日本にっぽんのうたごえ実行じっこう委員いいん会かい

日本にっぽんのうたごえ実行じっこう委員いいん会かい
The Singing Voice of Japan
創立そうりつ者しゃ	日本にっぽん共産党きょうさんとう、中央ちゅうおう合唱がっしょう団だん、関せき鑑あきら子こ
団体だんたい種類しゅるい	音楽おんがく関連かんれん団体だんたい
設立せつりつ	1955年ねん2月がつ13日にち
所在地しょざいち	東京とうきょう都と新宿しんじゅく区く西大久保にしおおくぼ3-67（解散かいさん時点じてんの住所じゅうしょ表記ひょうき。現げん・新宿しんじゅく区く大久保おおくぼ2–16–36 音楽おんがくセンター会館かいかん内ない）
起源きげん	日本にっぽん青年せいねん共産きょうさん同盟どうめい、日本にっぽん共産党きょうさんとう
主要しゅよう人物じんぶつ	実行じっこう委員いいん長ちょう関せき鑑あきら子こ
活動かつどう地域ちいき	日本にっぽん
活動かつどう内容ないよう	日本にっぽんのうたごえ運動うんどうの統一とういつ的てき推進すいしん、日本にっぽんのうたごえ祭典さいてんの開催かいさい
子こ団体だんたい	中央ちゅうおう合唱がっしょう団だん、全国ぜんこく合唱がっしょう団だん会議かいぎ、音楽おんがくセンター、地方ちほう別べつ・産別さんべつうたごえ運動うんどう組織そしき、中心ちゅうしん合唱がっしょう団だん（センター合唱がっしょう団だん）
標語ひょうご	「うたごえは平和へいわの力ちから」、「うたは闘たたかいとともに」
解散かいさん	1973年ねん8月がつ26日にち
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日本にっぽん共産党きょうさんとう > うたごえ運動うんどう > 日本にっぽんのうたごえ実行じっこう委員いいん会かい

日本にっぽんのうたごえ実行じっこう委員いいん会かい（にほんのうたごえじっこういいんかい）は、1955年ねん2月がつ13日にちから1973年ねん8月がつ26日にちまで、日本にっぽんのうたごえ運動うんどうを統一とういつ的てきに推進すいしんするために存在そんざいした中央ちゅうおう組織そしきである。

概要がいよう[編集へんしゅう]

日本にっぽんのうたごえ実行じっこう委員いいん会かいの構成こうせい団体だんたいは、中央ちゅうおう合唱がっしょう団だん、全国ぜんこく合唱がっしょう団だん会議かいぎ、音楽おんがくセンター、地方ちほうごとのうたごえ運動うんどう組織そしき・協議きょうぎ会かい、産別さんべつのうたごえ協議きょうぎ会かい、全国ぜんこく各地かくちの中心ちゅうしん合唱がっしょう団だん（センター合唱がっしょう団だん）であった。毎年まいとし1回かい、日本にっぽんのうたごえ祭典さいてんを企画きかく実行じっこうする機関きかんとして、名称めいしょうを「実行じっこう委員いいん会かい」と定さだめた。東京とうきょう都と新宿しんじゅくの音楽おんがくセンターを拠点きょてんとし、1955年ねんに常設じょうせつ化かされた当初とうしょより、中央ちゅうおう合唱がっしょう団だんの創始そうし者しゃ・団長だんちょうである関せき鑑あきら子こが委員いいん長ちょうを務つとめた^[1]。1973年ねん5月がつ、関せきの死去しきょに際さいして後継こうけいの委員いいん長ちょうは選出せんしゅつされず、同年どうねん8月がつの規約きやく改正かいせいで組織そしき名称めいしょうが「日本にっぽんのうたごえ全国ぜんこく協議きょうぎ会かい」と改あらためられた。新しん規約きやくでは会かいの代表だいひょう者しゃの職名しょくめいを「会長かいちょう」とし、「実行じっこう委員いいん長ちょう」は廃止はいしされた。これにより、「日本にっぽんのうたごえ実行じっこう委員いいん会かい」は消滅しょうめつした。

