ノーマルスーツ

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ノーマルスーツ (NORMAL SUIT) とは、アニメガンダムシリーズ』における宇宙うちゅうふく総称そうしょう

概要がいよう[編集へんしゅう]

げきちゅうではひとがた機動きどう兵器へいきであるモビルスーツたいし、人間にんげん着用ちゃくようする通常つうじょう(ノーマル)の宇宙うちゅうふくレトロニムとして呼称こしょうするようになった。

外見がいけん機能きのうにより、宇宙うちゅうかん乗員じょういん作業さぎょういん民間みんかんようふくむ)の「じゅうそうがた」とモビルスーツや戦闘せんとうなどのパイロットようの「軽装けいそうがた」の2種類しゅるい大別たいべつできる。世界せかいかんによって外観がいかん仕様しよう様々さまざまではあるが、おおくの場合ばあい宇宙うちゅうでの放射線ほうしゃせんからまもるためやたいGや慣性かんせい運動うんどうなどの理由りゆうから、シートにより確実かくじつからだ固定こていするための安全あんぜん装置そうちとしての役割やくわり共通きょうつうしている。

かく作品さくひん主人公しゅじんこう着用ちゃくようするスーツの色彩しきさい最初さいしょのテレビシリーズ以来いらい伝統でんとうてきにほとんどがしろベースだが、『W』・『00』(さらに『G』でのファイティングスーツ)では例外れいがいてきくろベースのものを着用ちゃくようしている。

シャア・アズナブルパプテマス・シロッコハマーン・カーンなど一部いちぶ人物じんぶつ宇宙うちゅう空間くうかん戦闘せんとうでも、万一まんいちそなえてコクピットに常備じょうびはしながらも基本きほんてき着用ちゃくようせずに出撃しゅつげきしており、基本きほんてき生還せいかんする自信じしんあらわれとされている。

かく世界せかいかんにおけるノーマルスーツ[編集へんしゅう]

宇宙うちゅう世紀せいきにおけるノーマルスーツ[編集へんしゅう]

じゅうそうがたのノーマルスーツはおも艦内かんない宇宙うちゅう空間くうかんなどでの作業さぎょうようであり、パイロットようのそれにくらべるとたけほねで、現代げんだい宇宙うちゅう飛行ひこうふねがい作業さぎょうふくちかいデザインとなっており、このイメージはのガンダムシリーズにもがれている。戦闘せんとうかんがダメージをけた場合ばあい空気くうき流出りゅうしゅつそなえ、乗員じょういん戦闘せんとうまえ着用ちゃくようする光景こうけいえがかれているが、部下ぶか余計よけい不安ふあんあたえないように、あえて着用ちゃくようしない指揮しきかんもいる。じゅうそうがた現代げんだいふねがい作業さぎょうふく比較ひかくしてもかなり頑丈がんじょうつくられているようで、『ガンダムΖぜーたΖぜーた』にてドックかんラ・ビアン・ローズがプルツークイン・マンサ撃沈げきちんされたさい戦死せんししたエマリー・オンスれいでは、かん全体ぜんたいだい爆発ばくはつまれても遺体いたい着用ちゃくようしていたスーツ自体じたいはほとんど損傷そんしょうしていない様子ようす描写びょうしゃされていた。

ヘルメットのバイザー(シールド)は基本きほんてきにスイッチで開閉かいへい可能かのうであり、戦闘せんとうなどに開放かいほうする。れる素材そざい出来できており、コックピットに直撃ちょくげきけた場合ばあいなどにガラスのようれる描写びょうしゃがある[1]サングラスのようにいろがついているものもあるが、シーンによっていろいていない場合ばあいおおい。本来ほんらい実在じつざい宇宙うちゅうふく同様どうよう宇宙うちゅうせんふせ工夫くふうがされていないといためる原因げんいんともなる。 実在じつざいものきむのコーティングがされており、マジックミラーようになっているためそとからなかのぞこと困難こんなんである。はなれていると会話かいわつうじないため無線むせん使つかったりヘルメットを接触せっしょくさせておとつたわらせることでおこなう。また、ヘルメットを着用ちゃくようするとくび左右さゆうこと出来できないので、バイザーシールド部分ぶぶん左右さゆうみみあたりまでおおきくまれている(ヘルメットのなかだけならかお左右さゆうける)。

