三さん段だん空母くうぼ

三さん段だん空母くうぼ（さんだんくうぼ）は、「宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマトシリーズ」に登場とうじょうする架空かくうの宇宙うちゅう空母くうぼ。

ガミラス帝国ていこく

艦かん体たい諸しょ元もと

全長ぜんちょう	200 m 180 m
全幅ぜんぷく	62.5 m
自重じちょう	48,000 t
武装ぶそう	3連装れんそうフェーザー砲ほう×6基き 4連装れんそう対空たいくうパルスレーザー砲ほう×11基き
搭載とうさい機き数すう	60機き
搭載とうさい機き	ドメル式しきDMF-3型がた高速こうそく戦闘せんとう機き （『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト』） ドメル式しきDMB-87型がた急降下きゅうこうか爆撃ばくげき機き （『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト』『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト 新あらたなる旅立たびだち』） ドメル式しきDMT-97型がた雷撃らいげき機き （『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト』）

戦闘せんとう空母くうぼと並ならび、ガミラス帝国ていこくの持もつ主力しゅりょく宇宙うちゅう空母くうぼの一種いっしゅである。正式せいしき名称めいしょうは多層たそう式しき宇宙うちゅう空母くうぼ。デザイン担当たんとうは松本まつもと零れい士し、加藤かとう直之なおゆき。

艦かんの前方ぜんぽうに突つき出だした発着はっちゃく甲板かんぱんが三さん層そうに重かさなっている姿すがたから三さん段だん空母くうぼと呼よばれる。ただし、正確せいかくには艦かん体たい後半こうはん部ぶの最さい上層じょうそうにも甲板かんぱんがもう1層そうあり、さらにサブノズルの上うえにも着き艦かん専用せんようの甲板かんぱんがある。発展はってん型がたとして、ガルマン・ガミラス時代じだいに建造けんぞうされた新しん三さん段だん空母くうぼと二に連れん三さん段だん空母くうぼがある。

実在じつざいした多段ただん式しき空母くうぼと同様どうように、艦かん前部ぜんぶに段違だんちがいに3つの甲板かんぱんを備そなえ、各かく甲板かんぱんに白しろい中心ちゅうしん線せんが書かかれている。最さい上層じょうそうの甲板かんぱんの左舷さげんはアングルド・デッキ（斜ななめ離はなれ艦かん用よう飛行ひこう甲板かんぱん）がある。しかし、設定せってい資料しりょうが不明瞭ふめいりょうで、前方ぜんぽう右舷うげんより艦かん体たいを臨のぞむと、最さい上層じょうそう甲板かんぱんの一部いちぶが欠かき取とられたデザインのようにも見みえるため、劇げき中ちゅうではそのように間違まちがって描写びょうしゃされることが多おおい。

艦橋かんきょうは小型こがたのものを右舷うげん後部こうぶ付近ふきんに斜ななめに飛とび出だすように設置せっちされ、左舷さげん前部ぜんぶには迎撃げいげきレーダーを設置せっちしている。推進すいしんノズルは艦かん後部こうぶに大型おおがたのものが2基き、艦かん底そこ後部こうぶに小型こがたのものが3基きある。艦載かんさい機き収納しゅうのう用ようのエレベーターもあるが、作画さくがによって数かずがまちまちとなっている。

武装ぶそうとして砲身ほうしん付つきの3連装れんそうフェーザー砲ほうを、舷側げんそく部ぶに前方ぜんぽうを指向しこうした各かく1基きずつ、その下部かぶに後方こうほうを指向しこうした各かく1基きずつ、艦かん底部ていぶには前方ぜんぽうに向むけて2基き並列へいれつ配置はいちしており、全ぜん6基き、計けい18門もん装備そうびする。また、4連装れんそう対空たいくうパルスレーザー砲ほうを舷側げんそく後部こうぶに4基きずつ計けい8基き、計けい32門もんを搭載とうさいしている。

艦かん底部ていぶには、着陸ちゃくりく用ようの引ひき込こみ式しきのゴムタイヤの主しゅ脚あしを有ゆうする。

第だい1作さくでは、バラン星ぼしにおける対たいヤマト戦せんで失敗しっぱいを犯おかしたドメルの起死回生きしかいせい策さくを活いかす新鋭しんえい艦かんとして描えがかれたが、その後ごも、ガミラス帝国ていこくの主力しゅりょく空母くうぼとして各かく続編ぞくへん作品さくひんに登場とうじょうしている。

