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シルエットフォーミュラプロジェクト

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
機動きどう戦士せんしガンダム シルエットフォーミュラ91 > シルエットフォーミュラプロジェクト

シルエットフォーミュラプロジェクト (Silhouette Formula Project : SFP) は、『ガンダムシリーズ』におけるメディアミックス企画きかく機動きどう戦士せんしガンダム シルエットフォーミュラ91』に登場とうじょうする、架空かくう兵器へいき開発かいはつ計画けいかく。『機動きどう戦士せんしガンダム』の劇場げきじょうばん放映ほうえい展開てんかいした「モビルスーツバリエーション」をひながたに、『機動きどう戦士せんしガンダムF91』の劇場げきじょう公開こうかいつづいて小型こがたMSのバリエーションを模型もけい展開てんかいするために企画きかくしたものである[1]

メカニックデザイン大河原おおかわら邦男くにお

概要がいよう[編集へんしゅう]

宇宙うちゅう世紀せいき0100年代ねんだい中盤ちゅうばん以降いこう地球ちきゅう連邦れんぽうぐんおおきな戦乱せんらんもなく軍縮ぐんしゅくすすんでいた。軍事ぐんじ圧縮あっしゅくのため、連邦れんぽうぐんサナリィ提唱ていしょうする「モビルスーツ (MS) の小型こがた」をうけて本格ほんかくてき基本きほん規格きかく見直みなおしをおこなうため宇宙うちゅう世紀せいき0111ねんしん規格きかくMSの製造せいぞうめた[2]当初とうしょ小型こがたMS開発かいはつ積極せっきょくてきでなかったアナハイム・エレクトロニクス (AE) しゃは、これ以前いぜん連邦れんぽうぐん要求ようきゅうけすでにヘビーガン開発かいはつしていたものの、同年どうねん10がつ実施じっしされた次期じき主力しゅりょくコンペでは用意よういしたMSA-0120競合きょうごうするサナリィせいガンダムF90やぶれる[3]

おくれをったAEしゃはこの結果けっかあせり、連邦れんぽうぐん次期じき主力しゅりょく兵器へいき製造せいぞうから排除はいじょされることをおそれ、さらには「フォーミュラ計画けいかく」における到達とうたつてんともいえる「ガンダムF91」の完成かんせい間近まぢかであるとの情報じょうほうをキャッチしたことや、社会しゃかい情勢じょうせいでも旧型きゅうがたMSをしただい規模きぼなテロ活動かつどう表面ひょうめん戦乱せんらん機運きうんたかまってきた背景はいけいもあり、失地しっち回復かいふくはかるべく宇宙うちゅう世紀せいき0112ねん極秘ごくひうらにサナリィからの技術ぎじゅつ吸収きゅうしゅう盗用とうよう非合法ひごうほう諜報ちょうほう活動かつどうなどもふくむ)を目的もくてきとした新型しんがたMS開発かいはつ計画けいかくシルエットフォーミュラプロジェクト (SFP)」を発動はつどうさせる[4]。この計画けいかくでは運用うんよう試験しけんおこなうために連邦れんぽうぐんとも連携れんけいした[5]

AEしゃはF90への敗北はいぼく以上いじょうに、そのキャノンガンダム量産りょうさんにまつわる顛末てんまつによってその威信いしんきずつけられており、SFPは「謙虚けんきょ敗北はいぼくみとめ、サナリィの技術ぎじゅつベンチマークとする」ところからスタートすることとなる[6]。キャノンガンダムと同等どうとう量産りょうさんがたMSを開発かいはつすることが計画けいかくだい1目標もくひょうとされ、ハーディガン開発かいはつから開始かいしされる[6]

SFPで資料しりょうをもとにMSの小型こがた技術ぎじゅつ自社じしゃ技術ぎじゅつりょく発展はってん昇華しょうかさせることで[5]宇宙うちゅう世紀せいき0120年代ねんだい初頭しょとうまでにサナリィせいMSにおとらない3高性能こうせいのう試作しさく完成かんせいさせた[5]。AEはさらに関係かんけいふかかったクロスボーン・バンガード(CV)[7]にも接触せっしょくし、SFPの技術ぎじゅつをリークするとともに、CVがわ技術ぎじゅつ獲得かくとくする[8]

宇宙うちゅう世紀せいき0123ねん2がつにはAE上層じょうそうとCV司令しれいとのうら取引とりひき目的もくてきとした「ゼブラゾーン事件じけん」が発生はっせい、これによりSFPの試作しさくぐんはCVとの交戦こうせんのため実戦じっせん投入とうにゅうされる[9]

この計画けいかくによって、隔絶かくぜつされていた技術ぎじゅつ格差かくさまるとともにAEからサナリィにもたらされた技術ぎじゅつもあった[5]。そのため、この一連いちれん技術ぎじゅつ争奪そうだつせんは、連邦れんぽうぐんによってCVを仕組しくまれた陰謀いんぼうとする見解けんかいもある[5]

漫画まんがばん機動きどう戦士せんしガンダム シルエットフォーミュラ91』のエピローグにおいてゼブラゾーン事件じけん事故じことして処理しょりされ、その計画けいかく行方ゆくえ漫画まんが模型もけい展開てんかいともにえがかれていない。

ハーディガン[編集へんしゅう]

しょもと
ハーディガン
HARDYGUN
型式けいしき番号ばんごう RGM-111
所属しょぞく アナハイム・エレクトロニクスしゃ
建造けんぞう アナハイム・エレクトロニクスしゃ
生産せいさん形態けいたい 試作しさく
頭頂とうちょうだか 15.9m
本体ほんたい重量じゅうりょう 9.8t
全備ぜんび重量じゅうりょう 24.1t
装甲そうこう材質ざいしつ ガンダリウム合金ごうきんセラミックふくごうざい
出力しゅつりょく 3,540kW
推力すいりょく 19,920kg×3
9,980kg×4
武装ぶそう バルカンほう×2
メガ・マシンキャノン×2
3れんグレネード・ラック×2
ビーム・サーベル
ダブル・ビーム・ガン×2
ビーム・ランチャー
シールド
ビーム・ライフル
搭乗とうじょうしゃ ケビン・フォレスト
その アポジモーター×55[10]

