絶対 ぜったい 的 てき な基準 きじゅん として、当該 とうがい 国 こく や地域 ちいき で生活 せいかつ していく為 ため の必要 ひつよう 最低限 さいていげん の収入 しゅうにゅう が得 え られない者 もの とする例 れい が挙 あ げられる。必要 ひつよう 最低限 さいていげん をどのように設定 せってい するかが大 おお きな問題 もんだい となり、国 くに ・地域 ちいき ・一部 いちぶ の先進 せんしん 国 こく の労働 ろうどう 者 しゃ が原因 げんいん で全 ぜん 世界 せかい での貧困 ひんこん が増大 ぞうだい しているという見方 みかた がある。
一般 いっぱん に寒冷 かんれい 地 ち であれば多 おお くの光熱 こうねつ 費 ひ や衣料 いりょう 費 ひ が必要 ひつよう になる。また、降水 こうすい 量 りょう などによって水 みず の価格 かかく も異 こと なったものとなる。
化学 かがく 肥料 ひりょう の誕生 たんじょう 以前 いぜん は単位 たんい 面積 めんせき 当 あ たりの農作物 のうさくもつ の量 りょう に限界 げんかい があるため、農作物 のうさくもつ の量 りょう が人口 じんこう 増加 ぞうか に追 お いつかず、人類 じんるい は常 つね に貧困 ひんこん に悩 なや まされていた(マルサス の人口 じんこう 論 ろん )[9] 。
物価 ぶっか によって、同 どう じ物 ぶつ ・サービスを購入 こうにゅう するために必要 ひつよう な収入 しゅうにゅう が異 こと なる。それぞれの国 くに や地域 ちいき の物価 ぶっか は国際 こくさい 的 てき な為替 かわせ 相場 そうば に大 おお きく影響 えいきょう される。資源 しげん 国 こく または農業 のうぎょう 大国 たいこく であるかどうかによって、物価 ぶっか の貧困 ひんこん への悪影響 あくえいきょう に格差 かくさ がある[要 よう 出典 しゅってん ] 。
また、同 おな じ国 こく ・地域 ちいき でも都市 とし 部 ぶ と農村 のうそん 部 ぶ (非 ひ 都市 とし 部 ぶ )では物価 ぶっか が異 こと なり、特 とく に住居 じゅうきょ 費 ひ などに差 さ が生 しょう じる。
どの程度 ていど までその国 くに や地域 ちいき の習慣 しゅうかん ・文化 ぶんか などを考慮 こうりょ するかは、人 ひと により大 おお きな差 さ となりやすい点 てん である。
例 たと えば、日本 にっぽん において最 もっと も安 やす く生活 せいかつ に必要 ひつよう なカロリーを得 え るためには、米 べい よりも小麦 こむぎ やイモ 類 るい を食 た べるのが良 よ いであろうし、もちろんタンパク質 たんぱくしつ として牛肉 ぎゅうにく などを食 た べる必要 ひつよう はない[誰 だれ ? ] 。
しかし、そのように考 かんが えていくと、通常 つうじょう の日本 にっぽん の食生活 しょくせいかつ とは全 まった く異 こと なった食事 しょくじ を強 し いることにもなりかねない[誰 だれ ? ] 。
同様 どうよう のことは他 た の分野 ぶんや にも言 い え、どの程度 ていど の衣服 いふく が必要 ひつよう 最低限 さいていげん であるか 、テレビ ・ラジオ ・電話 でんわ ・パソコン などの電化 でんか 製品 せいひん ・冠婚葬祭 かんこんそうさい など、どこまで必要 ひつよう 最低限 さいていげん であるか などにおいて明確 めいかく な基準 きじゅん の設定 せってい は困難 こんなん である。
どの程度 ていど の教育 きょういく 水準 すいじゅん を必要 ひつよう 最低限 さいていげん とするかも様々 さまざま である。
義務 ぎむ 教育 きょういく (初等 しょとう 教育 きょういく 及 およ び中等 ちゅうとう 教育 きょういく )程度 ていど は当然 とうぜん のものとされるが、大学 だいがく 教育 きょういく (高等 こうとう 教育 きょういく )・専門 せんもん 技能 ぎのう 習得 しゅうとく のための費用 ひよう などが必要 ひつよう 最低限 さいていげん の中 なか に含 ふく まれるか否 ひ かは明確 めいかく ではない。
教育 きょういく 格差 かくさ の固定 こてい 化 か に否定 ひてい 的 てき な立場 たちば からは、より高 たか い収入 しゅうにゅう を得 え るための高度 こうど な教育 きょういく も必要 ひつよう 最低限 さいていげん に含 ふく まれやすい。
一般 いっぱん により良 よ い食生活 しょくせいかつ ・より快適 かいてき な衣服 いふく ・住居 じゅうきょ は、よりよい健康 けんこう 状態 じょうたい ・より長 なが い寿命 じゅみょう ・立派 りっぱ な体格 たいかく をもたらす。
例 たと えば長 なが い寿命 じゅみょう を当然 とうぜん とすれば最低限 さいていげん とされる生活 せいかつ 水準 すいじゅん は高 たか くなるが、どの程度 ていど の健康 けんこう ・寿命 じゅみょう が必要 ひつよう 最低限 さいていげん であるかを決定 けってい することは困難 こんなん である。
また他 た の基準 きじゅん として、2017年 ねん アメリカドル PPP ベースで1人 ひとり 当 あ たり年 どし 間 あいだ 所得 しょとく 784.75ドル(1年 ねん が366日 にち の場合 ばあい 、786.9ドル)未満 みまん とする世界銀行 せかいぎんこう の貧困 ひんこん の定義 ていぎ や、死亡 しぼう 率 りつ ・識字 しきじ 率 りつ などを組 く み合 あ わせた国際 こくさい 連合 れんごう 開発 かいはつ 計画 けいかく の定義 ていぎ などがある。
経済 けいざい 的 てき 不平等 ふびょうどう を示 しめ すジニ係数 けいすう (世界銀行 せかいぎんこう ) ≤ 30
30-34.9
35-39.9
40-44.9
45-49.9
50-54.9
55-59.9
60-64.9
Data unavailable
相対 そうたい 的 てき な基準 きじゅん として、OECD の統計 とうけい で用 もち いられる「等価 とうか 可処分 かしょぶん 所得 しょとく の中 なか 間 あいだ 値 ち の半分 はんぶん に満 み たないもの」あるいはアメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく の「収入 しゅうにゅう が世帯 せたい の食料 しょくりょう 購入 こうにゅう 費 ひ の平均 へいきん の3倍 ばい に満 み たないもの」などがある。
日本 にっぽん における定義 ていぎ は、「等価 とうか 可処分 かしょぶん 所得 しょとく (世帯 せたい の可 か 処分 しょぶん 所得 しょとく を世帯 せたい 人員 じんいん の平方根 へいほうこん で割 わ って調整 ちょうせい した所得 しょとく )の中央 ちゅうおう 値 ち の半分 はんぶん に満 み たない世帯 せたい 員 いん 」(この「中央 ちゅうおう 値 ち の半分 はんぶん 」という基準 きじゅん は科学 かがく 的 てき 根拠 こんきょ に欠 か けるということが研究 けんきゅう 者 しゃ の共通 きょうつう した認識 にんしき となっている[10] )のことで、この割合 わりあい を示 しめ すものが相対 そうたい 的 てき 貧困 ひんこん 率 りつ である。預貯金 よちょきん や不動産 ふどうさん などの資産 しさん は考慮 こうりょ していない[11] 。
