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エヴェンキ - Wikipedia

エヴェンキ

おもにロシア国内こくないのクラスノヤルスク地方ちほうにあるきゅうエヴェンキ自治じち管区かんく地域ちいき居住きょじゅうするツングースけい民族みんぞく

エヴェンキロシア Эвенки(Evenki), 中国ちゅうごく 鄂温かつぞく拼音: Èwēnkè Zú))は、ツングースけい民族みんぞくひとつで、おもロシア国内こくないクラスノヤルスク地方ちほうにあるきゅうエヴェンキ自治じち管区かんく地域ちいき居住きょじゅうする。ほか、ロシア国内こくないではサハ共和きょうわこくなどにも居住きょじゅうし、中国ちゅうごく国内こくないでもきょうやすみね山脈さんみゃく周辺しゅうへん内モンゴル自治うちもんごるじちエヴェンキぞく自治じちはた黒竜江こくりゅうこうしょうなどに居住きょじゅうしている。エベンキとも表記ひょうきされる。なお、サハでは、エヴェンキじんをエヴェンじん区別くべつせず「トングース(Toŋus)」とび、これがツングースという言葉ことば由来ゆらいになったとわれている。

エヴェンキ
Эвэнки(л)
エヴェンキぞくはた
そう人口じんこう
6まん〜6まん7000にん
居住きょじゅう地域ちいき
ロシアの旗 ロシア35527にん(2002ねん
中華人民共和国の旗 中国ちゅうごく30505にん(2010ねん[1]
モンゴルの旗 モンゴル1000にん(1995ねん[2]
言語げんご
民族みんぞく言語げんごとしてエヴェンキ
その居住きょじゅう言語げんごとしてロシア普通ふつうばなしモンゴルサハブリヤート
宗教しゅうきょう
アニミズム正教会せいきょうかいチベット仏教ぶっきょう
関連かんれんする民族みんぞく
エヴェンオロチョンぞくオロチネギダール

概説がいせつ

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トナカイのそり(そり)に現代げんだいのエヴェンキぞく
 
エヴェンキの住居じゅうきょウラン・ウデ民族みんぞく博物館はくぶつかん展示てんじ

どう系統けいとうオロチョンぞくテュルクけいヤクートぞくウラルけいサモエードじんユラツじん)と複雑ふくざつ混血こんけつかえして生活せいかついとなんでいた。

「エヴェンキ」とは「もりひと」ので、寒冷かんれい森林しんりん狩猟しゅりょうみんであった。エヴェンキの民族みんぞく代表だいひょうする生業せいぎょう狩猟しゅりょうトナカイ遊牧ゆうぼくで、狩猟しゅりょうでは皮革ひかく採取さいしゅにく内臓ないぞう食用しょくようのために鹿しかるいテンなどが捕獲ほかく対象たいしょうである。狩猟しゅりょうさい移動いどうにはトナカイに騎乗きじょうし、トナカイで荷物にもつ運搬うんぱんする。交配こうはいのための種雄たねおのぞき、ゆうのトナカイには去勢きょせいおこなう。トナカイはそのほか、ちち飲用いんよう利用りようするほか、そのにく内臓ないぞう食用しょくよう飲用いんようとし、中国ちゅうごくでは漢方薬かんぽうやくとしてふくろかく[注釈ちゅうしゃく 1]採取さいしゅおこなう。基本きほんてきにトナカイの飼育しいく管理かんり女性じょせい仕事しごとであり、男性だんせい狩猟しゅりょう専念せんねんしやすくなっている。

古来こらいからあるエヴェンキの伝統でんとうてき住居じゅうきょはオロチョンぞくとヤクートぞく同様どうように、比較的ひかくてきほそ白樺しらかんばなどのみきなんほんんで、その外部がいぶを、ふゆはトナカイなどの毛皮けがわなつには樹皮じゅひおおった、円錐えんすいかたち天幕てんまくしき住居じゅうきょである。現在げんざいでは定住ていじゅうのため、ベースとなる住居じゅうきょ近隣きんりんロシアじんかんぞく同様どうようのものだが、狩猟しゅりょうや、地衣ちいるい豊富ほうふ場所ばしょへのトナカイの移動いどうで、ベースの住居じゅうきょはなれねばならない場合ばあい伝統でんとうてき天幕てんまくしき住居じゅうきょまたはそののテントを設置せっちして野営やえいする。

ロシアとの関係かんけい

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伝統でんとう宗教しゅうきょうシャーマニズムだが、帝政ていせいロシア時代じだいロシア正教会せいきょうかい宣教師せんきょうしによる布教ふきょうなど、ロシアじん影響えいきょうから、シャーマニズムとあわせて正教せいきょう信仰しんこうするものもいる。また、ロシアのみならず中国ちゅうごくのエヴェンキも、かつてはロシアじん交易こうえきおこない、毛皮けがわえに生活せいかつ用品ようひんじゅう散弾さんだん小麦粉こむぎこ入手にゅうしゅした。

