サブフライトシステム とは、アニメ 作品 さくひん の『ガンダムシリーズ 』に登場 とうじょう する、モビルスーツ を搭載 とうさい して飛行 ひこう する航空機 こうくうき の総称 そうしょう 。略称 りゃくしょう SFS(Sub Flight System)。
サブフライトシステムは、モビルスーツを搭載 とうさい して基地 きち や拠点 きょてん 施設 しせつ から戦闘 せんとう 区域 くいき まで輸送 ゆそう し、時 とき にそのまま空戦 くうせん を行 おこな うための、いわば空中 くうちゅう 版 ばん の騎兵 きへい の騎馬 きば のような役割 やくわり をする航空機 こうくうき である。
形状 けいじょう は主 おも に全 ぜん 翼 つばさ 機 き 型 かた で、上面 うわつら にモビルスーツの足 あし が固定 こてい できるようにフットレストや溝 みぞ が作 つく られている場合 ばあい が多 おお い。当然 とうぜん ながら、モビルスーツの重量 じゅうりょう に耐 た えられる機体 きたい 構造 こうぞう と余剰 よじょう 揚力 ようりょく 、さらには機体 きたい 上 じょう でのモビルスーツの動作 どうさ に対 たい する飛行 ひこう 安定 あんてい 性 せい が必須 ひっす となる。
例 たと えば地上 ちじょう において、モビルスーツ単体 たんたい では搭載 とうさい する推進 すいしん 剤 ざい ・歩行 ほこう 能力 のうりょく 等 とう の限界 げんかい から行動 こうどう 範囲 はんい や移動 いどう 速度 そくど が限定 げんてい されてしまうが、サブフライトシステムを使用 しよう することによって推進 すいしん 剤 ざい 等 とう を節約 せつやく でき、迅速 じんそく にモビルスーツを戦闘 せんとう 区域 くいき まで送 おく り届 とど けられる。宇宙 うちゅう 空間 くうかん においても、モビルスーツが母艦 ぼかん から戦闘 せんとう 空域 くういき に到着 とうちゃく するまでの、モビルスーツ本体 ほんたい の消耗 しょうもう を減 へ らす役割 やくわり を担 にな っている。さらに、輸送 ゆそう 機 き のように「格納 かくのう 」するのではなく、あくまでサブフライトシステムの上 うえ に乗 の せているだけのため、モビルスーツの搭載 とうさい 火器 かき を利用 りよう して空戦 くうせん を行 おこな うことも可能 かのう である。
熟練 じゅくれん したパイロットの中 なか には、モビルスーツをサブフライトシステムより離脱 りだつ (ジャンプ)させ、攻撃 こうげき してからまたサブフライトシステムに戻 もど る(乗 の り直 なお す)などの超 ちょう 高等 こうとう 戦術 せんじゅつ を行 おこな う者 もの もいる。これは極 きわ めて極端 きょくたん な例 れい ではあるが、サブフライトシステムはモビルスーツと共 とも に使用 しよう して、初 はじ めて効果 こうか 的 てき に運用 うんよう しうるものである。
また、可変 かへん モビルスーツ (TMS)の中 なか にはモビルアーマー 形態 けいたい を取 と っている際 さい 、他 た のモビルスーツを搭載 とうさい 、または掴 つか まらせて移動 いどう を助 たす けることが可能 かのう な機種 きしゅ があり(Ζ ぜーた ガンダム等 ひとし )これをサブフライトシステム的 てき な運用 うんよう と解釈 かいしゃく することもできる。
各 かく 作品 さくひん 世界 せかい におけるサブフライトシステム[ 編集 へんしゅう ]
サブフライトシステムとしての最初 さいしょ の機体 きたい は、「一 いち 年 ねん 戦争 せんそう 」時 じ (『機動 きどう 戦士 せんし ガンダム 』)に登場 とうじょう する「要撃 ようげき 爆 ばく 撃 げき 機 き ドダイYS 」だとされている。ザク やグフ など、飛行 ひこう 能力 のうりょく を持 も たない、地上 ちじょう での移動 いどう に制限 せいげん を受 う けるモビルスーツを搭載 とうさい して輸送 ゆそう するのに使 つか われた。また『ガンダム』本編 ほんぺん の第 だい 23話 わ ではグフを搭載 とうさい して対地 たいち 攻撃 こうげき を行 おこな っており、以後 いご のガンダムシリーズではサブフライトシステムは輸送 ゆそう よりも正面 しょうめん 戦闘 せんとう に多用 たよう されている。