松本まつもと零れい士しによるラフデザインが3種類しゅるい存在そんざいする。

最初さいしょのものは甲板かんぱんの下したに艦かん体たいがあったもので、角すみばった艦かん首くびには双そう胴どうを思おもわせる隙間すきまが縦たてに空あいている。艦橋かんきょうが右舷うげん後部こうぶにある点てんは決定けってい稿こうに近ちかいレイアウトであった。だが、最さい上層じょうそう甲板かんぱんと艦かん後部こうぶの着ちゃく艦かん用よう甲板かんぱんはなく、武装ぶそうも見受みうけられない。「決定けってい稿こう」の判子はんこが押おされていたが、あとからバッテンで書かき消けされており、不ふ採用さいようとなった。

2番目ばんめのものは、艦かん後部こうぶに着き艦かん用よう甲板かんぱんを有ゆうし、左舷さげんに迎撃げいげきレーダーが設置せっちされ、艦かん首くびが甲板かんぱんのみとなるなど決定けってい稿こうのデザインに近ちかくはなったが、艦橋かんきょう構造こうぞう物ぶつを極端きょくたんに艦かん後方こうほうに設置せっちしたレイアウトや発進はっしん口こう周まわりは戦闘せんとう空母くうぼに近ちかいデザインで、構造こうぞう物ぶつは丸まるみ帯おびていた。艦橋かんきょう付近ふきんに迎撃げいげき用ようと思おもわれるレーザー砲塔ほうとう群ぐんが存在そんざいし、アングルド・デッキが両りょう舷ふなばたに存在そんざいしていた。

3番目ばんめのものは上層じょうそう甲板かんぱんが設置せっちされるなど、決定けってい稿こうとほぼ同おなじだが、艦橋かんきょうのデザインが異ことなっている。

なお、「三さん段だん空母くうぼ」という名称めいしょうが定着ていちゃくしている本ほん艦かんだが、実際じっさいに劇げき中ちゅうでそのように呼よばれたことは1度どもない。

劇げき中ちゅうでの登場とうじょう

宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト

第だい21話わと第だい22話わに登場とうじょうする。

第だい21話わにてドメルの七なな色しょく星団せいだんでの決戦けっせんに備そなえ、ルビー戦線せんせんから第だい1空母くうぼ（塗装とそうは緑色みどりいろ、隊長たいちょうはゲットー、搭載とうさい機きはドメル式しきDMF-3型がた高速こうそく戦闘せんとう機き）、サファイア戦線せんせんから第だい2空母くうぼ（塗装とそうは紫色むらさきいろ、隊長たいちょうはバーガー、搭載とうさい機きはドメル式しきDMB-87型がた急降下きゅうこうか爆撃ばくげき機き）、ダイヤ戦線せんせんから第だい3空母くうぼ（塗装とそうは青色あおいろ、隊長たいちょうはクロイツ、搭載とうさい機きはドメル式しきDMT-97型がた雷撃らいげき機き）の、計けい3隻せきがガミラス本ほん星ほしに呼よび戻もどされる。オメガ戦線せんせんから戻もどってきた戦闘せんとう空母くうぼと、旗艦きかんであるドメラーズ2世せいの計けい5隻せきで空母くうぼ機動きどう艦隊かんたいを編成へんせいし、出撃しゅつげきする。

第だい22話わで、第だい1空母くうぼより発はつ艦かんさせた戦闘せんとう機きでブラックタイガー隊たいを誘おびき寄よせてる隙すきに、第だい2空母くうぼの急降下きゅうこうか爆撃ばくげき機きをドメラーズ2世せいの瞬間しゅんかん物質ぶっしつ移送いそう器きでヤマトの近ちかくに送おくり込こんで急襲きゅうしゅうする。ブラックタイガー隊たいが迎撃げいげきのため帰投きとうすると、今度こんどは急降下きゅうこうか爆撃ばくげき機き隊たいが囮おとりとなって陽動ようどうを始はじめて、ブラックタイガー隊たいを再ふたたびヤマトから引ひき離はなし、第だい3空母くうぼの雷撃らいげき機きを瞬間しゅんかん物質ぶっしつ移送いそう器きで送おくり込こんでヤマトの戦闘せんとう能力のうりょくを奪うばう。その後ごも終始しゅうしドメル艦隊かんたい有利ゆうりで戦闘せんとうが進すすめられたが、波動はどう砲ほう封ふうじとしてヤマトに撃うち込こまれたドリルミサイルを逆ぎゃく回転かいてんさせられ、ヤマトを離はなれたドリルミサイルが戦闘せんとう空母くうぼに激突げきとつして爆発ばくはつ。3空母くうぼはそれに誘爆ゆうばくする形かたちで全滅ぜんめつする。

