レットキス

「レットキス」
フィンランド民謡みんようの楽曲がっきょく
作曲さっきょく者しゃ	ラウノ・レティネン
カバー
坂本さかもと九きゅう 青山あおやまミチ 橋はし幸夫ゆきお 他た多数たすう
試聴しちょう ロベルト・デルガード「レットキス」 - YouTube（The state51 Conspiracy提供ていきょうYouTubeアートトラック） The Imperial Seven「レットキス」 - YouTube（WM Finland提供ていきょうYouTubeアートトラック） ザ・ビートガールズ「レットキス」 - YouTube（SPACE SHOWER FUGA提供ていきょうYouTubeアートトラック） 橋はし幸夫ゆきお「ジェンカ」 - YouTube（JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント提供ていきょうYouTubeアートトラック）

レットキス

「レットキス」 (Letkis) は、フィンランドの民謡みんよう、および、その曲きょくに合あわせて踊おどるジェンカ（フィンランドのフォークダンス）である。日本にっぽんではレッツキス、レットキッスともいう。

作曲さっきょくはラウノ・レティネン（Rauno Lehtinen）。フィンランドで1960年代ねんだいにはやった流行りゅうこう歌かであり、日本にっぽんではコロブチカやオクラホマミキサー、マイム・マイム などと並ならぶ、最もっとも有名ゆうめいなフォークダンスである。

フィンランド語ごの発音はつおんはレトキッスに近ちかい。「列れつになって踊おどろう」の意味いみ。フィンランド語ごではレトカイェンッカ (Letkajenkka) とも。単たんにジェンカ (Jenkka) とも。

踊おどり方かた

「列れつになって踊おどろう」の意いのごとく、前後ぜんごに連つらなって踊おどる。後うしろの人ひとは前まえの人ひとの、腰こしか肩かたを軽かるく掴つかんで列れつを作つくる。踊おどりはごくシンプルで、

1. 左足ひだりあしを、右みぎ斜ななめ前まえに出だし、戻もどす。2回かい繰くり返かえす。
2. 右足みぎあしを、左ひだり斜ななめ前まえに出だし、戻もどす。2回かい繰くり返かえす。
3. 前方ぜんぽうへ、飛とび跳はねて1歩ほぶん進すすむ。
4. 後方こうほうへ、飛とび跳はねて1歩ほぶん退しりぞく。
5. 前方ぜんぽうへ、飛とび跳はねて進すすむ。3回かい進すすむ。

以下いか、この「左足ひだりあし・左足ひだりあし、右足みぎあし・右足みぎあし、前まえ、後ご、前まえ・前まえ・前まえ」を繰くり返かえす。ちなみに坂本さかもと版ばんでは、歌詞かしには収録しゅうろくされていないがこの踊おどり方かたが曲きょくに合あわせてラップのように語かたられている。

ゲームの場合ばあいは、曲きょくが止とまったところで、先頭せんとうの人ひとが一番いちばん近ちかくの別べつの列れつの先頭せんとうの人ひととじゃんけんをし、負まけた方ほうが後うしろに着つく。最後さいごに列れつが一本いっぽんになったところで終了しゅうりょうし、そのとき先頭せんとうだった者ものが勝者しょうしゃとなる。

日本にっぽんでの歌唱かしょう

「レットキス (Let Kiss)」
青山あおやまミチ の シングル
B面めん	すてきなジェンカ (Jaakon Jenkka)
リリース	1965年ねん8月がつ
ジャンル	ポップス
レーベル	ポリドール・レコード SDR-1122
作詞さくし・作曲さっきょく	なかにし礼あや（訳詞やくし）
青山あおやまミチ シングル 年表ねんぴょう
太陽たいようの恋こい GO-GO （1965年ねん） レットキス (Let Kiss) （1965年ねん） 太陽たいようが沈しずむとき （1966年ねん）

