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IBM Db2

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
DB2から転送てんそう
IBM Db2
開発元かいはつもと IBM
初版しょはん 1983ねん (1983)
最新さいしんばん
11.5 (LUW), 13.1 (z/OS) / 2022ねん5がつ31にち (2ねんまえ) (2022-05-31)
プログラミング
言語げんご
C, C++, アセンブリ言語げんご
対応たいおうOS クロスプラットフォーム
対応たいおう言語げんご 英語えいご
サポートじょうきょう 開発かいはつちゅう
種別しゅべつ RDBMS
ライセンス Proprietary EULA
公式こうしきサイト www.ibm.com/jp-ja/analytics/database-management
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IBM Db2 (あいびーえむ でぃーびーつー)は、1983ねんよりIBM開発かいはつ販売はんばいするデータベース管理かんりシステムの1つであり、およびとう製品せいひん中心ちゅうしんとしたデータ管理かんりソフトウェアぐんのブランドめい

旧称きゅうしょうIBM DB2IBM Database 2など。DB2は関係かんけいデータベースだが、2001ねん以降いこうオブジェクトデータベース機能きのうXMLデータベース機能きのうなどもつ。DB2ファミリーは、IBMのソフトウェアブランドの1つであるIBM Information Management Software構成こうせいする。データベース言語げんごであるSQLはじめて採用さいようした関係かんけいデータベース管理かんりシステムとわれている。

稼働かどうプラットフォームにより以下いか製品せいひんがある。

  • Db2LinuxUnixおよびWindowsよう。LUWともりゃくされる。)
  • Db2 for z/OSz/OSよう
  • DB2 Server for VSE&VMz/VSEおよz/VMよう
  • DB2 Server for iIBM iよう。IBM iのコンポーネント。)

概要がいよう

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Db2はIBMの関係かんけいデータベースようミドルウェアである。1981ねんメインフレームDOS/VSEおよびVM/CMSようSQL/DS登場とうじょうし、1983ねんMVSようDB2名付なづけられ、1990年代ねんだいUNIXはんWindowsはんなどが追加ついかされ、さらにオブジェクト管理かんりデータベースをねたORDBMSとなった。IBMは関係かんけいデータベースの概念がいねん世界せかいはじめて提唱ていしょうしたが、製品せいひん出荷しゅっかオラクルさきとなった。特徴とくちょうとしては、だい規模きぼなデータベースをささえる信頼しんらいせいとスケーラビリティ、コストベースの照会しょうかい最適さいてき、メインフレームようからパーソナルコンピュータようまでのマルチプラットフォーム対応たいおうなどがげられる。

なお、IBMのデータベース関連かんれんのソフトウェアブランドめい従来じゅうらいは「DB2」で、多数たすう製品せいひんぐんでDB2ファミリーを形成けいせいした。しかし2001ねんのIBMによるInformix買収ばいしゅうは、ソフトウェアブランドめい徐々じょじょに「Information Management Software」に変更へんこうされ、DB2ファミリーやInformixファミリーはそのなか製品せいひんぐんとなった。

名称めいしょう

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DB2 (Database2) との名称めいしょうは、1983ねんにメインフレームようのRDBMSとして発表はっぴょうされたさいに、従来じゅうらい階層かいそうがたデータモデルデータベース管理かんりシステム(DBMS; IMSDL/Iなど)との対比たいひあたえられた。バージョン7、8ではDB2ユニバーサルデータベース (DB2 UDB) としょうしたが、バージョン9ではUDBの名称めいしょうえた。

2017ねん6がつ、「Db2」にリブランドした[1]

製品せいひん構成こうせい

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プラットフォームアーキテクチャおうじて、以下いか製品せいひん構成こうせい大別たいべつされる(実際じっさい製品せいひんめいでは、これらにバージョンやエディションをわせる)。