松本まつもと零れい士しの漫画まんが版ばんでは、ドメルとの戦たたかいのエピソードでは登場とうじょうせず、バラン星ぼし基地きちからヤマト攻撃こうげきのために複数ふくすう隻せきが発進はっしんする形かたちで1コマだけ登場とうじょうしている。

宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2

本ほん作さくで諸しょ元もとが設定せっていされ、全長ぜんちょう200メートル、全幅ぜんはば62.5メートル、自重じちょう48,000トンとなった。武装ぶそうの追加ついか設定せっていや搭載とうさい機き数すうの設定せっていもされた。デザインは『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト』のものと同おなじだが、色いろはガミラス標準ひょうじゅん色しょくの緑みどりのみ登場とうじょうする。

ガミラス残存ざんそん艦隊かんたいとして、第だい3話わから登場とうじょう。第だい24話わで、戦闘せんとう不能ふのうとなったデスラー艦かんから脱出だっしゅつしたデスラーとタランの乗のる脱出だっしゅつ艇ていを収容しゅうようし、臨時りんじの旗艦きかんとしてガミラス艦隊かんたいを率ひきいて去さっていく。

宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト 新あらたなる旅立たびだち

本ほん作さくでは設定せってい全長ぜんちょうが180メートルに改あらためられている。

デスラー残存ざんそん艦隊かんたいとして3隻せきが登場とうじょう。新天地しんてんちを探さがす旅たびに発たつ前まえに最後さいごの別わかれを告つげるべく、ガミラス本ほん星ほしに向むかうが、そこでガミラシウムの採取さいしゅをしていた暗黒あんこく星団せいだん帝国ていこくの艦隊かんたいに遭遇そうぐうし、他たの艦かんと共ともにこれと交戦こうせんする。その後ご、ガミラス星ぼしの消滅しょうめつにより暴走ぼうそうを始はじめ、ワープしてしまったイスカンダル星ぼしを追つい走はしするが、イスカンダル星ぼし上空じょうくうで暗黒あんこく星団せいだん帝国ていこくマゼラン方面ほうめん第だい一いち艦隊かんたいに襲撃しゅうげきされ、1隻せきが甲板かんぱんを貫つらぬかれ撃沈げきちんされる。辛かろうじてイスカンダルのマザータウンの海うみに着水ちゃくすいするが、1隻せきが敵てき艦隊かんたい旗艦きかん「プレアデス」艦載かんさいのイモ虫むし型がた戦闘せんとう機きの魚雷ぎょらい攻撃こうげきを受うけて海うみへ沈没ちんぼつする。最後さいごの1隻せきは、同どう戦闘せんとうにおいてデスラー戦闘せんとう空母くうぼ以外いがいの僚艦りょうかんで唯一ゆいいつ生いき残のこる。その後ご現あらわれたマゼラン方面ほうめん軍ぐん総そう司令しれい官かんメルダーズが乗艦じょうかんした自動じどう惑星わくせいゴルバとの戦闘せんとうで、ゴルバが発進はっしんさせた戦闘せんとうヘリを、DMB-87型がた急降下きゅうこうか爆撃ばくげき機きに迎撃げいげきさせ、自みずからも砲撃ほうげきを加くわえて応戦おうせんするも、ゴルバの上部じょうぶミサイル砲ほうによって急降下きゅうこうか爆撃ばくげき機きもろとも撃破げきはされた。

宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマトIII

第だい16話わにおいて、過去かこ作さくの流用りゅうよう映像えいぞうに登場とうじょうするほか、デスラーの回想かいそうシーンでもデスラー残存ざんそん艦隊かんたいとして2隻せきが1カットのみ登場とうじょう。ボラー連邦れんぽうに支配しはいされていたガルマン・ガミラス本ほん星ほしを偶然ぐうぜん発見はっけんし、交戦こうせんの末すえに星ほしを解放かいほうする。

