この項目 こうもく では、主 おも に菌 きん が薬剤 やくざい に耐 たい 性 せい を持 も つことについて説明 せつめい しています。
薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい (やくざいたいせい、drug resistance )、あるいは単 たん に耐 たい 性 せい とは、生物 せいぶつ が自分 じぶん に対 たい して何 なん らかの作用 さよう を持 も った薬剤 やくざい に対 たい して抵抗 ていこう 性 せい を持 も ち、これらの薬剤 やくざい が効 き かない、あるいは効 き きにくくなる現象 げんしょう のこと。薬剤 やくざい 抵抗 ていこう 性 せい 、AMR 、薬物 やくぶつ 耐 たい 性 せい とも呼 よ ばれる。
近年 きんねん 、抗菌 こうきん 薬 やく が効 き かない薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい (AMR)をもつ細菌 さいきん が世界中 せかいじゅう で増 ふ えている。2013年 ねん AMRに起因 きいん する死亡 しぼう 者 しゃ 数 すう は低 ひく く見積 みつ もって70万 まん 人 にん とされていたが、2019年 ねん には127万 まん 人 にん に増加 ぞうか [ 1] [ 2] 。さらに何 なに も対策 たいさく を講 こう じない場合 ばあい 、国立 こくりつ 感染 かんせん 症 しょう 研究所 けんきゅうじょ は2050年 ねん に世界 せかい で1,000万 まん 人 にん の死亡 しぼう が想定 そうてい され、癌 がん による死亡 しぼう 者 しゃ 数 すう を超 こ えると報告 ほうこく している[ 3] 。またすべての抗菌 こうきん 薬 やく が効 き かなくなった場合 ばあい 、2050年 ねん の人口 じんこう は7億 おく 人 にん 減少 げんしょう するとも言 い われている[ 4] 。
原因 げんいん は抗菌 こうきん 薬 やく の不適切 ふてきせつ 使用 しよう にあり、抗菌 こうきん 薬 やく の使用 しよう 量 りょう を減 へ らすことが求 もと められている。世界 せかい の抗菌 こうきん 薬 やく の約 やく 70%は畜産 ちくさん 業 ごう で使用 しよう されており[ 5] 、耐 たい 性 せい 菌 きん の発生 はっせい 源 げん のリスクとなることから[ 6] [ 7] [ 8] 、多 おお くの国 くに は、畜産 ちくさん 動物 どうぶつ に対 たい する抗菌 こうきん 薬 やく の使用 しよう を削減 さくげん するための措置 そち を講 こう じている[ 9] 。
農学 のうがく
農学 のうがく 分野 ぶんや では、殺虫 さっちゅう 剤 ざい に対 たい する病害虫 びょうがいちゅう の耐 たい 性 せい や[ 10] [ 11] 、除草 じょそう 剤 ざい に対 たい する植物 しょくぶつ の耐 たい 性 せい が扱 あつか われることが多 おお く[ 12] [ 13] 、「薬剤 やくざい 抵抗 ていこう 性 せい 」「薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい 」の用語 ようご が用 もち いられる[ 14] 。この内容 ないよう については、薬剤 やくざい 抵抗 ていこう 性 せい を参照 さんしょう のこと。微生物 びせいぶつ や昆虫 こんちゅう の薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい 獲得 かくとく は、変異 へんい と選択 せんたく による、進化 しんか の最 もっと も身近 みぢか な例 れい の1つである。
主 おも に薬理 やくり 学 がく ・微生物 びせいぶつ 学 がく
医学 いがく ・薬理 やくり 学 がく ・微生物 びせいぶつ 学 がく の分野 ぶんや では、特 とく に細菌 さいきん やウイルス [ 15] などの病原 びょうげん 性 せい 微生物 びせいぶつ やがん 細胞 さいぼう が、それらの病原 びょうげん 体 たい による疾患 しっかん を治療 ちりょう する抗生 こうせい 物質 ぶっしつ や抗癌剤 こうがんざい (化学 かがく 療法 りょうほう 剤 ざい )の薬剤 やくざい に対 たい して抵抗 ていこう 力 りょく を持 も ち、これらの薬剤 やくざい が効 き かない、あるいは効 き きにくくなることを指 さ し、この場合 ばあい 「薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい 」という語 かたり が用 もち いられることがもっとも多 おお い。
他 た の疾患 しっかん に対 たい する治療 ちりょう 薬 やく や麻薬 まやく などの向 こう 精神 せいしん 薬 やく を反復 はんぷく 投与 とうよ することで、ヒトや動物 どうぶつ に対 たい する効力 こうりょく が低下 ていか していく現象 げんしょう を指 さ す「耐 たい 性 せい (英語 えいご : drug tolerance )」については、耐 たい 性 せい (薬理 やくり 学 がく ) を参照 さんしょう のこと。
厚生 こうせい 労働省 ろうどうしょう および国立 こくりつ 国際 こくさい 医療 いりょう 研究 けんきゅう センター病院 びょういん AMR臨床 りんしょう リファレンスセンターは「薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい (AMR)」と表記 ひょうき しているが、英語 えいご : Antimicrobial Resistance; AMR には「抗 こう 微生物 びせいぶつ 薬 やく 耐 たい 性 せい [ 16] 」や「抗菌 こうきん 薬 やく 耐 たい 性 せい [ 17] 」といった日本語 にほんご への翻訳 ほんやく が与 あた えられている。
薬剤 やくざい 感受性 かんじゅせい と薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい [ 編集 へんしゅう ]
細菌 さいきん やウイルス の病原 びょうげん 性 せい 微生物 びせいぶつ によって引 ひ き起 お こされる感染 かんせん 症 しょう や、がん細胞 さいぼう の増殖 ぞうしょく によっておきる悪性 あくせい 腫瘍 しゅよう の治療 ちりょう 法 ほう の一 ひと つとして、これらの病原 びょうげん 体 たい を殺 ころ したり、あるいはその増殖 ぞうしょく を抑制 よくせい する化学 かがく 物質 ぶっしつ を治療 ちりょう 薬 やく として投与 とうよ する化学 かがく 療法 りょうほう がある。化学 かがく 療法 りょうほう に用 もち いられる薬剤 やくざい (化学 かがく 療法 りょうほう 剤 ざい )には抗菌 こうきん 薬 やく (抗生 こうせい 物質 ぶっしつ )、抗 こう ウイルス薬 やく 、抗 こう 真 ま 菌 きん 薬 やく 、抗 こう 原虫 げんちゅう 薬 やく 、抗癌剤 こうがんざい が含 ふく まれ、それぞれに多 おお くの種類 しゅるい が開発 かいはつ 、実用 じつよう 化 か されている。