DB2 for z/OS
z/OSよう。DB2ファミリーの元祖がんそクラスタリングはDISK共有きょうゆうモデル。
DB2 Server for VSE and VM
VSE, VMよう従来じゅうらいの「SQL/DS for VSE and VM」を改名かいめいしたもの。
DB2 for i
IBM iよう内部ないぶてきにはH/W(AS/400、iSeries、System iPower Systems i Edition)標準ひょうじゅんの、H/WのRDBMS機能きのう使用しようしている。単独たんどく製品せいひんではなく、IBM i の標準ひょうじゅん機能きのうとして提供ていきょうされている。
DB2 for Linux, UNIX and Windows (DB2 for LUW)
Linux, AIX, HP-UX, Solaris, Windowsよう従来じゅうらいの「DB2 for Multiplatform」。ソフトウェアでRDBMS機能きのう実現じつげんしている。オプションのクラスタリングはシェアードナッシングモデルだった。ただし2009ねん10がつにAIXの特定とくていのモデルのみDB2 pureScaleを用意よういしておりこちらはメインフレームばんのDB2およびOracleRACとおなじDISK共有きょうゆうモデルを採用さいようしている。

歴史れきし

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Db2はなが歴史れきしをもつソフトウェアである。一部いちぶ人々ひとびとは、Db2がデータベース言語げんごSQLはじめて採用さいようした関係かんけいデータベース管理かんりシステム (RDBMS) の製品せいひんだとかんがえている。

1980ねんにIBMはSystem/38現在げんざいSystem i)というコンピュータシステムをリリースした。System/38 では、そのシステムの中核ちゅうかく部分ぶぶんに、RDBMSの機能きのう統合とうごうしていた。1981ねんにIBM はSQL/DSというRDBMS製品せいひんをリリースし、1983ねんにはDB2 (Database2) をリリースした。SQL/DSとDB2は、IBMのメインフレームうごくRDBMSであった。IBMがRDBMを製品せいひんする以前いぜんには、IBMで 1970年代ねんだい研究けんきゅう目的もくてき開発かいはつされたRDBMSであるSystem Rがあった。SQL/DSとDB2は、IBMにつとめていたエドガー・F・コッド博士はかせ1969ねん論文ろんぶん発表はっぴょうした関係かんけいデータベース理論りろん (関係かんけいモデル) と、System Rが基礎きそとなっている。

System Rは、IBMのサンノゼ研究所けんきゅうじょで 1970年代ねんだいおこなわれた、関係かんけいモデルをソフトウェアとして実装じっそうするプロジェクトであった。System R で、コッドは関係かんけいデータベースをあつか言語げんご必要ひつようとした。コッドはこのためにデータベース言語げんご設計せっけいし、Alphaという名前なまえをつけた。IBMはこのとき、コッドが考案こうあんした関係かんけいデータベースの理論りろんめられた可能かのうせいを、軽視けいししていた。そのためIBMは、関係かんけいデータベースを実装じっそうするためのプログラマのチームをコッドにあづけたが、このプログラマたちはもともとコッドの管理かんりにいた人々ひとびとではなかった。このプログラマたちは、関係かんけいモデルのいくつかの重要じゅうよう構成こうせい要素ようそ曲解きょっかいしてしまった。こうした混乱こんらんはあったものの、System Rプロジェクトは成功せいこうし、RDBMSが実用じつようできることがしめされた。

System Rの成果せいかひとつが、データベース言語げんごSEQUELである(コッドのAlphaとはべつ言語げんご)。SEQUELは、"Structured English QUEry Language" をりゃくした呼称こしょうである。しかしSEQUELという名称めいしょうは、当時とうじすでにべつ会社かいしゃ登録とうろく商標しょうひょうとしていた。そのためIBMは、"Structured Query Language" のみじか呼称こしょうとして、頭文字かしらもじをとってSQLという名称めいしょうえ、現在げんざいいたっている。

