紙 かみ テープ (かみテープ、英 えい : paper tape, punched tape )は、細 ほそ い一定 いってい 幅 はば の長 なが い紙 かみ のこと。一般 いっぱん に芯 しん に巻 ま きつけた形 かたち で提供 ていきょう され紙巻 かみまき テープともいう。価格 かかく が安価 あんか であり、表面 ひょうめん への装飾 そうしょく が可能 かのう である。巻 ま きつけた形 かたち のためコンパクトであり、ドラムなどに取付 とりつ けて機械 きかい 的 てき に駆動 くどう すれば時間 じかん と同期 どうき した出力 しゅつりょく を得 え ることができる。このことから初期 しょき の記録 きろく 媒体 ばいたい (電信 でんしん 機 き 、磁気 じき テープのベースとしてのテープレコーダー )としても使用 しよう された。
記録 きろく 媒体 ばいたい としての紙 かみ テープ[ 編集 へんしゅう ]
5孔 あな テープと8孔 あな テープ
紙 かみ テープ読取 よみと 装置 そうち 。物理 ぶつり 的 てき にループされた5孔 あな テープがループ処理 しょり を実行 じっこう している。
「鑽孔 さんこう テープ 」(さんこうテープ)や「穿孔 せんこう テープ 」(せんこうテープ)とも呼 よ ばれるコンピュータ の情報 じょうほう を記録 きろく するために使 つか われた紙 かみ 媒体 ばいたい 。テレックス用 よう の鑽孔 さんこう テープはコンピュータ以前 いぜん より使 つか われ最初 さいしょ の情報 じょうほう 用紙 ようし といわれており、パンチカード (統計 とうけい 機 き カード)などとともに初期 しょき の情報 じょうほう 用紙 ようし の一種 いっしゅ とされる[1] 。さらに古 ふる くはピアノロール など自動 じどう 演奏 えんそう 楽器 がっき で楽譜 がくふ を記録 きろく するために用 もち いられるものに起源 きげん を求 もと めることが出来 でき る。
自動 じどう パンチ機 き で穴 あな をあけて、穴 あな の有無 うむ で0,1の信号 しんごう を記録 きろく する。元々 もともと は電報 でんぽう 用 よう で、アルファベットのみからなるコード体系 たいけい の5孔 あな のものから始 はじ まったが、徐々 じょじょ に拡張 かくちょう され6孔 あな や7孔 あな 、1960年代 ねんだい 以降 いこう のバイト=オクテットの時代 じだい には8孔 あな となった。後述 こうじゅつ するように幅 はば の広 ひろ いテープの例 れい もある。
ピアノロールなどは幅 はば が広 ひろ いが、幅 はば の狭 せま い鑽孔 さんこう テープは古 ふる くは1846年 ねん 、アレクサンダー・ベイン が電信 でんしん の自動 じどう 送信 そうしん 機 き で使 つか った例 れい がある。また1950年代 ねんだい のコンピュータでも幅 はば の広 ひろ いテープがある[2] 。1990年代 ねんだい 前半 ぜんはん あたりまではパチンコ 店 みせ でジェットカウンター (玉 たま 数 すう 計数 けいすう 機 き )の出力 しゅつりょく としても使用 しよう されていた。
モスクワの宇宙 うちゅう 征服 せいふく 者 しゃ のオベリスク (1964) にはコンピュータまたは通信 つうしん 技術 ぎじゅつ 者 しゃ と思 おも われる人 ひと が描 えが かれたレリーフがあり、その人物 じんぶつ は3行 ぎょう の四角 しかく い穴 あな の空 あ いた紙 かみ テープを持 も っている。
1970年代 ねんだい のSFアニメ 等 ひとし に於 お いてはコンピュータが作動 さどう している場面 ばめん のガジェットとしてオープンリール データレコーダ と共 とも によく描 えが かれていた。鑽孔 さんこう テープのビット列 びっとれつ をそのまま読 よ み取 と って理解 りかい するのは、紙 かみ テープが記録 きろく 媒体 ばいたい に使 つか われていた時代 じだい のコンピュータ技師 ぎし にとっては当 あ たり前 まえ の技能 ぎのう であった。テープの穴 あな の空 あ き具合 ぐあい は二進法 にしんほう の順序 じゅんじょ 立 た てられたものであり、0 - 9 の数字 すうじ や若干 じゃっかん の制御 せいぎょ 文字 もじ は容易 ようい に憶 おぼ えられ、手元 てもと にASCII 、JIS やISO の該当 がいとう する文字 もじ コード の一覧 いちらん 表 ひょう が有 あ れば逐一 ちくいち 読 よ み取 と る事 こと はできる。