沿革えんかく[編集へんしゅう]

1948年ねん2月がつ10日とおか、関せき鑑あきら子こが、日本にっぽん共産党きょうさんとう員いんとして同どう党とうの文化ぶんか政策せいさくに従したがい、日本にっぽん青年せいねん共産きょうさん同盟どうめい中央ちゅうおう合唱がっしょう団だんを創設そうせつ^[2]^,^[3]^,^[4]^,^[5]。

「日本にっぽん共産党きょうさんとうだけができる音楽おんがく活動かつどう」の普及ふきゅうと組織そしき化かの提唱ていしょう[編集へんしゅう]

1949年ねん1月がつ22日にち、日本にっぽん共産党きょうさんとうに入党にゅうとうした女性じょせいピアノ奏者そうしゃと女性じょせいヴァイオリン奏者そうしゃ、各かく1名めいが同どう党とう本部ほんぶを訪おとずれたことが、「アカハタ」1月がつ25日にち号ごうの記事きじで報ほうじられた。関せき鑑あきら子こは記事きじの中なかで「青あお共どもの合唱がっしょう団だん」（上記じょうき「日本にっぽん青年せいねん共産きょうさん同盟どうめい中央ちゅうおう合唱がっしょう団だん」のこと）に言及げんきゅうし、同どう団だんの活動かつどうが、ブルジョア楽壇がくだんとは異ことなる「日本にっぽん共産党きょうさんとうだけができる音楽おんがく活動かつどう」を日本にっぽん全国ぜんこくに普及ふきゅうすることである旨むねを語かたった。

“音楽おんがくの道みちはひとすじ”　若わかき女性じょせい二に人にん－かなでる “入党にゅうとう二に重奏じゅうそう” 若わかい女性じょせいの音楽家おんがくかが二に人にん、このほど共産党きょうさんとうに入党にゅうとうした。ピアニストの川村かわむら登代子とよこさん（東洋とうよう音楽おんがく学校がっこう卒そつ）とヴァイオリニストの矢野やのヒロエさん（東京とうきょう音楽おんがく学校がっこう卒そつ）の二に人にんで、ブルジョア楽壇がくだんにあきたらない気持きもちから、これまで中野なかの区く鷺宮わしのみや居住きょじゅうの青あお共ども文ぶん工こう隊たいを指導しどうしてきたが、こんど入党にゅうとうするに至いたったもの。22日にち、代々木よよぎの本部ほんぶを訪おとずれ、「わたしたちの愛あいする音楽おんがくをほんとうに人民じんみんのものにしたいのです。そのためにつとめることで、わたしたち自身じしんも成長せいちょうできると思おもいます」と、こもごも語かたった。川村かわむらさん、矢野やのさんの入党にゅうとうについて、関せき鑑あきら子こさんはつぎのように語かたった。「お二に人にんとも有望ゆうぼうな方ほうで、大変たいへんうれしいことです。このお二に人にんだけでなく、多おおくの若わかい女性じょせいの音楽家おんがくかが入党にゅうとうして活動かつどうしています。また青あお共どもの合唱がっしょう団だんの第だい1期生きせい十じゅう数すう名めいも、それぞれ音楽おんがく活動かつどう家かとして全国ぜんこくにちらばって活動かつどうしています。この若わかい方かたたちの絶たえ間まない音楽おんがく技術ぎじゅつの研究けんきゅうと大衆たいしゅう文化ぶんかの実践じっせんを、ひろく正ただしく知しっていただいたら、ブルジョア楽壇がくだんにあきたらないでいる若わかい優すぐれた音楽家おんがくかがきっと続々ぞくぞく入党にゅうとうするでしょう。わたしたちは、党とうだけができる音楽おんがく活動かつどうについて、もっともっと全ぜん楽壇がくだんに呼よびかけなければいけないと思おもいます」^[6]。

