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PC-9801シリーズ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

PC-9801シリーズは、日本電気にほんでんき以下いかNECと表記ひょうき)が開発かいはつしていたパーソナルコンピュータ製品せいひんぐん俗称ぞくしょうで、一般いっぱんてきにはPC-9800シリーズのうち1982ねん昭和しょうわ57ねん)から1995ねん平成へいせい7ねん)までの13年間ねんかん開発かいはつされた「PC-9801」からはじまる型番かたばん製品せいひんぐんす。シリーズ全体ぜんたい正式せいしき名称めいしょうである「PC-9800シリーズ」と混同こんどうされることもある。

当初とうしょ、PC-9800シリーズは型番かたばんのみで機種きしゅ区別くべつされていたため、世間せけんでは「PC-9801Vシリーズ」と、型番かたばんうしろに「シリーズ」とけてぶことで世代せだい形態けいたい分類ぶんるいすることがあった。公式こうしき愛称あいしょうもうけられるようになったのち型番かたばん分類ぶんるいする慣習かんしゅうのこっており、1993ねん平成へいせい5ねん)にシリーズ主力しゅりょくのラインが「PC-9821」からはじまる型番かたばん製品せいひんぐん「98MATE」(ぞくPC-9821シリーズ)へ拡張かくちょうされたとき、きゅう機種きしゅと「PC-9801」型番かたばんいだ直接的ちょくせつてき後継こうけい「98FELLOW」(98PENや一部いちぶ98NOTEふくむ)は「PC-9801シリーズ」として分類ぶんるいされた[1]

1995ねん平成へいせい7ねん)11月23にちにはWindows 95同時どうじに98MATE VALUESTARシリーズが発売はつばいされ、廉価れんか分野ぶんやもPC-9821型番かたばんのシリーズに移行いこうした。これにより1982ねん昭和しょうわ57ねん)10がつからながらくつづいたPC-9801型番かたばん表記ひょうきおよび分類ぶんるいはその使命しめいえ、それ以降いこうしん製品せいひんのラインナップから掲載けいさいされなくなった。

機種きしゅ

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PC-9821登場とうじょう前後ぜんこうまでのPC-9800シリーズは、採用さいようしたCPUグラフィックコントローラおよ筐体きょうたいデザイン特徴とくちょうにより、おおきく4つの世代せだい分類ぶんるいできる。

  1. 8086互換ごかんCPU・GDC搭載とうさい世代せだい - PC-8800シリーズ資産しさん継承けいしょうし、16ビット時代じだい地歩ちほきずいた。このころ筐体きょうたいはそのちがい、茶色ちゃいろのアローラインが左向ひだりむき(ふと部分ぶぶん右側みぎがわ)にはしっていた。
  2. V30CPU・GRCG搭載とうさい世代せだい - 標準ひょうじゅんてきなハードウェア仕様しよう確立かくりつされ、圧倒的あっとうてきなシェアを獲得かくとくした。アローラインは右向みぎむき(ふと部分ぶぶん左側ひだりがわ)にわった。
  3. 80286/80386CPU・EGC搭載とうさい世代せだい - MS-DOS浸透しんとうともに、爛熟らんじゅく絶頂ぜっちょうむかえた。初期しょき機種きしゅのぞき、アローラインに多数たすうみぞはいっていた。
  4. FELLOW以降いこう486CPU搭載とうさい世代せだい - Windows時代じだいりをはかったが、ついに終焉しゅうえんむかえた。筐体きょうたいIDEOしゃによるPC-9821と同様どうようのデザインが採用さいようされた。

以下いかかく世代せだい機種きしゅ変遷へんせん概観がいかんする。

初期しょきの8086・GDCのみ搭載とうさいモデル、FDD内蔵ないぞうへのあゆ

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PC-9801 1982ねん昭和しょうわ57ねん)10がつ
初代しょだいPC-9801と8インチフロッピーディスクドライブ PC-9881。アローラインが左向ひだりむき(ふと部分ぶぶん右側みぎがわ)にはしっている。
PC-9801Fのマザーボード

1982ねん昭和しょうわ57ねん)10がつ13にち発表はっぴょうされた初代しょだい「PC-9801」(シリーズめい区別くべつするため「初代しょだい」または「無印むじるし」ともばれる)は[2]16ビットCPU Intel 8086互換ごかんのNEC μみゅーPD8086を5MHzで駆動くどうし、128KBのRAM (Random Access Memory)(最大さいだい640KBまで拡張かくちょう可能かのう)を搭載とうさいする。グラフィック画面がめん解像度かいぞうどは640ドット×400ドット8しょく当時とうじ水準すいじゅんとしてはこう精細せいさいかつ高速こうそくなグラフィック処理しょりのために、自社じしゃせい汎用はんようグラフィックコントローラGDC(Graphic Display Controller μみゅーPD7220)を2、テキストようとグラフィックようにそれぞれ使用しようしている。テキストようGDCに付随ふずいしてテキスト表示ひょうじなめらかなスクロールを実現じつげんするカスタムチップ(μみゅーPD52611)を搭載とうさいしている[3]。このモデルはPC-8800シリーズ周辺しゅうへん装置そうち流用りゅうようすることを考慮こうりょして設計せっけいされており、新規しんきユーザーは高価こうかな8インチフロッピーディスクドライブ (FDD) かしょう容量ようりょうの5インチ2D (320KB) FDDを別途べっと購入こうにゅうする必要ひつようがあった。基本きほん構成こうせいでは数字すうじえい文字もじ半角はんかくカナしか表示ひょうじできなかったため、日本語にほんごワープロソフトなどを使用しようするには漢字かんじROMボードを増設ぞうせつする必要ひつようがあり、しかもJISだい2水準すいじゅんはサポートされていなかった[4]。カセットテープ録音ろくおん再生さいせい装置そうち補助ほじょ記憶きおく装置そうちとするためのカセット・インターフェースボードとして、PC-9801-03 CMTインターフェースボードがあった[5]数値すうちデータプロセッサintel 8087が PC-9806 として提供ていきょうされた[6]

8しょくテキストと16しょくグラフィックをかさねて表示ひょうじしたれい(VMモデル以降いこうの4096しょくちゅう16しょく表示ひょうじ使用しよう

初代しょだい以降いこう、CPUを8MHzに高速こうそくしてグラフィック画面がめんを2画面がめん増強ぞうきょうしたPC-9801E、PC-9801Eと同様どうよう変更へんこうくわえて5インチ2DD(両面りょうめんばい密度みつどばいトラック)FDDを本体ほんたい内蔵ないぞうし、さらにJISだい1水準すいじゅん漢字かんじROMを標準ひょうじゅん搭載とうさいしたPC-9801Fが発売はつばいされた。PC-9801ように5インチ2DDインターフェースボードPC-9801-09[7]が、そとけ5インチ2DDドライブとしてPC-9832-4W[8]ひとし用意よういされた。

PC-9801F 1983ねん昭和しょうわ58ねん)10がつ[2]
μみゅーPD8086-2 8MHz、グラフィック画面がめん2画面がめん、5インチ2DDドライブ内蔵ないぞう、5インチ2D FDD I/F搭載とうさい漢字かんじROM(JISだい1水準すいじゅん搭載とうさい …(JISだい2水準すいじゅん漢字かんじ表示ひょうじにはオプションROMのPC-9801-12/Kが必要ひつよう拡張かくちょう漢字かんじ表示ひょうじにはオプションROMのPC-9801-18が必要ひつよう
PC-9801E 1983ねん昭和しょうわ58ねん)11月
PC-9801E
μみゅーPD8086-2 8MHz、グラフィック画面がめん2画面がめん、5インチ2D FDD I/F搭載とうさい漢字かんじROM搭載とうさい…(漢字かんじ表示ひょうじにはオプションのPC-9801-10ボードが必要ひつよう。JISだい2水準すいじゅん漢字かんじ表示ひょうじにはオプションROMのPC-9801-12/Kが必要ひつよう拡張かくちょう漢字かんじ表示ひょうじにはオプションROMのPC-9801-18が必要ひつよう

これらの機種きしゅ開発かいはつは1983ねん昭和しょうわ58ねん)2がつごろはじまった。その時点じてんではPC-9801が発売はつばいしてからまだあいだもなく、PC-9801にたいする市場いちば反応はんのうさだまっていなかったため、世間せけん注目ちゅうもくあつめるようなあたらしいマシンをすか、PC-9801の延長えんちょう機能きのう強化きょうかするか、2つのあんがっていた。結局けっきょく、パーソナルコンピュータ販売はんばい推進すいしん本部ほんぶちょう浜田はまだ俊三しゅんぞうは「今後こんごはソフトウェア資産しさん蓄積ちくせきかせないコンピュータはのこれない」とかんがえ、ソフトウェアとの互換ごかんせい重視じゅうししつつ既存きそん機種きしゅ強化きょうかする方向ほうこうになった[9]

両者りょうしゃとも初代しょだいPC-9801の2ばいVRAM (Video RAM) を搭載とうさいしてグラフィック画面がめんを2画面がめんとすることで、画面がめんをちらつかせることなくグラフィックを描画びょうがするダブルバッファリングを可能かのうにしている。一方いっぽうで、多数たすう汎用はんようロジックIC構成こうせいされていたアドレスデコードやVRAMよう回路かいろは12のカスタムチップ ( ASIC:Application Specific Integrated Circuit ) に統合とうごうされ、信頼しんらいせい向上こうじょう消費しょうひ電力でんりょく製造せいぞう費用ひよう削減さくげん貢献こうけんした。PC-9801Eは初代しょだいPC-9801とおなじくそとけ8インチFDDとの使用しよう想定そうていされた一方いっぽう、PC-9801Fはそれまで周辺しゅうへん装置そうちのラインナップになかったあたらしい5インチ2DD (640KB) FDDを内蔵ないぞうした。PC-9801FにはFDDを1だい内蔵ないぞうしたF1と2だい内蔵ないぞうしたF2の2つのモデルが存在そんざいしたが、F1よりF2の需要じゅよう圧倒的あっとうてき上回うわまわった。製品せいひん計画けいかく担当たんとうした小澤おざわのぼるはPC-9801Fで2DD (640KB) のFDDを採用さいようした理由りゆうについて、「9801クラスのパソコンでは業務ぎょうむ使つかうオフコンクラスのアプリケーションが中心ちゅうしんになるうえ日本語にほんご処理しょり都合つごうもあるため、320KBではすくない。640KBでギリギリ。本来ほんらいは1MBがのぞましい。ただ、1MBの8インチFDDは高価こうかで、5インチFDDは信頼しんらいせいひくくて特殊とくしゅなフロッピーディスクが必要ひつようになる。その意味いみでは640KBがベストチョイスだとおもいます。320KBのデータもそのままれますし。」とべた。キーボード本体ほんたいくらべておおきいことについて、「ゆびおおきさやひざせて使つかひとなど操作性そうさせいわる考慮こうりょして、キーの配列はいれつやキー同士どうし間隔かんかくめている」と説明せつめいした[9]。 PC-9801F/Eにつづき、富士通ふじつうのFM-11BS対抗たいこうのため、2HD(両面りょうめん高密度こうみつど)フロッピーディスクドライブ(以下いかFDD)とマウスインタフェースボードを搭載とうさいしたPC-9801Mも登場とうじょうした。PC-9801Mは2DDフロッピーディスクをれないため、既存きそんのPC-98ユーザーには不評ふひょうであったが、後年こうねんに2HDフロッピーディスクで供給きょうきゅうされるソフトが普及ふきゅうすると、中古ちゅうこ市場いちばにおいて2DDフロッピーディスクしかれないPC-9801VFよりもPC-9801Mのほう高値たかね取引とりひきされる状況じょうきょうになった[10]

PC-9801M 1984ねん昭和しょうわ59ねん)11月
PC-9801M (1984ねん)5インチ2HDドライブをはつ搭載とうさいした機種きしゅ
μみゅーPD8086-2 8MHz、グラフィック画面がめん2画面がめん、5インチ2HDドライブ内蔵ないぞう、5インチ2D FDD I/F、マウス I/F搭載とうさい漢字かんじROM(JISだい1水準すいじゅん搭載とうさい、RAMは256KB搭載とうさい…(JISだい2水準すいじゅん漢字かんじ表示ひょうじにはオプションROMのPC-9801-12/Kが必要ひつよう拡張かくちょう漢字かんじ表示ひょうじにはオプションROMのPC-9801-18が必要ひつよう

