勞ろう堪こらえ

勞ろう堪こらえ
	大明だいめい都と察院左ひだり副ふく都と御ご史し
籍せき貫ぬき	江西えにし九きゅう江府こうふ德化とっか縣けん
出生しゅっしょう	嘉よしみ靖やすし八はち年ねん（1529年ねん）正月しょうがつ二に十じゅう日にち;
逝世	萬まん曆れき四よん十じゅう四よん年ねん;
配偶はいぐう	娶めと高だか氏し，贈おく安やす人ひと；继娶杨氏，封ふう安やす人じん
出身しゅっしん
	嘉よしみ靖やすし三さん十じゅう四年乙卯科舉人; 嘉よしみ靖やすし三さん十じゅう五年丙辰科進士出身;

勞ろう堪こらえ（1529年ねん—1616年ねん），字じ君きみ任にん，又また字じ任にん之の，號ごう道みち亭てい，又また號ごう廬いおり岳だけ，江西えにし九きゅう江府こうふ德化とっか縣人けんじん，民みん籍せき，明朝みょうちょう政治せいじ人物じんぶつ。

生平おいだいら

嘉よしみ靖やすし八はち年ねん（1529年ねん）正月しょうがつ二に十じゅう日生にっせい^[1]，嘉よしみ靖やすし三さん十じゅう四よん年ねん（1555年ねん）乙おつ卯う科か江こう西鄉さいごう試ためし第だい九きゅう十じゅう三さん名めい舉人。嘉よしみ靖やすし三さん十じゅう五ご年ねん（1556年ねん）中ちゅう式しき丙へい辰たつ科か二に甲かぶと第だい七なな十じゅう七なな名めい進士しんし。^[2]^[3]都と察院观政，授刑部ぶ主事しゅじ，四よん十じゅう年ねん调礼部ぶ，四よん十じゅう一いち年ねん升ます员外，升ます廣東かんとん佥事，四十四年升浙江右参议，隆りゅう慶けい二に年ねん（1568年ねん）正月しょうがつ升ます四よん川がわ提つつみ学がく副使ふくし，五年正月以贤能卓异入觐，賜たまもの衣ころも一いち袭、钞百ひゃく锭，升しょう本省ほんしょう左ひだり参政さんせい，六ろく年ねん（1571年ねん）七月升浙江按察使。

萬まん曆れき元年がんねん（1573年ねん）五月升山东右布政使，三さん年ねん（1575年ねん）丁ちょう母はは忧归。五年六月復除福建右布政使，六年正月升浙江左布政，八はち年ねん（1580年ねん）正月しょうがつ调福建けん，六月升都察院右副都御史、巡じゅん抚福建ふっけん地方ちほう，十じゅう年ねん（1582年ねん）七なな月がつ升ます左ひだり副ふく都と御ご史し、協きょう理り院いん事ごと，十じゅう一年二月被劾降一级，调南京なんきん用よう。博學はくがく能文のうぶん，著作ちょさく甚豐。在ざい各地かくち為ため官かん時じ常常つねづね為ため民みん眾興利り除じょ弊へい，所在しょざい的てき地方ちほう多た有ゆう德政とくせい。^[4]