かつては駄菓子 だがし 屋 や で、使用 しよう 済 ず みの鑽孔 さんこう テープが商品 しょうひん として売 う られており、「スパイごっこ遊 あそ び」などで活用 かつよう されていた。
紙 かみ テープは今 いま ではほとんど記録 きろく 媒体 ばいたい として使 つか われておらず新規 しんき システムが入出力 にゅうしゅつりょく に紙 かみ テープを採用 さいよう することはない。CNC 機械 きかい は既存 きそん のデータを活用 かつよう するために紙 かみ テープ装置 そうち が比較的 ひかくてき 長 なが く使 つか われてきたが、それも急速 きゅうそく に他 た の手段 しゅだん に取 と って代 か わられつつある。
データは所定 しょてい の位置 いち に穴 あな があるかないかで表 あらわ される。最初 さいしょ は1列 れつ に5穴 あな でデータを表 あらわ していたが、後 のち に6穴 あな 、7穴 あな 、8穴 あな のものが登場 とうじょう した。初期 しょき の電気 でんき 機械 きかい 式 しき 計算 けいさん 機 き である Harvard Mark I では、1列 れつ 24穴 あな の紙 かみ テープを使 つか っていた[3] 。データを表 あらわ す穴 あな のほかに、各 かく 列 れつ で必 かなら ず開 あ けられている小 ちい さめの穴 あな があり、スプロケット の歯 は で紙 かみ テープを送 おく るのに使 つか われていた。後 のち に光学 こうがく 読取 よみと 装置 そうち がタイミングパルスを生成 せいせい するのにスプロケット用 よう の穴 あな を使 つか うようになった。
文章 ぶんしょう (テキスト)の符号 ふごう 化 か にはいくつかの方法 ほうほう がある。最初 さいしょ 期 き の文字 もじ コード はBaudot で、その起源 きげん は19世紀 せいき に遡 さかのぼ る。Baudotは5穴 あな に対応 たいおう している。その後 ご 、6穴 あな の文字 もじ コードとして Teletypesetter (TTS)、Fieldata 、Friden Flexowriter の文字 もじ コード規格 きかく が登場 とうじょう し、広 ひろ まった。1960年代 ねんだい に入 はい ると、米国 べいこく 国家 こっか 規格 きかく 協会 きょうかい がデータ処理 しょり 用 よう 汎用 はんよう コードを策定 さくてい するプロジェクトを開始 かいし し、ASCII が生 う まれた。これを採用 さいよう した7穴 あな の紙 かみ テープを使 つか ったテレタイプ端末 たんまつ をテレタイプ 社 しゃ などが生産 せいさん した。テレックス などではBaudotを使 つか い続 つづ けた。
鑽孔 さんこう テープの厚 あつ さは0.1mm(0.00394 インチ)である。Baudot用 よう テープの幅 はば は17.46mm(11/16インチ)、ASCIIおよび6穴 あな 以上 いじょう 用 よう テープの幅 はば は25.4mm(1インチ)である。穴 あな と穴 あな の間隔 かんかく はどちらの方向 ほうこう でも2.54mm(0.1インチ)である。データ用 よう の穴 あな の直径 ちょっけい は1.83mm(0.072インチ)、フィード用 よう の穴 あな の直径 ちょっけい は1.17mm(0.046インチ)である[4] 。この2種類 しゅるい の幅 はば の紙 かみ テープは2012年 ねん 現在 げんざい も販売 はんばい されている[5] 。
鑽孔 さんこう 装置 そうち はほとんどがテープに完全 かんぜん に穴 あな を開 あ ける。その過程 かてい で必然 ひつぜん 的 てき にチャド (chad) と呼 よ ばれるパンチ屑 くず が出 で てしまう。チャドは非常 ひじょう に小 ちい さい紙片 しへん であり、テレタイプ端末 たんまつ の機械 きかい 部分 ぶぶん に入 はい り込 こ んだりする問題 もんだい を抱 かか えていた。
