カルロス・サンタナ

カルロス・アウグスト・サンタナ・アルベス（Carlos Augusto Santana Alves, 1947年ねん7月がつ20日はつか - ）は、メキシコ生うまれでアメリカ国籍こくせきのギタリスト。自身じしんの名なを冠かんしたロック・バンド「サンタナ」を1960年代ねんだいから率ひきいている。

カルロス・サンタナ Carlos Santana
基本きほん情報じょうほう
出生しゅっしょう名めい	Carlos Augusto Santana Alves
生誕せいたん	(1947-07-20) 1947年ねん7月がつ20日はつか（76歳さい）
出身しゅっしん地ち	メキシコ・ハリスコ州しゅう アウトラン・デ・ナヴァロ
ジャンル	ブルース・ロック チカーノ・ロック ラテン・ロック ジャズ・ロック クロスオーバー
職業しょくぎょう	ソングライター
担当たんとう楽器がっき	ギター
活動かつどう期間きかん	1966 –
レーベル	アリスタ ポリドール コロムビア CBS
共同きょうどう作業さぎょう者しゃ	サンタナ チャド・クルーガー ロブ・トーマス ミシェル・ブランチ
公式こうしきサイト	http://www.santana.com
著名ちょめい使用しよう楽器がっき
PRS Santana II（シグネイチャー） ギブソン・SG ギブソン・レスポール ヤマハ・SG

「ローリング・ストーンの選えらぶ歴史れきし上じょう最もっとも偉大いだいな100人にんのギタリスト」において2003年ねんは第だい15位い、2011年ねんの改訂かいてい版ばんでは第だい20位い。

経歴けいれき

生おい立たち

1947年ねん、メキシコ・ハリスコ州しゅうアウトラン・デ・ナヴァロ生うまれ。マリアッチのヴァイオリン奏者そうしゃだった父ちちの指導しどうのもと、5歳さいでヴァイオリンを習ならい、8歳さいでギターを習ならった。 弟おとうとのホルヘ・サンタナもプロのギタリストになろうとした。米国べいこくのロックとポップ・ミュージックにメキシコ人じんはごく少数しょうすうしかいなかったその当時とうじ、カルロスはリッチー・ヴァレンスから大おおきな影響えいきょうを受うけた。カルロスの家族かぞくは、カリフォルニア州しゅうとの国境こっきょう沿ぞいのティフアナへ移住いじゅうし、その後ごサンフランシスコへ移うつった。カルロスはティフアナに留とどまったが、1962年ねんにサンフランシスコで家族かぞくと合流ごうりゅうした。10歳さいから12歳さいの頃ころ、カルロスに国境こっきょうを越こえさせたアメリカ人じんの男おとこにカルロスは性的せいてき虐待ぎゃくたいを受うけたという。

カルロスはサンフランシスコのミッション・ディストリクトに住すみ、ブルースやラテンジャズに傾倒けいとうした。James Lick Middle Schoolを卒業そつぎょうし、1965年ねんにMission High Schoolを卒業そつぎょうした。カリフォルニア州立しゅうりつ大学だいがくノースリッジ校こうとハンボルト州立しゅうりつ大学だいがくに入学にゅうがくすることができたが、大学だいがくに通かようことを選えらばなかった。

キャリア

"1960年代ねんだいは、人間にんげんの意識いしきにおける飛躍ひやくの時ときだった。マハトマ・ガンディー、マルコムX、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア、チェ・ゲバラ、マザー・テレサ。彼かれらが意識いしきの革命かくめいを率ひきいた。ビートルズ、ドアーズ、ジミ・ヘンドリックスらが革命かくめいを創つくり、発展はってんのメロディを創造そうぞうした。その音楽おんがくはサルバドール・ダリのようなもので、多おおくの色彩しきさいと革命かくめい的てきな手法しゅほうがあった。今いまの若者わかものたちは、自分じぶん自身じしんを見みつけるためにそこへ行いかなければならない。"

