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鉄道てつどうのブレーキ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

鉄道てつどうのブレーキ(てつどうのブレーキ)では、鉄道てつどう車両しゃりょう減速げんそくさせ、停車ていしゃさせ、停止ていしした状態じょうたい維持いじするためにもちいられる各種かくしゅブレーキについて説明せつめいする。鉄道てつどうのブレーキは、自動車じどうしゃのものと原理げんりてきにはているところがおおいが、複数ふくすう車両しゃりょう編成へんせい構成こうせいして同時どうじ走行そうこうしている場合ばあいすべての車両しゃりょうにブレーキをける必要ひつようせいがあり、またエンジン電動でんどうのような原動力げんどうりょくゆうしていない車両しゃりょうでもブレーキをけなければならないので、機構きこうがより多岐たきにわたっている。

種類しゅるい

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鉄道てつどうにおいて車両しゃりょう搭載とうさいするブレーキは、おおきくけてレール車輪しゃりんあいだ粘着ねんちゃくりょく摩擦まさつちから)によって制動せいどうりょくるものと、粘着ねんちゃくりょくによらずにブレーキりょくるものの2つに分類ぶんるいされる。以下いかおもなブレーキ方式ほうしきについてまとめる。

またこれ以外いがい停車ていしゃ状態じょうたい維持いじしたり、暴走ぼうそうした車両しゃりょう非常ひじょう制動せいどうけたりする目的もくてきで、外部がいぶからはたらきかける装置そうちがある。

粘着ねんちゃくブレーキ

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鉄道てつどうようブレーキのおおきな分類ぶんるいの1つで、車輪しゃりんたいして回転かいてんめる制動せいどうりょくあたえてレールと車輪しゃりんあいだ粘着ねんちゃくりょく摩擦まさつりょく)をかいして、車両しゃりょう減速げんそくさせるものである[1]

機械きかいブレーキ

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踏面ブレーキ
ディスクブレーキ

機械きかいしき粘着ねんちゃくブレーキは、車輪しゃりんたいして機械きかいてき制動せいどうりょくあたえるブレーキのかたである。車輪しゃりんたいしてせい(ブレーキシュー)やブレーキパッドてることで制動せいどうりょくることは共通きょうつうしているが、せいかたでさらに踏面ブレーキディスクブレーキ、そしてドラムブレーキ細分さいぶんされる。踏面ブレーキは、車輪しゃりんがレールとせっするめんである踏面にせい[2]、ディスクブレーキは車軸しゃじくけたディスクローターまたは車輪しゃりん表裏ひょうりけられたブレーキディスクにブレーキパッドをて、さらにドラムブレーキは車軸しゃじくけられた円筒えんとうがたのブレーキドラムの内側うちがわからシューをドラムにしつけることにより、それぞれ摩擦まさつりょくによりブレーキりょくる。これらの機構きこう総称そうしょうして基礎きそブレーキ装置そうちんでいる。

せい車輪しゃりんてるちから方式ほうしきには様々さまざまなものがある。詳細しょうさい#機械きかいしき粘着ねんちゃくブレーキの動力どうりょくげん制御せいぎょ方法ほうほうによる分類ぶんるい参照さんしょう

原動機げんどうきによるブレーキ

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車輪しゃりん駆動くどうするためにもちいられているモーターやエンジンをぎゃく制動せいどうりょくとして利用りようするもので、自動車じどうしゃエンジンブレーキ相当そうとうする。自動車じどうしゃ場合ばあいトレーラーかぎすべての車両しゃりょうにエンジンがいているので、ほぼすべての車両しゃりょう使用しよう可能かのうなブレーキであるが、鉄道てつどう車両しゃりょう場合ばあい原動機げんどうきいていない付随ふずいしゃ存在そんざいし、その場合ばあいこのブレーキを使つかうことはできない。原動機げんどうきによるブレーキはせいやブレーキパッドが消耗しょうもうしないので、部品ぶひんとメンテナンスのコストを削減さくげんできるという長所ちょうしょがある。

電気でんきブレーキ
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電気でんきしきのものは、車輪しゃりん回転かいてんでモーターをまわし、モーターを発電はつでんとして利用りようして発電はつでんした電力でんりょく消費しょうひすることによって制動せいどうりょくる。このとき発電はつでんした電力でんりょく抵抗ていこうねつえてててしまうのが発電はつでんブレーキで、架線かせんかえして車両しゃりょう使つかわせるのが回生かいせいブレーキである。発電はつでんブレーキと回生かいせいブレーキを総称そうしょうして電気でんきブレーキとぶ。回生かいせいブレーキはエネルギー有効ゆうこう利用りようすることができるが、回生かいせいしたエネルギーを使つかってくれる(=負荷ふかになる)車両しゃりょうどういちでん区間くかんない存在そんざいしなければブレーキをけることができず、回生かいせい失効しっこうしてしまうという問題もんだいがある。このため負荷ふか確保かくほ確実かくじつでない場合ばあいには、回生かいせいブレーキ装備そうびしゃでも保安ほあんせい確保かくほのため発電はつでんブレーキの機能きのうあわつ、あるいは必要ひつようおうじて自動的じどうてき発電はつでんブレーキにわる機能きのうそなえた車両しゃりょう存在そんざいする。または変電へんでんしょ回生かいせい電力でんりょく吸収きゅうしゅうする設備せつびもうける場合ばあいや、おな変電へんでんしょからよりこう負荷ふかべつ系統けいとうのきでん区間くかんなどにたいして回生かいせいによる発生はっせい電力でんりょく給電きゅうでんおこな仕組しくみを導入どうにゅうするれい存在そんざいする。

  • 電機でんき短絡たんらくブレーキ(非常ひじょう短絡たんらく発電はつでんブレーキ) 特殊とくしゅ電気でんきブレーキの一種いっしゅとして、勾配こうばい区間くかん使用しようされることが想定そうていされる電気でんき機関きかんしゃ電車でんしゃ(EF63、EF71、大井川鉄道おおいがわてつどうED90、神戸電鉄こうべでんてつ京阪電気鉄道けいはんでんきてつどう過去かこ車両しゃりょうとう)に装備そうびされる電機でんき短絡たんらくブレーキ(非常ひじょう電気でんきブレーキ、非常ひじょう短絡たんらく発電はつでんブレーキとも)がある。このブレーキは、様々さまざまそもそもそく手段しゅだん使用しよう不可能ふかのうになり、列車れっしゃくだ勾配こうばいでの暴走ぼうそう抑止よくしできない場合ばあい最終さいしゅう手段しゅだんとしてとうじられるブレーキで、電機でんき短絡たんらくスイッチをあつかうことで電機でんき短絡たんらく(ショート)させ、非常ひじょう強力きょうりょく制動せいどうりょく発揮はっきさせるものである。基本きほんてきには、ほんブレーキの投入とうにゅうはすなわちモーターの故障こしょう破壊はかい)や電気でんき回路かいろ故障こしょうこすものであり、使用しようはメンテナンスが必要ひつようとなる。最終さいしゅう手段しゅだんである。
内燃ないねんどうしゃ特有とくゆうのブレーキ
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ディーゼルエンジンなど内燃ないねん機関きかん原動機げんどうきとする車両しゃりょうでも、自動車じどうしゃのエンジンブレーキとまった同様どうよう仕組しくみで原動機げんどうきによる制動せいどうりょくることができる。ただし内燃ないねん機関きかん原動機げんどうきとする車両しゃりょうのうち、エンジンで発電はつでんおこないその電力でんりょくでモーターをまわ電気でんきしき分類ぶんるいされるもの(ディーゼルエンジンが原動機げんどうき場合ばあいディーゼルエレクトリック電気でんきしきディーゼルとばれるもの)で走行そうこうする車両しゃりょうは、電気でんきでモーターをまわして走行そうこうする電車でんしゃ電気でんき機関きかんしゃ発電はつでんブレーキとおな仕組しくみで、モーターを発電はつでんにして制動せいどうけ、電力でんりょく抵抗ていこう消費しょうひするという方式ほうしきでブレーキをけるのが普通ふつうである。