Baudotの5穴 あな 対応 たいおう の半 はん 鑽孔 さんこう テープ。テレタイプ社 しゃ が1975年 ねん から1980年 ねん ごろに採用 さいよう していたもの
その問題 もんだい への対処 たいしょ として Chadless Printing Reperforator という紙 かみ テープ鑽孔 さんこう 装置 そうち が登場 とうじょう した。これはテレタイプ信号 しんごう を受信 じゅしん してそれを紙 かみ テープに鑽孔 さんこう しつつ、同 おな じ紙 かみ テープ上 じょう にメッセージを印字 いんじ するものである。このとき完全 かんぜん に穴 あな を開 あ けるのではなく、U字形 じけい に切 き れ目 め を入 い れるだけに留 と めるので、チャドが発生 はっせい しない。これを半 はん 鑽孔 さんこう テープまたはチャドレステープと呼 よ ぶ。復号 ふくごう 結果 けっか が印字 いんじ されているので、穴 あな を見 み て解読 かいどく する必要 ひつよう がない。また、パンチ屑 くず 入 い れが不要 ふよう となる。ただし、半 はん 鑽孔 さんこう 後 ご のテープは巻 ま こうとすると切 き れ目 め 同士 どうし がひっかかることがあり、きつく巻 ま くことができないという欠点 けってん がある。また、後 のち に高速 こうそく な光学 こうがく 読取 よみと 装置 そうち が主流 しゅりゅう になってくると、半 はん 鑽孔 さんこう テープは読 よ み取 と ることができないという問題 もんだい 点 てん も出 で てきた。それ以前 いぜん の機械 きかい 式 しき の読取 よみと 装置 そうち では、ばねつきの針 はり で穴 あな の有無 うむ を判定 はんてい しており、切 き れ目 め が入 はい っているだけでも問題 もんだい なく読 よ み取 と ることができていた。
アメリカ連邦 れんぽう 航空局 こうくうきょく のホノルル・フライト・サービスでの紙 かみ テープ中継 ちゅうけい 作業 さぎょう の様子 ようす (1964年 ねん )
紙 かみ テープはテレタイプ端末 たんまつ 用 よう のメッセージ格納 かくのう 手段 しゅだん として使 つか われてきた。オペレータがタイプしたメッセージは紙 かみ テープに格納 かくのう され、その紙 かみ テープを使 つか って回線 かいせん の最 さい 高速度 こうそくど でメッセージを送信 そうしん する。そのためオペレータは「オフライン」で普通 ふつう のタイピング速度 そくど でメッセージを準備 じゅんび でき、送信 そうしん 前 まえ に間違 まちが いを訂正 ていせい することもできる。熟練 じゅくれん したオペレータは短時間 たんじかん なら135WPM(ワード毎 ごと 分 ぶん )でタイピングできた。
通信 つうしん 速度 そくど は75WPMだったが、常 つね にその速度 そくど を維持 いじ できた。紙 かみ テープを媒介 ばいかい させてタイピングと通信 つうしん を分離 ぶんり することで、一定 いってい 速度 そくど の通信 つうしん を可能 かのう としていた。一般 いっぱん に1つの75WPMの回線 かいせん に対 たい して、3人 にん かそれ以上 いじょう のオペレータがオフラインで作業 さぎょう していた。また、受信 じゅしん 局 きょく で受信 じゅしん したメッセージも紙 かみ テープに鑽孔 さんこう されるので、それを使 つか って別 べつ の局 きょく に中継 ちゅうけい することもできた。これにより、大 だい 規模 きぼ なストアアンドフォワード 型 かた ネットワークが形成 けいせい されていた。
コンピュータは最高 さいこう で毎秒 まいびょう 1000文字 もじ の速度 そくど で紙 かみ テープを読 よ み取 と ることができた[6] 。
Data General Nova ミニコンピュータ用 よう のソフトウェアは折 お りたたまれた連続 れんぞく 紙型 しけい の紙 かみ テープに格納 かくのう されていた。