1984ねん昭和しょうわ59ねん)10がつに、PC-9801F1にハードディスクドライブ(SASI HDD容量ようりょう10MB)を搭載とうさいし、RAMを256KBに増量ぞうりょうしたPC-9801F3が、翌年よくねんの1985ねん昭和しょうわ60ねん)5がつにはPC-9801M2のFDDを1だいらしてハードディスクドライブ(SASI HDD、容量ようりょう20MB)を搭載とうさいしたPC-9801M3が発売はつばいされている。

V30とGRCGの搭載とうさい完全かんぜん2HD、3.5インチFDD搭載とうさいモデルを発売はつばい

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この世代せだい機種きしゅは、NECが開発かいはつした8086の上位じょうい互換ごかん高速こうそくCPUであるV30採用さいようしている。グラフィック機能きのうおおきく強化きょうかされ、従来じゅうらいでのデジタルRGB出力しゅつりょくによる8しょく表示ひょうじから、アナログRGB出力しゅつりょくによる4096しょくちゅう16しょく同時どうじ発色はっしょく表示ひょうじ改良かいりょうされている(一部いちぶモデルではオプション)。この表現ひょうげんりょくかすため、VRAMかくプレーン同時どうじ制御せいぎょ対応たいおうしたグラフィック処理しょりプロセッサGRCG(Graphic Charger)が追加ついかされた[11]。キーボードにNFER(変換へんかん)キーが追加ついかされた。このころから登場とうじょうした3.5インチFDD搭載とうさいのモデルは、おおくのモデルでは家庭かていよう意識いしきして[12]、5.25インチモデルよりも小型こがた筐体きょうたいで、標準ひょうじゅんでPC-9801-26サウンドボード相当そうとうのモノラルFM音源おんげん搭載とうさいしている。

PC-9801U 1985ねん昭和しょうわ60ねん)5がつ
3.5インチ2DD FDD をはつ搭載とうさい。CPUはV30/8MHzをはつ搭載とうさい。RAMは128KB搭載とうさい。グラフィックVRAMは初代しょだい同様どうように1画面がめんぶんのみ実装じっそうしている(増設ぞうせつ不可ふか)。従来じゅうらいではビープおん音程おんてい変更へんこうできないが、ほん以降いこう音程おんてい変更へんこうできるようになっている。
PC-9801VF 1985ねん昭和しょうわ60ねん)7がつ
5インチ2DD FDD を搭載とうさい。CPUはV30/8MHzを搭載とうさい。RAMは256KB搭載とうさい
PC-9801VM前期ぜんき 1985ねん昭和しょうわ60ねん)7がつ(VM0/2)/9月(VM4)
PC-9801VM2 (1985ねん)この時期じきからアローライン周辺しゅうへん多数たすうみぞくようになった。これははいねつとしての機能きのうそなえている。
5インチ2HD/2DD自動じどう切換きりかがた FDD を搭載とうさい(VM0をのぞく)。CPUはV30/10MHzを搭載とうさい。RAMは384KB搭載とうさい。VM4は固定こていディスクドライブ(SASI HDD、容量ようりょう20MB)を搭載とうさい。16しょく表示ひょうじはオプション(8しょく表示ひょうじ場合ばあいも、4096しょくから任意にんいの8しょく選択せんたくできるよう強化きょうかされている。)。VM2は1986ねん8がつまでにやく21まんだい出荷しゅっかし、当時とうじのベストセラーになった[13]どうモデルは米国べいこくにPC-9801VM2Eとして輸出ゆしゅつされた[14]
PC-9801UV前期ぜんき 1986ねん昭和しょうわ61ねん)5がつ
3.5インチ2HD/2DD自動じどう切換きりかがた FDD をはつ搭載とうさいはつのFM音源おんげん搭載とうさい。CPUはV30/10MHzを搭載とうさい。RAMは384KB搭載とうさい。キーボードコネクタが背面はいめんから前面ぜんめん移動いどうした。
PC-9801VM後期こうき 1986ねん昭和しょうわ61ねん)11月(VM21)/1988ねん昭和しょうわ63ねん)11月(VM11)
5インチ2HD/2DD自動じどう切換きりかがた FDD を搭載とうさい。RAMは640KBになり、グラフィックようVRAMは同時どうじ発表はっぴょうのPC-9801VXと同様どうようのデュアルポートRAMを採用さいようしている[15]。VM11はVM21とほぼどうスペックの廉価れんかモデルで、筐体きょうたいのデザインがRA/RXと同様どうようなものに変更へんこうされた。
PC-9801UV後期こうき 1987ねん昭和しょうわ62ねん)7がつ(UV21)/1988ねん昭和しょうわ63ねん)3がつ(UV11)
3.5インチ2HD/2DD自動じどう切換きりかがた FDD を搭載とうさい。FM音源おんげん搭載とうさい。RAMは640KB搭載とうさい。UV11はUV21とほぼどうスペックのしょうスペースモデル。
PC-9801CV 1988ねん昭和しょうわ63ねん)3がつ
カラーCRT一体いったいがたモデル。

PC-9801VMは「V30搭載とうさい・アナログRGB 2画面がめん・5インチ2HD」で、以降いこうのPC-9800シリーズの標準ひょうじゅんてき仕様しよう確立かくりつする[16]当初とうしょソフトウェアがわの16しょくへの対応たいおうにぶかったが[15]後年こうねん発売はつばいされたゲームソフトは16しょく・2画面がめん前提ぜんてい開発かいはつされ、「PC-9801VM以降いこう対応たいおう」との表示ひょうじおおられた。3.5インチFDDモデルではFDD以外いがい仕様しようがPC-9801VMにじゅんじるPC-9801UVがこの役割やくわりたし、「PC-9801VM/UV以降いこう」の表示ひょうじおおられた。この世代せだいでFDDまわりの仕様しようがほぼ確立かくりつし、従来じゅうらいの1MB FDDインターフェースをベースにした2HD/2DD自動じどう切替きりかえドライブが以降いこう機種きしゅ標準ひょうじゅん搭載とうさいされるようになる[ちゅう 1]従来じゅうらい機種きしゅ比較ひかくして、V30の搭載とうさい動作どうさ周波数しゅうはすう向上こうじょうにより処理しょり速度そくどが1.6ばいに、グラフィックの処理しょり速度そくどは2ばい向上こうじょうしている[16][17]

80286/80386とEGCを搭載とうさい

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80286 / i386登場とうじょうにより、しん開発かいはつこう解像度かいぞうどグラフィックに対応たいおう実験じっけんてき性格せいかくつよられたPC-98XAやPC-98XL2などのPC-98型番かたばん機種きしゅでの試行しこうてき導入どうにゅうて、本流ほんりゅうとなるPC-9801型番かたばん機種きしゅにおいても成功せいこうさくとなったPC-9801VMを基本きほんとしつつ、これらのCPUを採用さいようした後継こうけい高性能こうせいのう機種きしゅ開発かいはつされるようになった。

PC-9801U2やVMに使用しようされたV30は、8086にはない独自どくじ機能きのうっていたが、PC-9800シリーズでは当初とうしょからV30独自どくじ機能きのう利用りようしない方針ほうしんとしていた[18]。しかし、ゲームなどのごく少数しょうすうのソフトでV30固有こゆう命令めいれい動作どうさタイミングに依存いぞんするものがあり、それらは80286以降いこうのCPUでは正常せいじょう動作どうさしない。そのため、PC-9801VXなどの後継こうけいではしばらくのあいだ、それらのソフトとの互換ごかんせい維持いじするためにV30と80286以降いこう両方りょうほう搭載とうさいし、スイッチによる設定せってい電源でんげん投入とうにゅう動作どうさするCPUを選択せんたくするようになっている[19]

PC-9801VX前期ぜんき 1986ねん昭和しょうわ61ねん)10がつ
5インチFDD搭載とうさい(VX0をのぞく)、大型おおがた筐体きょうたい、FM音源おんげんなし。CPUは80286/8MHz+V30/10MHzを搭載とうさい。VX4は固定こていディスクドライブ(SASI HDD、容量ようりょう20MB)を搭載とうさい
PC-9801VX後期こうき 1987ねん昭和しょうわ62ねん)6がつ
5インチFDD搭載とうさい(VX01をのぞく)、大型おおがた筐体きょうたい、FM音源おんげんなし。CPUは80286/10MHz+V30/10MHzを搭載とうさい。VX41は固定こていディスクドライブ(SASI HDD、容量ようりょう20MB)を搭載とうさい
CPU使用しよう可能かのう機種きしゅではこの機種きしゅ(とPC-98XL、VXはぜん後期こうきとも)のみ、搭載とうさいされているV30の最大さいだい動作どうさクロックが10MHzとなっている。
PC-9801UX 1987ねん昭和しょうわ62ねん)10がつ
3.5インチFDD搭載とうさい小型こがた筐体きょうたい、FM音源おんげん搭載とうさい。CPUは80286/10MHz+V30/8MHzを搭載とうさい。マウスコネクタが背面はいめんから前面ぜんめん移動いどうした。UX41は固定こていディスクドライブ(SASI HDD、容量ようりょう20MB)を搭載とうさい
正確せいかくにはV30 10MHzばん搭載とうさいし、8MHzで動作どうさする。以降いこうのCPU使用しよう可能かのう機種きしゅ同様どうようである。

筐体きょうたいのデザインやカラーリングはこれまでのものを踏襲とうしゅうしている。VM2の後継こうけいもVM21としてVXとおなじデザインになっている。

PC-9801RX メインボードじょうのEGC

この世代せだい以降いこう、GRCG上位じょうい互換ごかんのEGC (Enhanced Graphic Charger) とばれる、VRAMかくプレーン同時どうじ制御せいぎょしにも対応たいおうさせて高速こうそく実現じつげんしたしんグラフィック処理しょりプロセッサが追加ついかされている[11]。グラフィックようVRAMにはデュアルポートRAMを採用さいようし、CPUからのみとCRTCからのみが同時どうじにできる。GDCのクロックモードは従来じゅうらいの2.5MHzにくわえて5MHzが追加ついかされた[15]

1987ねん昭和しょうわ61ねん)3がつ13にちセイコーエプソン最初さいしょのPC-9800シリーズ互換ごかんパソコン(以下いか、98互換ごかん)となるPC-286 Model 1から4を発表はっぴょうした。これらはNECから著作ちょさくけん侵害しんがいしているとして訴訟そしょう問題もんだいになったため4がつ20日はつか発売はつばい中止ちゅうし発表はっぴょうされ、わりにべつのチームが開発かいはつしたBIOS搭載とうさいするPC-286 Model 0が4がつ24にち発表はっぴょうされた。このモデルは80286を10MHzで駆動くどうし、当時とうじのPC-9801VXよりやく20%高速こうそくであることをアピールしていた。NECは6がつ22にちにPC-9801VXのマイナーチェンジモデル PC-9801VX01/21/41を発売はつばいした[2]。これらはV30にくわえて80286のクロック周波数しゅうはすうも8MHzと10MHzから選択せんたくできるほか内蔵ないぞうのN88-BASIC(86)がEGCに対応たいおうし、80286の10MHzモードではこのBASICを使用しようするプログラムでグラフィックの描画びょうががよりはやくなる。のCPU動作どうさモードは従来じゅうらい同等どうとう[20]

PC-9801RX(1988ねん/ 昭和しょうわ63ねん
PC-9801RA/RX前期ぜんき 1988ねん昭和しょうわ63ねん)7がつ (RA) /9月 (RX)
5インチFDD搭載とうさい大型おおがた筐体きょうたい、FM音源おんげんなし。CPUはRA2/5が80386DX/16MHz+V30/8MHz、RXが80286/12MHz+V30/8MHzを搭載とうさい。RA5は固定こていディスクドライブ(SASI HDD、容量ようりょう40MB)を、RX4は固定こていディスクドライブ(SASI HDD、容量ようりょう20MB)を搭載とうさい
PC-9801EX/ES 1989ねん平成へいせい元年がんねん)4がつ
3.5インチFDD搭載とうさい小型こがた筐体きょうたい、EXがFM音源おんげん搭載とうさいでCPUは80286/12MHz+V30/8MHz、ESがFM音源おんげんしでCPUは80386SX/16MHz+V30/8MHzを搭載とうさい。EX4は固定こていディスクドライブ(SASI HDD、容量ようりょう20MB)を、ES5は固定こていディスクドライブ(SASI HDD、容量ようりょう40MB)を搭載とうさい
PC-9801RA/RS/RX後期こうき 1989ねん平成へいせい元年がんねん)10がつ
5インチFDD搭載とうさい大型おおがた筐体きょうたい、FM音源おんげんなし。CPUはRA21/51が80386DX/20MHz+V30/8MHz、RSが80386SX/16MHz+V30/8MHz、RXが80286/12MHz+V30/8MHzを搭載とうさい。RA51/RS51/RX51は固定こていディスクドライブ(SASI HDD、容量ようりょう40MB)を搭載とうさい。RA/RSでは固定こていディスクドライブとしてSASI HDDのほか、SCSI HDDも内蔵ないぞう可能かのうになった。RXは後期こうきモデルになっても内蔵ないぞうHDD専用せんようI/FはSASIしか利用りようできず、HDDモデルのHDD容量ようりょうえたものの、FDDモデルでは機能きのうてきにまったく変化へんかかった。