相対 そうたい 的 てき な基準 きじゅん を用 もち いると、一定 いってい の計算 けいさん 式 しき によって貧困 ひんこん か否 ひ かが判断 はんだん されるため、判断 はんだん 者 しゃ による恣意 しい が入 はい り込 こ む余地 よち は少 すく ないものとなる。しかし、平均 へいきん 値 ち との比較 ひかく によって判断 はんだん するため、国 くに 全体 ぜんたい が貧 まず しい場合 ばあい には絶対 ぜったい 的 てき に見 み て相当 そうとう 貧困 ひんこん な状況 じょうきょう にあっても、貧困 ひんこん でないとされる場合 ばあい がある。また、ある発展 はってん 途上 とじょう 国 こく の貧困 ひんこん でないものは、ある先進 せんしん 国 こく の貧困 ひんこん 者 しゃ よりずっと貧 まず しい、ということにもなる。
ある国 くに や地域 ちいき の中 なか で貧困 ひんこん という部類 ぶるい に分類 ぶんるい されるかどうかが表 あらわ されるのであり、経済 けいざい 格差 かくさ という面 めん から見 み た基準 きじゅん である。
貧困 ひんこん や不平等 ふびょうどう 度 ど を測 はか る尺度 しゃくど
編集 へんしゅう
貧困 ひんこん についての統計 とうけい は、貧困 ひんこん がある国 くに や地域 ちいき においてどの程度 ていど のものであるかを示 しめ す統計 とうけい である。貧困 ひんこん の状況 じょうきょう を調査 ちょうさ するため、様々 さまざま な主体 しゅたい によって様々 さまざま な統計 とうけい がとられており、貧困 ひんこん 対策 たいさく の基礎 きそ 的 てき 情報 じょうほう となる。しかし、それぞれの統計 とうけい で貧困 ひんこん の基準 きじゅん や捉 とら えることの出来 でき る貧困 ひんこん の状況 じょうきょう が異 こと なるため、貧困 ひんこん の理解 りかい に際 さい しては複数 ふくすう の統計 とうけい を注意深 ちゅういぶか く分析 ぶんせき することが求 もと められる[誰 だれ ? ] 。
貧困 ひんこん 者 しゃ 数 すう とは、その国 くに や地域 ちいき において何人 なんにん の貧困 ひんこん 線 せん 以下 いか の者 もの が存在 そんざい するかを示 しめ した指標 しひょう であり、これを全 ぜん 人口 じんこう に対 たい する比率 ひりつ としたものが貧困 ひんこん 率 りつ である。
貧困 ひんこん 率 りつ には絶対 ぜったい 的 てき 貧困 ひんこん 率 りつ と相対 そうたい 的 てき 貧困 ひんこん 率 りつ とがあり、前者 ぜんしゃ は当該 とうがい 国 こく や地域 ちいき で生活 せいかつ していける最低 さいてい 水準 すいじゅん を下回 したまわ る収入 しゅうにゅう しか得 え られない国民 こくみん が全 ぜん 国民 こくみん に占 し める割合 わりあい を表 あらわ す。一方 いっぽう の後者 こうしゃ は自身 じしん の所得 しょとく が全 ぜん 国民 こくみん の所得 しょとく の中央 ちゅうおう 値 ち の半分 はんぶん に満 み たない国民 こくみん の割合 わりあい を表 あらわ す(詳細 しょうさい は貧困 ひんこん 線 せん を参照 さんしょう )。
これらの指標 しひょう は、そこで用 もち いられている基準 きじゅん がどのようなものであるか、の他 ほか にも貧困 ひんこん の程度 ていど については考慮 こうりょ されていないことに留意 りゅうい する必要 ひつよう がある。より深刻 しんこく な貧困 ひんこん の方 ほう がより大 おお きな問題 もんだい である。しかし、例 たと えば格差 かくさ の拡大 かくだい によって貧困 ひんこん 線 せん を僅 わず かに下回 したまわ っていたものが、最 さい 底辺 ていへん の酷 ひど い貧困 ひんこん に追 お いやられたとしても、これらの指標 しひょう は変化 へんか しない。貧困 ひんこん 者 しゃ 数 すう や貧困 ひんこん 率 りつ は改善 かいぜん しているものの、貧困 ひんこん 者 しゃ の貧困 ひんこん の程度 ていど は悪化 あっか している場合 ばあい もある。
貧困 ひんこん ギャップとは、貧困 ひんこん 線 せん をどの程度 ていど 下回 したまわ っているかを表 あらわ した指標 しひょう である。貧困 ひんこん 線 せん を下回 したまわ る人々 ひとびと の不足 ふそく 額 がく を足 た しあわせて平均 へいきん を求 もと め、その貧困 ひんこん 線 せん に対 たい する比率 ひりつ を求 もと めたものであり、貧困 ひんこん の程度 ていど を示 しめ したものといえる。
しかしこの指標 しひょう では、貧困 ひんこん 者 しゃ 数 すう や貧困 ひんこん 率 りつ の変化 へんか について捉 とら えることができない。また、貧困 ひんこん 者 しゃ 同士 どうし の格差 かくさ の拡大 かくだい を捉 とら えることはできず、例 たと えば貧困 ひんこん 者 しゃ から別 べつ の貧困 ひんこん 者 しゃ に所得 しょとく が移転 いてん し、一方 いっぽう の貧困 ひんこん 者 しゃ はましになったもののもう一方 いっぽう の貧困 ひんこん 者 しゃ の貧困 ひんこん が酷 ひど くなった場合 ばあい 、この指標 しひょう は変化 へんか しない。
貧困 ひんこん 線 せん を大 おお きく下回 したまわ るものをより重視 じゅうし した、貧困 ひんこん 線 せん からの不足 ふそく 額 がく を2乗 じょう して足 た しあわせる指標 しひょう なども用 もち いられる。
詳細 しょうさい は当該 とうがい 項目 こうもく 参照 さんしょう 。
ここではその他 た の統計 とうけい に影響 えいきょう を与 あた えるものを挙 あ げる。
多 おお くの貧困 ひんこん に関 かん する基準 きじゅん は1人 ひとり 当 あ たりで計算 けいさん される。しかし通常 つうじょう 消費 しょうひ 活動 かつどう は世帯 せたい 単位 たんい で行 おこな われ、規模 きぼ の経済 けいざい により一般 いっぱん 的 てき に大 だい 規模 きぼ な世帯 せたい の方 ほう が同 おな じ1人 にん 当 あ たりの収入 しゅうにゅう でも生活 せいかつ 水準 すいじゅん は高 たか くなる。これは大 だい 人数 にんずう の世帯 せたい の方 ほう がより効率 こうりつ 的 てき に食糧 しょくりょう ・衣料 いりょう ・耐久 たいきゅう 消費 しょうひ 財 ざい ・家屋 かおく などを利用 りよう できるためである。等価 とうか 可処分 かしょぶん 所得 しょとく など、世帯 せたい 規模 きぼ の影響 えいきょう を考慮 こうりょ した指標 しひょう もあるが、どのように家族 かぞく 規模 きぼ を考慮 こうりょ するかによって貧困 ひんこん に関 かん する数値 すうち は異 こと なったものとなる。またこれにより、貧困 ひんこん の指標 しひょう は社会 しゃかい の家族 かぞく 規模 きぼ の変化 へんか (核 かく 家族 かぞく 化 か など)に影響 えいきょう を受 う ける。
多 おお くの貧困 ひんこん に関 かん する基準 きじゅん は1人 ひとり 当 あ たりで計算 けいさん される。しかし1人 ひとり 当 あ たりに必要 ひつよう となる収入 しゅうにゅう は子供 こども か成人 せいじん あるいは高齢 こうれい 者 しゃ かで異 こと なったものとなる。それらを考慮 こうりょ するかしないか、あるいはどのように考慮 こうりょ するかによって貧困 ひんこん に関 かん する数値 すうち は異 こと なったものとなる。またこれにより、貧困 ひんこん の指標 しひょう は少子化 しょうしか ・高齢 こうれい 化 か の影響 えいきょう を受 う ける。