内燃ないねん機関きかん原動機げんどうきとする車両しゃりょうでは、通常つうじょうのエンジンブレーキにくわえて、排気はいきブレーキリターダなどのブレーキ装置そうち搭載とうさいしている車両しゃりょうもある。

はんあつブレーキ
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蒸気じょうき機関きかんしゃにおいては、シリンダー蒸気じょうき空気くうきれることでそのはんちからでブレーキりょくはんあつブレーキというものが使つかわれていた。蒸気じょうきあつおく方式ほうしきは、前進ぜんしんちゅうべん装置そうち設定せってい後進こうしんえることで、蒸気じょうきちからをピストンのうごきをめるきにはたらかせ、それをコネクティングロッドつうじて動輪どうりんつたえることで減速げんそくさせるものであった。しかし使つかかた微妙びみょう知識ちしき経験けいけん必要ひつようとし、失敗しっぱいするとわきまえ装置そうち車輪しゃりんかせて破損はそんしてしまう方法ほうほうであった。空気圧くうきあつおくはんあつブレーキ存在そんざいしており、これは登山とざん鉄道てつどうきゅう勾配こうばい路線ろせんなどの蒸気じょうき機関きかんしゃもちいられていた。また、シリンダーへの蒸気じょうき供給きょうきゅう遮断しゃだんするとピストン両側りょうがわ空間くうかん圧力あつりょくなどにより制動せいどうりょくられるが、惰行制動せいどうかることをきらってバイパスべん装備そうびしてこの現象げんしょうきないようにしたり、惰行でもわずかずつ蒸気じょうきおくるようにしたりしていた。

うず電流でんりゅうブレーキ

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ブレーキシューによる摩擦まさつでも原動機げんどうきでもない方式ほうしき制動せいどうりょく装置そうちとして、うず電流でんりゅうしきディスクブレーキがある。これは車軸しゃじくけられたディスクにたいして電磁石でんじしゃくはさむように配置はいちし、ディスクに発生はっせいするうず電流でんりゅう作用さようによって電磁でんじてき制動せいどうりょくるものである[3]最終さいしゅうてきにレールと車輪しゃりんあいだ摩擦まさつりょく利用りようしているというてんでは粘着ねんちゃくりょくによるブレーキに分類ぶんるいされる。

粘着ねんちゃくブレーキ

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鉄道てつどうようブレーキのおおきな分類ぶんるいの1つで、粘着ねんちゃくブレーキとはぎゃくにレールと車輪しゃりんあいだ粘着ねんちゃくりょくかいさずに、台車だいしゃ・レールあいだ車両しゃりょう外気がいきあいだなどで制動せいどうりょく発生はっせいさせるものである[1]

レールとの作用さようによるブレーキ

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車輪しゃりんかいさずにレールとの作用さようじか制動せいどうりょく方法ほうほうで、電気でんきしき機械きかいしき、ハイブリッドしきけられる。国内こくないでの使用しようれい路面ろめん電車でんしゃ一部いちぶ山岳さんがくせんなどにかぎられすくないが、ヨーロッパではICEやTGVなどの高速こうそく鉄道てつどうでも利用りようされている[4]

機械きかいしき
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圧着あっちゃくしきレールブレーキは、空気圧くうきあつなどを利用りようしてせいをレールにけて制動せいどうりょく形式けいしき[3]。レールに圧着あっちゃくさせる反発はんぱつりょく車体しゃたいげる方向ほうこうはたらくので、はなわしげる減少げんしょうする欠点けってんがある。たかたい熱性ねっせい耐久たいきゅうせいもとめられることからせい炭化たんかケイ素けいそ(カーボランダム)を使用しようするため、カーボランダムブレーキともばれる。箱根はこね登山とざん電車でんしゃでは保安ほあんブレーキとして搭載とうさい使用しようされている。また愛知あいち高速こうそく交通こうつう100かたち電車でんしゃでは、停止ていし状態じょうたい維持いじするために、油圧ゆあつによってブレーキシューを軌道きどうてる方式ほうしきる。

電磁でんじ吸着きゅうちゃくブレーキは、車体しゃたい搭載とうさいされている電磁石でんじしゃくをレールに吸着きゅうちゃくさせることで制動せいどうりょくるブレーキである[3]きゅう勾配こうばい区間くかん走行そうこうする専用せんよう車両しゃりょうが、きゅう勾配こうばいじょうにおいて停止ていし状態じょうたい維持いじしたり、のブレーキが使つかえない異常いじょう事態じたいさいして非常ひじょう制動せいどうけたりする目的もくてき装備そうびするれいおおいブレーキであるが、こう加減かげんそく性能せいのうもとめられたPCCカーなどの一部いちぶ高性能こうせいのう路面ろめん電車でんしゃでも非常ひじょうブレーキとして搭載とうさいされた。

電気でんきしき
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うず電流でんりゅうしきレールブレーキは、うず電流でんりゅうしきディスクブレーキと原理げんりてきにはているが、うず電流でんりゅうしきディスクブレーキが車軸しゃじくそなえたディスクにたいして電磁石でんじしゃくによりうず電流でんりゅう発生はっせいさせるのにたいして、うず電流でんりゅうしきレールブレーキではレールにたいして電磁石でんじしゃくによりうず電流でんりゅう発生はっせいさせ、車体しゃたいとレールのあいだでの制動せいどうりょく仕組しくみとなっている[3]。ドイツの高速こうそく鉄道てつどう車両しゃりょうICE3で使用しようされている[4]

ハイブリッドしき
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吸着きゅうちゃくうず電流でんりゅうレールブレーキは、うず電流でんりゅうによる電磁気でんじきりょくと、圧着あっちゃくによる摩擦まさつりょく両方りょうほう制動せいどうりょくとして利用りようする形式けいしき。フランスの高速こうそく鉄道てつどう車両しゃりょうTGV-POSで使用しようされている[4]

リアクションプレートとの作用さようによるブレーキ

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磁気じき浮上ふじょうしき鉄道てつどう鉄輪てつりんしきリニアモーターカーにおいて、推進すいしんようリニアモーターリニア誘導ゆうどうモータ (LIM) を使用しようしているものでは、地上ちじょうにリアクションプレートとばれる導体どうたいばん配置はいちして、これと車体しゃたい搭載とうさい装置そうちとの相互そうご作用さようによって推進すいしんりょくている。この方式ほうしきでは、制動せいどうりょくさいにもリアクションプレートとの相互そうご作用さようにより回生かいせいブレーキを使用しようすることができる。回生かいせいしたエネルギーを使つかってくれるほか車両しゃりょうがいなければ失効しっこうするてんでは通常つうじょう回生かいせいブレーキとおなじであるが、車輪しゃりんとレールの粘着ねんちゃくりょくによらず直接ちょくせつリアクションプレートとのあいだ制動せいどうりょくられるというてんことなっている。

