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シャクナゲ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
シャクナゲぞく
シャクナゲ
分類ぶんるい
さかい : 植物しょくぶつかい Plantae
階級かいきゅうなし : 被子植物ひししょくぶつ Angiosperms
階級かいきゅうなし : 真正しんしょうそう子葉しようるい Eudicots
階級かいきゅうなし : キクるい Asterids
: ツツジ Ericales
: ツツジ Ericaceae
ぞく : ツツジぞく Rhododendron
ぞく : シャクナゲぞく
Hymenanthes (Blume) K.Koch
ふし : 鱗片りんぺんシャクナゲぶし
たね

やく140しゅ詳細しょうさい本文ほんぶん参照さんしょう

シャクナゲ石楠花しゃくなげ石南花しゃくなげ) は、ツツジツツジぞくRhododendron鱗片りんぺんシャクナゲぞく鱗片りんぺんシャクナゲぶし総称そうしょうである。

おも低木ていぼくだが、高木たかぎになるものもある。

また、日本にっぽんではそのおおくのものがツツジしょうされるゆう鱗片りんぺんシャクナゲぞくのものを欧米おうべいでは Rhododendronんでいる。ただし、ゆう鱗片りんぺんシャクナゲのなかでも、ビレア(マレーシアシャクナゲ)の仲間なかまは、カワカミシャクナゲのように、日本にっぽんでもシャクナゲとんでいる。

分布ぶんぷ

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Rhododendron (ツツジぞく)としてはしゅとして北半球きたはんきゅう亜寒帯あかんたいから熱帯ねったい山地さんちまでのきわめてひろ範囲はんい分布ぶんぷし、南限なんげん赤道あかみちえて南半球みなみはんきゅうニューギニアオーストラリアたっする。とくヒマラヤ周辺しゅうへんには非常ひじょうおおくのたね分布ぶんぷする。シャクナゲのなかまは種類しゅるいきわめておおく、分布ぶんぷ日本にっぽんからアジア大陸たいりく南部なんぶ山岳さんがく地帯ちたい、ヒマラヤにひろがる[1]

特徴とくちょう

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いずれも派手はでおおきなはな特徴とくちょうがある。はないろはさまざまで[1]しろあるいはあか系統けいとうおおいが、黄色おうしょく場合ばあいもある。常緑じょうりょくの灌木がおおいが、なかには高木たかぎになる種類しゅるいふくまれており、ネパール国花こっかとされているラリ・グラス(あかはな学名がくめい: R.arborea)のだかは20メートル (m) にもなる[1]きわめてすぐれたうつくしいはなつ灌木あるいは高木たかぎであることから、欧米おうべい植物しょくぶつ学者がくしゃ関心かんしんあつめた[1]

シャクナゲはにロードトキシンことグラヤノトキシンなどの痙攣けいれんどくふく有毒ゆうどく植物しょくぶつである。摂取せっしゅすると下痢げり呼吸こきゅう困難こんなんこすことがある。利尿りにょう強壮きょうそう効果こうかがあるとしてちゃわりに習慣しゅうかんひとおお存在そんざいするが、これはシャクナゲに「石南花しゃくなげ」というてられているため、これを漢方薬かんぽうやくの「いしみなみ(オオカナメモチ)」と同一どういつのもの(この2つに関連かんれんせいはない)と勘違かんちがいしたためであり、シャクナゲにこのような薬効やっこう存在そんざいしない。

シャクナゲは常緑じょうりょく広葉樹こうようじゅにもかかわらず寒冷かんれいにまで分布ぶんぷしている。寒冷かんれい分布ぶんぷする種類しゅるいのなかには、裏側うらがわなかにしたつつじょうにして越冬えっとうするハクサンシャクナゲなどがある。日本にっぽんにもすうおおくの種類しゅるいのシャクナゲが自生じせいしているが、そのおおくは変種へんしゅであり、たねのレベルでは4しゅまたは6しゅ集約しゅうやくされる。

世界せかい各国かっこく庭園ていえんうえもちいられ、おおくの品種ひんしゅつくされている[1]日本にっぽんにも、園芸えんげい用品ようひんしゅとしてすうおおくの外国がいこくさんのシャクナゲが導入どうにゅうされており、各地かくちうえ栽されている。18世紀せいき以降いこうおもイギリスじんのプラントハンターによってヨーロッパ紹介しょうかいされて以来いらいすぐれた庭園ていえんじゅとして現代げんだいにいたるまで世界中せかいじゅうひろ愛好あいこうされている[1]

シャクナゲは有毒ゆうどくのため、ヤギヒツジウシなどもべない[2]。ネパールでは、ざいがかたく、たきぎにしてもえづらく、ヤギもかじらないため家畜かちく小屋こやしがらみ利用りようしたりする[2]

おもたね

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野生やせい状態じょうたいでも変種へんしゅ数多かずおおく、また園芸えんげい植物しょくぶつとしても数多かずおおくの品種ひんしゅがある。そのため、種類しゅるいすう定義ていぎによっておおきくことなるが、おそらくすうひゃく種類しゅるいはあるとおもわれる[独自どくじ研究けんきゅう?]日本にっぽんさんのものは変種へんしゅふくめて11しゅほどある[1]

以下いかぞくめい RhododendronR.略記りゃっきする。

ひがしアジア広域こういき

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日本にっぽん

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  • アズマシャクナゲ R. degronianum -東北とうほく地方ちほうから中部ちゅうぶ地方ちほうまでの山地さんち高山こうざんたい分布ぶんぷする。はなあわ紅色こうしょく以下いかのような変種へんしゅがある。
    • アマギシャクナゲ R. degronianum var. amagianum -静岡しずおかけん伊豆半島いずはんとう山地さんち分布ぶんぷする。
  • ツクシシャクナゲ R. japonoheptamerum var. japonoheptamerum -紀伊きい半島はんとう以西いせい本州ほんしゅう四国しこく九州きゅうしゅう山地さんち分布ぶんぷする。樹高きだか3~4mであわ紅色こうしょくはなかせる。以下いかのような変種へんしゅがある。
  • ホソバシャクナゲ R. makinoi -静岡しずおかけん愛知あいちけん山地さんち自生じせいする。自生じせいしているものは環境省かんきょうしょうレッドデータリストによると絶滅ぜつめつ危惧きぐIIるい名前なまえのとおり、シャクナゲのなかではほそい。紅紫こうししょく、またはしろはな
  • ヤクシマシャクナゲ R. yakushimanum -名前なまえのとおり屋久島やくしま高所こうしょ分布ぶんぷする。はなあわ紅色こうしょくつぎ変種へんしゅがある。
    • オオヤクシマシャクナゲ R. yakushimanum var. intermedium -基本きほんしゅより樹高きだかとも大型おおがた

ヒマラヤ

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  • ロードデンドロン・アンソポーゴン R. anthopogon -標高ひょうこう3800m~5000m付近ふきんヒマラヤ高山こうざん自生じせいする小形こがたのシャクナゲ。

ギャラリー

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文化ぶんか

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脚注きゃくちゅう

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出典しゅってん

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参考さんこう文献ぶんけん

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  • 辻井つじい達一たついちぞく日本にっぽん樹木じゅもく中央公論ちゅうおうこうろんしんしゃ中公新書ちゅうこうしんしょ〉、2006ねん2がつ25にちISBN 4-12-101834-6 

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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