患者 かんじゃ に投与 とうよ して治療 ちりょう を行 おこな うためのものであるため、ヒトに対 たい する毒性 どくせい は低 ひく いが病原 びょうげん 体 たい には特異 とくい 的 てき に作用 さよう するという、選択 せんたく 毒性 どくせい があることが化学 かがく 療法 りょうほう 剤 ざい には要求 ようきゅう される。このため、細菌 さいきん やウイルス だけが持 も ちヒトには存在 そんざい しない特定 とくてい の酵素 こうそ を阻害 そがい したり、細菌 さいきん やがん細胞 さいぼう だけに取 と り込 こ まれ、正常 せいじょう なヒトの細胞 さいぼう は影響 えいきょう を及 およ ぼしにくい特徴 とくちょう を持 も ったものが、化学 かがく 療法 りょうほう 剤 ざい として用 もち いられている。
これらの薬剤 やくざい は、例 たと えば抗 こう 細菌 さいきん 薬 やく であればすべての細菌 さいきん に有効 ゆうこう というわけではなく、薬剤 やくざい の種類 しゅるい と対象 たいしょう となる微生物 びせいぶつ (または癌 がん 細胞 さいぼう )の組 く み合 あ わせによって、有効 ゆうこう な場合 ばあい とそうでない場合 ばあい がある。ある微生物 びせいぶつ に対 たい してある薬剤 やくざい が有効 ゆうこう な場合 ばあい 、その微生物 びせいぶつ はその薬剤 やくざい に対 たい して感受性 かんじゅせい (susceptibility ) があると呼 よ ぶ。これに対 たい し、ある微生物 びせいぶつ に対 たい してある薬剤 やくざい が無効 むこう な場合 ばあい には、
もともとその薬剤 やくざい が無効 むこう である、
もともとは有効 ゆうこう であったがある時点 じてん から無効 むこう になった、
という二 ふた つのケースが存在 そんざい する。この両者 りょうしゃ の場合 ばあい を、広義 こうぎ には耐 たい 性 せい または抵抗 ていこう 性 せい であると呼 よ ぶが、通常 つうじょう は(2)のケースに当 あ たる狭義 きょうぎ のものを薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい (drug resistance ) または獲得 かくとく 耐 たい 性 せい (acquired resistance )と呼 よ び、前者 ぜんしゃ は不 ふ 感受性 かんじゅせい (insusceptibility ) または自然 しぜん 耐 たい 性 せい (natural resistance ) と呼 よ んで区別 くべつ することが多 おお い。例 たと えば、元 もと からペニシリン が効 き かない結核 けっかく 菌 きん は「ペニシリン不 ふ 感受性 かんじゅせい 」、もともとはペニシリン が有効 ゆうこう であったブドウ球菌 きゅうきん のうち、ペニシリンが有効 ゆうこう なものを「ペニシリン感受性 かんじゅせい 」、ペニシリンが効 き かなくなったものを「ペニシリン耐 たい 性 せい 」と呼 よ び、このうち、最後 さいご のメチシリン耐 たい 性 せい 黄色 おうしょく ブドウ球菌 きゅうきん が、一般 いっぱん には「薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい 」と表現 ひょうげん されることが多 おお い。
薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい を獲得 かくとく した微生物 びせいぶつ は、細菌 さいきん の場合 ばあい は薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい 菌 きん 、ウイルスは薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい ウイルス、がん細胞 さいぼう は薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい がん細胞 さいぼう などのように総称 そうしょう される。また個々 ここ のものについては、上 うえ に記 しる した例 れい のように、対象 たいしょう となる薬剤 やくざい と微生物 びせいぶつ との組 く み合 あ わせによって、「ペニシリン耐 たい 性 せい ブドウ球菌 きゅうきん 」などと表記 ひょうき される。また、複数 ふくすう の薬剤 やくざい に対 たい する耐 たい 性 せい を併 あわ せ持 も つことを多 た 剤 ざい 耐 たい 性 せい (multidrug resistance 、後述 こうじゅつ ) と呼 よ び、医学 いがく 分野 ぶんや では治療 ちりょう の難 むずか しさから特 とく に重要 じゅうよう 視 し することが多 おお い。また、ある薬剤 やくざい に対 たい する耐 たい 性 せい が、それと類似 るいじ の薬剤 やくざい に対 たい する耐 たい 性 せい として働 はたら く場合 ばあい を、交差 こうさ 耐 たい 性 せい と呼 よ ぶ。
ある微生物 びせいぶつ がある薬剤 やくざい に対 たい して感受性 かんじゅせい か耐 たい 性 せい かを判断 はんだん するには、薬剤 やくざい 感受性 かんじゅせい 試験 しけん と呼 よ ばれる微生物 びせいぶつ 学 がく 的 てき 検査 けんさ が用 もち いられる。
細菌 さいきん や真 ま 菌 きん など培養 ばいよう 可能 かのう な微生物 びせいぶつ については、検査 けんさ する薬剤 やくざい を一定 いってい の濃度 のうど になるよう加 くわ えた培地 ばいち でその微生物 びせいぶつ が生育 せいいく 可能 かのう かどうかの検査 けんさ (生育 せいいく 阻止 そし 試験 しけん )が行 おこな われる。それぞれ完全 かんぜん に生育 せいいく 阻止 そし または殺菌 さっきん が可能 かのう であった最低 さいてい の濃度 のうど を、最小 さいしょう 発育 はついく 阻止 そし 濃度 のうど (英語 えいご : minimal inhibitory concentration, MIC )として、その微生物 びせいぶつ に対 たい する薬剤 やくざい の効果 こうか の指標 しひょう とする。MICが小 ちい さいほど、薬剤 やくざい の効果 こうか が高 たか い、あるいはその微生物 びせいぶつ の感受性 かんじゅせい が高 たか いことを表 あらわ し、指標 しひょう 値 ち よりもMICが大 おお きければ、微生物 びせいぶつ のその薬剤 やくざい に対 たい する感受性 かんじゅせい が低 ひく い、すなわち薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい であることになる。
この他 ほか の病原 びょうげん 体 たい については、ウイルス では薬剤 やくざい を処理 しょり したときの培養 ばいよう 細胞 さいぼう や実験 じっけん 動物 どうぶつ に対 たい する感染 かんせん 価 か の変化 へんか から耐 たい 性 せい かどうかを実験 じっけん 室 しつ 的 てき に検査 けんさ することが可能 かのう である。またヒトがん細胞 さいぼう については分離 ぶんり したがん細胞 さいぼう を用 もち いて実験 じっけん 室 しつ 的 てき に検査 けんさ することも可能 かのう であるが、実際 じっさい に薬剤 やくざい を投与 とうよ した場合 ばあい の治療 ちりょう の経過 けいか から薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい かどうかを臨床 りんしょう 的 てき に判断 はんだん する場合 ばあい も多 おお い。これらの薬剤 やくざい の効力 こうりょく については、通常 つうじょう 、IC50 (50%抑制 よくせい 濃度 のうど )やEC50 (50%有効 ゆうこう 濃度 のうど )、ED50 (50%有効 ゆうこう 投与 とうよ 量 りょう )などで表 あらわ される。
