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この項目 こうもく では、国際 こくさい 宇宙 うちゅう ステーションの基本 きほん 機能 きのう モジュールについて説明 せつめい しています。有人 ゆうじん 垂直 すいちょく 離着陸 りちゃくりく 再 さい 使用 しよう 型 がた 地球 ちきゅう 往還 おうかん 機 き については「ザーリャ (宇宙船 うちゅうせん ) 」をご覧 らん ください。
STS-88 で撮影 さつえい されたザーリャモジュール (NASA)
ザーリャ内部 ないぶ の様子 ようす (2001年 ねん 撮影 さつえい )
ザーリャ (露 ろ : Заря́ [1] 、「日 ひ の出 で 」の文語 ぶんご 表現 ひょうげん )とは、最初 さいしょ に打 う ち上 あ げられた国際 こくさい 宇宙 うちゅう ステーション (ISS) のモジュールである。
「基本 きほん 機能 きのう モジュール」[2] とも呼 よ ばれ、機能 きのう 的 てき にはロシアのサリュート 計画 けいかく のために設計 せっけい されたTKS の子孫 しそん にあたる。ISS の組 く み立 た て初期 しょき における、電力 でんりょく 供給 きょうきゅう 、貯蔵庫 ちょぞうこ 、推進 すいしん ・姿勢 しせい 制御 せいぎょ 、誘導 ゆうどう の各 かく 機能 きのう を提供 ていきょう した。より専門 せんもん 的 てき な機能 きのう を備 そな えた他 ほか のモジュールが構築 こうちく されるに従 したが って、不要 ふよう になった機器 きき は撤去 てっきょ され内部 ないぶ の与 あずか 圧 あつ 区画 くかく は倉庫 そうこ 兼 けん 、通路 つうろ として使 つか われるようになった。また外部 がいぶ の燃料 ねんりょう タンクはその後 ご も推進 すいしん 剤 ざい の貯蔵 ちょぞう 用 よう として使 つか われているが、スラスタは使用 しよう していない。全長 ぜんちょう 12.55m、最大 さいだい 部 ぶ の直径 ちょっけい 4.1mで重量 じゅうりょう 19.3トン
ザーリャにはドッキング・ポートが3つあり、両 りょう 端 はし に1つずつと、もう1つは側面 そくめん (地球 ちきゅう 方向 ほうこう 側 がわ )にある。一端 いったん にはズヴェズダ が、もう一端 いったん にはPMA-1を介 かい してユニティ が取 と り付 つ けられている。側面 そくめん (軸 じく 方向 ほうこう または天底 あめそこ )のポートは、ロシアのソユーズ やプログレス補給 ほきゅう 船 せん のドッキングに使 つか われていたが、2010年 ねん 5月 がつ にSTS-132 でミニ・リサーチ・モジュール1 (MRM-1)が運 はこ ばれてここに結合 けつごう された。
10.67m x 3.35m のソーラーパネル が2枚 まい とニッケル・カドミウム電池 でんち を6基 き 装備 そうび しており、平均 へいきん 3kWの電力 でんりょく を供給 きょうきゅう できたが、2007年 ねん 9月 がつ にP1トラスおよびS1トラス のラジエータ との干渉 かんしょう を避 さ けるためにソーラーパネルが折 お り畳 たた まれ、以後 いご は米国 べいこく 側 がわ から電力 でんりょく 供給 きょうきゅう を受 う けている。16個 こ の外部 がいぶ 燃料 ねんりょう タンクには6トンの推進 すいしん 剤 ざい を貯蔵 ちょぞう でき、24基 き の大型 おおがた スラスターと12基 き の小型 こがた スラスターを持 も ち、2基 き の大型 おおがた エンジンで軌道 きどう の引 ひ き上 あ げや軌道 きどう 変更 へんこう を行 おこな った。
初期 しょき にはバッテリー充電 じゅうでん 回路 かいろ に問題 もんだい を抱 かか えていたが、後 のち に解決 かいけつ することができた。打 う ち上 あ げ時 じ には ISS の規則 きそく から免除 めんじょ されていたため、ザーリャには米国 べいこく 基準 きじゅん 並 な みの強固 きょうこ なデブリシールドは備 そな えられていなかったが、周囲 しゅうい を他 た のモジュールに囲 かこ まれて衝突 しょうとつ リスクは低 ひく くなったため、ザーリャのデブリ強化 きょうか 策 さく は考慮 こうりょ されていない。