ロシアじんとの交流こうりゅうのため、ロシア国内こくない中国ちゅうごく国内こくないのエヴェンキともに食生活しょくせいかつにもロシアの影響えいきょうがあり、小麦粉こむぎこよりパンいてべ、紅茶こうちゃ飲用いんようし、紅茶こうちゃにトナカイのちちくわえる。また、中国ちゅうごく国内こくないのエヴェンキ女性じょせいにもロシアふうスカーフこうむひとがいるなど、着衣ちゃくいもロシアの影響えいきょうおおきい。

現在げんざいは、生活せいかつ様式ようしきがほぼロシアして、一部いちぶがロシアじんとの混血こんけつすすんでいる。

中国ちゅうごくとの関係かんけい

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ハイランチャ
?~いぬいたかしじゅうはちねん(1793) ソロン(さくりん) ドラール(ひしげなんじ Dolar) まんしゅう鑲黃はたじん

エヴェンキはきよし帝国ていこくによってソロンはちはたなか: さくりん: солоны)にれられ、いぬいたかしみかど十全じゅうぜん武功ぶこうでの活動かつどう確認かくにんできる[1]

エヴェンキ出身しゅっしん武将ぶしょうとしてはハイランチャ中国語ちゅうごくごばん有名ゆうめいで、きよし・ジュンガル戦争せんそうきよし・ネパール戦争せんそうなどで活躍かつやくした。かれきよし正規せいきぐんてき不正規ふせいきせん対処たいしょしきれない現実げんじつのなか、エヴェンキぞく構成こうせいされた部隊ぶたいひきいて、部隊ぶたい指揮しきした[1]。    

朝鮮ちょうせん民族みんぞくとの関係かんけい

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エヴェンキと朝鮮ちょうせん民族みんぞくとは言葉ことば文化ぶんか酷似こくじしておるというせつひとつあるが、学説がくせつとして支持しじられていない。2005ねん韓国かんこくのイ・ホンギュ(ソウル大学だいがく医学部いがくぶ)は「かん - ロシア ユーラシア文化ぶんかフォーラム」において、エヴェンキと韓国かんこくじん人種じんしゅてき類似るいじせい関連かんれんして「韓国かんこくじん北方ほっぽうモンゴロイドのエヴェンキと南方みなかた原住民げんじゅうみんざって形成けいせいされた民族みんぞく」という見解けんかいとなえた[2]。イ・ホンギュ(ソウル大学だいがく医学部いがくぶ)は、「なんねんまえDNA検査けんさのためにエヴェンキの頭髪とうはつをソウル大学だいがくわたしたことがあるが、まだ研究けんきゅう結果けっかけなかった」とべ、さらに、「朝鮮ちょうせん起源きげんツングースだという学説がくせつ後押あとおしできる実体じったいてき証拠しょうこ発見はっけんされた、さらなる研究けんきゅう必要ひつようだ」と説明せつめいした[2]

しかし言語げんご偶然ぐうぜんておる単語たんごふたつあることだけ、DNAのほう半島はんとうとツングースじんハプログループまったちがう。無茶むちゃ仮説かせつだと評価ひょうかされている。

中国ちゅうごく自治じち地方ちほう

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自治じちはた

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民族みんぞくきょう

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民族みんぞくソム

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居住きょじゅういき

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エヴェンキぞく居住きょじゅういきは、ロシア連邦れんぽう、モンゴル、中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくにまたがっている。

ロシア連邦れんぽう東部とうぶにおけるエヴェンキぞく居住きょじゅういき
中国ちゅうごくにおけるエヴェンキぞく居住きょじゅういき

遺伝子いでんし

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エベンキのY染色せんしょくたいハプログループは、ある研究けんきゅうではC2が67.7%、Nが19.8%である[3]べつ研究けんきゅうでは、Nが59.6%、C2が31.6%である[4]

著名ちょめいじん

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エヴェンキを題材だいざいとした作品さくひん

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小説しょうせつ

映画えいが

  • 『Anima - 莫爾どう嘎』監督かんとく Cao Jinling 2021ねん

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ わったばかりのまだ皮膚ひふおおわれたかく

出典しゅってん

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  1. ^ a b 清史きよし稿こう まき331 列伝れつでんいちひゃくじゅうはち
  2. ^ a b ““바이칼 소수민족 ‘아리랑.쓰리랑’ 단어 사용””. 韓国かんこく放送ほうそう公社こうしゃ. (2005ねん8がつ14にち). オリジナルの2022ねん6がつ23にち時点じてんにおけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20220623001340/https://news.kbs.co.kr/news/view.do?ncd=762883 
  3. ^ Tambets, Kristiina et al. 2004, The Western and Eastern Roots of the Saami—the Story of Genetic “Outliers” Told by Mitochondrial DNA and Y Chromosomes
  4. ^ Fedorova SA, Reidla M, Metspalu E, et al. Autosomal and uniparental portraits of the native populations of Sakha (Yakutia): implications for the peopling of Northeast Eurasia. BMC Evol Biol. 2013;13:127. Published 2013 Jun 19. doi:10.1186/1471-2148-13-127

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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