萬まん曆れき年間ねんかん任にん福建ふっけん巡じゅん撫なで，同どう安あん知とも縣けん金枝きんし向こう勞ろう堪こらえ告發こくはつ洪ひろし朝ちょう選せん居きょ鄉きょう不法ふほう之の事こと。早はや在ざい萬まん曆れき二に年ねん，劉りゅう夢ゆめ龍りゅう已やめ向こう福建ふっけん巡じゅん按御史し孫まご琮提ひさげ交了洪ひろし朝ちょう選せん的てき罪ざい證しょう，但ただし孫まご琮置之の不ふ理り。万まん历九きゅう年ねん十二月じゅうにがつ，勞ろう堪こらえ依據いきょ朝廷ちょうてい公文こうぶん，將はた洪ひろし朝ちょう選せん逮捕たいほ下獄げごく。次つぎ年ねん正月しょうがつ二に十じゅう四よん日にち，洪ひろし朝ちょう选在狱中自じ缢身亡ほろび。萬まん曆れき十じゅう年ねん，張ちょう居きょ正せい死し，御ご史し丘おか橓彈劾だんがい勞ろう堪こらえ枉殺朝あさ選せん。同年どうねん十じゅう二に月がつ十じゅう九きゅう日にち，给事中ちゅう孙玮弹劾劳堪故こ勘かん洪ひろし朝ちょう选，使つかい其致死し。^[5]萬まん曆れき十じゅう五ご年ねん（1587年ねん）五ご月がつ，经三法ほう司会しかい审，劳堪以“故こ禁きん、故こ勘かん”之これ科か条じょう，發はつ配はい浙江せっこう观海卫终身み充たかし军。萬まん曆れき二に十じゅう五ご年ねん（1597年ねん）九きゅう月がつ，遇ぐう诏赦返かえし乡。劳堪案あん实为万まん历朝前期ぜんき“倒たおせ張ちょう運動うんどう”之の政治せいじ迫害はくがい事件じけん。^[6]

家族かぞく

曾祖そうそ勞ろう溥，貢みつぎ士し贈おく南京なんきん刑部おさかべ員いん外郎ういろう；祖父そふ勞ろう傅でん相しょう，工こう部ぶ郎ろう中ちゅう加か正せい四よん品ひん服ふく色しょく；父ちち勞ろう思おもえ（1510年ねん-1597年ねん），號ごう敬所けいしょ，生なま员封礼れい部ぶ员外郎ういろう，累るい封ふう通どおり議ぎ大夫だいぶ都と察院左ひだり副ふく都と御ご史し。母はは陳ちん氏し，封ふう太たい安やす人じん^[7]。劳堪生子おいご五ご，长钦亮あきら，年ねん十じゅう七なな，亡ほろび，聘朱氏し，未婚みこん，朱しゅ氏し不ふ愿すなお另婚，随ずい钦亮而去。钦亮为冯氏し出で。次子じし钦采，庄しょう氏し出で，三子みつご钦臣，冯氏出で；四よん子し钦邻，冯氏出で；五ご子し钦顺，柳やなぎ氏し出で。生なま女おんな五ご。孙男七なな：一定いってい国こく、二に安国やすくに、三さん经国、四よん纬国、五ご胜国、六ろく康やすし国こく、七なな宁国。孙女二に。曾孙女おんな三さん。

參考さんこう文獻ぶんけん

蔡廷臣ていしん，《明あきら诰封通どおり议大夫だいぶ都と察院左ひだり副ふく都と御ご史し敬けい所しょ劳公墓ぼ志こころざし铭》
《德化とっか縣けん志こころざし》，陈鼒、吴彬，清きよし同どう治ち十じゅう一いち年ねん（1872年ねん）刻こく本ほん。
《福建ふっけん省しょう志こころざし》，福建ふっけん省しょう地方ちほう誌し編纂へんさん委員いいん會かい編へん，1992年ねん。

