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Ζぜーた計画けいかく

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

Ζぜーた計画けいかく(ゼータけいかく、プロジェクト・ゼータPROJECT Ζぜーた)は、アニメ機動きどう戦士せんしΖぜーたガンダムおよび『機動きどう戦士せんしガンダムΖぜーたΖぜーた』にて設定せっていじょう存在そんざいする架空かくう軍事ぐんじ計画けいかくアナハイム・エレクトロニクスエゥーゴによる高性能こうせいのうモビルスーツ(MS)共同きょうどう開発かいはつ計画けいかくである。

なお、ほんこうでは解説かいせつ都合つごうのため、一部いちぶのMSの名称めいしょう型式けいしき番号ばんごう併記へいきする。

概要がいよう

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アナハイム・エレクトロニクスしゃとエゥーゴによる共同きょうどう開発かいはつ計画けいかくとされるが、詳細しょうさいははっきりしていない。エゥーゴの主力しゅりょくMSを開発かいはつする計画けいかくとのせつもあれば、次世代じせだい可変かへんMS開発かいはつする計画けいかくとのせつもある。Ζぜーた計画けいかくという名称めいしょうがつけられた時期じき明確めいかくではなく、また、どこからどこまでがΖぜーた計画けいかく範囲はんいなのか、いつまでつづけられたのかなどは不明ふめいである[注釈ちゅうしゃく 1]

判明はんめいしているのはΖぜーたガンダム開発かいはつするための計画けいかくだったことと、原点げんてんリック・ディアス開発かいはつ計画けいかくであること、主要しゅようなMSにはギリシア文字もじによるコードネームとガンダムがつけられ、のちアナハイム・ガンダムばれるようになったことである。

開発かいはつ経緯けいい

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γがんま開発かいはつ計画けいかく

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宇宙うちゅう世紀せいき0085ねん当時とうじ、アナハイムはデラーズ紛争ふんそうおよびガンダム開発かいはつ計画けいかくともな事件じけんにより地球ちきゅう連邦れんぽう政府せいふ不信ふしんっていたものの、独自どくじ新規しんきのMS開発かいはつつづけていた。

リック・ディアスもそのひとつである。この計画けいかくにはのちのエゥーゴ創設そうせつしゃであるブレックス・フォーラかかわっていた。

「MSA-099」には地球ちきゅう連邦れんぽうからエゥーゴのうごきをあざむくための型式けいしき番号ばんごうとして「RMS-099」があたえられた(試作しさくの「RX-098」プロトタイプ・リック・ディアス開発かいはつされている)。

そこにしん素材そざいガンダリウムγがんま持参じさんしたクワトロ・バジーナ大尉たいいがエゥーゴに参加さんか。「MSA-099」にはコードネームとしてガンダリウムγがんま使用しようしたガンダム「γがんまガンダム」(ガンマガンダム)のがつけられ、実機じっき開発かいはつおこなわれた。さらに、γがんまガンダムは完成かんせいさいにクワトロ・バジーナ大尉たいいにより「リック・ディアス」とづけられた。

リック・ディアスの開発かいはつ担当たんとうしたのはかつてガンダム試作しさく1号機ごうきガンダム試作しさく3号機ごうきステイメン開発かいはつした先進せんしん開発かいはつ事業じぎょう「クラブ・ワークス」と、ガンダム試作しさく2号機ごうきガンダム試作しさく4号機ごうき開発かいはつしたきゅうジオンけい技術ぎじゅつしゃ在籍ざいせきしている「だい研究けんきゅう事業じぎょう」であった。[1]

γがんまガンダムのはガンダリウムγがんまにちなんだものであるが、αあるふぁをファーストガンダムたるRX-78と位置いちづけ、3番目ばんめのガンダムのγがんまガンダムであるというじゅう意味いみふくまれているとしている場合ばあいもある。その場合ばあいβべーたガンダムはガンダムMk-IIかGPシリーズであるという[2]

可変かへんMS開発かいはつ計画けいかく

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リック・ディアスの完成かんせい直前ちょくぜんである宇宙うちゅう世紀せいき0086ねん、エゥーゴはアナハイムにたい可変かへんMS (TMS) の開発かいはつ要求ようきゅうした。当時とうじ実質じっしつてきティターンズ支配しはいにあった地球ちきゅう連邦れんぽうぐんすで可変かへんモビルアーマー (TMA)・アッシマー開発かいはつ成功せいこうしており、これに対抗たいこうするためには20mきゅう以下いか可変かへんMSが必要ひつようかんがえたのである。いちねん戦争せんそう時代じだいにはガンタンクガンキャノンガンダム型式けいしき番号ばんごう:RX-78)などのRXタイプMSに代表だいひょうされる「合体がったいMS」はすで完成かんせいしていたが、モノコック構造こうぞうわせで実現じつげんされた合体がったいMSとちがい、ムーバブルフレーム構造こうぞう必要ひつようとする可変かへんMSの開発かいはつ辛苦しんくきわめることとなった[1]

エゥーゴの要求ようきゅう以下いかの4てんだった。

  1. MS形態けいたいに20m以下いか頭頂とうちょうだかであること。
  2. 変形へんけい所要しょよう時間じかんが0.5びょうないであること。
  3. 宇宙うちゅう地球ちきゅうわずぜん領域りょういき運用うんよう可能かのうであること。
  4. オプションしで大気圏たいきけん突入とつにゅう可能かのうであること。

アナハイムはこれにしたがい、宇宙うちゅう世紀せいき0086ねん1がつ開発かいはつ計画けいかく開始かいしする。総合そうごうオブザーバーにきゅうジオンけい技術ぎじゅつしゃのアレクサンドロ・ピウツスキ博士はかせ可変かへん機構きこうおよびムーバブルフレーム担当たんとうにゲルハルト・グルック博士はかせ、ジェネレーターおよびねつかくジェット・ロケットエンジン担当たんとうにオスカー・ライエル博士はかせなどを招集しょうしゅうした。この時点じてんで「Ζぜーた計画けいかく」の名称めいしょうけられていたとされる(『アナハイム・ジャーナル』の記述きじゅつしたが設定せってい資料しりょう矛盾むじゅんしている場合ばあいあり)。

δでるた開発かいはつ計画けいかく

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アナハイムしゃ可変かへんMS開発かいはつ計画けいかく遂行すいこうにあたりM.ナガノ博士はかせ招聘しょうへいΔでるたプロジェクト(デルタプロジェクト)として本格ほんかく始動しどうする。いちねん戦争せんそうアナハイムしゃ傘下さんかとなったハービックしゃ可変かへん戦闘せんとう資料しりょうやガンダム開発かいはつ計画けいかく資料しりょうもと可変かへんのプラットフォームである基本きほん機構きこう変形へんけい形状けいじょう模索もさくするが、データじょうではうまくいったものの実機じっき制作せいさくによってセミモノコック構造こうぞう一部いちぶフレームを採用さいようするだけでは無理むりがあることが判明はんめい、デルタプロジェクトで作成さくせいされていたガンダム(δでるたガンダム)は、可変かへん機構きこうのぞかれ、さい設計せっけいけることとなった。[3]

このMSはM.ナガノ博士はかせにより「ひゃくしき」とづけられ、また型式けいしき番号ばんごうは MSN-100 (MSA-100) とMSN-001 (MSA-001) のダブルミーニングで「MSN-00100」となった。

しかし、実質じっしつてき可変かへん機構きこう完成かんせいすることができなかったため、Δでるたプロジェクトは失敗しっぱい烙印らくいんされることとなった。

そのため、急遽きゅうきょ技術ぎじゅつ提携ていけいしていたアクシズの技術ぎじゅつ参考さんこうにあらたな可変かへん技術ぎじゅつのみを検証けんしょうするプロジェクトががることになる。


量産りょうさん開発かいはつ

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一方いっぽうΖぜーた計画けいかく直接ちょくせつ関係かんけいがあるかどうかは不明ふめいだが、この時点じてん量産りょうさん開発かいはつおこなわれている。

当時とうじのエゥーゴの主力しゅりょくジムIIだったが、その活動かつどう拡大かくだいするにしたが戦力せんりょく不足ふそく問題もんだいとなっていった。いくらコストをおさえたとはいえ、リック・ディアスは高性能こうせいのうすぎるため量産りょうさんには不向ふむきだった。そこでエゥーゴは大量たいりょう生産せいさんきの機体きたい開発かいはつ発注はっちゅうし、アナハイムはハイザックをベースにマラサイ型式けいしき番号ばんごう:MSA-002)を、ジムIIをベースにネモ型式けいしき番号ばんごう:MSA-003)を、それまでの開発かいはつつちかった技術ぎじゅつをスピンオフして開発かいはつした。

マラサイがちょうど完成かんせいしたころである宇宙うちゅう世紀せいき0087ねん3がつ2にち、エゥーゴは「ガンダムMk-II強奪ごうだつ事件じけん」をこしグリプス戦役せんえき勃発ぼっぱつ。ティターンズはアナハイムの事件じけんへの関与かんようたがい、その追及ついきゅうをかわすためにさき完成かんせいしていたマラサイはティターンズがわ譲渡ゆずりわたされ、エゥーゴがわにはネモが提供ていきょうされることとなった。これにより、ガンダリウムγがんまかんする技術ぎじゅつもティターンズにわたる。