この世代せだいから、筐体きょうたいデザインと本体ほんたいしょく変更へんこうされ、アイボリーブラウンわせから、あかるいグレーになっている。東芝とうしばJ-3100シリーズに対抗たいこうすべく開発かいはつされた3種類しゅるいのラップトップようカスタムLSIがこれらのデスクトップモデルにも搭載とうさいされ、ぜん世代せだいから機能きのう強化きょうかしつつ筐体きょうたい寸法すんぽう小型こがた実現じつげんしている[21][22]

PC-9801RA後期こうき付属ふぞくするキーボード

キーボードにvf・1 - vf・5キーが追加ついかされた。あらたに開発かいはつされたキーボード内部ないぶ制御せいぎょようASIC搭載とうさいされ[23]同時どうじ発表はっぴょうされたOS/2のタスクえに対応たいおうするため、CapsLockおよびカナロックがソフトてきなロックになった。キースイッチによる機械きかいしきロックは廃止はいしされ、キーボードじょうLEDにロック状態じょうたい表示ひょうじされるようになった[22]

Rシリーズの後期こうきがたから、PC-8001以来いらいつづいてきたロゴタイプ変更へんこうされ、縦長たてなが曲線きょくせんえがいたものから、曲線きょくせんかく使つかった正方形せいほうけいちかデザイン変更へんこうされた。RSは後期こうきがたからの追加ついかである。

PC-9801RAに実装じっそうされた80386DXのソケットは、486DLCなどともピンアサインが共通きょうつうであり、えることができる。これらのCPUの性能せいのう十分じゅうぶん発揮はっきさせるには、動作どうさクロックの変換へんかんくわえ、OSにキャッシュコントロールプログラムを必要ひつようがあったが、CPUアクセラレーターとしょうし、これを容易よういにする製品せいひんがサードパーティー各社かくしゃから次々つぎつぎ発売はつばいされた。本来ほんらい386DXとはソケット形状けいじょうことなるはずの80486や5x86を搭載とうさいしたCPUアクセラレータも発売はつばいされたことから、そうした製品せいひん利用りようすることでさらにCPU性能せいのうたかめることもできた。なかにはメーカー制限せいげんえてメモリを追加ついか実装じっそうできるCPUアクセラレーター(メルコしゃのEUD-HP0Mなど)も存在そんざいし、そうした製品せいひんとハードディスク、ウィンドウアクセラレーターをわせれば、Windows 95やWindows 98の実行じっこうさえ可能かのうとなる[よう出典しゅってん]。これにより、PC-9801RAは、普及ふきゅうがたPC-9801シリーズのなかでも、もっと延命えんめいしやすい部類ぶるい機種きしゅとなった[よう出典しゅってん]

互換ごかんせいひくかった初代しょだいラップトップ

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1986ねん欧米おうべいで「King of Laptop」と絶賛ぜっさんされたラップトップかたPC/XT・AT互換ごかんである東芝とうしばT3100は、日本語にほんご対応たいおうほどこされたうえJ-3100シリーズとして日本にっぽん市場いちば投入とうにゅうされた。この形態けいたいは、とく家賃やちんたか社員しゃいんいちにんあたりのスペースがせま日本にっぽんのオフィスにおいて、かく個人こじんのデスクに設置せっちするには都合つごういと販売はんばいされた[24]どうシリーズの出現しゅつげんは、新規しんき市場いちば開拓かいたくであったがゆえ直接ちょくせつ対抗たいこうする手段しゅだん存在そんざいせず、日本にっぽん市場いちばにおけるパソコンのトップメーカーとしてデスクトップ主軸しゅじくえた販売はんばい戦略せんりゃくてていた当時とうじのNECに衝撃しょうげきあたえた[25]

NECは急遽きゅうきょJ-3100対抗たいこう機種きしゅ開発かいはつすが、なが開発かいはつ期間きかんをかけて実現じつげんをみたJ-3100シリーズに対抗たいこうするのは容易よういではなく、互換ごかんせい犠牲ぎせいにして市場いちば投入とうにゅう時期じき優先ゆうせんした機種きしゅをまず投入とうにゅう、そのでデスクトップPC-9801との完全かんぜん互換ごかん実現じつげんしたマシンを追加ついか投入とうにゅうする、と2だんかまえの戦略せんりゃくった。

PC-98LT 1986ねん昭和しょうわ61ねん)10がつ[26]
詳細しょうさい#小型こがた参照さんしょうのこと。

最初さいしょ市場いちば投入とうにゅうされたPC-98LTは当時とうじ時点じてん高性能こうせいのう(フルスペック)デスクトップ互換ごかんラップトップ98をもとめる市場いちばこえにこたえうる製品せいひんではなく、十分じゅうぶん成功せいこうおさめるにはいたらなかった。

デスクトップ完全かんぜん互換ごかんラップトップ完成かんせい

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PC-98LT発売はつばい時点じてんのPC-9800シリーズのデスクトップモデルでは周辺しゅうへんチップの集積しゅうせきがいまだすすんでおらず、デスクトップ完全かんぜん互換ごかんのラップトップ開発かいはつするには、まずPC-9800シリーズとしての固有こゆう機能きのう集積しゅうせきしたチップセットを開発かいはつする必要ひつようがあった。セイコーエプソンはNECに先行せんこうして、1987ねん昭和しょうわ62ねん)11月にPC-9800シリーズの本流ほんりゅう完全かんぜん互換ごかんせいつラップトップパソコンPC-286Lを発表はっぴょうした[2]。NECによるPC-9801型番かたばんのデスクトップ完全かんぜん互換ごかんラップトップは1988ねん昭和しょうわ63ねん)3がつ発売はつばいのPC-9801LV21となった。これはPC-98LTやJ-3100の市場いちば投入とうにゅうからやく1ねんはんおくれでの出荷しゅっか開始かいしとなった。しかし、あお液晶えきしょう採用さいようしたPC-9801LV21は視認しにんせいわるく、バックライト白黒しろくろ液晶えきしょう採用さいようしたPC-286Lに技術ぎじゅつめんでも後塵こうじんはいすることになった。視認しにんせい問題もんだいはJ-3100同様どうよう橙色だいだいいろプラズマディスプレイ採用さいようしたPC-9801LS(1988ねん昭和しょうわ63ねん)11がつ)と、バックライト白黒しろくろ液晶えきしょう搭載とうさいしたPC-9801LV22(1989ねん平成へいせい元年がんねん)1がつ)で解決かいけつされた[10]

PC-9801LS
PC-9801LV 1988ねん昭和しょうわ63ねん)3がつ (LV21)[27]/1989ねん1がつ (LV22)
CPUはV30 (10/8MHz) 。EFL(外部がいぶ電極でんきょく蛍光けいこうかん)バックライトあお液晶えきしょう(8かい調ちょう)を搭載とうさいし、CPUの性能せいのうとしてはPC-9801UV21/11に相当そうとうするエントリーモデル。バッテリ駆動くどう可能かのう完全かんぜん互換ごかんせい小型こがた両立りょうりつするために3種類しゅるいのカスタムVLSIチップがあたらしく開発かいはつされ、これらのチップセットはデスクトップがた(PC-9801UV11やPC-9801RAなど)にもそのまま使用しようされた[21]。このモデルはディスプレイの視認しにんせいおとっていたため、1989ねん平成へいせい元年がんねん)1がつには8かい調ちょうバックライト白黒しろくろ液晶えきしょう搭載とうさいして視認しにんせい改善かいぜんしつつも若干じゃっかん大型おおがたしたマイナーチェンジモデルが登場とうじょうした。
PC-9801LS 1988ねん昭和しょうわ63ねん)11月[28]
CPUは80386SX (16MHz) とV30 (8MHz) 。J-3100同様どうようのプラズマディスプレイ(15かい調ちょう)を搭載とうさいし、CPUの性能せいのうとしてはPC-9801ESに相当そうとうするデスクトップ完全かんぜん互換ごかんラップトップ。コンセントからのAC給電きゅうでん専用せんよう。HDD内蔵ないぞうモデルがある。
PC-9801LX 1989ねん平成へいせい元年がんねん)4がつ[29]
CPUは80286 (12/10MHz) とV30 (8MHz)。EFLバックライト白黒しろくろ液晶えきしょう(8かい調ちょう)を搭載とうさいし、CPUの性能せいのうとしてはPC-9801EX相当そうとう相当そうとうする機種きしゅ。コンセントからのAC給電きゅうでん専用せんよう。HDD内蔵ないぞうモデルあり。
PC-9801LX5C 1989ねん平成へいせい元年がんねん)6がつ
LXをベースに日本にっぽんはつのカラー8しょく表示ひょうじ可能かのうなディスプレイ(STNカラー液晶えきしょう)を搭載とうさいした機種きしゅ[30]。HDD内蔵ないぞう

既存きそんソフトウェア資産しさん継承けいしょうのために必要ひつようであることから、ラップトップであるにもかかわらず、FDDがかく2ずつ標準ひょうじゅん搭載とうさいされていたのもこのシリーズのおおきな特徴とくちょうひとつである。

しかし、LXデビューからあいだもない1989ねん平成へいせい元年がんねん)7がつさらなる衝撃しょうげきともなって市場いちば投入とうにゅうされた東芝とうしば歴史れきしてき傑作けっさく、J-3100SS001「ダイナブック[31]によって、このラップトップシリーズは搬機としての命脈めいみゃくたれた。ただし、しょうスペースデスクトップとしてのこのたねのパソコンの市場いちばニーズは法人ほうじん中心ちゅうしん根強ねづよ存在そんざいしたことから、クラムシェルがたりたたみしき)ラップトップとしての性質せいしつのこしたまま、キーボードの本体ほんたいからの分離ぶんり機能きのう汎用はんよう拡張かくちょうスロットの標準ひょうじゅん搭載とうさいなど、しょうスペースデスクトップにシフトした実装じっそうおこなった機種きしゅ翌年よくねんになって出荷しゅっかされ、以後いごこれを基本きほんPC-H98PC-9821りょうシリーズにもはぶけスペースデスクトップにとくした液晶えきしょうディスプレイ内蔵ないぞうモデルが細々こまごま継承けいしょうされることとなった。

PC-9801T 1990ねん平成へいせい2ねん)2がつ
PC-9801LSの後継こうけい機種きしゅ。CPUは80386SX (20MHz) とV30 (8MHz) 。テンキーレスのキーボードが分離ぶんり可能かのう大型おおがた筐体きょうたい新規しんき設計せっけいされ、2ほんのCバススロットが搭載とうさいされた。コンセントからのAC給電きゅうでん専用せんよう液晶えきしょうディスプレイは単色たんしょく8諧調かいちょうだったが、のちにSTNおよびTFTのカラーLCDモデルも登場とうじょうした(1990ねん平成へいせい2ねん)6がつ)。当初とうしょ、HDD内蔵ないぞうモデルはSASI接続せつぞくだったが、のちにSCSI接続せつぞくだい容量ようりょうモデルも登場とうじょうした(1991ねん平成へいせい3ねん)7がつ)。

ノートがた

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ラップトップがたパソコンはあるいて使つかうにはおもさや電源でんげん観点かんてんからまだ現実げんじつてきではなく、高価こうかでもあったため、おも企業きぎょうしょうスペースがたデスクトップの延長えんちょうとして導入どうにゅうされた。1989ねん平成へいせい元年がんねん)6がつ東芝とうしば発表はっぴょうしたJ-3100SS DynaBookは、「ブックコンピュータ」とあたらしい概念がいねん(コンセプト)をてい価格かかく同時どうじにアピールする戦略せんりゃく市場いちば衝撃しょうげきあたえた。NECも前々まえまえから同等どうとう概念がいねん(コンセプト)をったパソコンを開発かいはつしていたが、これをけて開発かいはつ期間きかんやく3かげつ短縮たんしゅくして発売はつばいにこぎけた[32]。J-3100が「ダイナブック」の愛称あいしょう発売はつばいされたのにたいして、NECはうすさやかるさを強調きょうちょうする「ノート」という言葉ことば使つかった98NOTEを発売はつばいした。この名称めいしょうはセイコーエプソンがDynaBookとおながつ発表はっぴょうしたPC-286NOTE executiveに追従ついしょうしたかたちとなった[33]