AEしゃヘビーガンをベースに開発かいはつした機体きたい[11]対外たいがいてきには宇宙うちゅう世紀せいき0111ねんより開発かいはつ着手ちゃくしゅし、ヘビーガンの強化きょうかがたである「ヘビーガンカスタム」を独自どくじ制作せいさくした機体きたいとしてアナウンスされた[11]が、実際じっさいにはF71 Gキャノン生産せいさんたノウハウとシルエットフォーミュラプロジェクトをすすめるなか取得しゅとくしたサナリィの技術ぎじゅつをベースにキャノンガンダムを再現さいげんすることを目的もくてきとして製作せいさくされた[11]

サナリィからの技術ぎじゅつ転用てんようにより、ジェネレーターは大幅おおはばにパワーアップ。また、F90同様どうよう機体きたい各所かくしょにハードポイントが設置せっちされている。F70をリニューアルした機体きたいであり、系統けいとうてきにヘビーガンとGキャノンの中間ちゅうかん位置いちづけられる[12]プロト・ハーディガン同様どうようガンダムF90よう一部いちぶミッションパックに対応たいおうしているが、ハードポイントは簡易かんいがたえられている[13]

宇宙うちゅう世紀せいき0147ねん時点じてんでも近代きんだい改修かいしゅうて、連邦れんぽう正規せいきぐんやコロニー国家こっかぐん配備はいびされている[13]

武装ぶそう
ビーム・ランチャー
バックパックに直接ちょくせつ接続せつぞくされただい口径こうけいビーム兵器へいき。F90Lのものにはおよばないものの、どうクラスの機体きたい装備そうびとしては抜群ばつぐん射程しゃてい威力いりょくゆうする[14]簡易かんいがたヴェスバーであるともいわれる[13]
ビーム・ライフル
ヘビーガンに装備そうびされたものと同型どうけいでフルバレルタイプ。
ビーム・サーベル
近接きんせつ戦闘せんとうようとして1がバックパックに装備そうびされる。
げきちゅうでの活躍かつやく
『シルエットフォーミュラ91』ではケビン・フォレストが搭乗とうじょうし、ほかのSFPのMSとともにゼブラゾーン空域くういきでテストをおこなう。CVとの遭遇そうぐう交戦こうせんではデナン・ゲーを、「ケルン」コロニーではギラ・ドーガ撃破げきはする。げきちゅう後半こうはんトキオ・ランドールバズ・ガレムソン物別ものわかれしたさいにはエイジャックス救援きゅうえんけ、窮地きゅうちすくっている。そのネオガンダム1号機ごうきとの交戦こうせん破損はそんしたコロニーよりネオ・ジオン残党ざんとう難民なんみん移送いそうしたため、戦闘せんとうにはくわわっていない。初期しょきのCVとの交戦こうせんかた装甲そうこう破損はそんしたが、実験じっけんのため予備よびパーツがなかったことからヘビーガンのものを使用しようして修復しゅうふくされた。

ヘビーガンII[編集へんしゅう]

しょもと
ヘビーガンII[15]
型式けいしき番号ばんごう RGM-111X
建造けんぞう アナハイム・エレクトロニクスしゃ
生産せいさん形態けいたい 試作しさく
頭頂とうちょうだか 15.8m[15]
全備ぜんび重量じゅうりょう 23.3t[15]
装甲そうこう材質ざいしつ ガンダリウム合金ごうきんセラミックふくごうざい[15]
出力しゅつりょく 3,070kW[15]
武装ぶそう ビーム・ライフル[15]
ハイパー・バズーカ[15]
バルカンほう×2[15]
ビーム・サーベル[15]
4れんグレネード・ラック×2[15]

漫画まんが機動きどう戦士せんしガンダムF90 ファステストフォーミュラ (F90FF)』での台詞せりふ初出しょしゅつで(「ヘビガンII」とばれる)、関連かんれん企画きかく月刊げっかんモビルマシーン」でカラー画稿がこう詳細しょうさい設定せっていあきらかにされた[15]

AEしゃはヘビーガンのテスト・データをもとに、より完成かんせいたか改修かいしゅうがたとして「ヘビーガンII」プランを提出ていしゅつ[15]参謀さんぼう本部ほんぶはこれをRGM-111として承認しょうにんするが、ATMS計画けいかくガンダムF90 (架空かくう兵器へいき)#設定せってい解説かいせつ参照さんしょう)の始動しどうによって発注はっちゅう白紙はくしもどされる[15]。ヘビーガンの開発かいはつチームの半数はんすうMSA-0120開発かいはつかれるが、のこりのチームはヘビーガンIIの開発かいはつ続行ぞっこう、これはATMS計画けいかくにおけるぐん要求ようきゅう性能せいのう達成たっせいできなかった場合ばあい必要ひつようとされるだろうというラウふく社長しゃちょうらの判断はんだんによる[15]。しかし、ATMS計画けいかくでF90の採用さいよう決定けっていほんは0111ねんのうちに制式せいしき採用さいよう凍結とうけつされる[16]制式せいしき採用さいようされなかったため、型式けいしき番号ばんごうは "RGM-109あらため" や "RGM-109II" の表記ひょうきられる[15]

ハーディガンと比較ひかくして、頭部とうぶ(アンテナのぞく)、りょうかたりょうこしのグレネード・ラック、ソールはヘビーガンと同型どうけいとなっている。カラーリングはしろとダーク・グレーを基調きちょうとする。

プロト・ハーディガン[編集へんしゅう]

『F90FF』に登場とうじょう型式けいしき番号ばんごうRGM-111Y)。名称めいしょう型式けいしき番号ばんごうなどは「月刊げっかんモビルマシーン」による[15]。「ヘビーガン・カスタム」ともばれる[13]

キャノンガンダム量産りょうさんがたであるGキャノン開発かいはつさいにヘビーガンとの互換ごかんせいもとめられ、その過程かていでヘビーガンIIの開発かいはつデータが統合とうごうされる[15]。その一方いっぽうで、ヘビーガンIIにもまたキャノンガンダムの優秀ゆうしゅうなデータがまれることとなり[ちゅう 1]高性能こうせいのう新型しんがた汎用はんようMS開発かいはつあんとしてよみがえる[15]

キャノンガンダムの技術ぎじゅつをヘビーガンのフレームにみ、MSA-0120のフィードバックをおこなうことで、キャノンガンダムと同等どうとう量産りょうさんがたMSとすることが目標もくひょうとされ、想定そうていされた性能せいのうしょもと以下いかとおりである[6]

  1. キャノンガンダムと同等どうとう運動うんどう性能せいのう
  2. もとたい状態じょうたいのF90以上いじょうの3,500キロワットきゅうジェネレーターの搭載とうさい
  3. ヴェスバーの搭載とうさい