折 お りたたまれた連続 れんぞく 紙 し タイプの紙 かみ テープ
初期 しょき のミニコンピュータ の多 おお くは、既存 きそん の大量 たいりょう 生産 せいさん されたASCIIテレタイプ端末 たんまつ を低 てい 価格 かかく の入出力 にゅうしゅつりょく 装置 そうち として流用 りゅうよう した。例 たと えば、毎秒 まいびょう 10文字 もじ のASCII文字 もじ を処理 しょり できるASR-33 などである。ASR-33には紙 かみ テープ鑽孔 さんこう 装置 そうち と紙 かみ テープ読取 よみと 装置 そうち が備 そな わっていた。そのため、ミニコンピュータでは低 てい 価格 かかく の記録 きろく 媒体 ばいたい として紙 かみ テープがよく使 つか われるようになった。商用 しょうよう ソフトウェアも紙 かみ テープを媒体 ばいたい として販売 はんばい されることがよく見 み られた。高速 こうそく な光学 こうがく 読取 よみと 装置 そうち もよく使 つか われた。
バイナリデータを紙 かみ テープで転送 てんそう する際 さい には、紙 かみ テープの鑽孔 さんこう 装置 そうち や読取 よみと 装置 そうち の誤 あやま り率 りつ が比較的 ひかくてき 高 たか いことから、二 に 重 じゅう 符号 ふごう 化 か 技法 ぎほう を採用 さいよう することが多 おお かった。例 たと えば Intel HEX などの符号 ふごう 化 か 方式 ほうしき で "01011010" というバイナリ値 ち を "5A" という2文字 もじ に変換 へんかん し、各 かく 文字 もじ をASCIIで符号 ふごう 化 か して記録 きろく する。フレーム、アドレス、チェックサムなどの情報 じょうほう も16進 しん の値 ね をASCIIで符号 ふごう 化 か する形 かたち で組 く み込 こ み、誤 あやま り検出 けんしゅつ に使用 しよう する。このような符号 ふごう 化 か を施 ほどこ すと、効率 こうりつ は元 もと のバイナリの35から40%となる[7] 。
ROM/EPROMへのプログラムデータ転送 てんそう [ 編集 へんしゅう ]
1970年代 ねんだい から1980年代 ねんだい 初 はじ めにかけて、紙 かみ テープはマスクROM や書 か き換 か え可能 かのう なEPROM にバイナリデータを転送 てんそう するのによく使 つか われた。その際 さい の符号 ふごう 化 か 方式 ほうしき は様々 さまざま なものが考案 こうあん された[8] 。先述 せんじゅつ のASCIIで16進 しん を符号 ふごう 化 か する方式 ほうしき やROMライタごとに異 こと なる様々 さまざま な独自 どくじ フォーマットが使 つか われた。
BNPF (Begin-Negative-Positive-Finish) という符号 ふごう 化 か 方式 ほうしき は、1バイト(8ビット)を10文字 もじ (10バイト)で表 あらわ すという非常 ひじょう に冗長 じょうちょう なフォーマットを採用 さいよう している。まず1バイトの先頭 せんとう を表 あらわ す文字 もじ "B"、1バイト内 ない の各 かく ビットが1なら"P"、0なら"N"、最後 さいご に"F"をそれぞれASCIIコードで表記 ひょうき している。この10文字 もじ の列 れつ を空白 くうはく 文字 もじ を1つ以上 いじょう 挟 はさ んで並 なら べていく。従 したが って効率 こうりつ は9%以下 いか となる。ASCIIの"N"と"P"は4つのビット位置 いち のON/OFFが違 ちが っているため、鑽孔 さんこう 装置 そうち の誤 あやま りを訂正 ていせい しやすい。ビットを"H"と"L"で表 あらわ す方式 ほうしき や"0"と"1"で表 あらわ す方式 ほうしき もあったが、それらの場合 ばあい はASCIIコードのビットのON/OFFが1カ所 かしょ しか違 ちが わないため、誤 あやま り訂正 ていせい が難 むずか しい。
NCR は1970年 ねん ごろ、紙 かみ テープに記録 きろく するキャッシュレジスター を開発 かいはつ した。その紙 かみ テープをコンピュータに読 よ み込 こ ませて売 う り上 あ げなどを計算 けいさん した。