そらりょくブレーキ

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新幹線しんかんせんE954かたち電車でんしゃ搭載とうさいされているそらりょくブレーキ

おも高速こうそく鉄道てつどうにおいて、車外しゃがい空気くうき抵抗ていこうるための抵抗ていこうばんすことで制動せいどうりょくるブレーキがあり、そらりょくブレーキばれている。通常つうじょうにはのブレーキを使用しようし、とくにブレーキ距離きょり短縮たんしゅくしたい、あるいはのブレーキ手段しゅだん使つかえない緊急きんきゅうのみの使用しよう想定そうていされている。

そののブレーキ

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歯止はど

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歯止はど

車庫しゃこなどで停車ていしゃちゅう鉄道てつどう車両しゃりょう勝手かってうごすことをうたてどうう。てんどうきないようにするために、車輪しゃりんとレールのあいだなどにむくさびがた器具きぐのことを歯止はどまたはハンドスコッチとぶ。停止ていし状態じょうたい維持いじするという意味いみ広義こうぎのブレーキにふくまれる。

歯止はどめをしたままの状態じょうたいでこれをわすれて車両しゃりょううごかそうとすると脱線だっせんおそれがある。歯止はどめを使用しようちゅうであることをしめさつ運転うんてんせきかかげる、あるいは車外しゃがいふだてるなどの措置そちでミスをふせごうとしているが、より抜本ばっぽんてき対策たいさくとして、車両しゃりょうてんどうふせぐことができ、かつ、動力どうりょくにより車両しゃりょううごしてうえちからくわわるとこわれることにより車両しゃりょう脱線だっせんせずに通行つうこう可能かのうになるような、適切てきせつ強度きょうどった歯止はどめの開発かいはつおこなわれている[5]

カーキャッチャー

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カーキャッチャー

えき操車そうしゃじょうにおいて、そうしたり速度そくど超過ちょうかしたりした車両しゃりょう外部がいぶから停止ていしさせるためにもちいられる器具きぐとして、カーキャッチャー、あるいはヘムシューとばれるものがある。これはレールにあらかじめ設置せっちしておき、走行そうこうしてきた車両しゃりょう車輪しゃりんがこれにげてっかかり、車両しゃりょうきずられるかたちでカーキャッチャーがレールじょうすべりながら、カーキャッチャーとレールのあいだ摩擦まさつにより制動せいどうりょくるものである。おも常用じょうよう緊急きんきゅう停止ていし装置そうちとしてもちいられる。

カーリターダー

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カーリターダー

ハンプしき操車そうしゃじょうでは、ハンプばれる小高こだかおかうえから貨車かしゃ仕分しわせんたいして突放つきはなせ(とっぽう)して、さかころがりちていくちからはしらせてかく番線ばんせんけていく作業さぎょうおこなわれる。すで仕分しわせん停車ていしゃしている貨車かしゃたいしてあまりつよ衝突しょうとつすると連結れんけつ積荷つみに破損はそんまねくので、適切てきせつ速度そくど調節ちょうせつする必要ひつようがあり、このため途中とちゅうカーリターダーばれる装置そうち設置せっちされてこの作業さぎょうおこなっていた。カーリターダーでは、その地点ちてん通過つうかしていく車両しゃりょう車輪しゃりんをレールのりょうわきそなえられた装置そうちはさみつけることで制動せいどうりょくている。

機械きかいしき粘着ねんちゃくブレーキの動力どうりょくげん制御せいぎょ方法ほうほうによる分類ぶんるい

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機械きかいしき粘着ねんちゃくブレーキにおいて、せい車輪しゃりんまたはディスクにてる原動力げんどうりょく方法ほうほうには複数ふくすう方法ほうほうがある。

人力じんりきブレーキ

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人力じんりきによりせいけるちからるものである。ハンドルをまわしたり、車体しゃたいしたけられたペダルをあしんだりして操作そうさする。ハンドルをまわ方式ほうしきのものをブレーキあしでペダルを方式ほうしきのものをがわブレーキという。人間にんげんちからてこラック・アンド・ピニオンリンク機構きこうなどの機械きかいてき原理げんりもちいて増幅ぞうふくしてせい作用さようさせるが、もともとのちからよわいこともあり制動せいどうりょくのブレーキとくらべてよわい。

初期しょきには人力じんりきブレーキしか装備そうびされていない列車れっしゃ存在そんざいしていたが、鉄道てつどう高速こうそく重量じゅうりょう進展しんてんするにつれて人力じんりきでは不足ふそくするようになり、すぐに機械きかいてきなブレーキが発展はってんしていくことになった。しかし現代げんだいにおいても、貨車かしゃにゅうかわとき制御せいぎょ非常時ひじょうじ代用だいよう措置そちなどの目的もくてき人力じんりき操作そうさする機構きこうのこされている車両しゃりょうがある。

蒸気じょうきブレーキ

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蒸気じょうき機関きかんしゃにおいて、ブレーキシリンダーに圧力あつりょくかった蒸気じょうきむことでピストンをしてせいうごかすちからるのが蒸気じょうきブレーキである。空気くうき圧縮あっしゅく真空しんくうポンプのような機構きこう別途べっと必要ひつようとしていないため構造こうぞう簡便かんべんである。動力どうりょくによるブレーキの最初さいしょのものとして、1833ねんジョージ・スチーブンソンによって発明はつめいされた。

使用しよう冷却れいきゃくされた蒸気じょうきみずになってシリンダーないまると圧力あつりょく不安定ふあんていになり安定あんていした制動せいどうりょくられないこと、ちょう編成へんせい適用てきようするとブレーキ作用さようおくれることといった問題もんだいがあり、機関きかんしゃのみにもちいられていた。

列車れっしゃ編成へんせいながくなり編成へんせいちゅうすべての車両しゃりょう作動さどうする貫通かんつうブレーキがもとめられるようになると、機関きかんしゃだけでしかブレーキをけることができない蒸気じょうきブレーキはすたれることになった。しかしその簡便かんべんさから、ブレーキりょくつよもとめられない軽便鉄道けいべんてつどうなどではながらくもちいられた。

真空しんくうブレーキ

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編成へんせい全体ぜんたいにわたってブレーキ配管はいかんとおし、そのなか空気くうきインゼクタ真空しんくうポンプでいて真空しんくうちか気圧きあつにしておき、大気たいきあつとブレーキ管内かんない気圧きあつによりピストンを駆動くどうしてせいうごかすちからるのが真空しんくうブレーキである。