データベース歴史れきしにおいては、Informix自社じしゃ関係かんけいデータベース管理かんりシステムInformixのエンジンをオブジェクト関係かんけいデータベース管理かんりシステムエンジン改良かいりょうしたときのことが特筆とくひつされる (Informix Universal Server) 。Informixは、Informixのデータベースエンジンの改良かいりょうを、Illustra買収ばいしゅうして Illustraのユニバーサルサーバの技術ぎじゅつ導入どうにゅうすることによって、おこなった。Informixのうごきをみて、オラクルとIBMも追随ついずいした。両社りょうしゃは、それぞれのデータベースエンジンを改良かいりょうし、オブジェクト指向しこう関係かんけいデータベース管理かんりシステムの機能きのうを、拡張かくちょう機能きのうとして実装じっそうした。このとき、IBMはDB2を「DB2ユニバーサルデータベース」(DB2 UDB) という名称めいしょうにしている。2001ねんに、IBMはInformixを買収ばいしゅうした。その、IBMはInformixの技術ぎじゅつをDB2の製品せいひんぐん導入どうにゅうしている。現在げんざい DB2 は、技術ぎじゅつてきにはオブジェクト関係かんけいデータベース管理かんりシステム (ORDBMS) として位置いちづけられる。

ながあいだ、DB2はIBMの汎用はんようコンピュータSystem/370System/390AS/400など)のプラットフォームのうえでしかうごかなかった。先述せんじゅつしたように、IBMのコンピュータSystem/38AS/400現在げんざいSystem i)では、そのシステムの中核ちゅうかく部分ぶぶんに、RDBMSの機能きのう統合とうごうしていた。このRDBMSの機能きのうには当初とうしょ名前なまえがつけられていなかったが、1994ねんにDB2/400と名付なづけられた。DB2/400はDB2ソフトウェアぐんひとつと位置いちづけられている。DB2/400は、現在げんざいではDB2 for IBM iという名称めいしょうばれることがおおい。

1990年代ねんだいにIBMはDB2をのプラットフォームに移植いしょくし、DB2はUNIXWindowsサーバLinux(Linux on IBM System zふくむ)、各社かくしゃ携帯けいたい情報じょうほう端末たんまつ (PDA) でもうごくようになった。DB2の実装じっそう細部さいぶは、一部いちぶ、IBM DL/IIBM IMSという階層かいそうがたデータベースもとになっている。IBMが近年きんねん開発かいはつした汎用はんようコンピュータSystem zのOSである、z/VSEやz/VMで動作どうさするDB2のバージョンも、利用りようすることができるようになっている。すこまえのDB2のバージョンは、OS/2けにも提供ていきょうされていた。

年表ねんぴょう

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おもなバージョンのリリース年月としつき (GA, General Available) は以下いかである [2] [3]以下いかほかに、DB2 Server for VSE and VMと、DB2 for i(IBM iの機能きのうとして提供ていきょう)が存在そんざいする。

  • メインフレームばん
    • 1983ねん DB2 (MVSばん)リリース
    • 1986ねん DB2 R2 (MVSばん)リリース
    • 1997ねん6がつ DB2 for OS/390 V5.1 リリース
    • 1998ねん6がつ DB2 for OS/390 V6.1 リリース
    • 2001ねん3がつ DB2 for OS/390 and z/OS V7.1 リリース
    • 2004ねん3がつ DB2 for z/OS V8.1 リリース
    • 2008ねん2がつ DB2 for z/OS V9.1 リリース
    • 2010ねん10がつ DB2 for z/OS V10 リリース
    • 2013ねん10がつ DB2 for z/OS V11 リリース[4]
    • 2016ねん10がつ DB2 for z/OS V12 リリース[5]
    • 2022ねん5がつ Db2 for z/OS V13 リリース[6]
  • マルチプラットフォームばん
    • 1993ねん DB2 (AIXばん) リリース
    • 1994ねん DB2 (Solaris、HP-UXばん) リリース
    • 1995ねん DB2 (Windowsばん) リリース
    • 1999ねん DB2 (Linuxばん) リリース
    • 2001ねん6がつ DB2 Universal Database V7.2 リリース
    • 2002ねん12月 DB2 Universal Database V8.1 リリース
    • 2004ねん10がつ DB2 Universal Database V8.2 リリース
    • 2006ねん9がつ DB2 V9.1(開発かいはつコードめい:Viper)リリース
    • 2007ねん12月 DB2 V9.5(開発かいはつコードめい:Viper2)リリース
    • 2009ねん6がつ DB2 V9.7(開発かいはつコードめい:Cobra)リリース
    • 2012ねん4がつ DB2 V10.1 リリース
    • 2013ねん4がつ DB2 V10.5 リリース[7]
    • 2016ねん6がつ DB2 V11.1 リリース
    • 2019ねん6がつ DB2 V11.5 リリース[8]

