自由じゆう主義しゅぎの「意図いとはんして」人々ひとびと社会しゃかいてき自由じゆうをかえって阻害そがいしているとし、古典こてんてき自由じゆう主義しゅぎ修正しゅうせいする思想しそうである[注釈ちゅうしゃく 3]

日本語にほんごでは消極しょうきょくてき自由じゆう重視じゅうしする古典こてんてき自由じゆう主義しゅぎとのニュアンスのちがいをあらわすため、また、混同こんどうけるためにあえて自由じゆう主義しゅぎではなくリベラリズムばれることがおおい。英語えいごけんではSocial liberalism社会しゃかい自由じゆう主義しゅぎ)と表現ひょうげんされる。社会しゃかいてき自由じゆう重視じゅうしすることから、社会しゃかい民主みんしゅ主義しゅぎとの親和しんわせいがイメージされることもおお[31]。ただし、事後じごてき社会しゃかい保障ほしょうとしての福祉ふくし国家こっかろん主張しゅちょうした社会しゃかい民主みんしゅ主義しゅぎとはことなり、個人こじん主義しゅぎ信頼しんらいするロールズのリベラリズムでは、人的じんてき資本しほんふく生産せいさん手段しゅだん広範こうはん分散ぶんさんてき保有ほゆう事前じぜんてき制度せいどてき保障ほしょう主張しゅちょうされている[32]

歴史れきしてき起源きげんとその展開てんかい

編集へんしゅう
政府せいふは、共同きょうどうたいいちにんひとりのメンバーを強力きょうりょく権力けんりょくでつぎつぎとさえみ、都合つごうよく人々ひとびと人格じんかく変質へんしつさせたあと、その超越ちょうえつてき権力けんりょく社会しゃかい全体ぜんたいばしてくる。この国家こっか権力けんりょくこまかく複雑ふくざつ規制きせいのネットワークと、些細ささい事柄ことがら征服せいふくなどによって社会しゃかい表層ひょうそうおおった。そのために、もっと個性こせいてきかんがかたもっともエネルギッシュな人格じんかくったものたちが、人々ひとびと感銘かんめいさせ群集ぐんしゅうなかからがり、社会しゃかいつよ影響えいきょうあたえることができなくなった。

人間にんげん意志いしそのものを破壊はかいしてしまうことはできないが、それをよわめて、げて、誘導ゆうどうすることはできるのだ。国家こっか権力けんりょくによって人々ひとびと直接ちょくせつその行動こうどう強制きょうせいされることはないが、たえず行動こうどう制限せいげんされている。こうした政府せいふ権力けんりょくが、人間にんげんそのものを破壊はかいしてしまうことはないが、その存在そんざいさまたげるのだ。専制せんせい政治せいじにまではならないが、人々ひとびとけ、その気力きりょくよわらせ、希望きぼうくだき、消沈しょうちんさせ、麻痺まひさせる。そして最後さいごには、国民こくみん一人ひとりひとりは、臆病おくびょうでただ勤勉きんべんなだけの動物どうぶつたちのあつまりにすぎなくなり、政府せいふがそれをひつじいとして管理かんりするようになる」

— アレクシ・ド・トクヴィルアメリカのデモクラシー
「われわれの選良せんりょう信頼しんらいして、われわれの権利けんり安全あんぜんたいする懸念けねんわすれるようなことがあれば、それは危険きけんかんがちがいである。信頼しんらいはいつも専制せんせいおやである。自由じゆう政府せいふは、信頼しんらいではなく、猜疑さいぎにもとづいて建設けんせつせられる。われわれが権力けんりょく信託しんたくするをようする人々ひとびとを、制限せいげん政体せいたいによって拘束こうそくするのは、信頼しんらいではなく猜疑さいぎ由来ゆらいするのである。われわれ連邦れんぽう憲法けんぽうは、したがって、われわれの信頼しんらい限界げんかい確定かくていしたものにすぎない。権力けんりょくかんする場合ばあいは、それゆえ、ひとたいする信頼しんらいみみをかさず、憲法けんぽうくさりによって、非行ひこうおこなわぬように拘束こうそくする必要ひつようがある。」 — トーマス・ジェファーソン、1776ねん法律ほうりつがく全集ぜんしゅう3『憲法けんぽう』pp.90)