ビーム・シールドの搭載とうさいこそ断念だんねんするものの、ほかは現実げんじつてきハードルとしてめられ、ヘビーガンIIのフレームをベースに開発かいはつすすめられる[6]

ソールがハーディガンと同型どうけいになっている以外いがいはヘビーガンIIと外観がいかんわらないが、出力しゅつりょくは13パーセント向上こうじょうしている。カラーリングはハーディガンとほぼおな[13]。F90よう開発かいはつされた一部いちぶミッションパックの装備そうび可能かのうであるが、コンピューターの性能せいのうから野戦やせんかわそうはできず、かわそうのたびにシステムのえが必要ひつようとなる[13]

0116ねんに、ルナツー教導きょうどうだんだい4アグレッサー部隊ぶたいに10配備はいびされている。、隊長たいちょうカール・シュビッツりょうかた背部はいぶF90Eタイプ腰部ようぶ前面ぜんめんVタイプのミッションパックを装備そうびし、Iタイプのビーム・ランサー(細部さいぶはややことなる)を携行けいこうヴェロニカ・ヴァーノンりょう脹脛ふくらはぎ側面そくめんDタイプのものを装備そうびし、バックパックやひだり後頭部こうとうぶ独自どくじのオプションが追加ついかされている。FFたいと10たい10の模擬もぎせんをおこなうも、やぶれる。

Gカスタム[編集へんしゅう]

しょもと
Gカスタム
型式けいしき番号ばんごう RGM-111Y2[13]
頭頂とうちょうだか 15.9m[13]
全備ぜんび重量じゅうりょう 39.8t[13]
武装ぶそう ビーム・ライフル[13]
狙撃そげきようビーム・ライフル[13]
ビーム・スマートガン[13]
ビーム・サーベル[13]
2れんビーム・ガン×2[13]
バルカンほう×2[13]
メガ・マシン・キャノン×2[13]
ミサイル・ランチャー[13]
サンド・バレル[13]
搭乗とうじょうしゃ ヴェロニカ・ヴァーノン
アーサー・ナイトレイ

『F90FF』に登場とうじょう。MSA-0120のメガ・ブースト技術ぎじゅつ搭載とうさいした試験しけん[13]

メガ・ブースト使用しようかく爆発ばくはつ危険きけんせい回避かいひするため、メイン・スラスターようのサブ・ジェネレーターをバックパックに増設ぞうせつされたシュツルム・スラスター・ユニット(以下いかSTU)に内蔵ないぞうし、こちらにメガ・ブーストを搭載とうさいしている。使用しよう最大さいだい推力すいりょくはMSA-0120におとるが、サブ・ジェネレーターが暴走ぼうそうした場合ばあいにはSTUをはなし、背部はいぶメイン・ジェネレーターとあしスラスターで戦闘せんとう継続けいぞく可能かのうとなっている。メガ・ブースト使用しようには腰部ようぶハードポイントのEパック2はつ消費しょうひするため、いち出撃しゅつげきで5かい使用しよう限度げんどである。もとたいであるプロト・ハーディガンのセンサーがメガ・ブースト使用しよう追随ついずいできなかったため、頭部とうぶユニットはべつプロジェクトで進行しんこうちゅうΖぜーたガンダムけい可変かへんMS小型こがたプランで開発かいはつされたもの(顔面がんめんΖぜーたガンダムにている)に変更へんこうされ、バイオ・センサー増設ぞうせつされている。STUにはほかにミノフスキー・フライト、プロペタント・タンク、ミサイル・ランチャー、近接きんせつ防御ぼうぎょようのサンド・バレルが内蔵ないぞうされているが、プロペラント積載せきさいりょうはMSA-0120の半分はんぶん程度ていどっている。ミサイル・ランチャーにはファンネル・ミサイル装填そうてん想定そうていされていたとされるが、真偽しんぎ不明ふめいである[13]

0114ねん8がつにグラナダ基地きち試作しさく1号機ごうき完成かんせい[13]。ヴェロニカ・ヴァーノンによってトライアルがおこなわれ、0115ねん5がつぜんテスト終了しゅうりょう機体きたい破棄はきされたと記録きろくされているが、0147ねんごろにアナハイム・テロリスト「つきのアリエス」によって流出りゅうしゅつしたAEしゃ内部ないぶ資料しりょうによってべつ事実じじつ発覚はっかくする[13]連邦れんぽうぐん特殊とくしゅ部隊ぶたい「ウジャトアイズ」に2配備はいびされ、ヴェロニカとアーサー・ナイトレイが搭乗とうじょう特殊とくしゅ部隊ぶたい「ファステストフォーミュラ (FF)」の監視かんしをおこなっている。正体しょうたい不明ふめいのMSA-0120によるFFたい襲撃しゅうげきさいには、ヴェロニカのビーム・ライフルの長距離ちょうきょり狙撃そげきによって、ディル・ライダーのヘビーガンの窮地きゅうちすくっている。

カラー画稿がこうでは濃淡のうたんあお基調きちょうとしているが、『F90FF』作中さくちゅうの2はモノクロながらそれぞれにことなる塗装とそうがほどこされているのが確認かくにんできる。

ハーディガン・ナイトレイド[編集へんしゅう]

しょもと
ハーディガン・ナイトレイド
型式けいしき番号ばんごう RGM-111NR[6]
RGM-111NR2(制式せいしきがた[6]
頭頂とうちょうだか 15.9m[6]
全備ぜんび重量じゅうりょう 57.3t[6]
62.4t(制式せいしきがた[6]
武装ぶそう ビーム・ガン[6]
ビーム・サーベル[6]
ロング・ビーム・マシンガン[6]
バルカンほう[6]
モーター・キャノン[6]
メガ・マシン・キャノン×2[6]
ビーム・キャノン×2[6]
ビーム・ランチャー(制式せいしきがた[6]
搭乗とうじょうしゃ リベラ・アマルガム
バズ・ガレムソン制式せいしきがた

『F90FF』に登場とうじょう。Gカスタムでられたデータをもとに開発かいはつされた空挺くうてい降下こうかようMSの先行せんこう試作しさく[6]。「ナイトレイド」は「夜襲やしゅう」の

MSA-0120の運用うんよう思想しそうすすめ、MS単体たんたいでのぜん領域りょういき侵攻しんこう達成たっせいする、だい5世代せだいMS小型こがたばんともえる機体きたいミノフスキー・フライト・ユニットによりちょう音速おんそく侵攻しんこうをおこない、げんちゃくはそのまま空戦くうせんないしは陸戦りくせん移行いこうするという戦術せんじゅつ思想しそうであり、ジム・ナイトシーカー後継こうけい相当そうとうする[6]