最初さいしょ真空しんくうブレーキは、イギリスのノース・イースタン鉄道てつどう技術ぎじゅつしゃJ・R・スミスが1874ねん考案こうあんした。これは直通ちょくつう真空しんくうブレーキであり、ブレーキかんからポンプで空気くうきいたときにブレーキが作動さどうする仕組しくみであったが、この方法ほうほうではブレーキかん破損はそんするとまったくブレーキがけられなくなるという致命ちめいてき欠点けってんがあった。これにたいしてハーディが改良かいりょうしたものでは、かく車両しゃりょうにブレーキシリンダーと一体いったいになった真空しんくうタンクがもうけられており、あらかじめブレーキかんから空気くうきくことでこれらの真空しんくうタンクからも空気くうきいておき、運転うんてんがブレーキハンドルを操作そうさしてブレーキ管内かんない空気くうきれると、大気たいきあつちかくにもどったブレーキ管内かんない圧力あつりょく真空しんくうタンクの真空しんくうあいだでブレーキピストンがうごくという仕組しくみになっていた。この仕組しくみでは、ブレーキかん破損はそんして管内かんない大気たいきあつもどると自動的じどうてきにブレーキが作動さどうするフェイルセーフ構成こうせいとなっている。真空しんくうタンク自体じたい破損はそんした場合ばあいでも、編成へんせいちゅう複数ふくすう車両しゃりょうがつながっている場合ばあいすべての車両しゃりょうのタンクが同時どうじ破損はそんすることはまずないため、車両しゃりょうのブレーキで停車ていしゃすることができる。

真空しんくうブレーキの欠点けってんとしては、大気たいきあつ真空しんくう気圧きあつ最大さいだいでも1気圧きあつしかられないことで、後述こうじゅつする空気くうきブレーキでは空気圧くうきあつげることによってよりおおきな制動せいどうりょくられるのにたいして、真空しんくうブレーキでは限度げんどがある。このため必要ひつよう制動せいどうりょくるために、真空しんくうタンクやブレーキシリンダーがおおきくなるという問題もんだいがあった。また、気圧きあつひく高地こうちにある鉄道てつどうではさらにこの問題もんだい深刻しんこくである。

空気くうきブレーキが発明はつめいされたアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくでは、空気くうきブレーキがすみやかに普及ふきゅうしていったのにたいして、イギリス鉄道てつどうでは真空しんくうブレーキがながもちいられつづけていた。また現代げんだいにおいてもインドスリランカみなみアフリカなどでは真空しんくうブレーキが主力しゅりょくとしてもちいられつづけている。しかしこうしたくにでも真空しんくうブレーキの空気くうきブレーキへの変更へんこうすすめられている。

空気くうきブレーキ

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現代げんだい鉄道てつどうにおいて、せい動作どうささせる方式ほうしきとしてもっと一般いっぱんてきもちいられているのが空気くうきブレーキである。真空しんくうブレーキとはぎゃくに、空気くうき圧縮あっしゅくもちいてブレーキかん圧力あつりょくけ、この圧力あつりょく大気たいきあつでピストンをうごかしてせい駆動くどうする仕組しくみとなっている。

真空しんくうブレーキと同様どうように、ブレーキかん空気圧くうきあつけたときにブレーキが作動さどうする方式ほうしきと、空気圧くうきあついたときにブレーキが作動さどうする方式ほうしきがある。

ブレーキかん空気圧くうきあつけたときにブレーキが作動さどうする方式ほうしきは、直通ちょくつうブレーキばれる。ブレーキかん破損はそんしたときにはまったくブレーキがけられなくなる欠点けってんがあるため、そのままの方式ほうしきもちいられることはまずない。

一方いっぽう、ブレーキかん常時じょうじ空気圧くうきあつけておき、これをいたときにブレーキが作動さどうする方式ほうしきは、自動じどう空気くうきブレーキばれる。こちらはブレーキかん破損はそんすると自動的じどうてきにブレーキがかるフェイルセーフな機構きこうとなっている。

さらにブレーキ性能せいのう改善かいぜんする目的もくてきで、ブレーキべん操作そうさ電気でんきてき伝送でんそうしてかく車両しゃりょうでブレーキべん制御せいぎょする方式ほうしき開発かいはつされ、電磁でんじ自動じどう空気くうきブレーキ、電磁でんじ直通ちょくつうブレーキばれている。これをさらに進展しんてんさせて、車両しゃりょうあいだのブレーキ配管はいかんによるブレーキ指令しれい基本きほんてきになくし、電気でんき信号しんごうだけによる制御せいぎょおこなうとともに、電気でんきブレーキなどと協調きょうちょうして動作どうさするようにしたものが電気でんき指令しれいしきブレーキばれている。

自動じどう空気くうきブレーキでは、空気くうきをブレーキかんからいて圧力あつりょくげることによってブレーキりょくる。ブレーキべん操作そうさして必要ひつようなだけの制動せいどうりょくのちは、ブレーキかん圧力あつりょくはそのままの状態じょうたいたもつ。しかしながつづくだ勾配こうばい場合ばあい速度そくど一定いっていにするために所要しょようとなる制動せいどうりょくのち勾配こうばいくだっているあいだにブレーキかんつな部分ぶぶんなどから次第しだい空気くうきれて、所望しょもう圧力あつりょくよりがってしまうということがきる。ブレーキかん圧力あつりょくがさらにがることは、制動せいどうりょくがさらにつよくなる方向ほうこうはたらき、列車れっしゃはどんどん減速げんそくしてしまうことになる。一方いっぽうで、制動せいどうりょくゆるめるためにブレーキかん圧力あつりょくげようとすると、制動せいどうりょくよわくなりすぎて勾配こうばい暴走ぼうそうしてしまう危険きけん結果けっかをもたらしかねない。これをうまく制御せいぎょするために、ちょうど空気くうきれていくりょうだけ空気くうき補充ほじゅうする操作そうさをしなければならない。この操作そうさのことを補給ほきゅう制動せいどうという。

また自動じどう空気くうきブレーキでは、かく車両しゃりょう空気くうきだめに圧縮あっしゅく空気くうきめられていて、これが制動せいどうりょくもとになっている。空気くうきだめに十分じゅうぶん圧縮あっしゅく空気くうきいとブレーキがかなくなり、危険きけん状態じょうたいとなる。これを不足ふそくという。不足ふそくふせぐためには、ブレーキを使用しようして停車ていしゃしたのちはよくブレーキかん圧力あつりょく確認かくにんして、十分じゅうぶん圧力あつりょく上昇じょうしょうしてから列車れっしゃうごかさなければならない。

油圧ゆあつブレーキ

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油圧ゆあつ作動さどうのものについても研究けんきゅうされている。

液体えきたい気体きたいくらべてエネルギー密度みつど格段かくだんたかいという特徴とくちょうがあり、たか応答おうとうせい小型こがた軽量けいりょうはかれる。三菱重工みつびしじゅうこうによるそらあつブレーキとの比較ひかくでは、以下いかのようながあるという。油圧ゆあつ駆動くどうげんとなる油圧ゆあつポンプのおおきさは、圧縮あっしゅく空気くうき生産せいさんするコンプレッサの1/60となり、オイルタンクのおおきさもあぶら場合ばあい7Lでむが、空気くうき場合ばあい空気くうきだめ100L必要ひつようである。ブレーキのがりもはや圧縮あっしゅく空気くうきの1.2びょうたいして、0.3びょう作動さどうするという[6]

かつて、1970年代ねんだいまつ日本にっぽん軽快けいかい電車でんしゃとして高性能こうせいのう路面ろめん電車でんしゃ研究けんきゅう開発かいはつされたさいには、装置そうち全体ぜんたいのコンパクト実現じつげんできることとブレーキかん結露けつろによる腐食ふしょく対策たいさくから、電気でんき指令しれいしきブレーキのブレーキ作用さようそのものは従来じゅうらいどお空気圧くうきあつおこなうものの、そのそら変換へんかんべんによる圧力あつりょく変換へんかんおこなって基礎きそブレーキ装置そうち油圧ゆあつキャリパーによるディスクブレーキ搭載とうさいとしたことがあった。

