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'''カライス'''('''Kalais''', [[ギリシア語 ご |希 まれ ]]:Κάλαϊς)と'''ゼーテース'''('''Zetes''', [[ギリシア語 ご |希 まれ ]]:Ζήτης, [[長 ちょう 母音 ぼいん ]]を省略 しょうりゃく して'''ゼテス'''とも)は、[[ギリシア神話 しんわ ]]に登場 とうじょう する有 ゆう 翼 つばさ の英雄 えいゆう である。北風 きたかぜ の神 かみ [[ボレアース]]と[[アテーナイ]]王 おう [[エレクテウス]]の娘 むすめ [[オーレイテュイア]]の子 こ で、[[クレオパトラー]]、[[キオネー]]と兄弟 きょうだい <ref>[[アポロドーロス]]、3巻 かん 15・2。ほか[[オウィディウス]]『[[変身 へんしん 物語 ものがたり ]]』6巻 かん 。[[ヒュギーヌス]]、14。</ref>。[[ハルピュイア]]三 さん 姉妹 しまい の1人 にん '''ケライノー'''(Kelaino:嵐 あらし の雲 くも )の息子 むすこ ともいわれる。兄弟 きょうだい そろって[[アルゴナウタイ]]の勇者 ゆうしゃ で、[[トラーキア]]でのハルピュイア退治 たいじ で活躍 かつやく した。
'''カライス'''({{lang-grc-short| '''Κάλαϊς ''', ''Kalais''}}) と'''ゼーテース'''({{lang-grc-short| '''Ζήτης ''', ''Zētēs''}} , [[長 ちょう 母音 ぼいん ]]を省略 しょうりゃく して'''ゼテス'''とも)は、[[ギリシア神話 しんわ ]]に登場 とうじょう する有 ゆう 翼 つばさ の英雄 えいゆう である。北風 きたかぜ の神 かみ [[ボレアース]]と[[アテーナイ]]王 おう [[エレクテウス]]の娘 むすめ [[オーレイテュイア]]の子 こ で、[[クレオパトラー]]、[[キオネー]]と兄弟 きょうだい <ref>[[アポロドーロス]]、3巻 かん 15・2。ほか[[オウィディウス]]『[[変身 へんしん 物語 ものがたり ]]』6巻 かん 。[[ヒュギーヌス]]、14。</ref>。兄弟 きょうだい そろって[[アルゴナウタイ]]の勇者 ゆうしゃ で、[[トラーキア]]でのハルピュイア退治 たいじ で活躍 かつやく した。
== ハルピュイア退治 たいじ ==
== ハルピュイア退治 たいじ ==
[[File:Erasmus Quellinus (II)- La persecución de las Harpías, 1630.jpg|thumb|200px|{{仮 かり リンク|エラスムス・クェリヌス2世 せい |en|Erasmus Quellinus II}}の1636-1638年 ねん 頃 ごろ の絵画 かいが 『ハルピュイア達 たち の迫害 はくがい 』。[[プラド美術館 びじゅつかん ]]所蔵 しょぞう 。]]
[[イアーソーン]]一 いち 行 ぎょう はこの航海 こうかい での難所 なんしょ 中 ちゅう の難所 なんしょ [[ボスポラス海峡 かいきょう ]]を通過 つうか するため、[[アポローン]]による呪 のろ いを受 う けた盲目 もうもく の[[予言 よげん 者 しゃ ]]で[[サルミュデーソス]]の王 おう [[ピーネウス]]のもとを訪 たず ねた。
[[イアーソーン]]一 いち 行 ぎょう はこの航海 こうかい での難所 なんしょ 中 ちゅう の難所 なんしょ [[ボスポラス海峡 かいきょう ]]を通過 つうか するため、[[アポローン]]による呪 のろ いを受 う けた盲目 もうもく の[[予言 よげん 者 しゃ ]]で[[サルミュデーソス]]の王 おう [[ピーネウス]]のもとを訪 たず ねた。
しかし王 おう は食事 しょくじ のたびに食卓 しょくたく を荒 あ らしにくる二 に 羽 わ のハルピュイアのためにひどく衰弱 すいじゃく しており、涙 なみだ ながらに勇者 ゆうしゃ たちに怪物 かいぶつ の退治 たいじ を依頼 いらい する。イアーソーンは申 もう し出 で を快諾 かいだく すると、食卓 しょくたく の下 した に隠 かく れて食事 しょくじ の準備 じゅんび をするように言 い いつけた。果 は たして耳障 みみざわ りな鳴 な き声 ごえ とともに現 あらわ れたハルピュイアは早速 さっそく 食卓 しょくたく を荒 あ らしまわり始 はじ めた。イアーソーンの合図 あいず とともに一斉 いっせい に飛 と び出 だ した屈強 くっきょう な英雄 えいゆう たちに仰天 ぎょうてん した二 に 羽 わ は、いつもどおり投石 とうせき も届 とど かない上空 じょうくう に避難 ひなん しようとした。