おもへいそう臀部でんぶハードポイントにマウントする携行けいこう武装ぶそうのロング・ビーム・マシンガンで、ゲルググJのビーム・マシンガンと同様どうようにフルオート射撃しゃげき精密せいみつ長距離ちょうきょり射撃しゃげきえができ、さらにF90Lタイプのロング・ライフルと同様どうよう弾道だんどう補正ほせい機能きのうそなえる実体じったいだんライフルとしての運用うんよう可能かのう。ほかにヘビーガンようビーム・ライフルをショート・バレルした近接きんせつ戦闘せんとうようのビーム・ガンをみぎあし側面そくめんにマウント、ひだり前腕ぜんわんたいソフトスキンようのモーター・キャノンを装備そうびする[6]

背部はいぶのミノフスキー・フライト・ユニットはMSA-0120ではなくF90Aタイプのミッションパックをベースに開発かいはつされ、大型おおがたのインテグラル・タンクをそなえたウィング・バインダーが増設ぞうせつされている。Aタイプ同様どうよう、2つのユニットにそれぞれメガ・マシンキャノンとビーム・キャノンを装備そうび機体きたい各部かくぶにはふくあい化学かがくセンサーが増設ぞうせつされ、こう濃度のうどミノフスキー粒子りゅうし散布さんぷ空間くうかんおよび夜間やかん戦闘せんとうにおいて十分じゅうぶん索敵さくてき能力のうりょく確保かくほしている[6]

カラーリングはダーク・グレーを基調きちょう武装ぶそうやセンサーるいはグレー、各所かくしょ一部いちぶむらさきはいされている。0116ねん完成かんせいし、AE社内しゃないでテスト運用うんようがおこなわれている[6]

0116ねんトリムールティ攻防こうぼうせん最終さいしゅう局面きょくめんにおいて、連邦れんぽうぐんウジャトアイズたいのリベラ・アマルガム大尉たいい搭乗とうじょうし、制式せいしきがたひきいてヴェロニカ・ヴァーノンのMSA-0120のまえちはだかる。そのさい、リベラはほんを「ろしたての新型しんがた」と形容けいようしている。

ハーディガン・ナイトレイド(制式せいしきがた[編集へんしゅう]

プラモデル『1/100 ネオガンダム』付属ふぞく冊子さっし「モビルスーツハンドブック」掲載けいさい模型もけい作例さくれい初出しょしゅつ[17]、のちに『F90FF』にも登場とうじょう制式せいしき採用さいようされ、連邦れんぽうぐんおよびマハ納入のうにゅうされたタイプ[6]先行せんこう試作しさくでは顔面がんめんがGカスタムとおなじであったがハーディガンのものに変更へんこうされ、カラーリングはグレーの部分ぶぶんがさらにあかるいいろになり、むらさき部分ぶぶんしろ変更へんこうされている。また、バックパックにハーディガンのビーム・ランチャーが増設ぞうせつされたといわれるが[6]作例さくれい作中さくちゅう、カラー設定せっていでは確認かくにんできない。

トリムールティ攻防こうぼうせん最終さいしゅう局面きょくめんにおいて、2がリベラの僚機として登場とうじょう。また、0118ねん8がつにインド地方ちほう[17]特別とくべつ[6]発生はっせいしたネオ・ジオン信奉しんぽうするはん地球ちきゅう連邦れんぽう組織そしきによる内乱ないらん鎮圧ちんあつのために出撃しゅつげき[17]作戦さくせん指導しどうするバズ・ガレムソン中佐ちゅうさ[17]搭乗とうじょうし、迅速じんそく鎮圧ちんあつ活躍かつやくしている[6]

Gキャノン・マグナ[編集へんしゅう]

しょもと
Gキャノン・マグナ
G CANNON MAGNA
型式けいしき番号ばんごう F71B
建造けんぞう アナハイム・エレクトロニクスしゃ
生産せいさん形態けいたい 試作しさく
頭頂とうちょうだか 14.3m
本体ほんたい重量じゅうりょう 8.8t
全備ぜんび重量じゅうりょう 22.4t
装甲そうこう材質ざいしつ ガンダリウム合金ごうきんセラミックふくごうざい
出力しゅつりょく 3,580kW
推力すいりょく 28,680kg
22,270
5.100kg
武装ぶそう ビームキャノン×2
ダブルビームガン×2
ビームサーベル×2
ビームライフル
搭乗とうじょうしゃ カール・シュビッツ
グテルモ
ヤイキ

主力しゅりょくMSとしてアナハイムで生産せいさんおこなっていたGキャノンだが、基礎きそ設計せっけいはサナリィがおこなっていたこともあり、技術ぎじゅつノウハウの確立かくりつができずアナハイムとしてもしん技術ぎじゅつ投入とうにゅう必要ひつようせいせまられていた[18]。そのサナリィから非合法ひごうほう獲得かくとくした小型こがたジェネレータ技術ぎじゅつだい規模きぼコンデンサー、ヴェスバー、その周辺しゅうへん技術ぎじゅつにより、一部いちぶ再現さいげん困難こんなん個所かしょがありつつもアナハイムがわでもMSサイズで荷電かでん粒子りゅうし可変かへん制御せいぎょ高速こうそく変換へんかん可能かのうとなった[18]

宇宙うちゅう世紀せいき0123ねんごろ、アナハイムはGキャノンをベースにこれらの技術ぎじゅつ搭載とうさいした機体きたい『Gキャノンマグナ』を開発かいはつした[19]ほんはシルエットフォーミュラプロジェクトにより非合法ひごうほうあらたに入手にゅうしゅしたサナリィのデータにより、新型しんがた小型こがたねつかく反応はんのう搭載とうさいされている。またキャノンパックの配置はいちレイアウトも見直みなおされ、背部はいぶバックパックに装着そうちゃくすることでキャノンパックを装備そうびした状態じょうたいでもたか運動うんどうせい発揮はっきする[18]かたアーマーはビームキャノンとの干渉かんしょう考慮こうりょした衝撃しょうげき吸収きゅうしゅうパッドをそなえたタイプも用意よういされていた。またビームキャノンはユニットビルドアップしきでGキャノンと同型どうけいの4れんマシンキャノンへかわそう可能かのう[18]