日本にっぽんのうたごえ実行じっこう委員いいん会かいの声明せいめい（「うたごえ新聞しんぶん」1960年ねん6月がつ11日にち号ごうより）

1952年ねん12月21日にち、中央ちゅうおう合唱がっしょう団だん創立そうりつ4周年しゅうねん記念きねん音楽おんがく会かいを日比谷公会堂ひびやこうかいどうで実施じっし。この催もよおしを「1952年ねん日本にっぽんのうたごえ」と題だいしたことが、翌よく年度ねんどからの「日本にっぽんのうたごえ祭典さいてん」と、運動うんどう全体ぜんたいの名称めいしょう由来ゆらいになった^[7]^,^[8]^,^[9]。
1953年ねん11月29日にち、「1953年ねん日本にっぽんのうたごえ祭典さいてん」を日比谷公会堂ひびやこうかいどう・神田かんだ共立きょうりつ講堂こうどうで開催かいさい^[10]。
1954年ねん11月27日にち、「1954年ねん日本にっぽんのうたごえ祭典さいてん」を神田かんだ共立きょうりつ講堂こうどう・東京とうきょう体育館たいいくかんで開催かいさい^[11]。
1955年ねん2月がつ13日にち、「日本にっぽんのうたごえ実行じっこう委員いいん会かい」が常設じょうせつ組織そしきとして発足ほっそく。関せき鑑あきら子こが実行じっこう委員いいん長ちょうに選出せんしゅつされた^[12]。
1955年ねん4月がつ7日にち、日本にっぽんのうたごえ実行じっこう委員いいん会かい編へん「うたごえ新聞しんぶん」第だい1号ごう発刊はっかん^[13]^,^[14]。
1955年ねん11月26日にち、「1955年ねん日本にっぽんのうたごえ祭典さいてん」を両国りょうこく国際こくさいスタジアムで開催かいさい^[10]
1960年ねん5月、日本にっぽんのうたごえ実行じっこう委員いいん会かい、「われわれは新しん安保あんぽ条約じょうやくに反対はんたいする」との声明せいめいを発表はっぴょう^[15]。日米にちべい安全あんぜん保障ほしょう条約じょうやく改定かいてい案あんの衆議院しゅうぎいん本ほん会議かいぎでの可決かけつ（同年どうねん5月がつ20日はつか）に対たいして。
1971年ねん4月がつ、日本にっぽんのうたごえ実行じっこう委員いいん会かい理論りろん誌し「季刊きかん日本にっぽんのうたごえ」第だい1号ごう発刊はっかん^[16]。
1973年ねん5月2日にち、実行じっこう委員いいん長ちょうの関せき鑑あきら子こが死去しきょ。

関せき鑑あきら子この逝去せいきょにともなう「全国ぜんこく協議きょうぎ会かい」への改組かいそ[編集へんしゅう]

1973年ねん8月がつ、「うたごえ新聞しんぶん」同月どうげつ10日にち・20日はつか合併がっぺい号ごうに「日本にっぽんのうたごえ実行じっこう委員いいん会かい常任じょうにん委員いいん会かい」の名なにおいて、「日本にっぽんのうたごえ実行じっこう委員いいん会規かいき約やく改正かいせいにあたって」と題だいする記事きじが掲載けいさいされた。そこでは「実行じっこう委員いいん会かい」を「全国ぜんこく協議きょうぎ会かい」に改組かいそする提案ていあんと理由りゆうが、次つぎのように解説かいせつされている。

