細田ほそだ守まもる

細田ほそだ 守まもる（ほそだ まもる、1967年ねん〈昭和しょうわ42年ねん〉9月19日にち - ）は、日本にっぽんのアニメーション監督かんとく、アニメーター。 日本にっぽんアニメーター・演出えんしゅつ協会きょうかい（JAniCA）会員かいいん。

ほそだ まもる 細田ほそだ 守まもる
第だい29回かい東京国際映画祭とうきょうこくさいえいがさいにて（2016年ねん）
本名ほんみょう	細田ほそだ 守まもる
別べつ名義めいぎ	橋本はしもとカツヨ 遡さかのぼ玉たま洩も穂ほ
生年月日せいねんがっぴ	(1967-09-19) 1967年ねん9月19日にち（56歳さい）
出生しゅっしょう地ち	日本にっぽん・富山とやま県けん中新川なかにいかわ郡ぐん上市うわいち町まち
民族みんぞく	日本人にっぽんじん
職業しょくぎょう	アニメーション監督かんとく アニメ演出えんしゅつ家か アニメーター 小説しょうせつ家か
ジャンル	アニメーション映画えいが テレビアニメ 小説しょうせつ
活動かつどう期間きかん	1989年ねん -
配偶はいぐう者しゃ	あり
事務所じむしょ	スタジオ地図ちず
主おもな作品さくひん
『時どきをかける少女しょうじょ』 『サマーウォーズ』 『おおかみこどもの雨あめと雪ゆき』 『バケモノの子こ』 『未来みらいのミライ』 『竜りゅうとそばかすの姫ひめ』
受賞じゅしょう 東京国際映画祭とうきょうこくさいえいがさい 特別とくべつ賞しょう 2015年ねん 日本にっぽんアカデミー賞しょう 最優秀さいゆうしゅうアニメーション作品さくひん賞しょう 2007年ねん『時じをかける少女しょうじょ』 2010年ねん『サマーウォーズ』 2013年ねん『おおかみこどもの雨あめと雪ゆき』 2016年ねん『バケモノの子こ』 2019年ねん『未来みらいのミライ』 その他たの賞しょう アニー賞しょう 長編ちょうへんインディペンデント作品さくひん賞しょう 2018年ねん『未来みらいのミライ』 文化庁ぶんかちょうメディア芸術げいじゅつ祭さい アニメーション部門ぶもん大賞たいしょう 2006年ねん『時じをかける少女しょうじょ』 2009年ねん『サマーウォーズ』 毎日まいにち映画えいがコンクール アニメーション映画えいが賞しょう 2007年ねん『時じをかける少女しょうじょ』 2010年ねん『サマーウォーズ』 2013年ねん『おおかみこどもの雨あめと雪ゆき』 シッチェス・カタロニア国際こくさい映画えいが祭さい アニメーション部門ぶもん最優秀さいゆうしゅう長編ちょうへん作品さくひん賞しょう 2006年ねん『時じをかける少女しょうじょ』 2009年ねん『サマーウォーズ』 2012年ねん『おおかみこどもの雨あめと雪ゆき』 2018年ねん『未来みらいのミライ』

富山とやま県けん中新川なかにいかわ郡ぐん上市うわいち町まち出身しゅっしん。金沢美術工芸大学かなざわびじゅつこうげいだいがく美術びじゅつ工芸こうげい学部がくぶ美術びじゅつ科か油あぶら画が専攻せんこう卒業そつぎょう後ご、東映動画とうえいどうが（現げん・東映とうえいアニメーション）に入社にゅうしゃ。アニメーターを経へて、演出えんしゅつ家かに転向てんこう。1999年ねんに『劇場げきじょう版ばんデジモンアドベンチャー』で映画えいが監督かんとくとしてデビュー。その後ご、フリーとなって監督かんとくした映画えいが『時どきをかける少女しょうじょ』（2006年ねん）、『サマーウォーズ』（2009年ねん）で国内外こくないがいの注目ちゅうもくを集あつめる。2011年ねんに自身じしんのアニメーション映画えいが制作せいさく会社かいしゃ「スタジオ地図ちず」を設立せつりつ。2018年ねん公開こうかいの『未来みらいのミライ』がアカデミー賞しょう長編ちょうへんアニメーション映画えいが賞しょうにノミネートされるなど、日本にっぽんを代表だいひょうするアニメーション映画えいが監督かんとくのひとりである。

別べつ名義めいぎに橋本はしもと カツヨ（はしもと カツヨ）、遡さかのぼ玉たま 洩も穂ほ（そだま もるほ）がある。

来歴らいれき

学生がくせい時代じだい

父親ちちおやは鉄道てつどう職員しょくいん。一人ひとりっ子こ。子供こどもの頃ころは吃音きつおんがあり、小学校しょうがっこう1、2年ねんは特別とくべつ支援しえん学級がっきゅうに通かよっていた。コミュニケーションが苦手にがてで、絵えを描えがくことだけが救すくいだったという。小学生しょうがくせいの頃ころ、劇場げきじょう版ばん『銀河ぎんが鉄道てつどう999』や『ルパン三さん世せい カリオストロの城しろ』に衝撃しょうげきを受うけ、その劇場げきじょうパンフレットに載のっていた絵えコンテを見みてアニメーションの世界せかいに強つよく惹ひかれる。小学校しょうがっこうの卒業そつぎょう文集ぶんしゅうには将来しょうらいアニメーションのディレクターになりたいと書かいていた。

中学生ちゅうがくせいの時とき、NHK教育きょういくのトーク番組ばんぐみ『YOU』の自主じしゅ制作せいさくアニメ特集とくしゅうで自分じぶんと同おなじ学生がくせいがアニメを作つくっていることを知しって触発しょくはつされ、中学ちゅうがく3年ねんの時ときにアニメ雑誌ざっし『アニメージュ』などを参考さんこうにペーパーアニメを制作せいさくするようになった。

高校こうこう1年生ねんせいのとき、東映動画とうえいどうが制作せいさくの角川かどかわ映画えいが『少年しょうねんケニヤ』（1984年ねん、大林おおばやし宣彦のぶひこ監督かんとく）のアニメーター公募こうぼを知しり、上記じょうきの自主じしゅ制作せいさくアニメで応募おうぼ。最終さいしゅう候補こうほ3本ほんの中なかに入はいったことを知しらせる電話でんわが東映動画とうえいどうがからかかってきたが、学校がっこうの中なか間あいだテストのため上京じょうきょうを断念だんねん。

その後ご、現代げんだい美術びじゅつの世界せかいに惹ひかれていった細田ほそだはアニメとは疎遠そえんになる。進学しんがくした金沢美術工芸大学かなざわびじゅつこうげいだいがくでは油絵あぶらえを専攻せんこう。本人ほんにん曰いわく、油絵あぶらえを描えがかないような不ふ真面目まじめな学生がくせいだったが、所属しょぞくした映画えいがサークルでは50本ほん近ちかい映像えいぞう作品さくひんを手てがけ、落選らくせんしたものの2本ほんの劇映画げきえいがを「ぴあフィルムフェスティバル」「イメージフォーラムフェスティバル」などに応募おうぼした。

大学だいがく3年ねんの時ときに「大林おおばやし宣彦のぶひこピアノリサイタル」を企画きかくするが、立たち消ぎえになる。また、東京芸術大学とうきょうげいじゅつだいがく、京都市立芸術大学きょうとしりつげいじゅつだいがく、愛知県立芸術大学あいちけんりつげいじゅつだいがく、金沢美術工芸大学かなざわびじゅつこうげいだいがくの4つの大学だいがくが集あつまって行おこなう「四よん芸げい祭さい」では大学だいがくの代表だいひょうを務つとめる。

1989年ねん、大学だいがく4年生ねんせいの時ときにスタジオジブリの新人しんじんアニメーターの研修生けんしゅうせい募集ぼしゅうがあり、卒業そつぎょうのタイミングで採用さいよう試験しけんを受うけて最終さいしゅう選考せんこうまで残のこる。結果けっかは不ふ採用さいようだったものの、宮崎駿みやざきはやおから「君きみのような人間にんげんを入いれるとかえって才能さいのうを削そぐと考かんがえて入いれるのをやめた」「君きみは自分じぶんの思おもうように作品さくひんを作つくるほうが向むいている」という不ふ合格ごうかくの理由りゆうが記しるされた直筆じきひつの手紙てがみが送おくられてきた。

大学だいがく卒業そつぎょう後ごも引ひき続つづき就職しゅうしょく先さきを探さがしていた細田ほそだは、『少年しょうねんケニヤ』のときに電話でんわをかけてくれた田宮たみや武たけしプロデューサーに連絡れんらくを取とり、1991年ねんに東映動画とうえいどうがに入社にゅうしゃ。最初さいしょは演出えんしゅつを志望しぼうしたが、田宮たみやの勧すすめでアニメーターとしてデビューすることになる。