以後いごノートパソコン言葉ことば/ジャンルが確立かくりつされ、ビジネスユースなどのパーソナルコンピュータの利用りよう範囲はんいひろげるいちはしになった[よう出典しゅってん]

  • 下記かき動作どうさ時間じかんはFDDモデル、FDD10%仕様しよう公称こうしょう(カタログスペック)である。
PC-9801N 1989ねん平成へいせい元年がんねん)11月
初代しょだい98NOTE。CPUはV30-10MHz。3.5インチFDDを1搭載とうさい標準ひょうじゅんバッテリーパックとはべつ内部ないぶニカド電池でんち搭載とうさいすることで、バッテリーバックアップされたメインメモリの一部いちぶをITF (Initial Test Firmware) /BIOSレベルの機能きのうとして提供ていきょうされるRAMドライブあてて、ブート直後ちょくご時点じてんでRAMドライブが利用りよう可能かのうとなっている。これにより、プロテクトがないディスクをRAMドライブへコピーすることで、マシンに2だいのFDDが搭載とうさいされていることを必須ひっす条件じょうけんとするアプリケーションを1ドライブで利用りよう可能かのうとした。チップセットはラップトップやデスクトップ共通きょうつうのVLSIチップセットをキーボード直下ちょっかむようにして実装じっそうしている。バッテリーで1.5あいだ動作どうさ
PC-9801NS 1990ねん平成へいせい2ねん)6がつ
386SX-12MHz搭載とうさいの98NOTE。20MB HDD搭載とうさいモデルも登場とうじょうした。
PC-9801NV 1990ねん平成へいせい2ねん)11月
初代しょだい98NOTEの後継こうけい。V30HL-16MHzを搭載とうさいして高速こうそくはかられた。レジューム機能きのう搭載とうさい。セカンドバッテリー(専用せんよう内蔵ないぞうモデムと排他はいた)を搭載とうさいし、動作どうさ時間じかん増加ぞうか標準ひょうじゅん状態じょうたいで3.8あいだ、オプションのバッテリパックを利用りようすることで5.7あいだ連続れんぞく使用しよう可能かのうとされた[34]。3.5インチFDD1だいと1.25MBのRAMドライブを装備そうび
PC-9801NS/E 1991ねん平成へいせい3ねん)7がつ
NSをベースに386SX-16MHzに高速こうそく別売べつばいのCRTパック(バッテリパックと排他はいた)で外部がいぶディスプレイ出力しゅつりょく対応たいおうし、HDDも内蔵ないぞう可能かのうになった。
PC-9801NC 1991ねん平成へいせい3ねん)10がつ
TFTカラーLCDを搭載とうさいした世界せかいはつのノートPC製品せいひん、386SX-20MHzに高速こうそくされたほかはNS/Eにじゅんじる。しかし当時とうじのカラー液晶えきしょうはまだまだたかく、価格かかくは598,000えん高価こうかだった。
PC-9801NL 1992ねん平成へいせい4ねん)1がつ
V30HL-16MHz登載とうさい(8MHz駆動くどう)。初代しょだい98NOTE LIGHT。FDDをそとけにしたうえ、ライトをはぶいた反射はんしゃがた液晶えきしょう採用さいようでジャストA4サイズの薄型うすがた(2.95cm)軽量けいりょう(1.3kg)と長時間ちょうじかん駆動くどう実現じつげんしている。JEIDA Ver4.0準拠じゅんきょメモリカードスロット、MS-DOS 3.3D相当そうとうをROMで内蔵ないぞう。オプションでアルカリ乾電池かんでんちバッテリーケースがある。
PC-9801NS/T 1992ねん平成へいせい4ねん)1がつ
インテルとNECが共同きょうどう開発かいはつした386SL(98)-20MHzを搭載とうさい動作どうさ時間じかん3.8時間じかん標準ひょうじゅん+セカンドバッテリー)。機種きしゅべつ専用せんよう内部ないぶ増設ぞうせつメモリに対応たいおうしたほか、数値すうち演算えんざん ( FPU : Floating Point Unit ) コプロセッサとして、387SX/387SL増設ぞうせつ対応たいおうした。
PC-9801NS/L 1992ねん平成へいせい4ねん)7がつ
i386SX-20MHz搭載とうさい本体ほんたいサイズをジャストA4サイズに重量じゅうりょう従来じゅうらいの2.9kgから1.9kgへ小型こがた軽量けいりょうしたモデル。形状けいじょう変更へんこうによりバッテリーパックとHDDパックは変更へんこう小型こがたされている。動作どうさ時間じかんは2.0時間じかん標準ひょうじゅんモード)。
PC-9801NA,NA/C 1992ねん平成へいせい4ねん)10がつ
i486SX-20MHz搭載とうさい。NAはモノクロLCD、NA/CはTFTカラーLCD。専用せんよう数値すうち演算えんざんコプロセッサ(487SX)搭載とうさいボードが用意よういされ、サードパーティからもこのスロットを流用りゅうようしたCPUアクセラレータが供給きょうきゅうされた。
PC-9801NS/R 1993ねん平成へいせい5ねん)1がつ
インテル日本にっぽん法人ほうじん開発かいはつした486SX(J)-16MHzを搭載とうさい。このCPUは486SX相当そうとう機能きのうしょう電力でんりょくモードをそなえている一方いっぽう外部がいぶバスはばは16ビットに削減さくげんされている[35]動作どうさ時間じかん5.4時間じかん標準ひょうじゅん+セカンドバッテリー)。3モード(640KB/1.25MB/1.44MB)FDD搭載とうさい
PC-9801NX/C 1993ねん平成へいせい5ねん)7がつ
TFTカラーLCD、486SX(J)-20MHz PCカードスロット(PCMCIA2.0/JEIDA Ver4.1)を搭載とうさいし、従来じゅうらいのRAMカードスロットが廃止はいしされた。
PC-9801NS/A 1994ねん平成へいせい6ねん)1がつ
i486SX-33MHz搭載とうさい。CPUアップグレードボードにより、i486DX2 50MHzへアップグレード可能かのう外部がいぶモニター端子たんし標準ひょうじゅん搭載とうさい従来じゅうらいのCRTパックは取付とりつけ不可ふか)、PCカードスロット(PCMCIA2.0/JEIDA Ver4.1)搭載とうさい。マウスポート・プリンタポート形状けいじょうがBX2以降いこう新型しんがた変更へんこうされ、専用せんよう内蔵ないぞうモデムスロットが廃止はいしされた。
PC-9801NL/R120A 1994ねん平成へいせい6ねん)1がつ
486SX(J)-16MHzを搭載とうさい。FDDをそとけにしたB5ファイルサイズの小型こがた軽量けいりょう。PCカードスロット(PCMCIA2.0/JEIDA Ver4.1)搭載とうさい。コプロセッサようソケット、キーボード端子たんし外部がいぶディスプレイ、内蔵ないぞうのバッテリ充電じゅうでん機能きのう省略しょうりゃくされている。オプションで専用せんようのサムマウス(トラックボール)と一体化いったいかすることができる。
PC-9801NL/A 1994ねん平成へいせい6ねん)10がつ
i486SX-33MHz搭載とうさい。FDDをそとけにしたB5ファイルサイズの小型こがた軽量けいりょうどう時期じきのPC-9821Ldとおな筐体きょうたい形状けいじょうで、トラックボールが標準ひょうじゅん搭載とうさいになった反面はんめん、NL/Rよりは若干じゃっかんおおきくなった。LCD以外いがいはLd/Ltと共通きょうつうてんおおく、PCカードスロットはPCMCIA2.1/JEIDA Ver4.2×2対応たいおうした。

通信つうしん機能きのう拡張かくちょう

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NECはかつて「電電でんでん御三家ごさんけ」として日本電信電話にほんでんしんでんわ公社こうしゃ密接みっせつで、電話でんわモデムを登載とうさいしたPC-8801mkII TRを発売はつばいするなど、パソコン通信つうしんコンピュータネットワークはやくから手掛てがける。PC-9800シリーズの基本きほんとなる内部ないぶ構造こうぞう(アーキテクチャ)から、通信つうしん機能きのう拡張かくちょうした機種きしゅ発売はつばいした。

RC-9801 1991ねん平成へいせい3ねん)10がつ
1991ねん平成へいせい3ねん)に登場とうじょうした、PC-9801nに無線むせん通信つうしん機能きのうそなえた機種きしゅ東京とうきょう23でサービスが提供ていきょうされていた「テレターミナル」とばれるタ通信たつうしん回線かいせん無線むせんつなぐことで、パソコン通信つうしんをすることができた[1]いまでいうモバイル通信つうしん機能きのうそなえたパソコンのはしりといえる。しかし、後継こうけい機種きしゅず、この1機種きしゅのみで終息しゅうそくした。

ファクトリーコンピュータ

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「ファクトリーコンピュータFC-9800シリーズ」は、PC-9800シリーズの筐体きょうたい内部ないぶにある部品ぶひん防塵ぼうじんぼうぼうばく対応たいおうにすることで、使用しよう環境かんきょう制約せいやくおお工場こうじょうでも使用しようできるようにさい設計せっけいされた製品せいひんぐんである。

ホビーユースへの進出しんしゅつ

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従来じゅうらい、デスクトップモデルでは3.5インチFDDモデルは小型こがた拡張かくちょうせいひくFM音源おんげん搭載とうさいしたホビー指向しこう、5インチFDDモデルは大型おおがた拡張かくちょうせいたかいビジネス指向しこうというじゅうけをおこなっていたが、DA/DS/DXからは原則げんそくてきすべての機種きしゅにFM音源おんげん搭載とうさいし、ビジネス大型おおがた筐体きょうたいでも5インチFDD搭載とうさいモデルのほか、3.5インチFDD搭載とうさいモデルが用意よういされるようになった。NECが開発かいはつした8086の上位じょうい互換ごかん維持いじするためにのこされていたV30や、ディップスイッチ、マウスポート変更へんこうジャンパスイッチも削除さくじょされ、わりにVM相当そうとう速度そくど動作どうさするモードとソフトウェアディップスイッチ(BIOS設定せってい画面がめんのようなもの)が追加ついかされ、内蔵ないぞうDMA ( Direct Memory Access ) コントローラの性能せいのうげられた。この時期じき高級こうきゅう路線ろせんPC-H98 (Hyper98) シリーズ、PC-98DOやPC-98GSといった実験じっけんてき機種きしゅ展開てんかいしていた一方いっぽう、PC-9801シリーズは徐々じょじょ機能きのう性能せいのう向上こうじょうしながらもコンセプトは従来じゅうらい踏襲とうしゅうしてきた[32]。そのためRシリーズからFシリーズにかけてのすう年間ねんかん、ホビーユースけのFM音源おんげんなどで機能きのうてきには洗練せんれんされていったものの、CPUとう基本きほん性能せいのうきゅう機種きしゅとあまりわらないという時期じきつづいた。当時とうじのWindowsはまだホビーユースには敷居しきいたかく、上位じょういであるH98を使つかうことが暗黙あんもく了解りょうかいられていたほどである[36]が、そちらは高価こうかであるため、わざと9801型番かたばんのCPU性能せいのうおさえているのではないかというきびしいこえかれたという[37]