運用うんようじょうあつかいによる分類ぶんるい

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常用じょうようブレーキ

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車両しゃりょう減速げんそく停止ていし使用しようされる通常つうじょうのブレーキのことをす。

現代げんだい鉄道てつどう車両しゃりょうでは、常用じょうようブレーキ、非常ひじょうブレーキ、保安ほあんブレーキの3系統けいとうそなえているのが普通ふつうである。新幹線しんかんせんでは、常用じょうようブレーキ、非常ひじょうブレーキ、緊急きんきゅうブレーキ、補助ほじょブレーキの4系統けいとうになっている(N700けい以降いこうE5けい以降いこう車両しゃりょうでは補助ほじょブレーキは廃止はいし[7][8])。

非常ひじょうブレーキ

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非常ひじょうブレーキは、事故じこ発生はっせいした場合ばあいなど緊急きんきゅう列車れっしゃ停止ていしさせる必要ひつようがあるときもちいられるブレーキで、運転うんてんだけでなく車掌しゃしょうときには乗客じょうきゃくによっても作動さどうさせることができる。これにたいして通常つうじょうもちいられるブレーキは常用じょうようブレーキとしょうされる。非常ひじょうブレーキは常用じょうようブレーキよりもよりおおきな制動せいどうりょくられることが普通ふつうであるが、一方いっぽう心地ごこちそこない、車内しゃないっているひと転倒てんとうさせるなどの危険きけんせいもある。非常ひじょうブレーキは、一度いちど使用しようすると完全かんぜん停車ていしゃするまでゆるめることができないのが普通ふつうで、またゆるめるための手順てじゅん通常つうじょうのブレーキとことなっていることがおおい。

新幹線しんかんせんでは事故じこ発生はっせい自動じどう作用さようする緊急きんきゅうブレーキも装備そうびしている。

保安ほあんブレーキ

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保安ほあんブレーキは、のブレーキ系統けいとう故障こしょうなどにより使つかえなくなった場合ばあいもちいられるバックアップのブレーキである。JRグループにおいては、このたねのブレーキのことを直通ちょくつう予備よびブレーキともぶ。また、留置とめおきちゅう車両しゃりょううごさないようにする目的もくてきでもこのブレーキがもちいられる。この場合ばあい留置とめおきブレーキなどとばれることもある。通常つうじょうのブレーキ系統けいとうとは独立どくりつした系統けいとうになっている。 一部いちぶ車両しゃりょうでは、ばねなどのはたらきによりせい常時じょうじ車輪しゃりんけられる機構きこうになっており、これを空気圧くうきあつによりおさえておくことでブレーキを解除かいじょして走行そうこうし、空気圧くうきあつけるととく保安ほあんブレーキの操作そうさをしなくても自動的じどうてきにブレーキがかる仕様しようになっているものがある。これは、運転うんてん車両しゃりょう留置とめおき保安ほあんブレーキの使用しようわすれた場合ばあいでも、ブレーキかん空気圧くうきあつけて通常つうじょうのブレーキがかなくなった時点じてん自動的じどうてき保安ほあんブレーキが作動さどうするフェイルセーフな機構きこうとなっている。

新幹線しんかんせんでは、保安ほあんブレーキに類似るいじする補助ほじょブレーキを装備そうびしている(N700けい以降いこう・E5けい以降いこう車両しゃりょうでは補助ほじょブレーキは廃止はいし[7][8])。

留置とめおきブレーキ

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たいゆきブレーキ

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ゆきると、レールと車輪しゃりんあいだ摩擦まさつ低下ていかしてブレーキりょくちるだけではなく、せいやブレーキパッドと車輪しゃりん・ディスクとのあいだゆきはいんで凍結とうけつし、ブレーキがきにくくなることがあり、だい事故じこにつながるおそれがある[9]。これをふせぐために、運転うんてんだいにあるスイッチを操作そうさすることで常時じょうじよわくブレーキをかけた状態じょうたいにして、せい車輪しゃりんてたままにしておく。これをたいゆきブレーキ(たいせつブレーキ)という[9]

これは運転うんてんだい周辺しゅうへん設置せっちされた配電はいでんばんのスイッチ (MCCB) をONにすることで作動さどうさせる。鉄道てつどう事業じぎょうしゃによって名称めいしょうことなり、抑圧よくあつブレーキ呼称こしょうすることやたいゆきブレーキ(たいせつブレーキ、京浜急行電鉄けいひんきゅうこうでんてつ東京とうきょう地下鉄ちかてつ一部いちぶなど)、圧着あっちゃくブレーキ西武鉄道せいぶてつどう)、抑圧よくあつ制動せいどう東武鉄道とうぶてつどう)と呼称こしょうする事業じぎょうしゃもある。

歴史れきし

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草創そうそう

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19世紀せいきはじめに鉄道てつどう実用じつようされたころ、ブレーキの技術ぎじゅつはとても原始げんしてきなものであった。ほとんどの車両しゃりょうにはブレーキが搭載とうさいされておらず、おも機関きかんしゃ一部いちぶ客車きゃくしゃ貨車かしゃにのみ人力じんりきでブレーキをける機構きこう搭載とうさいされていた。ブレーキが搭載とうさいされたきゃく貨車かしゃのことを緩急かんきゅうしゃぶ。緩急かんきゅうしゃ制動せいどうしゅんでおり、必要ひつようとき一斉いっせいにこれをあつかうことでブレーキをけていた。鉄道てつどう会社かいしゃによっては、機関きかんしゃけた汽笛きてき合図あいず一斉いっせいにブレーキをける仕組しくみとしていた[10]

この時代じだいのブレーキはすべて踏面ブレーキであり、せいうごかすちから人力じんりきであった。また、せい位置いちをロックする機構きこういており、停車ていしゃちゅう駐車ちゅうしゃブレーキとしてもちいることもできるようになっていた。くだ勾配こうばいかるさいには、一旦いったん事前じぜん列車れっしゃ停車ていしゃさせ、編成へんせい緩急かんきゅうしゃなかから一定いってい割合わりあいえらんで、そのせい駐車ちゅうしゃブレーキの位置いちにロックし、常時じょうじ制動せいどういた状態じょうたい勾配こうばいくだるということがおこなわれていた。さらに速度そくどがるとのこりの緩急かんきゅうしゃでも制動せいどうしゅ人力じんりきでブレーキをけて減速げんそくつとめた。イギリスでは初期しょき貨車かしゃは、ブレーキハンドルを片側かたがわにだけそなえており、列車れっしゃ連結れんけつされるとき貨車かしゃきはバラバラであったので、車掌しゃしょう作業さぎょうさまたげとなっていたが、1930ねんころから両側りょうがわブレーキハンドルが装備そうびされるようになった。

イギリスでは緩急かんきゅうしゃのことをブレーキバン (brake van) としょうしていたが、貨物かもつ列車れっしゃにおいてはワゴンブレーキ (wagon brake) という装置そうちけられた通常つうじょう貨車かしゃ連結れんけつされていることが普通ふつうで、制動せいどうしゅ雨風あめかぜをしのぐ屋根やねのない車両しゃりょうんでこうしたブレーキをあつかっていた。なお、当初とうしょ英語えいごではブレーキ装置そうちのことを"break"とつづっていたが、やがて現在げんざいのように"brake"というつづりがもちいられるようになった[11]