今回こんかいの改正かいせい案あんは日本にっぽんのうたごえ実行じっこう委員いいん会かいの名称めいしょうを全国ぜんこく協議きょうぎ会かいと改あらためることを提案ていあんしていますが（後述こうじゅつ）、これは重要じゅうような意義いぎをもっています。それは会かいの性格せいかくをいっそうはっきりさせることになります。この組織そしきは日本にっぽんのうたごえ運動うんどうの組織そしきなのだから、基礎きそ組織そしきであるサークルから、地域ちいき、産業さんぎょうのうたごえ協議きょうぎ会かいまで、すべてのうたごえ組織そしきのことを規約きやくにもりこむべきだという意見いけんが出だされていますが、日本にっぽんのうたごえ運動うんどうは組織そしきとしてはゆるやかな約束やくそくで結むすびあい、目的もくてきと方針ほうしんで強つよく連帯れんたいしあって、ひとりひとりの自発じはつ性せい、自主じしゅ性せいにもとづいて活動かつどうをすすめている大衆たいしゅう的てきな音楽おんがく創造そうぞう運動うんどうですから、実際じっさいには、日本にっぽんのうたごえ実行じっこう委員いいん会かいがかかげる目的もくてきや、すすむ基本きほん方向ほうこうで大おおきく統一とういつし、運動うんどう方針ほうしんを一ひとつになってすすめることに努力どりょくしつつ、それぞれのうたごえ協議きょうぎ会かいやサークルが、それぞれの実情じつじょうにあった規約きやくや約束やくそくを自主じしゅ的てきにつくって運営うんえいし、活動かつどうしているのが現状げんじょうです。したがって日本にっぽんのうたごえ実行じっこう委員いいん会かいの規約きやくは全国ぜんこく協議きょうぎ会かいとしての組織そしきと活動かつどうを定さだめたものであって、これを運動うんどうのすべての多種たしゅ多様たような組織そしきと活動かつどうを規制きせいする規約きやくにかえることは不可能ふかのうです。またそれは運動うんどうの性格せいかくや実情じつじょうにもあっていません。同時どうじにみんなうたう会かいやサークル、うたごえ協議きょうぎ会かいをどのようにしてつくり、運動うんどうを発展はってんさせたらよいかが、いま切実せつじつにもとめられています。［．．．］そのような歴史れきし的てき経過けいかから、日本にっぽんのうたごえ実行じっこう委員いいん会かいは、運動うんどうを全国ぜんこく的てきに統一とういつしてすすめる恒常こうじょう的てきな協議きょうぎ体たいの組織そしきの性格せいかくをもちながら、通常つうじょう一時いちじ的てきな行事ぎょうじ、あるいは運動うんどうを主催しゅさいする場合ばあいに用もちいる実行じっこう委員いいん会かいという名称めいしょうをかかげています。同時どうじに毎年まいとし、日本にっぽんのうたごえ祭典さいてん実行じっこう委員いいん会かいが、だいたい9月がつから12月がつまでの間あいだにつくられ、祭典さいてんを主催しゅさいしています。この両りょう組織そしきの性格せいかくと役割やくわりを区別くべつして、正確せいかくにあらわすために日本にっぽんのうたごえ実行じっこう委員いいん会かいの名称めいしょうを日本にっぽんのうたごえ全国ぜんこく協議きょうぎ会かいに改あらためることを提案ていあんします^[17]。

1973年ねん8月がつ26日にち、第だい6回かい日本にっぽんのうたごえ実行じっこう委員いいん会かい総会そうかい（東京とうきょう労音ろうおん会館かいかん）において、「日本にっぽんのうたごえ実行じっこう委員いいん会かい」を「日本にっぽんのうたごえ全国ぜんこく協議きょうぎ会かい」に改組かいそする規約きやく改正かいせい案あんを採択さいたくし、同日どうじつに発効はっこう。日本にっぽんのうたごえ実行じっこう委員いいん会かい常任じょうにん委員いいん会かいの事務じむ局長きょくちょうであった藤本ふじもと洋ひろしが、全国ぜんこく協議きょうぎ会かいの会長かいちょう代行だいこう・常任じょうにん委員いいん会かい幹事かんじ長ちょうに選出せんしゅつされた^[18]。