テレビシリーズでは、ドダイYS登場 とうじょう 以前 いぜん の第 だい 15話 わ で、小型 こがた 偵察 ていさつ 機 き ルッグン が主翼 しゅよく に自分 じぶん より巨大 きょだい なザクをぶら下 さ げて離 はな れ小島 こじま まで飛行 ひこう するシーンがある。また、同 おな じくテレビシリーズのみに登場 とうじょう したGファイター はガンダム を支援 しえん する専用 せんよう の大型 おおがた 戦闘 せんとう 機 き であるが、機体 きたい 上部 じょうぶ にガンダムを乗 の せて飛行 ひこう したこともあり、地球 ちきゅう 連邦 れんぽう 軍 ぐん における、サブフライトシステムの先駆 さきが けと見 み ることもできる。Gスカイも同様 どうよう の運用 うんよう が可能 かのう だが、このシーンはGスカイのサイズが設定 せってい より大 おお きく描 えが かれている(コア・ファイターの部分 ぶぶん がガンダムが乗 の れるほどの大 おお きさになっている)。『機動 きどう 戦士 せんし ガンダム THE ORIGIN 』では、Gファイターに代 か わって、コア・ブースター が、ガンダムやGMのサブフライトシステムの役目 やくめ を果 は たしている。これら一 いち 年 ねん 戦争 せんそう 当時 とうじ の機体 きたい は、いずれも有人 ゆうじん 操縦 そうじゅう だった。
その後 ご 、プラモデル 用 よう 企画 きかく 『MS-X 』にてスキウレ 、スクート などの移動 いどう 砲台 ほうだい や、Gアーマー を発展 はってん させたガンキャリー など、後 ご のサブフライトシステムの範疇 はんちゅう に収 おさ まる何 なに 種類 しゅるい かのオプション兵 へい 装 そう が用意 ようい された。
グリプス戦役 せんえき (『機動 きどう 戦士 せんし Ζ ぜーた ガンダム 』)の頃 ころ にはサブフライトシステムはほぼ一般 いっぱん 化 か し、モビルスーツを用 もち いた戦術 せんじゅつ の一端 いったん を担 にな う存在 そんざい として成熟 せいじゅく している。大気圏 たいきけん 内用 ないよう のドダイ改 あらため 、ベースジャバー 、フライングアーマー 、宇宙 うちゅう 用 よう のゲター 、シャクルズ (サブフライトシステムというよりは増 ぞう 速 そく 用 よう ブースターとする見方 みかた もある)の他 ほか 、エゥーゴ 所属 しょぞく のTMS・Ζ ぜーた ガンダム がウェイブライダー形態 けいたい でモビルスーツを搭載 とうさい し、大気圏 たいきけん 突入 とつにゅう を敢行 かんこう した事例 じれい も見 み られた(この時 とき は百 ひゃく 式 しき を搭載 とうさい した。後 ご の第 だい 一 いち 次 じ ネオ・ジオン抗争 こうそう でもキュベレイMk-II を搭載 とうさい している)。また、モビルスーツ側 がわ からのSFSの操縦 そうじゅう が可能 かのう となり、以降 いこう の時代 じだい ではほぼ無人 むじん で運用 うんよう されるが、有人 ゆうじん での操縦 そうじゅう も可能 かのう なようにコクピットが設置 せっち されている機体 きたい や、MSの代 か わりに大型 おおがた コンテナを搭載 とうさい した有人 ゆうじん 輸送 ゆそう 機 き 型 がた も存在 そんざい している。
第 だい 二 に 次 じ ネオ・ジオン抗争 こうそう (『機動 きどう 戦士 せんし ガンダム 逆襲 ぎゃくしゅう のシャア 』)の頃 ころ になると、ベースジャバーやシャクルズのようなサブフライトシステムに対 たい する総称 そうしょう として、「下駄 げた (ゲタ)」という愛称 あいしょう がパイロットの間 あいだ に広 ひろ まっているという描写 びょうしゃ が登場 とうじょう する[ 注釈 ちゅうしゃく 1] [ 1] [ 2] 。語源 ごげん は日本 にっぽん の履物 はきもの である下駄 げた にあるらしいが[ 2] 、そのことを知 し らずにそう呼 よ んでいるパイロットが大半 たいはん であるとされる[ 1] 。劇 げき 中 ちゅう ではベースジャバーをミサイルのように質量 しつりょう 兵器 へいき として敵 てき にぶつける戦法 せんぽう が披露 ひろう された。また、後年 こうねん の『機動 きどう 戦士 せんし ガンダムUC 』でも同様 どうよう に、宇宙 うちゅう 用 よう のベースジャバー(89式 しき ベースジャバー)を「ゲタ」という通称 つうしょう で呼 よ んでいる描写 びょうしゃ が登場 とうじょう する[ 3] 。