東映とうえい時代じだい

アニメーターとして山下やました高明こうめいに師事しじし、6年間ねんかん、様々さまざまな作品さくひんに参加さんかする。動画どうがを経へてOVA『Crying フリーマン5 戦場せんじょうの鬼子母神きしもじん』で初はつの原画げんが、アニメ映画えいが『Coo 遠とおい海うみから来きたクー』では作画さくが監督かんとく補佐ほさを務つとめる。

1995年ねんに金子かねこ伸吾しんごの紹介しょうかいでシャフト制作せいさくの『十じゅう二に戦せん支ささえ 爆ばく烈れつエトレンジャー』で初はじめて絵えコンテを担当たんとうし、1996年ねんにはスタジオぎゃろっぷ制作せいさくの『るろうに剣けん心しん -明治めいじ剣客けんかく浪漫ろうまん譚たん-』の絵えコンテを遡さかのぼ玉たま洩も穂ほ名義めいぎで担当たんとうする。どちらも東映とうえい以外いがいのスタジオの作品さくひんだった。同年どうねん、東映とうえい社内しゃないで演出えんしゅつ採用さいよう試験しけんが初はじめて実施じっしされ、これに合格ごうかくする。

1997年ねん、『ゲゲゲの鬼太郎おにたろう（第だい4期き）』で演出えんしゅつデビューを果はたす。他たのアニメスタジオとは異ことなり、東映とうえいにおける各かく話はなし演出えんしゅつとはただ絵えコンテと演出えんしゅつ処理しょりを担当たんとうする役職やくしょくではなく、その話はなし数すうの監督かんとくという位置いちづけになる。同年どうねん、父親ちちおやが急病きゅうびょうで亡なくなる。

1999年ねん、劇場げきじょう短編たんぺん『劇場げきじょう版ばんデジモンアドベンチャー』で初はつ監督かんとくを務つとめる。

2000年ねん、監督かんとく2作さく目めの劇場げきじょう中編ちゅうへん『劇場げきじょう版ばんデジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』の先進せんしん性せいが話題わだいとなり、各かく方面ほうめんから注目ちゅうもくを集あつめる。同どう作さくを観みた現代げんだいアーティストの村上むらかみ隆たかしからルイ・ヴィトンのプロモーション映像えいぞうの制作せいさくを依頼いらいされ、同社どうしゃの2003年ねん春はる夏なつコレクションの店頭てんとうプロモーション用ようアニメ『SUPERFLAT MONOGRAM』を監督かんとくすることになった。

『ハウルの動うごく城しろ』と東映とうえいへの復帰ふっき

2000年ねん8月がつ、スタジオジブリに『ハウルの動うごく城しろ』の監督かんとくとして招まねかれ、東映とうえいアニメーションより出向しゅっこう。当時とうじ、ジブリでは宮崎駿みやざきはやお、高畑たかはた勲いさお以外いがいの人物じんぶつに監督かんとくを任まかせようとする機運きうんが高たかまり、新あらたな人材じんざいを探さがしていた。そんな中なかでアニメーションの研究けんきゅう家かやライターが気鋭きえいの若手わかて演出えんしゅつ家かとして細田ほそだを推薦すいせん。鈴木すずき敏夫としおによれば、スタジオに遊あそびに来きた細田ほそだに企画きかくを見みせたところ、快諾かいだくしたので来きてもらうことにしたという。制作せいさくがスタートして最初さいしょの1年ねんほどは鈴木すずき自みずからがプロデューサーとして関かかわっていたが、次第しだいに企画きかくは難航なんこうして高橋たかはし望のぞむにバトンタッチ。その後ご、スタッフと共ともに作品さくひんの舞台ぶたいとなるイギリスへのロケハンも敢行かんこうして2001年ねん12月には東宝とうほうが細田ほそだ守まもる監督かんとく作品さくひんとして正式せいしき発表はっぴょう、絵えコンテはCパートまで完成かんせいしたが、2002年ねん4月がつ21日にちに細田さいだ版ばん『ハウル』の制作せいさく中止ちゅうしが決きまる。その間あいだ、2001年ねんに母親ははおやが脳のう梗塞こうそくで倒たおれている。中止ちゅうしに至いたった理由りゆうは公式こうしきには明あかされていないが、鈴木すずき敏夫としおは「東映とうえいアニメーションとスタジオジブリの制作せいさくスタイルの違ちがい」「宮崎駿みやざきはやおの存在そんざいがプレッシャーになった可能かのう性せい」を挙あげている。その一方いっぽうで、当時とうじスタジオジブリは『千せんと千尋ちひろの神隠かみがくし』も並行へいこうして制作せいさくしていたため、細田ほそだが率ひきいる『ハウルの動うごく城しろ』チームが人員じんいん不足ふそくに陥おちいってしまったという説せつやジブリのベテランスタッフとの意見いけんの衝突しょうとつ説せつもある。細田ほそだ自身じしんは「映画えいがの構成こうせいに悩なやんでいたが、東映とうえいで学まなんだというプライドや自負じふが邪魔じゃまをして宮崎みやざきや高畑たかはたにも相談そうだんせず、自みずからの殻からに閉とじこもってジブリで孤立こりつしていった。コンテは行いき詰づまり、最後さいごは高橋たかはしプロデューサーから『細田ほそだ君くん、これもう無理むりだね』と告つげられた」としている。また一番いちばん辛からかったのは、自みずからスタッフを集あつめたがプロデューサーの権限けんげんがないため何なんの保証ほしょうも出来できないまま制作せいさく中止ちゅうしになったことで彼かれらとの信頼しんらい関係かんけいが壊こわれてしまったことだとも語かたっている。

東映とうえい復帰ふっき後ご、映画えいがの企画きかくを出だし続つづけるが一本いっぽんも通とおらなかった。故郷こきょうに帰かえってアニメ以外いがいの仕事しごとをしながら母ははの介護かいごをしようかとも悩なやんだが夢ゆめを諦あきらめきれず、そのまま企画きかくを出だし続つづけた。しばらく鳴なかず飛とばずの状態じょうたいが続つづいたが、2004年ねんにマッドハウスの丸山まるやま正雄まさお社長しゃちょう（当時とうじ）から『時どきをかける少女しょうじょ』の監督かんとくのオファーが来くる。丸山まるやまは細田ほそだの復帰ふっき第だい一いち作さく『おジャ魔女まじょどれみドッカ〜ン!』第だい40話わ「どれみと魔女まじょをやめた魔女まじょ」（2002年ねん11月放送ほうそう）を見みて「これは『時じをかける少女しょうじょ』だ」と思おもい、ちょうど原作げんさく者しゃの筒井つつい康隆やすたかからその映像えいぞう化かの許諾きょだくを得えていたので声こえをかけたという。

2005年ねん、東映とうえいでの最後さいごの作品さくひんとなる劇場げきじょう版ばん『ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵だんしゃくと秘密ひみつの島しま』を監督かんとく。その制作せいさく中ちゅうも、細田ほそだは『時じをかける少女しょうじょ』のシナリオを模索もさくしていた。映画えいが完成かんせい後ご、14年間ねんかん勤つとめた東映とうえいアニメーションを退社たいしゃしてフリーになる。

フリーでの活動かつどう

サイン

2006年ねん7月がつ、フリー第だい一いち作さく目めの監督かんとく作さく『時じをかける少女しょうじょ』が劇場げきじょう公開こうかいされる。公開こうかい当初とうしょは全国ぜんこく21館かんのみという小規模しょうきぼな興業こうぎょうを予定よていしていたが、観客かんきゃくの口くちコミで人気にんきを博はくし、最終さいしゅう的てきには40週間しゅうかんにわたる異例いれいのロングランヒットとなり、観客かんきゃく動員どういん数すう18万まん人にん以上いじょう、上映じょうえい館かん数すう延のべ100館かん以上いじょう、興行こうぎょう収入しゅうにゅう2.6億おく円えんを記録きろく。作品さくひんの内容ないようも高たかい評価ひょうかを受うけ、国内外こくないがい問とわず数すう多おおくの映画えいが祭さい、映画えいが賞しょうにも招まねかれた。

2009年ねん8月がつに『サマーウォーズ』が劇場げきじょう公開こうかいされ、上映じょうえいスクリーン数すう127、観客かんきゃく動員どういん数すう126万まん人にん、興業こうぎょう収入しゅうにゅう16億おく5000万まん円えんと前作ぜんさくを大幅おおはばに上回うわまわるヒットとなった。しかし、映画えいが制作せいさく中ちゅうの同年どうねん7月がつに母親ははおやが死去しきょ。その半年はんとし後ごには祖母そぼも亡なくなった。

スタジオ地図ちずの設立せつりつ

2011年ねん4月がつ、自身じしんのアニメ制作せいさく会社かいしゃスタジオ地図ちずを設立せつりつ（代表だいひょう取締役とりしまりやくは齋藤さいとう優ゆう一郎いちろう）。