リメイクアニメ

艦かん体たい諸しょ元もと

艦かん級きゅう	ガイペロン級きゅう
艦かん種しゅ	多層たそう式しき航こう宙ちゅう母艦ぼかん
全長ぜんちょう	410 m
武装ぶそう	標準ひょうじゅん装備そうび 133ミリ三さん連装れんそう陽電子ようでんしカノン砲塔ほうとう×5基き 33ミリ四よん連装れんそう陽電子ようでんし速射そくしゃ砲塔ほうとう×8基き 重じゅう武装ぶそうユニット 480ミリ三さん連装れんそう陽電子ようでんしカノン砲塔ほうとう×2基き 330ミリ三さん連装れんそう陽電子ようでんしビーム副ふく砲塔ほうとう×2基き 魚雷ぎょらい発射はっしゃ管かん×10門もん／魚雷ぎょらい発射はっしゃ管かん×6門もん／魚雷ぎょらい発射はっしゃ管かん×8門もん ミサイルランチャー×3
搭載とうさい機き	空間くうかん艦上かんじょう戦闘せんとう機きDWG109 デバッケ×57機き（バルグレイ） 空間くうかん艦上かんじょう攻撃こうげき機きDMB87 スヌーカ×57機き（ランベア） 空間くうかん雷撃らいげき機きFWG97 ドルシーラ×36機き（シュデルグ）

『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2199』『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2199 星ほし巡めぐる方舟はこぶね』『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2202 愛あいの戦士せんしたち』『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2205 新あらたなる旅立たびだち』に登場とうじょうする。デザイン担当たんとうは石津いしづ泰志やすし。

デザイン・設定せっていがリメイクされており、「ガイペロン級きゅう多層たそう式しき航こう宙ちゅう母艦ぼかん」という名称めいしょうが設定せっていされている。

ガミラス帝国ていこく航こう宙ちゅう艦隊かんたいの主力しゅりょく航こう宙ちゅう母艦ぼかん。本ほんシリーズでは、長期ちょうきにわたって運用うんようされ続つづけている艦かん級きゅうとされており、建造けんぞう時期じきによって形状けいじょうに差異さいがある。劇げき中ちゅうで最もっとも多おおく登場とうじょうするのはランベアと同様どうようの平ひらたい艦かん首くびにアングルド・デッキを持もつ形状けいじょうの艦艇かんていで、基本きほん的てきな艦かん体からだ色しょくは緑みどりである。

旧作きゅうさくとの主おもな違ちがいは、最さい下段げだんの飛行ひこう甲板かんぱんが艦かん尾おの着ちゃく艦かん用よう甲板かんぱんと繋つながって完全かんぜんな全通ぜんつう式しきになっていることであり、正面しょうめんから見みると穴あなが空あいているように見みえる。

旧作きゅうさく同様どうよう4段だんの飛行ひこう甲板かんぱんを持もち、上部じょうぶ3段だん（第だい1・第だい2・第だい3甲板かんぱん）を発はつ艦かん専用せんよう、最さい下段げだん（第だい4甲板かんぱん）を着き艦かん専用せんよう（緊急きんきゅう時じには発はつ艦かんも可能かのう）で使つかい分わけている。昇降しょうこう機きは3基きで、発はつ艦かんは各かく飛行ひこう甲板かんぱんに2基きずつ設置せっちされた電磁でんじ式しきカタパルトで行おこない、着ちゃく艦かんは第だい4甲板かんぱんの後部こうぶから進入しんにゅうし、トラクタービームで減速げんそくさせる仕組しくみとなっている。構造こうぞう上じょう格納庫かくのうこは有ゆうしておらず、機体きたいは慣性かんせい制御せいぎょされた各かく甲板かんぱん上じょうに繋留けいりゅうされている。飛行ひこう甲板かんぱんの側がわ端はしには発はつ艦かんの可否かひなどが映うつる表示ひょうじパネルがあり、カタパルトの後方こうほうにはブラストディフレクターが備そなわっている。