小説 しょうせつ 版 ばん 『ガンダムUC』には「エルキャック (LCAC )」と呼 よ ばれるエア・クッション型 がた 揚陸 ようりく 艇 てい が水上 すいじょう ・陸上 りくじょう 両用 りょうよう 型 がた のサブフライトシステムとして登場 とうじょう している。
ザンスカール戦争 せんそう (『機動 きどう 戦士 せんし Vガンダム 』)で登場 とうじょう したアインラッド とツインラッド は、攻防 こうぼう の両面 りょうめん で能力 のうりょく を発揮 はっき する上 じょう 、地形 ちけい を問 と わずに運用 うんよう できるという優秀 ゆうしゅう な兵器 へいき であった。戦闘 せんとう 中 ちゅう に敵 てき に奪 うば われることがあったため、背中 せなか から伸 の びたアームの先 さき にアインラッドを取 と り付 つ け、非 ひ 使用 しよう 時 じ には折 お り畳 たた んで持 も ち運 はこ べるようにしたモビルスーツも開発 かいはつ されている。この時代 じだい には、ビームローターやミノフスキーフライトシステム等 とう の普及 ふきゅう により、モビルスーツ単独 たんどく での飛行 ひこう 能力 のうりょく も既 すで に実用 じつよう レベルにまで達 たっ していたが、リガ・ミリティア側 がわ では従来 じゅうらい 型 がた のサブフライトシステムの延長線 えんちょうせん 上 じょう の機体 きたい であるセッター が運用 うんよう されている。
宇宙 うちゅう 世紀 せいき 0200年代 ねんだい を舞台 ぶたい とする小説 しょうせつ 『ガイア・ギア 』では、モビルスーツに代 か わって「マン・マシーン 」と呼 よ ばれる兵器 へいき が登場 とうじょう 、戦場 せんじょう の主役 しゅやく になっている。本 ほん 作 さく ではサブフライトシステムは登場 とうじょう しない。ガウッサ は単独 たんどく での飛行 ひこう 能力 のうりょく を持 も っているかどうかは不明 ふめい だが、「ロングドライユニット」を装備 そうび して戦闘 せんとう 空域 くういき での航続 こうぞく 距離 きょり を伸 の ばしている。
宇宙 うちゅう 世紀 せいき 0220年代 ねんだい を舞台 ぶたい とした作品 さくひん 『G-SAVIOUR 』では、ゲームソフト版 ばん において大気圏 たいきけん 内 ない の描写 びょうしゃ がなされ、ゲームシステム上 じょう では地上 ちじょう 戦 せん のみが行 おこな われているが、設定 せってい では一部 いちぶ の機体 きたい が腰 こし 部分 ぶぶん に専用 せんよう のユニットを装着 そうちゃく することで長時間 ちょうじかん の飛行 ひこう を行 おこな えるとされる他 ほか 、イベント中 ちゅう に空中 くうちゅう を飛行 ひこう する艦船 かんせん から直接 ちょくせつ モビルスーツが問題 もんだい なく飛 と び立 た って発進 はっしん したり、撤退 てったい の際 さい にモビルスーツがそのまま飛 と び去 さ っていく描写 びょうしゃ などがあり、モビルスーツ単体 たんたい の飛行 ひこう 能力 のうりょく も向上 こうじょう していることが窺 うかが える。そのためか、従来 じゅうらい のサブフライトシステムに相当 そうとう するような機体 きたい は特 とく に登場 とうじょう しない。
『機動 きどう 武闘 ぶとう 伝 でん Gガンダム 』では作品 さくひん の性質 せいしつ 上 じょう 、使用 しよう 頻度 ひんど こそ多 おお くないものの、モビルファイター 輸送 ゆそう 用 よう のカプセルであるブッドキャリアー がサブフライトシステムとしての機能 きのう を持 も つ。
また、サーフボードのように搭乗 とうじょう し、サブフライトシステムとして使用 しよう 可能 かのう なシールドを持 も つガンダムマックスター 、台座 だいざ のような形態 けいたい に変形 へんけい することで大気圏 たいきけん 突破 とっぱ すら可能 かのう とさせる強力 きょうりょく なサブフライトシステムとなる風雲 ふううん 再起 さいき が存在 そんざい する。