こうした人力じんりきのブレーキ装置そうちのみでは制動せいどうりょく不足ふそくし、最初さいしょ実用じつようてき蒸気じょうき鉄道てつどうであるリバプール・アンド・マンチェスター鉄道てつどう開業かいぎょうからわずか3ねん1833ねんに、ジョージ・スチーブンソンが蒸気じょうき機関きかんしゃ蒸気じょうきあつ利用りようした蒸気じょうきブレーキを発明はつめいした。しかし蒸気じょうきブレーキの性質せいしつじょう機関きかんしゃのみにけられ、編成へんせいちゅう緩急かんきゅうしゃ相変あいかわらず人力じんりきであった。このころ貨物かもつ列車れっしゃは30 マイル毎時まいじ (48 km/h) で走行そうこうしているときにブレーキをけて、完全かんぜん停車ていしゃするためにおよそ800 メートルほどかっていた[12]

貫通かんつうブレーキの開発かいはつ

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列車れっしゃ高速こうそくし、ちょう編成へんせい重量じゅうりょうおおきくなるにつれて、機関きかん操作そうさによりすぐにブレーキりょくられ、かつゆるめることもできるような、より強力きょうりょくなブレーキが必要ひつようとされるようになってきた。機関きかん操作そうさ1つで列車れっしゃ全体ぜんたい一斉いっせいにブレーキをけられるこうしたシステムを貫通かんつうブレーキとぶ。

しかしながら、こうした要求ようきゅうこたえることは技術ぎじゅつてき困難こんなんであった。列車れっしゃ全体ぜんたいにわたってもとめられる一定いっていちからでブレーキをけられるようにしながら、列車れっしゃ車両しゃりょうつないだりはなしたりできるようにする必要ひつようがあったからである。この時期じきには車両しゃりょう連結れんけつはなしのない固定こてい編成へんせい列車れっしゃ滅多めったになかった。

もっと初期しょきには、くさりやワイヤーを使つかったブレーキシステムが開発かいはつされた。おもドイツ鉄道てつどう利用りようされ、ヘーベルラインブレーキしょうされる。イギリスではクラーク・アンド・ウェッブチェーンブレーキシステム (Clark and Webb Chain Braking system) とばれた[13]編成へんせい屋根やねうえまたは床下ゆかしたくさりやワイヤーがとおされており、これを機関きかんしゃからることでかく車両しゃりょうのブレーキを動作どうささせた。しかし適用てきようできる列車れっしゃながさに制限せいげんがあり、くさりやワイヤーの調整ちょうせい手間てまかるとともに、あつか係員かかりいんはよく訓練くんれんをしておく必要ひつようがあった。またくさりやワイヤーがれると一部いちぶ車両しゃりょうにブレーキがからなくなるという問題もんだいもあった。

真空しんくうブレーキもまた初期しょき開発かいはつされた貫通かんつうブレーキシステムで、1874ねん最初さいしょ導入どうにゅうされた。機関きかんしゃ搭載とうさいされたエゼクターまたは真空しんくうポンプによりブレーキかんから空気くうきき、これによりブレーキシリンダーのピストンを駆動くどうして制動せいどうりょく仕組しくみで、効果こうかてき値段ねだんやすかった。初期しょきには、走行そうこうちゅうにブレーキかん破損はそんするとブレーキがまったかなくなってしまうという致命ちめいてき欠点けってんがあったが、常時じょうじブレーキかん真空しんくうにしておき、ブレーキかん空気くうきはいってきたときにブレーキがかるようにする改良かいりょうおこなわれて解決かいけつされた。

おもにイギリスりゅう鉄道てつどう技術ぎじゅつ導入どうにゅうしたくに真空しんくうブレーキは普及ふきゅうした。しかし空気くうきブレーキにくらべて装置そうちおおきく、制動せいどうりょくちいさいという問題もんだいがあり、おおくのくにでは空気くうきブレーキへ移行いこうした。イギリスではながらく空気くうきブレーキへの変更へんこうおこなわれず、だい世界せかい大戦たいせんまでのこった。2008ねん現在げんざいでも真空しんくうブレーキを使つかつづけているくに存在そんざいする。

イギリスでは、1930ねんごろまで旅客りょかく列車れっしゃにのみ貫通かんつうブレーキが搭載とうさいされており、貨物かもつ列車れっしゃはよりゆっくりはしって、機関きかんしゃ緩急かんきゅうしゃ搭載とうさいされたブレーキにたよっていた。こうした貫通かんつうブレーキをそなえていない列車れっしゃは、イギリスでは1985ねんころまで存在そんざいしていた。しかしながら1930ねんごろからはじゅん貫通かんつうブレーキともうべき列車れっしゃ導入どうにゅうされた。この列車れっしゃでは一部いちぶ貨車かしゃ貫通かんつうブレーキが装備そうびされており、列車れっしゃちゅう貫通かんつうブレーキをそなえた貨車かしゃ機関きかんしゃがわあつめて連結れんけつすることで、機関きかんしゃからブレーキを操作そうさすることができるようにしていた。こうした列車れっしゃは、完全かんぜん貫通かんつうブレーキをそなえていない列車れっしゃよりも幾分いくぶんはや速度そくどはしることができた。

空気くうきブレーキの発明はつめい普及ふきゅう

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アメリカのジョージ・ウェスティングハウスは、現代げんだいでももちいられている自動じどう空気くうきブレーキの原理げんり発明はつめいし、1872ねん3月5にち特許とっきょ取得しゅとくした。これはたか圧力あつりょく空気くうき使つかうことで真空しんくうブレーキにくらべて小型こがた装置そうちでもつよいブレーキりょくられるものであった。またさんどうべん使つかうことにより、空気圧くうきあつがブレーキかんからけるときにブレーキが作動さどうするようにされており、ブレーキかん破損はそんなどにたいしてフェイルセーフな構成こうせいとなっていた。さらにウェスティングハウスのシステムでは、ブレーキかん圧力あつりょく完全かんぜんかなくてもつよ制動せいどうりょくられるようになっており、ブレーキ使用しようふたたびブレーキかん圧力あつりょくける時間じかん短縮たんしゅくされた。

初期しょきにはコンプレッサーがおおきく高価こうかでもあったため、なかなか普及ふきゅうしなかった。しかしアメリカでは1893ねん3月2にち鉄道てつどう安全あんぜん装置そうちほう制定せいていされ、7ねん猶予ゆうよ期間きかんをおいて1900ねんから施行しこうされた。この法律ほうりつではアメリカで運行うんこうされるすべての列車れっしゃ自動じどう空気くうきブレーキと自動じどう連結れんけつ採用さいよう義務付ぎむづけ、事故じこ激減げきげん貢献こうけんした。