ゲルバデス級きゅうと共通きょうつうの、大量たいりょうのタイヤが備そなわった引ひき込こみ式しきの着陸ちゃくりく脚あしを持もつ。

なお、本ほん作さくのガミラス艦かんの中なかでは唯一ゆいいつ艦かん体たいに発光はっこう部ぶが存在そんざいしない。

『2205』では新あらたに「重じゅう武装ぶそうユニット」と呼よばれる追加ついか装備そうびが登場とうじょうしている。第だい2甲板かんぱん部分ぶぶんを中心ちゅうしんに装着そうちゃくするユニットで、砲戦ほうせん用ようの各種かくしゅ武装ぶそうが備そなわっている。第だい2甲板かんぱん上じょうに三さん連装れんそう陽電子ようでんしカノン砲塔ほうとうを2基き、両りょう舷ふなばたに三さん連装れんそう陽電子ようでんしビーム砲ほうを2基き装備そうび（いずれもデウスーラIII世よと同等どうとうのもの）。さらに第だい2甲板かんぱん先端せんたんには魚雷ぎょらい発射はっしゃ管かんを10門もん設置せっち。それ以外いがいにも魚雷ぎょらい発射はっしゃ管かんやミサイルランチャーが各部かくぶに備そなわっており、火力かりょくは大幅おおはばに上昇じょうしょうしている。さらに砲塔ほうとう設置せっちにより飛行ひこう甲板かんぱんとして使用しようできなくなった第だい2甲板かんぱんの艦載かんさい機き繋留けいりゅうエリア部分ぶぶんは居住きょじゅう区画くかくとし、長期ちょうき作戦さくせん行動こうどうへ対応たいおう力りょくを向上こうじょうさせている。

重じゅう武装ぶそうユニットは元々もともとのガイペロン級きゅうの艦かん体たいに被かぶせる形かたちで装着そうちゃくしているため、ユニットを取とり外はずせば元もとのガイペロン級きゅうに戻もどる。この仕様しようのため、艦かん首くび形状けいじょうが変更へんこうされた後期こうき仕様しようのガイペロン級きゅうには本ほんユニットは装備そうびできない。

劇げき中ちゅうでの登場とうじょう（リメイクアニメ）

宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2199 / 宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2199 星ほし巡めぐる方舟はこぶね

設定せってい画が（バルグレイ）自体じたいは第だい一いち章しょう上映じょうえい前まえからチラシなどで公開こうかいされていたが、劇げき中ちゅうでの初はつ登場とうじょうは第だい18話わとかなり遅おそい。

第だい18話わでは、バラン星ぼしで執とり行おこなわれた観艦式かんかんしきにおいて各かく方面ほうめんから集結しゅうけつしてきた艦艇かんていが多数たすう登場とうじょうする。

第だい19話わと第だい20話わの七なな色しょく星団せいだん海戦かいせんでは、ドメルに与あたえられた以下いかの3隻せきが登場とうじょうする。いずれもドック入いりしていた整備せいび中ちゅうの艦かんであり、乗組のりくみ員いんも大半たいはんが老兵ろうへいと少年しょうねん兵へいである。

バルグレイ

旧作きゅうさくにおける第だい1空母くうぼ。艦かん体からだ色しょくは緑みどり。艦長かんちょうはモルド・ヴォッグ。航空こうくう隊長たいちょうはライル・ゲットー。艦載かんさい機きは空間くうかん艦上かんじょう戦闘せんとう機きDWG109 デバッケを57機き。

ガイペロン級きゅうの後期こうき仕様しようで、索敵さくてき装置そうち設置せっちのために、各かく飛行ひこう甲板かんぱんの前ぜん端はし形状けいじょうが山形やまがたに改修かいしゅうされている。

七なな色しょく星団せいだん海戦かいせんにおいてコスモファルコン隊たいをヤマトから引ひき離はなすため、1隻せきだけ艦隊かんたいから先行せんこうして単独たんどく行動こうどうをとり、第だい一いち次じ攻撃こうげき隊たい（デバッケ隊たい）を発はつ艦かんさせる。その後ごはコスモファルコン隊たいとデバッケ隊たいの交戦こうせんの中なかで発見はっけんされ、コスモファルコン2機きの攻撃こうげきを受うける。うち1機きは対空たいくう砲火ほうかによって撃墜げきついしたものの、撃墜げきつい直前ちょくぜんに発射はっしゃしていた対たい艦かんミサイルを艦かん側面そくめんに被弾ひだんして損傷そんしょう。残のこる1機きによる対たい艦かんミサイル攻撃こうげきを正面しょうめんから被弾ひだんして艦かん後部こうぶの機関きかん部ぶにまで被害ひがいを受うけた上うえ、艦橋かんきょう部ぶに機銃きじゅう掃射そうしゃを受うけたことで艦かんの制御せいぎょを失うしなってしまい、最後さいごは艦かん体たいが崩壊ほうかいしながら轟沈ごうちんした。