エディション

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DB2ユニバーサルデータベース (Db2 UDB) は、いくつかのライセンス形態けいたい(エディション)で提供ていきょうされている。汎用はんようコンピュータにおける、データベース機能きのうのない「エディション」では、ユーザは、自分じぶんたちが必要ひつようとしないデータベース機能きのうのために、金銭きんせん支払しはら必要ひつようがない。のエディションとして、ワークグループ、ワークグループアンリミテッド、エンタープライズサーバの、かくエディションが提供ていきょうされている。ハイエンドのエディションは、「DB2 UDB データウェアハウスエンタープライズエディション」(DWE) である。このエディション (DWE) は、オンライントランザクション処理しょり (OLTP) とビジネスインテリジェンス (BI) のふくあわしたワークロードを、対象たいしょうとしたものであり、ビジネスインテリジェンスの機能きのう実装じっそうしている。 DWEでは、いくつかのビジネスインテリジェンスの機能きのうデータウェアハウスETLデータマイニングOLAP拡張かくちょう、インライン分析ぶんせき)が提供ていきょうされる。

z/OSけのDB2 (DB2 for System z) は、z/OSプラットフォームに固有こゆうのライセンス形態けいたいで、利用りようすることができる。z/OSは、IBMメインフレームSystem/390後継こうけい機種きしゅであるSystem zのOSである。DB2 UDBのバージョン8 以降いこう、IBMはz/OSじょうでDB2を利用りようできるようにしている。DB2 for System zは、z/OS以外いがいのプラットフォームのDB2との関係かんけいが、より密接みっせつになっている(それまでは、たとえばデータベース言語げんごSQL文法ぶんぽうことなるなど、おおきなちがいがいくつかあった)。DB2 for System zは、いくつかの高度こうど機能きのうそなえている。そのなかでも特筆とくひつすべき機能きのうは、マルチレベルセキュリティ (MLS)、非常ひじょうおおきな容量ようりょうのテーブル、ハードウェア機能きのう利用りようしたデータ圧縮あっしゅくである。このような高度こうど機能きのうは、z/OSが提供ていきょうするすぐれた環境かんきょうと、ユーザからの要望ようぼうによって、実現じつげんされた。DB2 for System z は、そのだいいちきゅうオンライントランザクション処理しょり (OLTP) 性能せいのう処理しょり能力のうりょくによって、人々ひとびと認知にんちされていた。しかし現在げんざいDB2 for System zは、マテリアライズ照会しょうかいひょう (MQT) の導入どうにゅうなど、ビジネスインテリジェンス機能きのうそなえつつある。オラクルのCEOのラリー・エリソンは、2003ねん10がつに、並列へいれつシスプレックスもちいたDB2 UDB for z/OS(現在げんざいの DB2 for System z)に言及げんきゅうして、Oracle Databaseきそ唯一ゆいいつのデータベースであり尊敬そんけい称賛しょうさんあたいする、と論評ろんぴょうしたことが、ひろ報道ほうどうされた。