その、ネモの改修かいしゅう・ネモII(型式けいしき番号ばんごう:MSA-004, MSK-004)も開発かいはつされている。

ζぜーた開発かいはつ計画けいかく

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強奪ごうだつしたガンダムMk-IIの解析かいせきにより従来じゅうらい自社じしゃせいまったことなる構造こうぞうのムーバブルフレーム技術ぎじゅつ入手にゅうしゅしたアナハイムしゃは、Δでるたプロジェクトの失敗しっぱいまえ、ゲルハルト・クック博士はかせによって「単純たんじゅん変形へんけい機構きこうながら機体きたい形状けいじょうおおきくえることができる」プラットフォームであるメタスフレームを開発かいはつした。

この初期しょき可変かへんMS開発かいはつ計画けいかく可変かへん機構きこう実証じっしょう目的もくてきとして「メタスプロジェクト」とばれるようになり、宇宙うちゅう世紀せいき0087ねん上旬じょうじゅんには、アナハイムはつ可変かへんMSであるメタス型式けいしき番号ばんごう:MSA-005)が完成かんせいした。メタスは簡易かんいがた可変かへんようフレームを導入どうにゅうした実験じっけんであり、MA形態けいたいはAMBAC機能きのうがほとんど宇宙うちゅう戦闘せんとう形態けいたいだったものの、可変かへん機構きこう実現じつげん成功せいこうさせた機体きたいである。さらに、メタスはさらなる発展はってんせいもとめられ複数ふくすうのコンセプトチームにかれて開発かいはつ実験じっけんつづけられることとなる[3]

どう時期じきδでるたガンダムの再生さいせいであるひゃくしき完成かんせいしたが、ひゃくしきはムーバブルフレームの耐久たいきゅうせい問題もんだいがあり、結局けっきょく可変かへんMSとして開発かいはつすることは断念だんねんされ、つぎの「ζぜーたガンダムΖぜーたガンダム)」(ゼータガンダム)の開発かいはつうつる。ここではじめて "MSZ" ではじまる型式けいしき番号ばんごう使つかわれるようになった。

Ζぜーた計画けいかくではまずひゃくしきけいのフレーム(TMSようもとたいMS)を流用りゅうようしたプロトタイプΖぜーたガンダム開発かいはつされ、Ζぜーた計画けいかく意味いみする "Z" の文字もじふくまれた型式けいしき番号ばんごう「MSZ-006X」があたえられた。プロトタイプΖぜーたガンダムはメタスの実験じっけんデータなどが導入どうにゅうされて開発かいはつつづけられていたが、ここでエゥーゴは「ガンダムMk-II強奪ごうだつ事件じけん」をこし、ガンダムMk-IIを入手にゅうしゅ。ティターンズのムーバブルフレーム技術ぎじゅつ入手にゅうしゅできたことでフレーム構造こうぞう問題もんだい解決かいけつされた。また、「ガンダムMk-II強奪ごうだつ事件じけん以降いこうエゥーゴに参加さんかした少年しょうねんカミーユ・ビダンは、Ζぜーた計画けいかく一員いちいんだったアストナージ・メドッソともΖぜーたガンダムの開発かいはつると、Ζぜーたガンダムの大気圏たいきけん突入とつにゅう装備そうび一案いちあんであるフライングアーマーや、可変かへん機構きこうなどのアイディアを提出ていしゅつした。

宇宙うちゅう世紀せいき0087ねん7がつ、ピウツスキ博士はかせ、グルック博士はかせ、ライエル博士はかせらによりこれらの技術ぎじゅつ結集けっしゅうされ、けい装甲そうこうこう機動きどう高級こうきゅう可変かへんMS「Ζぜーたガンダム」(型式けいしき番号ばんごう:MSZ-006)が完成かんせい。Zガンダムの1号機ごうきはその1ヶ月かげつのテストをえ、カミーユ・ビダンのじょうとして実戦じっせん投入とうにゅうされている。

Ζぜーた計画けいかくのスピンオフ

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Ζぜーたガンダムの完成かんせいも「Ζぜーた計画けいかく」の名称めいしょう開発かいはつすすめられた。Ζぜーたガンダムは量産りょうさんかないフラグシップで、戦力せんりょく中心ちゅうしん量産りょうさんである。そのため、Ζぜーたガンダムの量産りょうさんへのスピンオフとして、量産りょうさんがたΖぜーたガンダム型式けいしき番号ばんごう:MSZ-007)が計画けいかくされた。しかし、変形へんけい機構きこう省略しょうりゃくしたため性能せいのう低下ていかまねき、競合きょうごうして計画けいかくされていた量産りょうさんがたひゃくしきあらため型式けいしき番号ばんごう:MSR-00100S)にやぶれ、開発かいはつ中止ちゅうしされた。

またカラバ独自どくじ計画けいかくしたΖぜーたプラスシリーズ(型式けいしき番号ばんごう:MSK-006)は、その性能せいのうたかさから高性能こうせいのう量産りょうさんとしてエゥーゴ・地球ちきゅう連邦れんぽうぐんうちでも「MSZ-006A1」の型式けいしき番号ばんごう一定いっていすう採用さいようされた。さらにカラバはリック・ディアスをもとにしてディジェ型式けいしき番号ばんごう:MSK-008)も開発かいはつし、少数しょうすう量産りょうさんしている。

Ζぜーたガンダムの後継こうけいΖぜーたII(ゼッツー)型式けいしき番号ばんごう:MSZ-008)の名称めいしょう開発かいはつすすめられた。Ζぜーたガンダムの開発かいはつチームによるMSZ-008こうちゅう戦闘せんとうへの変形へんけい機構きこうそなえ、大型おおがたビームライフルを機体きたいジェネレーターにそとけすることでこう火力かりょく実現じつげんした機体きたいであり、Ζぜーたガンダムの正常せいじょう進化しんかがたである。同機どうき変形へんけい機構きこう簡略かんりゃく総合そうごうてき運用うんようせい向上こうじょうされると期待きたいされたが、設計せっけい完了かんりょうした時点じてんでエゥーゴ上層じょうそうθしーたガンダム(ΖぜーたΖぜーたガンダム)の開発かいはつ優先ゆうせんする方針ほうしんったために廃案はいあんとなった。ただし、実機じっき製作せいさくされ実戦じっせん参加さんかした記録きろくのこっているため、機体きたい開発かいはつ計画けいかく自体じたい中止ちゅうしになったのかは不明ふめいである。

また、ひゃくしき改良かいりょうがたとしてひゃくしきあらため型式けいしき番号ばんごう:MSR-100)という機体きたい開発かいはつされており、ここからさらに前述ぜんじゅつ量産りょうさんがたひゃくしきあらためをはじめとした数種類すうしゅるい機体きたい派生はせいしている。

このほか宇宙うちゅう世紀せいき0087ねんちゅう開発かいはつされているアナハイムせいガンダムとしては、ガンダムMk-III型式けいしき番号ばんごう:MSF-007)やル・シーニュ型式けいしき番号ばんごう:MSS-008)があるが、これらがΖぜーた計画けいかくふくまれているかは不明ふめいである。

θしーた開発かいはつ計画けいかく

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Ζぜーたガンダムの完成かんせい、MSはいちねん戦争せんそう以来いらい連邦れんぽうとジオンの技術ぎじゅつ融合ゆうごう成果せいかもあり、単機たんきあたりの性能せいのう飛躍ひやくてき向上こうじょうしていく。変形へんけいだい出力しゅつりょく火器かき、サイコミュの搭載とうさいといったそれまでは不可能ふかのうかんがえられていた機能きのう実現じつげん可能かのうとなり、1のMSに万能ばんのうてき能力のうりょく要求ようきゅうする傾向けいこう助長じょちょうされていった。また、人的じんてき資源しげん観点かんてんからいずれの勢力せいりょく少数しょうすう精鋭せいえい体制たいせいらざるをず、実効じっこうてき戦力せんりょくである量産りょうさん開発かいはつよりもフラグシップ開発かいはつ優先ゆうせんされる体制たいせい容認ようにんされたことがMSの高級こうきゅう高額こうがく拍車はくしゃけた。これらの要因よういんかさなり、この時期じきMSのスペックは爆発ばくはつてきなインフレーションむかえることとなる。

Ζぜーたガンダムは変形へんけい機構きこうによる破格はかく汎用はんようせい機動きどうりょくそなえた優秀ゆうしゅう機体きたいだったが、宇宙うちゅう世紀せいき0087ねん以降いこう、MSはとく出力しゅつりょく火力かりょくめんにおいて性能せいのう向上こうじょういちじるしく、その性能せいのうてき優位ゆういせいながくはつづかなかった。グリプス戦役せんえき末期まっきにはアクシズのキュベレイやティターンズのジ・OといったΖぜーたガンダムを凌駕りょうがする性能せいのう機体きたい出現しゅつげんし、エゥーゴはこれらに対抗たいこうする新型しんがたMSの開発かいはつをアナハイムへと打診だしんする。