2012年ねん7月がつ、『おおかみこどもの雨あめと雪ゆき』が劇場げきじょう公開こうかい。公開こうかい前まえの同年どうねん6月がつには自みずから執筆しっぴつした同どう作品さくひんの原作げんさく小説しょうせつで小説しょうせつ家かとしてデビューした。映画えいがは観客かんきゃく動員どういん約やく340万まん人にん、興行こうぎょう収入しゅうにゅう42億おく円えんを挙あげ、2012年ねんの年間ねんかん興行こうぎょう収入しゅうにゅうランキング第だい6位いの大だいヒットとなった。

2015年ねん7月がつ、『バケモノの子こ』を公開こうかい。興行こうぎょう収入しゅうにゅう58億おく円えん強きょうの大だいヒットとなる。

2012年ねん9月がつに長男ちょうなんが、2015年ねん末まつに長女ちょうじょが誕生たんじょうしている。

2018年ねん、『未来みらいのミライ』を公開こうかい。カンヌ国際映画祭かんぬこくさいえいがさいの監督かんとく週間しゅうかんで上映じょうえいされるなど国際こくさい的てきに評価ひょうかされ、アニー賞しょうでは長編ちょうへんインディペンデント作品さくひん賞しょうを受賞じゅしょうした。ゴールデングローブ賞しょう アニメ映画えいが賞しょうとアカデミー賞しょう長編ちょうへんアニメーション部門ぶもんにもノミネートされた。アカデミー賞しょうの候補こうほに日本にっぽんのアニメ映画えいがが名前なまえを連つらねるのは、スタジオジブリ以外いがいでは初はつのことだった。

2021年ねん7月がつ、『竜りゅうとそばかすの姫ひめ』が全国ぜんこく416館かんで公開こうかい。興行こうぎょう収入しゅうにゅうは66億おく円えんに達たっし、細田ほそだとしてもスタジオ地図ちずとしても最大さいだいのヒットとなった。同どう作さくは第だい74回かいカンヌ国際映画祭かんぬこくさいえいがさいで新設しんせつされた、それまでに高たかい評価ひょうかを受うけている監督かんとくたちの新作しんさくを集あつめた「カンヌ・プリミエール」部門ぶもんに日本にっぽん映画えいがとして唯一ゆいいつ選出せんしゅつされ、ワールドプレミア上映じょうえいされた。アニメーション作品さくひんは、カンヌ国際映画祭かんぬこくさいえいがさいではなく、そこから独立どくりつしたアヌシー国際こくさいアニメーション映画えいが祭さいで取とり扱あつかわれることが多おおく、カンヌ映画えいが祭さいで公式こうしきに選出せんしゅつされることは極きわめて稀まれである。アニー賞しょうで合計ごうけい5つの賞しょうにノミネートされた。

作風さくふう

アニメーション制作せいさくがセルアニメからデジタルアニメへ移行いこうするという大おおきな変かわり目めの時期じきに登場とうじょうし、デジタルの特性とくせいを活いかした画面がめん構成こうせい・色彩しきさい感覚かんかく・表現ひょうげん方法ほうほう・作品さくひんの内容ないようで注目ちゅうもくを浴あびた演出えんしゅつ家か。色いろ数すう制限せいげんが事実じじつ上じょうなくなったことで表現ひょうげんできるようになったグラフィカルな絵え作づくり、同おなじ1枚まいの背景はいけいデータを使つかい回まわして様々さまざまな時間じかんやシチュエーションを表現ひょうげんする手法しゅほうなど、デジタルの可能かのう性せいを提示ていじした。デジタルと手描てがきを絵筆えふでを変かえるように使つかい分わけることで、自分じぶんが持もつイマジネーションを具現ぐげん化かしている。手描てがきもCGも単たんなる技法ぎほうに過すぎず、両者りょうしゃは対立たいりつするものではないので2つの長所ちょうしょを重かさね合あわせて相乗そうじょう効果こうかを得えられれば良よいと考かんがえている。「どうしてCGではなく手描てがきのアニメにこだわるのか」と聞きかれることがあるが、むしろアニメーション制作せいさく者しゃは優すぐれたアニメーターの引ひく素晴すばらしく美うつくしい1本ほんの線せんのような技術ぎじゅつを手放てばなすべきではないと答こたえている。手描てがきアニメと比較ひかくしたときに、日本にっぽんで作つくられた既存きそんのCGアニメは感情かんじょう表現ひょうげんに成功せいこうしているとは言いい難がたいが、なんとか人物じんぶつの気持きもちが観客かんきゃくに通つうじるように描えがく方向ほうこうに持もっていきたいと考かんがえ、チャレンジを続つづけている。

テレビアニメの表現ひょうげんに興味きょうみを持もったことはなく、自分じぶんは映画えいがの人間にんげんだと語かたっている。

映画えいが制作せいさくにおいて、アニメーションという技法ぎほうを使つかって革新かくしん的てきに表現ひょうげんの幅はばを広ひろげようとしている。既存きそんのアニメ表現ひょうげんにとどまらず、いろいろな世界せかい観かんや表現ひょうげん方法ほうほうを映画えいがに取とり入いれたいと思おもっている。作つくられた本数ほんすうの少すくないアニメ映画えいがはまだポテンシャルを出だし切きっていないので、映画えいが芸術げいじゅつに対たいして何なにか貢献こうけんできるのではないかと常つねに模索もさくしている。その一方いっぽうで、アニメという一ひとつのジャンルムービーとしては、愛好あいこう家かがより深ふかく突つき詰つめていくという快楽かいらくがあるのもわかっている。しかし、ジャンルだけを追求ついきゅうしていくと世界せかいが狭せばまっていく一方いっぽうなので、やはり保守ほしゅと革新かくしんの両輪りょうりんが必要ひつようだと考かんがえている。

映画えいがとは現代げんだいを描えがくものであると考かんがえ、時代じだいとともに変化へんかする世界せかいや価値かち観かんを反映はんえいした作品さくひん作づくりを目指めざしている。作さく劇げきの上うえで、自身じしんの問題もんだい意識いしきを込こめながら作品さくひんを作つくっている。具体ぐたい的てきには、家族かぞくの問題もんだいや「自分じぶんは何者なにものなのか?」というアイデンティティに悩なやむ子供こどもや若わかい人ひとが成長せいちょうしていく過程かていをどうやって形かたちを変かえて描えがけるかをずっと考かんがえている。特とくに家族かぞくについては「家族かぞくそのものが時代じだいに伴ともなって変化へんかしており、その分ぶんだけ描えがく必要ひつようのある今日きょう的てきモチーフで興味きょうみが尽つきない」として、常つねに取とり上あげてきた。しかし家族かぞくという関係かんけいそのものに思おもい入いれはなく、自身じしんは父ちちとは疎遠そえんで亡なくなるまで親子おやこの関係かんけいは希薄きはくなままで、母ははとの折おり合あいもあまり良よくなく、自分じぶんの子供こどもができるまで子育こそだてにも興味きょうみがなかったという。また、仕事しごとが上手うまく行いかなかったなどの自みずからの苦くるしい経験けいけん、あまり仲なかの良よくなかった自身じしんの親戚しんせきとの関係かんけい、結婚けっこんして新あらたに親戚しんせきが増ふえるとどうなるかなどの実体験じつたいけんを作品さくひんに盛もり込こんでいる。

何なん度ども繰くり返かえしリメイクされた作品さくひんを取とり上あげることが多おおいが、普遍ふへん的てきな要素ようそを残のこしつつ同おなじ枠組わくぐみで時代じだいの移うつり変かわりにより何なにが変かわったのかを描えがくことで世よの中なかの変化へんかが見みえてくるので、古典こてんを何なん度ども新あたらしく作つくり直なおすことには大おおきな意味いみがあると考かんがえている。

もともとは画家がかになりたかった人ひとで、本人ほんにんは映像えいぞう作家さっかというよりも「絵えの作家さっか」という意識いしきが強つよい。「アニメーション映画えいがは映画えいがの中なかの一いち分野ぶんやや実写じっしゃ映画えいがの傍流ぼうりゅうではなく絵画かいがの歴史れきしの一いち分野ぶんやだと思おもっている」「実写じっしゃが写真しゃしんだとするとアニメーションは絵えの系譜けいふであり、生うまれてまだ200年ねんの写真しゃしんよりも人類じんるいが絵えを描えがいてきた歴史れきしの方ほうがはるかに長ながい」と語かたっている。もともと日本にっぽんアニメは伝統でんとう的てきに日本にっぽん絵画かいがの影響えいきょう下かにあるが、細田ほそだは最もっとも自覚じかく的てきにその影響えいきょうを取とり込こんでいるアニメ作家さっかであり、それを自身じしんの作家さっか性せいとしている。