しかし王 おう は食事 しょくじ のたびに食卓 しょくたく を荒 あ らしにくる二 に 羽 わ のハルピュイアのためにひどく衰弱 すいじゃく しており、涙 なみだ ながらに勇者 ゆうしゃ たちに怪物 かいぶつ の退治 たいじ を依頼 いらい する。イアーソーンは申 もう し出 で を快諾 かいだく すると、食卓 しょくたく の下 した に隠 かく れて食事 しょくじ の準備 じゅんび をするように言 い いつけた。果 は たして耳障 みみざわ りな鳴 な き声 ごえ とともに現 あらわ れたハルピュイアは早速 さっそく 食卓 しょくたく を荒 あ らしまわり始 はじ めた。イアーソーンの合図 あいず とともに一斉 いっせい に飛 と び出 だ した屈強 くっきょう な英雄 えいゆう たちに仰天 ぎょうてん した二 に 羽 わ は、いつもどおり投石 とうせき も届 とど かない上空 じょうくう に避難 ひなん しようとした。
しかし、この日 ひ は勝手 かって が違 ちが っていた。なんと英雄 えいゆう たちの中 なか から二 に 人 にん の若者 わかもの が力強 ちからづよ く羽 は ばたきながら二 に 羽 わ を追 お いかけてきたのだ。ハルピュイア達 たち は泡 あわ を食 く って逃 に げ出 だ し、二人 ふたり の英雄 えいゆう カライス、ゼーテース兄弟 きょうだい はそれを追 お うが武装 ぶそう の重 おも さのせいでなかなか追 お いつけない。しかし、若 わか い二 に 人 にん は長 なが い時間 じかん 叔母 おば に当 あ たるハルピュイアを追 お い回 まわ し、疲労 ひろう 困憊 こんぱい したところを捕獲 ほかく した。二 に 羽 わ は甥 おい に当 あ たる二人 ふたり に命乞 いのちご いをし、兄弟 きょうだい もさすがに母 はは の姉妹 しまい は殺 ころ せず姉妹 しまい の悲鳴 ひめい を聞 き きつけた虹 にじ の女神 めがみ [[イーリス]]にとりなされて王 おう の食卓 しょくたく を荒 あ らさないことを条件 じょうけん に命 いのち を助 たす ける。
しかし、この日 ひ は勝手 かって が違 ちが っていた。なんと英雄 えいゆう たちの中 なか から二 に 人 にん の若者 わかもの が力強 ちからづよ く羽 は ばたきながら二 に 羽 わ を追 お いかけてきたのだ。ハルピュイア達 たち は泡 あわ を食 く って逃 に げ出 だ し、二人 ふたり の英雄 えいゆう カライス、ゼーテース兄弟 きょうだい はそれを追 お うが武装 ぶそう の重 おも さのせいでなかなか追 お いつけない。しかし、若 わか い二 に 人 にん は長 なが い時間 じかん ハルピュイアを追 お い回 まわ し、疲労 ひろう 困憊 こんぱい したところを捕獲 ほかく した。二 に 羽 わ は二 に 人 にん に命乞 いのちご いをし、姉妹 しまい の悲鳴 ひめい を聞 き きつけた虹 にじ の女神 めがみ [[イーリス]]にとりなされて王 おう の食卓 しょくたく を荒 あ らさないことを条件 じょうけん に命 いのち を助 たす けられた 。
王 おう は久方 ひさかた ぶりの食事 しょくじ で生気 せいき を取 と り戻 もど し、若 わか い英雄 えいゆう 達 たち を命 いのち の恩人 おんじん として歓待 かんたい した。そして海峡 かいきょう を渡 わた るために鳩 ばと を使 つか って試験 しけん するよう懇切 こんせつ 丁寧 ていねい に助言 じょげん し、英雄 えいゆう 達 たち に祝福 しゅくふく を与 あた えた。
王 おう は久方 ひさかた ぶりの食事 しょくじ で生気 せいき を取 と り戻 もど し、若 わか い英雄 えいゆう 達 たち を命 いのち の恩人 おんじん として歓待 かんたい した。そして海峡 かいきょう を渡 わた るために鳩 ばと を使 つか って試験 しけん するよう懇切 こんせつ 丁寧 ていねい に助言 じょげん し、英雄 えいゆう 達 たち に祝福 しゅくふく を与 あた えた。
そして、アルゴナウタイとしての冒険 ぼうけん を終 お えたのち、自分 じぶん を置 お き去 ざ りにして出航 しゅっこう するよう進言 しんげん したことを恨 うら んだ[[ヘーラクレース]]により二 に 人 にん まとめて殺 ころ された。
そして、アルゴナウタイとしての冒険 ぼうけん を終 お えたのち、自分 じぶん を置 お き去 ざ りにして出航 しゅっこう するよう進言 しんげん したことを恨 うら んだ[[ヘーラクレース]]により二 に 人 にん まとめて殺 ころ された。
== 系図 けいず ==
{{パンディーオーンの系図 けいず }}
== 脚注 きゃくちゅう ==
== 脚注 きゃくちゅう ==
{{Commonscat|Boreads}}
<div class="references-small"><references /></div>
