セルゲイ・スタロスティン

セルゲイ・アナトリエヴィチ・スタロスティン
セルゲイ・アナトリエヴィチ・スタロスティン
	スタロスティン（2005年ねん）
生誕せいたん	1953年ねん3月24日にち; ソビエト連邦れんぽう; ロシア・ソビエト連邦れんぽう社会しゃかい主義しゅぎ共和きょうわ国こく、モスクワ
死没しぼつ	2005年ねん9月30日にち（52歳さい没ぼつ）; ロシア、モスクワ
研究けんきゅう分野ぶんや	歴史れきし言語げんご学がく
主おもな業績ぎょうせき	ノストラティック大だい語族ごぞく、デネ・コーカサス大だい語族ごぞく、言語げんご年代ねんだい学がく、インド・ヨーロッパ祖語そごのアクセント
影響えいきょうを; 受うけた人物じんぶつ	Aharon Dolgopolsky, Vladislav Illich-Svitych, Andrey Zaliznyak, Vladimir Dybo, セルゲイ・ヤホントフ
影響えいきょうを; 与あたえた人物じんぶつ	メリット・ルーレン, John Bengtson
	プロジェクト:人物じんぶつ伝でん
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セルゲイ・アナトリエヴィチ・スタロスティン（ロシア語ご: Серге́й Анато́льевич Ста́ростин、1953年ねん 3月24日にち – 2005年ねん 9月30日にち^[1]）は、ロシアの歴史れきし言語げんご学者がくしゃ。

スタロスティンはさまざまな仮想かそう的てき祖語そごの再さい構の業績ぎょうせきによっておそらく最もっともよく知しられている。この中なかには議論ぎろんの多おおいアルタイ語族ごぞくに関かんする論文ろんぶん、デネ・コーカサス大だい語族ごぞく仮説かせつの形成けいせい、さらに古ふるい時代じだいのボレア語族ごぞくの提唱ていしょうが含ふくまれる。スタロスティンはまた中国ちゅうごく語ご上古じょうこ音おんの再さい構も行おこなった。

生涯しょうがい[編集へんしゅう]

スタロスティンはモスクワで生うまれた。1970年ねんにモスクワ大学だいがくに入学にゅうがくし、ノストラティック大だい語族ごぞくの研究けんきゅう者しゃであるアーロン・ドルゴポルスキーやヴラディーミル・ディボのもとで学まなび、また日本語にほんごを研究けんきゅうした。公刊こうかんされた最初さいしょの論文ろんぶんは日本にっぽん祖語そごに関かんするものである（1972年ねん）。卒業そつぎょう後ごに同どう大学だいがくで教おしえた。1992年ねんからはロシア国立こくりつ人文じんぶん大学だいがくに移うつった。

スタロスティンはコーカサス、サハリン州しゅうなどでフィールドワークをおこない、またケット語ごの現地げんち調査ちょうさを組織そしきした。

スタロスティンはミシガン大学だいがくで開ひらかれた言語げんご・先史せんしシンポジウムのために1988年ねんにはじめて訪米ほうべいした。その後ごサンタフェ研究所けんきゅうじょの客員きゃくいん教授きょうじゅをつとめた。またオランダのライデン大学だいがくでしばしば講師こうしをつとめ、2005年ねん6月がつに同どう大学だいがくの栄誉えいよ博士はかせの学位がくいを授与じゅよされた。

スタロスティンは2005年ねん9月がつ30日にちにモスクワで心筋梗塞しんきんこうそくによって急死きゅうしした。子このゲオルギイ・スタロスティンも言語げんご学者がくしゃである。

理論りろん[編集へんしゅう]