新聞 しんぶん 業界 ぎょうかい [ 編集 へんしゅう ]
新聞 しんぶん 業界 ぎょうかい では1970年代 ねんだい 中 ちゅう ごろ以降 いこう まで鑽孔 さんこう テープを使 つか っていた。そのころの新聞 しんぶん はライノタイプ を使 つか って紙面 しめん を作 つく っていた。このとき、ライノタイプのオペレータが記事 きじ を打 う ち込 こ むのではなく、鑽孔 さんこう テープに記録 きろく された記事 きじ を読 よ み込 こ ませていた。記事 きじ を紙 かみ テープに格納 かくのう するには Friden Flexowriter などを使用 しよう している。ライノタイプから初期 しょき のオフセット印刷 いんさつ になっても、記事 きじ から版下 はんした を作 つく るのに紙 かみ テープが使 つか われていた時期 じき がある。
紙 かみ テープ読取 よみと 装置 そうち を装備 そうび したCNCマシン
1970年代 ねんだい 、CAM (コンピュータ支援 しえん 製造 せいぞう )装置 そうち は紙 かみ テープを使用 しよう したものが多 おお かった。例 たと えば、ワイヤラッピング マシンでは紙 かみ テープが重要 じゅうよう な記録 きろく 媒体 ばいたい だった。紙 かみ テープ読取 よみと 装置 そうち はパンチカードや磁気 じき テープの読取 よみと 装置 そうち より小型 こがた で安価 あんか だった。そういった装置 そうち で長期間 ちょうきかん 何 なん 度 ど も使 つか える鑽孔 さんこう テープとしてマイラーフィルムを使 つか ったテープが発明 はつめい された。
紙 かみ テープ読取 よみと 装置 そうち KOI-18
1917年 ねん に発明 はつめい されたバーナム暗号 あんごう では、紙 かみ テープをよく使用 しよう した。1960年代 ねんだい 以降 いこう 、アメリカ国家 こっか 安全 あんぜん 保障 ほしょう 局 きょく (NSA) は暗号 あんごう の鍵 かぎ を鑽孔 さんこう テープの形 かたち で配布 はいふ していた。8穴 あな の紙 かみ テープを厳密 げんみつ な管理 かんり 下 か で配布 はいふ し、携帯 けいたい 型 がた のKOI-18 などのデバイスを新 あら たな鍵 かぎ を必要 ひつよう としているセキュリティ装置 そうち に一時 いちじ 的 てき に接続 せつぞく し、紙 かみ テープを読 よ み取 と らせて鍵 かぎ を入力 にゅうりょく する。今 いま ではNSAはより安全 あんぜん な電子 でんし 鍵 かぎ 管理 かんり システムを採用 さいよう したが、紙 かみ テープも未 いま だに使 つか われている。
紙 かみ テープには次 つぎ の3つの大 おお きな問題 もんだい があった。
信頼 しんらい 性 せい が低 ひく い。鑽孔 さんこう テープを機械 きかい で複写 ふくしゃ した場合 ばあい 、人手 ひとで で正 ただ しく複写 ふくしゃ されたか確認 かくにん することは日常 にちじょう 茶飯事 さはんじ だった。
テープの巻 ま き戻 もど しが難 むずか しく、問題 もんだい を発生 はっせい しやすい。テープを引 ひ き裂 さ かないよう注意 ちゅうい が必要 ひつよう だった。巻 ま いた形 かたち ではなく折 お り目 め のある連続 れんぞく 紙 し の紙 かみ テープを採用 さいよう したシステムもあり、その場合 ばあい は巻 ま き戻 もど しの必要 ひつよう がない。
情報 じょうほう 密度 みつど が低 ひく い。数 かず 十 じゅう キロバイト以上 いじょう のデータを紙 かみ テープに記録 きろく しようとするとあまりにも長 なが いテープが必要 ひつよう となり、現実 げんじつ 的 てき でない。
何 なん 度 ど も繰 く り返 かえ し使用 しよう したり、乱暴 らんぼう に取 と り扱 あつか うと、ちぎれたり擦 す り切 き れたりして、全 すべ て、あるいは一部 いちぶ が読 よ み取 と れなくなる可能 かのう 性 せい がある。