軽装けいそうがたパイロットスーツとも呼称こしょうされ、ウェットスーツのようにからだ密着みっちゃくしたラインの“いかにもうごきやすそうな”デザインで、酸素さんそ発生はっせい応急おうきゅう修復しゅうふくようパッチなどの生命せいめい維持いじ機能きのうこしベルトわきにコンパクトにまとめられている。なおこちらはじょうようのスーツ(戦闘せんとうパイロットの耐火たいかオーバーオール同等どうとう)でもあり、宇宙うちゅう空間くうかんかぎらず地球ちきゅうじょうのパイロットや特殊とくしゅ部隊ぶたいなどが着用ちゃくようしている。地球ちきゅうじょうでは『Ζぜーたガンダムだい35でみられるように、潜水せんすいふくとしての使用しよう可能かのうである。軽装けいそうがたはそれを着用ちゃくようするだけのひまがない正規せいき戦闘せんとう遭遇そうぐうした場合ばあいのぞいてほとんどのモビルスーツパイロットがモビルスーツ戦闘せんとう着用ちゃくようしているが、『機動きどう戦士せんしガンダム前半ぜんはんシャア・アズナブルや『Ζぜーたガンダム』のパプテマス・シロッコハマーン・カーンなど、非常ひじょうたか能力のうりょくつモビルスーツパイロットのなかには軽装けいそうがたえて着用ちゃくようしないもの複数ふくすう存在そんざいしており、「軽装けいそうがた着用ちゃくようでのモビルスーツ戦闘せんとうへの参加さんか」という行為こうい自体じたい通常つうじょう戦闘せんとうでは軽装けいそうがた必要ひつよう状況じょうきょう、すなわち被弾ひだん可能かのうせいきわめていという自信じしんあらわれとして描写びょうしゃされていた。なお、ハマーン・カーンは『ガンダムΖぜーたΖぜーた』47ジュドー・アーシタとの直接ちょくせつ対決たいけつのぞりに作中さくちゅうつうじてはじめて軽装けいそうがた着用ちゃくようし、無傷むきず帰還きかんすることむずかしい状況じょうきょうであることうかがわせていたが、この様子ようす部下ぶかたち普段ふだんあきらかにことなる上官じょうかん状況じょうきょうまえすくなからず動揺どうようしている様子ようすえがかれていた。軽装けいそうがた着用ちゃくようするさいにはそのしたにはTてぃーシャツひとし肌着はだぎ下着したぎ程度ていどしかけないらしいことが、『Ζぜーたガンダム』にてエマ・シーン負傷ふしょう戦死せんしするとき状況じょうきょうや、『だい08MS小隊しょうたい』のアイナ・サハリン軽装けいそうがた上衣うわぎのファスナーをはだけたさい姿すがたなどで描写びょうしゃされていたが、なかには『ガンダムΖぜーたΖぜーた』のキャラ・スーンのように、軽装けいそうがた着用ちゃくようするさい下着したぎ肌着はだぎるい一切いっさいけていないとられるもの存在そんざいした。軽装けいそうがたそなえつけられている応急おうきゅう修復しゅうふくようパッチは、白兵戦はくへいせんにて銃撃じゅうげき刃物はものによるとげ突などをけたさい布地ぬのじやぶあなからの空気くうきれをふせぐために使用しようされていたことから、すくなくとも軽装けいそうがた拳銃けんじゅうたま刃物はものたいする一定いってい防御ぼうぎょ能力のうりょくゆうする2010年代ねんだい現在げんざい防弾ぼうだんベストよりも布地ぬのじ強度きょうどおとこと確実かくじつであるとみられ(いちねん戦争せんそうへん最終さいしゅうかい脱出だっしゅつ」。アムロはシャアにレイピアかたされてあなひらいた)、さらに『ガンダムΖぜーたΖぜーた』47でキャラ・スーンが戦死せんししたさいには、軽装けいそうがた襟元えりもとから胸元むなもとけての布地ぬのじ左手ひだりて腕力わんりょくのみでいてむね谷間たにまさら扇情せんじょうてき演出えんしゅつおこなわれており、そのじょうゲーマルク爆発ばくはつまれたさいには、肉体にくたいはほとんど無傷むきずのまま軽装けいそうがた布地ぬのじのみが爆風ばくふうりにやぶれて全裸ぜんらちか状態じょうたいになっていく様子ようす描写びょうしゃされていた[2]ことから、軽装けいそうがたじゅうそうがた現実げんじつ船内せんないせん内服ないふく比較ひかくしても布地ぬのじ自体じたい相当そうとうやぶれやすいものであること推察すいさつされる。