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{{Normdaten}}
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{{ギリシア神話 しんわ }}
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[[Category:ギリシア神話 しんわ の人物 じんぶつ ]]
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[[Category:アルゴナウタイ]]
[[Category:アルゴナウタイ]]
[[Category:兄弟 きょうだい 姉妹 しまい の二人 ふたり ]]
[[cs:Kalaís a Zétés]]
[[et:Kalais ja Zetes]]
カライス (古希 こき : Κάλαϊς , Kalais )とゼーテース (古希 こき : Ζήτης , Zētēs , 長 ちょう 母音 ぼいん を省略 しょうりゃく してゼテス とも)は、ギリシア神話 しんわ に登場 とうじょう する有 ゆう 翼 つばさ の英雄 えいゆう である。北風 きたかぜ の神 かみ ボレアース とアテーナイ 王 おう エレクテウス の娘 むすめ オーレイテュイア の子 こ で、クレオパトラー 、キオネー と兄弟 きょうだい [1] 。兄弟 きょうだい そろってアルゴナウタイ の勇者 ゆうしゃ で、トラーキア でのハルピュイア退治 たいじ で活躍 かつやく した。
エラスムス・クェリヌス2世 せい (英語 えいご 版 ばん ) の1636-1638年 ねん 頃 ごろ の絵画 かいが 『ハルピュイア達 たち の迫害 はくがい 』。プラド美術館 びじゅつかん 所蔵 しょぞう 。
イアーソーン 一 いち 行 ぎょう はこの航海 こうかい での難所 なんしょ 中 ちゅう の難所 なんしょ ボスポラス海峡 かいきょう を通過 つうか するため、アポローン による呪 のろ いを受 う けた盲目 もうもく の予言 よげん 者 しゃ でサルミュデーソス の王 おう ピーネウス のもとを訪 たず ねた。
しかし王 おう は食事 しょくじ のたびに食卓 しょくたく を荒 あ らしにくる二 に 羽 わ のハルピュイアのためにひどく衰弱 すいじゃく しており、涙 なみだ ながらに勇者 ゆうしゃ たちに怪物 かいぶつ の退治 たいじ を依頼 いらい する。イアーソーンは申 もう し出 で を快諾 かいだく すると、食卓 しょくたく の下 した に隠 かく れて食事 しょくじ の準備 じゅんび をするように言 い いつけた。果 は たして耳障 みみざわ りな鳴 な き声 ごえ とともに現 あらわ れたハルピュイアは早速 さっそく 食卓 しょくたく を荒 あ らしまわり始 はじ めた。イアーソーンの合図 あいず とともに一斉 いっせい に飛 と び出 だ した屈強 くっきょう な英雄 えいゆう たちに仰天 ぎょうてん した二 に 羽 わ は、いつもどおり投石 とうせき も届 とど かない上空 じょうくう に避難 ひなん しようとした。
しかし、この日 ひ は勝手 かって が違 ちが っていた。なんと英雄 えいゆう たちの中 なか から二 に 人 にん の若者 わかもの が力強 ちからづよ く羽 は ばたきながら二 に 羽 わ を追 お いかけてきたのだ。ハルピュイア達 たち は泡 あわ を食 く って逃 に げ出 だ し、二人 ふたり の英雄 えいゆう カライス、ゼーテース兄弟 きょうだい はそれを追 お うが武装 ぶそう の重 おも さのせいでなかなか追 お いつけない。しかし、若 わか い二 に 人 にん は長 なが い時間 じかん ハルピュイアを追 お い回 まわ し、疲労 ひろう 困憊 こんぱい したところを捕獲 ほかく した。二 に 羽 わ は二 に 人 にん に命乞 いのちご いをし、姉妹 しまい の悲鳴 ひめい を聞 き きつけた虹 にじ の女神 めがみ イーリス にとりなされて王 おう の食卓 しょくたく を荒 あ らさないことを条件 じょうけん に命 いのち を助 たす けられた。
王 おう は久方 ひさかた ぶりの食事 しょくじ で生気 せいき を取 と り戻 もど し、若 わか い英雄 えいゆう 達 たち を命 いのち の恩人 おんじん として歓待 かんたい した。そして海峡 かいきょう を渡 わた るために鳩 ばと を使 つか って試験 しけん するよう懇切 こんせつ 丁寧 ていねい に助言 じょげん し、英雄 えいゆう 達 たち に祝福 しゅくふく を与 あた えた。
そして、アルゴナウタイとしての冒険 ぼうけん を終 お えたのち、自分 じぶん を置 お き去 ざ りにして出航 しゅっこう するよう進言 しんげん したことを恨 うら んだヘーラクレース により二 に 人 にん まとめて殺 ころ された。