PC-9801DA/DS/DX 1990ねん平成へいせい2ねん)11月 (DX) /1991ねん平成へいせい3ねん)1がつ (DA/DS)
PC-9801RA/RS/RXの後継こうけいとなる機種きしゅ。5インチFDD搭載とうさい搭載とうさいしたRA/RS/RXと同様どうよう大型おおがたデスクトップモデルで、CPUも同一どういつであるが、このシリーズより小型こがた筐体きょうたい同様どうようにFM音源おんげん搭載とうさいし、5インチFDD搭載とうさいモデルのほか、3.5インチFDD搭載とうさいモデルも設定せっていされ、PC-9801ES/EXの後継こうけいねた機種きしゅでもあった。DX は80286/12MHzを搭載とうさいし、5インチFDD搭載とうさいのDX2、くわえて40MBHDD内蔵ないぞうのDX5、3.5インチFDD搭載とうさいのDX/U2、くわえて40MBHDD内蔵ないぞうのDX/U5 が用意よういされた[34]。このころ、8ビット市場いちば衰退すいたいにより、ホビーユースでPC-9800シリーズを所有しょゆうするユーザーが急増きゅうぞうした。しかし、PC-9800シリーズにはスプライトといったアクションゲームきの描画びょうが機能きのうなどはそなわっていないため、発売はつばいされたゲームは当初とうしょRPGシミュレーションゲームアダルトゲーム中心ちゅうしんであった。しかしDシリーズの登場とうじょうにより、PC-9800シリーズの性能せいのう下限かげん実質じっしつてきにV30けいから80286に底上そこあげされたため、CPUのパワーにたよった“ちからわざ”でこれらを解決かいけつし、PC-8800シリーズから移植いしょくされるゲームが相次あいついだ[よう出典しゅってん]
PC-9801UR/UF 1991ねん平成へいせい3ねん)2がつ
CPUはV30HL/16MHz。DA/DS/DXで3.5インチ、5インチモデルを統合とうごう小型こがた筐体きょうたい製品せいひんラインアップの一角いっかくめており、UV11と同様どうようのA4サイズでノートがたをベースにしたUR/UFが販売はんばいされた。りょう機種きしゅともノートもちいられていたメモリカードスロットをそなえる[ちゅう 2]。URは通常つうじょうのフロッピーディスク1だいほかにノートもちいられていたフロッピーディスク互換ごかんのRAMドライブを装備そうびするモデルである。PC-9801型番かたばんのデスクトップでありながらFDDが1だいしかいモデルが用意よういされたのはPC-9801M3以来いらいであり、当時とうじとしてはめずらしい構成こうせいだった。そのHDDモデルUR/20ではFDD1だいぶんいた隙間すきまにHDDを搭載とうさいしており、デスクトップがたPC-9800としてははじめてIDE HDDを搭載とうさいした。UFはFDDを2だい装備そうびするモデルとなる。このころのPC-9800けソフトベンダーはFDD2だい前提ぜんてい開発かいはつしており、とくにゲームにいてはPC-9801NCをのぞいてモノクロ液晶えきしょうの98ノートでの動作どうさ保証ほしょうしないソフトベンダーがおおかった[ちゅう 3]当時とうじすでにCPUの主流しゅりゅうは286から386への移行いこうであり、高速こうそくせい必須ひっすとなるゲームなどでは286かつEGCを搭載とうさいしたVX以降いこう対象たいしょうとするものが、そのえていくことになる。V30HLは動作どうさクロックの向上こうじょうもあって処理しょり速度そくどは286に匹敵ひってきするうえ、両機りょうきはEGCを搭載とうさいしていることもあり、VX以降いこう対象たいしょうとしたゲームでもうご可能かのうせいがあった。しかし「VX以降いこう」にはおおきく3つの意味いみがあり、機能きのうてきに286以上いじょう必要ひつようなのか、たんに286以上いじょう速度そくどもとめるだけなのか、それともEGCが必要ひつようなのかが曖昧あいまいだった。当時とうじはまだプロテクトモードや拡張かくちょうメモリを必須ひっすとするソフトはほとんどかったものの、UF/URは本質ほんしつてきにはV30であることから機能きのうめん抵触ていしょくする可能かのうせいがある[ちゅう 4]結果けっかてきに、UF/URに言及げんきゅうたんにPC-9801VX以降いこう対応たいおうとだけ表記ひょうきされるようなゲームソフトの場合ばあいは、かならずしもUR/UFで動作どうさするとはかぎらなかった[よう出典しゅってん]
PC-9801CS 1991ねん平成へいせい3ねん)10がつ
CPUは80386SX/16MHz。14インチCRT内蔵ないぞうモデルで、CVの後継こうけいたるが、筐体きょうたいのデザインはまったくことなる。デスクトップのPC-9800シリーズのなかではめずらしい「アローデザイン」を採用さいようしていないモデルである。
PC-9801FA/FS/FX 1992ねん平成へいせい4ねん)1がつ(FA)/5月(FS/FX)
PC-9801DA/DS/DXの後継こうけいとなる機種きしゅ大型おおがた筐体きょうたい機種きしゅはユーザーによる拡張かくちょう前提ぜんていであるため、さらなる拡張かくちょうせい(アクセシビリティ)の強化きょうかおこなった機種きしゅである。ディスプレイをせたまま筐体きょうたいけずにHDDとうのディスクドライブを装着そうちゃくできる「ファイルスロット」を装備そうびし、フロントパネルだけはずせばCPU交換こうかんやメモリ増設ぞうせつおこなえるよう設計せっけいされているのが特徴とくちょう。FAはi486SXを搭載とうさいした最初さいしょのPC-9801。FSは80386SX/20MHzに向上こうじょう。FXはDXの80286/12MHzから80386SX/12MHzに変更へんこうされ、ぜんモデルで32ビットCPUが搭載とうさいされたことになる。
PC-9801US 1992ねん平成へいせい4ねん)7がつ
CPUは80386SX/16MHz。前述ぜんじゅつのような事情じじょうもあってUR/UFは、とくにゲームでの互換ごかんせい問題もんだいがあり(ゲームソフトハウスがわでも、この2機種きしゅでの動作どうさ保証ほしょうしないことがおおかった)、PC-9801CSにて使つかわれた機器ききるい流用りゅうようするかたちで、すでに生産せいさん中止ちゅうしされたUV11につらなるUF/URの後継こうけい機種きしゅとして投入とうにゅうされた。

486の搭載とうさいと、MS-DOS・MS-Windows 3.1からWindows 95の時代じだい

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1990年代ねんだい前半ぜんはん安価あんかPC/AT互換ごかんでの漢字かんじ対応たいおうDOS/V)とPC/AT互換ごかん本格ほんかくてき日本にっぽん上陸じょうりくWindows 3.0/3.1登場とうじょうというおおきなムーブメントがきた。PC-9801FAはコストの問題もんだいからCPUに16MHz駆動くどうの486SXを搭載とうさいしていたが、これにたいしてユーザーから「640×400ドットの画面がめんはWindowsにはせまい。16MHzでは快適かいてき使つかえない。」との批判ひはん集中しゅうちゅうした。こうしたなか、1992ねん平成へいせい4ねん)5がつにセイコーエプソンが25MHz駆動くどうの486DXとハイレゾ相当そうとうこう解像度かいぞうど表示ひょうじができるPC-486GRを発売はつばいしてヒットする。1992ねん平成へいせい4ねん)7がつ、NECの高山たかやまゆかり当時とうじ、NEC取締役とりしまりやく)は開発かいはつ部隊ぶたいあつめた会議かいぎで「たしかにFAはれている。しかし98シリーズの先進せんしんせいはどこへった。わたしさびしい。」と発言はつげん[32]従来じゅうらい路線ろせんおおきくえる方針ほうしんしん製品せいひん開発かいはつはじまり、1993ねん平成へいせい5ねん)1がつ18にちにNECはハイエンドのPC-9821シリーズ公式こうしき愛称あいしょうは「98MATE」)を投入とうにゅうした。従来じゅうらいのPC-9800シリーズ(PC-9801型番かたばん機種きしゅ)は一般いっぱんに「PC-9801シリーズ」として区別くべつされるようになり、MS-DOSベースの市場いちばけ、PC/AT互換ごかんとの価格かかく対抗たいこうのための廉価れんかばんとして傍流ぼうりゅう位置いちづけられ、公式こうしきには「98FELLOW」という愛称あいしょうがつけられた。デザインやいろもPC-9821にじゅんじたまるみをびた形状けいじょうとアイボリーに変更へんこうとなっている[35]

これらのしんシリーズは製造せいぞうコスト削減さくげんのために、FM音源おんげん増設ぞうせつようFDD端子たんし削除さくじょ拡張かくちょうスロットすう削減さくげん専用せんようHDDユニットから汎用はんようIDEへの変更へんこう、ファイルスロットから5インチベイへの変更へんこうとうおこなわれている。一部いちぶのマザーボードはECSなどの台湾たいわん企業きぎょう生産せいさん委託いたくされた[38]。キーボードはそれまでのメカニカルスイッチからメンブレンスイッチの安価あんかもの変更へんこうされ、キータッチは反発はんぱつかんがあるものになった。これについて月刊げっかんアスキーは「このみはかれそうだが、長時間ちょうじかん使つか場合ばあいにはそこ反動はんどう従来じゅうらいのキーボードよりも、ふにゃふにゃしたしんキーボードのほうゆび負担ふたんをかけないようにおもう」と評価ひょうかした[35]入力にゅうりょく性能せいのうつよ影響えいきょうおよぼすNキーロールオーバー機能きのう死守ししゅされている[よう出典しゅってん]

1993ねん平成へいせい5ねん)1がつに98FELLOWが発売はつばいされてあいだもなく、きゅう機種きしゅとなったPC-9801Fシリーズ(FA/FS/FX)は販売はんばい価格かかく急速きゅうそくがった。98FELLOWが性能せいのう向上こうじょうしつつ価格かかく大幅おおはばげたため、PC-9801Fシリーズは値引ねびきをしないとれない状況じょうきょうになっていた。1993ねん平成へいせい5ねん)2がつ時点じてんでPC-9801FA2(希望きぼう小売こうり価格かかく458,000えん)は秋葉原あきはばらでのじつうれ価格かかくが20まんえん下回したまわっていた[39]

この価格かかく低下ていかと9821シリーズへの移行いこうは、それまでの(高価こうかな)既存きそんのユーザーに衝撃しょうげきをもたらした。既存きそん性能せいのうすこしでもげようと、80286/i386SXCPUをサイリックスなどのピン配置はいちがi386SXと同等どうとうの486互換ごかんCPUに交換こうかんするためのCPUアクセラレータ流行りゅうこうした。CPUソケットを使用しようした機種きしゅおおいPC-9800シリーズならではの現象げんしょうだったが[ちゅう 5]、これらはネイティブな486比較ひかくすると、動作どうさ不安定ふあんていうえ起動きどうにキャッシュコントロールドライバを必要ひつようがあり、十分じゅうぶん実行じっこう速度そくどられるとはがたかった[よう出典しゅってん]

PC-9821へ移行いこう直前ちょくぜん発売はつばいされたPC-9801FAは、高価こうかわりれており、クロックがi486SX-16MHzと非力ひりき仕様しようのため、翌年よくねんのMATE Aシリーズとの性能せいのうおおきかったことからとくに9801FAユーザーがくやしいおもいをしたという[40]。FAではFPUソケットにDX4ODPを増設ぞうせつするのは保証ほしょうがいでFDDとう不具合ふぐあい可能かのうせいがあり、うごいたとしても48MHzにしかならない[41]。もっともきゅう機種きしゅけにサードパーティせいのCPUボードと各種かくしゅ拡張かくちょうボードを併用へいようするなどして、Windows 95/98をインストールしたものもいた[よう出典しゅってん]後年こうねんに、CPUバスクロックが16MHzあるいは20MHzの386とFA、それに初期しょきのFellowようとして、専用せんよう設計せっけいのドーターボードじょうにクロックダブラー回路かいろ搭載とうさいすることでボードじょうのローカルバスクロックを2ばいそくの33MHzあるいは40MHzとしたうえで、Cx5x86-100MHzやAm5x86-133MHzといった高速こうそくCPUと、16M以上いじょうのメモリ空間くうかん配置はいちされるだい容量ようりょうメモリモジュール[ちゅう 6]駆動くどうする、ハイパーメモリCPUという製品せいひんメルコから発売はつばいされており[42]、これを使用しようするとCPUまわりにかんしては最高さいこうPentium 75MHzみの速度そくどられた。

この「98FELLOW」「98MATE」シリーズから、内蔵ないぞう3.5インチFDDは[ちゅう 7]従来じゅうらいのPC-9800シリーズのフォーマットにくわえ、PC/AT互換ごかん使つかわれている1.44MBフォーマットにも対応たいおうするようになった。