1986年ねんに、スタロスティンはイーゴリ・ディアコノフ（英語えいご版ばん）と共同きょうどうで、フルリ・ウラルトゥ語ごが北東ほくとうコーカサス語族ごぞくに属ぞくするという説せつを提出ていしゅつした。スタロスティンはまたキランティ祖語そご（英語えいご版ばん）、チベット・ビルマ祖語そご、エニセイ祖語そご、北きたコーカサス祖語そご、アルタイ祖語そごの再さい構を行おこなった。17世紀せいきのアブル＝ガーズィーがはじめて述のべ、20世紀せいき初頭しょとうにラムステットが復活ふっかつさせた、日本語にほんごがアルタイ語族ごぞくに属ぞくするという理論りろんについてもスタロスティンは展開てんかいさせた。

デネ・コーカサス大だい語族ごぞく仮説かせつにおいては、北西ほくせいコーカサス語族ごぞく、北東ほくとうコーカサス語族ごぞく、エニセイ語族ごぞく、シナ・チベット語族ごぞく、ナ・デネ語族ごぞくがより巨大きょだいな単一たんいつの語族ごぞくをなすとする。スタロスティンによれば、デネ・コーカサス大だい語族ごぞく、オーストリック大だい語族ごぞく、および（ヴラディスラフ・マルコヴィチ・イリチ＝スヴィティチが予測よそくした）ノストラティック大だい語族ごぞくがさらに古ふるい時代じだいにおいて関連かんれん性せいを持もち、それを「ボレア（北方ほっぽうの）語族ごぞく」とスタロスティンは呼よんだ。

人類じんるいの言語げんご進化しんかプロジェクト[編集へんしゅう]

1985年ねん以来いらい、スタロスティンは言語げんご学者がくしゃの作業さぎょう空間くうかんである STARLING システム^[2]の開発かいはつを行おこなった。このソフトウェア開発かいはつはノーベル賞しょうを受賞じゅしょうした物理ぶつり学者がくしゃのマレー・ゲルマンが手伝てつだった^[3]。

主要しゅような著作ちょさく[編集へんしゅう]

Hurro-Urartian as an Eastern Caucasian Language. München: R. Kitzinger. (1986). ISBN 3920645391 （ディアコノフと共著きょうちょ）
Реконструкция древнекитайской фонологической системы（古代こだい中国語ちゅうごくごの音韻おんいん体系たいけいの再さい構）. Москва. (1989). ISBN 5020169862
Алтайская проблема и происхождение японского языка（アルタイ語族ごぞく問題もんだいと日本語にほんごの起源きげん）. Москва. (1991). ISBN 5020168130
A North Caucasian Etymological Dictionary. Москва. (1994) （セルゲイ・ニコラエフと共著きょうちょ）
“The historical position of Bai” (pdf). Московский лингвистический журнал 1: 174-190. (1995). オリジナルの2012年ねん10月がつ12日にち時点じてんにおけるアーカイブ。.
A Comparative Vocabulary of Five Sino-Tibetan Languages. University of Melbourne, Department of Linguistics and Applied Linguistics. (1996) （5冊さつ、イリア・ペイロスと共著きょうちょ）
Грамматика японского языка : введение, фонология, супрафонология, морфонология（日本語にほんご文法ぶんぽう）. Москва. (2000). ISBN 5020181382 （共著きょうちょ）
An Etymological Dictionary of the Altaic Languages. Leiden: Brill. (2003). ISBN 9004131531 （3冊さつ、アンナ・ディボ、オレク・ムドラクと共著きょうちょ）
Сравнительно-историческое языкознание（比較ひかく言語げんご学がく）. Москва. (2005). ISBN 5769514450 （スヴェトラナ・ブルラクと共著きょうちょ）

出典しゅってん[編集へんしゅう]

^ “The Tower of Babel”. Starling.rinet.ru (2005年ねん9月がつ30日にち). 2012年ねん8月がつ7日にち閲覧えつらん。
^ “The Tower of Babel”. Starling.rinet.ru. 2012年ねん8月がつ7日にち閲覧えつらん。
^ “Evolution of Human Languages”. Ehl.santafe.edu. 2012年ねん11月27日にち閲覧えつらん。