統計 とうけい 全般 ぜんぱん に言 い えることであるが、貧困 ひんこん の統計 とうけい においても調査 ちょうさ 対象 たいしょう が偏 かたよ ったものとなる可能 かのう 性 せい がある。例 たと えば政府 せいふ の統計 とうけい であれば、富裕 ふゆう 層 そう の方 ほう が政府 せいふ に協力 きょうりょく 的 てき である可能 かのう 性 せい がある。あるいは、若者 わかもの の方 ほう が個人 こじん 情報 じょうほう の記述 きじゅつ に抵抗 ていこう を覚 おぼ える可能 かのう 性 せい がある。また、読 よ み書 か きできない貧困 ひんこん 者 しゃ は、調査 ちょうさ に対 たい して回答 かいとう できない可能 かのう 性 せい がある。その統計 とうけい 資料 しりょう がどの程度 ていど 信用 しんよう に値 あたい するかは様々 さまざま である。
上記 じょうき のような直接 ちょくせつ 貧困 ひんこん に関 かん する統計 とうけい の他 ほか に失業 しつぎょう 率 りつ ・識字 しきじ 率 りつ ・死亡 しぼう 率 りつ ・乳児 にゅうじ 死亡 しぼう 率 りつ ・GDP ・家計調査 かけいちょうさ ・所得 しょとく 再 さい 分配 ぶんぱい 調査 ちょうさ など各種 かくしゅ の統計 とうけい が貧困 ひんこん に関 かん した判断 はんだん ・理解 りかい に参照 さんしょう される。
貧困 ひんこん はそれ自体 じたい が望 のぞ ましくないものである。加 くわ えて広 ひろ い分野 ぶんや において影響 えいきょう を与 あた えており、様々 さまざま な問題 もんだい の要因 よういん となっている。
平均 へいきん 寿命 じゅみょう の統計 とうけい に基 もと づく世界 せかい 地図 ちず (2019年 ねん ,WHO)[6]
栄養失調 えいようしっちょう の子供 こども 。ダダーブ (ケニア )
特 とく に著 いちじる しい貧困 ひんこん は病気 びょうき ・飢餓 きが ・短 みじか い寿命 じゅみょう をもたらす。貧困 ひんこん によって十分 じゅうぶん な食糧 しょくりょう ・清潔 せいけつ な水 みず ・必要 ひつよう な医薬品 いやくひん などを得 え られない場合 ばあい 、多 おお くの人々 ひとびと (とりわけ弱者 じゃくしゃ である子供 こども )に様々 さまざま な病気 びょうき がもたらされる。中 なか には治療 ちりょう の困難 こんなん な病気 びょうき もあるが、多 おお くの人々 ひとびと が下痢 げり による脱水 だっすい 症状 しょうじょう ・百日咳 ひゃくにちぜき ・肺炎 はいえん ・マラリア などの治療 ちりょう され得 え るもので死 し んでいる。また、飢餓 きが によって餓死 がし ・栄養 えいよう 不足 ふそく で失明 しつめい ・ヨード欠乏症 けつぼうしょう などになるものも多 おお い。
石井 いしい 光 ひかり 太 ふとし によれば、食材 しょくざい の鮮度 せんど の関係 かんけい からスラム には火 ひ と油 あぶら を使 つか った高 こう カロリーな料理 りょうり が共通 きょうつう して見 み られ、野菜 やさい を買 か う余裕 よゆう が無 な く、必要 ひつよう なカロリーをそういったジャンクフード で補 おぎな う低 てい 所得 しょとく 者 しゃ ・失業 しつぎょう 者 しゃ には「貧困 ひんこん によって生 う まれる早死 はやじに にしやすい肥満 ひまん 」[12] という現象 げんしょう が見 み られるという。
このような状況 じょうきょう は乳児 にゅうじ 死亡 しぼう 率 りつ ・平均 へいきん 寿命 じゅみょう にも現 あらわ れている。例 たと えば先進 せんしん 国 こく においては2021年 ねん の乳児 にゅうじ の死亡 しぼう 者 しゃ 数 すう は乳児 にゅうじ 1000人 にん に対 たい して10人 にん 以下 いか であるが、1人 ひとり 当 あ たりGDP (2019年 ねん )[13] の最 もっと も低 ひく い国 くに 20か国 こく を見 み ると、乳児 にゅうじ 死亡 しぼう 率 りつ の平均 へいきん は1000人 にん に対 たい して56.20(最高 さいこう :アフガニスタン (106.75 世界 せかい 最多 さいた )- 最低 さいてい :マラウイ (34.19))になる[14] 。また、2019年 ねん の先進 せんしん 国 こく の平均 へいきん 寿命 じゅみょう はいずれも75歳 さい を超 こ えるが、先 さき の20か国 こく の平均 へいきん は62.9歳 さい (最高 さいこう :スーダン (69.1歳 さい )- 最低 さいてい :中央 ちゅうおう アフリカ共和 きょうわ 国 こく (53.1歳 さい ))である[6] 。また、平均 へいきん 寿命 じゅみょう 50歳 さい 未満 みまん の国 くに は、2010年 ねん 時点 じてん では4か国 こく (ハイチ :31.3歳 さい 、エスワティニ ・レソト :47.4歳 さい 、中央 ちゅうおう アフリカ共和 きょうわ 国 こく :48.5歳 さい )あったが、5年 ねん 後 ご に当 あ たる2015年 ねん にはレソト(47.7歳 さい )のみとなった。2019年 ねん 時点 じてん で50歳 さい 未満 みまん の国 くに は無 な くなっている。しかし、男女 だんじょ 別 べつ に見 み た場合 ばあい はレソト の男性 だんせい の寿命 じゅみょう が50歳 さい に満 み たない47.7歳 さい であった[6] 。
多 おお くの場合 ばあい において貧困 ひんこん 者 しゃ には教育 きょういく を受 う けるための費用 ひよう や時間 じかん が無 な い。生活 せいかつ をしていくためには働 はたら かざるを得 え ず、また十分 じゅうぶん な収入 しゅうにゅう を得 え られないため教育 きょういく に対 たい して投資 とうし できない。そのため貧 まず しい国 くに では識字 しきじ 率 りつ ・就学 しゅうがく 率 りつ が低 ひく く、たとえ学校 がっこう に通 かよ っていても教材 きょうざい ・教師 きょうし 不足 ふそく で十分 じゅうぶん な教育 きょういく を受 う けていない例 れい もある。
より貧 まず しいものがより低 ひく い教育 きょういく しか与 あた えられないことは先進 せんしん 国 こく においても見 み られるものであり、例 たと えばアメリカ の白人 はくじん とアフリカ系 けい アメリカ人 じん の間 あいだ には、大学 だいがく 進学 しんがく 率 りつ に差 さ が生 しょう じている。
貧困 ひんこん に陥 おちい ると生活 せいかつ の維持 いじ のために長時間 ちょうじかん 働 はたら かざるを得 え ず、また危険 きけん な仕事 しごと でもせざるを得 え なくなる。また、このような状況 じょうきょう では成人 せいじん だけでなく児童 じどう も働 はたら くことが求 もと められやすく、児童 じどう が十分 じゅうぶん な教育 きょういく を受 う けられない要因 よういん ともなっている。貧困 ひんこん により人身 じんしん 売買 ばいばい ・売春 ばいしゅん ・各種 かくしゅ の犯罪 はんざい を行 おこな うものも多 おお く、中 なか には兵士 へいし として内戦 ないせん などに参加 さんか させられるものもある。そのため事故 じこ ・病気 びょうき などによる高 たか い死亡 しぼう 率 りつ をもたらしている。
各国 かっこく において過度 かど の労働 ろうどう ・児童 じどう 労働 ろうどう が規制 きせい されているが、貧困 ひんこん によって働 はたら かざるを得 え ないものに対 たい して単純 たんじゅん に禁止 きんし としてもその効果 こうか は薄 うす く、貧困 ひんこん 国 こく の児童 じどう 労働 ろうどう 率 りつ は高 たか い。
