出典 しゅってん : フリー百科 ひゃっか 事典 じてん 『ウィキペディア(Wikipedia)』
印刷 いんさつ 用 よう ページはサポート対象 たいしょう 外 がい です。表示 ひょうじ エラーが発生 はっせい する可能 かのう 性 せい があります。ブラウザーのブックマークを更新 こうしん し、印刷 いんさつ にはブラウザーの印刷 いんさつ 機能 きのう を使用 しよう してください。
この項目 こうもく では、ギリシャ文字 もじ のΧ かい について説明 せつめい しています。ラテン文字 もじ については「X 」をご覧 らん ください。
Χ かい , χ かい (カイ、ハイ、キー、ヒー、古代 こだい ギリシア語 ご : χ かい ε いぷしろん ῖ ケー 、ギリシア語 ご : χ かい ι いおた ヒー 、英語 えいご : chi , khi [ˈkaɪ] カイ )は、ギリシア文字 もじ の第 だい 22字 じ 。数 すう 価 か [1] は600。
ラテン文字 もじ のX 、キリル文字 もじ のХ はこの文字 もじ に由来 ゆらい する。
音声 おんせい
古代 こだい ギリシア語 ご では無声 むせい 軟口蓋 なんこうがい 破裂 はれつ 音 おん の帯 おび 気 き 音 おん /kʰ/ 、現代 げんだい ギリシア語 ご では無声 むせい 軟口蓋 なんこうがい 摩擦音 まさつおん /x/(ただし /e/, /i/の前 まえ では無声 むせい 硬 かた 口蓋 こうがい 摩擦音 まさつおん /ç/ )を表 あらわ す。
摩擦音 まさつおん への変化 へんか がいつごろ起 お きたかは正確 せいかく にはわからないが、ビザンチン時代 じだい には摩擦音 まさつおん になっていたようである[2] 。
起源 きげん
古代 こだい ギリシア語 ご には3つの帯 おび 気 き 音 おん /pʰ tʰ kʰ/ があった。このうち/tʰ/ にはフェニキア文字 もじ を転用 てんよう することができたが(θ しーた )、それ以外 いがい は適当 てきとう なフェニキア文字 もじ が存在 そんざい せず、/kʰ/ の音 おと の表記 ひょうき のためには地方 ちほう ごとに異 こと なる表記 ひょうき 法 ほう が発達 はったつ した[3] 。
後 のち に東方 とうほう ギリシア文字 もじ の一種 いっしゅ であるイオニア式 しき アルファベットによって統一 とういつ された。一方 いっぽう ラテン文字 もじ Xは西方 にしかた ギリシア文字 もじ から借用 しゃくよう されたために/ks/ を表 あらわ している。
この文字 もじ 字形 じけい の起源 きげん については議論 ぎろん が分 わ かれる。古代 こだい の文字 もじ 名称 めいしょう は「ケー」(χ かい ε いぷしろん ῖ )で、明 あき らかに「π ぱい 」からの類推 るいすい による[4] 。紀元前 きげんぜん 4世紀 せいき の末 すえ に ε いぷしろん ι いおた は /iː/ と発音 はつおん されるようになり、その影響 えいきょう で文字 もじ 名称 めいしょう も χ かい ῖ とされることが普通 ふつう になった。近代 きんだい 西洋 せいよう 諸 しょ 言語 げんご の名 な はそれにもとづく[4] 。
記号 きごう としての用法 ようほう
大文字 おおもじ のΧ かい は:
キリスト (χριστός )を表 あらわ す頭文字 かしらもじ 。「Χ かい mas 」のΧ かい はこれに由来 ゆらい する。
小文字 こもじ のχ かい は:
符号 ふごう 位置 いち
大文字 おおもじ
Unicode
JIS X 0213
文字 もじ 参照 さんしょう
小文字 こもんじ
Unicode
JIS X 0213
文字 もじ 参照 さんしょう
備考 びこう
Χ かい
U+03A7
1-6-22
Χ
Χ
Χ
χ かい
U+03C7
1-6-54
χ
χ
χ
HTML 文書 ぶんしょ や wiki 等 ひとし を書 か くときに用 もち いられる実体 じったい 参照 さんしょう は大文字 おおもじ がΧ、小文字 こもじ がχとなる。詳 くわ しくはHelp:特殊 とくしゅ 文字 もじ を参照 さんしょう のこと。
脚注 きゃくちゅう
^ 文字 もじ に当 あ てはめられた数値 すうち のこと。ギリシアの数字 すうじ を参照 さんしょう 。
^ Allen (1987) pp.18-26
^ Threatte (1996) pp.271-272
^ a b Allen (1987) p.170
参考 さんこう 文献 ぶんけん
W. Sidney Allen (1987) [1968]. Vox Graeca (3rd ed.). Cambridge University Press. ISBN 0521335558
Leslie Threatte (1996). “The Greek Alphabet”. In Peter T. Daniels; William Bright. The World's Writing Systems . Oxford University Press. pp. 271-280. ISBN 0195079930