じゅうそうがた軽装けいそうがたとも背部はいぶにランドムーバーとばれる推進すいしん装置そうち装着そうちゃくすることにより、短時間たんじかんではあるが宇宙うちゅう空間くうかん重力じゅうりょくわず飛行ひこう可能かのうである。また地球ちきゅう連邦れんぽうぐんモデルではえり本人ほんにん階級かいきゅうしょうく。

パイロットスーツは『機動きどう戦士せんしガンダム』テレビばんではベルト部分ぶぶん上下じょうげセパレートの設定せっていだったが[3]劇場げきじょうばんではアムロたちはじめて着用ちゃくようするシーンでワンピース構造こうぞうであることがしめされている(ただし「くびファスナーじゅうになっている」とのセリフもある)。またテレビばん22ではノーマルスーツ着用ちゃくようのジオンへいレーダー感知かんちけるために完全かんぜんプラスチックせい装備そうびのみでホワイトベース空中くうちゅうから侵入しんにゅうするシーンがあり、非金属ひきんぞくせい部品ぶひんのみで構成こうせいされるノーマルスーツも存在そんざいするとかんがえられる。

なおガンダムのOPにてアムロはあおのノーマルスーツをているが、げきちゅうではほとんしろのノーマルスーツを着用ちゃくようしている。

Ζぜーたガンダム』では永野ながのまもるによりあらたに設定せっていえがなおされ、布地ぬのじ質感しつかんうであし気密きみつ結合けつごうリングなど現実げんじつ宇宙うちゅうふくちか意匠いしょうくわえられている。 『Ζぜーたガンダム』特有とくゆう特徴とくちょうとして地球ちきゅう連邦れんぽうぐんうち派閥はばつこうそう明確めいかく表現ひょうげんするため、敵対てきたいするエゥーゴティターンズりょうぐんのノーマルスーツはじゅうそうがた軽装けいそうがたとも、一部いちぶ例外れいがいのぞどういちデザインのいろちがいとなっている。エゥーゴのパイロットスーツはしろライン、ティターンズは黒地くろじあかライン、地球ちきゅう連邦れんぽう正規せいきぐん青地あおじしろラインという配色はいしょくである。例外れいがいとして、エゥーゴのエースパイロットであるクワトロ・バジーナあか一色いっしょくの、ニュータイプとして期待きたいされていたカミーユ・ビダン白地しろじこんラインの、カツ・コバヤシ緑地りょくちしろラインのパイロットスーツを愛用あいようしている。『ΖぜーたΖぜーた』でのジュドー・アーシタ白地しろじあかラインのものを愛用あいようした。『機動きどう戦士せんしガンダムUC』でバナージ・リンクスが着用ちゃくようするものは白地しろじあかユニコーン紋章もんしょうえがかれたユニコーンガンダムパイロットせん用品ようひんであり、デストロイモードのこう機動きどうはっする殺人さつじんてきなG負荷ふか緩和かんわするため、「DDS」とよばれるたいGよう薬剤やくざい投与とうよシステムが搭載とうさいされている。

クロスボーン・ガンダム』ではベラ・ロナっていたオウムハロもノーマルスーツをている描写びょうしゃがあるため、動物どうぶつよう存在そんざいするようである。

ふくなかあずかされていてふく外側そとがわ真空しんくうであれば、ウェットスーツのようにからだ密着みっちゃく外側そとがわから内側うちがわ圧力あつりょくはたらいている状態じょうたい)する形状けいじょうなのは理論りろんじょうおかしいといわれてきたが、2007ねん7がつ次世代じせだい宇宙うちゅうふく「バイオスーツ」(外部がいぶリンク参照さんしょう)が発表はっぴょうされたことによりかならずしも現実げんじつてきなものとはいえなくなった。

未来みらい世紀せいきにおける宇宙うちゅうふく[編集へんしゅう]

Gガンダムげきちゅうではノーマルスーツの出番でばんすくない。だい6デビルガンダム回収かいしゅうあるいは破壊はかいのために地球ちきゅう降下こうかしたネオジャパンの部隊ぶたいひきいていたウルベ・イシカワ少佐しょうさレイン・ミカムラがノーマルスーツを着用ちゃくようしていた。