– カルロス・サンタナ。

カルロスは、B.B.キング、T-ボーン・ウォーカー、ジョン・リー・フッカーといったような1950年代ねんだいの人気にんきのあるアーティストから影響えいきょうを受うけた。ギターの演奏えんそうを始はじめて間まもなくカルロスは、50年代ねんだいのロックンロールに独特どくとくのタッチを加くわえることができる場ばとなる地元じもとのバンド「Tijuana Strip」に加くわわった。ジャズやフォークソングを含ふくむ様々さまざまな新あたらしい音楽おんがくの影響えいきょうも受うけ、1960年代ねんだいのサンフランシスコを中心ちゅうしんとして興おこっていたヒッピー運動うんどうも目めにした。その後ごの数すう年間ねんかんは食堂しょくどうでの皿洗さらあらいと路上ろじょうライブで少額しょうがくを稼かせぎ、フルタイムのミュージシャンになることを決きめた。

1966年ねん、当時とうじカルロスはビル・グラハムのフィルモア・ウエストに観客かんきゃくとして通かよっていた。ある日ひ、ポール・バターフィールドがフィルモア・ウエストで公演こうえんする予定よていになっていたが、ポールは酔よっ払ぱらってしまったため公演こうえんできなかった。ビルは、ポールのバンドやグレイトフル・デッドやジェファーソン・エアプレインなどとのコネクションを通つうじて知しっているミュージシャンを集あつめて即席そくせきのバンドを組くんだが、ギタリストが足たりなかった。カルロスのマネージャーのStan Marcumが、カルロスをそのバンドに加くわえることを直ただちに提案ていあんしビルは同意どういした。ジャムセッションでのカルロスのギター演奏えんそうとソロは、観客かんきゃくとビル双方そうほうの注目ちゅうもくを集あつめた。その年としにカルロスは、仲間なかまのストリートミュージシャンのデイヴィッド・ブラウン （ベース）、マーカス・マローン（パーカッション）、グレッグ・ローリー (ミュージシャン)（リード・ヴォーカル、ハモンドオルガン）と共ともにSantana Blues Bandを結成けっせいした。

1968年ねん9月がつ、アル・クーパーのライヴに参加さんか。この時とき演奏えんそうされた「ソニー・ボーイ・ウィリアムスン」（ジャック・ブルースのカヴァー）は、マイク・ブルームフィールド&アル・クーパー名義めいぎのライヴ・アルバム『フィルモアの奇蹟きせき』に収録しゅうろく。カルロスの演奏えんそうが収録しゅうろくされた初はつのレコードとなった。

1969年ねんにカルロスはコロムビア・レコードと契約けいやくし、バンド名めいのSantana Blues Bandを短縮たんしゅくしてサンタナとした。サンタナは、カルロスの絶妙ぜつみょうなギター演奏えんそうと、カルロスのトレードマークとなった自律じりつ的てきなメロディにより、アフロキューバンやラテン・ロック風味ふうみの一連いちれんのヒットアルバムをリリースした。

• 1969年ねん
  • 8月がつ - ウッドストック・フェスティバルに出演しゅつえん。同月どうげつ、デビュー・アルバム『サンタナ』発表はっぴょう。同どうアルバムは、アルバム・チャートでベスト10に入はいるヒットとなった。

セカンド・アルバム『天てんの守護神しゅごじん』は、ビルボード・アルバム・チャートで6週間しゅうかん1位いの大だいヒット作さくとなった。このアルバムからの「ブラック・マジック・ウーマン」は、サンタナの曲きょくの中なかでも特とくに人気にんきの高たかい曲きょくとなっている。

1971年ねん、ニール･ショーンが加入かにゅう。

1972年ねん、4thアルバム　キャラバンサライ制作せいさく中ちゅうにオリジナル･メンバー数すう名めいが脱退だったいしニュー・メンバーへ入いれ替かわる事態じたいが発生はっせい。