設計 せっけい 寿命 じゅみょう は15年 ねん 以上 いじょう であり、ISSで最初 さいしょ に設計 せっけい 寿命 じゅみょう に到達 とうたつ する与 あずか 圧 あつ モジュールになるが、米 べい 露 ろ で寿命 じゅみょう 延長 えんちょう のための構造 こうぞう 評価 ひょうか などが行 おこな われており、2020年 ねん 頃 ごろ までは問題 もんだい なく使用 しよう できると考 かんが えられている。
「ザーリャ」という名前 なまえ はロシア語 ご 由来 ゆらい のもので「日 ひ の出 で 」の意味 いみ があり、FGB への命名 めいめい は宇宙 うちゅう 空間 くうかん における国際 こくさい 協調 きょうちょう が新 しん 時代 じだい を迎 むか えようとしていることを表 あらわ している。なお、ロシア語 ご の発音 はつおん では第 だい 二 に 音節 おんせつ にアクセントがあるため、「ザーリャ」ではなく「ザリャー 」となるが、日本 にっぽん の科学技術庁 かがくぎじゅつちょう および宇宙 うちゅう 開発 かいはつ 委員 いいん 会 かい は、英語 えいご の発音 はつおん に基 もと づく「ザーリャ」のカタカナ表記 ひょうき に統一 とういつ することとしている[3] 。
ザーリャはモスクワにあるロシアのクルニチェフ国家 こっか 研究 けんきゅう 生産 せいさん 宇宙 うちゅう センター (KhSC) で1994年 ねん 12月から1998年 ねん 1月 がつ にかけて製造 せいぞう されたもので、公式 こうしき には米国 べいこく が資金 しきん 提供 ていきょう し所有 しょゆう している。計画 けいかく の一部 いちぶ に組 く み込 こ まれることとなったのは、ロッキード の「Bus-1」オプションよりも大幅 おおはば に低 てい 価格 かかく (4億 おく 5000万 まん ドルに対 たい し2億 おく 2000万 まん ドル)だったためである。契約 けいやく の一部 いちぶ として、ほとんどの同 どう 一 いち モジュール(「FGB-2」と呼 よ ばれている)が予備 よび として KhSC で製造 せいぞう された。このモジュールの用途 ようと について様々 さまざま な提案 ていあん がされた。例 たと えば、プログレス補給 ほきゅう 船 せん の潜在 せんざい 的 てき な代替 だいたい 機 き 、ドッキングと貯蔵庫 ちょぞうこ のモジュール、汎用 はんよう のドッキングモジュール、商用 しょうよう モジュール、独立 どくりつ した宇宙 うちゅう ステーション等 とう として用 もち いる事 こと が提案 ていあん された。
ザーリャモジュールの打 う ち上 あ げ
1998年 ねん 11月20日 にち にカザフスタンのバイコヌール宇宙 うちゅう 基地 きち からロシアのプロトンロケット で打 う ち上 あ げられ、400km(250マイル)の軌道 きどう に無人 むじん の状態 じょうたい で投入 とうにゅう された。ザーリャが軌道 きどう 投入 とうにゅう された後 のち の1998年 ねん 12月4日 にち にスペースシャトル ・エンデバー が打 う ち上 あ げられ、ユニティモジュールが接続 せつぞく された。この時 とき 軌道 きどう 上 じょう で初 はじ めて宇宙 うちゅう 飛行 ひこう 士 し が入室 にゅうしつ し、備品 びひん の搬入 はんにゅう や内部 ないぶ 機器 きき の整備 せいび をおこなった。
6ヶ月 かげつ から8ヶ月 かげつ の間 あいだ だけ自立 じりつ 的 てき に飛行 ひこう できるように設計 せっけい されていたが、ロシアのサービスモジュール「ズヴェズダ 」の遅 おく れにより、ザーリャはほとんど2年間 ねんかん 自立 じりつ 飛行 ひこう しなければならなかった。最終 さいしゅう 的 てき に2000年 ねん 7月 がつ 12日 にち にズヴェズダが打 う ち上 あ げられ、7月 がつ 26日 にち にロシアのクルスシステムでドッキングした。
全長 ぜんちょう :12.56m(41.2フィート)
直径 ちょっけい :4.11m(13.5フィート)
ソーラーパネルの全長 ぜんちょう :10.67m
ソーラーパネルの全幅 ぜんぷく :3.35m
質量 しつりょう :19,300kg (42,600lb)
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概要 がいよう 構成 こうせい 要素 ようそ 支援 しえん 機材 きざい 複 ふく 数 すう 回 かい 使用 しよう キャンセル 補給 ほきゅう 機 き