参考さんこう文献ぶんけん

^ 據よりどころ《嘉よしみ靖やすし三さん十じゅう五年进士登科录》載の，“劳堪，贯江西にし九きゅう江府こうふ德化とっか县，民みん籍せき，县学生せい。治ち诗经，字じ任にん之の，行ぎょう一いち，年ねん二に十じゅう八はち，正月しょうがつ二に十じゅう日にち生せい。”
^ 张朝瑞みず. 《皇すめらぎ明あかり贡举考こう》卷まき五ご. 《续修四よん库全书》史し部ぶ第だい828册さつ.
^ 鲁小俊しゅん，江こう俊しゅん伟著. 贡举志こころざし五ご种上じょう. 武たけ汉: 武たけ汉大学がく出版しゅっぱん社しゃ. 2009. ISBN 978-7-307-07043-1.
^ 《德化とっか縣けん志しむら·卷まき三さん十じゅう二に·人物じんぶつ·名めい宦》頁ぺーじ十じゅう八はち～十じゅう九きゅう：勞ろう堪こらえ，字じ任にん之の，號ごう廬いおり岳だけ，嘉よしみ靖やすし丙へい辰たつ進士しんし，洊厯内外ないがい官かん，累るい遷至左ひだり副ふく都と御ご史し，有ゆう幹みき濟ずみ才ざい，為ため民みん興きょう利り除じょ弊へい，所在しょざい多惠たえ政せい。居きょ鄉きょう如請築ちく封ふう郭かく洲しま長堤ちょうてい以禦水すい患，迄まで今こん賴よりゆき焉。念ねん江え州しゅう地ち瘠やせ民みん貧ひん，北きた糧かて交卸多重たじゅう，累るい言げん於朝，特免とくめん之の。其居官かん，澤さわ加か於民，大だい率りつ類比るいひ。性せい敏さと慧とし，博學はくがく能文のうぶん，所しょ著ちょ甚富，詳しょう藝文げいぶん志こころざし。
^ 《明あかり史し》卷まき241：“孫まご瑋，字じ純じゅん玉だま，渭南人じん。萬まん曆れき五ご年ねん進士しんし。授行人じん，擢兵科か給きゅう事ごと中ちゅう。劾中官かん魏ぎ朝ちょう及東廠しょう辦事官かん鄭てい如金罪ざい，如金坐すわ下しも詔みことのり獄ごく。二人ふたり皆みな馮保心腹しんぷく也。初はつ，張ちょう居きょ正せい以刑部ぶ侍さむらい郎ろう同どう安あん洪ひろし朝ちょう選せん輕けい遼りょう王おう罪ざい，銜之。後こう勞ろう堪こらえ巡めぐ撫なで福建ふっけん，希まれ居い正せい意い，諷同安やす知ち縣けん金枝かなえだ捃摭朝あさ選せん事ごと，堪こらえ飛ひ章あきら奏そう之の。命いのち未み下した，捕と置おけ之の獄ごく，絕ぜっ其飯食しょく三さん日にち，死し，禁きん勿殮，屍かばね腐くさ獄中ごくちゅう。堪こらえ尋ひろ召為左ひだり副ふく都と御ご史し，未み至いたり京きょう而居正せい卒そつ。朝ちょう選せん子こ都と察院檢校けんぎょう競きおい訴冤闕下，堪こらえ復ふく飛ひ書しょ抵馮保たもて，削そぎ競きおい籍せき，廷杖遣や歸き。至いたり是ぜ，瑋白發はつ其事，並なみ及堪諸しょ貪むさぼ虐しいたげ狀じょう，堪こらえ免官めんかん。未み幾いく，朝あさ選せん妻つま訴冤，丘おか橓亦為ため訟，競きおい復ふく援胡檟、王おう宗はじめ載の事こと，請與堪こらえ俱死，乃遣堪こらえ戍。”
^ 江こう柳やなぎ青あお，《万历朝劳堪案始末考》，《明あきら清しん论丛》，2012年ねん00期き。
^ 龚延明主めいしゅ编. 天てん一阁藏明代科举录选刊登とう科か录点てん校本こうほん. 宁波: 宁波出版しゅっぱん社しゃ. 2016. ISBN 978-7-5526-2320-8. 《天てん一閣藏明代科舉錄選刊.登とう科か錄ろく》之の《嘉よしみ靖やすし三さん十じゅう五年丙辰科登科錄》

官かん衔
前任ぜんにん：耿定向むこう	福建ふっけん巡じゅん撫なで 1580年ねん-1582年ねん	繼つぎ任にん：趙ちょう可か懷ふところ

[1] 據よりどころ《嘉よしみ靖やすし三さん十じゅう五年进士登科录》載の，“劳堪，贯江西にし九きゅう江府こうふ德化とっか县，民みん籍せき，县学生せい。治ち诗经，字じ任にん之の，行ぎょう一いち，年ねん二に十じゅう八はち，正月しょうがつ二に十じゅう日にち生せい。”

[2] 张朝瑞みず. 《皇すめらぎ明あかり贡举考こう》卷まき五ご. 《续修四よん库全书》史し部ぶ第だい828册さつ.