細田ほそだ作品さくひんの特徴とくちょうとして真まっ先さきに挙あげられるのが「影かげなし作画さくが」である。通常つうじょう、アニメでは人物じんぶつの立体りったい感かんを表現ひょうげんするために、色いろの塗ぬり分わけによって陰影いんえいをつけるが、細田ほそだ作品さくひんの人物じんぶつ画がは特別とくべつなシーンでない限かぎり、影かげが描えがかれない。その意図いとについて、細田ほそだは「アニメーションにおける影かげは、実写じっしゃのように影かげや光ひかりが当あたっているところを細こまかく人物じんぶつに付つけることで『絵えであることから抜ぬけ出でたい』という思おもいがあるが、自分じぶんは逆ぎゃくに『アニメーションは絵画かいがである』ということを強調きょうちょうしたい」「絵画かいが史しのなかの一番いちばん最先端さいせんたんにアニメーションという表現ひょうげんがあるということを自覚じかくして作つくった」と説明せつめいしている。「立体りったい感かんは動うごきによって表現ひょうげんすべし」とする細田ほそだの考かんがえに基もとづき、陰影いんえいのないフラットな人物じんぶつ画がで躍動やくどう感かんのある動うごきを表現ひょうげんしているが、アニメーション本来ほんらいの魅力みりょくの源泉げんせんである動うごきの芝居しばいに力ちからを注そそぐことで作品さくひんのダイナミズムが生うまれている。顔かおに陰影いんえいがないのは浮世絵うきよえなどの日本にっぽん絵画かいがの特徴とくちょうだが、影かげのない平面へいめん的てきなキャラクターは一層いっそう記号きごう的てきな存在そんざいとなる。その代かわりに動うごきや型かたを追求ついきゅうしたのが日本にっぽん画がであり、細田ほそだ作品さくひんの陰影いんえいのないフラットな人物じんぶつ描写びょうしゃは日本にっぽん画がの伝統でんとうに延長線えんちょうせん上じょうにあるものだと指摘してきされている。また、影かげを描えがかないのは作業さぎょうの効率こうりつ化かという意味合いみあいもある。影かげが無なくなればリテイク率りつも圧倒的あっとうてきに減へり、その分ぶんの時間じかんや予算よさんを他たの部分ぶぶんに回まわすことが出来できるからである。初はじめに作画さくがの手間てまを減へらすために影かげを無なくしたいと言いい出だしたのは長年ながねんコンビを組くむ山下やました高明こうめいである。最初さいしょはむしろ細田ほそだはそれに抵抗ていこうしていたが、山下やましたの画が力りょくなら十分じゅうぶん耐たえられると思おもい直なおし、不ふ必要ひつような影かげや線せんを極力きょくりょく減へらした分ぶん、人物じんぶつの形かたちそのものや芝居しばいに力ちからを入いれよう、という事ことになった。

定点ていてん観測かんそくアングル、広角こうかくレンズ画面がめん、引びきのショットが多おおいのは客観きゃっかん性せいを持もたせるためである。カメラワークを変かえず、同おなじカットを繰くり返かえす同どうポジションを多用たようすることによって独特どくとくの画面がめん作づくりとテンポを生うみ出だしている。自身じしんのレイアウト作業さぎょうの省力しょうりょく化かの意味いみもあり、繰くり返かえし使つかえるようなカットを作つくることで1カットのレイアウトに通常つうじょうの数すう倍ばいの時間じかんをかけることができる。描えがく背景はいけいの枚数まいすうも少すくなくなるのでそのクオリティーも上あがる。広角こうかくレンズを意識いしきしたカメラワークの使用しよう（ロングショットで切きり替かわるカメラがよく見みられ、細田ほそだ曰いわく、「コンテ作業さぎょうは様々さまざまな場所ばしょに仕掛しかけた隠かくしカメラが切きり替かえてるだけ」とのこと）や、画面がめん下か半分はんぶんで芝居しばいをするなどの表現ひょうげん手法しゅほうも多おおい。

細田ほそだ守まもる作品さくひんの美術びじゅつ・背景はいけいは人物じんぶつ絵えとは対照たいしょう的てきに非常ひじょうに写実しゃじつ的てきで実在じつざい感かんがあり、徹底てっていしたリアリズムが貫つらぬかれている。現実げんじつに存在そんざいする風景ふうけいを精緻せいちに描えがくことで、ファンタスティックな出来事できごとが起おこる物語ものがたりでも、登場とうじょう人物じんぶつたちは実在じつざいして生いきているのだと観客かんきゃくに感かんじさせることができる。

細田ほそだ作品さくひんには、「クジラ」「青空あおぞら」「入道雲にゅうどうぐも」「桃もも」「本棚ほんだな」等とうの共通きょうつうするイメージが頻繁ひんぱんに登場とうじょうする。「桃もも」は細田ほそだ作品さくひんが公開こうかいされる夏なつが旬しゅんの果物くだものであるため。また異い世界せかいに通つうじるとも言いわれていて、実際じっさい、細田ほそだ作品さくひんでは異い世界せかいに入はいるタイミングで出現しゅつげんする。どの作品さくひんも「青空あおぞら」がベースにあり、感情かんじょうの変化へんかにシンクロして天候てんこうも変化へんかする。「入道雲にゅうどうぐも」は、変化へんかや成長せいちょうのメタファーとして用もちいられている。主人公しゅじんこうたちの成長せいちょうというテーマをむくむくと盛もり上あがる入道雲にゅうどうぐもに託たくしている。「クジラ」や「オオカミ」をモチーフにしたキャラクターが出でてくることが多おおいが、どちらも人間にんげんにある種しゅの社会しゃかい的てきイメージを植うえ付つけられた動物どうぶつであり、その人間にんげん中心ちゅうしん的てきな考かんがえが傲慢ごうまんに思おもえてしまうので、つい動物どうぶつ側がわに寄より添そいたくなるという。

演出えんしゅつの付つけ方かたにはアニメーターの芝居しばいに頼たよらず、なるべく絵えコンテの段階だんかいで作品さくひんのおもしろさを保証ほしょうする「表現ひょうげん派は」と、アニメーターの作画さくがによるキャラクターの演技えんぎに頼たよって演出えんしゅつする「芝居しばい派は」の2種類しゅるいがあると東映とうえいの先輩せんぱい演出えんしゅつ家かたち（特とくに幾いく原はら邦彦くにひこ）から教おしえられた。東映とうえいでは作画さくがの力ちからを当あてにしない「表現ひょうげん派は」が推奨すいしょうされていたが、細田ほそだはそれでは豊ゆたかな作品さくひんにはならないと思おもっている。

インターネットを題材だいざいとした映画えいがを継続けいぞく的てきに作つくっている世界せかいでも数少かずすくない監督かんとくの1人ひとりだと自負じふしている。インターネットには負まけの側面そくめんもあるが良よい面めんもあり、ただ批判ひはんするだけではなく、肯定こうてい的てきに寄より添そう目線めせんが必要ひつようではないかと考かんがえて取とり上あげている。

夏休なつやすみ期間きかんに新作しんさくを公開こうかいするのは、子供こどもたちに向むけた夏休なつやすみのアニメーション映画えいがには、一種いっしゅの社会しゃかい的てきな役割やくわりがあると思おもっているから。

日本にっぽんのアニメーション界かいでは子供こどもや動物どうぶつを描えがくことが難むずかしくなってきているが、子供こどもを描えがくことを通とおして、家族かぞく・社会しゃかい・世界せかいを描えがくことこそがアニメーションに課かされた役割やくわりではないのかという問題もんだい意識いしきを強つよく持もち、あえてそれらを描えがくことに挑戦ちょうせんしている。

作品さくひんごとにスタッフを変かえるのではなく、ずっと同おなじスタッフと仕事しごとをする。何なに作さくも一緒いっしょにやってきた関係かんけい性せいだからこそ、技術ぎじゅつ的てきにも内容ないよう的てきにもできる表現ひょうげんがあると考かんがえている。その一方いっぽうで作品さくひんを作つくるごとにアニメ業界ぎょうかい以外いがいを含ふくむ新あらたな才能さいのうを数多かずおおく登用とうようすることで多様たようなセンスを取とり入いれている。

細田ほそだ作品さくひんのプロデューサーチームは合議ごうぎ制せいなのが特徴とくちょうで、話はなし合あって価値かち観かんや哲学てつがくを共有きょうゆうしたうえで、自分じぶんの専門せんもん分野ぶんやから作品さくひんを支援しえんする。

アフレコでは役者やくしゃが別々べつべつに収録しゅうろくする事ことを嫌きらい、そのシーンに出演しゅつえんする役者やくしゃ全員ぜんいんを立たち合あわせて収録しゅうろくする。

人物じんぶつ

好すきな映画えいが監督かんとくは相米そうまい慎二しんじ（『台風たいふうクラブ』）、ヴィム・ヴェンダース（『ベルリン・天使てんしの詩し』）、ウディ・アレン（『世界中せかいじゅうがアイ・ラヴ・ユー』）、ビクトル・エリセ（『ミツバチのささやき』）、エドワード・ヤン（『ヤンヤン 夏なつの想おもい出で』）など。