武装ぶそう
ビームキャノン
りょうかた装備そうびしているビームをはなつキャノンである。サナリィから小型こがたかく反応はんのうによりりょうかたのビームキャノンはメガ粒子りゅうし変速へんそく制御せいぎょ(ただし連続れんぞく帯域たいいきでのほろ調整ちょうせい不可能ふかのう)・集束しゅうそく距離きょり高速こうそく変換へんかん可能かのうになり、廉価れんかばんヴェスバーべる性能せいのう仕上しあがっている。白兵戦はくへいせんにはビーム・キャノンをバックパックへ下方かほう展開てんかいすることでブースターとしても機能きのうする[18]
ダブルビームガン
うで装着そうちゃくされたしょう口径こうけいのビーム兵器へいき片腕かたうでに2もんずつ装備そうびする。
げきちゅうでの活躍かつやく
漫画まんが機動きどう戦士せんしガンダム シルエットフォーミュラ91』ではカール・シュビッツが搭乗とうじょうし、ほかのSFPのMSとともにゼブラゾーン空域くういきでテストをおこなう。CVとの遭遇そうぐう交戦こうせんをくぐりけたものの、最終さいしゅうてきにはネオガンダム1号機ごうき撃破げきはされなかやぶする。
漫画まんが機動きどう戦士せんしガンダムF91プリクエル』では、0123ねんネオガンダムとF91の競合きょうごう試験しけんまえうしなわれたネオガンダム2かずわせとしてされ、テストがおこなわれる。パイロットはグテルモ少尉しょういとヤイキ少尉しょうい
テレビアニメ『ガンダムビルドファイターズ』のだい21にはほんガンプラ登場とうじょうし、『機動きどう戦士せんしガンダム00』のイナクトのガンプラと戦闘せんとうひろげている。

シルエットガンダム[編集へんしゅう]

しょもと
シルエットガンダム
SILHOUETTE GUNDAM
型式けいしき番号ばんごう RXF-91
所属しょぞく アナハイム・エレクトロニクスしゃ
建造けんぞう アナハイム・エレクトロニクスしゃ
生産せいさん形態けいたい 試作しさく
頭頂とうちょうだか 15.4m
本体ほんたい重量じゅうりょう 8.5t
全備ぜんび重量じゅうりょう 21.7t
装甲そうこう材質ざいしつ ガンダリウム合金ごうきんセラミックふくごうざい
出力しゅつりょく 4,570kW
推力すいりょく 31,460kg×2
19,920kg×1
4,620kg×2
武装ぶそう バルカンほう×2
メガマシンキャノン×2
ビームスプレーガン
ビームサーベル×2
ヴェスバー×2
ビームキャノン×2(ヴェスバーに搭載とうさい
ビームライフル
ビームシールド
搭乗とうじょうしゃ トキオ・ランドール
レイラ・ラギオール
その アポジモーター×50(ヴェスバー装着そうちゃくは+6)[20]

SFPにおいて非合法ひごうほう入手にゅうしゅしたサナリィのデータによって開発かいはつされた機体きたい[21]宇宙うちゅう世紀せいき0122ねん8がつ完成かんせいした[22]

開発かいはつさい参照さんしょうされたのはF90およびF91のデータであり[21]設計せっけい基本きほんデータを盗用とうようしているため、機体きたいバランスはF91にかなりちか[23]。AEの開発かいはつじんはサナリィのさい新鋭しんえいのクローンを制作せいさくすることを目的もくてき[24]としつつ、のち開発かいはつされるAFX-9000、エフェックスガンダムのたたきだいとしてほん制作せいさくした[21]

AEではF91の特徴とくちょうでもあるバイオコンピュータの技術ぎじゅつ完成かんせいだったため、ほん代替だいたい装備そうびとしてパイロットの技術ぎじゅつくせ見込みこんで機体きたいバランスを変更へんこう調整ちょうせいするタイプの高性能こうせいのう教育きょういくがたコンピュータを搭載とうさいしている[23]素材そざい流用りゅうようおおかったことから軽量けいりょうはさほど達成たっせいされていないものの、ジェネレーター出力しゅつりょく凌駕りょうがすることから同等どうとう性能せいのうほこ[23]。また、通常つうじょうはコンピュータがおこな機体きたいバランスのバイアスやベクトル調整ちょうせいを、コクピットのサイドコンソールパネルじょうにあるMACSS(マニューバ・コントロール・サンプリング〈サポート〉・システム)のかくトリムタブにおいてマニュアルで変更へんこうできるというおおきな特徴とくちょうっており、能力のうりょく単一たんいつ方向ほうこうかたよらせた状態じょうたいでの瞬発しゅんぱつてき機動きどう性能せいのう過去かこ歴代れきだいガンダムをふく既存きそんのあらゆるMSを上回うわまわるとされているが、その場合ばあい機体きたいおよびパイロットにおおきな負担ふたんがかかる。この状態じょうたいについて、サポートエンジニアのアイリス・オーランドは「機動きどう性能せいのう不安定ふあんていなほど機敏きびんになる」とべている。

RXF-91建造けんぞうかぎられた開発かいはつ予算よさんまかなわなければならなかったゆえに、内部ないぶフレームとう部品ぶひんには、RGM-109 ヘビーガンのものが流用りゅうようされており、RGM-109から1000kw以上いじょう出力しゅつりょくたか炉心ろしんをフレームに搭載とうさいしているゆえ過剰かじょう出力しゅつりょくはこのフレームでは強度きょうど不足ふそくしているとの記述きじゅつもある[ちゅう 2]。なお構造こうぞうざいもRGM-109とどう程度ていどであることから、トリムタブを使つかった過剰かじょう出力しゅつりょく能力のうりょく単一たんいつ方向ほうこうかたよらせた状態じょうたいでは機体きたいが「1分間ふんかん以上いじょうえられないだろう」という記述きじゅつ存在そんざいする[ちゅう 3]