国際 こくさい 労働 ろうどう 機関 きかん では、フィラデルフィア宣言 せんげん において「一部 いちぶ の貧困 ひんこん は、全体 ぜんたい の繁栄 はんえい にとって危険 きけん である」と宣言 せんげん している。不公平 ふこうへい な労働 ろうどう 条件 じょうけん による一部 いちぶ の貧困 ひんこん により普通 ふつう の労働 ろうどう 者 しゃ も貧困 ひんこん に対 たい する恐 おそ れを感 かん じ、会社 かいしゃ などによる権利 けんり 侵害 しんがい を容認 ようにん せざるを得 え ない事態 じたい になる。これは労働 ろうどう 者 しゃ の保護 ほご が十分 じゅうぶん ではない国 くに において助長 じょちょう され、経済 けいざい 的 てき に豊 ゆた かな国 くに でも起 お こりうる。
バングラデシュ 、鉄道 てつどう 線路 せんろ にいるホームレス の男子 だんし 児童 じどう (ストリートチルドレン )
人間 にんげん が貧困 ひんこん に陥 おちい ると、生活 せいかつ あるいは生命 せいめい を維持 いじ ・向上 こうじょう させるために犯罪 はんざい に手 て を染 そ めたり、犯罪 はんざい 組織 そしき などに関 かか わったりする場合 ばあい がある。また社会 しゃかい における貧困 ひんこん 者 しゃ が一定 いってい 以上 いじょう の数 かず になると、都市 とし の周辺 しゅうへん にスラム (貧民 ひんみん 街 がい )を形成 けいせい したり、都心 としん 部 ぶ でホームレス 及 およ びストリートチルドレン となるなどして都市 とし 環境 かんきょう が悪化 あっか して犯罪 はんざい の温床 おんしょう となる。また、貧困 ひんこん によって人々 ひとびと の生活 せいかつ が困窮 こんきゅう すると政府 せいふ ・国家 こっか に対 たい する不満 ふまん が増大 ぞうだい し、暴動 ぼうどう ・略奪 りゃくだつ ・内戦 ないせん などに発展 はってん することもある。
このようにして治安 ちあん が悪化 あっか すると一層 いっそう 経済 けいざい 活動 かつどう が阻害 そがい され、また各種 かくしゅ の援助 えんじょ も困難 こんなん になって、更 さら なる貧困 ひんこん を招 まね く悪循環 あくじゅんかん に陥 おちい る場合 ばあい がある。
貧困 ひんこん により治安 ちあん 悪化 あっか と政府 せいふ ・社会 しゃかい に対 たい する不満 ふまん が高 たか まると、テロ を人々 ひとびと が支持 しじ しやすくなる。また、犯罪 はんざい の多発 たはつ もあってテロリストの摘発 てきはつ が困難 こんなん になることでテロ組織 そしき の温床 おんしょう となりやすい。加 くわ えて貧困 ひんこん はその政府 せいふ に対 たい するテロ攻撃 こうげき の口実 こうじつ としても用 もち いられる。
テロが行 おこな われると直接 ちょくせつ 攻撃 こうげき を受 う けた人間 にんげん ・施設 しせつ のみならず、人々 ひとびと が恐怖 きょうふ を感 かん じることによってその地域 ちいき の観光 かんこう 業 ぎょう などが被害 ひがい を受 う け、経済 けいざい 活動 かつどう への影響 えいきょう も大 おお きなものとなる。また、テロ対策 たいさく にも相応 そうおう のコストが必要 ひつよう であり、警備 けいび システムの導入 どうにゅう など非 ひ 生産 せいさん 的 てき な分野 ぶんや への資金 しきん 投入 とうにゅう をせざるを得 え なくなって、生産 せいさん 性 せい が低下 ていか して更 さら なる貧困 ひんこん が助長 じょちょう される。
貧困 ひんこん 状態 じょうたい にある場合 ばあい には将来 しょうらい を見据 みす えた環境 かんきょう 保護 ほご などは後回 あとまわ しにされ、現在 げんざい の利益 りえき を得 え るために自然 しぜん 破壊 はかい が行 おこな われやすい。
自然 しぜん 破壊 はかい は合法 ごうほう 的 てき なものである場合 ばあい も非合法 ひごうほう なものである場合 ばあい もあるが、森林 しんりん を過度 かど に伐採 ばっさい して木材 もくざい を利用 りよう したり、過剰 かじょう な焼畑 やきばた や放牧 ほうぼく 、農耕 のうこう に適 てき さない土地 とち の開墾 かいこん が行 おこな われて結局 けっきょく 砂漠 さばく 化 か を招 まね いたりする。また密猟 みつりょう がなされたり、大気 たいき 汚染 おせん や水質 すいしつ 汚染 おせん が容認 ようにん される。これらにより、自然 しぜん 環境 かんきょう や生態 せいたい 系 けい が破壊 はかい されることとなる。
長 なが い目 め で見 み れば、結局 けっきょく その自然 しぜん ・生態 せいたい 系 けい の破壊 はかい は農地 のうち ・牧草 ぼくそう 地 ち の破壊 はかい ・病気 びょうき ・水害 すいがい などの自然 しぜん 災害 さいがい をもたらし、その地域 ちいき の更 さら なる貧困 ひんこん を招 まね く場合 ばあい も多 おお い。
貧困 ひんこん の原因 げんいん は個人 こじん について見 み ると、低 てい 賃金 ちんぎん 労働 ろうどう ・失業 しつぎょう ・職 しょく が得 え られない・自身 じしん と家族 かぞく と知人 ちじん の病気 びょうき 及 およ び介護 かいご と養育 よういく ・借金 しゃっきん (負債 ふさい )・浪費 ろうひ ・無気力 むきりょく ・精神 せいしん 疾患 しっかん ・学生 がくせい ・浪人 ろうにん ・見習 みなら い又 また は研究生 けんきゅうせい などにおける無 む 収入 しゅうにゅう 又 また は低 てい 収入 しゅうにゅう 状態 じょうたい ・災害 さいがい 及 およ び犯罪 はんざい などによる財産 ざいさん 喪失 そうしつ などが挙 あ げられる。
また社会 しゃかい 的 てき ・経済 けいざい 的 てき な貧困 ひんこん の原因 げんいん として、国家 こっか 経営 けいえい の破綻 はたん ・戦争 せんそう ・紛争 ふんそう ・人口 じんこう 爆発 ばくはつ ・耕作 こうさく 環境 かんきょう の悪条件 あくじょうけん と悪化 あっか ・社会 しゃかい 保障 ほしょう 制度 せいど の不備 ふび ・富 とみ の再 さい 分配 ぶんぱい 機能 きのう の不足 ふそく ・経済 けいざい 活動 かつどう における不 ふ 況 きょう ・高 たか いインフレ ・不適切 ふてきせつ な法律 ほうりつ と規制 きせい ・政府 せいふ と社会 しゃかい の腐敗 ふはい ・乏 とぼ しい教育 きょういく 機会 きかい などがある。また一部 いちぶ の特権 とっけん 階級 かいきゅう ・貴族 きぞく ・企業 きぎょう などによる搾取 さくしゅ も挙 あ げられる。
税 ぜい 制度 せいど の不備 ふび からビルトイン・スタビライザーがはたらかず、低 てい 所得 しょとく 層 そう が不利益 ふりえき を被 こうむ る状況 じょうきょう も貧困 ひんこん の一因 いちいん である。
かつて貧困 ひんこん は個人 こじん の怠惰 たいだ によるものであり、そのような怠惰 たいだ な個人 こじん が貧困 ひんこん に陥 おちい るのは当然 とうぜん であると考 かんが えられたが[要 よう 出典 しゅってん ] 、現在 げんざい [いつ? ] では多 おお くの国 くに において貧困 ひんこん は社会 しゃかい の問題 もんだい であり、国家 こっか や社会 しゃかい によって対処 たいしょ されるべき課題 かだい と考 かんが えられている。そのため各国 かっこく において社会 しゃかい 保障 ほしょう や富 とみ の再 さい 分配 ぶんぱい に関 かん する法 ほう 整備 せいび などを行 おこな われ、また、比較的 ひかくてき 裕福 ゆうふく な国家 こっか や個人 こじん ・慈善 じぜん 団体 だんたい から支援 しえん が行 おこな われたり、あるいは国際 こくさい 連合 れんごう などの国際 こくさい 機関 きかん からの援助 えんじょ での解決 かいけつ も図 はか られている。