PC-9801BX/BA 1993ねん平成へいせい5ねん)1がつ
CPUはi486SX-20MHz/486DX2-40MHzが搭載とうさいされた。それぞれ、それぞれ内蔵ないぞうドライブ構成こうせい相違そういから、/U2(3.5FDD×2)/U6(3.5FDD×1+HDD=80M)/M2(5.25FDD×2)の3しゅ仕様しようけられていた。
BXでは当初とうしょから専用せんようオーバードライブプロセッサ ( OverDrive Processor:ODP ) が用意よういされるようになり、容易よういにBA相当そうとうにパワーアップできるようにされていた。BXとODPの合計ごうけいがくは、BAよりも1まんえんだかんだという[44]
PC-9801BX2(写真しゃしんはU7。本来ほんらいU7は3.5インチFDD1だが、さらに1増設ぞうせつ。ファイルベイにはオプションのCD-ROMドライブを装着そうちゃくしている)
PC-9801BX2/BS2/BA2 1993ねん平成へいせい5ねん)11月
CPUはi486SX-25MHz/i486SX-33MHz/486DX2-66MHzが搭載とうさいされ、これらの機種きしゅもそれぞれ内蔵ないぞうドライブ構成こうせい相違そういから、/U2(3.5FDD×2)/U7(3.5FDD×1+HDD=210M)/M2(5.25FDD×2)というサブモデルめい存在そんざいする。
HDD搭載とうさいモデルはFDDが1搭載とうさいであるが、この機種きしゅから前面ぜんめんパネルの一部いちぶ交換こうかんでき、オプションで2つに増設ぞうせつすることも可能かのうであった。FDDのしたにファイルベイが追加ついかされている。
このモデルより汎用はんようSIMM利用りよう可能かのうとなり、最大さいだい14.6Mバイトの制限せいげん撤廃てっぱいされたほか、パラレルポート(プリンタインタフェース)がハーフピッチに、マウス端子たんしまるがた変更へんこうされるなど、PC-9800シリーズ過渡かとのモデルといえる。9801型番かたばんの5インチFDD内蔵ないぞうモデルはこの機種きしゅ最後さいごとなり、これ以降いこうはPC-9821Aシリーズの一部いちぶのFDDモデルに搭載とうさいされるだけとなった。
グラフィックアクセラレータチップが省略しょうりゃくされたてんのぞけば、それぞれPC-9821Be/Bs/Bpと共通きょうつう設計せっけい利用りようされている。このためPC-9801型番かたばんとしてはめずらしく、BA2のみBp相当そうとうのセカンドキャッシュが搭載とうさい可能かのうだった[45]。BX2のみシステムクロックがひくいこともあり、このときの3機種きしゅ下位かい拡張かくちょうしても上位じょうい相当そうとうにはならず、それぞれが性能せいのうてき差別さべつされていた。
PC-9801BX3/BA3 1995ねん平成へいせい7ねん)1がつ
BX3は定価ていかが10まんえんてい価格かかく(98,000えん)で発売はつばいされたはつの98。i486SX-33MHz(BA3はi486DX2-66MHz)を搭載とうさいする。仕様しようべつに/U2(3.5FDD×2)と、ウィンドウアクセラレータB3を汎用はんよう拡張かくちょうスロットに実装じっそうし、メモリ容量ようりょうやし、HDDを搭載とうさいしてWindows 3.1をプリインストールした/U2/W(3.5FDD×2+HDD=210M)が存在そんざいする。前者ぜんしゃ後者こうしゃ相当そうとうにパワーアップさせる増設ぞうせつキットPC-9801B3-E02も、別売べつばい提供ていきょうされた。
PC-9801BX4 1995ねん平成へいせい7ねん)7がつ
PC-9801型番かたばん最終さいしゅうモデル。オンボードでグラフィックアクセラレータ搭載とうさいした。PC-9801型番かたばんだがPC-9821Xe10と共通きょうつう部品ぶひん使用しようし、PC-9821相当そうとう性能せいのうつ(これによりPC-9801シリーズとして唯一ゆいいつオンボードでVGA256しょくモードをつ)。i486DX2-66MHzまたはAMD486DX2-66MHzを搭載とうさいする/U2(3.5FDD×2)および、Pentium ODP 63MHzをCPUとして搭載とうさいする/U2-P(3.5FDD×2)が存在そんざいする。2ばいそくCD-ROMをそれぞれ搭載とうさいした/U2/C、/U2/C-Pも存在そんざいする。PODP5V63は25MHz×2.5ばいであるため、33MHz×2ばいのDX2-66MHzとくらべてシステムクロックは低下ていかした。

ペン入力にゅうりょくへの挑戦ちょうせん

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通常つうじょうはキーボードを使つかうが、それを使つかわずに液晶えきしょうモニタじょうスタイラスペンをもちいて操作そうさする形態けいたいの、A4ばんサイズ小型こがたパソコンも存在そんざいした。PC-9801Pの1機種きしゅのみ発売はつばいされた。PC-9821シリーズ世代せだい発売はつばいされたが、マルチメディア志向しこうまでカバーするためにカラー液晶えきしょうモニタを搭載とうさいすると、当時とうじ技術ぎじゅつでは消費しょうひ電力でんりょく筐体きょうたい軽量けいりょう小型こがたなど携帯けいたいせい犠牲ぎせいにする必要ひつようがあったことから[1]、8かい調ちょうモノクロ液晶えきしょう搭載とうさいしてPC-9801の形式けいしき位置いちづけられた。

PC-9801P 1993ねん平成へいせい5ねん)7がつ
MS-DOSのペン入力にゅうりょく対応たいおうばんである日本語にほんごPenDOS2.0、Windows 3.1のペン入力にゅうりょく対応たいおうばんである日本語にほんごWindows for Pen1.1、GOしゃ開発かいはつしたPenPoint2.0搭載とうさいした3モデルが発売はつばいされた。ジャストA4サイズ、あつさ31mm、おもさ1.6kgという小型こがたで、CPUはてい消費しょうひ電力でんりょくの486SX(J)を搭載とうさいしてバッテリで連続れんぞく6あいだ駆動くどう実現じつげんした。しかし、MicrosoftせいOS2しゅはペンパソコンOSとしての完成かんせいひくさ、PenPoint2.0はアプリケーション資産しさんがほとんどないことから、ハードウェア技術ぎじゅつ稚拙ちせつさもあいまって商業しょうぎょうてきには完全かんぜん失敗しっぱいした。

この形態けいたいのパソコンはのち三菱電機みつびしでんきコンパック挑戦ちょうせんしているが、いずれもひとつのながれにはなることなくわっている。

PC-9801シリーズの系譜けいふ

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つぎはPC-9801から98FELLOWまでのPC-9801型番かたばんおよびPC-98型番かたばん機種きしゅについて系譜けいふ記載きさいしている。

PC-9821シリーズ#ノート型PC-9821シリーズ#ラップトップ型PC-9801シリーズ#ペン入力への挑戦PC-9801シリーズ#ノート型PC-9801シリーズ#ノート型PC-9801シリーズ#ノート型PC-9801シリーズ#ノート型PC-9801シリーズ#ノート型PC-9801シリーズ#ノート型PC-9801シリーズ#ノート型PC-9801シリーズ#ノート型PC-9801シリーズ#ノート型PC-9801シリーズ#ノート型PC-9801シリーズ#ノート型PC-9801シリーズ#ノート型PC-9801シリーズ#ノート型PC-9801シリーズ#ノート型PC-9801シリーズ#ノート型PC-9821シリーズ#ラップトップ型PC-9801シリーズ#小型化PC-9801シリーズ#デスクトップ完全互換ラップトップ機の完成PC-9801シリーズ#デスクトップ完全互換ラップトップ機の完成PC-9801シリーズ#デスクトップ完全互換ラップトップ機の完成PC-9801シリーズ#デスクトップ完全互換ラップトップ機の完成PC-9801シリーズ#小型化PC-9801シリーズ#SV-H98/SV-98シリーズPC-9801シリーズ#PC-H98シリーズPC-9801シリーズ#高解像度(ハイレゾ)系PC-9801シリーズ#高解像度(ハイレゾ)系PC-9801シリーズ#高解像度(ハイレゾ)系PC-9801シリーズ#高解像度(ハイレゾ)系PC-9801シリーズ#ホビーユースへの進出PC-9801シリーズ#初期の8086・GDCのみ搭載モデル、FDD内蔵への歩みPC-9821シリーズ#98MULTIPC-9801シリーズ#ホビーユースへの進出PC-9801シリーズ#マルチメディア指向PC-9801シリーズ#PC-8800シリーズ互換PC-9801シリーズ#初期の8086・GDCのみ搭載モデル、FDD内蔵への歩みPC-9801シリーズ#PC-8800シリーズ互換PC-9801シリーズ#初期の8086・GDCのみ搭載モデル、FDD内蔵への歩みPC-9801シリーズ#初期の8086・GDCのみ搭載モデル、FDD内蔵への歩みPC-9801シリーズ#初期の8086・GDCのみ搭載モデル、FDD内蔵への歩みPC-9801シリーズ#486の搭載と、MS-DOS・MS-Windows3.1からWindows95の時代へPC-9801シリーズ#486の搭載と、MS-DOS・MS-Windows3.1からWindows95の時代へPC-9801シリーズ#486の搭載と、MS-DOS・MS-Windows3.1からWindows95の時代へPC-9801シリーズ#486の搭載と、MS-DOS・MS-Windows3.1からWindows95の時代へPC-9801シリーズ#486の搭載と、MS-DOS・MS-Windows3.1からWindows95の時代へPC-9801シリーズ#486の搭載と、MS-DOS・MS-Windows3.1からWindows95の時代へPC-9801シリーズ#486の搭載と、MS-DOS・MS-Windows3.1からWindows95の時代へPC-9821シリーズ#98MATE APC-9801シリーズ#ホビーユースへの進出PC-9801シリーズ#ホビーユースへの進出PC-9801シリーズ#ホビーユースへの進出PC-9801シリーズ#ホビーユースへの進出PC-9801シリーズ#ホビーユースへの進出PC-9801シリーズ#ホビーユースへの進出PC-9801シリーズ#ホビーユースへの進出PC-9801シリーズ#80286/80386とEGCを搭載PC-9801シリーズ#80286/80386とEGCを搭載PC-9801シリーズ#80286/80386とEGCを搭載PC-9801シリーズ#80286/80386とEGCを搭載PC-9801シリーズ#80286/80386とEGCを搭載PC-9801シリーズ#80286/80386とEGCを搭載PC-9801シリーズ#V30とGRCGの搭載、完全2HD化、3.5インチFDD搭載モデルの発売PC-9801シリーズ#80286/80386とEGCを搭載PC-9801シリーズ#80286/80386とEGCを搭載PC-9801シリーズ#80286/80386とEGCを搭載PC-9801シリーズ#80286/80386とEGCを搭載PC-9801シリーズ#80286/80386とEGCを搭載PC-9801シリーズ#80286/80386とEGCを搭載PC-9801シリーズ#80286/80386とEGCを搭載PC-9801シリーズ#V30とGRCGの搭載、完全2HD化、3.5インチFDD搭載モデルの発売PC-9801シリーズ#V30とGRCGの搭載、完全2HD化、3.5インチFDD搭載モデルの発売PC-9801シリーズ#V30とGRCGの搭載、完全2HD化、3.5インチFDD搭載モデルの発売PC-9801シリーズ#V30とGRCGの搭載、完全2HD化、3.5インチFDD搭載モデルの発売PC-9801シリーズ#V30とGRCGの搭載、完全2HD化、3.5インチFDD搭載モデルの発売PC-9801シリーズ#初期の8086・GDCのみ搭載モデル、FDD内蔵への歩みPC-9801シリーズ#初期の8086・GDCのみ搭載モデル、FDD内蔵への歩みPC-9801シリーズ#初期の8086・GDCのみ搭載モデル、FDD内蔵への歩みPC-9801シリーズ#初期の8086・GDCのみ搭載モデル、FDD内蔵への歩みPC-9801シリーズ#初期の8086・GDCのみ搭載モデル、FDD内蔵への歩み

PC-9801の派生はせい機種きしゅ

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「NECパーソナルコンピュータ PC-9800シリーズ」のひとつに位置付いちづけられていたものの、「PC-9801」型番かたばんではなく、少数しょうすうながら「PC-98yy」(yyはアルファベット)という名称めいしょうつシリーズが存在そんざいする。

これらはCADきゃどソフトけのこう解像度かいぞうどグラフィック+高速こうそくCPU搭載とうさいモデルをはじめ、いずれもアーキテクチャについてなんらかの改変かいへん拡張かくちょう機能きのう付与ふよおこなわれた実験じっけんてきなモデルであり[1]、そこでられた実績じっせき次世代じせだいのPC-9801型番かたばんかく機種きしゅすくなからず反映はんえいされている。

これらは外見がいけんじょう通常つうじょうのPC-9800シリーズとは区別くべつがつけられており、RA/RS/RX世代せだい以降いこう機種きしゅでは前面ぜんめんのスリット部分ぶぶんいブルーグレーに塗装とそうされている。

