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エッサイ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
オール・セインツ教会きょうかいにあるステンドグラスのエッサイの部分ぶぶんイングランドイースト・サセックスしゅう、ホーヴ

エッサイ英語えいご: JesseまたはYishay, ヘブライ יִשַׁי, ギリシア: Ιεσσαί)とは、『旧約きゅうやく聖書せいしょ』の登場とうじょう人物じんぶつ。ヘブライיהוה(ヤハウェ)が存在そんざいする、あるいはヤハウェがたまわる、あるいはおうという意味いみ古代こだいイスラエル王国おうこくだい2だいおうダビデちち日本にっぽん正教会せいきょうかいではイエッセイ転写てんしゃされる[注釈ちゅうしゃく 1]

人物じんぶつ略歴りゃくれき

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旧約きゅうやく聖書せいしょ』によれば、ルツボアズまごで、イスラエル史上しじょう最大さいだい繁栄はんえいをもたらし、後世こうせい理想りそうおうとたたえられたダビデちち[1]。また、ユダベツレヘム出身しゅっしんで8にん息子むすこがいたとされる。長男ちょうなんはエリアブ、次男じなんはアビナダブ、三男さんなんはシャンマで、すえがダビデだった[2]

すえおうえらばれる

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預言よげんしゃサムエルサウルわるおうさがすため、かみ指示しじによって年老としおいたエッサイのしたつかわされた[3][4]。サムエルは長男ちょうなんエリアブの容姿ようし感銘かんめいけ、「自分じぶんまえにいるこのひとこそ、あるじあぶらをそそがれるひとだ」とおもったが、すぐかみ否定ひていされる[5]。エッサイは自分じぶん息子むすこじゅんにサムエルにせるが、どれもおうとなるものではなかった[6]。そこで、一番いちばん年下とししたのダビデをれてきたさせると、かみはそのあぶらそそぐよう指示しじした[7]

のちにサウルおう自分じぶんのために竪琴たてごと名手めいしゅすため、エッサイのもとへると、かれおおくのおくものとともにダビデをおくした[8]。サウルおうはダビデをとてもったため、ダビデは武器ぶきものとしてサウルおうつかえることになった[9]

息子むすこたちの安否あんぴ確認かくにん

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ペリシテひと陣営じんえいくと、エッサイのさんにん息子むすこたたかいに出向でむいた。エッサイはダビデにあにたちに食料しょくりょうおくり、安否あんぴ確認かくにんするよう指示しじした[10]長男ちょうなんエリアブは「たたかいをるためにくだってきたのだ」とってダビデを非難ひなんした[11]

エッサイとイエス

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新約しんやく聖書せいしょ』「マタイ福音ふくいんしょ」「ルカ福音ふくいんしょ」には、イエス・キリスト両親りょうしん祖先そせんにあたると記載きさいされる[12][13]

イザヤしょ」にはエッサイの子孫しそんから公平こうへいなるさばぬし誕生たんじょうすること預言よげんされている[14]パウロはこのひじりをイエス・キリストにてはめて引用いんようしている[15]上述じょうじゅつのように『新約しんやく聖書せいしょ』ではエッサイをイエスの先祖せんぞのひとりに位置いちづけており、「マタイ福音ふくいんしょ」「ルカ福音ふくいんしょ」ではイエスはユダヤのまちベツレヘムにおいて聖母せいぼマリアからまれたとされている[注釈ちゅうしゃく 2]

また、正教会せいきょうかいうたわれる降誕祭こうたんさいイルモスは、キリストを「イエッセイのよりしょうぜしえだおよび其(その)はな[注釈ちゅうしゃく 3]」と表現ひょうげんしている。

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 正教会せいきょうかい祈祷きとうぶんいちがつろくにちハリストス降誕祭こうたんさい前期ぜんきより関連かんれん聖書せいしょ箇所かしょ引用いんよう…「おもくのごとげんふ、イエッセイのよりだしで、其根よりえだしょうぜん。あるじかみかれまらん。」(パレミヤイサイヤの預言よげんしょの読。じゅういちしょう)。なお原文げんぶん祈祷きとうしょでは「おもかみ」は「しゅのかみ」ではなく「しゅのしん」と仮名かめいられ、「かみ゜」(仮名がな:しん)と記載きさいされている。これは聖霊せいれいせいかみ意味いみする。「ちょうけんまこととのかみなり。」までの「かみ」は、同様どうように「かみ゜」(しん)。
  2. ^ しかし、『ヨハネによる福音ふくいんしょ』にはベツレヘムにおける処女しょじょ降誕こうたんかんする記載きさいがなく、イエスはガリラヤナザレまれたとしるされており、福音ふくいんしょでも、誕生たんじょう物語ものがたり以外いがい場面ばめんでは、イエスにたいし、一貫いっかんして「ナザレじん」「ナザレ出身しゅっしんしゃ」の術語じゅつごもちいられている。→ 記事きじナザレのイエス参照さんしょう
  3. ^ 正教会せいきょうかい祈祷きとうぶんいちがつろくにちハリストス降誕祭こうたんさい前期ぜんきより該当がいとう箇所かしょ引用いんよう:「イエッセイのよりしょうぜしえだおよび其花なるさんたるハリストスよ、なんじ童貞どうていおんなよりだしきゅうへり。

出典しゅってん

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  1. ^ ルツ」|4:17、4:22
  2. ^ サムエルじょう17:12-14
  3. ^ 「サムエルじょう16:1-3
  4. ^ 「サムエルじょう17:12
  5. ^ 「サムエルじょう16:6,7
  6. ^ 「サムエルじょう16:6-10
  7. ^ 「サムエルじょう16:11-13
  8. ^ 「サムエルじょう16:17-20
  9. ^ 「サムエルじょう16:21,22
  10. ^ 「サムエルじょう17:12-18
  11. ^ 「サムエルじょう17:28
  12. ^ マタイ」1:5、6
  13. ^ ルカ」3:32
  14. ^ 「イザヤしょ」11:1-5、10
  15. ^ ローマ」15:12

関連かんれん項目こうもく

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