国際 こくさい 連合 れんごう も貧困 ひんこん 撲滅 ぼくめつ のための国際 こくさい デー (毎年 まいとし 10月 がつ 17日 にち )を設 もう け貧困 ひんこん 緩和 かんわ (英語 えいご 版 ばん ) に向 む けた認知 にんち に努 つと めている。フードスタンプ などで食料 しょくりょう を提供 ていきょう したりなど実績 じっせき も上 あ げている。
誰 だれ もが病気 びょうき ・事故 じこ ・失業 しつぎょう などの生活 せいかつ 上 じょう のリスクを負 お っており、これらによって貧困 ひんこん に陥 おちい る可能 かのう 性 せい がある。そこでこの危険 きけん を予防 よぼう し、貧困 ひんこん からの脱却 だっきゃく を支援 しえん するため、社会 しゃかい 保障 ほしょう 制度 せいど が構築 こうちく し、最低限 さいていげん の公的 こうてき 扶助 ふじょ や医療 いりょう の保障 ほしょう 、公共 こうきょう サービスの給付 きゅうふ が求 もと められる。社会 しゃかい 保障 ほしょう 制度 せいど が不十分 ふじゅうぶん なものであれば、人々 ひとびと がそれらの危険 きけん に遭遇 そうぐう したとき貧困 ひんこん に陥 おちい り、そこから脱出 だっしゅつ できなくなってしまうためである。
十分 じゅうぶん な社会 しゃかい 保障 ほしょう 制度 せいど があることによって、人々 ひとびと が安心 あんしん して生活 せいかつ を送 おく り、将来 しょうらい の設計 せっけい をすることができるようになる。そして貧困 ひんこん が予防 よぼう ・救済 きゅうさい されることで、貧困 ひんこん にまつわる様々 さまざま な問題 もんだい 、治安 ちあん の悪化 あっか や環境 かんきょう の破壊 はかい 、借金 しゃっきん による更 さら なる困窮 こんきゅう などを防 ふせ ぎ経済 けいざい 的 てき にも発展 はってん することができる。また人々 ひとびと がある程度 ていど の危険 きけん を冒 おか しても新 あら たなことに挑戦 ちょうせん することが促 うなが される(例 たと えば起業 きぎょう する。万 まん 一 いち 失敗 しっぱい しても生活 せいかつ 保護 ほご などで何 なに とかなると考 かんが える)ことによっても、発展 はってん が促 うなが される。
しかし、社会 しゃかい 保障 ほしょう 制度 せいど の構築 こうちく ・維持 いじ には相応 そうおう の資金 しきん が必要 ひつよう であるが、国 くに 全体 ぜんたい が貧 まず しい場合 ばあい には財源 ざいげん に乏 とぼ しく、ある程度 ていど の経済 けいざい 発展 はってん が無 な いと社会 しゃかい 保障 ほしょう 制度 せいど は整備 せいび しにくい。また、このような保障 ほしょう は一 いち 面 めん において市場 いちば 競争 きょうそう を阻害 そがい し、労働 ろうどう 意欲 いよく ・向上心 こうじょうしん を低下 ていか させ、モラルハザード やフリーライダー などの問題 もんだい を発生 はっせい させるため、どの程度 ていど の社会 しゃかい 保障 ほしょう が適当 てきとう かはしばしば議論 ぎろん される問題 もんだい である。
貧困 ひんこん の原因 げんいん として地理 ちり 的 てき 条件 じょうけん が挙 あ げられることがある。立地 りっち や気候 きこう 条件 じょうけん などが不利 ふり に働 はたら く場合 ばあい 、経済 けいざい 発展 はってん が進 すす み難 がた く貧困 ひんこん がもたらされると考 かんが えられる。そのような不利 ふり の例 れい として、以下 いか のようなものが挙 あ げられる。
交通 こうつう ・輸送 ゆそう の困難 こんなん
山地 さんち ・砂漠 さばく ・孤島 ことう に立地 りっち することと、内陸 ないりく 国 こく であることなどによって交通 こうつう ・輸送 ゆそう が困難 こんなん あるいは他 た の地域 ちいき と比較 ひかく して高 こう コストになると、原料 げんりょう の入手 にゅうしゅ ・生産 せいさん 物 ぶつ の販売 はんばい に不利 ふり となり、経済 けいざい 発展 はってん が抑制 よくせい される。実際 じっさい にこのような立地 りっち の国家 こっか は貧困 ひんこん なものが多 おお く、交通 こうつう 網 もう などのインフラ整備 せいび に多額 たがく の投資 とうし が必要 ひつよう となる。
低 ひく い農業 のうぎょう 生産 せいさん 力 りょく
熱帯 ねったい 地方 ちほう ではその高温 こうおん により土壌 どじょう の栄養分 えいようぶん が分解 ぶんかい されやすく、多雨 たう によって水 みず の浸食 しんしょく を受 う けやすいため、土地 とち がやせたものとなりやすい。また山地 さんち や乾燥 かんそう 地 ち 、寒冷 かんれい 地 ち では植物 しょくぶつ の生育 せいいく に必要 ひつよう な土地 とち ・水 みず ・気温 きおん などが得 え にくく耕作 こうさく が困難 こんなん である。このような地域 ちいき では農産物 のうさんぶつ が得 え られないため人口 じんこう が少 すく なく、かつ貧 まず しく豊 ゆた かになるための資本 しほん の蓄積 ちくせき が困難 こんなん である。
低 ひく い人口 じんこう 密度 みつど
工業 こうぎょう 化 か が進 すす んだ国民 こくみん 経済 けいざい では、人口 じんこう 密度 みつど が低 ひく いことは不利 ふり になることが多 おお い[要 よう 出典 しゅってん ] 。人口 じんこう 密度 みつど が低 ひく いとインフラの整備 せいび や労働 ろうどう 力 りょく の確保 かくほ に多 おお くのコストがかかる(例 たと えば隣 となり の家 いえ や村 むら まで長々 ながなが と道路 どうろ を建設 けんせつ しなければならない)。また製品 せいひん を販売 はんばい する市場 いちば としても、効率 こうりつ が悪 わる いものとなる。このような人口 じんこう 密度 みつど の低 ひく さは、農業 のうぎょう 生産 せいさん 力 りょく の低 ひく さに由来 ゆらい する面 めん がある[要 よう 出典 しゅってん ] 。つまり生活 せいかつ に必要 ひつよう な食糧 しょくりょう を得 え るためにはより広 ひろ い面積 めんせき が必要 ひつよう となり、分散 ぶんさん して住 す まざるを得 え ず都市 とし が形成 けいせい され難 がた いのである[要 よう 出典 しゅってん ] 。
病気 びょうき
病気 びょうき が蔓延 まんえん しやすいかどうかは、その気候 きこう にもよる。病気 びょうき によって働 はたら き手 て が倒 たお れればその家族 かぞく が貧困 ひんこん に陥 おちい る原因 げんいん になる。また治療 ちりょう 費用 ひよう がかかり、あるいは死 し によってその人 ひと が教育 きょういく や経験 けいけん によって得 え た知識 ちしき ・技術 ぎじゅつ も失 うしな われてしまうことで、経済 けいざい 活動 かつどう も抑制 よくせい される。そのような地域 ちいき ではリスクが高 たか く投資 とうし も敬遠 けいえん されやすい。病気 びょうき の蔓延 まんえん しやすい気候 きこう として熱帯 ねったい ・亜熱帯 あねったい の気候 きこう が挙 あ げられ、マラリア やコレラ などがその風土病 ふうどびょう として知 し られる。現在 げんざい はAIDS の流行 りゅうこう も大 おお きな問題 もんだい となっている。
農業 のうぎょう 生産 せいさん 力 りょく が高 たか いことや交通 こうつう の便 びん が良 よ いこと(海 うみ や国際 こくさい 河川 かせん と繋 つな がっていること)、人口 じんこう 密度 みつど が高 たか いことなどは、多 おお くの先進 せんしん 国 こく に見 み られるものであり、また発展 はってん 途上 とじょう 国 こく の中 なか でもアジア諸国 しょこく が発展 はってん し、アフリカ諸国 しょこく があまり発展 はってん しないことの理由 りゆう の一 ひと つと考 かんが えられる。