尊敬そんけいするアニメ監督かんとくは高畑たかはた勲いさお（『赤毛あかげのアン』）、出で﨑統（劇場げきじょう版ばん エースをねらえ!）、富野とみの由ゆかり悠ゆう季き（『機動きどう戦士せんしガンダム』、『伝説でんせつ巨きょ神しんイデオン』）、りんたろう（『劇場げきじょう版ばん 銀河ぎんが鉄道てつどう999』）、宮崎駿みやざきはやお（『ルパン三さん世せい カリオストロの城しろ』）、杉井すぎいギサブロー（『銀河ぎんが鉄道てつどうの夜よる』）など。

学生がくせい時代じだいから愛着あいちゃくのある作家さっかとして、大江おおえ健三郎けんざぶろうと寺山てらやま修司しゅうじを挙あげている。柄え谷行たにいき人じんや吉本よしもと隆明たかあきといった文芸ぶんげい評論ひょうろん家かの著書ちょしょからの影響えいきょうも公言こうげんしており、Twitterでは村上むらかみ春樹はるきのスピーチ文ぶんを薦すすめている。

東映とうえい時代じだい、演出えんしゅつ家かとして影響えいきょうを受うけた人物じんぶつとして、山内やまうち重保しげやす、幾いく原はら邦彦くにひこ、古橋ふるはし一浩かずひろらの名なを挙あげている。

幼おさない頃ころから宮崎駿みやざきはやおに憧あこがれ、スタジオジブリの採用さいよう試験しけんを受うけたほど。"ポスト宮崎駿みやざきはやお"と言いわれることについては、「宮崎駿みやざきはやおになりたくて、あるいはそういうポジションにつきたくてアニメの仕事しごとをしているわけではなく、あくまで自分じぶん自身じしんの『面白おもしろい映画えいが』を作つくりたいだけ」と答こたえている。スタジオジブリのもうひとりの顔かおであった高畑たかはた勲いさおについては、「『アニメーションとは何なにか』ということに対たいして最もっとも自覚じかく的てきなアニメ監督かんとくで、アニメでしか出来できない表現ひょうげんを求もとめてそれを形かたちにしてきたイノベーター」「絵えを描えがかない監督かんとくと言いわれるが、絵えを描えがくことだけが映画えいがを支配しはいする方法ほうほうじゃないということをきっと知しっていた。もっと上位じょういの視点してんがあるのかもしれず、そこに到達とうたつ出来できていたのは高畑たかはた監督かんとくだけだと思おもう」と評ひょうしている。

評価ひょうか

• 筒井つつい康隆やすたかは、細田ほそだ版ばん『時じをかける少女しょうじょ』の脚本きゃくほんを読よんだ後のち、「原作げんさくと全然ぜんぜん違ちがうところが良よい」と映画えいが化かを快諾かいだくした。「本当ほんとうの意味いみでの2代目だいめの『時じをかける少女しょうじょ』」である」「正統せいとうな続編ぞくへん」と一定いっていの評価ひょうかを与あたえている。テレビ出演しゅつえん時じには「時代じだい設定せっていが現代げんだいとなり、それにともなってヒロインのキャラクターがタイムパラドックスのことなど考かんがえないでタイムリープする、等身とうしん大だいの馬鹿ばかな現代げんだいの女おんなの子こになったことでリアリティが出でた」「主人公しゅじんこうの何なん度ども同おなじことをやるというゲーム的てきな性格せいかく描写びょうしゃに実験じっけん的てきな文学ぶんがく性せいがある。『リセット』『繰くり返かえし』というゲーム的てきリアリズムは文学ぶんがくの重要じゅうようなテーマになり得えるのではないかと思おもって自分じぶんも取とり組くんでいるので、そんなところがよい」「自分じぶんの時代じだいはSF設定せっていについて批評ひひょうが厳いかめしかったので原作げんさく通どおりにやってるシチュエーションはいいが、新あたらしく付つけ加くわえられたものについては突つっ込こもうと思おもえばいくらでも突つっ込こめる。でもこういう内容ないようなので特とくに問題もんだいない」「ここから先さきを書かかないと文学ぶんがくにならないというところは描えがいてない。その代かわりにこれまで文学ぶんがくで書かけなかったことがアニメで描えがけている。それで良いしとしなければならないという気きはする」などとコメントしている。
• 富野とみの由ゆかり悠ゆう季きは文化庁ぶんかちょうメディア芸術げいじゅつ祭さいにて『時じをかける少女しょうじょ』を「実写じっしゃよりはるかにいい。アニメの壁かべを外はずしている」「『日本にっぽん沈没ちんぼつ』よりいい」と樋口ひぐち真しん嗣の前まえで高こう評価ひょうかを下くだし、樋口ひぐちを苦笑くしょうさせた。しかし一方いっぽうで「高校生こうこうせいたちの告白こくはくしたいという台詞せりふがSEXしたいと聞きこえる」「キャラクターが活いかし切きれていない」とも評価ひょうかしたらしい。スケジュールの都合つごうで富野とみのが去さった後のち、細田ほそだは「富野とみの監督かんとくが帰かえる前まえに、アメリカではSEXの匂においがしないと言いわれたんですよと言いうべきでした」と言いった。『おおかみこどもの雨あめと雪ゆき』もまた激賞げきしょうしており、「本ほん作さくの前まえでは、もはや過去かこの映画えいがなどは、ただ時代じだいにあわせた手法しゅほうをなぞっているだけのものに見みえてしまうだろう」とまで書かいている。

エピソード

• アニメ業界ぎょうかいでは、上記じょうきの通とおり東映とうえいの入社にゅうしゃ時じに最初さいしょから演出えんしゅつ業ぎょうを志望しぼうしていたがしばらくはアニメーターとしての日々ひびだった。アニメーター時代じだいは山下やました高明こうめいが師匠ししょうのような存在そんざいであり、色々いろいろな技術ぎじゅつを彼かれから教おそわっていた。しかし演出えんしゅつデビューしたのをきっかけに作画さくがの仕事しごとからフェードアウトしていく。細田ほそだはこのことを若干じゃっかん後悔こうかいしているらしく、『時じをかける少女しょうじょ』公開こうかい時じのイベントで、「もし、過去かこをやり直なおせたら何なにをするか」とのテーマで七夕たなばたでの願掛がんかけを行おこなう際さい「東映とうえい入社にゅうしゃ時じに戻もどって作画さくがをもう一度いちど修行しゅぎょうし直なおしたい」と書かいた（アニメーターとしての腕うでは確たしかであり、すしおが原画げんが修正しゅうせいのやり方かたについて悩なやんでいたときに細田ほそだが間髪かんぱつ入いれずアドバイスしたことで「この人ひとには敵てきわない」と思おもわせる程ほどであったという）。
• 細田ほそだが演出えんしゅつを担当たんとうした『デジモンアドベンチャー』第だい21話わ「コロモン東京とうきょう大だい激突げきとつ!」では、兄妹きょうだいを夫婦ふうふに見立みたてた、兄妹きょうだい間あいだの官能かんのう的てきな性質せいしつも帯おびた情愛じょうあいという複雑ふくざつなテーマにも挑戦ちょうせんした。『未来みらいのミライ』では、実際じっさいに兄妹きょうだいの父親ちちおやとなったことからの経験けいけんを踏ふまえ、映画えいが作品さくひんとして初はじめて兄妹きょうだいをテーマに作品さくひんを作つくる。
• 『少女しょうじょ革命かくめいウテナ』29話わ制作せいさく時じ、元もとの脚本きゃくほんが気きに入いらず監督かんとくの幾いく原はら邦彦くにひこに許可きょかをもらい、絵えコンテを描えがく段階だんかいで元もとの脚本きゃくほんを見みずに全面ぜんめん的てきに書かき直なおした過去かこがある。
• 絵本えほんを自身じしんの子供こどもに読よみ聞きかせていく中なかで動物どうぶつが多おおく出でてくることに気きづき、子供こどもの成長せいちょうには動物どうぶつが重要じゅうようではないかと「バケモノの子こ」は動物どうぶつの顔かおをしたバケモノたちの世界せかいにした。
• 『おおかみこどもの雨あめと雪ゆき』の制作せいさくにあたり、高橋たかはし望のぞむプロデューサーの母校ぼこう・一橋大学ひとつばしだいがくでロケハンを行おこなう。キャンパスを子連こづれの母親ははおやが歩あるいているオープンさ、都心としんから離はなれ由緒ゆいしょある古ふるめかしい校舎こうしゃの佇たたずまい、映像えいぞうを見みてもほとんどの人ひとがどこの大学だいがくか知しらないこと、あまり裕福ゆうふくな家庭かていの出だしではない花はながアルバイトで学費がくひを稼かせぎながら通かよえる国立こくりつ大学だいがく、生真面目きまじめでリベラルな校風こうふうが花はなの性格せいかくと合あっていることが、狼おおかみ男おとこと恋こいに落おちる常識じょうしきに囚とらわれない女子大じょしだい生せいに相応ふさわしいとして物語ものがたりの舞台ぶたいに選えらばれた。
• 時期じきは不明ふめいだが、『涼りょう宮みやハルヒシリーズ』の劇場げきじょう版ばんの監督かんとくのオファーがあった。細田ほそだ自身じしんはやりたいと言いったものの、やらせてもらえなかったという。
• 喫煙きつえん者しゃであり、仕事しごと中ちゅうはセブンスターを吸すっている。公共こうきょう性せい獲得かくとくのため絵えコンテは常つねにファミレスで描えがいていたが喫煙きつえんスペースで隔離かくりされるようになって以降いこう、『おおかみこども』は自宅じたくで、『バケモノの子こ』は自宅じたく作業場さぎょうばを模もした一室いっしつを借かりてコンテを描えがくことになった。
• 『劇場げきじょう版ばんデジモンアドベンチャー』の監督かんとく料りょうは46万まん5千せん円えん。製作せいさく期間きかんで割わるとひと月がつ10万まん円えん以下いかだったため、生活せいかつは苦くるしく、他たの仕事しごとを掛かけ持もちして何なにとか乗のり切きった。
• おおかみこどものひとつのきっかけは日本にほんテレビ情報じょうほうバラエティ番組ばんぐみ『PON!』でドラマ『怪物かいぶつくん』の番ばん宣せんのため狼おおかみ男おとこに扮ふんする芸人げいにんチャンカワイを見みて狼おおかみ男おとこに息子むすこや娘むすめがいたら面白おもしろいかもと思おもったから。
• 世界せかいを代表だいひょうするゲームクリエイターの一人ひとり宮本みやもと茂しげる（任天堂にんてんどう）は同おなじ金沢美術工芸大学かなざわびじゅつこうげいだいがくの先輩せんぱいにあたり、細田ほそだの尊敬そんけいするクリエイターでもある。宮本みやもとの掲かかげるゲーム製作せいさく理念りねん、広ひろい世代せだいの多おおくの人間にんげんに楽たのしんで貰もらおうとする「万まん人にん向むけ」のスタイルには、細田ほそだ自身じしんも自身じしんが抱かかえるアニメ業界ぎょうかいの閉塞へいそく感かん打破だはへの目標もくひょうとして追従ついしょうしている。