多 た 剤 ざい 耐 たい 性 せい (たざいたいせい、英 えい : multiple drug resistance, multi drug resistance )は、ある微生物 びせいぶつ が作用 さよう 機 き 序 じょ の異 こと なる2種類 しゅるい 以上 いじょう の薬剤 やくざい に対 たい する耐 たい 性 せい を示 しめ すことをいう。多 た 剤 ざい 耐 たい 性 せい の発生 はっせい 機 き 序 じょ としてはかつては突然変異 とつぜんへんい によってのみ起 お こると考 かんが えられていたが、現在 げんざい では薬剤 やくざい に対 たい する耐 たい 性 せい の遺伝子 いでんし をもったプラスミド の伝達 でんたつ もその要因 よういん の一 ひと つであると考 かんが えられている。なお、作用 さよう 機 き 序 じょ が同一 どういつ の薬剤 やくざい による耐 たい 性 せい は1種類 しゅるい の耐 たい 性 せい とみなす。多 た 剤 ざい 耐 たい 性 せい を起 お こした菌 きん に対 たい しては、従来 じゅうらい 使用 しよう されていた薬剤 やくざい が治療 ちりょう 効果 こうか を失 うしな うため、医学 いがく 上 じょう 問題 もんだい となる。多 た 剤 ざい 耐 たい 性 せい 菌 きん の蔓延 まんえん の要因 よういん の一 ひと つとして抗生 こうせい 物質 ぶっしつ の乱用 らんよう が挙 あ げられる。
薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい の病原 びょうげん 体 たい が、どのような生化学 せいかがく 的 てき メカニズムで、化学 かがく 療法 りょうほう 剤 ざい による排除 はいじょ から逃 のが れるかについて、以下 いか のように大別 たいべつ できる。
薬剤 やくざい の分解 ぶんかい や修飾 しゅうしょく 機構 きこう の獲得 かくとく
化学 かがく 療法 りょうほう 剤 ざい として用 もち いられる薬剤 やくざい を分解 ぶんかい したり化学 かがく 的 てき に修飾 しゅうしょく する酵素 こうそ を作 つく り出 だ し、それによって薬剤 やくざい を不 ふ 活性 かっせい 化 か することでその作用 さよう から逃 のが れる。細菌 さいきん やがん細胞 さいぼう の薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい 機構 きこう として見 み られ、特 とく に細菌 さいきん による耐 たい 性 せい 獲得 かくとく ではもっとも普遍 ふへん 的 てき に見 み られる方法 ほうほう である。例 たと えば、一般 いっぱん 的 てき なペニシリン耐 たい 性 せい 黄色 おうしょく ブドウ球菌 きゅうきん (MRSA を除 のぞ くもの)など、ペニシリナーゼやβ べーた -ラクタマーゼ を産 さん 生 む してペニシリンを分解 ぶんかい することで薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい を示 しめ す。
薬剤 やくざい 作用 さよう 点 てん の変異 へんい
化学 かがく 療法 りょうほう 剤 ざい の標的 ひょうてき になる病原 びょうげん 体側 たいそく の分子 ぶんし を変異 へんい させ、その薬剤 やくざい が効 き かないものにすることで薬剤 やくざい の作用 さよう から逃 のが れる。微生物 びせいぶつ やがん細胞 さいぼう などに全般 ぜんぱん に見 み られる方法 ほうほう であり、ウイルスの薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい はほとんどこの機構 きこう によるものである。他 た に代表 だいひょう 的 てき なものとしてMRSA(メチシリン耐 たい 性 せい 黄色 おうしょく ブドウ球菌 きゅうきん )がある。
薬剤 やくざい の細胞 さいぼう 外 がい への排出 はいしゅつ
薬剤 やくざい をエネルギー依存 いぞん 的 てき に細胞 さいぼう 外 がい に排出 はいしゅつ することで、細胞 さいぼう 内 ない の薬物 やくぶつ 濃度 のうど を下 さ げる。細菌 さいきん やがん細胞 さいぼう など、細胞 さいぼう からなる病原 びょうげん 体 たい の耐 たい 性 せい 機構 きこう に見 み られる。代表 だいひょう 的 てき なものとして、グラム陰性 いんせい 細菌 さいきん のRND型 がた 多 た 剤 ざい 排出 はいしゅつ ポンプ(例 たと えば、大腸菌 だいちょうきん のAcrAB-TolC)やがん細胞 さいぼう の多 た 剤 ざい 排出 はいしゅつ ABCトランスポーター (ATP依存 いぞん 輸送 ゆそう タンパク質 たんぱくしつ 、P糖 とう タンパク質 たんぱくしつ )があげられる。また緑 みどり 膿 うみ 菌 きん の自然 しぜん 耐 たい 性 せい の高 たか さもMexAB-OprMやMexXY-OprMのようなRND型 がた 多 た 剤 ざい 排出 はいしゅつ ポンプによって説明 せつめい できる。
その他 た の機構 きこう
上記 じょうき に当 あ てはまらない例 れい としては、葉酸 ようさん の合成 ごうせい 酵素 こうそ を阻害 そがい して抗菌 こうきん 性 せい を示 しめ すサルファ剤 さるふぁざい に対 たい して、葉酸 ようさん 前駆 ぜんく 体 たい を過剰 かじょう 産 さん 生 せい することで耐 たい 性 せい になる例 れい などが知 し られている。結核 けっかく 菌 きん に代表 だいひょう される抗 こう 酸 さん 菌 きん はミコール酸 さん と呼 よ ばれる特有 とくゆう の脂質 ししつ に富 と んだ細胞 さいぼう 壁 かべ を持 も つため、消毒 しょうどく 薬 やく や乾燥 かんそう に対 たい して高 たか い抵抗 ていこう 性 せい を有 ゆう す。
薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい は、もともとある薬剤 やくざい に対 たい して感受性 かんじゅせい であった微生物 びせいぶつ が、何 なん らかの方法 ほうほう によって、その薬剤 やくざい に対 たい して上述 じょうじゅつ のメカニズムを獲得 かくとく することで得 え られる性状 せいじょう であり、いちど獲得 かくとく された耐 たい 性 せい は、遺伝 いでん によってその子孫 しそん にも伝 つた えられる遺伝 いでん 的 てき 形質 けいしつ である。この形質 けいしつ は薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい 遺伝子 いでんし によって担 にな われている。薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい 遺伝子 いでんし は、その薬剤 やくざい による作用 さよう から逃 のが れるための機能 きのう を備 そな えたタンパク質 たんぱくしつ の情報 じょうほう をコードしており、感受性 かんじゅせい の病原 びょうげん 体 たい がこの遺伝子 いでんし を何 なん らかの方法 ほうほう で獲得 かくとく することで、薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい は獲得 かくとく される。