「レットキス (ジェンカ)」
坂本さかもと九きゅう の シングル
初出しょしゅつアルバム『九きゅうちゃんのベスト・ヒット・パレード』
B面めん	皆みんなで笑わらいましょ
リリース	1966年ねん9月15日にち
ジャンル	ポップス
レーベル	東芝とうしばレコード EP初版しょはん：TP-1351 EP再発さいはつ：TP-10085
作詞さくし・作曲さっきょく	永えい六輔ろくすけ（訳詞やくし）
ゴールドディスク
1966年ねん 東芝とうしばヒット賞しょう
坂本さかもと九きゅう シングル 年表ねんぴょう
哀かなしみのバイパス （1966年ねん） レットキス (ジェンカ) （1966年ねん） まあるくなった （1966年ねん）
『九きゅうちゃんのベスト・ヒット・パレード』 収録しゅうろく曲きょく レットキス (ジェンカ) （1） 上うえを向むいて歩あるこう （2） 試聴しちょう レットキス (ジェンカ) - YouTube（ユニバーサルミュージック提供ていきょうYouTubeアートトラック）

日本にっぽんにおいては、1965年ねんになかにし礼あやによる訳詞やくしを青山あおやまミチが歌うたい「レットキス (Let Kiss)」としてレコードが発売はつばいされた。また、1966年ねんには坂本さかもと九きゅうが、永えい六輔ろくすけの作詞さくしで「レット・キス （ジェンカ）」の曲名きょくめいでカバーして、これをきっかけに日本にっぽん中ちゅうでジェンカが踊おどられるようになる。

なお、坂本さかもとによるカバーは1966年ねん9月がつに「ジェンカ」という曲名きょくめいで発売はつばいされたが、同どう11月がつに曲名きょくめいを「レットキス （ジェンカ）」と微妙びみょうに変更へんこうして再さい発売はつばいされている。いずれにしても、坂本さかもとによるカバーは1967年ねん5月がつまでにレコード売上うりあげが60万まん枚まいを突破とっぱし、同月どうげつ8日にちに60万まん枚まい突破とっぱ記念きねんパーティが開催かいさいされた。坂本さかもとにとっても久々ひさびさの大だいヒットとなった。その年としの大晦日おおみそかに行おこなわれた「第だい17回かいNHK紅白こうはく歌合戦うたがっせん」でも、坂本さかもとによって「レッツ・キス」と題だいして歌唱かしょうされた。また、ヨーロッパの「Go! Bop!」レーベルから発売はつばいされたアルバム『Sukiyaki and Other Japanese Hits』の2017年版ねんばんでは、曲名きょくめい（英語えいご表記ひょうき）を「Let's Kiss Jenka」としている。

さらに2008年ねんには、橋はし幸夫ゆきおがシングル「いのちのうた（コロブチカ）」のカップリングとして、亜あ蘭らん知子ともこの訳詞やくしで「ジェンカ」の曲名きょくめいでカバーした。同どう曲きょくは映画えいが「クレヨンしんちゃん 爆ばく盛もり!カンフーボーイズ〜拉ひしげ麺めん大乱たいらん〜」の挿入歌そうにゅうかとして前奏ぜんそう等とうも含ふくめたフルコラース使用しようされており、クライマックスで壮大そうだいな群舞ぐんぶが描写びょうしゃされた。また日本にほんテレビの『嗚呼ああ!!みんなのどうぶつ園えん』のエンディングテーマにも使用しようされている。

2017年ねんには、ザ・ビートガールズがアルバム『恋こいする気持きもちはワークワク』の中なかで、青山あおやまミチ版ばんを「レットキス (Letkiss) 」の曲名きょくめいでカバーした。

その他た、「ジェンカ」の曲名きょくめいで井原いはらたかしが作詞さくししたものが存在そんざいする。

坂本さかもと九きゅうゆかりの茨城いばらき県けん笠間かさま市しにある駅えきでは、この曲きょくが発車はっしゃメロディに採用さいようされている。

• 2012年ねん7月がつ24日にちから、JR岩間いわま駅えき2番線ばんせんで採用さいよう
• 2014年ねん4月がつ29日にちから、JR笠間かさま駅えき2番線ばんせんで採用さいよう