日本にっぽん鉄道てつどうでは、当初とうしょ貫通かんつうブレーキがなく緩急かんきゅうしゃ使つかったブレーキの仕組しくみを使つかっていた。1886ねん明治めいじ19ねんごろから旅客りょかく列車れっしゃにおいて真空しんくうブレーキの採用さいようはじまり、一部いちぶ機関きかんしゃ客車きゃくしゃ搭載とうさいされた。さらに1898ねん明治めいじ31ねん8がつから、一部いちぶ貨車かしゃにおいて真空しんくうブレーキの搭載とうさいはじまった。しかしその能力のうりょくひくさから、1919ねん大正たいしょう8ねん)に自動じどう空気くうきブレーキの採用さいよう決定けっていされ、真空しんくうブレーキの使用しよう全面ぜんめんてきには適用てきようされずに直接ちょくせつ自動じどう空気くうきブレーキの時代じだい移行いこうした。1921ねん大正たいしょう10ねん)から工事こうじはじまり、1925ねん大正たいしょう14ねん)までにすべての車両しゃりょうにブレーキかんけられて、かりにそのくるま自動じどう空気くうきブレーキ装置そうちけられていない車両しゃりょうであっても、ブレーキかんをつなぐことで編成へんせいちゅうほか車両しゃりょうへは空気圧くうきあつつたえて自動じどう空気くうきブレーキが使つかえるようになった。さらにブレーキ装置そうちけも進展しんてんし、1930ねん昭和しょうわ5ねん10月からすべての貨物かもつ列車れっしゃ自動じどう空気くうきブレーキで運転うんてんされるようになった。期間きかんちゅうは、ブレーキシリンダーをまだ搭載とうさいしていない車両しゃりょう区別くべつするために車両しゃりょうりょうはしには白線はくせんかれた。1931ねん昭和しょうわ6ねん以降いこうは、ぎゃく一部いちぶ旧型きゅうがた貨車かしゃでブレーキシリンダーのけられていないものについて、しろ十字じゅうじしるし表記ひょうきするようになっている[14]

蒸気じょうき機関きかんしゃでは可動かどうのないスチームエゼクターを使つかうことで、蒸気じょうきちから比較的ひかくてき簡単かんたん真空しんくうつくることができた。これにたいして圧縮あっしゅく空気くうきつくるのは複雑ふくざつなコンプレッサーが必要ひつようであり普及ふきゅう阻害そがいとなったが、蒸気じょうき機関きかんしゃ時代じだいわるととも真空しんくうブレーキのこの利点りてんもなくなり、世界せかいてき空気くうきブレーキが普及ふきゅうするようになった。

電気でんきブレーキの開発かいはつ

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電気でんき鉄道てつどうにおいては、空気くうきブレーキとならんで電気でんきブレーキが使用しようされている。この技術ぎじゅつは、フランク・スプレイグ電気でんき鉄道てつどう総括そうかつ制御せいぎょ技術ぎじゅつを19世紀せいき後半こうはん発明はつめいしたことにはじまっている。スプレイグは電力でんりょく系統けいとう回生かいせいおこな技術ぎじゅつ原理げんり発明はつめいしていたが、これがより広範こうはん適用てきようされるようになったのはより制御せいぎょ技術ぎじゅつ進歩しんぽした20世紀せいき後半こうはんのことである。

こうした電気でんき鉄道てつどう総括そうかつ制御せいぎょ技術ぎじゅつは、まず動力どうりょく分散ぶんさん方式ほうしき電車でんしゃから適用てきようはじまったが、次第しだい機関きかんしゃ牽引けんいん方式ほうしき列車れっしゃやディーゼル列車れっしゃにも適用てきようおこなわれるようになった。これとともに、電磁でんじ自動じどう空気くうきブレーキや電磁でんじ直通ちょくつうブレーキなど、電気でんきてき指令しれいによりブレーキべん制御せいぎょする仕組しくみが開発かいはつされた。さらに現代げんだいでは、電気でんきブレーキと空気くうきブレーキを統一とういつてき制御せいぎょする電気でんき指令しれいしきブレーキが開発かいはつされ、おおくの車両しゃりょう適用てきようされるようになっている。

その

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貫通かんつうブレーキ

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鉄道てつどうのブレーキのうち、運転うんてん操作そうさ列車れっしゃ全体ぜんたいいちにブレーキをけることができるようなブレーキのことを貫通かんつうブレーキ(かんつうブレーキ)とぶ。真空しんくうブレーキや空気くうきブレーキなどは通常つうじょう貫通かんつうブレーキである。

一方いっぽう機関きかんしゃ場合ばあい列車れっしゃ全体ぜんたいけられるブレーキと機関きかんしゃだけにけられるブレーキの系統けいとうかれていることがある。このとき列車れっしゃ全体ぜんたいけるブレーキべん自弁じべん自動じどうブレーキべん)、機関きかんしゃ単独たんどくけるブレーキべん単弁たんべん単独たんどくブレーキべん)とぶ。

さい粘着ねんちゃく制御せいぎょ

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粘着ねんちゃく摩擦まさつ)ブレーキにおいて、車輪しゃりんとレールとの摩擦まさつりょくよりも制動せいどうりょくつよはたらくと、車輪しゃりんがロックしてレールのうえすべ現象げんしょう発生はっせいする。これを滑走かっそうぶ。ぎゃく動力どうりょく推進すいしん推進すいしんりょく摩擦まさつりょく上回うわまわってスリップする現象げんしょう空転くうてんばれる。これらの現象げんしょう発生はっせいするとレールや車輪しゃりんきずつけ、推進すいしんりょく制動せいどうりょく低下ていかしてしまうため、滑走かっそう空転くうてんめる必要ひつようがある。

空転くうてん滑走かっそう検知けんちして、推進すいしんりょく制動せいどうりょく一時いちじてきよわめてスリップをめる制御せいぎょのことを空転くうてん滑走かっそうさい粘着ねんちゃく制御せいぎょ(くうてんかっそうさいねんちゃくせいぎょ)とぶ。車輪しゃりん回転かいてんすう検知けんちし、車輪しゃりん計測けいそくしたくらべて異常いじょうとなったときに、そのじくかんして推進すいしんりょく制動せいどうりょく一旦いったんゆるめる処理しょりおこなっている。

滑走かっそうによって車輪しゃりんきずのことをフラットとぶため、こうした制御せいぎょおこな装置そうちフラット防止ぼうし装置そうちともいう。

でんそら協調きょうちょう制御せいぎょ

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現代げんだい電車でんしゃにおいては、常用じょうようブレーキとして空気圧くうきあつによるブレーキと電気でんきブレーキの2種類しゅるいのブレーキ装置そうちそなえていることが普通ふつうである。電車でんしゃ編成へんせいちゅうには、モーターを搭載とうさいした電動でんどうしゃ(Mくるま)と搭載とうさいしていない付随ふずいしゃ(Tくるま)があり、付随ふずいしゃでは電気でんきブレーキは使用しようできない。

電気でんきブレーキを使用しようすると、空気くうきブレーキにもちいられるせい消耗しょうもうおさえてメンテナンスコストの削減さくげんはかることができる。電気でんきブレーキには発電はつでんブレーキと回生かいせいブレーキがあり、回生かいせいブレーキを使用しようしている場合ばあいは、エネルギーを回収かいしゅうして利用りようでき、さらに効率こうりつくなる。ただし回生かいせいブレーキでは発生はっせいした電力でんりょく使つかってくれる列車れっしゃがいなければ制動せいどうりょく低下ていかし、発電はつでんブレーキでは速度そくどひくくなると制動せいどうりょく低下ていか列車れっしゃ停止ていしさせることが出来できない。このため電気でんきブレーキと空気くうきブレーキを統一とういつして制御せいぎょし、電気でんきブレーキによる制動せいどうりょく不足ふそくするぶん空気くうきブレーキでおぎなうということをしている。このような制御せいぎょのことをでんそら協調きょうちょう制御せいぎょという。