新 あたら しい化学 かがく 療法 りょうほう 剤 ざい が開発 かいはつ され、医薬品 いやくひん として使用 しよう されるようになると、間 ま もなくその薬剤 やくざい に対 たい する耐 たい 性 せい を獲得 かくとく した病原 びょうげん 体 たい が現 あらわ れる。通常 つうじょう 、1年 ねん 以内 いない にはすでに耐 たい 性 せい 微生物 びせいぶつ が検出 けんしゅつ されるようになることが多 おお い。
特 とく に同 おな じ種類 しゅるい の薬剤 やくざい を大量 たいりょう 、あるいは長期間 ちょうきかん にわたって使用 しよう すると、環境 かんきょう や患者 かんじゃ から分離 ぶんり 検出 けんしゅつ される頻度 ひんど が高 たか くなる。特 とく に、抗生 こうせい 物質 ぶっしつ の開発 かいはつ 以降 いこう は、抗生 こうせい 物質 ぶっしつ が無効 むこう な風邪 かぜ やウイルスや耐 たい 性 せい 菌 きん による疾患 しっかん に対 たい しても、安易 あんい な投薬 とうやく が行 おこな われた結果 けっか 、薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい 菌 きん の蔓延 まんえん を招 まね いた。
ただし、耐 たい 性 せい 遺伝子 いでんし の獲得 かくとく 自体 じたい は、常 つね にほぼ一定 いってい の確 かく 率 りつ で起 お こっている現象 げんしょう であり、その薬剤 やくざい が存在 そんざい するかしないかには依存 いぞん しない。薬剤 やくざい の存在 そんざい 下 か で耐 たい 性 せい 微生物 びせいぶつ が高 こう 頻度 ひんど で出現 しゅつげん するのは、薬剤 やくざい 感受性 かんじゅせい の微生物 びせいぶつ と比 くら べて薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい のものは有利 ゆうり に増殖 ぞうしょく できるため、薬剤 やくざい が一種 いっしゅ の選択 せんたく 圧 あつ として作用 さよう した結果 けっか 、耐 たい 性 せい の微生物 びせいぶつ だけが繁栄 はんえい するためであると考 かんが えられている。この現象 げんしょう は菌 きん 交代 こうたい 現象 げんしょう と呼 よ ばれる。
耐 たい 性 せい 獲得 かくとく の遺伝 いでん 的 てき メカニズム[ 編集 へんしゅう ]
耐 たい 性 せい の獲得 かくとく には、その病原 びょうげん 体 たい が新 あら たに独自 どくじ の耐 たい 性 せい 機構 きこう を作 つく り出 だ す場合 ばあい と、他 た の薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい 病原 びょうげん 体 たい が持 も つ機構 きこう が何 なん らかのかたちで伝達 でんたつ され、それを新 あら たに取 と り込 こ む場合 ばあい がある。
新規 しんき の耐 たい 性 せい 獲得 かくとく
ある薬剤 やくざい に感受性 かんじゅせい の微生物 びせいぶつ が増殖 ぞうしょく していく過程 かてい で、薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい の微生物 びせいぶつ が新 あら たに生 う まれることがある。細菌 さいきん やウイルス、がん細胞 さいぼう などすべての病原 びょうげん 体 たい で起 お こりうる現象 げんしょう であり、これらの染色 せんしょく 体 たい 上 うえ の遺伝子 いでんし が突然変異 とつぜんへんい することで起 お きる。
耐 たい 性 せい の伝達 でんたつ
微生物 びせいぶつ によっては、外来 がいらい の遺伝子 いでんし を取 と り込 こ んだり、同種 どうしゅ の微生物 びせいぶつ 同士 どうし で遺伝子 いでんし をやり取 と りする仕組 しく みを持 も っており、この仕組 しく みを介 かい して、ある微生物 びせいぶつ が獲得 かくとく した耐 たい 性 せい が、別 べつ の微生物 びせいぶつ に伝達 でんたつ されて新 あら たな耐 たい 性 せい 微生物 びせいぶつ が生 しょう じる場合 ばあい がある。このような仕組 しく みは特 とく に細菌 さいきん でよく研究 けんきゅう されている(後述 こうじゅつ )。また細菌 さいきん 以外 いがい にも、インフルエンザウイルス のように、分節 ぶんせつ した遺伝子 いでんし を持 も つウイルスなども、比較的 ひかくてき 高 こう 頻度 ひんど にウイルス同士 どうし で遺伝 いでん 情報 じょうほう のやりとりが行 おこな われることが知 し られている。
細菌 さいきん の耐 たい 性 せい 遺伝子 いでんし の獲得 かくとく [ 編集 へんしゅう ]
細菌 さいきん においては、ある細菌 さいきん が獲得 かくとく した薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい が同種 どうしゅ または異種 いしゅ の細菌 さいきん に伝達 でんたつ されることが頻繁 ひんぱん に見 み られる。耐 たい 性 せい を獲得 かくとく した非 ひ 病原 びょうげん 性 せい 細菌 さいきん から、病原 びょうげん 性 せい 細菌 さいきん への伝達 でんたつ が起 お きると、化学 かがく 療法 りょうほう による治療 ちりょう が困難 こんなん になるため医学 いがく 上 じょう の大 おお きな問題 もんだい になる。
細菌 さいきん には外来 がいらい 性 せい の遺伝子 いでんし を取 と り込 こ む仕組 しく みが存在 そんざい し、これによって同種 どうしゅ または異種 いしゅ の細菌 さいきん 同士 どうし で遺伝子 いでんし の一部 いちぶ のやりとりが行 おこな われている。細菌 さいきん の毒素 どくそ などの病原 びょうげん 因子 いんし をコードした遺伝子 いでんし がやりとりされるほか、薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい 遺伝子 いでんし もこの機構 きこう によって伝達 でんたつ されることが知 し られており、その細菌 さいきん の突然変異 とつぜんへんい によって耐 たい 性 せい を獲得 かくとく する以外 いがい に、このような外来 がいらい 性 せい の耐 たい 性 せい 遺伝子 いでんし を取 と り込 こ むことで耐 たい 性 せい を獲得 かくとく する場合 ばあい が多 おお い。