1973年ねん、初はつ来日らいにち。

• 1974年ねん - 日本にっぽん公演こうえんでヤマハのギターを使用しよう。これがきっかけとなり、オリジナル・モデルBuddaをヤマハと共同きょうどう開発かいはつ、レコーディングやライヴでも使用しようするようになる。
• 1976年ねんにはインストゥルメンタル曲きょく「哀愁あいしゅうのヨーロッパ」が、日本にっぽんでかなりのヒットとなった。
• 1977年ねんにはゾンビーズのカバー「シーズ・ノット・ゼア」を発表はっぴょうした。
• 1980年ねん - アルバム『スイング・オブ・デライト』で、マイルス・デイヴィスの第だい二に期きクインテットに参加さんかしていたウェイン・ショーター、ハービー・ハンコック、ロン・カーター、トニー・ウィリアムスと共演きょうえん。

80年代ねんだい初頭しょとうには「ウイニング」「ホールド・オン」をヒットさせた。

• 1984年ねん - ボブ・ディランのライヴにゲスト参加さんか。その時ときの模様もようは、同年どうねん発表はっぴょうされたディランのライヴ・アルバム『リアル・ライヴ』に収録しゅうろく。
• 1987年ねん - ソロ・アルバム『サルバドールにブルースを』発表はっぴょう。タイトル曲きょくがグラミー賞しょうベスト・ロック・インストゥルメンタル部門ぶもんを受賞じゅしょうし、初はつのグラミー受賞じゅしょうとなる（サンタナ名義めいぎでの初はつ受賞じゅしょうは1999年ねんのアルバム『スーパーナチュラル』）。
• 1989年ねん - ジョン・リー・フッカーのアルバム『ヒーラー』にゲスト参加さんか。
• 1994年ねん - 実弟じっていホルヘ・サンタナ、甥おいのカルロス・ヘルナンデスと共ともにサンタナ・ブラザーズ名義めいぎのアルバムを発表はっぴょう。
• 2001年ねん - カルロスがゲスト参加さんかしたマイケル・ジャクソンのアルバム『インヴィンシブル』発売はつばい。
• 2014年ねん
  • 5月6日にち - 自身じしん初はつのスペイン語ごアルバム『コラソン（Corazón）』発表はっぴょう。
  • 11月4日にち - 回顧かいこ録ろく「The Universal Tone: Bringing My Story to Light」出版しゅっぱん（ISBN 978-0-31624-492-3）。

カルロス・サンタナ
（2000年ねん、ミュンヘンのライブ）

人物じんぶつ

カルロスは1965年ねんに米国べいこくに帰化きかした。

34年間ねんかんの結婚けっこん生活せいかつの後のち、2007年ねん10月にデボラ・サンタナは「妥協だきょうし難がたい相違そうい」により離婚りこんを申請しんせいした。

カルロスは2010年ねん7月がつにシカゴ郊外こうがいのティンリーパークで行おこなわれたUniversal Tone Tourでのコンサート中ちゅうにドラマーのシンディ・ブラックマンにプロポーズした後のち、シンディと婚約こんやくした。2人ふたりは2010年ねん12月に結婚けっこんした。2014年ねん現在げんざい、2人ふたりはラスベガスに住すんでいる。

カルロスにはSalvador、Stella、Angelicaの3人にんの子こがいる。

東洋とうよう哲学てつがくに傾倒けいとうしており、シュリ・チンモイに帰依きえしていたことがあった。1973年ねんには、同おなじくチンモイの信奉しんぽう者しゃであるジョン・マクラフリンとの連名れんめいで『魂たましいの兄弟きょうだいたち』を発表はっぴょうし、その後ごチンモイから与あたえられた宗教しゅうきょう名めい「Devadip」をクレジットで使用しようするようになった。また、ソロ・アルバム『スイング・オブ・デライト』（1980年ねん）ではチンモイが作つくった楽曲がっきょくを取とり上あげたが、翌年よくねん頃ごろにはチンモイに失望しつぼうし、最終さいしゅう的てきに彼かれのもとを離はなれた。