[3] 鲁小俊しゅん，江こう俊しゅん伟著. 贡举志こころざし五ご种上じょう. 武たけ汉: 武たけ汉大学がく出版しゅっぱん社しゃ. 2009. ISBN 978-7-307-07043-1.

[4] 《德化とっか縣けん志しむら·卷まき三さん十じゅう二に·人物じんぶつ·名めい宦》頁ぺーじ十じゅう八はち～十じゅう九きゅう：勞ろう堪こらえ，字じ任にん之の，號ごう廬いおり岳だけ，嘉よしみ靖やすし丙へい辰たつ進士しんし，洊厯内外ないがい官かん，累るい遷至左ひだり副ふく都と御ご史し，有ゆう幹みき濟ずみ才ざい，為ため民みん興きょう利り除じょ弊へい，所在しょざい多惠たえ政せい。居きょ鄉きょう如請築ちく封ふう郭かく洲しま長堤ちょうてい以禦水すい患，迄まで今こん賴よりゆき焉。念ねん江え州しゅう地ち瘠やせ民みん貧ひん，北きた糧かて交卸多重たじゅう，累るい言げん於朝，特免とくめん之の。其居官かん，澤さわ加か於民，大だい率りつ類比るいひ。性せい敏さと慧とし，博學はくがく能文のうぶん，所しょ著ちょ甚富，詳しょう藝文げいぶん志こころざし。

[5] 《明あかり史し》卷まき241：“孫まご瑋，字じ純じゅん玉だま，渭南人じん。萬まん曆れき五ご年ねん進士しんし。授行人じん，擢兵科か給きゅう事ごと中ちゅう。劾中官かん魏ぎ朝ちょう及東廠しょう辦事官かん鄭てい如金罪ざい，如金坐すわ下しも詔みことのり獄ごく。二人ふたり皆みな馮保心腹しんぷく也。初はつ，張ちょう居きょ正せい以刑部ぶ侍さむらい郎ろう同どう安あん洪ひろし朝ちょう選せん輕けい遼りょう王おう罪ざい，銜之。後こう勞ろう堪こらえ巡めぐ撫なで福建ふっけん，希まれ居い正せい意い，諷同安やす知ち縣けん金枝かなえだ捃摭朝あさ選せん事ごと，堪こらえ飛ひ章あきら奏そう之の。命いのち未み下した，捕と置おけ之の獄ごく，絕ぜっ其飯食しょく三さん日にち，死し，禁きん勿殮，屍かばね腐くさ獄中ごくちゅう。堪こらえ尋ひろ召為左ひだり副ふく都と御ご史し，未み至いたり京きょう而居正せい卒そつ。朝ちょう選せん子こ都と察院檢校けんぎょう競きおい訴冤闕下，堪こらえ復ふく飛ひ書しょ抵馮保たもて，削そぎ競きおい籍せき，廷杖遣や歸き。至いたり是ぜ，瑋白發はつ其事，並なみ及堪諸しょ貪むさぼ虐しいたげ狀じょう，堪こらえ免官めんかん。未み幾いく，朝あさ選せん妻つま訴冤，丘おか橓亦為ため訟，競きおい復ふく援胡檟、王おう宗はじめ載の事こと，請與堪こらえ俱死，乃遣堪こらえ戍。”

[6] 江こう柳やなぎ青あお，《万历朝劳堪案始末考》，《明あきら清しん论丛》，2012年ねん00期き。

[7] 龚延明主めいしゅ编. 天てん一阁藏明代科举录选刊登とう科か录点てん校本こうほん. 宁波: 宁波出版しゅっぱん社しゃ. 2016. ISBN 978-7-5526-2320-8. 《天てん一閣藏明代科舉錄選刊.登とう科か錄ろく》之の《嘉よしみ靖やすし三さん十じゅう五年丙辰科登科錄》

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