取 と り込 こ まれた耐 たい 性 せい 遺伝子 いでんし は、細菌 さいきん の遺伝子 いでんし (染色 せんしょく 体 たい )そのものに組 く み込 こ まれる場合 ばあい と、プラスミド として染色 せんしょく 体 たい とは別 べつ に細菌 さいきん の細胞 さいぼう 質 しつ に存在 そんざい する場合 ばあい があるが、大 だい 部分 ぶぶん はプラスミドに存在 そんざい することが多 おお い。このようなプラスミドを耐 たい 性 せい プラスミド またはRプラスミド (Rはresistantの頭文字 かしらもじ から)と呼 よ ぶ。耐 たい 性 せい プラスミドを持 も つ細菌 さいきん には、性 せい 線 せん 毛 げ とよばれる細胞 さいぼう 表面 ひょうめん の繊維状 せんいじょう 器官 きかん によって他 た の細菌 さいきん にプラスミドを伝達 でんたつ する、接合 せつごう 伝達 でんたつ を行 おこな うものがあり、グラム陰性 いんせい 菌 きん やVRE(バンコマイシン耐 たい 性 せい 腸 ちょう 球菌 きゅうきん )などがこれに分類 ぶんるい される。一方 いっぽう 、接合 せつごう 伝達 でんたつ を行 おこな わない細菌 さいきん でも、形質 けいしつ 転換 てんかん や、ファージ による形質 けいしつ 導入 どうにゅう によって耐 たい 性 せい 遺伝子 いでんし の伝達 でんたつ が起 お こりうる。
日本 にっぽん でも、2017年 ねん に不適切 ふてきせつ な抗菌 こうきん 剤 ざい 処方 しょほう を抑制 よくせい して耐 たい 性 せい 菌 きん を増加 ぞうか させないよう、厚生 こうせい 労働省 ろうどうしょう がガイドラインを作成 さくせい した[ 18] 。21世紀 せいき 初頭 しょとう には、新 あら たな抗生 こうせい 物質 ぶっしつ の開発 かいはつ が停滞 ていたい してきており、耐 たい 性 せい 菌 きん の問題 もんだい も抗生 こうせい 物質 ぶっしつ の過剰 かじょう な使用 しよう や誤 あやま った使用 しよう によって、抗生 こうせい 物質 ぶっしつ が効 き かない症例 しょうれい が急増 きゅうぞう している[ 19] 。創傷 そうしょう では耐 たい 性 せい 菌 きん を生 しょう じにくいハチミツ や精油 せいゆ 、金 きむ ・銀 ぎん ・銅 どう といった、金属 きんぞく のナノ粒子 りゅうし を使 つか ったものが研究 けんきゅう され、創傷 そうしょう 被覆 ひふく 材 ざい に組 く み込 こ まれるようになった[ 19] 。
感染 かんせん 症 しょう あるいは癌 がん の治療 ちりょう において、化学 かがく 療法 りょうほう はその原因 げんいん となる病原 びょうげん 体 たい そのものを排除 はいじょ する根治 こんじ 的 てき な治療 ちりょう 法 ほう として、重要 じゅうよう な方法 ほうほう である。ところが、ある薬剤 やくざい に対 たい して病原 びょうげん 体 たい が耐 たい 性 せい を獲得 かくとく すると、その薬剤 やくざい による治療 ちりょう は不可能 ふかのう になり、他 た の代替 だいたい 薬 やく を用 もち いなければならない。
さらに病原 びょうげん 体 たい の自然 しぜん 耐 たい 性 せい の有無 うむ や、多 た 剤 ざい 耐 たい 性 せい の獲得 かくとく などによって代替 だいたい できる薬剤 やくざい が存在 そんざい しない場合 ばあい 、化学 かがく 療法 りょうほう による治療 ちりょう が不可能 ふかのう になるため、治療 ちりょう 効果 こうか が大 おお きく劣 おと る別 べつ の治療 ちりょう 法 ほう を検討 けんとう するか、患者 かんじゃ の免疫 めんえき 機構 きこう によって自然 しぜん 回復 かいふく するのを待 ま つしかできない。したがって、重症 じゅうしょう 化 か や場合 ばあい によっては死亡 しぼう につながる危険 きけん 性 せい が高 たか くなる。このことから薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい は、医学 いがく 上 じょう 大 おお きな課題 かだい になっている。
また、薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい 病原 びょうげん 体 たい による疾患 しっかん の特徴 とくちょう として、しばしば日和見 ひよりみ 感染 かんせん や院内 いんない 感染 かんせん との関連 かんれん が挙 あ げられる。これらの薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい 病原 びょうげん 体 たい の多 おお くは、それ自体 じたい のビルレンス(毒性 どくせい )が強 つよ くないものが多 おお く、健常 けんじょう 者 しゃ に感染 かんせん しても疾患 しっかん の原因 げんいん になることは無 な い。しかしながら、加 か 齢 よわい や、他 た の疾患 しっかん (AIDS など)、ストレス や疲労 ひろう によって、免疫 めんえき 機能 きのう が低下 ていか した状態 じょうたい にあるヒト (易 えき 感染 かんせん 宿主 しゅくしゅ )では、弱毒 じゃくどく 性 せい の病原 びょうげん 体 たい によっても感染 かんせん 症 しょう (日和見 ひよりみ 感染 かんせん 症 しょう )を発症 はっしょう してしまう。
この場合 ばあい 、宿主 しゅくしゅ の免疫 めんえき 機構 きこう が低下 ていか していることに加 くわ えて、病原 びょうげん 体 たい が薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい を獲得 かくとく していると治療 ちりょう が極 きわ めて困難 こんなん になり、通常 つうじょう の健常 けんじょう 者 しゃ では考 かんが えられないような弱毒 じゃくどく 性 せい 病原 びょうげん 体 たい による感染 かんせん が、生命 せいめい を脅 おど かしかねない。病院 びょういん などの医療 いりょう 機関 きかん では、易 えき 感染 かんせん 宿主 しゅくしゅ となる病人 びょうにん が多 おお いのに加 くわ えて、さまざまな種類 しゅるい の化学 かがく 療法 りょうほう 薬 やく が普段 ふだん から使用 しよう される機会 きかい が多 おお いため、病原 びょうげん 体 たい が薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい を獲得 かくとく する機会 きかい が多 おお く、これらの病原 びょうげん 体 たい による院内 いんない 感染 かんせん が発生 はっせい しやすい状況 じょうきょう にある。
医薬品 いやくひん を扱 あつか う医療 いりょう 施設 しせつ や療養 りょうよう 施設 しせつ だけで無 な く自然 しぜん 環境 かんきょう 中 ちゅう からも発見 はっけん され、都市 とし 河川 かせん [ 20] のみならず、畜産 ちくさん 地帯 ちたい の河川 かせん においても薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい を獲得 かくとく した細菌 さいきん の存在 そんざい が発見 はっけん されている[ 21] 。2022年 ねん に、ブラジル、タイ、米国 べいこく 、スペイン、カナダの養豚 ようとん 場 ば 周辺 しゅうへん の環境 かんきょう に抗生 こうせい 物質 ぶっしつ 耐 たい 性 せい の増加 ぞうか を助長 じょちょう する遺伝子 いでんし があると結論 けつろん 付 つ けた論文 ろんぶん が発表 はっぴょう された[ 22] 。イギリスでは、12の養豚 ようとん 場 じょう と養鶏 ようけい 場 じょう の近 ちか くの川 かわ から48のサンプルを採取 さいしゅ した結果 けっか 、すべての地点 ちてん で耐 たい 性 せい 菌 きん が検出 けんしゅつ された[ 23] 。