『機動 きどう 戦士 せんし ガンダムSEED 』では、ザフト 軍 ぐん の大気圏 たいきけん 内用 ないよう 無人 むじん サブフライトシステムとしてグゥル が開発 かいはつ されており、単独 たんどく での飛行 ひこう が不可能 ふかのう なモビルスーツ を搭載 とうさい して空戦 くうせん を行 おこな っている。
可変 かへん モビルスーツ のレイダーガンダム は、モビルアーマー 形態 けいたい に変形 へんけい することでモビルスーツを機体 きたい 上部 じょうぶ に搭載 とうさい したまま飛行 ひこう することが可能 かのう である。また、ジャスティスガンダム とその後継 こうけい 機 き インフィニットジャスティスガンダム は、背面 はいめん に装備 そうび しているファトゥム-00(ファトゥム-01)がサブフライトシステムとして機能 きのう する。
『機動 きどう 戦士 せんし ガンダムSEED DESTINY 』では、ほとんどの機体 きたい が単独 たんどく での飛行 ひこう 能力 のうりょく を得 え たことで、新規 しんき のサブフライトシステムは登場 とうじょう していない。ただしザクウォーリア など飛行 ひこう 能力 のうりょく を持 も たない機体 きたい も新 あら たに開発 かいはつ されており、グゥルの運用 うんよう が引 ひ き続 つづ き行 おこな われている。
『機動 きどう 戦士 せんし ガンダムAGE 』においては、第 だい 3部 ぶ にあたるキオ編 へん にて、地球 ちきゅう 連邦 れんぽう 軍 ぐん の運用 うんよう するサブフライトシステムとしてウェイボード が登場 とうじょう する。ウェイボードは立方体 りっぽうたい 状 じょう の胴体 どうたい の四方 しほう に配置 はいち された高 こう 出力 しゅつりょく スラスターにより、上部 じょうぶ にモビルスーツ1機 き を搭載 とうさい しての垂直 すいちょく 離着陸 りちゃくりく や巡航 じゅんこう 飛行 ひこう 、および戦闘 せんとう 機動 きどう を可能 かのう としている。
第 だい 3部 ぶ の時点 じてん においては可変 かへん モビルスーツ であるクランシェ が地球 ちきゅう 連邦 れんぽう 軍 ぐん の主力 しゅりょく 量産 りょうさん 機 き となっており、ウェイボードはそれ以前 いぜん に運用 うんよう されていたジェノアスOカスタム やアデルマークII などといった非 ひ 可変 かへん モビルスーツを支援 しえん するために運用 うんよう されている。基本 きほん 的 てき に機体 きたい 制御 せいぎょ はモビルスーツ側 がわ から行 おこな われるが、単体 たんたい での自動 じどう 飛行 ひこう も可能 かのう であり、劇 げき 中 ちゅう では戦闘 せんとう の他 ほか に解除 かいじょ 不能 ふのう な爆 ばく 弾 だん を上空 じょうくう で爆破 ばくは 処理 しょり する際 さい にも使用 しよう された。
「リギルド・センチュリー」の世界 せかい を舞台 ぶたい とした作品 さくひん 『ガンダム Gのレコンギスタ 』では、依然 いぜん モビルスーツが高 たか い飛行 ひこう 能力 のうりょく を持 も つ一方 いっぽう で、戦場 せんじょう への輸送 ゆそう や連携 れんけい 攻撃 こうげき にサブフライトシステムが多用 たよう されている。各 かく 陣営 じんえい のいずれもが有人 ゆうじん 機 き で、武装 ぶそう も施 ほどこ され、輸送 ゆそう 機 き も兼 か ねているために比較的 ひかくてき 広 ひろ いキャビンを持 も つ機体 きたい もある。なお、サブフライトシステム1機 き にモビルスーツ2機 き が搭乗 とうじょう することも可能 かのう である。
『機動 きどう 戦士 せんし ガンダム 水星 すいせい の魔女 まじょ 』[ 編集 へんしゅう ]
『機動 きどう 戦士 せんし ガンダム 水星 すいせい の魔女 まじょ 』においては、サブフライトシステムとしてティックバラン が登場 とうじょう する。MSを積載 せきさい する他 ほか に、牽引 けんいん 用 よう のフックが装備 そうび されている。
^ 但 ただ し「機動 きどう 戦士 せんし ガンダムΖ ぜーた Ζ ぜーた 」において、ブライト・ノアがアーガマからドダイ改 あらため に百 ひゃく 式 しき を搭載 とうさい して射出 しゃしゅつ する際 さい に「下駄 げた に載 の せろ」と発言 はつげん する描写 びょうしゃ がある。
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