このような不利 ふり は、十分 じゅうぶん な投資 とうし によるインフラ整備 せいび や衛生 えいせい 状態 じょうたい の向上 こうじょう で緩和 かんわ され得 え るものではあるが、貧困 ひんこん に陥 おちい っている諸国 しょこく ではそのような投資 とうし のための資金 しきん を調達 ちょうたつ することが難 むずか しい。
ハーバー・ボッシュ法 ほう による窒素 ちっそ の化学 かがく 肥料 ひりょう の誕生 たんじょう や過 か リン酸 さん 石灰 せっかい によるリンの化学 かがく 肥料 ひりょう の誕生 たんじょう によりマルサスの限界 げんかい は克服 こくふく されヨーロッパやアメリカの収穫 しゅうかく 量 りょう は増加 ぞうか した[9] が化学 かがく 肥料 ひりょう を入手 にゅうしゅ できるのは先進 せんしん 国 こく のみであり、相対 そうたい 的 てき な貧困 ひんこん は解消 かいしょう されなかった。
貧困 ひんこん の原因 げんいん として、投資 とうし の不足 ふそく が挙 あ げられることがある。投資 とうし 不足 ふそく によってインフラ が整備 せいび されず、工場 こうじょう などの生産 せいさん 設備 せつび が整 ととの えられないため貧困 ひんこん となっているのであり、十分 じゅうぶん な投資 とうし がなされれば経済 けいざい が発展 はってん して貧困 ひんこん が減少 げんしょう する、と考 かんが えられる。
そこで、比較的 ひかくてき 豊 ゆた かな者 もの から貧 まず しい者 もの へと投資 とうし することが求 もと められる。貧 まず しい者 もの は現在 げんざい の生活 せいかつ を維持 いじ するのが精一杯 せいいっぱい であり、新 あら たに道路 どうろ を建設 けんせつ したり生産 せいさん 設備 せつび を購入 こうにゅう することが出来 でき ないため、成長 せいちょう に必要 ひつよう な投資 とうし が生 う み出 だ せず貧困 ひんこん から抜 ぬ け出 だ せない。貧 まず しいものに投資 とうし して少 すこ し余裕 よゆう が出来 でき れば、その余裕 よゆう の分 ぶん を再 ふたた び投資 とうし することで、経済 けいざい 成長 せいちょう の階段 かいだん を登 のぼ ることが出来 でき るようになるのである。
このような考 かんが えは、収穫 しゅうかく 逓減 ていげん の法則 ほうそく によっても支持 しじ される。この法則 ほうそく によれば貧 まず しい社会 しゃかい に投資 とうし をすると、既 すで に発展 はってん した社会 しゃかい に投資 とうし するよりも大 おお きな収益 しゅうえき と大 おお きな成長 せいちょう が見込 みこ まれる。これは単純 たんじゅん に言 い えば次 つぎ のようなものである。機械 きかい を持 も っていない労働 ろうどう 者 しゃ に機械 きかい を与 あた えると、大 おお きく生産 せいさん 量 りょう は増加 ぞうか する。しかし既 すで に5台 だい の機械 きかい を持 も つ労働 ろうどう 者 しゃ にもう1台 だい 機械 きかい を与 あた えても大 たい して生産 せいさん 量 りょう は増加 ぞうか しない(機械 きかい が余 あま るだけである)。そこで、貧困 ひんこん 国 こく へ投資 とうし することは合理 ごうり 的 てき 、効率 こうりつ 的 てき なものとなるはずである。
そして、実際 じっさい に多 おお くの先進 せんしん 国 こく や国際 こくさい 機関 きかん などによって様々 さまざま な開発 かいはつ 援助 えんじょ が行 おこな われているが、援助 えんじょ が経済 けいざい 発展 はってん に繋 つな がらなかった国家 こっか も多 おお く存在 そんざい する。このような国 くに では以下 いか のような問題 もんだい が指摘 してき される。
教育 きょういく 水準 すいじゅん が低 ひく く労働 ろうどう 者 しゃ が機械 きかい を使用 しよう できない。
各種 かくしゅ の産業 さんぎょう 水準 すいじゅん が低 ひく いためハイテク 機器 きき の修理 しゅうり ・維持 いじ ができない。
不適切 ふてきせつ な政策 せいさく によって必要 ひつよう な原料 げんりょう ・人員 じんいん が手 て に入 はい らない。
設備 せつび の建設 けんせつ ・購入 こうにゅう 資金 しきん や援助 えんじょ 物資 ぶっし が横領 おうりょう や贈収賄 ぞうしゅうわい などで消 き えてしまう。
戦争 せんそう や内戦 ないせん などによって設備 せつび が破壊 はかい される。
このような国家 こっか では、民間 みんかん による投資 とうし もリスクが大 おお きすぎて期待 きたい できず、むしろ海外 かいがい に資金 しきん が流出 りゅうしゅつ することもよく見 み られている。
貧困 ひんこん の原因 げんいん として、教育 きょういく 水準 すいじゅん の低 ひく さが挙 あ げられることがある。十分 じゅうぶん な教育 きょういく を受 う けられず労働 ろうどう 者 しゃ が単純 たんじゅん 労働 ろうどう にしか就 つ けないことで、貧困 ひんこん を招 まね いているのであり、教育 きょういく を普及 ふきゅう させることで貧困 ひんこん からの脱却 だっきゃく ができると言 い われる。教育 きょういく によって豊富 ほうふ に人材 じんざい を育成 いくせい すれば、投資 とうし を有効 ゆうこう 活用 かつよう し、機械 きかい や資源 しげん を効果 こうか 的 てき に利用 りよう して経済 けいざい 発展 はってん が可能 かのう となると考 かんが えられる。
このような考 かんが えは、資金 しきん の効果 こうか 的 てき な利用 りよう という点 てん からも支持 しじ される。資金 しきん は限 かぎ られたものであるが、自国 じこく で産出 さんしゅつ しない限 かぎ り経済 けいざい 発展 はってん に必要 ひつよう な様々 さまざま な資源 しげん の多 おお くは産出 さんしゅつ 国 こく から輸入 ゆにゅう せざるを得 え ない。一方 いっぽう で、人的 じんてき 資源 しげん ならば自国 じこく で教育 きょういく によって増加 ぞうか させることができるのであり、しかも貧困 ひんこん 国 こく では教師 きょうし の賃金 ちんぎん も低 ひく い。このため多 おお くの国 くに が教育 きょういく に力 ちから を入 い れており、また先進 せんしん 国 こく ・国際 こくさい 機関 きかん ・あるいはNGOなどによって教育 きょういく への支援 しえん が行 おこな われている。結果 けっか として、義務 ぎむ 教育 きょういく の普及 ふきゅう 率 りつ は大 おお きく高 たか められた。
しかしながら、義務 ぎむ 教育 きょういく の普及 ふきゅう によっても経済 けいざい 発展 はってん を得 え られなかった国家 こっか も存在 そんざい する。このような国 くに では教育 きょういく に関 かん して以下 いか のような問題 もんだい 点 てん が指摘 してき される。
教育 きょういく 機関 きかん における差別 さべつ ・少数 しょうすう 言語 げんご を使用 しよう する ことができない。[15]
教育 きょういく 資金 しきん や教材 きょうざい が横領 おうりょう などによって消 き える。
統計 とうけい 上 じょう は学校 がっこう には行 おこな っていても、実際 じっさい には教材 きょうざい ・教師 きょうし の不足 ふそく で満足 まんぞく に授業 じゅぎょう を受 う けていない(生活苦 せいかつく により、教師 きょうし が教材 きょうざい を売 う り払 はら ってしまう例 れい も見 み られる)。