一方 いっぽう 、紙 かみ テープには次 つぎ のような利点 りてん がある。
寿命 じゅみょう が長 なが い。同 どう 時期 じき の磁気 じき テープは多 おお くが経年 けいねん 劣化 れっか で強度 きょうど が落 お ちて破損 はそん しており、その中 なか のデータは取 と り出 だ せなくなっている。しかし紙 かみ テープは、中性 ちゅうせい 紙 し やマイラー(ポリエステルフィルム)を素材 そざい としていれば、数 すう 十 じゅう 年 ねん 経 た っても問題 もんだい なく読 よ み取 と れる。ただし、材質 ざいしつ によっては紙 かみ テープもすぐに劣化 れっか する。
目視 もくし で読 よ み取 と り可能 かのう である。そのため、切 き れたテープも全 すべ ての位置 いち に穴 あな を開 あ けたテープ断片 だんぺん を使 つか えば、修復 しゅうふく 可能 かのう である。はさみと糊 のり と穴 あな あけ用 よう 器具 きぐ を使 つか えば、手作業 てさぎょう で紙 かみ テープを編集 へんしゅう することも可能 かのう である。
強 つよ い磁場 じば に置 お かれても影響 えいきょう を受 う けない。機械 きかい 加工 かこう の現場 げんば では強力 きょうりょく な電動 でんどう 機 き をいくつも使用 しよう するので、CNCシステムでは磁気 じき テープではなく紙 かみ テープでデータを供給 きょうきゅう していた[9] 。
廃棄 はいき が容易 ようい である。暗号 あんごう の鍵 かぎ として使用 しよう する場合 ばあい 、使用 しよう 済 ず みの紙 かみ テープはすぐに燃 も やしてしまうことができる。
記録 きろく 媒体 ばいたい 以外 いがい の紙 かみ テープ[ 編集 へんしゅう ]
装飾 そうしょく ・演出 えんしゅつ 用 よう [ 編集 へんしゅう ]
出港 しゅっこう する船 ふね (砕氷 さいひょう 艦 かん 「しらせ 」)から渡 わた される紙 かみ テープ
包装 ほうそう や飾 かざ り付 つ け、またくす玉 だま (割 わ り玉 だま )の中身 なかみ に貼 は り付 つ けたりする。これらの用途 ようと では様々 さまざま な色 いろ や模様 もよう のものが用 もち いられる。小型 こがた のものはクラッカー の中 なか にも含 ふく まれる。
巻 ま かれた状態 じょうたい の紙 かみ テープの端 はし を持 も って勢 いきお いよく投 な げると、長 なが く伸 の びたテープが宙 ちゅう を舞 ま い、色 いろ 鮮 あざ やかに見 み せることができる。(市販 しはん される紙 かみ テープは硬質 こうしつ の芯 しん が入 はい っているため、重 おも りとなり遠 とお くまで飛 と ばすことができる。)昭和 しょうわ 期 き には、これを「紙 かみ テープ投 な げ」と称 しょう し、応援 おうえん などの演出 えんしゅつ に盛 さか んに用 もち いられた。
昭和 しょうわ 期 き の船 ふね の出港 しゅっこう の見送 みおく りの際 さい 、デッキの乗客 じょうきゃく が岸壁 がんぺき の見送 みおく り客 きゃく に向 む かって紙 かみ テープ投 な げを行 おこな い、惜別 せきべつ を表現 ひょうげん することがあった。駅 えき のホームでの見送 みおく りの際 さい にも行 おこな われることがあったが、車両 しゃりょう の床下 ゆかした 機器 きき や電化 でんか 区間 くかん の駅 えき にあっては架線 かせん にも絡 から みつくおそれがあるため、鉄道 てつどう 事業 じぎょう 者 しゃ の側 がわ から禁止 きんし されるようになった[10] 。
プロレスラー(杉浦 すぎうら 貴 たか )に投 な げ込 こ まれる紙 かみ テープ
アポロ11号 ごう の宇宙 うちゅう 飛行 ひこう 士 し の帰還 きかん 記念 きねん パレードを迎 むか えるためにシカゴの高層 こうそう ビル街 がい に舞 ま う紙 かみ テープや紙吹雪 かみふぶき 。もとはティッカー・テープ という株価 かぶか の通信 つうしん の記録 きろく 用紙 ようし テープを金融 きんゆう 会社 かいしゃ などの社員 しゃいん が投 な げ落 お としたため、ティッカー・テープ・パレード と呼 よ ばれる