このときに2人ふたり着用ちゃくようしていたノーマルスーツは宇宙うちゅう世紀せいき仕様しよう機動きどう戦士せんしΖぜーたガンダム以降いこう)のパイロットようスーツだが、ヘルメットの部分ぶぶんから2ほんかく触角しょっかくないしアンテナ)がている[4]

ちなみにガンダムファイターがモビルファイター搭乗とうじょう着用ちゃくようするファイティングスーツは操縦そうじゅうようデバイスであり、ノーマルスーツとは性格せいかくことなる。

アフターコロニーにおけるアストロスーツ[編集へんしゅう]

ガンダムW』シリーズに登場とうじょう作中さくちゅうにおいてとく説明せつめいはない。宇宙うちゅう活動かつどうする場合ばあいのみ着用ちゃくようするのが大半たいはんで、民間みんかんよう軍用ぐんよう存在そんざいしているが、シリーズにして実用じつようてきなデザインとなっており、ヘルメットには背後はいご背負せおっているボンベから直接ちょくせつチューブで空気くうきおくられている。

民間みんかんよう厚手あつで素材そざいつくられており、ベースカラーには黄土おうどしょくしろあお灰色はいいろなどがあるが、基本きほんデザインは共通きょうつうしており、中央ちゅうおうあかいラインがほどこされているスーツも存在そんざいする。

軍用ぐんようおも地球ちきゅうけん統一とういつ連合れんごうぐんOZプリベンターなどでMSパイロットようとして普及ふきゅうしている。連合れんごう軍用ぐんよう無骨ぶこつなシルエットで、OZよう男性だんせいよう水色みずいろ女性じょせいようむらさきとベースカラーを分別ふんべつした細身ほそみのモデルとなっており、ランドムーバーをわせて運用うんようされることもあるほか、地上ちじょうではスーツをないわりに無色むしょくゴーグル着用ちゃくようしている。プリベンターよう民間みんかんようちかいほどの若干じゃっかんふとめのスーツを採用さいようした。

また、上記じょうきのものとはことなる身体しんたい密着みっちゃくしたアストロスーツも複数ふくすう搭乗とうじょうしており、マルーンをベースとしたゼクス・マーキス専用せんようスーツや、ヒイロ・ユイガンダムエピオン搭乗とうじょう着用ちゃくようしていたほん専用せんようのパイロットスーツ、ウイングガンダムゼロ搭乗とうじょうしていたころカトル・ラバーバ・ウィナーピースミリオン合流ごうりゅうのガンダムパイロットたち着用ちゃくようしたくろベースのうすいスーツなどもシリーズに登場とうじょうした。

アフターウォーにおけるノーマルスーツ[編集へんしゅう]

ガンダムX』においては、MS同様どうようにノーマルスーツの概念がいねん宇宙うちゅう世紀せいきのものとほぼおな見方みかたとなっている。ただしいまさくでは舞台ぶたいのほとんどが地球ちきゅうじょうであり、また私服しふく軍服ぐんぷくのままコクピットにはいりヘルメットも着用ちゃくようしないことが大半たいはんなため、パイロットようスーツすらほとんど登場とうじょうしない。

軽装けいそうタイプのパイロットようノーマルスーツは、さまざまな組織そしき勢力せいりょくのものがげきちゅう登場とうじょうしたが、こまかいディテールをのぞいてそのデザインに大差たいさはない。げきちゅうではパーラ・シスガロード・ランにパイロットようノーマルスーツをおくさい、パイロットよう宇宙うちゅうふくのことだと説明せつめいするくだりがある。ベースカラーのバリエーションは豊富ほうふで、しろ(ガロード、少年しょうねんへい時代じだいジャミル・ニート)、ピンク(ティファ・アディール)、灰色はいいろ(ジャミル)、あおウィッツ・スー)、あかロアビィ・ロイ)、薄紫うすむらさき カリス・ノーティラス)、檸檬レモンしょく(パーラ)、むらさきフロスト兄弟きょうだい)、あかくろランスロー・ダーウェル)など、各人かくじん私服しふくじょういろわせたものがおおかった。