競争きょうそう相手あいて

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DB2はオラクルのOracle DatabaseSAPSAP HANAはげしいトップシェアあらそいをしている。DB2の主要しゅよう市場いちばメインフレームオフィスコンピュータ領域りょういきであったが、1990年代ねんだい以降いこうは、UNIXパーソナルコンピュータ (PC) けのDB2もシェアをばしている。2004ねん5がつ3にちIBMのデータベース開発かいはつ販売はんばい統括とうかつするジャネット・パーナ (Janet Perna) は、IBMの主要しゅよう競争きょうそう相手あいては、高度こうどトランザクション処理しょりにおいてはOracle Databaseであり、意思いし決定けってい支援しえんシステム (データウェアハウスなど) においてはNCRTeradataであると、見解けんかいべている。また、2010ねんにSAPよりインメモリーデータベースSAP HANAがリリースされてからは従来じゅうらい基幹きかんけいシステムや情報じょうほうけいシステムにDB2やOracle Databaseを採用さいようしていた企業きぎょうがSAP HANAに移行いこうする事例じれい相次あいついでてきており、2016ねん現在げんざいだい企業きぎょうけのデータベース管理かんりシステム市場いちばはDB2、Oracle Database、SAP HANAの3だい製品せいひんめる構図こうずになっている。

中小ちゅうしょう規模きぼのデータベースにおいても、DB2は有力ゆうりょく存在そんざいであるが、おおくの競争きょうそう相手あいて存在そんざいしている。Oracleはだい規模きぼデータベースと同様どうように、中小ちゅうしょう規模きぼのデータベースにおいても、DB2とはげしくあらそっている。Oracle Databaseのほか商用しょうようではマイクロソフトMicrosoft SQL ServerSAP Sybase Adaptive Server EnterpriseオープンソースではPostgreSQLMySQLなどが有力ゆうりょく存在そんざいである。

z/OSけのDB2 (DB2 for System z) は、z/OSプラットフォームにおいて非常ひじょうつよく、正面しょうめんから競合きょうごうする相手あいてはほとんど存在そんざいしないといってよいであろう。z/OSプラットフォームにおいては、Oracleがz/OSの顧客こきゃくLinux on IBM System zけのOracleを採用さいようするようはたらきかけている。ただしOracleを採用さいようするケースでも顧客こきゃくがDB2をてるわけではないようである。またCAが、同社どうしゃのDatacomという関係かんけいデータベースのz/OSけのバージョンで、DB2に挑戦ちょうせんしている。Datacomを採用さいようするケースでもDatacomの顧客こきゃくおおくの場合ばあいDB2を手放てばなすわけではない。

メインフレームでは、DB2 for System z以外いがいには、日本にっぽんのメインフレーマー各社かくしゃ自社じしゃ開発かいはつしたRDBMSが提供ていきょうされている。

IBMおよびDB2は、トランザクション処理しょり性能せいのう評議ひょうぎかい (TPC) のウェブサイトで公表こうひょうされているTPC-C (OLTP) とTPC-H (データウェアハウス) のベンチマークにおいて、業界ぎょうかい首位しゅいもしくは首位しゅいちか性能せいのうしめ常連じょうれんである。

RDBMSとしての特徴とくちょう

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コストベースオプティマイザー
クエリー最適さいてきについては、当初とうしょよりコストベースのオプティマイザーが実装じっそうされており、様々さまざま実行じっこう計画けいかくから最適さいてきなプランをDB2が自動的じどうてき選択せんたくする。
一貫いっかんせい
一貫いっかんせいはロックにより実現じつげんされる。ロックは必要ひつようおうじて自動的じどうてきおこなわれるが、アプリケーションやデータベース構成こうせいパラメーターの設計せっけい不適切ふてきせつ場合ばあいには、ロック・エスカレーションにより想定そうてい以上いじょうのロックが取得しゅとくされたり、場合ばあいによってはデッドロックが発生はっせいするケースもある。ただし、その方式ほうしきとしてよくみられるMVCCに比較ひかくすると、更新こうしんまえのデータを退避たいひする必要ひつよういため、ストレージコストがすくないというメリットも存在そんざいする。
移植いしょくせい
元々もともとSQLがIBMからはじまっているということもあって、SQL-92といった国際こくさい標準ひょうじゅん準拠じゅんきょたかめである。また、v9.7よりOracle Databaseとの互換ごかんせい強化きょうかのため、PL/SQLがサポートされた。

