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たい

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たい』(たいき)は、宇治うじ左大臣さだいじん藤原ふじわらよりゆきちょう日記にっき。『宇槐』、『えんじゅ』ともう。『たい』の名称めいしょうは、大臣だいじん唐名とうみょうのひとつ「さんだい」による。

概説がいせつ[編集へんしゅう]

もとらん首謀しゅぼうしゃよりゆきちょう記録きろくで、のべ2ねん1136ねん)から久寿きゅうじゅ2ねん1155ねん)まで19ねんにわたる。自筆じひつ原本げんぽんうしなわれて存在そんざいしない。もとらん前夜ぜんや摂関せっかん当時とうじ故実こじつじょうすぐれた史料しりょうである。よりゆきちょう稚児ちごまいじん源義賢みなもとのよしまさ武士ぶし貴族きぞくたちと男色なんしょくたしなんでいたこともかれており、当時とうじ公家くげせい風俗ふうぞくじょう貴重きちょうなものとされる。

また藤原ふじわらただしどおりのもとに、鸚鵡おうむ孔雀くじゃく献上けんじょうされたさいに、鸚鵡おうむ観察かんさつしたときのことをしるしている。それによると鸚鵡おうむした人間にんげんしたているから、よくものをうのだろうとある。こえは、中国ちゅうごくから渡来とらいしたものなので中国ちゅうごくはなし、日本人にっぽんじんにはいてもわからないのだろうとかんがえた。平安へいあん日本にっぽん鸚鵡おうむ観察かんさつ記事きじとしてもめずらしい資料しりょうである。ともあれ、逸話いつわ記載きさいおおく、かつ孤高ここう英才えいさい政治せいじ栄達えいたつ失脚しっきゃくとして官界かんかい実態じったい活写かっしゃしている。

史料しりょう大観たいかん』、『増補ぞうほ史料しりょう大成たいせい』に所収しょしゅうされている。『史料しりょう纂集』はだい1かんのみ刊行かんこう

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

  1. ^ 便宜上べんぎじょう現存げんそん部分ぶぶんが866ねん以降いこうはじまる古記こきろくとした。
  2. ^ 便宜上べんぎじょう現存げんそん部分ぶぶんが1086ねん以降いこうはじまる古記こきろくとした。