人間にんげん関係かんけい

• 山下やました高明こうめいはアニメーター時代じだいの師匠ししょうであり、演出えんしゅつ家かに転身てんしん後ごも協力きょうりょく関係かんけいが続つづいている。『デジモンアドベンチャー』以降いこうの作品さくひんで採用さいようしている登場とうじょう人物じんぶつの影かげを省略しょうりゃくするスタイルは、山下やましたの提案ていあんによるもの。
• 細田ほそだと樋口ひぐち真しん嗣は業界ぎょうかい内ないでは「似にたもの同士どうし」と認識にんしきされており、外見がいけん（メガネにヒゲ）・作品さくひんのテーマ・ジャンル・キーワード・果はては公開こうかい日びまで一緒いっしょになっていた。
• イニシャルが同おなじHである樋口ひぐち、原はら恵一けいいち、浜野はまの保たもつ樹じゅと、これに加くわえて井上いのうえ雄彦たけひこと共ともに「愛あいのあるHの会かい」を結成けっせいしているらしい。
• 結婚式けっこんしきに出席しゅっせきしたのは佐藤さとう順一じゅんいち・幾いく原はら邦彦くにひこ等ひとし、東映とうえいアニメーションや『少女しょうじょ革命かくめいウテナ』関連かんれんのスタッフなども多おおくいた。最初さいしょに明あきらかにしたのは吉よし松まつ孝博たかひろである。

監督かんとく作品さくひん

短編たんぺんアニメーション映画えいが

1999年ねん

• 劇場げきじょう版ばんデジモンアドベンチャー
• 劇場げきじょう版ばんゲゲゲの鬼太郎おにたろう 鬼太郎おにたろうの幽霊ゆうれい電車でんしゃ3D（2009年ねん再さい上映じょうえい）

2000年ねん

• 劇場げきじょう版ばんデジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!
• 劇場げきじょう版ばんデジモンアドベンチャー3D デジモングランプリ!（2009年ねん再さい上映じょうえい）

長編ちょうへんアニメーション映画えいが

2005年ねん

• ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵だんしゃくと秘密ひみつの島しま

2006年ねん

• 時どきをかける少女しょうじょ

2009年ねん

• サマーウォーズ

2012年ねん

• おおかみこどもの雨あめと雪ゆき

2015年ねん

• バケモノの子こ

2018年ねん

• 未来みらいのミライ

2021年ねん

• 竜りゅうとそばかすの姫ひめ

イベント上映じょうえい作品さくひん

1999年ねん

• ゲゲゲの鬼太郎おにたろう〜鬼太郎おにたろうの幽霊ゆうれい電車でんしゃ〜（花はなやしき遊ゆう園地えんちなどでの限定げんてい上映じょうえい）

2000年ねん

• デジモンアドベンチャー3D デジモングランプリ!（サンリオピューロランド限定げんてい上映じょうえい）
• 銀河ぎんが鉄道てつどう999 ガラスのクレア（丸まるの内うち東映とうえいほか）

2003年ねん

• SUPERFLAT MONOGRAM（ルイ・ヴィトン店舗てんぽ限定げんてい上映じょうえい）
• 66（六本木ろっぽんぎヒルズ限定げんてい上映じょうえい）
• 不思議ふしぎ世界せかいアタゴオル（文化庁ぶんかちょうメディア芸術げいじゅつ祭さい限定げんてい公開こうかい、『アタゴオルは猫ねこの森もり』のパイロットフィルム、橋本はしもとカツヨ名義めいぎ）

TVCM

2003年ねん

• 六本木ろっぽんぎヒルズ「六ろく本人ほんにん生うまれる篇へん」
• スクウェア・エニックス『スライムもりもりドラゴンクエスト 衝撃しょうげきのしっぽ団だん』

2005年ねん

• スクウェア・エニックス『スライムもりもりドラゴンクエスト2 大戦たいせん車しゃとしっぽ団だん』

2012年ねん

• ハウス食品はうすしょくひん「一緒いっしょだと、あったかいね」キャンペーンCM

2015年ねん

• サントリー GREEN DA・KA・RA『差さし入いれ』篇へん『市場いちば』篇へん

参加さんか作品さくひん

動画どうが・原画げんが

• まじかる☆タルるートくん すき・すき♡タコ焼たこやきっ!（動画どうが）
• 三国志さんごくし 完結かんけつ編へん・遥はるかなる大地だいち（動画どうが）
• 光ひかりの風ふうのアーマ（動画どうが）
• Crying フリーマン5 戦場せんじょうの鬼子母神きしもじん（原画げんが）
• 仮面かめんライダーSD（原画げんが）
• おさわが！スーパーベビー（原画げんが）
• Coo 遠とおい海うみから来きたクー（作画さくが監督かんとく補佐ほさ）
• ドラゴンボールZ（原画げんが）173話わ
• SLAM DUNK（原画げんが）29話わ 70話わ
• スラムダンク 全国ぜんこく制覇せいはだ! 桜木さくらぎ花道かどう（原画げんが）
• 劇場げきじょう版ばんGS美神びしん 極楽ごくらく大だい作戦さくせん!!（原画げんが）
• スラムダンク 湘北最大さいだいの危機きき! 燃もえろ桜木さくらぎ花道かどう（原画げんが）
• 代だい紋もんTAKE2 第だいII章あきら（原画げんが）
• スペシャルプレゼント 亜美あみちゃんの初恋はつこい 美少女びしょうじょ戦士せんしセーラームーンSuperS外伝がいでん（原画げんが）
• 美少女びしょうじょ戦士せんしセーラームーン セーラースターズ （原画げんが）7話わ
• ドラゴンボールZ 燃もえつきろ!!熱戦ねっせん・烈れつ戦せん・超ちょう激戦げきせん（原画げんが）
• ドラゴンボールZ 危険きけんなふたり!超ちょう戦士せんしはねむれない（原画げんが）
• ご近所きんじょ物語ものがたり（原画げんが）1話わ 7話わ
• 幽かそけ☆遊ゆう☆白書はくしょ 冥界めいかい死闘しとう篇へん 炎えんの絆きずな（原画げんが）
• スラムダンク 吠ほえろバスケットマン魂たましい!! 花道かどうと流川ながれかわの熱あつき夏なつ（原画げんが）
• ドラゴンボール 最強さいきょうへの道みち（原画げんが）
• 少女しょうじょ革命かくめいウテナ（原画げんが）7話わ 18話わ 23話わ、橋本はしもとカツヨ名義めいぎ
• ゲゲゲの鬼太郎おにたろう 大だい海獣かいじゅう（原画げんが）
• 銀河ぎんが鉄道てつどう999 Galaxy Express エターナル・ファンタジー（原画げんが）
• 明日あしたのナージャ（26話わ原画げんが）