武装ぶそう
ビーム・ライフル
ビーム・スプレーガン
ビーム・シールド
ビームシールド発振はっしん形状けいじょうはノウハウ不足ふそくからビームシールド発生はっせい大型おおがたになってしまっている[25]。しかし、のち利点りてん発見はっけんされている[23]
ヴェスバー
ヴェスバーはあらたにサナリィから入手にゅうしゅした技術ぎじゅつにより完成かんせいしたが、内蔵ないぞうされていただい規模きぼコンデンサーの十分じゅうぶん解析かいせきができなかったため、本体ほんたいから分離ぶんりしての使用しよう不可能ふかのうである。また、盗用とうよう技術ぎじゅつ技術ぎじゅつ安定あんていせい不安ふあんった開発かいはつエンジニアがフェイルセイフよう武装ぶそうとして、本来ほんらいならばだい容量ようりょうコンデンサにあたるユニットスペースに通常つうじょうのビームキャノンを併用へいよう搭載とうさいさせている[26]。ただし、独自どくじ改良かいりょうによってF91搭載とうさいのオリジナルより性能せいのうめん向上こうじょうしているという記述きじゅつもあり、威力いりょく絶大ぜつだいでIフィールドを貫通かんつう可能かのう能力のうりょく確保かくほされている[21]

げきちゅうでの活躍かつやく[編集へんしゅう]

漫画まんが機動きどう戦士せんしガンダム シルエットフォーミュラ91』げきちゅう登場とうじょう主人公しゅじんこうトキオ・ランドールの最初さいしょ搭乗とうじょうとして活躍かつやくする。機体きたい右腕うわんのビームスプレーガンが装備そうびされておらず、ゼブラ・ゾーンにおけるテストちゅうのクロスボーン・バンガードとの遭遇そうぐうせんでは、当初とうしょ試験しけんデータで機体きたい制約せいやくがあって圧倒あっとうされたものの、機体きたいのMACSSをカットして本来ほんらい性能せいのうもどし、ダークタイガーたいデナン・ゾン撃墜げきついしている。その、エイジャックスに出頭しゅっとうしたさいには同機どうき使用しようし、トキオがガレムソンに造反ぞうはんしてネオガンダム2号機ごうきうばったさいにレイラ・ラギオールがエイジャックスからし、自身じしんじょうとした。エイジャックスからの脱出だっしゅつさいにはガレムソンのいた作業さぎょうブリッジを破壊はかいしており、かれるネオガンダム1号機ごうき追撃ついげきけたさいにレイラは家族かぞくてきとうとトキオの2号機ごうき共闘きょうとうし、1号機ごうき致命傷ちめいしょうあたえて無事ぶじ帰還きかんしている。

シルエットガンダムあらため[編集へんしゅう]

しょもと
シルエットガンダムあらため
SILHOUETTE GUNDAM ADVANCED
型式けいしき番号ばんごう RXF-91A
所属しょぞく アナハイム・エレクトロニクスしゃ
建造けんぞう アナハイム・エレクトロニクスしゃ
生産せいさん形態けいたい 試作しさく
頭頂とうちょうだか 15.4m
本体ほんたい重量じゅうりょう 9.2t
全備ぜんび重量じゅうりょう 21.4t
装甲そうこう材質ざいしつ ガンダリウム合金ごうきんセラミックふくごうざい
出力しゅつりょく 4,890kW
推力すいりょく 31,460kg×2
19,320kg×1
4,620kg×2
武装ぶそう バルカンほう×2
メガマシンキャノン×2
ヘビーマシンガン×2
ビームサーベル×2
ヴェスバー×2
ビームキャノン[ちゅう 4]×2(ヴェスバーに搭載とうさい
改良かいりょうがたビームスプレーガン
連装れんそうしきビームライフル
ビームシールド
グレネードランチャー
搭乗とうじょうしゃ トキオ・ランドール

シルエットガンダムをクロスボーン・バンガードのブラックタイガーたいとの交戦こうせん破損はそん箇所かしょ修復しゅうふくねて改装かいそうした機体きたい[26]

ほん戦闘せんとうによって大破たいはしたシルエットガンダムに徹底的てっていてき改修かいしゅうほどこした仕様しようである。胸部きょうぶインテークまわりからコクピットハッチにいた箇所かしょ装甲そうこう強化きょうか、メインジェネレーター出力しゅつりょく向上こうじょう新型しんがたヴェスバーへのかわそうによる火力かりょく向上こうじょう[26]ほん試験しけんようのテストベッドとして建造けんぞうされたことからメンテナンス体制たいせい確立かくりつされており、同時どうじ機体きたい対応たいおうしたオプションユニットも開発かいはつすすんでいた。その仕様しよう見越みこして各種かくしゅアライメントはマニュアル操作そうさ前提ぜんてい設計せっけいされていたため、ほん機体きたいそのものは以後いごのMS開発かいはつ研究けんきゅうのためにさまざまな機能きのう導入どうにゅうし、AE内部ないぶにおける小型こがた高性能こうせいのうMSのスタンダードとして活用かつようされたとされている。

型式けいしき番号ばんごう使つかわれている「A」は、「ADVANCED(アドヴァンスド)=つぎの、あたらしい」という意味いみっている。総合そうごう性能せいのうではネオガンダムにおよばないものの、瞬発しゅんぱつてき機動きどうりょく運動うんどう性能せいのうでは上回うわまわ側面そくめんゆうする[26]

武装ぶそう
新型しんがたヴェスバーにはネオガンダムのG-バードのノウハウがフィードバックされており[27]側面そくめんに "GBRD" のマーキングも確認かくにんできる[28]。さらにカウンタースラスターやサブノズル、ランダムスラスターユニットとしての機能きのう追加ついかされ、ほん総合そうごう性能せいのうげる結果けっかしている[26]

ネオガンダム[編集へんしゅう]

しょもと
ネオガンダム
NEO GUNDAM
型式けいしき番号ばんごう RX-99(AFX-9000)
所属しょぞく 地球ちきゅう連邦れんぽうぐん
建造けんぞう アナハイム・エレクトロニクスしゃ
生産せいさん形態けいたい 試作しさく
頭頂とうちょうだか 15.1m
本体ほんたい重量じゅうりょう 7.9t
全備ぜんび重量じゅうりょう 20.7t
装甲そうこう材質ざいしつ ガンダリウム合金ごうきんセラミックふくごうざい
出力しゅつりょく 4,710kW
推力すいりょく 23.800kg×4
武装ぶそう バルカンほう×2
ビームサーベル×2
(ビームバルカン・ビームガン兼用けんよう
G-B.R.D
ビームシールド
搭乗とうじょうしゃ バズ・ガレムソン(1号機ごうき
トキオ・ランドール(2号機ごうき

SFPによって開発かいはつされた、アナハイム・ガンダムの集大成しゅうたいせい[29]とされる。社内しゃない開発かいはつコードはAFX(ANAHEIM Formula eXamination)-9000。