豊田とよだ巧たくみの小説しょうせつ版ばんでは単独たんどく先行せんこうはせず、他たの艦かんとともに行動こうどうしていたが、戦果せんか確認かくにんの為ために先行せんこうしたドメラーズIII世よとダロルドから離はなれ、ランベア・シュデルグと共ともに後方こうほうで待機たいきしていたところをヤマト航空こうくう隊たいに奇襲きしゅうされ、アニメ版ばんと同様どうようの最期さいごを遂とげる。

ランベア

旧作きゅうさくにおける第だい2空母くうぼ。艦かん体からだ色しょくは紫むらさき。艦長かんちょうはルタン・ベスター。航空こうくう隊長たいちょうはフォムト・バーガー。艦載かんさい機きは空間くうかん艦上かんじょう攻撃こうげき機きDMB87 スヌーカを57機き。

アングルド・デッキを有ゆうしており、形状けいじょうは3隻せきの中なかで最もっとも旧作きゅうさくの三さん段だん空母くうぼに近ちかい。艦かん自体じたいは中期ちゅうき建造けんぞう型がたで、バラン星ぼし観艦式かんかんしきにおいて緑みどりの艦かん体からだ色しょくを持もつ同型どうけい艦かんが多数たすう登場とうじょうしている。

七なな色しょく星団せいだん海戦かいせんにおいて第だい二に次じ攻撃こうげき隊たいを発はつ艦かんさせ、ドメラーズIII世よの物質ぶっしつ転送てんそう機きで、ヤマトに奇襲きしゅうをかける。その後ご、機動きどう部隊ぶたいをもって直接ちょくせつヤマトを叩たたくため前進ぜんしんした際さいに、特殊とくしゅ削そぎ岩がん弾だんを逆用ぎゃくようしたヤマトの策さくでダロルドとシュデルグが相次あいついで爆沈ばくちん。ランベアは回避かいひして巻まき添ぞえを免まぬかれたが、ヤマトの砲撃ほうげきによってエンジンを破壊はかいされて操艦そうかん不能ふのうに陥おちいり、炎上えんじょうしながら七なな色しょく星団せいだんの雲海うんかいの中なかへ沈没ちんぼつする。

その後ご『2199』には登場とうじょうしないが、辛かろうじて生還せいかんし、『星ほし巡めぐる方舟はこぶね』で再さい登場とうじょう。艦長かんちょうのベスターが雲海うんかいへの沈没ちんぼつ時じに戦死せんししてしまったため、艦内かんないで最高さいこう位いの士官しかんだったバーガーが艦長かんちょう代理だいりを務つとめていた。

『星ほし巡めぐる方舟はこぶね』劇げき中ちゅうでは停戦ていせん命令めいれいを伝つたえに来きたネレディア・リッケの第だい8警務けいむ艦隊かんたいとともに「薄うす鈍色にびいろの異い空間くうかん」に囚とらわれ、そこでヤマトと再会さいかいする。ヤマト・ガミラスの共同きょうどう艦隊かんたいがガトランティス艦隊かんたいと戦たたかっている最中さいちゅう、ネレディアの指揮しきの下したで非ひ戦闘せんとう員いんを乗のせ戦場せんじょうを離脱りだつ。途中とちゅうで運うん悪わるく座礁ざしょうするが、ヤマト・ガミラス共同きょうどう艦隊かんたいの奮戦ふんせんもあり生いき残のこる。戦闘せんとう終了しゅうりょう後ごはガミラス艦隊かんたいの生存せいぞん者しゃを収容しゅうようし、本国ほんごくへと帰還きかんしていく。