じゅうそうタイプの一般いっぱんようノーマルスーツは、きゅう/しん連邦れんぽうぐん宇宙うちゅう革命かくめいぐんのものがげきちゅう登場とうじょうしたが、こちらもこまかいディテールをのぞいてそのデザインに大差たいさはない。ベースカラーのバリエーションは、しろ(フリーデンのクルー、しん連邦れんぽうぐん)、水色みずいろ宇宙うちゅう革命かくめいぐん)が登場とうじょうした。

せいこよみにおける宇宙うちゅうふく[編集へんしゅう]

∀ガンダム』には多数たすう種類しゅるい宇宙うちゅうふく登場とうじょうする。ムーンレィスの民間みんかんよう宇宙うちゅうふく地球ちきゅう降下こうかロラン・セアックたちも着用ちゃくようし、のちにはミリシャでも使用しようされている。ディアナ・カウンターのパイロットよう宇宙うちゅうふくげきちゅうで「ノーマルスーツ」とばれている。ウィルゲムに搭載とうさいされていた宇宙うちゅうふくはもっぱらミリシャぜい着用ちゃくようした。ギンガナム艦隊かんたいのパイロットは専用せんよう宇宙うちゅうふく着用ちゃくようしている。

ロランが∀ガンダム内部ないぶより発見はっけんした専用せんようパイロットスーツは宇宙うちゅう世紀せいきのパイロットようノーマルスーツにちか身体しんたい密着みっちゃくしたデザインのもので、背面はいめん操縦そうじゅうせき直結ちょっけつするコネクタをそなえた生命せいめい維持いじ装置そうちそなわっている。

ミリシャへい地球ちきゅうじょう機械きかい人形にんぎょう搭乗とうじょうするさいには、これらのわりに(現実げんじつ世界せかい複葉ふくようのパイロットが着用ちゃくようしていたようなデザインの)飛行ひこうふく着用ちゃくようしている。これは機械きかい人形にんぎょうのパイロットたちが飛行機ひこうきりから転身てんしんした名残なごりである[5]

コズミック・イラにおけるノーマルスーツ[編集へんしゅう]

ガンダムSEED』および『SEED DESTINY』においてノーマルスーツはモビルスーツパイロットのほか、搭乗とうじょうかんのクルーがモビルスーツデッキにおけるモビルスーツの発着はっちゃくかん支援しえんやメンテナンス・ふねがい作業さぎょう着用ちゃくようする[6]。また『DESTINY』においては、艦橋かんきょうクルーが戦闘せんとう着用ちゃくようしている描写びょうしゃ一切いっさいられない。

地球ちきゅう連合れんごうぐんのパイロットスーツは黄色おうしょく基調きちょうとしているが、キラ着用ちゃくようしたスーツはしろ基調きちょうみどりりのあおくろはいしたものでGATシリーズのパイロット専用せんよう用意よういされたものであった。ムウ着用ちゃくようしていたスーツはくろ基調きちょうとしてむらさきとグレーをはいしているが、ヘルメットはバイザーではなくフェイスマスクになっているなど、エースパイロットけのカスタマイズがされている。

ブーステッドマン着用ちゃくようするスーツはくろ基調きちょうとしているがデザインは大幅おおはばことなり、ヘルメットが一回ひとまわおおきくなっている。このスーツは『SEED DESTINY』において大型おおがたモビルアーマーパイロットよう普及ふきゅうしているが、指揮しきかんくるまちょう)はあお2めい黄色おうしょくのラインがそれぞれれられている。またデストロイ専用せんようのパイロットスーツも存在そんざいする。

ザフトぐんのパイロットスーツは着用ちゃくようしている軍服ぐんぷくいろあわせたカラーリングがなされているスーツが支給しきゅうされているが、バルトフェルドとおである「砂漠さばくとら」のごとくなとらのものを着用ちゃくようしているなど、連合れんごうほどではないが個人こじんのカスタマイズがおこなわれている。『SEED DESTINY』では、FAITH中心ちゅうしんにヘルメット形状けいじょう若干じゃっかんことなる新型しんがたスーツが支給しきゅうされはじめている。このうちアスランあか紫色むらさきいろのスーツを着用ちゃくようし、離反りはんするまでこれを着用ちゃくようしていた。

オーブぐんのパイロットスーツは男性だんせい兵士へいしあお女性じょせい兵士へいしにはあか基調きちょうとしたスーツが支給しきゅうされるという特徴とくちょうがある。 『SEED DESTINY』においても前述ぜんじゅつ方式ほうしきのままだがすべ新型しんがたスーツにわっている。またキラやバルトフェルド、アスランといった個人こじんけのカスタマイズがおこなわれている。