昭和 しょうわ 期 き の歌手 かしゅ のコンサートやプロレス の試合 しあい の際 さい にも紙 かみ テープ投 な げは盛 さか んに行 おこな われ、観客 かんきゃく はステージやリングに向 む かって紙 かみ テープ投 な げを行 おこな うことにより、応援 おうえん の意 い を表現 ひょうげん した。紙 かみ テープで埋 う め尽 つ くされたステージはスター芸能人 げいのうじん のアイコンでもあったが、芸能人 げいのうじん は大量 たいりょう に飛来 ひらい するテープの芯 しん を巧 たく みに回避 かいひ しなければならなかった。
1973年 ねん には、イベントに出席 しゅっせき していた由紀 ゆき さおり の額 がく にテープの芯 しん らしきものが当 あ たり、5針 はり 縫 ぬ うケガをした事例 じれい もあった[11] 。こうした事故 じこ を防 ふせ ぐため、主催 しゅさい 者 しゃ からテープを投 な げる際 さい には、あらかじめ芯 しん を外 はず すよう指示 しじ が出 で る場合 ばあい もある。
プロレスにおいては各 かく 選手 せんしゅ のイメージに合 あ わせた紙 かみ テープを投 な げるのが一般 いっぱん 的 てき である。例 れい として松本 まつもと 浩代 ひろよ の場合 ばあい は出身 しゅっしん 地 ち の神奈川 かながわ 県 けん 平塚 ひらつか 市 し を走 はし るJR東海道 とうかいどう 線 せん の色 いろ にちなんだ湘南 しょうなん 電車 でんしゃ カラーが使 つか われる。但 ただ し新 しん 日本 にっぽん プロレス など一部 いちぶ 団体 だんたい の主催 しゅさい 興行 こうぎょう 、板橋 いたばし 区立 くりつ グリーンホール やレッスル武闘 ぶとう 館 かん など一部 いちぶ の会場 かいじょう 及 およ びバトルロイヤル やデスマッチ など一部 いちぶ 特殊 とくしゅ な試合 しあい 形式 けいしき では、紙 かみ テープの投 な げ入 い れを全面 ぜんめん 的 てき に禁止 きんし しているケースもある。また2011年 ねん 3月11日 にち の東北 とうほく 地方 ちほう 太平洋 たいへいよう 沖 おき 地震 じしん (東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい )発生 はっせい に伴 ともな う燃料 ねんりょう 供給 きょうきゅう 事情 じじょう 悪化 あっか を考慮 こうりょ し、プロレスリングWAVE でも紙 かみ テープの投 な げ入 い れを一時 いちじ 的 てき に規制 きせい した。2020年 ねん 以降 いこう は新型 しんがた コロナウイルス感染 かんせん 拡大 かくだい 防止 ぼうし のためほとんどのプロレス団体 だんたい で紙 かみ テープ投 な げ入 い れ禁止 きんし にしている。
ステージを埋 う め尽 つ くし絡 から みついた紙 かみ テープは移動 いどう の妨 さまた げになる上 うえ 、テープの撤去 てっきょ 作業 さぎょう の手間 てま に加 くわ えて大量 たいりょう のごみを生 う み出 だ すため、平成 へいせい 期 き は紙 かみ テープ投 な げが忌避 きひ される傾向 けいこう にある。
英語 えいご ではこの用途 ようと の紙 かみ テープを "paper tape" ではなく "paper streamer" と呼 よ ぶ。
電子 でんし 部品 ぶひん などの基板 きばん 用 よう 部品 ぶひん を取付 とりつ ける実装 じっそう 機 き に部品 ぶひん を供給 きょうきゅう するために使用 しよう される。
段 だん ボール などの梱包 こんぽう 用 よう として片面 かためん に糊 のり 、あるいは粘着 ねんちゃく 材 ざい を塗 ぬ ったものは一般 いっぱん にガムテープ と呼 よ ばれる。
その他 た 、力学 りきがく 実験 じっけん に用 もち いられる記録 きろく タイマーで記録 きろく をとる際 さい にも使用 しよう される。
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