こう解像度かいぞうど(ハイレゾ)けい

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PC-98XAのアーキテクチャを起源きげんとする、ハイレゾ(1120×750 16しょく、24dotフォント)表示ひょうじCADきゃどきの機種きしゅ。NECは後継こうけいのPC-98XLを発売はつばいしたさい、PC-98XAと互換ごかんせいがあるアーキテクチャを「ハイレゾモード」、本流ほんりゅうのPC-9800シリーズと互換ごかんせいがあるアーキテクチャを「ノーマルモード」とんだ[46]。ハイレゾモードでは、マウスI/Fの番号ばんごうやVRAMのアドレスがノーマルモードとはことなるが[11]、アクセス方式ほうしきわりいため、テキストばんのソフトウェアやワープロひとしはかなりのかず移植いしょくされた[よう出典しゅってん]

1985ねん昭和しょうわ60ねん)5がつ発売はつばいされたPC-98XAはPC-9800シリーズの本流ほんりゅうとはソフトウェアの互換ごかんせいひくかったため成功せいこうしなかった。しかし、企業きぎょうユーザーを中心ちゅうしんにワークステーションとパソコンのあいだめる高級こうきゅうパソコンに一定いってい需要じゅよう存在そんざいしたため、この路線ろせん継続けいぞくし、PC-98XL以降いこうはノーマルモードとV30をそなえて互換ごかんせい配慮はいりょしている[10]。この系列けいれつは32ビット外部がいぶバスを搭載とうさいしたHyper98(PC-H98シリーズ)へと発展はってんし、の98MATE(PC-9821シリーズ)で互換ごかん動作どうさボードが販売はんばいされるまでつづいた。

「ハイレゾ」とはこう解像度かいぞうど意味いみである「ハイ・レゾリューション (High Resolution)」の略称りゃくしょうだが、PC-9800シリーズによってひろまった呼称こしょうであるため、日本にっぽんでは「ハイレゾ(ハイレゾリューション)」のことをPC-98のハイレゾモードとして説明せつめいされることがあった[47]

PC-98XA 1985ねん昭和しょうわ60ねん)5がつ
98シリーズはつの80286当時とうじ最高さいこう水準すいじゅん画面がめん解像度かいぞうどほこったが、のPC-9800シリーズがそなえるノーマルモード(640×400)表示ひょうじそなえていないため、ソフトウェア、周辺しゅうへん機器きき互換ごかんせいひく[48]。5インチ2HD/2DD自動じどう切換きりかがたFDDを搭載とうさい(PC-9801VMに継承けいしょう)。ビープおん音程おんてい可変かへんになっている(同時どうじ発売はつばいのPC-9801Uとそれ以降いこう同様どうよう)。
PC-98XL 1986ねん昭和しょうわ61ねん)10がつ
XAにPC-9801VM相当そうとう機能きのう(ノーマルモード)を付加ふかし、本流ほんりゅうのPC-9800シリーズとの互換ごかんせいたかめた機種きしゅ以降いこうハイレゾ互換ごかんせい維持いじするためにノーマルモードをそなえるようになった。
PC-98XL2 1987ねん昭和しょうわ62ねん)9がつ
「エックスエルダブル」と名付なづけられた機種きしゅ。XLのCPUをi386[ちゅう 8]変更へんこうし、メモリバスを32ビットしたもの。PC/AT互換ごかんのISAバス対応たいおう拡張かくちょうカードのような筐体きょうたい前後ぜんこう方向ほうこうながいライザーボードの形態けいたいでCPUボードやメモリボード、あるいはグラフィックボードを搭載とうさいしており、本体ほんたいサイズは大型おおがたになっている。デスクじょう設置せっちスペースを確保かくほするのがむずかしいというユーザーに配慮はいりょして、デスクサイドにたてきで設置せっちするためのだいがオプションで販売はんばいされた[46]
PC-98RL 1989ねん平成へいせい元年がんねん)1がつ前期ぜんき)/1990ねん平成へいせい2ねん)9がつ後期こうき
XL2さら高速こうそく小型こがた(コンパクト)した機種きしゅ前期ぜんき発表はっぴょうされたモデル2/モデル5はCPUに80386(20MHz、ノー・ウェイト)、1,120x750ドットのハイ・レゾリューション・モード、640x400ドットのノーマル・モードの2種類しゅるい利用りよう可能かのう、システム・ソフトとして日本語にほんごMS-Windows ver2.0、日本語にほんごMS OS/2 ver1.0A、PC-UX/V rel3.0Aなどが用意よういされた[49]どう時期じきのPC-9801RA/RS/RXと同様どうよう、ノーマルモードにかかわるチップセットはラップトップようとして開発かいはつされたものが流用りゅうようされており、これによりメモリとCPUのライザーボードは廃止はいしされ、2だんかさねのマザーボードに実装じっそうされる形式けいしきとなった。前期ぜんきモデルと後期こうきモデルのはロゴタイプの変更へんこう以外いがい目立めだったちがいはない。

小型こがた

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1986ねん昭和しょうわ61ねん)10がつ22にち発表はっぴょうされたPC-98LTはラップトップがた初代しょだい[50]、グラフィックVRAMが単色たんしょく[ちゅう 9]1画面がめんぶん(32KB)に削減さくげんされたうえにテキストVRAMも削除さくじょ(グラフィックVRAMに描画びょうが)されている。互換ごかんせいひくさと直後ちょくごにPC-9801互換ごかんラップトップが発売はつばいされたため、すうひゃくほん程度ていどのアプリケーションソフトが販売はんばいされたのみにとどまる(当時とうじのデスクトップ98のソフトすうすうせんほん程度ていど)。おもに、ラックタワーけい機器ききのコンソールとして活用かつようされることおおかった。後記こうきのFC-98シリーズの小型こがたばんとしても使用しようされた。

当時とうじ搬機としては重量じゅうりょう寸法すんぽうてん及第きゅうだいてんあたえうる内容ないようそなえていたが、その一方いっぽうでデスクトップとのハードウェア互換ごかんせい完全かんぜんでなく、ことにテキストVRAMがなくグラフィックVRAM容量ようりょうすくないてんがネックとなり、高速こうそく描画びょうがのためにこれに依存いぞんするかたちでプログラムがかれていた当時とうじの「一太郎いちたろう」シリーズが動作どうさしないことはおおきな弱点じゃくてんであった。NECはジャストシステム依頼いらいし、「一太郎いちたろう Ver.3」のサブセットばんであり、かつ標準ひょうじゅん搭載とうさい辞書じしょROMを使用しようすることで、FDD1搭載とうさいのマシンでも運用うんよう可能かのう専用せんようFEPであるATOK6Rをどうこりする、ワープロソフトの「サスケ」をほん機種きしゅ発売はつばいわせて用意よういする、という対策たいさくこうじていたものの、のPC-9800シリーズと表示ひょうじけい互換ごかんせいひくく、ほとんどの既存きそんのPC-9800シリーズの市販しはんソフトはPC-98LTで動作どうさしなかったために十分じゅうぶん成功せいこうおさめられなかった[51]

このPC-98LTはROMドライブという装置そうち搭載とうさいしている。これは、今日きょうのノートパソコンにられるSSD機能きのうをもった装置そうちで、OSからはディスクドライブとして認識にんしきする(える)。ただしROMなのでみ(内容ないよう変更へんこう)は出来できず、容量ようりょうすうひゃくKB程度ていどである。このドライブに、MS-DOSおよびN88-BASIC(LT)を内蔵ないぞうしている。漢字かんじ変換へんかんFEPもこのROMドライブに搭載とうさいしているため、ストレスの漢字かんじ変換へんかんおこなえるようになっている。のデスクトップ互換ごかんラップトップ(PC-9801LVとう)には、このROMドライブが搭載とうさいされていない。

N88-BASIC(LT)は、N88-BASIC(86)MS-DOSばんをPC-98LTに移植いしょくしたOSである。このMS-DOSばんN88-BASICがあるため、いわゆるDISK BASICは移植いしょくされていない。

PC-98LT 1986ねん昭和しょうわ61ねん)10がつ
ラップトップPCで、μみゅーPD70216(通称つうしょうV50)CPU 8MHz。3.5インチFDDを1搭載とうさい。メインメモリ容量ようりょうは、初期しょきモデルでは384KB標準ひょうじゅん搭載とうさい(640KBに増設ぞうせつ可能かのう)だったが、後期こうきモデルでは標準ひょうじゅんで640KBを搭載とうさいしていた。
さらにグラフィックVRAMが1画面がめんしかなかったためPC-9800シリーズのソフト資産しさん流用りゅうようできず、しばらくしてPC-286L・PC-9801LVが発売はつばいされたことから、失敗しっぱいさくひょうされることおおい。しかし「実用じつようてき携帯けいたい可能かのうなパソコンの重量じゅうりょう上限じょうげんは5kg」とされていた当時とうじ、PC-98LTが3.7kg、PC-9801LVがそのばい以上いじょうおもさだったので、携帯けいたいがたパソコンそのものとしての完成かんせいはPC-98LTのほうっていた部分ぶぶんもあり、互換ごかんせい必要ひつようとせず携帯けいたいせい重要じゅうよう一部いちぶ用途ようとではむしろ歓迎かんげいされていたといういちめんもある[52]。PC-98LTの携帯けいたいせいとデスクトップ98互換ごかん両立りょうりつは、の98ノートの出現しゅつげんによりはじめて実現じつげんをみることとなった。
PC-286L・PC-9801LV登場とうじょうまえのPC-98LTの競合きょうごう機種きしゅは、いずれも既存きそんデスクトップ互換ごかんアーキテクチャか漢字かんじ表示ひょうじ不能ふのう機種きしゅであった。PC-98LTに位置いちづけがちかかった機種きしゅIBM PCコンバーティブルFM16πぱいであったが、IBM PCコンバーティブルはおもさがやく6kg・PC-98LTの半分はんぶん画面がめんサイズのCGA解像度かいぞうど漢字かんじ表示ひょうじ不能ふのう当時とうじはまだDOS/Cが存在そんざいしなかった)で、FM16πぱいはIBM PCコンバーティブルと同様どうようの640x200ドットでOSはCP/M-86記録きろくメディアはマイクロカセットだった。
PC-9801LVはオプションの「PC-9801LV-02(PC-9801LVようPC-98LT互換ごかんボード)」を使用しようすることによってPC-98LTと互換ごかん可能かのうとなった。
PC-98HA 1990ねん平成へいせい2ねん)10がつ [53]
愛称あいしょうは「HANDY98」(ハンディ98)。PC-98LT互換ごかんだがさらにハンディサイズまで小型こがた、CPUをV50(10MHz)[54]にし、アプリケーションソフトをROMに搭載とうさいした製品せいひん重量じゅうりょう1.1Kg、サイズははば234mm、奥行おくゆき148mm、あつさ36mm。ファイル装置そうち内蔵ないぞうS-RAM、メモリカードのみ。カードでMS-Worksを搭載とうさい可能かのう。MS-Worksはメモリカードで標準ひょうじゅん添付てんぷされた[55]。この機種きしゅ専用せんようソフトをメモリカード形式けいしき供給きょうきゅうすれば電源でんげんオンと同時どうじにソフトを起動きどう可能かのうで、ディスクがた外部がいぶメディアを必要ひつようとしない。NECらしからぬ本体ほんたいしょくしろくろのほかにワインレッドのモデルが存在そんざいした)の設定せっていと、まるみをびた筐体きょうたいデザインであった。カードスロットは、のPCカード規格きかく前身ぜんしんである初期しょきのJEIDA(電子でんし情報じょうほう技術ぎじゅつ産業さんぎょう協会きょうかい規格きかくであった。別売べつばいのドッキングステーションPC-98HA-01を利用りようすることで、PC-98LTよう3.5インチドライブと接続せつぞく可能かのう[55]
N88-BASIC(LT)のバージョンが2.0にがっている。PC-98LTのバージョン1.0との相違そういてんは、しんFEPへの対応たいおうである。

PC-8800シリーズ互換ごかん

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起動きどうのスイッチえでPC-8800シリーズとの互換ごかんせいたせたふくあいハイブリッド機種きしゅ。PC-8801からの移行いこうユーザーのみを目指めざしたが、初代しょだいのDOは互換ごかんせい機能きのう不足ふそくで、後継こうけいのDO+互換ごかんせい問題もんだいはないものの[ちゅう 10]時期じきいっしたために、商業しょうぎょうてきには失敗しっぱいわった[よう出典しゅってん]。キーボードはDOシリーズ専用せんようで、GRPHキーをした状態じょうたいで88モードを起動きどうすると、88モードのセットアップ画面がめん表示ひょうじする機能きのう(PC-8800シリーズのPCキーに相当そうとう)が追加ついかされており、のPC-9800シリーズのキーボードではこの機能きのう使つかえない。PC-8800シリーズとの互換ごかんせい維持いじのため、PC-9801Fシリーズ以来いらいのTEACせいFDDを採用さいようしている(当時とうじほかの98シリーズは自社じしゃせい)。