SEED ASTRAY』では風花かざばな・アジャー特注とくちゅう子供こどもようノーマルスーツを着用ちゃくようしたこともあった。

西暦せいれきにおけるノーマルスーツ[編集へんしゅう]

ガンダム00』シリーズにおけるソレスタルビーイングでは船員せんいんようしろじゅう装備そうびがた。マイスターようはウェットスーツのようなくろベースのもので、生命せいめい維持いじシステムに各人かくじんじょういろはいしたパイロットスーツ(トリニティのものはしろがメインで、一人ひとりひとりのバイザーのいろちがう)を着用ちゃくようしている。また、マイスターようヘルメットのバイザーにはマジックミラーのように着用ちゃくようしゃ素顔すがおかくすような機能きのういている描写びょうしゃもある。 2ndシーズンのおう留美るみとその関係かんけいしゃ(ネーナをふくむ)のスーツは各所かくしょ発光はっこうしている。 ユニオンはアメリカぐんのMSWAD(エムスワッド)やオーバーフラッグスたいしろメイン、アメリカぐんをはじめタリビアぐんふか緑色みどりいろをメインにしている。デザインはやや保守ほしゅてき。 AEU正規せいきぐんあわみどりがメインのもので、パイロットスーツは頭部とうぶバイザーが顔面がんめんすべてをおおい、またかた鋭角えいかくなデザインである。上半身じょうはんしん下半身かはんしんべつパーツになっているなどユニオンとはことなるコンセプトをゆうしている。 AEU加盟かめいこくであるモラリア共和きょうわこくでは正規せいきぐんとPMCとでデザインがことなる。前者ぜんしゃ薄紫うすむらさきしょく後者こうしゃくろ基調きちょうとしている。 ひとかわれんでは主力しゅりょくMSティエレンタイプのパイロットのものは、頭部とうぶヘルメットにヘッドマウントディスプレイ装備そうびされくち相当そうとうする箇所かしょにコックピットのコンソール接続せつぞくされるケーブルのアタッチメントがある。ここから機体きたいより酸素さんそ補給ほきゅうし、同時どうじカメラ映像えいぞうやMS本体ほんたいからの情報じょうほうれている。1stシーズンだい1での軌道きどうエレベーターてんばしら」でのティエレン宇宙うちゅうがた出撃しゅつげきシーンでは外部がいぶからの酸素さんそ供給きょうきゅう見受みうけられなかったことや、ピーリス以外いがいのセルゲイ以下いかいただきたけGN-X部隊ぶたいがGN-X搭乗とうじょうにヘッドマウントディスプレイをげた状態じょうたい着用ちゃくようしていたため、宇宙うちゅうふくとしての機能きのうゆうしているとおもわれる。 ぜんしゅうモニターにかわそうしたティエレンタオツー搭乗とうじょうのピーリスが着用ちゃくようしたものはしろ黄色おうしょくがメインで、コンセプトもユニオン・AEUとどう系統けいとうである。 アロウズはくろメインのもので、ミスター・ブシドーが着用ちゃくようするスーツのヘルメットには2ほんかくえている。 連邦れんぽう正規せいきぐんはややあおみがかったしろ基調きちょうとしたノーマルスーツを着用ちゃくようしている。また、2314ねん時点じてんにおける唯一ゆいいつ連邦れんぽうぐん所属しょぞくのイノベイター、デカルト・シャーマンはあかくろをメインとした独自どくじのノーマルスーツを着用ちゃくようしていた。

A.G.におけるノーマルスーツ[編集へんしゅう]