回生かいせいブレーキでは途中とちゅう回生かいせいができなくなると回生かいせい失効しっこうするため、それにおうじて空気くうきブレーキを必要ひつようなだけげて、運転うんてんもとめる一定いってい制動せいどうりょく維持いじしようとするはたらきもしている。また減速げんそくしてくると回生かいせいブレーキでは十分じゅうぶん制動せいどうりょくられないため、ある速度そくど回生かいせいブレーキをって空気くうきブレーキだけにするという制御せいぎょおこなっている。これにたいして発電はつでんブレーキでは回生かいせいブレーキとくらべて制動せいどうりょく一定いってい安定あんていしているため、単純たんじゅん空気くうきブレーキのみをるだけでい。列車れっしゃ速度そくど低下ていかするとモーターの発電はつでんする電圧でんあつ低下ていかするため、速度そくど低下ていかとも抵抗ていこう抵抗ていこうげ、つね抵抗ていこうながれる電流でんりゅう一定いっていにしている。さらに列車れっしゃ速度そくど低下ていかすると十分じゅうぶん制動せいどうりょくくなるため、っていた空気くうきブレーキを使用しようして列車れっしゃ停止ていしさせる。

現在げんざいではTくるま優先ゆうせんおく制御せいぎょ(Tしゃゆうせんおくれこめせいぎょ)、あるいはたんおく制御せいぎょ方式ほうしき利用りようしている車両しゃりょうおおい。これはブレーキをけるさいに、まずMしゃ回生かいせいブレーキをげる。もとめられる制動せいどうりょく不足ふそくしていると、つづいてTしゃ空気くうきブレーキががり、さらに制動せいどうりょくつよ必要ひつようとされる場合ばあいにはMしゃ空気くうきブレーキもがるという順序じゅんじょでブレーキが作動さどうする。このようにすることでせい消耗しょうもうおさえエネルギー効率こうりつ最大さいだいにしようとしている。

じゅん電気でんきブレーキ

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回生かいせいブレーキは低速ていそくでは制動せいどうりょく不足ふそくするため、でんそら協調きょうちょう制御せいぎょ空気くうきブレーキをげるのが従来じゅうらい方式ほうしきである。これにたいして、できるかぎ低速ていそくまで回生かいせいブレーキを使つかつづけ、制動せいどうりょく不足ふそくする場合ばあいには空気くうきブレーキをげるのではなく、ぎゃく電気でんき使つかってモーターでぎゃく方向ほうこうちからあたえることで制動せいどうりょく方式ほうしきがあり、じゅん電気でんきブレーキまたはぜん電気でんきブレーキとばれている。こうしたブレーキは、電力でんりょく節約せつやくよりもむしろせい消耗しょうもうおさえてメンテナンスコストの低減ていげんはかることが主眼しゅがんとなっている。

じゅん電気でんきブレーキは三菱電機みつびしでんきの、ぜん電気でんきブレーキは日立製作所ひたちせいさくしょ商品しょうひんめいであり、双方そうほうはほぼおなじものであるが、制御せいぎょ方式ほうしき若干じゃっかんちがいがある。


ブレーキに関連かんれんした事故じこ

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鉄道てつどうようブレーキシステム製造せいぞうメーカー

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脚注きゃくちゅう

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出典しゅってん

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  1. ^ a b 鉄道てつどう車両しゃりょう技術ぎじゅつ入門にゅうもん」p.99
  2. ^ 電車でんしゃ基礎きそ講座こうざ」p.195
  3. ^ a b c d 電車でんしゃ基礎きそ講座こうざ」p.199
  4. ^ a b c 「リニア技術ぎじゅつをレールブレーキへ応用おうようする」p.1
  5. ^ 日本国にっぽんこく特許とっきょ とくひらけ2006-111135ごう
  6. ^ 鉄道てつどう車両しゃりょうブレーキの課題かだい開発かいはつ」p.243
  7. ^ a b 交友こうゆうしゃ鉄道てつどうファン』2005ねん5がつごう新車しんしゃガイド「JR東海とうかい・JR西日本にしにほんN700けい量産りょうさん先行せんこう試作しさくしゃ」p.81。
  8. ^ a b 交友こうゆうしゃ鉄道てつどうファン』2011ねん4がつごう新車しんしゃガイド2「JR東日本ひがしにっぽんE5けい量産りょうさんしゃ」p.112。
  9. ^ a b 鉄道てつどう車両しゃりょう技術ぎじゅつ入門にゅうもん」p.119
  10. ^ 電車でんしゃ基礎きそ講座こうざ」p.167
  11. ^ 輸送ゆそう安全あんぜんからみた鉄道てつどう」pp.228-229
  12. ^ 輸送ゆそう安全あんぜんからみた鉄道てつどう」pp.66-67
  13. ^ (Cc) Glossary for the LNWR Society のChaine Brakeの項目こうもく
  14. ^ 貨物かもつ鉄道てつどうひゃくさんじゅうねん下巻げかん)』 pp.391 - 393、pp.466 - 472

参考さんこう文献ぶんけん

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書籍しょせき

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  • 伊原いはら 一夫かずお鉄道てつどう車両しゃりょうメカニズム図鑑ずかん』(初版しょはん)グランプリ出版しゅっぱん、1987ねんISBN 4-906189-64-4 
  • 江崎えざき あきら輸送ゆそう安全あんぜんからみた鉄道てつどう』(初版しょはん)グランプリ出版しゅっぱん、1998ねんISBN 4-87687-195-7 
  • 齋藤さいとう あきら蒸気じょうき機関きかんしゃ興亡こうぼう』(初版しょはん)NTT出版しゅっぱん、1996ねんISBN 4-87188-416-3 
  • 野元のもとひろし電車でんしゃ基礎きそ講座こうざ』(初版しょはん交通こうつう新聞しんぶんしゃ、2013ねんISBN 978-4-330-28012-7 
  • 日本にっぽん貨物かもつ鉄道てつどう株式会社かぶしきがいしゃ貨物かもつ鉄道てつどうひゃくさんじゅうねん編纂へんさん委員いいんかい へん貨物かもつ鉄道てつどうひゃくさんじゅうねん下巻げかん)』(初版しょはん日本にっぽん貨物かもつ鉄道てつどう、2007ねん 
  • 電気でんき学会がっかい電気でんき鉄道てつどうにおける教育きょういく調査ちょうさ専門せんもん委員いいんかい へん最新さいしん 電気でんき鉄道てつどう工学こうがく』(初版しょはん)コロナしゃ、2000ねんISBN 4-339-00723-4 
  • 電気でんき鉄道てつどうハンドブック編集へんしゅう委員いいんかい へん電気でんき鉄道てつどうハンドブック』コロナしゃ、2007ねんISBN 978-4-339-00787-9 
  • 近藤こんどう圭一けいいちろう鉄道てつどう車両しゃりょう技術ぎじゅつ入門にゅうもん』(初版しょはんム社むしゃ、2013ねん7がつ20日はつかISBN 978-4-274-21383-0 

論文ろんぶん

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翻訳ほんやくもと英語えいごばんでの参考さんこう文献ぶんけん

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  • British Transport Commission, ed (1957). Handbook for Railway Steam Locomotive Enginemen 

関連かんれん項目こうもく

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