Ζぜーたガンダムの後継こうけいとしては、以前いぜんよりΖぜーたII (MSZ-008) の開発かいはつすすめられていたが、べつ部署ぶしょによって開発かいはつされた分離ぶんり合体がったい機構きこうゆうするMSZ-009(のちプロトタイプΖぜーたΖぜーたガンダムばれる機体きたい)の設計せっけいあんやぶれ、廃案はいあんとなった。MSZ-009は、可変かへんMSとしてのΖぜーたガンダムの特性とくせいぎ、さらに分離ぶんり合体がったいというしん機構きこう可能かのうせい検証けんしょうするために試作しさくされた機体きたいである。雛形ひながたであるAがた問題もんだいなく完成かんせいし、いで出力しゅつりょく向上こうじょうがたであるBがた製作せいさくされたが、これらの機体きたいΖぜーたガンダムをえるスペックを達成たっせいしたものの、エゥーゴが要求ようきゅうする性能せいのう水準すいじゅんたすことは出来できなかった。

アナハイムはエゥーゴの要請ようせいおうじ、Ζぜーたガンダムの変形へんけい機構きこうにコア・ブロック・システムをくわえたしん機軸きじく機体きたいθしーたガンダム型式けいしき番号ばんごう:MSZ-010)およびιいおたガンダム型式けいしき番号ばんごう:MSA-0011)を開発かいはつ

開発かいはつ計画けいかくには装甲そうこう火力かりょく強化きょうかさせたフルアーマーシステムもふくまれていたため、その評価ひょうか機体きたいとしてFAZZ(ファッツ・形式けいしき番号ばんごう:FA-010-A)を開発かいはつ増加ぞうか装甲そうこう脱着だっちゃく分離ぶんり変形へんけい機構きこうはオミットされ一部いちぶ武装ぶそうはダミーのためロールアウトはZZガンダムの半年はんとしまえだった、その火力かりょく支援しえんとして連邦れんぽうぐん配備はいび、0088ねん1がつ勃発ぼっぱつした「ペズンの反乱はんらん」で3実戦じっせん投入とうにゅうされている。

θしーたガンダムはΖぜーたガンダムの直系ちょっけい発展はってんがただが[4][5]、RX-78 ガンダムにちか設計せっけい思想しそうゆうしており、単機たんきでの戦闘せんとう能力のうりょく追求ついきゅうした機体きたいである。ちょうこう出力しゅつりょくメガ粒子りゅうしほう全身ぜんしん多数たすうのロケットモーターを搭載とうさいし、火力かりょく運動うんどうせいではιいおたガンダムにまさる。携行けいこう火器かき戦艦せんかん主砲しゅほう匹敵ひってきする威力いりょくゆうし、装甲そうこう非常ひじょう堅牢けんろうであった。大気圏たいきけん突入とつにゅう能力のうりょくたないが、地上ちじょう/宇宙うちゅうはもとより木星もくせいけん砂漠さばく水中すいちゅう環境かんきょうわず機体きたい能力のうりょく発揮はっきすることが可能かのう管制かんせいシステムにはバイオセンサー導入どうにゅうされている。分離ぶんり変形へんけいシステムはオプションを必要ひつようとせず、いち戦闘せんとうシステムとして完結かんけつしている。頭頂とうちょうだかΖぜーたガンダムと同等どうとうの19.86m、全高ぜんこう22.11mにおさえられ、エゥーゴの艦艇かんてい規格きかくにも適合てきごうした。θしーたガンダムはそうじて万能ばんのうせいたか機体きたいだったが、操縦そうじゅうなんたかく、パイロットへの負荷ふかおおきい。また、単独たんどく兵器へいきとしては過剰かじょう性能せいのう気味ぎみであり、その設計せっけいコンセプトを疑問ぎもんするこえ存在そんざいしたようである。

ιいおた開発かいはつ計画けいかく

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一方いっぽうιいおたガンダムは究極きゅうきょくのガンダムを目指めざした機体きたいわれ[6]θしーたガンダムと同時どうじ開発かいはつ[7][8]や、さい設計せっけい[9][10]とする資料しりょうもあるがθしーたガンダムよりさき完成かんせい配備はいびされた。あらかじすべての機能きのうを1つの機体きたいむのではなく、追加ついかパーツによって運用うんよう方針ほうしんとくした形態けいたい変更へんこうすることによりMSの機能きのうせい模索もさくした機体きたい

Ζぜーたガンダムのいちげき離脱りだつ運用うんようコンセプトを継承けいしょうし、直線ちょくせん機動きどう速力そくりょくではΖぜーたガンダムやθしーたガンダムを上回うわまわり、専用せんようのサポートパーツを装着そうちゃくして大気圏たいきけん脱出だっしゅつ可能かのう巡航じゅんこう形態けいたいから強化きょうかがたMS形態けいたい変形へんけいする強化きょうか装備そうびモ-ドをつ。装甲そうこう既存きそんΖぜーたけいMSよりも上級じょうきゅうのガンダリウム・コンポジットが使用しようされているが、運用うんようコンセプトじょう増加ぞうかパーツ装着そうちゃくにはIフィールド発生はっせい装置そうち装備そうびされたいビーム兵器へいきたいする防御ぼうぎょおもきをいている。武装ぶそうちょう射程しゃていのものを中心ちゅうしんとし、遠距離えんきょりレンジからの狙撃そげき能力のうりょくひいでる。自律じりつ制御せいぎょコンピューター「ALICE」によるフルオートの火器かき管制かんせいシステムやインコム搭載とうさいする。また、それぞれのパーツにはコクピットがあるためコア・ファイターを必要ひつようとせず独立どくりつした運用うんよう可能かのうになっている。かくパーツのコクピットは合体がったい一体化いったいかし、コア・ブロックのみでの大気圏たいきけん突入とつにゅう可能かのうだが、突入とつにゅう減速げんそく自力じりきおこなうことは不可能ふかのうで、外部がいぶからのサポートを必要ひつようとする[注釈ちゅうしゃく 2]設計せっけい思想しそうめんではθしーたガンダムよりも先進せんしんてきではあるが、頭頂とうちょうだか21.73m、全高ぜんこう25.18mにたっしており、MSとしては大型おおがた部類ぶるいはいるため運用うんようめんでの困難こんなんさをかかえている。

完成かんせい配備はいび

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ιいおたガンダムは順調じゅんちょう開発かいはつすすみ、宇宙うちゅう世紀せいき0088ねん初頭しょとうには試作しさく完成かんせいしたが、グリプス戦役せんえきへの投入とうにゅうにはわなかった。θしーたガンダムは開発かいはつスケジュールのおくれから、ιいおたガンダムよりおそ宇宙うちゅう世紀せいき0088ねん3がつ試作しさく完成かんせいした。θしーたガンダムは調整ちょうせい不十分ふじゅうぶん状態じょうたいのままロールアウトしたため、完成かんせい機体きたいのアップデートが長期ちょうきわたって継続けいぞくされている。

先行せんこうして完成かんせいしたιいおたガンダムは合計ごうけい4製作せいさくされた。そのうちの1がグリプス戦役せんえき終結しゅうけつ発生はっせいした連邦れんぽうぐん教導きょうどうだん反乱はんらん事件じけんペズンの反乱はんらん』の鎮圧ちんあつ部隊ぶたいであるアーガマきゅう巡洋艦じゅんようかんペガサスIIIに急遽きゅうきょ編入へんにゅうされ、Sガンダム名称めいしょう実戦じっせん投入とうにゅうされた。反乱はんらんぐん鎮圧ちんあつおおきく貢献こうけんしたものの、機体きたい戦闘せんとうによって喪失そうしつしている。このほかには地上ちじょう配備はいびされている機体きたいもあった。

θしーたガンダムの完成かんせいはそれと前後ぜんごしており、アクシズ先遣せんけん部隊ぶたいまえ苦境くきょうたされていたエゥーゴの残存ざんそん戦力せんりょくである巡洋艦じゅんようかんアーガマへと配備はいびされ、どう組織そしき最高さいこう機種きしゅとしてΖぜーたΖぜーたガンダム名称めいしょうあたえられた。ただし、エゥーゴのエースであったクワトロ・バジーナカミーユ・ビダンといったパイロットたちはこの時点じてんすでうしなわれていたため、正規せいきのメンバーであった民間みんかんじん少年しょうねんジュドー・アーシタθしーたガンダムのパイロットを代行だいこうθしーたガンダムはあらたに勃発ぼっぱつしただいいちネオ・ジオン抗争こうそうへと投入とうにゅうされ、最終さいしゅうてきにエゥーゴを勝利しょうりみちびいた。

θしーたガンダムとιいおたガンダムは当時とうじのMSの恐竜きょうりゅうてき進化しんか頂点ちょうてん位置いちするちょう高性能こうせいのうMSであり、総合そうごうてき機体きたいスペックでは拮抗きっこうしていた。しかし、両機りょうき競合きょうごうとして開発かいはつされた経緯けいいもあり、ともにΖぜーた計画けいかく末端まったんにありながらも機体きたいコンセプトの相違そうい明確めいかくあらわれており、当時とうじのMS開発かいはつ混沌こんとんとした状況じょうきょう象徴しょうちょうする存在そんざいでもあった。また、高性能こうせいのう反面はんめん機体きたい構造こうぞう複雑ふくざつこうコストといった運用うんようめんでの問題もんだいてん顕在けんざいし、MSの技術ぎじゅつてき限界げんかいはじめていたため、以後いごのMSはスペックのインフレーションに歯止はどめがけられ、シンプルな機体きたい設計せっけいへとコンセプトがしぼられていくこととなった。