人脈 じんみゃく やコネ ・賄賂 わいろ などが重視 じゅうし され、教育 きょういく を受 う けてもそれが適切 てきせつ に評価 ひょうか されないため、学習 がくしゅう 意欲 いよく が失 うしな われる。
教育 きょういく を受 う けた人材 じんざい がより環境 かんきょう の良 よ い、国外 こくがい に流出 りゅうしゅつ する。
また、教育 きょういく 水準 すいじゅん の向上 こうじょう には学校 がっこう 教育 きょういく だけでなく家庭 かてい や社会 しゃかい での教育 きょういく も重要 じゅうよう であるが、政治 せいじ 腐敗 ふはい や社会 しゃかい の習慣 しゅうかん から、教育 きょういく に対 たい する意欲 いよく ・理解 りかい が低 ひく い場合 ばあい 、それらを外部 がいぶ から向上 こうじょう させるのは困難 こんなん である。女性 じょせい の教育 きょういく 水準 すいじゅん の向上 こうじょう は経済 けいざい 発展 はってん のみならず、衛生 えいせい 知識 ちしき の向上 こうじょう などによって健康 けんこう 状態 じょうたい を改善 かいぜん するのにも役立 やくだ つとされるが、男性 だんせい と比較 ひかく して女性 じょせい の教育 きょういく には理解 りかい 、協力 きょうりょく を得 え がたい社会 しゃかい も多 おお い。
貧困 ひんこん の原因 げんいん として、腐敗 ふはい が挙 あ げられることがある。横領 おうりょう や贈収賄 ぞうしゅうわい 、コネ や金 かね による採用 さいよう ・出世 しゅっせ などの横行 おうこう する腐敗 ふはい した社会 しゃかい では正当 せいとう に能力 のうりょく が評価 ひょうか されず、人々 ひとびと が努力 どりょく をしようというインセンティブ を失 うしな ってしまう。そうして努力 どりょく を重 かさ ねる者 もの がいなくなることで、社会 しゃかい 全体 ぜんたい が貧困 ひんこん に陥 おちい るのである。社会 しゃかい が改革 かいかく され腐敗 ふはい がなくなることによって、人々 ひとびと は将来 しょうらい に希望 きぼう を持 も ち、教育 きょういく や学習 がくしゅう 、努力 どりょく に対 たい してインセンティブを持 も つようになり、また他国 たこく からの援助 えんじょ なども貧困 ひんこん 者 しゃ に届 とど くようになると考 かんが えられる。
しかし、政府 せいふ や社会 しゃかい の腐敗 ふはい を外部 がいぶ から改善 かいぜん することは難 むずか しい。[注釈 ちゅうしゃく 1] 腐敗 ふはい した国家 こっか は、経済 けいざい が停滞 ていたい しある意味 いみ において他国 たこく からの援助 えんじょ によって支 ささ えられているのではあるが、援助 えんじょ 資金 しきん の使用 しよう に問題 もんだい があったとしても、援助 えんじょ の打 う ち切 き りはなかなか行 おこな われない。
その理由 りゆう の一 ひと つは、外交 がいこう 主管 しゅかん 庁 ちょう は、その部署 ぶしょ の存続 そんぞく 、発展 はってん のため予算 よさん を全 すべ て消費 しょうひ しなければならず(しない場合 ばあい 翌年 よくねん の予算 よさん がカットされる)、援助 えんじょ を行 おこな って形式 けいしき 的 てき にでも実績 じっせき を挙 あ げなければならないという点 てん にある。そのため、援助 えんじょ 資金 しきん を無駄 むだ にすることも黙認 もくにん され、例年 れいねん 通 どお りに援助 えんじょ が行 おこな われ、腐敗 ふはい と貧困 ひんこん も温存 おんぞん される。
もう一 ひと つの理由 りゆう は、人道的 じんどうてき な観点 かんてん から食糧 しょくりょう や医薬品 いやくひん の援助 えんじょ の停止 ていし は難 むずか しく、ある意味 いみ において貧困 ひんこん 者 しゃ が援助 えんじょ を引 ひ き出 だ す人質 ひとじち となっていることである。
市場 いちば 競争 きょうそう や自由 じゆう 貿易 ぼうえき の利点 りてん と問題 もんだい 点 てん については、以下 いか のような主張 しゅちょう がある。
貧困 ひんこん の原因 げんいん として、規制 きせい が多 おお く市場 いちば 競争 きょうそう や自由 じゆう 貿易 ぼうえき が行 おこな われないことが挙 あ げられる。規制 きせい による経済 けいざい 活動 かつどう の抑制 よくせい やコスト負担 ふたん がなくなれば、貧困 ひんこん が解消 かいしょう に向 む かう[要 よう 出典 しゅってん ] 。
自由 じゆう 貿易 ぼうえき や規制 きせい 緩和 かんわ によって政府 せいふ の権限 けんげん が縮小 しゅくしょう されれば、汚職 おしょく や政治 せいじ 腐敗 ふはい も減少 げんしょう し、海外 かいがい からの投資 とうし が増加 ぞうか する[要 よう 出典 しゅってん ] 。
競争 きょうそう によって経済 けいざい 発展 はってん を遂 と げるには、まず経済 けいざい 活動 かつどう の基盤 きばん となるインフラが必要 ひつよう である[要 よう 出典 しゅってん ] 。
グローバリゼーションによる経済 けいざい 成長 せいちょう が、インドの極貧 ごくひん 人口 じんこう を2億 おく 人 にん 、中国 ちゅうごく では3億 おく 人 にん 減 へ らした[16] 。
グローバル化 か は、格差 かくさ を縮小 しゅくしょう させる効果 こうか もある。後進 こうしん 国 こく が発展 はってん すれば、先進 せんしん 国 こく で買 か う製品 せいひん が安 やす くなる。低 てい 所得 しょとく 者 しゃ はエンゲル係数 けいすう が高 たか いため、食料 しょくりょう 品 ひん が安 やす くなれば実質 じっしつ 所得 しょとく が増 ふ える[17] 。
自由 じゆう 貿易 ぼうえき が賃金 ちんぎん 格差 かくさ 拡大 かくだい を招 まね いているという分析 ぶんせき がある。ノーベル賞 しょう 経済 けいざい 学者 がくしゃ エリック・マスキン とマイケル・クレマーが指摘 してき するように、貿易 ぼうえき が所得 しょとく 格差 かくさ を縮小 しゅくしょう させるという従来 じゅうらい のリカード の比較 ひかく 優位 ゆうい 説 せつ は実証 じっしょう 性 せい を欠 か いているとしている[18] 。マスキンらによる技術 ぎじゅつ マッチング理論 りろん によれば、グローバリゼーション以前 いぜん では発展 はってん 途上 とじょう 国 こく の熟練 じゅくれん 労働 ろうどう 者 しゃ と非 ひ 熟練 じゅくれん 労働 ろうどう 者 しゃ が協調 きょうちょう することで生産 せいさん 性 せい を上 あ げていたが、グローバリゼーション以降 いこう では熟練 じゅくれん 労働 ろうどう 者 しゃ が先進 せんしん 国 こく の国際 こくさい 的 てき 企業 きぎょう に雇 やと われて非 ひ 熟練 じゅくれん 労働 ろうどう 者 しゃ はとり残 のこ され、格差 かくさ が増大 ぞうだい する。発展 はってん 途上 とじょう 国 こく の政府 せいふ は労働 ろうどう 者 しゃ の技術 ぎじゅつ を高 たか める教育 きょういく を提供 ていきょう しなければならないとマスキンらは述 の べる。カンボジアでは女性 じょせい に教育 きょういく を受 う けさせるプログラムを導入 どうにゅう することで女性 じょせい をアパレル産業 さんぎょう に入 い れることが可能 かのう となった[18] 。