ディスコグラフィ

• バディー・マイルズと共同きょうどう名義めいぎ, 『カルロス・サンタナ&バディ・マイルス!ライヴ!』 - Carlos Santana & Buddy Miles Live!（Columbia, 1972年ねん）（ライヴ）
• ジョン・マクラフリンと共同きょうどう名義めいぎ, 『魂たましいの兄弟きょうだいたち』 - Love Devotion Surrender （Columbia, 1973年ねん）
• アリス・コルトレーンと共同きょうどう名義めいぎ, 『啓示けいじ』 - Illuminations （Columbia, 1974年ねん）
• 『ワンネス』Oneness, Silver Dreams - Golden Reality（Columbia, 1979年ねん）
• 『スイング・オブ・デライト』 - Swing of Delight （Columbia, 1980年ねん）
• 『ハバナ・ムーン』 - Havana Moon （Columbia, 1983年ねん）
• 『サルバドールにブルースを』 - Blues for Salvador （Columbia, 1987年ねん）
• 『サンタナ・ブラザーズ』 - Santana Brothers （1994年ねん）
• Carlos Santana Live (United Audio , 2004年ねん)（ライヴ）
• ウェイン・ショーターと共同きょうどう名義めいぎ, 『モントルー・ジャズ・フェスティバル 1988』 - Carlos Santana and Wayne Shorter – Live at the Montreux Jazz Festival 1988（1988年ねん7月がつ録音ろくおん）(Image Entertainment/Vap, 2007年ねん)（「モントルー・ジャズ・フェスティバル」におけるライヴ。DVDビデオ1枚まいとCD 2枚まい組ぐみ）

回顧かいこ録ろく

2014年ねん11月4日にち、回顧かいこ録ろく『The Universal Tone: Bringing My Story to Light』が出版しゅっぱんされた。

受賞じゅしょうとノミネート

ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームにあるカルロスのスター

詳細しょうさいは「en:List of awards and nominations received by Santana」を参照さんしょう

年とし	ノミネート対象たいしょう	賞しょう	結果けっか
1973	"Caravanserai"	Best Pop Instrumental Performance – With Vocal Coloring	ノミネート
1988	"Blues for Salvador"	Best Rock Instrumental Performance (Orchestra, Group Or Soloist)	受賞じゅしょう
1993	"Gypsy/Grajonca"	Best Rock Instrumental Performance	ノミネート
1996	"Every Now And Then"	Best Rock Instrumental Performance	ノミネート
2000	"Smooth"	Record of the Year	受賞じゅしょう
		Best Pop Collaboration with Vocals	受賞じゅしょう
	Supernatural	Album of the Year	受賞じゅしょう
		Best Rock Album	受賞じゅしょう
	"Maria Maria"	Best Pop Performance by a Duo or Group with Vocal	受賞じゅしょう
	"El Farol"	Best Pop Instrumental Performance	受賞じゅしょう
	"The Calling"	Best Rock Instrumental Performance	受賞じゅしょう
	"Put Your Lights On"	Best Rock Vocal Performance by a Duo or Group	受賞じゅしょう
	"Love of My Life"	Best Pop Collaboration with Vocals	ノミネート
2002	"The Game of Love"	Best Pop Collaboration With Vocals	受賞じゅしょう

2013年ねん12月29日にちにケネディ・センター名誉めいよ賞しょうを受賞じゅしょうした。

脚注きゃくちゅう

外部がいぶリンク

• SANTANA - The Official Carlos Santana Web Site
• カルロス・サンタナ - Discogs
• カルロス・サンタナ (carlossantana) - Facebook
• カルロス・サンタナ (@SantanaCarlos) - X（旧きゅうTwitter）
• Milagro Foundation