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

Baxter, William H. (2006), “Eulogy: Sergej Anatol′evič Starostin” (PDF), Journal of Chinese Linguistics 34 (1): 164–166
Bengtson, John D.; Blažek, Václav (2005), “Obituary: Sergei Anatolyevich Starostin” (PDF), The Journal of Indo-European Studies 33 (3/4): 307–314, http://jdbengt.net/06Starostin.pdf

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

The Tower of Babel（ユーラシアのほぼすべての語族ごぞくの巨大きょだいな情報じょうほうのリソース）
“S.A.Starostin”. Monumenta Altaica. 2015年ねん5月がつ14日にち閲覧えつらん。

[1] “The Tower of Babel”. Starling.rinet.ru (2005年ねん9月がつ30日にち). 2012年ねん8月がつ7日にち閲覧えつらん。

[2] “The Tower of Babel”. Starling.rinet.ru. 2012年ねん8月がつ7日にち閲覧えつらん。

[3] “Evolution of Human Languages”. Ehl.santafe.edu. 2012年ねん11月27日にち閲覧えつらん。

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表ひょう話はなし編へん歴れき大だい規模きぼ比較ひかく言語げんご学がく
概念がいねん	アダムの言語げんご比較ひかく方法ほうほう語源ごげん辞典じてん言語げんご年代ねんだい学がく語彙ごい統計とうけい学がく再さい構内的ないてき再さい構言語げんご普遍ふへん論ろん（英語えいご版ばん）大だい語族ごぞく多た数量すうりょう比較ひかく言語げんごの起源きげん古こ言語げんご学がく（英語えいご版ばん）祖語そごスワデシュ・リストドルゴポルスキー・リスト（英語えいご版ばん）レイプジヒ・ジャカルタ・リスト（英語えいご版ばん）
語族ごぞく	人類じんるい祖語そごボレア語族ごぞくアメリンド語族ごぞくノストラティック語族ごぞくユーラシア語族ごぞくアルタイ語族ごぞくウラル・アルタイ語族ごぞくデネ・コーカサス語族ごぞく北きたコーカサス語族ごぞくオーストリック語族ごぞくインド・太平洋たいへいよう語族ごぞく
言語げんご学者がくしゃ	ジョン・ベングトソン（英語えいご版ばん）ヴァーツラフ・ブラゼク（英語えいご版ばん）アラン・R・ボムハルト（英語えいご版ばん）スヴェトラーナ・バーラック（英語えいご版ばん）アーロン・ドルゴポルスキー（英語えいご版ばん）ウラジーミル・ダイボ（英語えいご版ばん）ハロルド・C・フレミング（英語えいご版ばん）ジョーゼフ・グリーンバーグユージン・ヘリムスキー（英語えいご版ばん）マレー・ゲルマンウラディスラウ・イリッヒ-スヴィチッチ（英語えいご版ばん）アレクシス・マナスター・レイマー（英語えいご版ばん）セルゲイ・ニコラエフ（英語えいご版ばん）ソリン・パリガ（英語えいご版ばん）ホルガー・ペデルセンイリヤ・ペイロス（英語えいご版ばん）メリット・ルーレンヴィタリー・シェボロシュキン（英語えいご版ばん）ゲオルギー・スタロスチン（英語えいご版ばん）セルゲイ・スタロスティンアルフレード・トロンベッティ（英語えいご版ばん）
雑誌ざっし	Journal of Language Relationship（英語えいご版ばん） Mother Tongue (雑誌ざっし)（英語えいご版ばん）
書籍しょせき	en:Etymological Dictionary of the Altaic Languages en:The Languages of Africa
研究けんきゅう機関きかん・大学だいがく	en:Evolution of Human Languages en:Institute of Linguistics of the Russian Academy of Sciences en:Moscow School of Comparative Linguistics ロシア国立こくりつ人文じんぶん科学かがく大学だいがく（英語えいご版ばん）サンタフェ研究所けんきゅうじょ

典拠てんきょ管理かんりデータベース
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国立こくりつ図書館としょかん	ノルウェーフランス BnF data ドイツイスラエルベルギーアメリカスウェーデンクロアチアオランダポーランドバチカン
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