ILBM

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ILBM (アイエルビーエム、Interleaved Bitmapりゃく)は、Interchange File Format (IFF) を使つかって画像がぞうデータを格納かくのうするファイルフォーマット画像がぞうデータは可変かへんビットプレーンとして格納かくのうされる。ビットプレーンとは、画像がぞうないかくピクセルの特定とくていのビットだけをあつめたものである。水平すいへい方向ほうこう垂直すいちょく方向ほうこうれんちょう圧縮あっしゅくをサポートしている。

このフォーマットは、Amiga のチップセットの機能きのう密接みっせつ関連かんれんしており、そのチップセットには3つの世代せだいがある。

Amigaとの関係かんけい[編集へんしゅう]

OCS (Original Chip Set) と ECS (Enhanced Chip Set) では、最大さいだい6まいのビットプレーンをサポートしており、普通ふつうかんがえれば64しょく表示ひょうじ可能かのうである。しかし、パレットレジスタは32しかない。5まいのビットプレーンはパレットレジスタ番号ばんごうにそのまま対応たいおうしている。6まいのビットプレーンの用途ようとは2つある。1つはピクセルの輝度きどあかるい/くらい)を指定していして64しょく表示ひょうじするモードである。もう1つは HAM (Hold And Modify) モードとばれ、パレットでは16しょくしか使つかわず、制限せいげんきながら4096しょく表示ひょうじするモードである。

AGA (Advanced Graphics Architecture) チップセットでは、8のビットプレーンを使つかえ、256しょくのパレットレジスタがある。このため、64しょく、128しょく、256しょくのモードがある。さらに HAM8 モードで64しょくのパレットを使つかって、最大さいだい 262,144 しょく表示ひょうじする。

ILBM は IFF にもとづいているため、ファイルはチャンク (chunk) で構成こうせいされる。かくチャンクには4バイトのタイプ識別子しきべつし、4バイトのチャンクちょうがあり、その構造こうぞうはチャンクのタイプによってことなる。このような構造こうぞうにより、フォーマットを容易ようい拡張かくちょうできる。プログラムは未知みちのチャンクをスキップすればよいからである(ながさはわかっている)。

チャンク[編集へんしゅう]

以下いかのチャンクがILBMよう定義ていぎされている。

  • BMHD (BitMapHeaDer)
  • CMAP (ColorMAP) - カラーパレットよう標準ひょうじゅんIFFチャンク
  • GRAB (GRAB position)
  • CAMG (Commodore AMiGa computer)
  • BODY - ビットプレーンとマスク。

もちろん、ILBMファイルにも標準ひょうじゅんIFFチャンクをふくめることができ、作者さくしゃ、バージョン、コピーライトなどを記述きじゅつできる。Deluxe Paint で作成さくせいしたファイルにはつぎのチャンクもある。

  • DPAN (Dpaint) - Deluxe Paint の設定せってい格納かくのう

ILBM から派生はせいしたフォーマットとして、アニメーションをサポートした ANIM がある。ANIM ではさらに以下いかのチャンクが定義ていぎされている。

  • ANHD (ANimation HeaDer)
  • DLTA (DeLTA) - フレームあいだ差分さぶん格納かくのう圧縮あっしゅく方法ほうほうもいくつかサポートしている。