自由じゆう主義しゅぎ哲学てつがくてき思想しそうてき源流げんりゅうをさかのぼると、17世紀せいきイギリスのジョン・ロック1632ねん - 1704ねん)の思想しそうく。ロックは、人間にんげん生来せいらい自由じゆう可能かのうせいちたものであり、いかなる人間にんげんにもみずからの自由じゆう意思いし選択せんたくきることがみとめられていると主張しゅちょうした。この権利けんりは「自然しぜんけんNatural Rights)」として個々ここ人間にんげんまれたときからそなわっているものであり、だれからも妨害ぼうがいされることはない。人間にんげんだれもが、個人こじん自由じゆう意思いしもとづいてみずからの判断はんだん思想しそう宗教しゅうきょうかた生活せいかつのスタイルも自由じゆうえらぶことができると主張しゅちょうした。当時とうじ市民しみん生活せいかつ強力きょうりょく王権おうけん干渉かんしょうし、人々ひとびと財産ざいさんまでその一存いちぞんうばうことができた絶対ぜったい主義しゅぎ政府せいふ国家こっか権力けんりょく対抗たいこうする思想しそうとしてロックがした主張しゅちょうが、リベラリズムのはじまりであるとわれる。

ロックはさらに、この個人こじん自由じゆうきる権利けんり実際じっさい行使こうしするためには、専制せんせいてき権力けんりょくしゃ独断どくだんてき政府せいふ政策せいさく政治せいじ制度せいど社会しゃかい制度せいど一方いっぽうてき主義しゅぎ主張しゅちょうイデオロギーなどによって勝手かってうばわれてしまうことのない自分じぶんの「財産ざいさん」を所有しょゆうする必要ひつようがあると主張しゅちょうした。ロックによれば、当人とうにん所有しょゆうぶつとなるのは身体しんたいもちいて自然しぜんかい共有きょうゆうぶつからはなされたものであるとされた[注釈ちゅうしゃく 4]。また、この自己じこ所有しょゆう自己じこ身体しんたいたいする所有しょゆうけんにその原型げんけいゆうするものとされた。この立場たちばからは、当人とうにん所有しょゆうぶつをその同意どういないで使用しようすることはいわば奴隷どれい同等どうとうであって正義せいぎはんするとされた。

そして、自由じゆう政治せいじ経済けいざい体制たいせいのもと、自由じゆう市民しみんによる自主じしゅてき合意ごういによって制定せいていされる「法律ほうりつ」と、自由じゆう意思いし個人こじんどうしの自発じはつてき主体しゅたいてき裁量さいりょうによってむすばれる「契約けいやく」によってはじめて、各人かくじんがこの「所有しょゆうけん」を保障ほしょうされ、自分じぶん自身じしん自分じぶん自由じゆうきるために必要ひつよう自分じぶん占有せんゆうできる財産ざいさんるのだと主張しゅちょうした。「政府せいふ」のしん役割やくわりとは、こうした個人こじん権利けんりを「まもる」ことに限定げんていされる。これをやぶってその国家こっか権力けんりょく乱用らんよう人々ひとびと自由じゆううばったときには、市民しみん抵抗ていこうけん革命かくめいけん行使こうししその政府せいふ交代こうたいさせる権利けんりつのだと主張しゅちょうした(社会しゃかい契約けいやくせつ)。

スコットランド古典こてん経済けいざいがくclassical economics)の学者がくしゃであるアダム・スミスはロックにつづいて、個人こじん利己りこしんがその意図いとしない結果けっかとして社会しゃかい全体ぜんたい利益りえきをもたらすという「えざる」の議論ぎろん展開てんかいしたうえ、そのために、政府せいふ干渉かんしょう介入かいにゅう政策せいさくけない、自由じゆう経済けいざい環境かんきょう自由じゆう市場いちば)における自由じゆう経済けいざい活動かつどう必要ひつようだといた。