なお、どう時期じき宇宙うちゅう世紀せいき0088ねんちゅうに、アナハイムの中央ちゅうおう技術ぎじゅつ研究けんきゅうしつNT部門ぶもんによって、強化きょうか人間にんげん専用せんよう可変かへんMSであるガンダムディフォルティータとガンダムアイロティアの開発かいはつおこなわれている[11]が、これらがΖぜーた計画けいかく一部いちぶであるかはさだかではない。

その

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ギャプラン以前いぜんにアナハイムとジャブロー基地きちとの共同きょうどう開発かいはつされていたMSに「Σしぐまガンダム」(型式けいしき番号ばんごう:RX-183)があり、カラバの要望ようぼうで「MSK-009」の型式けいしき番号ばんごうあたえて開発かいはつつづけられていた。さらにエゥーゴの要望ようぼうΖぜーたΖぜーたガンダムの後継こうけいとしてコードネーム「κかっぱガンダム」(カッパガンダム)と「MSA-014」の型式けいしき番号ばんごうあたえられている。ただし、ΖぜーたΖぜーたガンダムのプロトタイプとする異説いせつもあり、詳細しょうさい不明ふめいである。

なお、ΖぜーたΖぜーたガンダムの量産りょうさん計画けいかくもあり、量産りょうさんがたΖぜーたΖぜーたガンダム型式けいしき番号ばんごう:MSZ-013)が設計せっけいされたが、量産りょうさんがたΖぜーたガンダムとおなじく、たいしてメリットが見出みだせなかったため、中止ちゅうしされている。

また、Sガンダムの後継こうけいとして、ニュータイプ専用せんようMS開発かいはつ計画けいかくされ、「λらむだガンダム」(ラムダガンダム)のコードネームと「MSA-0012」の型式けいしき番号ばんごうあたえられた。Sガンダムが複雑ふくざつになりすぎたため、λらむだガンダムは分離ぶんり合体がったい可変かへんMSではなく簡易かんいてき可変かへんMSとして開発かいはつされていたとされ、その技術ぎじゅつをスピンオフした高級こうきゅう量産りょうさんネロ型式けいしき番号ばんごう:MSA-007)もSガンダムの完成かんせいどう時期じきというはやいうちに完成かんせいしている。しかし、λらむだガンダムが実際じっさい開発かいはつされたかどうかは不明ふめいである。

さらに、ティターンズがすすめていた「TR計画けいかく」をもとに、Ζぜーた計画けいかく後継こうけいとなる「AOΖぜーた(アドバンスド・オブ・ゼータ)計画けいかく」がおこなわれており、宇宙うちゅう世紀せいき0091ねんには、TR計画けいかくによって開発かいはつされたガンダムTR-S[ヘイズル・フレア]Ζぜーた計画けいかく由来ゆらい技術ぎじゅつ投入とうにゅうしたΖぜーたΖぜーたΖぜーたガンダムユニット(型式けいしき番号ばんごう:MSA-0012)が部隊ぶたい配備はいびされている。このΖぜーたΖぜーたΖぜーたガンダムには、型式けいしき番号ばんごうやネロとの技術ぎじゅつてき関連かんれんせいがあるてんなどに、λらむだガンダムとの共通きょうつうこうられる。

このころになると、エゥーゴは地球ちきゅう連邦れんぽう一体化いったいかしており、さらにだいいちネオ・ジオンこうそう終結しゅうけつしたため、Ζぜーた計画けいかく自体じたいえとなっている。しかし、Ζぜーたガンダムの量産りょうさん計画けいかく再度さいど検討けんとうされており、変形へんけい機能きのうはいあらたにバック・ウェポン・システム (BWS) を導入どうにゅうしたΖぜーたプラスRがた型式けいしき番号ばんごう:MSZ-006R, RGZ-006)が開発かいはつされた。その発展はってんがたとして宇宙うちゅう世紀せいき0092ねんだいネオ・ジオン抗争こうそうころにはリ・ガズィ型式けいしき番号ばんごう:RGZ-91)も開発かいはつされているが、BWSという概念がいねん自体じたい欠点けってんにより、量産りょうさんにはいたっていない。一方いっぽうΖぜーたII(ゼッツー)を設計せっけいベースにジェガン型式けいしき番号ばんごう:RGM-89)との共用きょうよう規格きかくリゼル型式けいしき番号ばんごう:RGZ-95)が開発かいはつされ、RGMけいでははつ可変かへん量産りょうさんがたMSとして連邦れんぽうぐん採用さいようされた。

また、どう時期じきにはデルタガンダム系列けいれつ機体きたい開発かいはつすすめられており、宇宙うちゅう世紀せいき0090ねんにはデルタプラス型式けいしき番号ばんごう:MSN-001A1)が、宇宙うちゅう世紀せいき0094ねんにはガンダムデルタカイ型式けいしき番号ばんごう:MSN-001X)が開発かいはつされている。

ただし、AOΖぜーた計画けいかく以降いこう機体きたい開発かいはつ計画けいかくが、Ζぜーた計画けいかくふくまれるかかはさだかではない。

Ζぜーた計画けいかく発展はってんによって開発かいはつされたおもなモビルスーツ

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ギリシア文字もじコードネームをかんするガンダム
γがんまガンダム系列けいれつ
δでるたガンダム系列けいれつ
εいぷしろんガンダム系列けいれつ
ζぜーたガンダム系列けいれつ
ηいーたガンダム系列けいれつ
  • MSZ-007 レイピア(コードネーム:ηいーたガンダム
θしーたガンダム系列けいれつ
ιいおたガンダム系列けいれつ
  • MSA-0011 (MSZ-011) Sガンダム(コードネーム:ιいおたガンダム
λらむだガンダム系列けいれつ
κかっぱガンダム系列けいれつ
ギリシア文字もじコードネームをかんさないガンダム
ガンダム以外いがいのMS

アナハイム・ガンダム

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概要がいよう

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1ねん戦争せんそう、MS最大手さいおおてメーカーに成長せいちょうしたアナハイム・エレクトロニクスしゃ開発かいはつしたガンダムタイプMSは時代じだい時代じだい最新さいしん技術ぎじゅつそそがれ、斬新ざんしんなアイディアを大胆だいたん開発かいはつりょくで、MS技術ぎじゅつすうおおくの変革へんかくをもたらしてた。 ぞくにアナハイム・ガンダムとばれるこれらのガンダムは、かくコードめいギリシア小文字こもじかんしている。リック・ディアスのコードめいγがんまガンダムがはじまりで、δでるたεいぷしろんζぜーた以下いか設計せっけい開発かいはつされた[12]

γがんまガンダム

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γがんまガンダム
ニックネーム リック・ディアス
型式けいしき番号ばんごう (RMS-099)MSA-099
ぜんこう 21.30m
頭頂とうちょうだか 18.70m
本体ほんたい重量じゅうりょう 32.2t
全備ぜんび重量じゅうりょう 54.7t
出力しゅつりょく 1833kW
固定こてい武装ぶそう バルカン・ファランクス(55mm連装れんそう)×1
備考びこう ガンダリウムγがんまコンポジットをはじめて使用しよう
量産りょうさんとなる

開発かいはつコードγがんま(ガンマ)の機体きたい

δでるたガンダム

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しょもと
δでるたガンダム
ニックネーム ひゃくしき
型式けいしき番号ばんごう MSN-00100
ぜんこう 18.50m
頭頂とうちょうだか 19.20m
本体ほんたい重量じゅうりょう 31.5t
全備ぜんび重量じゅうりょう 54.5t
出力しゅつりょく 1850kW
固定こてい武装ぶそう 60mmバルカン×2
備考びこう ウイング・バインダーをはじめて使用しよう
計画けいかく当初とうしょ変形へんけいシステムを採用さいようしていた

開発かいはつコードδでるた(デルタ)の機体きたい

εいぷしろんガンダム

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しょもと
εいぷしろんガンダム
ニックネーム エプシィ
ぜんこう 32.20m
頭頂とうちょうだか 22.00m
本体ほんたい重量じゅうりょう 125.0t
全備ぜんび重量じゅうりょう 155.0t
装甲そうこう材質ざいしつ ガンダリウムエプシロンあるいはガンダリウムγがんま
出力しゅつりょく 3.340kW
推力すいりょく 155.500kg(そう推力すいりょく
センサー
有効ゆうこう半径はんけい
27,600m
武装ぶそう 固定こていしきビームライフル[注釈ちゅうしゃく 3]クレイバズーカ×2
ビームサーベル×?
88mmマシンガン×2(オプション)
固定こてい武装ぶそう 105mmペンシルロック
備考びこう かくパルス推進すいしん「ブロッサム」搭載とうさい
MS本体ほんたいδでるたガンダムと共通きょうつうパーツがおお

開発かいはつコードεいぷしろん(イプシロン)の機体きたい通称つうしょうエプシィガンダム」。アナハイムでリック・ディアスについで開発かいはつはじめられたガンダムタイプのMSである。