絵えコンテ・演出えんしゅつ

• 1995年ねん 『十じゅう二に戦せん支ささえ爆ばく烈れつエトレンジャー』（27話わ・33話わ・37話わ）
• 1996年ねん 『るろうに剣けん心しん -明治めいじ剣客けんかく浪漫ろうまん譚たん-』（8話わ・18話わ・24話わ・29話わ・40話わ・43話わ、遡さかのぼ玉たま洩も穂ほ名義めいぎ）
• 1996年ねん 『ゲゲゲの鬼太郎おにたろう』（第だい4期き、94話わ・105話わ・113話わ）
• 1997年ねん 『少女しょうじょ革命かくめいウテナ』（7話わ・14話わ・20話わ・23話わ・29話わ・33話わ・39話わ・劇場げきじょう版ばん、橋本はしもとカツヨ名義めいぎ）
• 1997年ねん 『電脳でんのう戦隊せんたいヴギィ'ズ★エンジェル』（OP、遡さかのぼ玉たま洩も穂ほ名義めいぎ）
• 1998年ねん 『ひみつのアッコちゃん』（第だい3期き、6話わ・14話わ・20話わ・30話わ）
• 1998年ねん 『アリスSOS』（OP、橋本はしもとカツヨ名義めいぎ）
• 1999年ねん 『天使てんしになるもんっ!』（20話わ・22話わ、橋本はしもとカツヨ名義めいぎ）
• 1999年ねん 『デジモンアドベンチャー』（21話わ）
• 1999年ねん 『るろうに剣けん心しん -明治めいじ剣客けんかく浪漫ろうまん譚たん- 追憶ついおく編へん』（4幕まくBパート、クレジット未み表記ひょうき）
• 2000年ねん 『デジモンアドベンチャー02 石田いしだヤマト 手紙てがみ -Letter-』（ドラマCD）
• 2002年ねん 『スパイラル －推理すいりの絆きずな－』（OP、橋本はしもとカツヨ名義めいぎ）
• 2002年ねん 『Strawberry JAM「喜き望もち峰ほう」』（TVCM、橋本はしもとカツヨ名義めいぎ）
• 2002年ねん 『おジャ魔女まじょどれみドッカ〜ン!』（40話わ・49話わ）
• 2003年ねん 『明日あしたのナージャ』 （OP・ED・5話わ・12話わ・26話わ）
• 2004年ねん 『GA.ニメ〜この支配しはいからの卒業そつぎょう〜尾崎おざき豊ゆたか』
• 2004年ねん 『東映とうえいビデオ』（リーダーフィルム、2004年ねん5月がつ以降いこう）
• 2004年ねん 『サムライチャンプルー』（OP、橋本はしもとカツヨ名義めいぎ）
• 2004年ねん 『ONE PIECE』（199話わ）
• 2012年ねん 『おおかみこどもの雨あめと雪ゆき』（小説しょうせつ朗読ろうどくCD）

音響おんきょう監督かんとく

• 2001年ねん 『デジモンアドベンチャー02 ドラマCD 石田いしだヤマト 手紙てがみ-Letter-』
• 2006年ねん 『ディープ・イマジネーション―創造そうぞうする遺伝子いでんしたち』（『ガラクタの町まち』のみ）

写真しゃしん

• 2010年ねん 世紀せいき末まつオカルト学院がくいん（ED写真しゃしん、橋本はしもとカツヨ名義めいぎ）

書籍しょせき

小説しょうせつ

• 『おおかみこどもの雨あめと雪ゆき』（KADOKAWA、2012年刊ねんかん）
• 『バケモノの子こ』（KADOKAWA、2015年刊ねんかん）
• 『未来みらいのミライ』（KADOKAWA、2018年刊ねんかん）
• 『竜りゅうとそばかすの姫ひめ』（KADOKAWA、2021年刊ねんかん）

絵本えほん

• tupera tupera, 細田ほそだ 守まもる (作さく)『オニババ対たいヒゲ』（KADOKAWA、2018年刊ねんかん）

画集がしゅう・絵えコンテ集しゅう

• 『時じをかける少女しょうじょ 絵えコンテ 細田ほそだ守まもる』（アニメスタイル、2006年刊ねんかん）
• 『デジモンアドベンチャー 絵えコンテ 細田ほそだ守まもる』（アニメスタイル、2007年刊ねんかん）
• 『サマーウォーズ 絵えコンテ 細田ほそだ守まもる』（アニメスタイル、2009年刊ねんかん）
• 『おおかみこどもの雨あめと雪ゆき 絵えコンテ 細田ほそだ守まもる』（アニメスタイル、2012年刊ねんかん）
• 『バケモノの子こ 絵えコンテ 細田ほそだ守まもる』（アニメスタイル、2015年刊ねんかん）
• 『未来みらいのミライ ARTBOOK』（KADOKAWA、2018年刊ねんかん）

ムック

• 『PLUS MADHOUSE 03 細田ほそだ守まもる』（キネマ旬報社きねまじゅんぽうしゃ、2009年刊ねんかん）
• 『細ほそ田守たもりぴあ』（ぴあ、2012年刊ねんかん）
• 『細田ほそだ守まもるとスタジオ地図ちずの仕事しごと』（日経にっけいエンタテインメント!、2015年刊ねんかん）
• 『スタジオ地図ちずWalker〜細田ほそだ 守まもる作品さくひんを巡めぐる旅たび〜』（KADOKAWA、2018年刊ねんかん）
• 『細田ほそだ守まもるとスタジオ地図ちずの10年ねん』（キネマ旬報社きねまじゅんぽうしゃ、2021年刊ねんかん）
• 『竜りゅうとそばかすの姫ひめ オフィシャルガイドブック U』（KADOKAWA、2021年刊ねんかん）

関連かんれん書籍しょせき

• 『SWITCH』Vol.30 No.8 細田ほそだ守まもる『おおかみこどもの雨あめと雪ゆき』はこの世界せかいを祝福しゅくふくする（スイッチ・パブリッシング、2012年刊ねんかん）
• 『SWITCH』Vol.33 No.7 細田ほそだ守まもる 冒険ぼうけんするアニメーション（スイッチ・パブリッシング、2015年刊ねんかん）
• 『SWITCH』Vol.36 No.8 特集とくしゅう 細田ほそだ守まもる オルセーへ行いく（スイッチ・パブリッシング、2018年刊ねんかん）
• 『ゲンロンエトセトラ #8』東あずま浩ひろし紀き・細田ほそだ守まもる対談たいだん（ゲンロン、2013年刊ねんかん）
• 『ユリイカ 詩しと批評ひひょう』「総そう特集とくしゅう 細田ほそだ守まもるの世界せかい」（青土おうづち社しゃ、2015年ねん9月がつ臨時りんじ増刊ぞうかん号ごう）
• チャールズ・ソロモン、和田わだ侑子ゆうこ『THE MAN WHO LEAPT THROUGH FILM 細田ほそだ守まもるの芸術げいじゅつ世界せかい』細田ほそだ守まもるインタビュー（グラフィック社しゃ、2022年刊ねんかん）

出演しゅつえん

• NHKアカデミア「細田ほそだ守まもる アニメ映画えいが監督かんとく "揺ゆるぎない知性ちせい"との出会であい」（2022年ねん7月がつ26日にち、8月がつ13日にち、NHK Eテレ）

受賞じゅしょう

個人こじん

2007年ねん

• 平成へいせい19年度ねんど北きた日本にっぽん新聞しんぶん文化ぶんか賞しょう 芸術げいじゅつ選奨せんしょう

2008年ねん

• とやま賞しょう

2010年ねん

• 平成へいせい21年度ねんど芸術げいじゅつ選奨せんしょう文部もんぶ科学かがく大臣だいじん新人しんじん賞しょう メディア芸術げいじゅつ部門ぶもん
• 第だい45回かい上市うわいち町まち栄誉えいよ表彰ひょうしょう
• 第だい15回かいアニメーション神戸こうべ賞しょう 個人こじん賞しょう

2012年ねん

• ASIAGRAPH2012 創そう（つむぎ）賞しょう
• 富山とやま県けん功労こうろう表彰ひょうしょう

2013年ねん

• 上市うわいち町まち新町しんまち制せい60周年しゅうねん記念きねん式典しきてん 特別とくべつ表彰ひょうしょう

2015年ねん

• 第だい28回かい東京国際映画祭とうきょうこくさいえいがさい ARIGATO賞しょう

デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!