このイギリスの自由じゆう主義しゅぎ(リベラリズム)の思想しそうが18世紀せいきにアメリカにわたり、べい3だい大統領だいとうりょうトーマス・ジェファーソンらアメリカ建国けんこく中心ちゅうしん人物じんぶつたちであるファウンディング・ファーザーズ(建国けんこくちちたちによってアメリカ建国けんこく国家こっか思想しそうとしてがれた。かれらは、巨大きょだい国家こっか権力けんりょく人民じんみんしばけたイギリスの政府せいふ支配しはい体制たいせい対抗たいこうしてイギリスをはなれ、新天地しんてんちアメリカに王権おうけんにも専制せんせい政府せいふ権力けんりょくにも統制とうせいけない、独立どくりつした市民しみんによる自発じはつてき人々ひとびと自由じゆう市民しみん社会しゃかい設立せつりつ目指めざした。建国けんこく建国けんこくちちたち人民じんみん基本きほんけんまもるために権利けんり章典しょうてん制定せいていした。だが、この権利けんり章典しょうてん憲法けんぽう制定せいてい当初とうしょにはなく、のちに、「修正しゅうせい条項じょうこう」としてアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく憲法けんぽう追加ついかされた。

そのジョン・スチュアート・ミルのように自由じゆう民主みんしゅ主義しゅぎ方向ほうこう対応たいおうしていくながれ(レオナルド・トレローニー・ホブハウス、アレクサンダー・ダンロップ・リンゼイ、アーネスト・バーカージョン・デューイ)にたいして、とりわけ20世紀せいき前半ぜんはんになると、しん自由じゆう主義しゅぎろん(グレイのような論者ろんしゃは「古典こてんてき自由じゆう主義しゅぎ復興ふっこう」としてあつかう)が台頭たいとうしてくる。代表だいひょうフリードリヒ・ハイエクである。

近代きんだい自由じゆう主義しゅぎ成立せいりつとその

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19世紀せいき後半こうはんから20世紀せいき前半ぜんはんにかけて、ホブハウス、デューイ、ルヨ・ブレンターノトーマス・ヒル・グリーンジョン・メイナード・ケインズベルティル・オリーンといったひとたちによって哲学てつがくてき経済けいざいがくてき視点してんから、自由じゆう放任ほうにん主義しゅぎ放棄ほうきし、ときには国家こっかによる介入かいにゅう容認ようにんするべきであるとする根拠こんきょ方法ほうほう次第しだい理論りろんされ、こうした思想家しそうか影響えいきょうけた自由じゆう主義しゅぎしゃたちはニューリベラル(new liberals)とばれ影響えいきょうりょくしていく。

かれらは階級かいきゅうあいだ融和ゆうわ不可能ふかのう対立たいりつ中央ちゅうおう集権しゅうけんてき統制とうせい是認ぜにんしない一方いっぽうで、古典こてんてき自由じゆう主義しゅぎしゃのように自由じゆう競争きょうそう市場いちばにおける「かみえざる」のように最大さいだい多数たすう最大さいだい幸福こうふく自動的じどうてき実現じつげんするとはしんじず、政府せいふによって、各人かくじん社会しゃかいてき自己じこ実現じつげんをさまたげ、市場いちば社会しゃかいにおける相互そうご欲求よっきゅう最適さいてき調整ちょうせいのメカニズムを阻害そがいする過度かど集中しゅうちゅう公正こうせいなどの要因よういん除去じょきょすることが、まさしく「自由じゆう」の観点かんてんからっても必要ひつようだとかんがえた。

なかでもケインズは「自由じゆう放任ほうにん論拠ろんきょとされてきた形而上学けいじじょうがくは、これを一掃いっそうしようではないか。てるもの永久えいきゅう権利けんりさづける契約けいやくなどひとつもない。利己りこしんがつねに社会しゃかい全体ぜんたい利益りえきになるようにはたらくというのは本当ほんとうではない。各自かくじ別々べつべつ自分じぶん目的もくてき促進そくしんするために行動こうどうしている個々人ここじんは、たいてい自分じぶん自身じしん目的もくてきすら達成たっせいしえない状態じょうたいにある」と[33]アダム・スミス由来ゆらいする「えざる」に信頼しんらいする自由じゆう放任ほうにんろんからの脱却だっきゃくもとめるとともに、具体ぐたいてきには不完全ふかんぜん雇用こよう均衡きんこうからの脱却だっきゃくのための経済けいざい政策せいさくが、政府せいふによって実現じつげんされることをもとめた。