豊田とよだ巧たくみの小説しょうせつ版ばん『2199』では、他たの3空母くうぼとともにヤマト航空こうくう隊たいの奇襲きしゅうを受うけ、山本やまもと玲れいのコスモゼロのミサイル攻撃こうげきを受うけて制御せいぎょ不能ふのうになり、星ほし間あいだ物質ぶっしつの海うみへ沈しずむ。

『2205』での活躍かつやくは下記かきを参照さんしょう。

シュデルグ

旧作きゅうさくにおける第だい3空母くうぼ。艦かん体からだ色しょくは青あお。艦長かんちょうはボラン・リッター。航空こうくう隊長たいちょうはカリス・クライツェ。艦載かんさい機きは空間くうかん雷撃らいげき機きFWG97 ドルシーラを36機き。

ガイペロン級きゅうの中なかでも最初さいしょに進すすむ宙ちゅうした最初さいしょ期き型がたで、以後いご建造けんぞうされた姉妹しまい艦かんと異ことなりアングルド・デッキを持もたない。老朽ろうきゅう艦かんのため、これを見みたドメルは「艦かんは古ふるく〜」と言いった。

七なな色しょく星団せいだん海戦かいせんにおいて第だい三さん次じ攻撃こうげき隊たいを発はつ艦かんさせ、ヤマトを襲撃しゅうげきさせるが、コスモゼロ2機き、さらにバルグレイと第だい一いち次じ攻撃こうげき隊たいを全滅ぜんめつさせて帰還きかんして来きたコスモファルコン隊たいの迎撃げいげきにより、第だい三さん次じ攻撃こうげき隊たいは壊滅かいめつする。その後ご、直接ちょくせつヤマトを叩たたくため前進ぜんしんするが、ダロルドが爆沈ばくちんした際さいに回避かいひが間まに合あわず、爆ばく炎えんの中なかに突つっ込こみ誘爆ゆうばくして轟沈ごうちんする。

豊田とよだ巧たくみの小説しょうせつ版ばんでは、他たの3空母くうぼとともにヤマト航空こうくう隊たいの奇襲きしゅうを受うけ、加藤かとう三郎さぶろうのコスモファルコンにブリッジとエンジンを破壊はかいされて爆沈ばくちんする。

宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2202 愛あいの戦士せんしたち

第だい24話わにおいて、ローレン・バレル率ひきいるガミラス艦隊かんたいの所属しょぞく艦かんとして3隻せき登場とうじょう。いずれもランベアと同おなじ薄紫うすむらさき色しょくのカラーリングとなっている。うち1隻せきはガトランティス艦かんの体当たいあたりで爆沈ばくちんしている。

宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2205 新あらたなる旅立たびだち

ランベア重じゅう武装ぶそうユニット装備そうび

第だい1話わから登場とうじょうする。『2199』に登場とうじょうしたランベアと同一どういつの艦かん。『2199』での活躍かつやくに関かんしては上記じょうきを参照さんしょう。

『星ほし巡めぐる方舟はこぶね』での戦たたかいの後のち、ガミラス本ほん星ほしに帰還きかんし、長期ちょうきの整備せいび改修かいしゅうのためドック入いりした。この際さい、新型しんがたユニットのテストベッドのひとつとして利用りようされることになり、重じゅう武装ぶそうユニットを装備そうびすることになった。

改修かいしゅう後ごはバーガーの座乗ざじょう艦かんとなり、デスラー艦隊かんたいへ派遣はけんされ、ガルマン星ほし奪取だっしゅ作戦さくせんに参加さんかする。

バルメス

第だい1話わから登場とうじょうする。シュデルグと同おなじ初期しょきの形式けいしきだが、ドック入いりしていたシュデルグとは異ことなり、改修かいしゅうを重かさねることで現役げんえきを保たもっていた。艦かん名めいはガミラス語ごの「攻撃こうげきする」に由来ゆらいする。

ガルマン星ほし奪取だっしゅ作戦さくせんの直前ちょくぜんまではガミラス正規せいき軍ぐんの外洋がいよう機動きどう艦隊かんたいに所属しょぞくしサレザー星ほし系けい外がいで運用うんようされており、同どう作戦さくせんに際さいしてデスラー艦隊かんたいへ編入へんにゅうされた。

第だい4話わのイスカンダル星ほし王おう都とイスク・サン・アリア上空じょうくうの戦闘せんとうにて、移民いみん船団せんだんの盾たてとなる形かたちでデザリアム艦隊かんたいの射い線せん上じょうに立たち塞ふさがり、撃沈げきちんされる。