設定せってい初出しょしゅつ模型もけい雑誌ざっしモデルグラフィックス別冊べっさつ「GUNDAM WARS PROJECT Ζぜーた」。デザインは小説しょうせつ機動きどう戦士せんしΖぜーたガンダム』(講談社こうだんしゃかんだい1かんだい2かん表紙ひょうし永野ながのまもるデザインの機体きたい流用りゅうようされ、雑誌ざっしじょうでは永野ながのによる全身ぜんしんのラフ稿こうはじめて公開こうかいされた。また作例さくれいとして立体りったいするにあたり、モデラーの小田おだ雅弘まさひろ協力きょうりょくあらたに設定せってい追加ついかデザインなどがつくられた[13]つづけかんの「MISSION ΖぜーたΖぜーた」ではさらに設定せってい追加ついかされた[14]。その文献ぶんけんには限定げんていてき掲載けいさいしかなく、実質じっしつてき模型もけい雑誌ざっし独自どくじ設定せっていとして位置いちづけられていることに注意ちゅうい以下いか、「PROJECT Ζぜーた」「MISSION ΖぜーたΖぜーた」が出典しゅってん機体きたいはほぼ同様どうようである。

「PROJECT Ζぜーた」では、エゥーゴでリック・ディアスにつづき2番目ばんめ開発かいはつされたMSで、リック・ディアスすなわちガンマガンダムの装甲そうこう使用しようされたガンダリウムガンマをさらに改良かいりょうしたガンダリウムエプシロン使用しようすることからエプシィガンダムと命名めいめいされたとなっている[15]最大さいだい特徴とくちょうは、ガンダリウムエプシロンのおかげで中距離ちゅうきょり航行こうこうようかくパルス推進すいしんシステム"ブラッサム(ブロッサム)"の搭載とうさい可能かのうであること。これによりMS単独たんどくでの中距離ちゅうきょり航行こうこう可能かのうになる。さらにこのブラッサムは発動はつどうすると強力きょうりょく磁場じば発生はっせいするため、それ自体じたいたいビームへい器用きようのバリアにもなる[13]背部はいぶにはシュツルム・ディアス使用しようされたグライバインダーの発展はってんがた(ウェポンパックをねる)を装備そうびしており、その推力すいりょく一方向いちほうこう集中しゅうちゅうさせることによりこう加速かそくせい実現じつげんする[15]ただし、製作せいさくには莫大ばくだい費用ひようがかかるため、実際じっさい機体きたい製作せいさく機会きかいうしなわれていた。そこでその設計せっけいデータを流用りゅうようした"ブラッサム"を排除はいじょしたガンダリウムガンマせいそく戦力せんりょくとなる機体きたい開発かいはつされ、それがデルタガンダム(ひゃくしき)であるとされている[13][14]

「MISSION ΖぜーたΖぜーた」では、アナハイム・エレクトロニクスしゃのG計画けいかくによる2番目ばんめのガンダムとされている。長期ちょうきてき展望てんぼうったMS開発かいはつプランであり、ガンダリウム・エプシロンはまだ開発かいはつちゅうで、0090〜0095ねん完成かんせい目標もくひょうとしているとされている(年表ねんぴょうには0087ねん4がつ13にちほんのテストが失敗しっぱいしたとの記述きじゅつがある)[14]。。

また、「マイアニメ誌上しじょう掲載けいさいされた小林こばやしまことによる雑誌ざっし企画きかく『THE EVOLUTION OF GUNDAM ガンダム進化しんかろん ΖぜーたΖぜーたへのみち』には、小林こばやしにより「プロト・エプシィ・ガンダム」なる永野ながのまもるによるΖぜーたΖぜーたガンダム企画きかくあん酷似こくじした機体きたいえがかれているが、記事きじちゅうではエプシィガンダムとの関連かんれんせいかたられていない。

もともとは『機動きどう戦士せんしΖぜーたガンダム』の企画きかく初期しょき準備じゅんび稿こう名前なまえだけっていたMSで、そこでははん地球ちきゅう連邦れんぽう政府せいふ組織そしきがシャアにわたされた「ガンダリウムεいぷしろん(GE)」を使用しようして開発かいはつし、のちに地球ちきゅう連邦れんぽう政府せいふのガンダムMK-Ⅱ(デルタガンダム)の技術ぎじゅつ統合とうごうしてΖぜーたガンダムをしたとされている[16]。その本編ほんぺんでは「ガンダリウムεいぷしろん」は「ガンダリウムγがんま」に変更へんこうされ、その設定せってい役割やくわりはリック・ディアスとひゃくしきへとがれた[13]

小説しょうせつ機動きどう戦士せんしΖぜーたガンダム』だい1かん講談社こうだんしゃばん)の表紙ひょうしえがかれているガンダムがた頭部とうぶは、えがいた永野ながのまもるによればガンダムMK-Ⅱではなくこの企画きかくしょばんの「エプシィガンダム」であり、くびからしたのデザインはどう小説しょうせつ2かん表紙ひょうし永野ながのばんひゃくしき同形どうけいであるという[13][17]

ζぜーたガンダム

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しょもと
ζぜーたガンダム
ニックネーム ゼータ
型式けいしき番号ばんごう MSZ-006
ぜんこう 19.85m
頭頂とうちょうだか 19.85m
本体ほんたい重量じゅうりょう 28.7t
全備ぜんび重量じゅうりょう 62.3t
出力しゅつりょく 2020kW
固定こてい武装ぶそう 60mmバルカン×2
グレーネード・ランチャー×4
備考びこう はつ本格ほんかくてきトランスフォーマブルMS
WRは大気圏たいきけん突入とつにゅう能力のうりょくがある

開発かいはつコードζぜーた(ゼータ)の機体きたい

ηいーたガンダム

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しょもと
ηいーたガンダム
ニックネーム レイピアI
型式けいしき番号ばんごう MSZ-007
頭頂とうちょうだか 22.60m
全長ぜんちょう 22.60m
本体ほんたい重量じゅうりょう 43.9t
全備ぜんび重量じゅうりょう 102.7t
装甲そうこう材質ざいしつ ガンダリウムγがんま
出力しゅつりょく 2150kW
推力すいりょく 112,600kg(そう推力すいりょく
センサー
有効ゆうこう半径はんけい
14,000m
武装ぶそう 30mmバルカン・ファランクス
ビームライフル×3
バインダーキャノン×2
グレネード・ランチャー
ビームサーベル×2
固定こてい武装ぶそう 30mmバルカン
グレネード・ランチャー
備考びこう ζぜーたガンダムの発展はってん強化きょうかがた
バック・パックを大胆だいたんにオプションしている
WRに変形へんけい可能かのう

開発かいはつコードηいーた(エータ)の機体きたい月刊げっかんモデルグラフィックス別冊べっさつ「GUNDAM WARS PROJECT Ζぜーた」を初出しょしゅつとする。 「レイピアI」またはΖぜーたかんして「ゼータ・レイピアI」「ΖぜーたレイピアI」といわれている。まれに「レイピア・ガンダム」や「ガンダム・レイピア」といった表記ひょうきられる。

レイピアはΖぜーたガンダムの発展はってんがたにあたるが、ガンダムMk-IIの設計せっけい影響えいきょうけたΖぜーたガンダムにたいし、ほんはリック・ディアスの開発かいはつチームが製作せいさくしており、その設計せっけいいでいる。

外見がいけんてきにはΖぜーたガンダムよりも無骨ぶこつ体型たいけいをしている。背中せなかにはΖぜーたガンダムのようなバインダーをつ。りょうかたにビームキャノンがあり(ただし、模型もけい作例さくれいにはい)、股間こかんには変形へんけいしたさい垂直すいちょくつばさになるものがある。こしりょうサイドにはリック・ディアスけい装備そうびされていたバインダーをビームキャノンしたものがそなわっており、Ζぜーたプラスの大腿だいたいビームキャノンと同様どうようはたらきをしたとかんがえられる。事実じじつほん開発かいはつ担当たんとうチームはΖぜーたプラスの最初さいしょのモデルであるMSK-006を相当そうとう意識いしきしているとの記述きじゅつが『MISSION ΖぜーたΖぜーた』にある。

レイピアIは基本きほん装備そうびのフライングアーマーとバーニアスタビレーターのほかじゅう攻撃こうげきがたMA仕様しようのウィングブースター、ウェイブライダー形態けいたいでのみ使用しようするためのエキステンションブースターなど、ぜん5しゅのオプションが用意よういされているという。

レイピアIとづけられているが、II以降いこう設定せってい存在そんざいしない。

Ζぜーたガンダムの完成かんせい以後いごΖぜーた計画けいかく継続けいぞくされ、当時とうじのアナハイム・エレクトロニクスは複数ふくすう開発かいはつ部署ぶしょたがいに変型へんけいMSの開発かいはつ競争きょうそうをしていたことが資料しりょう文献ぶんけんから見受みうけられる。ほんもそういった状況じょうきょう製作せいさくされたもののひとつであり、Ζぜーたガンダムのロールアウトから半年はんとし以上いじょう、ちょうどジャミトフ・ハイマンの死去しきょやペズンの反乱はんらん勃発ぼっぱつ同日どうじつ宇宙うちゅう世紀せいき0088ねん1がつ25にちにロールアウトしているが、運用うんよう実績じっせきについてはられていない。