こうして、だい恐慌きょうこう代表だいひょうとする「市場いちば失敗しっぱい」やニューディール政策せいさくなどをたアメリカでは、民主党みんしゅとうなどに代表だいひょうされるように、自由じゆう実質じっしつてき実現じつげんするためには、その現実げんじつてき制約せいやくとなっている社会しゃかいてき公正こうせい政府せいふによって是正ぜせいしなければならない、というアイザイア・バーリンによって分類ぶんるいされた「積極せっきょくてき自由じゆう」をおもんじる(からの不干渉ふかんしょうというのにとどまらず実質じっしつてき自己じこ決定けってい自己じこ支配しはい達成たっせいされなければ、形式けいしきてき自由じゆうには意味いみがないという)思想しそうがリベラルのなか優勢ゆうせいとなった。

しかし、20世紀せいき後半こうはん石油せきゆ危機ききてい成長せいちょう時代じだいむかえ、スタグフレーション財政ざいせい赤字あかじといった問題もんだい深刻しんこくするなか従来じゅうらいのリベラリズムにたいする批判ひはん経済けいざいがくシカゴ学派がくはからはじまり、福祉ふくし国家こっか見直みなおしや国営こくえい企業きぎょう民営みんえい規制きせい緩和かんわ志向しこうするしん自由じゆう主義しゅぎ優勢ゆうせいとなった。その1980年代ねんだいしん自由じゆう主義しゅぎへの対抗たいこうから、ちいさな政府せいふおおきな政府せいふとの中道ちゅうどう模索もさくし、市場いちば重視じゅうししつつも国家こっかによる公正こうせい確保かくほ志向しこうするだいさんみち1990年代ねんだい台頭たいとうした。2000年代ねんだい今日きょうでは、グローバル進行しんこうともない、市場いちば自由じゆうしようとするリバタリアニズムしん保守ほしゅ主義しゅぎとどのように対応たいおうしていくかがリベラリズムの課題かだいとなっている。

自由じゆう」にたいして普遍ふへんてき価値かちみとめるリベラリズムの普遍ふへん主義しゅぎが、リベラリズムを否定ひていする価値かちをも包摂ほうせつしうるアイザイア・バーリンなどの価値かち多元たげんろんとの整合せいごうせいをもたないという批判ひはんがある[注釈ちゅうしゃく 5]

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ アダム・スミスは、えざる著書ちょしょにおいて1しか使用しようしておらずとく重要じゅうようもしていなかったという主張しゅちょうがある一方いっぽうで、個人こじん経済けいざいてき自由じゆう追求ついきゅう社会しゃかい福利ふくり厚生こうせい貢献こうけんするとの記述きじゅつなん展開てんかいされるとの反論はんろん存在そんざいする。
  2. ^ ロールズのだい1原理げんりでは、かく個人こじんは、他者たしゃ自由じゆう両立りょうりつしうるかぎり、基本きほんてき自由じゆう平等びょうどう享受きょうじゅするとしている。
  3. ^ なお、政府せいふではなくローカル共同きょうどうたいなどのなかあいだ集団しゅうだんによるさい分配ぶんぱい相互そうご扶助ふじょ主張しゅちょうする思想しそうとしてアナキズムがある。
  4. ^ この労働ろうどう果実かじつとしてのロックてき所有しょゆうけん実際じっさい歴史れきしではとく不動産ふどうさん場合ばあいにおいてはまれであった。
  5. ^ 価値かち多元たげんろんをきわめてつよ解釈かいしゃくしたジョン・グレイは、固定こていできない「自由じゆう」という論争ろんそうてき概念がいねん追求ついきゅうは、多様たよう自我じが差異さい存在そんざいこうから対立たいりつするものであるとして、自由じゆう主義しゅぎイデオロギーできないというかんがかたしめしている。ことにロールズの自由じゆう主義しゅぎ契約けいやくろんは「社会しゃかいてき基本きほんざい」、すなわち自由じゆう追求ついきゅう前提ぜんていえた議論ぎろんであり、それゆえにロールズがしめす「無知むちのヴェール」をまつわった「じた社会しゃかい」にたいして、自由じゆうとする「ひらかれた社会しゃかい」の優位ゆういせい前提ぜんていとするこの議論ぎろん進化しんかろんてき性格せいかくを、グレイは論理ろんりてき破綻はたんしていると結論けつろんしている(ジョン・グレイ,2001,『自由じゆう主義しゅぎろん』,ミネルみねるァ書房ぁしょぼう)。

出典しゅってん

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参考さんこう文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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