これらの自然 しぜん 環境 かんきょう 中 ちゅう から発見 はっけん される耐 たい 性 せい 菌 きん は人 ひと [ 21] と家畜 かちく [ 21] の糞便 ふんべん 由来 ゆらい のほか、環境 かんきょう 中 ちゅう (主 おも に下水 げすい )に排出 はいしゅつ された医薬品 いやくひん の自然 しぜん 界 かい での分解 ぶんかい 過程 かてい での構造 こうぞう 変換 へんかん による影響 えいきょう が指摘 してき されている[ 24] 。
医薬品 いやくひん の影響 えいきょう を全 まった く受 う けていない400万 まん 年 ねん 前 まえ にできた洞窟 どうくつ や北極 ほっきょく の永久 えいきゅう 凍土 とうど からも見 み つかっている[ 25] 。
工場 こうじょう 畜産 ちくさん の拡大 かくだい に伴 ともな い、畜産 ちくさん 業 ぎょう における抗菌 こうきん 薬 やく の使用 しよう は拡大 かくだい しており[ 9] 、世界 せかい の抗菌 こうきん 薬 やく の約 やく 70%は畜産 ちくさん 業 ごう で使用 しよう されている[ 5] 。家畜 かちく への抗菌 こうきん 薬 やく の使用 しよう 量 りょう は、日本 にっぽん の場合 ばあい 、ヒト用 よう の約 やく 2.5倍 ばい にのぼる[ 26] 。
使用 しよう 分野 ぶんや については、豚 ぶた 、続 つづ いて養殖 ようしょく 魚 ぎょ 、鶏 にわとり 、牛 うし の順 じゅん に抗菌 こうきん 薬 やく の使用 しよう が多 おお い。豚 ぶた は他 た の畜種に比 くら べて圧倒的 あっとうてき に抗菌 こうきん 薬 やく の使用 しよう が多 おお くなっている[ 27] 。また、鶏 にわとり は牛 うし の約 やく 3倍 ばい の抗菌 こうきん 薬 やく が使用 しよう される[ 28] 。2000年 ねん から2018年 ねん にかけて、50%以上 いじょう の耐 たい 性 せい を持 も つ抗菌 こうきん 化合 かごう 物 ぶつ の割合 わりあい は、鶏 にわとり では約 やく 2.7倍 ばい 、豚 ぶた では約 やく 2.6倍 ばい 、牛 うし では約 やく 1.9倍 ばい となった[ 29] 。
畜産 ちくさん 分野 ぶんや における抗菌 こうきん 薬 やく 多用 たよう を抑 おさ えるため、多 おお くの国 くに が、畜産 ちくさん 業 ぎょう における使用 しよう 削減 さくげん への措置 そち を設 もう けている。ドイツ では90%以上 いじょう の養鶏 ようけい ・養豚 ようとん 場 じょう で、抗菌 こうきん 剤 ざい 使用 しよう の監視 かんし を行 おこな っている[ 30] 。またEU は家畜 かちく の成長 せいちょう 促進 そくしん を目的 もくてき とした抗菌 こうきん 薬 やく の使用 しよう を禁止 きんし した(日本 にっぽん では禁止 きんし されていない)[ 26] 。一方 いっぽう で、製薬 せいやく 会社 かいしゃ や食肉 しょくにく 会社 かいしゃ はこうした抗菌 こうきん 薬 やく 削減 さくげん の動 うご きに反発 はんぱつ している[ 31] [ 32] [ 7] [ 33] 。
新 あたら しい薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい を獲得 かくとく した病原 びょうげん 体 たい の蔓延 まんえん を防 ふせ ぐためには、
耐 たい 性 せい 病原 びょうげん 体 たい に有効 ゆうこう な新薬 しんやく を開発 かいはつ しつづけること
耐 たい 性 せい 獲得 かくとく を起 お こさない計画 けいかく 的 てき な化学 かがく 療法 りょうほう の実施 じっし
耐 たい 性 せい 病原 びょうげん 体 たい の発生 はっせい 状 じょう 況 きょう の監 かん 視 し と把握 はあく (感染 かんせん 症 しょう の場合 ばあい )
が主 おも な対策 たいさく となる。このうち1. の新薬 しんやく の開発 かいはつ は、実際 じっさい の治療 ちりょう を行 おこな う上 じょう でも重要 じゅうよう である。しかし開発 かいはつ には膨大 ぼうだい な時間 じかん と莫大 ばくだい な費用 ひよう がかかり、新薬 しんやく に対 たい する耐 たい 性 せい 病原 びょうげん 体 たい もすぐに現 あらわ れることが多 おお く、薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい に対 たい する根本 こんぽん 的 てき な解決 かいけつ には結 むす びつかない。このため、対策 たいさく 上 じょう では、2. 計画 けいかく 的 てき 化学 かがく 療法 りょうほう の実施 じっし と、3. 発生 はっせい 状 じょう 況 きょう の監視 かんし が、特 とく に重要 じゅうよう である。
計画 けいかく 的 てき 化学 かがく 療法 りょうほう の実施 じっし [ 編集 へんしゅう ]
化学 かがく 療法 りょうほう を行 おこな う上 うえ で、耐 たい 性 せい 獲得 かくとく を防 ふせ ぐためにもっとも理想 りそう 的 てき なことは、その病原 びょうげん 体 たい に対 たい してのみ著 ちょ 効 こう を示 しめ す薬剤 やくざい を単独 たんどく で投与 とうよ し、短期間 たんきかん のうちに治療 ちりょう する ことである。問題 もんだい となった病原 びょうげん 体 たい が耐 たい 性 せい を獲得 かくとく する前 まえ に速 すみ やかに排除 はいじょ するとともに、病原 びょうげん 体 たい 以外 いがい の常 つね 在 ざい 微生物 びせいぶつ などが耐 たい 性 せい を獲得 かくとく する機会 きかい も最低限 さいていげん にとどめることが可能 かのう だからである。このため (1) MICができるだけ小 ちい さく(=その病原 びょうげん 体 たい への効果 こうか が強 つよ く)、(2) 抗菌 こうきん スペクトルが狭 せま い(=その病原 びょうげん 体 たい に特異 とくい 的 てき で、他 た の微生物 びせいぶつ に対 たい する影響 えいきょう が少 すく ない)、薬剤 やくざい を選択 せんたく することが望 のぞ ましい。
しかし、これを実施 じっし する上 じょう では二 ふた つの大 おお きな障害 しょうがい がある。一 ひと つは疾患 しっかん の初期 しょき 段階 だんかい の場合 ばあい 、もう一 ひと つは慢性 まんせい 疾患 しっかん の場合 ばあい である。