その

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DB2は、Oracle Databaseおなじく、データベース管理かんりするためのユーザインタフェース (UI) として、コマンドラインユーザインタフェース (CUI) とグラフィカルユーザインタフェース (GUI) の両方りょうほう提供ていきょうしている。DB2のコマンドラインインタフェースを使つか場合ばあいは、DB2にかんしてのある程度ていど知識ちしき必要ひつようであるが、管理かんり作業さぎょうスクリプト自動じどう簡単かんたんにできる。DB2のGUIは、豊富ほうふウィザード使つかうことができ、まだDB2に習熟しゅうじゅくしていないひとにとって使つかいやすい。DB2のGUIは、マルチプラットフォームJavaアプリケーションソフトウェアである。

DB2では、非常ひじょうおおくのプログラミング言語げんごやプラットフォームに対応たいおうしたアプリケーションプログラミングインタフェース (API) を、利用りようすることができる。主要しゅようなものでは、Java.NET FrameworkCLI (CLR)、RubyPythonPerlPHPC++CREXXPL/IRPGCOBOLFORTRAN などがある。DB2ではまた、EclipseVisual Studio統合とうごう開発かいはつ環境かんきょう (IDE) にたいしても、DB2を利用りようしたソフトウェア開発かいはつ支援しえんする機能きのうを、統合とうごうてき使つかえるようにしている。

ジャネット・パーナ (Janet Perna) は、IBMソフトウェアグループのインフォメーション・マネジメント事業じぎょうで、部長ぶちょう (General Manager) をつとめていた。パーナは2005ねん7がつにIBMを退職たいしょくした。パーナののちは、アンブシュ・ゴヤール (Ambuj Goyal) がその地位ちいいだ。

参照さんしょう

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  1. ^ IBM、DB2を「Db2」にリブランド。開発かいはつしゃけ「Db2 Developer Community Edition」も無償むしょう公開こうかい。MacOSばん用意ようい”. Publickey (2017ねん6がつ26にち). 2016ねん7がつ25にち閲覧えつらん
  2. ^ コンピュータの歴史れきし - 日本にっぽんIBM
  3. ^ IBM Software Support Lifecycle
  4. ^ IBM DB2 11 for z/OS: データと分析ぶんせきようのデータベース”. www.ibm.com (2013ねん10がつ1にち). 2022ねん7がつ15にち閲覧えつらん
  5. ^ IBM DB2 12 for z/OS は、業界ぎょうかいをリードする IBM のメインフレーム・データ・サーバーがお客様きゃくさまのビジネスに提供ていきょうする価値かち拡張かくちょうします”. www.ibm.com (2016ねん10がつ4にち). 2022ねん7がつ15にち閲覧えつらん
  6. ^ IBM Db2 13 for z/OS 最先端さいせんたんの AI イノベーションと機能きのう拡張かくちょうをもたらし、ハイブリッドクラウドとデジタルの世界せかいにおけるエンタープライズ・コンピューティングの基盤きばんとして強化きょうかされます”. www.ibm.com (2022ねん4がつ5にち). 2022ねん7がつ15にち閲覧えつらん
  7. ^ IBM DB2 10.5 for Linux, UNIX and Windows、IBM InfoSphere BigInsights V2.1、および IBM InfoSphere Streams V3.1
  8. ^ IBM Db2 V11.5 は、データ管理かんり自動じどうし、データの移動いどう変換へんかん作業さぎょう軽減けいげんし、AI けデータ・ワークロードをサポートするための機能きのう拡張かくちょう提供ていきょうします

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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