なおほん型式けいしき番号ばんごう量産りょうさんがたΖぜーたガンダムとおなじである。

出典しゅってんは「GUNDAM WARS PROJECT Ζぜーた」、「GUNDAM WARS II MISSION ΖぜーたΖぜーた」(ISBN 4-499-20526-3とう

θしーたガンダム

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θしーたガンダム
ニックネーム ダブルゼータ
型式けいしき番号ばんごう MSZ-010
ぜんこう 22.11m
頭頂とうちょうだか 19.88m
本体ほんたい重量じゅうりょう 32.7t
全備ぜんび重量じゅうりょう 68.4t
出力しゅつりょく 7340kW
固定こてい武装ぶそう ハイパー・メガ・カノン
60mmバルカン×4
マイクロ・ミサイル×42
備考びこう RX-78以来いらいはじめてコア・ブロック・システムを導入どうにゅう
FAシステム(強化きょうかパーツ)も設計せっけいされる

開発かいはつコードθしーた(シータ)の機体きたい

ιいおたガンダム

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ιいおたガンダム
ニックネーム スペリオル
型式けいしき番号ばんごう MSA-0011
ぜんこう 25.18m
頭頂とうちょうだか 21.73m
本体ほんたい重量じゅうりょう 38.4t
全備ぜんび重量じゅうりょう 73.0t
出力しゅつりょく 7180kW
固定こてい武装ぶそう インコム
60mmバルカン×4
ビーム・カノン×2
備考びこう ねつかくジェネレータ4(手足てあしかく1)、インコムをはつ搭載とうさい
ユニットすすみ、計画けいかく当初とうしょより強化きょうかパーツも設計せっけいされるひとし
運用うんよう柔軟じゅうなんくわだてている

開発かいはつコードιいおた(イオタ)の機体きたい

κかっぱガンダム

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κかっぱガンダム
ニックネーム シグマ
型式けいしき番号ばんごう MSA-014
ぜんこう 21.70m
21.70m
頭頂とうちょうだか 20.50m
本体ほんたい重量じゅうりょう 37.6t
全備ぜんび重量じゅうりょう 66.5t
出力しゅつりょく 5080kW
固定こてい武装ぶそう 60mmバルカン×2
ビーム・カノン×4
備考びこう A・B2パーツがそれぞれ飛行ひこう
コア・ブロックは

κかっぱガンダム(カッパガンダム) - MSA-014(MSK-009, RX-183)Σしぐまガンダム(シグマガンダム)とは、2たい飛行ひこうがたMAが合体がったい変形へんけいするガンダムタイプのMSである。

エゥーゴの技術ぎじゅつ援助えんじょ開発かいはつされたカラバの可変かへん航空機こうくうき。アナハイムガンダムの枠組わくぐみに編入へんにゅうされ、κかっぱガンダムのコードネームがあたえられているが、一般いっぱんてきにはΣしぐまガンダムとしてられている。後述こうじゅつするヴァリアントガンダムにも当初とうしょシグマガンダムのかんされていたが、直接的ちょくせつてき関係かんけい存在そんざいしたのかはかっていない。しかし、それぞれ宇宙うちゅう世紀せいき0093ねんと0095ねん相次あいついだ木星もくせいけんにおけるネオ・ジオン残党ざんとう反乱はんらん投入とうにゅうされたという記録きろくのこっている。

外観がいかん様相ようそうΖぜーたガンダム(ζぜーたガンダム)のようなバインダーを背中せなかに2つち、上半身じょうはんしんΖぜーたΖぜーたガンダム(θしーたガンダム)にも印象いんしょうである。あしのすねの部分ぶぶんにBパーツの巨大きょだいつばさになるものの突起とっきぶつ一目いちもくかるようにいている。変形へんけい機体きたいΣしぐまフライヤーと呼称こしょうされ、さらに分離ぶんり可能かのうである。上半身じょうはんしん(Aパーツ)はΣしぐまアタッカー、下半身かはんしん(Bパーツ)はΣしぐまフライヤーとなる。MS形態けいたいはBパーツがわのパイロットが機体きたい操縦そうじゅう担当たんとうし、Aパーツのパイロットは火器かき管制かんせいおこなう。Aパーツにはサイコミュを搭載とうさい可能かのう設計せっけいとなっている。また、ある段階だんかいでは推進すいしんシステムにミノフスキークラフトの技術ぎじゅつ応用おうようしたものを使用しようしていたともわれているが、それが実用じつようえうるものだったのかにかんしてはさだかではなく、当時とうじ技術ぎじゅつ体系たいけいらしわせれば懐疑かいぎてき意見いけんおおい。

武装ぶそうはサイコミュミサイル、ビットや有線ゆうせんサイコミュハンドを搭載とうさい。4もんのビームカノンなどを装備そうび。さらに、頭部とうぶにハイメガほうゆうしているとわれている。

当初とうしょは1985ねんに「マイアニメ」誌上しじょう掲載けいさいされたもの。モデラーの揚田あがりた幸夫ゆきお(あげたゆきお)によって考案こうあんされ、小林こばやしまことによる設定せっていくわえられたオリジナルMSだった。初出しょしゅつからねんの1987ねんには「月刊げっかんホビージャパン」の企画きかく『MOBILE SUIT in ACTION ジオンのほし』に登場とうじょうし、MSK-009の型式けいしき番号ばんごう宇宙うちゅう世紀せいき0093ねん木星もくせいけんでのネオ・ジオン残党ざんとう掃討そうとう投入とうにゅうされたというエピソードがくわえられた。その翌年よくねんには「モデルグラフィックス」の「アナハイム・ガンダム一覧いちらんひょう」にRX-183(κかっぱガンダム)として記載きさいされ、同誌どうし別冊べっさつムック「ガンダム・センチネル」ではさらにMSA-014の型式けいしき番号ばんごうあたえられることとなった。このように、モデラー発祥はっしょうのオリジナル設定せっていでありながら、複数ふくすう誌面しめんまたいで設定せっていくわえられていったきわめてめずらしいれいであった。ほんこうではそれぞれの記事きじ内容ないよう統合とうごうするかたち編集へんしゅうした。

λらむだガンダム

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しょもと
λらむだガンダム
ニックネーム ラムダ
型式けいしき番号ばんごう MSA-0012
固定こてい武装ぶそう 60mmバルカン×2
備考びこう ビットとサイコミュ・コントロール・システムをオプション搭載とうさい
変形へんけいシステムは単純たんじゅんされている

出典しゅってんは「モデルグラフィックス」。 模型もけい作例さくれいやイラストとう存在そんざいしておらず、具体ぐたいてきスペックや全身ぜんしん外観がいかんがどのようなものだったかは発表はっぴょうされていない。ムック『ガンダム・センチネル』73ぺーじ掲載けいさいされている情報じょうほうほんかんするほぼすべてである。固定こてい武装ぶそうとして60mmバルカンを2搭載とうさい。ビットとサイコ・コントロール・システムをオプション搭載とうさいし、変形へんけい機能きのう単純たんじゅんされた、とある。ネロ上半身じょうはんしん設計せっけいλらむだガンダムをもとにしているともされている[18]

メディアミックス企画きかくSDガンダム外伝がいでん 機甲きこうしん伝説でんせつIII 運命うんめいさん騎士きし』には、ほんおな名前なまえの「闘士とうしラムダガンダム」というキャラクターが登場とうじょうする。しかし、モチーフはFAZZ(装甲そうこうなし)であり名前なまえ以外いがいほんとの関連かんれんしめされていない。

μみゅーガンダム

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しょもと
μみゅーガンダム
ニックネーム ミュー
型式けいしき番号ばんごう RX-90
備考びこう サイコフレーム試験しけん

ガンダム・センチネル

[編集へんしゅう]

名称めいしょう、ニックネーム、形式けいしき番号ばんごうサイコフレーム試験しけんであることしか記載きさいされておらず、デザイン掲載けいさいされていない。

2018ねん映画えいが機動きどう戦士せんしガンダムNT』に登場とうじょうするナラティブガンダムは、(センチネルばんの)μみゅーガンダムとどう世代せだいのサイコフレーム試験しけんとされる[19]

機動きどう戦士せんしガンダム ADVANCED OPERATION

[編集へんしゅう]

PC-9801ようゲーム『機動きどう戦士せんしガンダム ADVANCED OPERATION』にはゲームオリジナル機体きたいとしてμみゅーガンダム(形式けいしき番号ばんごう:YRA-90A)が登場とうじょうするが、センチネルばんμみゅーガンダムとは設定せっていことなっている。

連邦れんぽうぐん所属しょぞくする機体きたいで、ロンド・ベルたいのアムロ大尉たいいみずか設計せっけいにあたったガンダムけい最新さいしん試作しさくである。基本きほん性能せいのう試験しけんのため、搭載とうさい予定よていのサイコミュは装備そうびされていない。全体ぜんたいてきなシルエットはνにゅーガンダムの形状けいじょうており、全体ぜんたいてきνにゅーガンダムよりもかくった形状けいじょうである。かおもほぼνにゅーガンダムと同様どうようで、かくは4ほん。ビームライフルも、νにゅーガンダムのそれにちか構造こうぞうである。