まず、疾患 しっかん が発生 はっせい した初期 しょき の段階 だんかい では有効 ゆうこう な治療 ちりょう 薬 やく が特定 とくてい できないケースが多々 たた ある。特 とく に「著 ちょ 効 こう を示 しめ す薬剤 やくざい 」を特定 とくてい するためには、原因 げんいん となった病原 びょうげん 体 たい を分離 ぶんり ・純粋 じゅんすい 培養 ばいよう した後 のち で、薬剤 やくざい 感受性 かんじゅせい 試験 しけん を行 おこな う必要 ひつよう があるが、この作業 さぎょう には少 すく なくとも2 - 3日 にち を要 よう する。この間 あいだ 、患者 かんじゃ に何 なん の治療 ちりょう も施 ほどこ さずに放置 ほうち することは、患者 かんじゃ の生命 せいめい 、健康 けんこう を害 がい することになる。
したがって、初期 しょき 治療 ちりょう の段階 だんかい では症候 しょうこう や短時間 たんじかん で得 え られる検査 けんさ 知見 ちけん から病原 びょうげん 体 たい の候補 こうほ を推定 すいてい し、それが複数 ふくすう 考 かんが えられる場合 ばあい などにはどのケースであっても治療 ちりょう 上 じょう の有効 ゆうこう 性 せい が高 たか い治療 ちりょう 法 ほう (いわゆるエンピリック治療 ちりょう )が採用 さいよう される。このような場合 ばあい 、複数 ふくすう の病原 びょうげん 体 たい 候補 こうほ に対 たい して有効 ゆうこう な、抗菌 こうきん スペクトルの広 ひろ い薬剤 やくざい が選択 せんたく されることがある。ただしこのようなケースでも、病原 びょうげん 体 たい の分離 ぶんり と薬剤 やくざい 感受性 かんじゅせい 試験 しけん を治療 ちりょう と並行 へいこう して進 すす めておき、有効 ゆうこう な薬剤 やくざい が判明 はんめい した後 のち に投薬 とうやく の必要 ひつよう がある場合 ばあい には、途中 とちゅう でその薬剤 やくざい に切 き り替 か える。
また、HIV感染 かんせん 症 しょう や結核 けっかく 、あるいはがんなどの慢性 まんせい 疾患 しっかん の場合 ばあい 、病原 びょうげん 体 たい が宿主 しゅくしゅ に潜伏 せんぷく 感染 かんせん しているなどの要因 よういん によって、有効 ゆうこう な薬剤 やくざい であっても短期間 たんきかん の投与 とうよ では十分 じゅうぶん に排除 はいじょ が行 おこな えず、長期 ちょうき にわたる投与 とうよ が必要 ひつよう になる。
このような場合 ばあい には、病原 びょうげん 体 たい や常 つね 在 ざい 微生物 びせいぶつ などが耐 たい 性 せい を獲得 かくとく する機会 きかい が多 おお いため、
作用 さよう メカニズムが異 こと なる複数 ふくすう の薬剤 やくざい を併用 へいよう (多 た 剤 ざい 併用 へいよう )し、
計画 けいかく にそった服薬 ふくやく を徹底 てってい する
ことが重要 じゅうよう である。
多 た 剤 ざい 併用 へいよう を行 おこな った場合 ばあい には、病原 びょうげん 体 たい が生 い き残 のこ るためには、使用 しよう 中 ちゅう のすべての薬剤 やくざい に対 たい して同時 どうじ に耐 たい 性 せい を獲得 かくとく する必要 ひつよう があるため、その出現 しゅつげん を効果 こうか 的 てき に抑制 よくせい できる。ただし投薬 とうやく が複雑 ふくざつ になる分 ぶん 、薬剤 やくざい の副作用 ふくさよう の出現 しゅつげん や他 た の薬剤 やくざい との組 く み合 あ わせなどに注意 ちゅうい が必要 ひつよう となる。慢性 まんせい 疾患 しっかん の治療 ちりょう では特 とく に服薬 ふくやく の管理 かんり が重要 じゅうよう であり、治療 ちりょう の途中 とちゅう で服薬 ふくやく を中断 ちゅうだん したり、また症状 しょうじょう の悪化 あっか に伴 ともな って再開 さいかい したりということが行 おこな われると、耐 たい 性 せい 病原 びょうげん 体 たい の出現 しゅつげん する危険 きけん 性 せい が極 きわ めて高 たか くなる。このため服薬 ふくやく コンプライアンス の重要 じゅうよう 性 せい が指摘 してき されている。
またエイズや結核 けっかく 患者 かんじゃ の多 おお い開発途上国 かいはつとじょうこく では、服薬 ふくやく による治療 ちりょう という概念 がいねん が十分 じゅうぶん に理解 りかい されていなかったり、場合 ばあい によっては支給 しきゅう された薬剤 やくざい を換金 かんきん する事例 じれい も存在 そんざい することが、耐 たい 性 せい 病原 びょうげん 体 たい が蔓延 まんえん する危険 きけん 性 せい を高 たか めているとも考 かんが えられている。このため、世界 せかい 保健 ほけん 機関 きかん がDOTS 戦略 せんりゃく (直接 ちょくせつ 監視 かんし 下 か の短期間 たんきかん の薬剤 やくざい 治療 ちりょう )を推進 すいしん するなど、服薬 ふくやく コンプライアンス改善 かいぜん のための対策 たいさく が行 おこな われている。
感染 かんせん 症 しょう の対策 たいさく において、その発生 はっせい 状 じょう 況 きょう を監視 かんし し把握 はあく することは、他 た の全 すべ ての対策 たいさく に先立 さきだ って必要 ひつよう となる重要 じゅうよう な事項 じこう である。また伝染 でんせん 性 せい が高 たか く重 じゅう 篤 あつし な感染 かんせん 症 しょう については、発生 はっせい 状 じょう 況 きょう の把握 はあく と同時 どうじ に、患者 かんじゃ の入院 にゅういん や外出 がいしゅつ 、就業 しゅうぎょう の制限 せいげん などによって、流行 りゅうこう の蔓延 まんえん を食 く い止 と めることが重要 じゅうよう になることも多 おお い。このため、世界 せかい 的 てき に重要 じゅうよう な感染 かんせん 症 しょう の発生 はっせい 状 じょう 況 きょう は各国 かっこく の担当 たんとう 機関 きかん から世界 せかい 保健 ほけん 機構 きこう (WHO) に報告 ほうこく されて、世界 せかい 規模 きぼ で発生 はっせい 状 じょう 況 きょう が監 かん 視 し されるとともに、その情報 じょうほう を元 もと に各国 かっこく が具体 ぐたい 的 てき な対応 たいおう を行 おこな っている。
薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい 病原 びょうげん 体 たい についても、ヒト免疫 めんえき 不全 ふぜん ウイルス (HIV) や結核 けっかく 、マラリア など元々 もともと 重大 じゅうだい な感染 かんせん 症 しょう の薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい の状況 じょうきょう に加 くわ え、バンコマイシン耐 たい 性 せい 腸 ちょう 球菌 きゅうきん やペニシリナーゼ産 さん 生 せい 淋菌 りんきん などの薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい 菌 きん などについての情報 じょうほう が集積 しゅうせき されている。日本 にっぽん では、感染 かんせん 症 しょう 新法 しんぽう に基 もと づいて、いくつかの薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい 菌 きん による感染 かんせん 症 しょう が5類 るい 感染 かんせん 症 しょう に指定 してい され、発生 はっせい 後 ご 一 いち 週間 しゅうかん 以内 いない に届 とど け出 で ることが義務 ぎむ づけられている。