国外 こくがい の安 やす い製品 せいひん が輸入 ゆにゅう され国内 こくない 産業 さんぎょう が衰退 すいたい すると、一時 いちじ 的 てき であれ所得 しょとく の低下 ていか や失業 しつぎょう 者 しゃ の増加 ぞうか を招 まね く[要 よう 出典 しゅってん ] 。
小規模 しょうきぼ な株式 かぶしき 市場 いちば や為替 かわせ 市場 いちば に多額 たがく の投機 とうき 資金 しきん が流入 りゅうにゅう すると、価格 かかく が変動 へんどう しやすく、金融 きんゆう 危機 きき にいたる場合 ばあい もある[要 よう 出典 しゅってん ] 。
企業 きぎょう や工場 こうじょう を誘致 ゆうち しても、単純 たんじゅん 作業 さぎょう が求 もと められる場合 ばあい には、技術 ぎじゅつ 移転 いてん が進 すす まず国内 こくない 産業 さんぎょう の育成 いくせい には繋 つな がらない場合 ばあい もある[要 よう 出典 しゅってん ] 。
国外 こくがい の企業 きぎょう の進出 しんしゅつ には、言語 げんご 、習慣 しゅうかん や文化 ぶんか の差異 さい などの障壁 しょうへき も大 おお きく、受入 うけいれ 国 こく の文化 ぶんか が変容 へんよう する[要 よう 出典 しゅってん ] 。
多 た 国籍 こくせき 企業 きぎょう の誘致 ゆうち や国際 こくさい 競争 きょうそう 力 りょく のある国内 こくない 産業 さんぎょう の育成 いくせい のために、本来 ほんらい あるべき規制 きせい まで緩和 かんわ されると、労働 ろうどう 環境 かんきょう の悪化 あっか や環境 かんきょう 破壊 はかい などの弊害 へいがい がもたらされる(底辺 ていへん への競争 きょうそう と呼 よ ばれる)[要 よう 出典 しゅってん ] 。
グローバリゼーションや経済 けいざい 開発 かいはつ から取 と り残 のこ されつつある国 くに があり、国際 こくさい 援助 えんじょ はそうした最貧 さいひん 国 こく を優先 ゆうせん すべきであるという指摘 してき もある[19] 。
貧困 ひんこん の原因 げんいん として、人口 じんこう の急激 きゅうげき な増加 ぞうか (人口 じんこう 爆発 ばくはつ )が挙 あ げられることがある。人口 じんこう 爆発 ばくはつ は、一人 ひとり 当 あ たりの資金 しきん ・土地 とち ・資源 しげん 量 りょう を減少 げんしょう させ、人口 じんこう の増加 ぞうか に経済 けいざい 発展 はってん が追 お いつかなくなり、食糧 しょくりょう 不足 ふそく や失業 しつぎょう 、都市 とし への過剰 かじょう な人口 じんこう 流入 りゅうにゅう やスラムの形成 けいせい がもたらされて貧困 ひんこん に陥 おちい る。そこで、家族 かぞく 計画 けいかく を普及 ふきゅう させ人口 じんこう 増加 ぞうか を抑制 よくせい することで、一人 ひとり 当 あ たりの資源 しげん を確保 かくほ し、経済 けいざい の発展 はってん を図 はか るべきと考 かんが えられる。
このような考 かんが えに基 もと づき、性教育 せいきょういく や避妊 ひにん 具 ぐ の普及 ふきゅう 活動 かつどう (無料 むりょう 配布 はいふ など)が行 おこな われた。
しかし、多 おお くの貧困 ひんこん 国 こく の合計 ごうけい 特殊 とくしゅ 出生 しゅっしょう 率 りつ (一人 ひとり の女性 じょせい が一生 いっしょう のうちに産 う む子供 こども の数 かず )は高 たか い。これは、避妊 ひにん 法 ほう を知 し らないと言 い う理由 りゆう により出産 しゅっさん がなされるだけではなく、病気 びょうき や事故 じこ によって子供 こども が死亡 しぼう するリスクや、老後 ろうご の生活 せいかつ の保障 ほしょう 、あるいは労働 ろうどう 力 りょく として多 おお くの子供 こども を持 も つことが望 のぞ まれているためであると考 かんが えられる。
子供 こども を望 のぞ むものに対 たい して子供 こども を減 へ らすようにするのは難 むずか しく、各国 かっこく で少 すく ない子供 こども の利点 りてん が宣伝 せんでん されているものの、十分 じゅうぶん な効果 こうか は現 あらわ れていない。
また、中国 ちゅうごく の一人 ひとり っ子 こ 政策 せいさく のように強制 きょうせい 的 てき に出生 しゅっしょう 率 りつ を下 さ げる政策 せいさく は、強力 きょうりょく な政府 せいふ の権力 けんりょく がないと実行 じっこう は難 むずか しく、男尊女卑 だんそんじょひ 的 てき 風潮 ふうちょう のある社会 しゃかい では男女 だんじょ 比率 ひりつ の大 おお きな偏 かたよ りや戸籍 こせき に登録 とうろく されない子供 こども の増加 ぞうか などをもたらす結果 けっか となるなど、弊害 へいがい も多 おお い。
経済 けいざい が発展 はってん し社会 しゃかい 保障 ほしょう 制度 せいど が整備 せいび されれば、労働 ろうどう 力 りょく や生活 せいかつ 保障 ほしょう としての子供 こども の重要 じゅうよう 性 せい は下 さ がり、実際 じっさい 先進 せんしん 国 こく では少子化 しょうしか となっているが、それが出来 でき ればそもそも貧困 ひんこん ではない。
貧困 ひんこん は、社会 しゃかい 的 てき な基盤 きばん 整備 せいび の問題 もんだい により、学歴 がくれき ・識字 しきじ ・社会 しゃかい 的 てき 経験 けいけん (チャンス)・出自 しゅつじ などの、社会 しゃかい 的 てき な力 ちから を獲得 かくとく するアクセス権 けん が人々 ひとびと に与 あた えられていない、とする見方 みかた である。そこから、貧困 ひんこん 層 そう がそうした力 ちから を手 て に入 い れることで、貧困 ひんこん を打開 だかい する道 みち が開 ひら かれるとする考 かんが え方 かた もある。エンパワーメント といい、ブラジルの識字 しきじ 教育 きょういく の指導 しどう 者 しゃ 、パウロ・フレイレ の『被 ひ 抑圧 よくあつ 者 しゃ の教育 きょういく 学 がく 』から広 ひろ まってきた見解 けんかい である。
1960年代 ねんだい 以降 いこう のアメリカでは「貧困 ひんこん の文化 ぶんか 」en:Culture of poverty という概念 がいねん が提示 ていじ され、貧困 ひんこん 者 しゃ が貧困 ひんこん 生活 せいかつ を次 つぎ の世代 せだい に受 う け継 つ ぐような生活 せいかつ 習慣 しゅうかん や世界 せかい 観 かん を伝承 でんしょう しており、このサイクルを打破 だは することが社会 しゃかい 問題 もんだい としての貧困 ひんこん を解決 かいけつ するために不可欠 ふかけつ だ、という考 かんが えが広 ひろ がっている。この概念 がいねん は人類 じんるい 学者 がくしゃ オスカー・ルイス の著書 ちょしょ 『貧困 ひんこん の文化 ぶんか ―メキシコの“五 いつ つの家族 かぞく ”』からその名 な を取 と る。民主党 みんしゅとう のモニハン上院 じょういん 議員 ぎいん のレポートなどに採用 さいよう され、アメリカの対 たい 貧困 ひんこん 政策 せいさく に大 おお きな影響 えいきょう を与 あた えている。
ビールスープ - 乾燥 かんそう エンドウ豆 まめ で作 つく られたスープ。簡単 かんたん に作 つく れるスープであるため文学 ぶんがく の中 なか で貧乏人 びんぼうにん の食 た べ物 もの とされることがある。紀元前 きげんぜん から兵士 へいし や船乗 ふなの りの腹 はら も満 み たしてきた重要 じゅうよう な料理 りょうり である。
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