νにゅーガンダム

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しょもと
νにゅーガンダム
ニックネーム ニュー
型式けいしき番号ばんごう RX-93
ぜんこう 20.60m
頭頂とうちょうだか 20.00m
本体ほんたい重量じゅうりょう 27.9t
全備ぜんび重量じゅうりょう 63.0t
出力しゅつりょく 2980kW
固定こてい武装ぶそう 60mmバルカン×2
備考びこう フィン・ファンネルを装備そうび
サイコフレーム導入どうにゅう
変形へんけい、コア・ブロック・システムともになし

宇宙うちゅう世紀せいき0092ねん、「RX-93」の型式けいしき番号ばんごうあたえられ、アムロ大尉たいい自身じしん設計せっけいにより開発かいはつはじめられた。νにゅーガンダムはだいネオ・ジオンこうそう戦況せんきょう変化へんかにより連邦れんぽうぐんから納期のうき10日とおかはやめられ、連邦れんぽうぐんがわ告知こくちなしでアナハイムしゃフォン・ブラウン工場こうじょうがわサイコフレーム導入どうにゅうしたことによりサイコミュ・システムの感受性かんじゅせいたかめられた。サイコフレームは新生しんせいネオ・ジオンによりもたらされた技術ぎじゅつで、アナハイムのグラナダ工場こうじょう生産せいさんサザビーなどにいちはや搭載とうさいされていた技術ぎじゅつだった[注釈ちゅうしゃく 4]

量産りょうさんがたνにゅーガンダム

[編集へんしゅう]

量産りょうさんとして量産りょうさんがたνにゅーガンダム型式けいしき番号ばんごう:RX-94)が計画けいかくされ、少数しょうすう生産せいさんされた。ニュータイプパイロットでもあつかえるようにインコムを装備そうびしたタイプもあったが、機体きたい能力のうりょく十分じゅうぶんせたパイロットはすくなかったようである。宇宙うちゅう世紀せいき0096ねん以前いぜんにはこの量産りょうさんがたνにゅーガンダムの設計せっけいデータをベースとして、連邦れんぽう地上ちじょうぐん技術ぎじゅつ検証けんしょう計画けいかくのためにガンダムGファースト型式けいしき番号ばんごう:RIX-001)が開発かいはつされている。

そののアナハイムせいガンダム

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ΣしぐまΣしぐまガンダム

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ΣしぐまΣしぐまガンダム(ダブルシグマガンダム)は、書籍しょせきGUNDAM WEAPONS マスターグレードモデル"MSZ-010 ΖぜーたΖぜーたガンダム"へん』にあげたゆきを(揚田あがりた幸夫ゆきお)の模型もけい作例さくれいとして掲載けいさいされたガンダムタイプの可変かへんMS。型式けいしき番号ばんごうはMSA-0XX。

MSを艦載かんさいとしてあつかうのではなく、MS自体じたい戦艦せんかん戦略せんりゃく兵器へいきみの性能せいのう付与ふよするというコンセプトのした開発かいはつされた機体きたいで、機体きたい形状けいじょうΖぜーたΖぜーたガンダムのものにちか[注釈ちゅうしゃく 5]長距離ちょうきょり飛行ひこう形態けいたいであるΣしぐまフォートレスへの変形へんけい可能かのうΣしぐまフォートレス形態けいたいでの長距離ちょうきょり侵攻しんこうのち拠点きょてん殲滅せんめつという運用うんよう想定そうていされていた。頭部とうぶのハイ・メガ・キャノンやバックパックに装備そうびされた大型おおがたのキャノンほう、ダブルアトミックバズーカなどの核兵器かくへいきくわえて近接きんせつおよび掃討そうとうせんようのフィン・ファンネル(制御せいぎょにはサイコフレームがもちいられる)といった各種かくしゅ武装ぶそう装備そうびしており、戦艦せんかん匹敵ひってきする火力かりょく航続力こうぞくりょくあたえられている。反面はんめん既存きそんのMSにせられていた制約せいやくがすべて撤廃てっぱいされたため、機体きたい大型おおがたいちじるしいものになっている。

Σしぐまガンダムとの関連かんれんせい明確めいかくではないが、『GUNDAM WEAPONS』ではΣしぐまガンダムとあわせて紹介しょうかいされている。また、サンライズによる公式こうしき設定せっていによる機体きたいではない。

バリアントガンダム

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バリアントガンダム(Vガンダム・Valiant Gundam)は、「コミックボンボン」のメカニックデザイン企画きかくMSV90』でまれたガンダムタイプのMSである。型式けいしき番号ばんごうはJRX-0095-V1(RX-95)。当初とうしょほん名称めいしょうは「シグマガンダム」とされていたが、建造けんぞうすすむと変更へんこうおこなわれていった。おなじく「シグマ」のかんした前出ぜんしゅつΣしぐまガンダム(κかっぱガンダム)との直接的ちょくせつてき関係かんけいせい不明ふめい

目立めだ特徴とくちょうとして、ΖぜーたΖぜーたガンダムのビームキャノンけんビームサーベルやミサイルポッドと同様どうよう突起とっきぶつがバックパックからている。Xのウイングが背中せなかから4つている。また、両手りょうてバウている。かお初代しょだいガンダムがおちかいが、ほほのくぼ部分ぶぶんあおめられているので、従来じゅうらいのアナハイムガンダムらしさはない。かくは4ほん。コクピットはくびした設置せっちされている。

バックウェポンシステムとコア・ブロック・システムを融合ゆうごうさせたバリーズユニットをつ。

バリーズファイター(コア・ファイター)はふくしきで、太陽たいようふう推進すいしんする装備そうびしている。『機動きどう戦士せんしガンダムSEED C.E.73 STARGAZER』に登場とうじょうするスターゲイザーのヴォワチュール・リュミエールに原理げんりであるといえる。

設定せっていによれば、だいネオ・ジオンこうそうのち木星もくせいけんのがれたネオ・ジオン残党ざんとう結成けっせいしたはん地球ちきゅう連邦れんぽう組織そしき「ジュピター・ファントム」にたいして、宇宙うちゅう世紀せいき0095ねん地球ちきゅう連邦れんぽうぐん戦艦せんかん改造かいぞう木星もくせい派遣はけんしたジュピトリスきゅうちょう大型おおがた輸送ゆそうせんなか製造せいぞうてがおこなわれた新型しんがた試作しさくMSである。さきれたMSK-009「Σしぐまガンダム」にかんしても宇宙うちゅう世紀せいき0093ねん木星もくせいけん同様どうよう作戦さくせん投入とうにゅうされたという記録きろくのこっており、ほん当初とうしょ名称めいしょう変更へんこう経緯けいいともあわせて、両者りょうしゃなんらかの関係かんけいがあったのではないかと憶測おくそくんでいる。だが、それ以上いじょうかくたる詳細しょうさいあきらかとなっていない。

Valiantの意味いみは「(ひと行為こういが)勇敢ゆうかんな」、「雄々おおしい」、「英雄えいゆうてきな」などである。

出典しゅってんは「コミックボンボン」1989ねん8がつごう - 1990ねん7がつごう同誌どうし企画きかく『MSV90』の主軸しゅじくとして、開発かいはつ経緯けいいかたち不定期ふていき展開てんかいされていた。当初とうしょ名称めいしょうを「シグマガンダム」として発表はっぴょうされていたが、前述ぜんじゅつΣしぐまガンダムとのバッティングなどの事情じじょうから、あいだもなく「V(バリアント)ガンダム」と名称めいしょう変更へんこうされた。ただ、いずれの「シグマガンダム」も「木星もくせいけんにおけるネオ・ジオン掃討そうとう作戦さくせん投入とうにゅうされた」というストーリーが共通きょうつうしていたことから、そのてんにおいて両者りょうしゃ関連かんれんせい見出みいだそうといううごきもある。

ユニコーンガンダム

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宇宙うちゅう世紀せいき0096ねんには連邦れんぽう宇宙うちゅうぐん再編さいへん計画けいかくである「UC計画けいかく」に関連かんれんしてユニコーンガンダム型式けいしき番号ばんごう:RX-0)が開発かいはつされている。ムーバブルフレームそのものにサイコフレームを使用しようした「フルサイコフレーム構造こうぞう」を実現じつげんしたMSであった。このフルサイコフレーム構造こうぞうのテストとして宇宙うちゅう世紀せいき0094ねんシナンジュ・スタイン型式けいしき番号ばんごう:MSN-06S)が開発かいはつされているが、こちらはガンダムというよりもおなじグラナダ工場こうじょう開発かいはつされたサザビーの形状けいじょうちかいものである。このシナンジュ・スタインは同年どうねんにネオ・ジオン残党ざんとうぐんである「そでき」に強奪ごうだつされている(強奪ごうだつせかけたうら取引とりひきによる譲渡じょうとであるというせつもある)。

ユニコーンガンダムには、そのフルサイコフレームをかすために「NT-D」サイコミュオペレーションシステムが搭載とうさいされており、システム発動はつどうには圧倒的あっとうてき機動きどうりょくることが出来できるものの、パイロットへの負担ふたんから制限せいげん時間じかんなどのリミッターがせられている。

アナハイム・ガンダムの系譜けいふはこのユニコーンガンダムをもって一時いちじてき途絶とだえ、つぎ機体きたい登場とうじょうするのは9ねんときたねばならない。

RX-0 ユニコーンガンダムは、宇宙うちゅう世紀せいき0096ねん地球ちきゅう連邦れんぽうぐんの「連邦れんぽう宇宙うちゅうぐん再編さいへん計画けいかく」の一環いっかんである「UC計画けいかく」によりロールアウトしたアナハイムのMSである。