PC-98DO 1989ねん平成へいせい元年がんねん)6がつ
PC-8801MH相当そうとう[ちゅう 11]とPC-9801VM21/11相当そうとうのモードスイッチによる機能きのうつ(内部ないぶてきにはいちまい基板きばんになっている)。88モードは拡張かくちょうバス・コネクタがないうえに、サウンドボード2相当そうとう音源おんげん搭載とうさいされておらず、ATARI仕様しようジョイスティックやRS-232Cも使用しよう出来できない(プリンタは使用しよう可能かのう)。98モードにはEGC、増設ぞうせつようFDD端子たんし拡張かくちょうスロットが1つなので、本体ほんたいだけではHDDと拡張かくちょうメモリ(EMSバンクメモリ)の併用へいよう出来できないと非常ひじょう使つか勝手がってわる機械きかいであったため、結局けっきょく双方そうほうのユーザーから敬遠けいえんされてしまった[よう出典しゅってん]
PC-98DO+ 1990ねん平成へいせい2ねん)10がつ
CPUにV33A 16MHz、EGC、サウンドボード2相当そうとう音源おんげんYM2608(OPNA)、98モードでもPCM以外いがいは86ボード同様どうよう手順てじゅん使用しよう可能かのう)、増設ぞうせつようFDD端子たんし搭載とうさいし、HDD内蔵ないぞう可能かのう、98NOTEよう増設ぞうせつEMSメモリカードスロットを文字通もじどお内蔵ないぞうすることで、当時とうじのPC-8801、PC-9801の標準ひょうじゅんてきなソフトウェアをうごかすに仕様しようそなえていた(80286以上いじょうようのプロテクトメモリやソフト、拡張かくちょうカードは使用しよう出来できない)。
マウス変換へんかんコネクタ PC-98DO/P-11 をマウスコネクタに装着そうちゃくすることで、98モードでもOPNA内蔵ないぞうのジョイスティックポート経由けいゆでAtari仕様しようのジョイスティックを使用しよう出来できる。この機能きのうのPC-98GSや初代しょだいPC-982198MATE、それにCanBeをのぞくMULTiシリーズがれている。ただし、CanBeはOPNA下位かい互換ごかんのYMF-288/297を搭載とうさいしているので、Atari仕様しようのジョイスティックは接続せつぞく出来できない。
しかし、発売はつばい時点じてんすでに、PC-9801DXや80286 16MHzを搭載とうさいしたEPSON PCシリーズがどう価格かかくたい販売はんばいされていたためにえユーザーの大半たいはんはそちらを購入こうにゅうし、併用へいようすること選択せんたくした[よう出典しゅってん]。そのもしばらくのあいだ販売はんばいされていたが、PC-8800シリーズは衰退すいたいするなかにあり、1993ねん平成へいせい5ねん)にPC-9800シリーズやEPSON PCシリーズの価格かかく性能せいのう向上こうじょうするとPC-98DO+は存在そんざい意義いぎがなくなった[1]
OPNAを標準ひょうじゅん搭載とうさいし、OPNAにて音声おんせい信号しんごうもちいられる適応てきおうてき差分さぶんパルス符号ふごう変調へんちょう(adaptive differential pulse code modulation:ADPCM)ようのメモリも搭載とうさいしているPC-98シリーズの機種きしゅは、このPC-98DO+唯一ゆいいつである。PC-98GSやPC-9801-73/86/118音源おんげんボード、それら相当そうとう音源おんげん内蔵ないぞうでは、OPNAようADPCMのメモリを搭載とうさいせず、OPNAとはべつ搭載とうさいされたPCM音源おんげんかわりに使用しようする仕様しようになっている。それ以外いがい機種きしゅでOPNAのADPCMを使つか場合ばあいは、OPNA音源おんげんボードの「スピークボード」(または互換ごかんひん)を搭載とうさいするか、または本体ほんたい音源おんげんボードに搭載とうさいされるOPNAにメモリを増設ぞうせつ接続せつぞくする改造かいぞうをしなければならない。

マルチメディア指向しこう

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オーサリングを目的もくてきとするマルチメディア指向しこう実験じっけん。Windows 3.0と独自どくじのマルチメディア環境かんきょうがプリインストールされていた。ハードウェアによる高機能こうきのうのグラフィックとサウンドを搭載とうさい。マルチメディア部分ぶぶん仕様しようのPC-9821とはことなっているが、一部いちぶ機能きのうMS-DOSようドライバ・ソフトあいだ互換ごかんせいはかられている。PC-9800シリーズのアーキテクチャに追加ついかするかたち機能きのう拡張かくちょうしており、ハード、ソフトとも互換ごかんせい問題もんだいとくにない。もっとも、丁寧ていねいつくぎたためか、PC-H98シリーズに匹敵ひってきするほど価格かかくたか設定せっていされた結果けっか、ビジネスとしては失敗しっぱいわっており、その反省はんせいがPC-9821(初代しょだい誕生たんじょう原動力げんどうりょくとなった[よう出典しゅってん]

PC-98GS 1991ねん平成へいせい3ねん)10がつ
CD-ROM搭載とうさい搭載とうさいモデルも同時どうじ発売はつばいされた)、フルカラー表示ひょうじ複数ふくすうプレーン表示ひょうじ、PCM + FMサウンド機能きのうデジタルシグナルプロセッサ (DSP) による音響おんきょう効果こうか。オプションでビデオ処理しょり機能きのう。オーサリングソフトの秀逸しゅういつなデモが添付てんぷされていた。
ほんのオプションであったビデオ処理しょり機能きのうをCバスボードしたPC-9801-72、標準ひょうじゅん搭載とうさいのDSPをふくむサウンド機能きのうしたPC-9801-73という2まい拡張かくちょうボードにより、通常つうじょうのPC-9800シリーズでもグラフィック以外いがいほん同等どうとうのマルチメディア拡張かくちょう可能かのうであったが、こちらも非常ひじょう高価こうかであったため、普及ふきゅうせずにわっている。
この機種きしゅ開発かいはつ開始かいしから発売はつばいまでなが時間じかんようしており、そのため通常つうじょうのPC-9801が排他はいた動作どうさのデュアルCPU搭載とうさいめ、高速こうそくな80286以降いこうのCPU搭載とうさい単純たんじゅんされたのち発売はつばいされたにもかかわらず、80386SXだけでなくV30も搭載とうさいするふる仕様しようのままとなっている[よう出典しゅってん]
ほん機種きしゅは1992ねん平成へいせい4ねん)に発売はつばいされた初代しょだいPC-9821の試作しさく(プロトタイプ)の役割やくわりたした。もっとも、両者りょうしゃ拡張かくちょう機能きのうには共通きょうつうてんおおいが、グラフィックもサウンドもハードウェア・ソフトウェアども互換ごかんせい限定げんていてきである。開発かいはつ開始かいしから発売はつばいいた時期じき富士通ふじつうが「FM TOWNS」でPC-9800のホビーユースシェアをおどかしていた時期じきであり、ほん機種きしゅはPC-98シリーズでCD-ROMをはじめて標準ひょうじゅん搭載とうさいしたことで、その対抗たいこうという見方みかた当時とうじはなされた[56]。ただし、実際じっさいにはおなじ1991ねんマイクロソフトがNECふくむPCメーカーと共同きょうどう策定さくてい発表はっぴょうした MPC(Multimedia PC)規格きかく 1.0 に呼応こおうした市場いちばテストモデルとしての性格せいかくつよ[ちゅう 12][56]

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ とく標準ひょうじゅん搭載とうさいそとけFDDインターフェースが50ピンの1MBインターフェースをベースにしており、ディップスイッチで内蔵ないぞうFDDを640KB固定こてい設定せっていするか、もしくは自動じどう認識にんしき設定せっていで640KBのFDから起動きどうした場合ばあいは、そとけFDDが無効むこうになる。
  2. ^ UF/URはCPUがV30けいであることから実質じっしつてきEMS専用せんようスロットである。UR/UFでは機能きのう制限せいげんされており、カードドライブなどには利用りようできない場合ばあいがある。また当時とうじの98NOTEのカードメモリはおそいことでられており、Cバスメモリが利用りようできればそちらのほうがパフォーマンスがい。
  3. ^ 両機りょうき能力のうりょく・コンポーネントはPC-9801Nの上位じょうい互換ごかん・PC-9801NVと同等どうとうったところで、ノートで稼働かどうしなければ価値かちがるビジネスソフトでは互換ごかんせい問題もんだいはそれほど顕著けんちょではなかった。
  4. ^ 80286と80186/V30ではリアルモードよう命令めいれいとしては80287関連かんれんのぞいてまったおな命令めいれいセットをっているため、一見いっけんすると互換ごかんせい非常ひじょうたかい。しかしおな命令めいれいであってもPUSH SPPOP CSなどのように互換ごかん部分ぶぶんがいくつか存在そんざいする。詳細しょうさいIntel 80286参照さんしょう
  5. ^ ただし基板きばんちょくけであるQFPパッケージの386SXが一時期いちじきかなりの機種きしゅ搭載とうさいされていた。PC-9800シリーズでは1991ねんふゆモデルを最後さいごに386DX・286・V30けいCPUの採用さいよう途絶とだえ、それからやく2ねんじゃくあいだ発表はっぴょうされた機種きしゅ上位じょういのH98シリーズに486SXを採用さいようしていた時期じきである。結果けっかてきにこのころのPC-9801型番かたばん機種きしゅは、PC-9801FAをのぞくすべてのモデルが386SXまたは相当そうとうひん搭載とうさいしていたという状況じょうきょうだった。またのち一部いちぶ98MULTiのようにFPU(Floating Point Unit、浮動ふどう小数点しょうすうてん演算えんざん処理しょり装置そうち)ソケットを省略しょうりゃくしたQFPばん486SX搭載とうさい家庭かていけで流通りゅうつうりょうすくなくなかったことから、CPUにかぶせるかたちのCPUアクセラレータも発売はつばいされた。この方式ほうしき場合ばあい外部がいぶからCPUの動作どうさめる機能きのう必要ひつようであり、386SXの場合ばあいはCステップ以降いこうのロットでなければ利用りようできない。
  6. ^ 対応たいおう機種きしゅによりソケットの実装じっそう位置いちことなったが、後期こうきの98NOTEでもちいられていたDIMMを2まい実装じっそう可能かのう。このDIMMは最大さいだい32MBのものまで使用しよう可能かのうで、最大さいだい実装じっそうのメモリ容量ようりょうは32×2+14.6=78.6MBとなる。このDIMMはCPUとおなじバスクロックで動作どうさするため、本体ほんたい搭載とうさいのメモリと比較ひかくして大幅おおはば高速こうそくアクセス可能かのうであり、Windowsでは絶大ぜつだい効果こうか発揮はっきした[よう出典しゅってん]。ただしこれはCONFIG.SYS段階だんかい専用せんようのドライバ(DXキャッシュコントロールユーティリティまたはEXキャッシュコントロールユーティリティ)をもちいないかぎりアクセスできないため、Windows 95・98には対応たいおうしたが、CONFIG.SYSのいNTけいには対応たいおうしなかった。
  7. ^ MATE Aシリーズの場合ばあいは5インチFDD内蔵ないぞうモデルであっても、ファイルスロットに3.5インチ3モーFDDを内蔵ないぞうすることで、1.44MBのFDをきできる[43]
  8. ^ 仮想かそう86モード使用しよう不可能ふかのう初期しょきリリースばん搭載とうさいされていた。完全かんぜんばん本来ほんらいのi386)へは有償ゆうしょうアップグレードにて対応たいおう
  9. ^ デスクトップモデルの「あお」に相当そうとう
  10. ^ ただしCPUがV30けいからV33けいわったため、それによる互換ごかん部分ぶぶんもわずかながら存在そんざいする。
  11. ^ 88モードは当時とうじのカタログにPC-8801MA2相当そうとう記述きじゅつされていたが、実際じっさいはサウンドボード2機能きのう搭載とうさいしていないPC-8801MH相当そうとう仕様しようだった。
  12. ^ のち富士通ふじつうはFM TOWNSと併売へいばいPC/AT互換ごかんFMV発売はつばい、それ以外いがい各社かくしゃ次第しだいにPC/AT互換ごかん参入さんにゅうし、PC-9800シリーズに対抗たいこうしてゆくことになる。

出典しゅってん

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参考さんこう文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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