ゲームでの登場とうじょう

タイピングゲームにおいて、七色なないろ決戦けっせんではヤマトに艦かん砲ほう射撃しゃげきを加くわえるシーンがあり、これによってヤマトが艦かん体たいを貫つらぬかれて轟沈ごうちんしてしまうというゲームオーバーがある。

PSゲームシリーズでは、PS版はん『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト 遥はるかなる星ほしイスカンダル』『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト 英雄えいゆうの軌跡きせき』、およびPS2版はん『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト イスカンダルへの追憶ついおく』に登場とうじょうする。『イスカンダルへの追憶ついおく』では、宮武みやたけ一貴かずたかにより新あらたな設定せってい画がが描えがき起おこされ、艦かん型がたが「ガミラス多層たそう式しき空母くうぼ級きゅう」となり、個々ここの艦かん名めいも設定せっていされている。

ガルマン・ガミラス帝国ていこく

『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマトIII』において、ガルマン・ガミラス世代せだいの新しん三さん段だん空母くうぼが、板橋いたばし克己かつみによってデザインされていた。設定せっていのみで劇げき中ちゅうには未み登場とうじょう。

旧きゅうガミラス帝国ていこく時代じだいの三さん段だん空母くうぼの発展はってん改良かいりょう型がた艦かんで、速力そくりょく・武装ぶそうともに以前いぜんの艦かんとは比較ひかくにならないほど強化きょうかされている。

この新しん三さん段だん空母くうぼのデザインは、二に連れん三さん段だん空母くうぼの左舷さげん側がわの艦かん体たいを基本きほんとし、甲板かんぱん表面ひょうめんに2箇所かしょある切きり欠かきや、2基きある回転かいてん速射そくしゃ砲塔ほうとうの設置せっち位置いちなどのディテールが同おなじである。 後方こうほうにはガルマン・ガミラス戦闘せんとう空母くうぼのような小型こがたの艦橋かんきょうを、右舷うげん側がわへ寄よって設置せっちされている。

後部こうぶには、非ひ解放かいほう式しきの収納しゅうのう口こう（着ちゃく艦かん用ようデッキ）が設置せっちされており、艦上かんじょう機きは収納しゅうのう口こうへ突入とつにゅうする形かたちで着ちゃく艦かんする。

二に連れん三さん段だん空母くうぼとは異ことなり、甲板かんぱん中央ちゅうおうに引ひかれている白線はくせんには矢印やじるしがなく、甲板かんぱん上じょうの瞬間しゅんかん物質ぶっしつ移送いそう器きもない、

なお、本ほん艦かんのことを「多層たそう式しき空母くうぼ」と呼称こしょうしている資料しりょうは見当みあたらない。

本ほん艦かんは設定せっていが作つくられていたものの、話はなしの短縮たんしゅくなどにより劇げき中ちゅうには登場とうじょうしなかった。「ダゴン艦隊かんたいに配備はいびされていた」と記載きさいする書籍しょせきが存在そんざいする。ただし、発展はってん型がたである二に連れん三さん段だん空母くうぼは登場とうじょうしている。

また、バンダイのプラモデルシリーズ「宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト メカコレクション」において、モックアップが制作せいさくされていたが、製品せいひん化かはされなかった。

参考さんこう文献ぶんけん

• 『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト全ぜん記録きろく集しゅう 設定せってい 資料しりょう版ばん』オフィス・アカデミー、1979年ねん。ASIN B00I5G4QF6。 
• 『別冊べっさつてれびくん3 宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2』小学館しょうがくかん、1979年ねん。 
• 『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2199 公式こうしき設定せってい資料集しりょうしゅう [GARMILLAS]』マッグガーデン、2013年ねん11月15日にち。ISBN 978-4-80-000193-1。 

外部がいぶリンク

• “情報じょうほう班はん資料しりょう室しつ 三さん段だん空母くうぼ”. 宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト発信はっしん！. 東北新社とうほくしんしゃ、バンダイネットワークス. 2008年ねん9月がつ17日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2017年ねん4月がつ25日にち閲覧えつらん。ガミラス帝国ていこくの三さん段だん空母くうぼ。