そのとおり、一角獣いっかくじゅうユニコーンした一角いっかくがたアンテナとシンプルな純白じゅんぱく概観がいかんつ。当機とうき最大さいだい特徴とくちょうは、「フルサイコフレーム」とばれる骨格こっかくであるムーバブルフレームがサイコフレームで構成こうせいされていることである。NT-Dとばれる特殊とくしゅプログラムが起動きどうすることにより、フェイスガードと全身ぜんしん装甲そうこう展開てんかいして体格たいかく一回ひとまわおおきくなり、象徴しょうちょうたる一角いっかくはVアンテナに展開てんかいしガンダムタイプへと変化へんかきわめてたか機体きたい追従ついしょうせい発揮はっきすることが可能かのうとなっている。

グラナダでけい2製造せいぞうされた。1工業こうぎょうコロニー「インダストリアル7」にあり、もう1地球ちきゅうろされ、重力じゅうりょくテストがおこなわれている。また連邦れんぽうぐんによって1製造せいぞうされるが、消息しょうそく不明ふめいである。

オデュッセウスガンダム

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MSとしてはじめてミノフスキークラフトを搭載とうさいしたオデュッセウスガンダム(型式けいしき番号ばんごう:RX-104)はU.C.0104にロールアウトした。このとしは、アナハイム・エレクトロニクスがガンダムタイプの開発かいはつ開始かいししてから20ねんという記念きねんてきとしであること、またミノフスキー・クラフトを搭載とうさいするまでに20ねんかかってしまったことから、20ねん航海こうかいすえくに帰還きかんしたギリシア神話しんわ英雄えいゆうオデュッセウスとかけたことで、ほん名称めいしょうがオデュッセウスとなったと説明せつめいされている[22]

オデュッセウスガンダムにはオプション装備そうびであるユニットがいくつか存在そんざいしており、たん機能きのうフライトユニットを装着そうちゃくした状態じょうたいがペーネロペー(型式けいしき番号ばんごう:RX-104FF)とばれる[22]

Ξくしーガンダム

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0104ねん秘密ひみつ結社けっしゃマフティー・ナビーユ・エリンから開発かいはつ要請ようせいされたガンダムには、アムロ・レイ大尉たいい遺志いしぐという意志いしめて、νにゅーガンダムのつぎである "ξくしー"(Ξくしー)の文字もじがつけられた。こうづけ設定せってい各種かくしゅムックでは、ほん型式けいしき番号ばんごう「RX-105」がられているが、原作げんさく小説しょうせつ機動きどう戦士せんしガンダム 閃光せんこうのハサウェイ』では、機体きたい身元みもとあらわすようなものは隠匿いんとくされており、アナハイムとは関係かんけいない機体きたいというあつかいになっている。

宇宙うちゅう世紀せいき0107ねんごろには、U.A.Iしゃとの共同きょうどう開発かいはつというかたちレオン型式けいしき番号ばんごう:EX-05-U)というガンダムタイプのMSが製造せいぞうされている。この機体きたい無人むじん運用うんよう可能かのうとする「ゼファーファントムシステム」を搭載とうさいしており、OSはU.A.Iが、機体きたいはアナハイムが開発かいはつ担当たんとうしていた[注釈ちゅうしゃく 6]

シルエットフォーミュラプロジェクト

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宇宙うちゅう世紀せいき0112ねんに、小型こがたMS開発かいはつによってあらたに台頭たいとうしてきたサナリィ対抗たいこうするために開始かいしされた新型しんがたMS開発かいはつ計画けいかくシルエットフォーミュラプロジェクト」(SFP)においても、シルエットガンダム型式けいしき番号ばんごう:RXF-91)、そして『アナハイム・ガンダムの集大成しゅうたいせい』であるネオガンダム型式けいしき番号ばんごう:RX-99/AFX-9000)が開発かいはつされている。さらにRX-100ばれる機体きたい開発かいはつされていたが、詳細しょうさい不明ふめいとなっている。

注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 『MISSION ΖぜーたΖぜーた』ではΖぜーたガンダムが開発かいはつされた時点じてんでプロジェクト終了しゅうりょうとしている。
  2. ^ 『ガンダム・センチネル』げきちゅうではガルダきゅう輸送ゆそう空中くうちゅう収容しゅうようされた。
  3. ^ 「PROJECT Ζぜーた」8ぺーじ原文げんぶんは『「FIXED BRAM RIFLE」×2』。
  4. ^ ナラティブガンダムは映画えいが制作せいさく発表はっぴょう直後ちょくご設定せっていでは「νにゅーガンダムの試験しけん」とされていたが[20]公開こうかい直前ちょくぜんのインタビューでプロデューサーの小形おがた尚弘なおひろはこれを明確めいかく否定ひていし、「νにゅーガンダム以前いぜんつくられたサイコフレーム試験しけん」であるとべている[21]
  5. ^ 模型もけい作例さくれいは「MG MSZ-010 ダブルゼータガンダム」を改造かいぞうしたもの。
  6. ^ ただし、レオンが登場とうじょうする漫画まんが機動きどう戦士せんしガンダムReon』は、ガンダムシリーズの公式こうしき設定せってい適合てきごうしていないパラレルてき設定せっていのもとにえがかれている。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b エンターブレイン『アナハイム・ジャーナル』より。
  2. ^ 『データコレクション 機動きどう戦士せんしΖぜーたガンダム 下巻げかん』51ぺーじより。ムック『MSヒストリカ Vol.4』ではβべーたガンダムはGP-02Aと推測すいそくしている。
  3. ^ a b 矢立やたて文庫ぶんこ アナハイムラボラトリーログ だいかい だい3:MSしん時代じだいけた飛翔ひしょう
  4. ^ メディアワークス『データコレクション(6)機動きどう戦士せんしガンダムΖぜーたΖぜーた』67ぺーじより。
  5. ^ 「MG ΖぜーたΖぜーたガンダム」説明せつめいしょより。
  6. ^ だい日本にっぽん絵画かいが『ガンダム・センチネル』76ぺーじより。
  7. ^ ホビージャパン「機動きどう戦士せんしガンダム ガンダムウェポンズ ニュージェネレーションへん」30ぺーじ
  8. ^ プラモデル「マスターグレード Sガンダム」取扱とりあつかい説明せつめいしょより。
  9. ^ バンダイ『機動きどう戦士せんしガンダムMSだい図鑑ずかんPART.3アクシズ戦争せんそうへん』95ぺーじより。
  10. ^ バンダイ『機動きどう戦士せんしガンダムMSだい図鑑ずかんPART.8SPECIALガンダム大鑑たいかん』94ぺーじより。
  11. ^ 漫画まんが強化きょうか人間にんげん物語ものがたり ANOTHER Ζぜーた GUNDAM STORY』より。
  12. ^ 『ガンダムセンチネル』だい日本にっぽん絵画かいが、1989ねん9がつ初版しょはん発行はっこう、73ぺーじ。(ISBN 978-4499205306)
  13. ^ a b c d e 『GUNDAM WARS PROJECT Ζぜーただい日本にっぽん絵画かいが、1986ねん、27ぺーじISBN 978-4-499-20525-2 
  14. ^ a b c 『GUNDAM WARS II MISSION ΖぜーたΖぜーただい日本にっぽん絵画かいが、1988ねん、17ぺーじISBN 978-4-499-20526-9 
  15. ^ a b 『GUNDAM WARS PROJECT Ζぜーただい日本にっぽん絵画かいが、1986ねん、9ぺーじISBN 978-4-499-20525-2 
  16. ^ 機動きどう戦士せんしZガンダム完全かんぜん収録しゅうろく 学研がっけんムック 特別とくべつ復刻ふっこくばん アニメディア編集へんしゅう学研がっけんパブリッシング、2010ねん、104-105ぺーじISBN 978-4-056-06024-9 
  17. ^ 『モデルグラフィックス1985ねん8がつごうだい日本にっぽん絵画かいが、1985ねん、80-91ぺーじ 
  18. ^ 『ガンダム・センチネル』だい日本にっぽん絵画かいが、103ぺーじ
  19. ^ 特集とくしゅう 機動きどう戦士せんしガンダムNT」『グレートメカニックG』2018 WINTER、双葉社ふたばしゃ、2018ねん12月18にち、6ぺーじISBN 978-4-575-46513-6 
  20. ^ “『ガンダムUC』続編ぞくへん『NT』主役しゅやくνにゅーガンダムの試験しけんナラティブガンダム”. マイナビニュース. (2018ねん4がつ21にち). https://news.mynavi.jp/article/20180420-619394/ 2018ねん12月6にち閲覧えつらん 
  21. ^ “『ガンダムNT』がやぶる"ロボットアニメのお約束やくそく"、なぜ次回じかいさくは『閃光せんこうのハサウェイ』に? - サンライズ小形こがたPを直撃ちょくげき. マイナビニュース. (2018ねん11月29にち). https://news.mynavi.jp/article/20181129-gundam/ 2018ねん12月22にち閲覧えつらん 
  22. ^ a b ANAHEIM 2002 CALENDAR, p. 7.

参考さんこう文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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