シルエットガンダム完成かんせいにより、SFPは一応いちおう達成たっせいをみる。同機どうき機体きたい性能せいのうめんにおいてサナリィせいちょう高性能こうせいのうガンダムF91同等どうとう能力のうりょく獲得かくとくしていた。しかし、AEしゃは、サナリィのようなバイオコンピュータ製造せいぞう能力のうりょくゆうしてはおらず、あくまでハードとしてのF91を模倣もほうしたものにぎなかった。このため、機体きたい管制かんせいおよび統合とうごうシステムにかんしては教育きょういくがたコンピュータを基幹きかんとする従来じゅうらい手法しゅほう依存いぞんしていた。しかし、AEがサナリィをおさえ、次期じき主力しゅりょくMS開発かいはつメーカーのかえくためには、これをあらゆるてん凌駕りょうがする性能せいのうつMSを開発かいはつすることが必要ひつようであった。AEは宇宙うちゅう世紀せいき0130年代ねんだいをリードするためのMSを目指めざし、SFPのうらで「シークレットフォーミュラプロジェクト」をげ、「ネオガンダム」を開発かいはつした[30]

ネオガンダムにはSFPでられたデータを基本きほんに、それまでのアナハイムせいガンダムのぜんコンセプトが導入どうにゅうされている。AEでは、既存きそんのノウハウであっても有効ゆうこうであると判断はんだんすれば採用さいようすることが往々おうおうにしてあり、ほんにも運用うんようデータ回収かいしゅうおよびパイロットの生還せいかんりつ向上こうじょうのため、40ねんぶりにコア・ブロック・システム採用さいようされている[31][32][ちゅう 5]。ドッキング・システムに採用さいようしたホリゾンタル・インザ・ボディ形式けいしきは、かつて宇宙うちゅう世紀せいき0083ねんごろ秘密裏ひみつり活動かつどうしていたガンダム試作しさく1号機ごうき酷似こくじしており[31]、この機体きたいもコア・ファイター(型式けいしき番号ばんごうFF-XFN1[34])のエンジンをそのままメインスラスターとして使用しようすることにより、ドッキングで推進すいしんかくれてしまうというコストパフォーマンスのわるさを解消かいしょうするとともに、機体きたい自体じたい軽量けいりょうこう出力しゅつりょくはかっている[31]。バックパックにはビーム・サーベル兼用けんようのビーム・カノンを装備そうびしており、コア・ファイターの武装ぶそうとしても機能きのうする[31]どう時期じきにサナリィもF90IIIYで同様どうようのコア・ブロック・システムを採用さいようしているが、技術ぎじゅつてきなつながりはなく双方そうほう開発かいはつしゃたちが機体きたい性能せいのう向上こうじょうのため、まったくおな方式ほうしき採用さいようするにいたったとされている[24]。また、専用せんよう武装ぶそうである「G-バード」の開発かいはつ過程かていにおいて、ようやくAEにおいてもサナリィのヴェスバーに搭載とうさいされていただい規模きぼコンデンサー技術ぎじゅつ確立かくりつされた[24]

仕様しようことなる試作しさく2宇宙うちゅう世紀せいき0123ねん2がつにロールアウトした[22]調整ちょうせい漫画まんがばんでは戦艦せんかんエイジャックスで、MSハンドブックでは月面げつめんのAE本社ほんしゃおこなわれていたとされている。これらの各種かくしゅ能力のうりょく充実じゅうじつさせたネオガンダムは、次期じき主力しゅりょくMSのベースとして地球ちきゅう連邦れんぽうぐんへの納入のうにゅう内定ないていしていたとされる[32]が、その経緯けいい不明ふめいである。

以上いじょうのようにF91を「たただい」として開発かいはつされたネオガンダムのスペックはF91をえるものとなっているが、それでもなおF91のバイオセンサー稼働かどう状態じょうたいのリミッター解除かいじょ機動きどうは、ネオガンダムをきんるであろう[35]推測すいそくされる。

1号機ごうき
機体きたい管制かんせいにブッホ・コンツェルンから入手にゅうしゅしたネオ・サイコミュ・システムをコア・ファイターない搭載とうさいした機体きたい[24]機体きたいとリンクし、手足てあし使つかわずとも操縦そうじゅう可能かのう[24]漫画まんが機動きどう戦士せんしガンダム シルエットフォーミュラ91』やゲーム『Gジェネレーション』シリーズでは、漆黒しっこく塗装とそうされている。
2号機ごうき
操縦そうじゅう系統けいとう従来じゅうらいがたMSにじゅんじたものが採用さいようされている。『シルエットフォーミュラ91』や『Gジェネレーション』シリーズでは、カラーリングは従来じゅうらいのガンダムとおなじくしろ系統けいとうのトリコロールである。なお、漫画まんがばんでは余剰よじょうスペースにふくしきのシートを仮設かせつしていた。

G-バード(G-B.R.D)[編集へんしゅう]

ネオガンダムの専用せんよう武装ぶそうバストライナーメガ・バズーカ・ランチャーメガライダーなどの機動きどうりょくそなえたビーム兵器へいき、およびサブフライトシステム延長えんちょうじょう存在そんざいする武装ぶそうである。さらにヴェスバー開発かいはつられたビーム変速へんそく機能きのうのノウハウ導入どうにゅう、ジェネレーターを内蔵ないぞうしたうえで徹底的てっていてき小型こがたしている[32]。なお、G-B.R.Dとは、Generative Beam Rifle Deviceの略称りゃくしょうである[32]

ネオ・サイコミュ・システム[編集へんしゅう]

1号機ごうき搭載とうさいされたラフレシア採用さいようされたものと類似るいじしたシステム。AEがブッホ・コンツェルンとのうら取引とりひききをつうじて入手にゅうしゅしたことが推察すいさつされている[24]

げきちゅうでの活躍かつやく(ネオガンダム)[編集へんしゅう]

漫画まんが機動きどう戦士せんしガンダム シルエットフォーミュラ91』ではげきちゅう後半こうはん登場とうじょう。トキオ・ランドールをふくブレイウッドのメンバーがゼブラゾーン事件じけん遭遇そうぐうしたのちんださきのコロニーでバズ・ガレムソンひきいるエイジャックスと遭遇そうぐうし、トキオはかつての上司じょうしでもあるガレムソンの出頭しゅっとう命令めいれいけてエイジャックスにかうが、そこでかれしん任務にんむがAEの自社じしゃ違法いほう活動かつどう隠蔽いんぺい工作こうさくとネオ・ジオン残党ざんとう虐殺ぎゃくさつ計画けいかくであることをり、脱走だっそうする。そのさいにネオガンダム2号機ごうき奪取だっしゅし、エイジャックス艦長かんちょうであるガレムソンのる1号機ごうき対決たいけつする。その最中さいちゅう、1号機ごうきビギナ・ゼラとも対峙たいじしている。