青山あおやまミチ盤ばん

収録しゅうろく曲きょく

#	タイトル	作詞さくし	作曲さっきょく	編曲へんきょく
1.	「レットキス (Let Kiss)」	なかにし礼あや （日本語にほんご詞し）	ラウノ・レティネン	中島なかじま安あん敏さとし
2.	「すてきなジェンカ (Jaakon Jenkka)」	稲生いのうひろし （日本語にほんご詞し）	ヤーッコ・サロ	中島なかじま安あん敏さとし

坂本さかもと九きゅう盤ばん

収録しゅうろく曲きょく

#	タイトル	作詞さくし	作曲さっきょく	編曲へんきょく	演奏えんそう
1.	「レットキス (ジェンカ) (LETKIS)」	永えい六輔ろくすけ （日本語にほんご詞し）	ラウノ・レティネン	前田まえだ憲男のりお	小俣おまた尚也なおやとドライヴィング・メン
2.	「皆みんなで笑わらいましょ (MINNA DE WARAIMASYO)」	河野こうの洋ひろし	齋藤さいとう太朗たろう	前田まえだ憲男のりお	東芝とうしばレコーディング・オーケストラ

ANNのジェンカ企画きかく

鴻おおとり上うえ尚史ひさしは、1983年ねんから1985年ねんにかけてニッポン放送にっぽんほうそうのラジオ番組ばんぐみ『オールナイトニッポン』金曜きんよう2部ぶを担当たんとうしていた当時とうじ、番組ばんぐみ終了しゅうりょう後ごに日比谷公園ひびやこうえんに集あつまったリスナーとこの曲きょくを踊おどることを恒例こうれいとしていた。この際さい、リスナーに日比谷公園ひびやこうえんに集あつまるよう番組ばんぐみで呼よびかけることは無む届とどけ集会しゅうかいとして警察けいさつ等とうの取締とりしまり対象たいしょうになる恐おそれがあったため、鴻おおとり上じょうは「俺おれは番組ばんぐみが終おわったらジェンカを踊おどりたいが、お前まえらは絶対ぜったいに来くるな」と番組ばんぐみでリスナーに呼よびかけ、建前たてまえ上じょう「自然しぜん発生はっせい的てきにリスナーが集あつまっただけ」という形態けいたいを取とっていたという。それでも集あつまるリスナーの数かずは増ふえ続つづけ、ピーク時じには300人にんを超こえていたとも言いわれている。

CM

当とう曲きょくはメジャーであることも手伝てつだって、これまでに日本にっぽんのいくつかのテレビCMで使用しようされた。

• 1975年ねん頃ころ、坂本さかもと九きゅう出演しゅつえんの日立ひたちの電子でんしレンジ「ククレット」CMでは、坂本さかもとの歌唱かしょうで当とう曲きょくの替かえ歌うたによるCMソングが歌うたわれた。
• 1993年ねんに加藤茶かとうちゃと三浦みうら友和ともかずが義理ぎりの親子おやこ（加藤かとうはドリフのコントで演えんじるハゲ親父おやじに扮ふんした）という設定せっていで共演きょうえんしたサントリー冷ひや撰せん洋酒ようしゅのCMでは当とう曲きょくのインストが使つかわれた。
• 2000年ねん頃ころ、JR西日本にしにほん「ジパング倶楽部くらぶ」のCMで当とう曲きょくの替かえ歌うたが用もちいられていた。
• 2005年ねん、ソーシャルネットワークサービス「jenka.com」のCMで用もちいられる。
• 2008年ねん、お笑わらい芸人げいにんの柳原やなぎはら可奈子かなこが出演しゅつえんするたかの友梨ゆりビューティクリニックのCMで使用しようされた。また、同おなじスポンサーで2012年ねんには芦田あしだ愛菜あいなの出演しゅつえんするCMでも使用しようされた。
• 2014年ねん11月よりベネッセコーポレーションのＣＭで当とう曲きょくのインストロメンタルが採用さいようされている。