アメリカ疾病 しっぺい 予防 よぼう 管理 かんり センター (CDC) は、病院 びょういん や高齢 こうれい 者 しゃ 福祉 ふくし 施設 しせつ などから検体 けんたい を集 あつ めて、耐 たい 性 せい 菌 きん の分析 ぶんせき ・発見 はっけん を行 おこな っている[ 34] 。また日本 にっぽん では、薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい 菌 きん 実験 じっけん 施設 しせつ を持 も つ群馬大学 ぐんまだいがく が事務 じむ 局 きょく である「薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい 菌 きん 研究 けんきゅう 会 かい 」が国内外 こくないがい での発生 はっせい 情報 じょうほう を収集 しゅうしゅう ・提供 ていきょう している。
また、インド、パキスタンが発生 はっせい 源 げん とみられ、ほとんどの抗生 こうせい 物質 ぶっしつ が効 き かない新種 しんしゅ の細菌 さいきん に感染 かんせん した患者 かんじゃ がヨーロッパ で増 ふ えており、ベルギーで2010年 ねん 8月 がつ 16日 にち までに最初 さいしょ とみられる死者 ししゃ が確認 かくにん された[ 35] 。欧米 おうべい メディアによると、イギリス、フランス、ベルギー、オランダ、ドイツ、アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく 、カナダ、オーストラリアで感染 かんせん が確認 かくにん され、今後 こんご さらに拡大 かくだい する恐 おそ れがある。
英 えい 医学 いがく 誌 し 『ランセット 』によると、何 なに 種類 しゅるい かの細菌 さいきん が「NDM1」遺伝子 いでんし を持 も ち、ほとんどすべての抗生 こうせい 物質 ぶっしつ に対 たい して耐 たい 性 せい を持 も つようになった。こうした細菌 さいきん に感染 かんせん すると死亡 しぼう 率 りつ が非常 ひじょう に高 たか くなるため、感染 かんせん への監視 かんし 強化 きょうか と新薬 しんやく の開発 かいはつ が必要 ひつよう だとしている。同誌 どうし によると、イギリスでは約 やく 50件 けん の感染 かんせん が確認 かくにん されている。感染 かんせん 者 しゃ の多 おお くは、医療 いりょう 費 ひ の安 やす いインドやパキスタンで美容 びよう 整形 せいけい 手術 しゅじゅつ を受 う けており、感染 かんせん 源 げん は両国 りょうこく との見方 みかた を論文 ろんぶん は示 しめ している。
薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい は薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい 遺伝子 いでんし によって水平 すいへい 伝播 でんぱ が可能 かのう である。このため、ある薬剤 やくざい に感受性 かんじゅせい の生物 せいぶつ に薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい 遺伝子 いでんし を人為 じんい 的 てき に導入 どうにゅう すれば薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい にすることが可能 かのう である。この原理 げんり を利用 りよう して、遺伝子 いでんし 工学 こうがく などの分野 ぶんや でさまざまに応用 おうよう されている。
例 たと えば、大腸菌 だいちょうきん にある特定 とくてい の遺伝子 いでんし をプラスミド などを用 もち いて実験 じっけん 的 てき に導入 どうにゅう したいときでも、用 もち いた大腸菌 だいちょうきん のすべてに均一 きんいつ に遺伝子 いでんし が導入 どうにゅう されるわけではない。このため、遺伝子 いでんし が導入 どうにゅう された大腸菌 だいちょうきん と導入 どうにゅう されていないものとを何 なん らかの方法 ほうほう で選別 せんべつ する必要 ひつよう が生 しょう じる。このとき用 もち いるプラスミドに、目的 もくてき の遺伝子 いでんし とともに薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい 遺伝子 いでんし を入 い れておき、遺伝子 いでんし 導入 どうにゅう 後 のち にその薬剤 やくざい で処理 しょり することによって、薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい 遺伝子 いでんし が入 はい っている、すなわち、それと同時 どうじ に目的 もくてき の遺伝子 いでんし が入 はい っている大腸菌 だいちょうきん だけを選別 せんべつ できる。このように、薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい 遺伝子 いでんし は遺伝子 いでんし 導入 どうにゅう の選択 せんたく マーカー として利用 りよう できる。
また、農学 のうがく 分野 ぶんや への応用 おうよう では、除草 じょそう 剤 ざい 耐 たい 性 せい 遺伝子 いでんし を導入 どうにゅう したGM作物 さくもつ を作製 さくせい することで、その除草 じょそう 剤 ざい によって作物 さくもつ だけを選択 せんたく 的 てき に生 い き残 のこ らせて雑草 ざっそう のみを殺 ころ し、作業 さぎょう の効率 こうりつ 化 か を図 はか ることなども行 おこな われている。
代表 だいひょう 的 てき な薬剤 やくざい 耐 たい 性 せい 病原 びょうげん 体 たい [ 編集 へんしゅう ]
★
感染 かんせん 症 しょう 法 ほう による全数 ぜんすう 把握 はあく の対象 たいしょう [ 36]
☆
感染 かんせん 症 しょう 法 ほう による基幹 きかん 定点 ていてん 把握 はあく の対象 たいしょう [ 36]
●
厚生 こうせい 労働省 ろうどうしょう 院内 いんない 感染 かんせん 対策 たいさく サーベイランスの対象 たいしょう [ 37]
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鹿 しか 江 こう 雅光 まさみつ 、新城 しんじょう 敏晴 としはる 、高橋 たかはし 英司 えいじ 、田淵 たぶち 清 きよし 、原澤 はらさわ 亮 あきら 編 へん 『最新 さいしん 家畜 かちく 微生物 びせいぶつ 学 がく 』 朝倉書店 あさくらしょてん 1998年 ねん ISBN 4-25-446019-8
獣医 じゅうい 学 がく 大 だい 辞典 じてん 編集 へんしゅう 委員 いいん 会 かい 編集 へんしゅう 『明解 めいかい 獣 じゅう 医学 いがく 辞典 じてん 』 チクサン出版 しゅっぱん 1991年 ねん ISBN 4-88-500610-4