ガンダムAGE』シリーズにおけるノーマルスーツは、基本きほんてきこまかい設定せっていなどがなく、連邦れんぽうぐんがわのものは、としては宇宙うちゅう世紀せいきシリーズや西暦せいれきのそれととわりない。連邦れんぽうぐん宇宙うちゅう戦艦せんかんディーヴァのブリッジクルーはあお基調きちょうの、整備せいびへいはオレンジがベースのものを着用ちゃくようしている。だい一部いちぶ主人公しゅじんこうフリット・アスノはあおしろの、しろおおかみとあだされるウルフ・エニアクルはバイザー以外いがいしろのものを着用ちゃくようしている。たいしてUEおよびヴェイガンがわ服装ふくそう連邦れんぽうぐんのそれとことなったデザインとなっており、ヘルメットについてもぜんてんしきモニターを採用さいようしているためか一般いっぱんてきにイメージされるヘルメットとはことなり、そのほとんどがはん透明とうめいじょう素材そざい頭部とうぶ全体ぜんたいおおうヘルメットをもちいる。さらにヘルメットにはパイロットののう干渉かんしょうすることで擬似ぎじてきXラウンダー能力のうりょく発現はつげんさせること可能かのう装置そうち、「ミューセル」が装備そうびされている。ミューセルはおかせかさねしきであるものの、パイロットののうのう細胞さいぼう多大ただい負担ふたんつよ悪影響あくえいきょうあたえる危険きけんせいつということが作中さくちゅうフリット・アスノによってかたられている。事実じじつ、ミューセルを使用しようしたアセム・アスノは一時いちじてき擬似ぎじてきなXラウンダーになることができたが、同時どうじ頭痛ずつう意識いしき混濁こんだくおそわれ一時いちじ意識いしき不明ふめいにまでおちいった。なお、アセムは連邦れんぽうぐんのノーマルスーツに規格きかくちがうであろうこのミューセルのヘルメットを着用ちゃくようしており、くび部分ぶぶん密閉みっぺい有無うむ不明ふめい

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ 機動きどう戦士せんしΖぜーたガンダム』や『機動きどう戦士せんしガンダムUC』など。『ガンダムΖぜーたΖぜーた』では衝撃しょうげきでコクピットない顔面がんめんをぶつけたさい自動車じどうしゃわせガラスのように蜘蛛くもじょうにひびれたりもしていた。
  2. ^ 作中さくちゅう後半こうはんのキャラ・スーンは強化きょうか人間にんげんとなっていたため、筋力きんりょく皮膚ひふ強度きょうどなど身体しんたい能力のうりょく全般ぜんぱん強化きょうかされていた可能かのうせいもあるが、作中さくちゅうではすくなくとも乳房ちぶさ周辺しゅうへん皮膚ひふ通常つうじょう人間にんげん大差たいさないやわらかさであることや、腕力わんりょくについてもうでつかみにエル・ビアンノルー・ルカばらったり、年下とししたのジュドー・アーシタと互角ごかくいが出来でき程度ていどにしか描写びょうしゃされていなかった。
  3. ^ だい15アムロがボトムのみ着用ちゃくようしているシーンがあり、その設定せってい存在そんざいする。
  4. ^ ファイティングスーツのかたなどにもいており、ヘルメットにほう機能きのう不明ふめいだが「先端せんたんまるくなったアンテナ」はレトロなSFガジェットの意匠いしょうの1つである。
  5. ^ このような描写びょうしゃ宇宙うちゅう世紀せいきとくいちねん戦争せんそう周辺しゅうへん地球ちきゅう連邦れんぽうぐんでもられる。地球ちきゅう連邦れんぽうぐんのモビルスーツパイロットにもまた、飛行機ひこうきりから転身てんしんしたものたちおおかった。ジム・ライトアーマーもと飛行機ひこうきたちのジムへの不満ふまんから誕生たんじょうした機体きたいである。また、小説しょうせつ機動きどう戦士せんしガンダム外伝がいでん THE BLUE DESTINY』のユウ・カジマはかつてトリアーエズパイロットであったことがかたられており、OVA『ガンダム0083序盤じょばんトリントン基地きち周辺しゅうへんにおける訓練くんれん戦闘せんとうにおいて、地球ちきゅう連邦れんぽうぐんのパイロットが現在げんざいのジェット戦闘せんとうパイロットのようなたいGスーツとヘルメットを着用ちゃくようしている。
  6. ^ F91以外いがいの『ファースト』から『00』までの作品さくひんのノーマルスーツはヘルメットのバイザーにサングラス同様どうようくろあお黄色おうしょくなどのいろいているのにたいして、コズミック・イラのノーマルスーツのバイザーは文字通もじどお透明とうめいいろいていない。
    なお時代じだいことなるが、小説しょうせつばんF91にて「バイザーにフィルター(いろ)がないのは太陽たいよう直視ちょくししないパイロットようのノーマルスーツくらいだ」という説明せつめいがある。

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

モビルスーツ関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

特定とくてい種別しゅべつのモビルスーツにかんする項目こうもく

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]