2000年ねん

• 第だい18回かいゴールデングロス賞しょう優秀ゆうしゅう銀賞ぎんしょう

時どきをかける少女しょうじょ

2006年ねん

• 第だい39回かいシッチェス・カタロニア国際こくさい映画えいが祭さいアニメーション部門ぶもん（Gertie Award）最優秀さいゆうしゅう長編ちょうへん作品さくひん賞しょう
• 第だい11回かいアニメーション神戸こうべ賞しょう 作品さくひん賞しょう・劇場げきじょう部門ぶもん
• 第だい31回かい報知ほうち映画えいが賞しょう特別とくべつ賞しょう
• 第だい10回かい（平成へいせい18年度ねんど）文化庁ぶんかちょうメディア芸術げいじゅつ祭さいアニメーション部門ぶもん大賞たいしょう

2007年ねん

• 第だい61回かい毎日まいにち映画えいがコンクールアニメーション映画えいが賞しょう
• 第だい30回かい日本にっぽんアカデミー賞しょう 最優秀さいゆうしゅうアニメーション作品さくひん賞しょう
• 第だい1回かいInvitation AWARDS アニメーション賞しょう
• デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー06/第だい12回かいAMDアワード 「大賞たいしょう（総務そうむ大臣だいじん賞しょう）」・「BestDirector」
• 第だい21回かいデジタルコンテンツグランプリ優秀ゆうしゅう賞しょう
• 第だい6回かい東京とうきょうアニメアワード 『アニメーション・オブ・ザ・イヤー』・監督かんとく賞しょう
• 第だい31回かいアヌシー国際こくさいアニメーション映画えいが祭さい 長編ちょうへん部門ぶもん特別とくべつ賞しょう「feature films: Special distinction」
• 第だい38回かい星雲せいうん賞しょう メディア部門ぶもん

2008年ねん

• 第だい26回かい国際こくさいアニメーション映画えいが祭さいAnima2008 （ベルギーブルッセル）BeTV賞しょう
• OACC2008（中国ちゅうごく）Golden dragon award

サマーウォーズ

2009年ねん

• 第だい42回かいシッチェス・カタロニア国際こくさい映画えいが祭さいアニメーション部門ぶもん(Gertie Award)最優秀さいゆうしゅう長編ちょうへん作品さくひん賞しょう
• 第だい24回かいデジタルコンテンツグランプリ経済けいざい産業さんぎょう大臣だいじん賞しょう
• 第だい13回かい（平成へいせい21年度ねんど）文化庁ぶんかちょうメディア芸術げいじゅつ祭さいアニメーション部門ぶもん大賞たいしょう

2010年ねん

• 第だい64回かい毎日まいにち映画えいがコンクールアニメーション映画えいが賞しょう
• 第だい52回かいブルーリボン賞しょう日本にっぽん映画えいがベスト10選出せんしゅつ
• 第だい14回かい日本にっぽんインターネット映画えいが大賞たいしょう日本にっぽん映画えいが部門ぶもん 作品さくひん賞しょう
• 第だい9回かい東京とうきょうアニメアワード｢アニメーションオブザイヤー｣・国内こくない劇場げきじょう部門ぶもん優秀ゆうしゅう作品さくひん賞しょう・監督かんとく賞しょう・原作げんさく賞しょう
• デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー`09/第だい15回かいAMDアワード年間ねんかんコンテンツ優秀ゆうしゅう賞しょう
• 第だい33回かい日本にっぽんアカデミー賞しょう最優秀さいゆうしゅうアニメーション作品さくひん賞しょう
• 第だい1回かい日本にっぽんシアタースタッフ映画えいが祭さい グランシャリオ賞しょう（邦画ほうが部門ぶもん1位い）
• 第だい7回かいリスボン国際こくさいインディペンデント映画えいが祭さい 観客かんきゃく賞しょう
• 第だい14回かいモントリオール ファンタジア映画えいが祭さい 最優秀さいゆうしゅうアニメーション賞しょう 観客かんきゃく部門ぶもん：金賞きんしょう
• 第だい41回かい星雲せいうん賞しょう映画えいが演劇えんげき部門ぶもん・メディア部門ぶもん
• 第だい1回かいアナハイム国際こくさい映画えいが祭さい 最優秀さいゆうしゅうアニメーション賞しょう

2011年ねん

• 第だい1回かいビデオ屋やさん大賞たいしょう 第だい1位い
• 2011ジャパンエキスポアワード 最優秀さいゆうしゅう劇場げきじょう版ばんアニメ賞しょう

おおかみこどもの雨あめと雪ゆき

2012年ねん

• 第だい45回かいシッチェス・カタロニア国際こくさい映画えいが祭さいアニメーション部門ぶもん(Gertie Award)最優秀さいゆうしゅう長編ちょうへん作品さくひん賞しょう
• 第だい16回かい（平成へいせい24年度ねんど）文化庁ぶんかちょうメディア芸術げいじゅつ祭さいアニメーション部門ぶもん優秀ゆうしゅう賞しょう
• 第だい30回かいゴールデングロス賞しょう優秀ゆうしゅう銀賞ぎんしょう

2013年ねん

• 第だい3回かいロケーションジャパン大賞たいしょう グランプリ
• 第だい67回かい毎日まいにち映画えいがコンクールアニメーション映画えいが賞しょう
• 第だい36回かい日本にっぽんアカデミー賞しょう最優秀さいゆうしゅうアニメーション作品さくひん賞しょう
• ワーナー・マイカル映画えいが館かん大賞たいしょう2012 ベスト10 邦画ほうが部門ぶもん第だい1位い
• 第だい17回かい日本にっぽんインターネット映画えいが大賞たいしょう日本にっぽん映画えいが部門ぶもん アニメ賞しょう 監督かんとく賞しょう
• 第だい12回かい東京とうきょうアニメアワード｢アニメーションオブザイヤー｣「監督かんとく賞しょう」
• デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー'12/第だい18回かいAMDアワード 総務そうむ大臣だいじん賞しょう（大賞たいしょう）
• 第だい4回かいヒットメーカー・オブ・ザ・イヤー グランプリ
• 第だい4回かい日本にっぽんシアタースタッフ映画えいが祭さい グランシャリオ賞しょう（邦画ほうが部門ぶもん1位い） 監督かんとく賞しょう
• 第だい16回かいニューヨーク国際こくさい児童じどう映画えいが祭さい長編ちょうへん観客かんきゃく賞しょう
• 第だい22回かい日本にっぽん映画えいが批評ひひょう家か大賞たいしょう アニメーション部門ぶもん 作品さくひん賞しょう
• 第だい29回かいイマジン・フィルム・フェスティバル(アムステルダム) グランプリ(Black Tulip 2013)　
• 第だい22回かい日本にっぽん映画えいがプロフェッショナル大賞たいしょうベストテン 第だい10位い

脚注きゃくちゅう

参考さんこう文献ぶんけん

• 小黒おぐろ祐一郎ゆういちろう『この人ひとに話はなしを聞ききたい アニメプロフェッショナルの仕事しごと 1998-2001』飛鳥新社あすかしんしゃ、2006年ねん10月がつ14日にち。 
• 坂井さかい由人よしと 編へん『J-アニメーション究極きゅうきょく大鑑たいかん』ぴあ、2005年ねん2月がつ10日とおか。ISBN 978-4835609973。 
• 佐々木ささき一成いっせい、岩本いわもと理恵りえ、寺岡てらおか瞳ひとみ 編へん『PLUS MADHOUSE 3 細田ほそだ 守まもる』キネマ旬報社きねまじゅんぽうしゃ、2009年ねん8月がつ26日にち。ISBN 978-4873763156。 
• 村上むらかみ泉いずみ「特別とくべつ企画きかく アニメ映画えいがに新あたらしい世代せだいがやってきた 細田ほそだ守まもる、今いま敏さとし」『キネマ旬報きねまじゅんぽう』2006年ねん3月がつ上旬じょうじゅん号ごう、キネマ旬報社きねまじゅんぽうしゃ。  - 今こん注目ちゅうもくの若手わかてアニメ監督かんとくとしてこれまでの経歴けいれきまで含ふくめてインタビュー記事きじ。
• 「特別とくべつ企画きかく 新しん世代せだい監督かんとくの作品さくひんを見逃みのがすな! 夏なつのアニメーション映画えいが2006 『ゲド戦記せんき』『ブレイブ ストーリー』『時じをかける少女しょうじょ』」『キネマ旬報きねまじゅんぽう』2006年ねん8月がつ上旬じょうじゅん号ごう、キネマ旬報社きねまじゅんぽうしゃ。  - 監督かんとく作さく『時じをかける少女しょうじょ』に関かんするインタビュー記事きじ。
• 小黒おぐろ祐一郎ゆういちろう（編へん）「特別とくべつ付録ふろく『おおかみこどもの雨あめと雪ゆき』設定せってい資料集しりょうしゅう」『アニメスタイル001』、メディア・パル、2012年ねん7月がつ20日はつか。 

関連かんれん項目こうもく

• 金沢美術工芸大学かなざわびじゅつこうげいだいがくの人物じんぶつ一覧いちらん
• スタジオ地図ちず
• 奥寺おくでら佐たすく渡子とのこ

外部がいぶリンク

• 細田ほそだ守まもる (@hosodamamoru) - X（旧きゅうTwitter）