ネオ・サイコミュによる1号機ごうきこう機動きどうせい苦戦くせんする2号機ごうきは、なにとか1号機ごうき背後はいごまわりこんではねめにすると、コア・ファイターを分離ぶんりして同機どうきで1号機ごうきを2号機ごうきごと攻撃こうげきして破壊はかいするという奇策きさくにより、勝利しょうりしている[ちゅう 6]模型もけい企画きかくではストーリーが若干じゃっかんことなり、月面げつめんで2号機ごうき受領じゅりょうしている。

漫画まんが機動きどう戦士せんしガンダムF91プリクエル』では、0123ねん2がつ21にち月面げつめんのAEしゃ施設しせつ模擬もぎせんをおこなったさい記録きろく映像えいぞうが、サナリィのわたっている。モノクロのためカラーリングは不明ふめいだがトリコロールにちかく、1号機ごうきと2号機ごうき喪失そうしつにAEしゃのこっていたぜん予備よびパーツを使つかってげた機体きたいである。

RX-100[編集へんしゅう]

アナハイムの小型こがた次世代じせだい

ホビージャパン』のネオガンダムの特集とくしゅう記事きじおよび『模型もけい情報じょうほう』のネオガンダムデザイン発表はっぴょう記事きじにも設定せっていされているまぼろし機体きたいであり、「ニューセンチュリーシリーズ」という名称めいしょう用意よういされていた[36]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ ジョブ・ジョンによれば、Gキャノン開発かいはつにサナリィからキャノンガンダムのデータが譲渡じょうとされている。
  2. ^ バンダイメディア事業じぎょう出版しゅっぱん『MJ 模型もけい情報じょうほう 1992ねん7がつごう Vol.156』P22 小説しょうせつばんシルエットフォーミュラ(ジオラマストーリー) だい2しょう陽動ようどう」より。
  3. ^ バンダイメディア事業じぎょう出版しゅっぱん『MJ 模型もけい情報じょうほう 1992ねん8がつごう Vol.157』P22 小説しょうせつばんシルエットフォーミュラ(ジオラマストーリー) だい3しょう封鎖ふうさ」より。
  4. ^ 資料しりょう解説かいせつでは「ビーム・ライフルを併設へいせつ」との記載きさいもある。[26]
  5. ^ F91とRXF-91の系譜けいふであるとした資料しりょうられる[33]
  6. ^ なお、漫画まんがばんでは2号機ごうきは1号機ごうき共々ともども撃墜げきついされたかのような描写びょうしゃとなっているが、ゲーム『SDガンダム GGENERATION-F』のムービーではシルエットガンダムが攻撃こうげきしたさいに2号機ごうきは1号機ごうきからはずれている。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

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  4. ^ モビルスーツハンドブック 1992, p. 14.
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  10. ^ B-CLUB THE PLASTIC 1 1992, p. 10.
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  14. ^ 3Dコレクション 1992, p. 99.
  15. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r ガンダムエース06 2023, p. 266-267, 「月刊げっかんモビルマシーン縮刷しゅくさつばん09」.
  16. ^ ガンダムエース09 2022, p. 234-236, 「F90FF 宇宙うちゅう世紀せいき年表ねんぴょう」.
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  19. ^ ガンダム辞典じてんVer1.5 2009, p. 301.
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  21. ^ a b c d 3Dコレクション 1992, p. 98.
  22. ^ a b モビルスーツハンドブック 1992, p. 12.
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  24. ^ a b c d e f MSヒストリカ vol.6 2010, p. 31.
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参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • 書籍しょせき
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    • 『B-CLUB The PLASTIC1 MOBILE SUIT GUNDAM 3D CLLECTION 機動きどう戦士せんしガンダム作例さくれいしゅう』バンダイ、1992ねん7がつ15にちISBN 4-89189-232-3 
    • 機動きどう戦士せんしガンダム MSだい全集ぜんしゅう2015』、メディアワークス、2015ねん6がつISBN 978-4048650960 
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  • ムック
    • 『G20 ガンダム・トリビュートマガジン volume.5』アスキー、1999ねん6がつISBN 4756131018 
    • 『MSV The Second-Generation』双葉社ふたばしゃ、2019ねん10がつ19にちISBN 978-4-575-46518-1 
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    • 『ガンダム MSヒストリカ vol.6』講談社こうだんしゃ、2010ねん10がつISBN 978-4-06-370084-8 
    • 『『B-CLUB the PLASTIC 1 機動きどう戦士せんしガンダム作例さくれいしゅう』』バンダイ出版しゅっぱん、1992ねん7がつISBN 4-89189-232-3 
  • 雑誌ざっし
    • 『エムジェイ』1992ねん9がつごう、バンダイ。 
    • 『B-CLUB』だい82ごう、バンダイ、1992ねん9がつ15にちISBN 4-89189-243-9 
    • 『ガンダムエース』2022ねん9がつごう、KADOKAWA。 
    • 『ガンダムエース』2023ねん6がつごう、KADOKAWA。 
    • 『ガンダムエース』2023ねん7がつごう、KADOKAWA。 
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  • プラモデル付属ふぞく説明せつめいしょ
    • 『1/100 ガンダムF-90 ぞうそうウェポン・バリエーション タイプA. D. S. 3てんセット』バンダイ、1990ねん10がつ 
    • 『1/100 ハーディガン』バンダイ、1992ねん4がつ 
    • 『1/100 ガンダムRX-F91』バンダイ、1992ねん5がつ 
    • 『1/100 シルエットフォーミュラ91 IN U.C.0123 No.4 Gキャノンマグナ』バンダイ、1992ねん7がつ 
    • 『1/100 ネオガンダム』バンダイ、1992ねん9がつ 
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    • 『1/100 ビギナ・ゼラ』バンダイ、1992ねん7がつ 
    • 『マスターグレード 1/100 ガンダムF90』BUNDAI SPRITS、2019ねん4がつ 
  • プラモデルキット付属ふぞく冊子さっし
    • 『モビルスーツハンドブック(1/100 機動きどう戦士せんしガンダム シルエットフォーミュラ No.5 ネオガンダム 付属ふぞく冊子さっし)』バンダイ、1992ねん3がつ 

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]